ブルーエゴナク「AGAIN/やりなおし」 2

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今日はどうぞ、宜しくお願いいたします。最近、穴迫さんはどんな感じでしょうか。
穴迫 
よろしくお願いします。はい、忙しいとは思います。10月・11月と本公演規模の公演を企画やお仕事でさせていただいて、いざ本当に本公演が始まるというときに疲れが見え始めてるような状況です(笑う)。
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ありがとうございます。では、現在はAGAINの稽古中ですね。稽古はどんな状況ですか?
穴迫 
台本の完成度をはじめ、未確定な要素が多いまま始まってしまったので、個人的には結構しんどいです。俳優さんは楽しそうにやっていただいてますが、それを見ながら苦しい思いもあります
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ご自身のやりたい事を模索中で、しかし、役者は今の段階での稽古で見つけた感触に興味を持っている。そんな感じですか?
穴迫 
あ、そうですそうです!俳優さんは新しい台本を稽古場に持っていくたびワクワクして読んでくれるんですが。でも僕は、新しい台本を出すたびにこれで合ってるのかとか、最悪これは絶対違うけど一旦俳優さんに読んでもらおう、という気持ちで持って行ったり、だとかそういうギャップがあります。それは過去の公演ではあまり無かったことですね。
1ブルーエゴナク
2012年、福岡県北九州市にて旗揚げ。2013年1月に団体名から「劇団」を取り、現在の名称になる。同年5月、第五回公演「サヴァリーナトロメイド」では九州の二県三都市を巡る初めてのツアー公演を行い450人を動員した。2014年、第8回福岡演劇フェスティバルの公募枠作品として、「交互に光る動物」を西鉄ホールで発表。その後、枝光本町商店街アイアンシアターにて公演。2014年8月 初の関東圏での公演を開催日常と事件の狭間でただひたすらに生きることを諦めない作風が特徴。(公式サイトより)
2ブルーエゴナク「AGAIN/やりなおし」
毎日会える人に毎日は会えない
こっから行って
あそこに帰る
毎日辿る すると定まる
定まらないことばかりを辿る
辿る前に まずその道に立つ
また同じ景色の中で待つ
誰かがくるまで何かをし
数えるまでもないやりなおし
again

会場:アトリエ劇研
日程:
2015年
12月25日(金) 19:00
12月26日(土) 15:00 / 19:00
12月27日(日) 11:00 / 15:00
チケット:
一般 2,500円
U-23 2,000円
(当日500円増し)
高校生以下 当前一律 1,000円 作・演出 穴迫信一 出演:
高山実花(モンブラン部) 高野桂子 田島宏人(演劇ユニットそめごころ) 脇内圭介(飛ぶ劇場) 平嶋恵璃香(ブルーエゴナク) 穴迫信一(ブルーエゴナク)

