gateリターンズ2016 ユニット美人「Ufo,Nitorogen In Tank , Began Intruiding Japan Intelligently ~ UFO、タンクに窒素を詰め、日本を頭脳的に侵略中」 2 3

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今日はどうぞ、よろしくお願いします。kittの岩田奈々さんにお話を伺います。最近、岩田さんはどんな感じでしょうか。
岩田 
最近私は、メイシアターと大阪大学の、芝居の振り付け助手をやらせていただいたりしています。ちなみに、その振付は竹千代さんなんです。そして1月にはユニット美人さん。3月にはエイチエムピー・シアターカンパニーさんに出演予定です。
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そう、ユニット美人に出演されるんですよね。とても楽しみです。
1kitt
演劇ユニット。メンバーは高阪勝之、土田英生、高橋明日香、岩田奈々。
2ユニット美人
劇団衛星所属俳優の黒木陽子と紙本明子で2003年11月に仮結成。クラブイベントなどでちょこっと『ブルマ人間ブル子』のコントをやる。2004年暮れにあまりに人気がない自分達が嫌になり「絶対モテモテになってやる!」とやけくそになって制作にふくちゃんを迎え正式に結成。 「女性が考える女性の強さ・美しさ・笑い」をテーマに日々精進中。(公式サイトより)
3パイロット版シアターシリーズ「gateリターンズ2016」
■日時 1月21日(木)19:30(A)◎
1月22日(金)19:30(B)◎
1月23日(土)11:00(A)/16:30(B)☆
1月24日(日)11:00(B)/16:30(A)

(A)=したため/Massachusetts/ユニット美人
(B)=ソノノチ/短距離男道ミサイル/ベビー・ピー

※開場は、開演の30分前です。
※上演時間は約95分を予定しています。
◎21日(木)・22日(金)の終演後はアフタートークを予定。
☆23日(土)16:30のステージでは、岩戸山ほぼ2畳大学「感劇学部」イベントあり。

■会場 KAIKA
■料金 前売1,700円/当日2,000円/セット券3,000円(日時指定・全席自由)

ユニット美人の演技とサッカーのドリブル技術について

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今回のユニット美人は、どんな経緯で出演が決まったのでしょう。
岩田 
メイシアターの公演の演出助手を紙本さんがしてはった時に、ちょっと、スケジュールが空いていないかと聞いて下さったんです。メイシアターつながりですね。申し訳ないんですけど、実はユニット美人さんは知らなくて。劇団衛星さんは知っているんですけど。
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そうなんですね。実は、ユニット美人は私にとって非常に大きな存在です。(インタビュアーが所属している)劇団衛星内のユニットだし、単純に彼らの事が好きなんですけどね。実は本日、稽古にお邪魔させていただきましたが、もちろん面白かったです。いかがでしたか?
岩田 
そうですね、場数がやっぱり全然違うんですよね、黒木さんも紙本さんも、演技のアイデアがぽんぽん出てくるんです。最初はどうしたらいいのか全然分からなかったです。今はとにかく喰らいついて学ばせてはもらっています。今回の稽古場は、まずやってみる、というのが出来るんですよね。違っていたら違う、と指摘してくれます。
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シーン稽古も少し拝見しましたが、三人で丁寧に作っているという印象でした。台本の台詞を元に、芝居の勘所を探っていくという感じ。台本に寄らずに、現場で作っていくというスタイルなのかな。
岩田 
これまで私が参加していた稽古場では、台本をきっちり表現していったりしたのが多かったですね。戯曲家の苦労して絞りだした言葉を間違えたら駄目だって高校時代から頭にもあったりして。kittでは、土田さんは台本から構想して関係性や呼吸を探っていくという現場だったんですけど、それとは全然違うし(笑う)。もう何か、パワーとリズムみたいなのを大事にしていく人たちなので。難しいなと思いつつ、参加出来て光栄です。。
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どこかで慣れるでしょうね、きっと。ユニット美人のそういうスタイルって、サッカーで例えたらボールをある程度離すタイプのドリブルなんじゃないかと思うんですよ。何なら、ゴール前ですら適当に流すというか。
岩田 
そうですね。
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岩田さんも、どこかのタイミングでふと、足先からボールを離すみたいな瞬間があると思います。本番中に。それが最大の見せ場だと思いますね。楽しみです。
岩田 
うわあー、出来るかなあ。ボールにしがみついてそうで怖い。でも、見つけていこうと思います。

