前回出演公演について

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最近はいかがですか。
イシゲ
忙しいですね。僕のバイト先が京都駅で、ファミレスみたいなところなんですけど。そこが忙しいのと、9月の熱海殺人事件の稽古と、次はナントカ世代noteさんにお邪魔するので。色々掛け持っていて、最近大変ですね。
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こないだの何色何番noteにも、出演されましたね。
イシゲ
はい。いかがでしたか。
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いや、もう。自然な会話というか、その上手さが。何て言うんですかね。自然な演技って一概には言えないじゃないですか。目的のある自然な演技と、日常を表現する為の自然な演技と。あれは、なんていうのか。ボールがどういう風に転がっていってもいいような生活感覚が、観客席と共有されていて、乗って行きやすかったですね。ご自身は演じていてどうでしたか。
イシゲ
初めはたかつの方法論的なものに戸惑っていた所もあったんですけど、楽しかったですね。後半までこれでいいのだろうかと思っていたのもあったんですが。
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何か、問題意識が。
イシゲ
台本に、囚われるなという事を言われていて。その囚われなさっぷりが幅広くて。自由すぎてちょっと困った部分がありました。今まで台本ありきな作品をやってきたので、作品に対するよりも、自分に対する不安が出てきて。
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はい。
イシゲ
俺、これでちゃんと出来てるのかと。でも蓋を開けると大変好評で、好意的な意見を下さって。これは、たかつの一人勝ちだなあと。
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一人勝ち。
イシゲ
作品性の高さが、強かった気がするんですね。言いたい事がはっきりしているとか、そういう感想を頂いています。
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そうですね、雰囲気の演出も、作品の存在性というか、そういうものを含めたコンセプトが明確で。
イシゲ
で、ちゃんとそれに合った演出だったなあと今にして思いますね。
notenono&lili.
京都を拠点に活動する劇団。
noteナントカ世代
「正確な日本語」と嘯く特異な言語感覚に支配された規律(ルール)と、したたかな美意識によって用意する絵本のような突き放した風景描写(マナー)により織り成す、独特としか言えない割には中庸な世界観が身上。(公式サイトより)
note何色何番
たかつかな・村井春也。の二名による演劇ユニット。各公演に~~色と題して、全くテイストの異なる公演を行う。

タグ: 何色何番

京都の劇場の観客

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イシゲさんは、これからどんな風に役者として活動されていかれますか。
イシゲ
今年の初めに、私はいつまで芝居を続けるんだろうと思いまして。で、僕は今年で25なんですけど、転機だなと。
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ええ。
イシゲ
今年で、芝居を始めて5年になるんですよ。そういう意味でもキリがいい年だから色々決めようと。なんだろうな。芝居で食べていこうというのは無理があるかと思うんですよ。衛星さんみたいに、会社として成り立たせるみたいに。
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衛星のみならず、小劇場というドメインで会社を設立する所はあるっちゃありますね。
イシゲ
ええ、まあそんな中、京都で食べれるようにはどうしたらいいだろうと考えています。僕が芝居に関わっているのは、一緒にやっている人たちが好きだから、という事に気づいて。その人たちの為にじゃないけど、今後もやって行くために何とかしようと。具体的な事はまだ全然考えていないんですけど、京都で役者が食べていけるような環境に出来ればと思っています。その為には、役者をやっていては無理なんじゃないかと。でも、それは一旦置いておいて、今は役者をやっていようと思っていますね。僕、劇団に入ったんですよ。6月に。何色の前に、nono&lili.さんに出演させていただいて。それで色々話した結果として、ご一緒させて頂く事になって。初めてなんですよ、劇団に入るのは。