今までのやり方で、今まで作れなかった物を作りたい

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「AGAIN」ですが、作品のアイデアの概要を改めて伺えればと存じます。どんな作品でしょうか?
穴迫 
やりなおし演劇と題している通り、「やりなおし」がテーマです。シーンを繰り返したりとか、そういう意味ではありません。
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あ、リフレインという訳ではないのですね。
穴迫 
あ、そうです。ただ、構造として登場人物たちが、あるいは作品の一部分が「やりなおし」てる様子を示せるような仕掛けが出来ればと考えております。
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面白そうですね、ゾワゾワしそうで。そうした発想になったのはどういう経緯があると思われますか?
穴迫 
「AGAIN/やりなおし」というタイトルをつけた時はもう半年近く前なのですが、その時は確か以前の作風に今の筆力をもって回帰しようと思ったのがきっかけだったと思います。前回、前々回と作風というか世界観のような物がグルグルと変化していきました。でもその前、とは言っても1年半ほど前ぐらいですが、その時期までは良くも悪くもエゴナクはこういう作品を作る団体、みたいなイメージがお客さんにも僕の中にも多分あって、その頃技術のなさであと一歩うまくいかなかったことをまた改めてやりたいと思ったんです。
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なるほど。
穴迫 
仕掛けについては、まず45分とか短い上演時間で面白いものを作りたいねとドラマターグの坂田さんとお話してて、京都で試してみてもいいんじゃないか、となり、AGAIN20分やりなおし20分の二本立てとか面白いんじゃないか、などと話していました。詳しくは見てのお楽しみにしていただきたいのですがそういった事から仕掛けや構造について話しながら考えていきました。
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今も、回帰したいと思っている?
穴迫 
そうですね、自分の中の新しいドアを開く、というよりは、今までのやり方で、今まで作れなかった物を作りたい、という思いではあります。
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ありがとうございます。もし可能であれば、今回作るものを物品で例えていただけますでしょうか?例えば「卒業アルバム」みたいな。
穴迫 
なるほど
穴迫 
ハムスターの回し車・・・
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素晴らしい。感傷的になってしまいそうな気がします。いかがでしょうか。
穴迫 
そうなんです、ウルトラハッピーな作品をいつも作りたいと思ってるのですが、どうしてそういう力に頼ってしまうんです、それは多分潜在的に僕がそういう部分も持っているんだとは思うのですが。

音楽

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穴迫さんがお芝居を始めた経緯を教えて下さいますでしょうか。
穴迫 
演劇の入り口は、僕の世代は多いと思うのですがラーメンズやバナナマンですね。昔からお笑いが好きで、小学生の時は芸人になりたくて、中学のときはミュージシャンになりたくて、高校で演劇に出会って、音楽も笑いもやれるし演劇しようと思いました。
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その時にご覧になった作品で、衝撃を受けたシーンは何かありますか?
穴迫 
ラーメンズの「マーチンとプーチン」ですね、パペットコントなのですが説明できない面白さにただただ感動しました。
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ありがとうございます。では次の質問ですが、いつか、どんな作品が作れるようになりたいですか?
穴迫 
音楽的な面で今まで誰も作った事ない見た事ない作品がつくりたいですね。
穴迫 
全編歌であるとか、一定のリズムが流れ続けてるとか、何かしらそういう、音楽と演劇に新しい出会い方をさせたいとはいつも思っております。
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なるほど、音楽。
穴迫 
その作品が、年齢場所言語を問わない作品になれば最高ですね。
穴迫 
そう考えるともうほぼ音楽のライブみたいになりそうですね。
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例えばですが・・・見ている人の年齢に関わらず、音楽によって誰もが一つの状態になる、みたいな事でしょうか。
穴迫 
そうですね、5歳ぐらいの子でも聴きながら観ていればちゃんと楽しめるような。

「場」で行われる演劇

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質問の方向を変えて、ブルーエゴナクの魅力を教えて下さい。
穴迫 
毎回作風は変わっていますが、冷静に人間を描こうと思っています。そのため不完全さとか未完成さも意識して作っています。(エゴナクの作品は)見終わった後にスッキリする作品はきっと少ないと思うのですが、作品とお客さんがその場限りの関係にならないようには意識しています。こう書くと難しいような気持ち悪いような作風かと思われそうですが、実際その要素はあります。ただ最近は、演劇は笑えないとダメだ、ぐらい吹っ切れてきて。必ず7~8割は笑えるように作ろうと考えています。結果的にきもちわる~くなることもありますが。
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そういうのが見たい時はオススメですね。最後に、今後、どんな感じで攻めていかれますか?
穴迫 
これは本当に、活動拠点は北九州と京都です!と胸を張って言えるよう京都の皆様に定着していけるよう頑張りたいと思っています。あとは場所しっかり関係を持った作品作りを続けたいです。今年、商店街の道路、モノレールの車内、などで作品を作らせていただきました。そこでしか出来ない作品、どこでも出来る作品、両方作れるようになりたいし、しっかりその意識を持って今後の作品にも取り組みたいです。
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ありがとうございました!
(インタビュー終了)