土壌

イシゲ
まあ、でも個人的には京都の土壌を何とか出来たらなあと思っています。
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私個人は、言い出したらキリがないのですが、これは確実に独特なものがあるなと思うんですが。色んな、才能のがある人がいて、文化圏というのか、ムードというのか、それはあると思うんですが、それを経済的な方面に結び付けられないか、という事でしょうか。
イシゲ
どうなんでしょうね(少し笑う)。まだちゃんと、考えられてはいないのですが。例えば、京都の芝居を見に来るお客さんのほとんどが同じ演劇人だという事実とか。こんな言い方は変ですが、一般の人がもっと足を運んでくれたらいいなあと。それが、結果としては一番欲しいものなんですけれども。
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永遠のテーマですね。
イシゲ
テレビには勝てないですからね。
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まあ、でも競合している訳でもないですからね。テレビと競合しているのはむしろネットだと思いますので。実は。でも、大半の人が夜7時からどちらに流れるかと言うと、テレビですからね。
イシゲ
簡単に言うとそういう事ですね。劇場に赴いて、例えば2000円払って、一時間半拘束される事に比べれば、家でテレビを見たほうが。
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ただし、私がテレビに勝てるのは、生身の人間が観れるという事で、それはどうしても。
イシゲ
昔、鴻上とかの書いたものを読んでると、今の観客は想像力が無さ過ぎるとあって。演劇とは観客がいて初めて成立すると。それが難しくなっているのかな。

タグ: 鴻上尚史

演技の方法

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例えば、芝居の稽古が始まるとしますよね。3ヶ月以上あったり、二週間しかなかったりする場合がありますが、そういう稽古期間の中で何か気を付けている事はありますか?
イシゲ
うーん。
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体のケアとか。役作りとか。
イシゲ
役に対する向き合い方っていうのは、ざっくり分けて二種類あると思っていて。一つは、全く新しい自分を作るという事と、自分のままで立つタイプと。
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はい。
イシゲ
僕は、割と自分のまま立つタイプで。
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はい。
イシゲ
明るい役が回ってくると、普段から明るくなったりとかそういう事はよくあります。
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なるほど。
イシゲ
最近はそうかな。違う誰かになれるという事をあまり信じていなくて。
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ぶっちゃけ、私も全然信じていません。
イシゲ
そう見える、見えたっていう人がいてもいいと思うんだけど、俺は俺だし、みたいな所があって。だから自分を近づける、という作り方をするのかなと思います。何でも器用にこなせなきゃいけないなあと。でも、おっつかない自分がいたりしますけど。
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分かりました。ええとですね、私は先ほど、「俳優が役になりきる」という事を信じていないと言った訳ですけれども。でも、やっぱり何か神懸かった一瞬てのが訪れる訳で。そこに向かって進むというのがあるべき姿では、と。思うんですね。
イシゲ
何でしょうね。最初に台本を見て、ぱっと思いついたものを大事にしたいなと思います。でも多分それは、全然理論立っていなくて。
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直感。
イシゲ
一点だけでもいいから、そういうのは大事にしたいなと。また、逆にそこを目的に作って行ったりとか。それが容姿とか声質とかを除いた自分なりの演技だと思うんですよ。それを除いたら、僕がやる必然性がなくなる。
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そういう直感を生かした出演作の中で、これは上手くいった、みたいな例はありますか。
イシゲ
この前のnono&lili.は個人的には上手く行ったかなと。自分が今まで教わってきたものをちゃんと出せたかなと。
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なるほど。
イシゲ
でも、ちょっと客観性が足りなかったかな、と。
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微妙な反省点ですね。
イシゲ
ええ、そう言われてしまって。

今後の展開

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今後のイシゲさんの展開としては。
イシゲ
これまでは年に3本くらいの芝居に出演していたんですが、今年は7本出ますね。
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多いですね。
イシゲ
来年は来年で、たぶん、何色にまたお邪魔するのと。あとはnono&lili.の本公演が。なので、ずっと稽古の日々ですね。
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なるほど。
イシゲ
それが落ち着いたら、これはずっと言ってるんですけど一人芝居がしたくて。nono&lili.の砂糖浩美に本を書いてもらって。材料も色々揃ってきているので。
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なるほど。
イシゲ
役者として、nono&lili.に参加しつつ、今までとおり色んな所に出させてももらえたらと。今はとにかく役者をやる時期だと思っているので、しばらくは馬車馬のように芝居に出続けるかなと。

a depecheのショットグラス

isige
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今日はありがとうございました。プレゼントがございます。
イシゲ
あ、噂の。
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どうぞ。
イシゲ
開けさせてもらって。
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ええ。
イシゲ
すごい厳重ですね(開ける)。あ、グラス。きれいですね。
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ええ。
イシゲ
ありがとうございます。これ、あれですね、アロマランプとか入れても良さそうですね。きれいな影が出来そうな。
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そんな用途もありそうですね。
イシゲ
このサイズは割りと使い道が多そうで。ただ大きいよりはずっと。
(インタビュー終了)