kitt

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またいつの日か、拝見出来ればいいと思っています。
岩田 
はい。いつの日か。是非とも。
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次の公演が楽しみです。個人的には、俳優・高坂さんをもっと見たいです。彼が張っているkittが見たい。岩田さんは、どんな思い入れがありますか?
岩田 
私、団体の立ち上げに携わった事はなくて。初期メンバーとして、どこかにいた、という事はなくて。私なんかでも入らせてもらえるんだ、って感慨がありました。でも、私はここで何をするべきなのかとかが分からなかったんですよね。だいぶ甘えてしまっていたと思います。もっともっと動いていくべきだったと。メンバーの事は大好きだし、本当にお世話になったんです。
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年齢も性別もバラバラの4人ですね。
岩田 
高橋明日香とも大学ではめちゃめちゃ仲が良かった訳では無かったんですけど、kittを始めてからは身近にいてくれる存在になったり。高坂さんもそうだし、土田さんには私たちを引っ張っていってもらいました。もっと私たちも、若い人たちで、やっていきたいと思います。

自分の色を決める力

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岩田さんが近大の演技・演出コースに入ったのは、どんな経緯があるんでしょうか。
岩田 
元々高校演劇をやっていて。大学はどうしようか、と思っていたんですが、AI・HALLの企画で、「ハイスクールプロデュース」という企画がありまして。普通の高校生とプロの演劇家が一緒に舞台を作るという企画なんですね、そこに応募して、オーディションが通って、小原延之さんと出会って一緒に作品を作ったんですよ。福知山線脱線事故を扱った、「鉄塔の上のエチュード」という作品でした。その時に、小さな声の台詞をきちんと自分自身の今の状態で考えて見も知らない大人達の前で喋っていてもいいんや、と。
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そういう意味での自由度があったんですね。
岩田 
で、もうちょっと芝居を勉強したいなと思って。大阪芸大と京都造形大も受けたんですけど、やはり近大に行きたいと思って。
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近大ではいかがでしたか?と申しますか、実は私、近大出身の方に取材するのは初めてではないんです。曰く、近大の演技・演出コースは目的意識を持ち続けないと何も身に付かないとか。
岩田 
間違って入った人とかは多いみたいですよね、でも何かしら近大色に染まっていくと思います、自由に出来るから。自分で責任を持たないとそのままズルズルと勘違いして舞台を続けていく事になるのが、少し怖いかなと。やっぱり。でも軍隊的に、何かのメソッドに染められる訳じゃなくて。舞台やってるのに、画一的なのになるんじゃ意味ないから。
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まさに、そこが問題なんですよね。一つの強いリーダーシップでまとめられた劇団の俳優、その強さがまずあって、で、自由な役者の良さもあって。その中間を探って行けたらと。どちらかに振れていくと思うんですが、大学でそれを決めるなんて、高校生を上がったばっかの大学生には難しい事なんじゃないかなと思う。
岩田 
そうですね。難しいと思います。だから先輩の真似をしたりして、それが正しいと思いこんだり。先生こそが正しいというところに陥る事もあるんですよね。「それは違うよ」としてくれる先輩がいれば話は別ですけど。
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自分の選択をする能力、ですね。それがまた難しいですよね。
岩田 
そうですよね。

食べて覚える

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岩田さんが舞台を続けるモチベーションを教えて下さい。
岩田 
色々な事を知っていく事、なんですよね。私本当にバカだから(笑う)台本に書いてある事を始め、色々な知識を得られるから。それを納得いくまでかみ砕いて体に落として、そして体から出せる場所なんです。ダンスも同じで。苦いものでも辛いものでも、飲み込んで出す、みたいな。知りたいんですよね、その食感が何なのかとかどういう反応があるのかとか。知識を得るだけじゃなく、体を通す事って大切なんじゃないかなと思うんですよね。
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なるほど。ではこれまでに一番、辛かったのは?
岩田 
劇団京芸さんの「天使のかいかた」という、小学生向けの公演をやらせてもらっているんですが、子供達の反応が直接的過ぎるんです。大人の反応とは全然違う。目の前で直接的なリアクションをされるんですよ、私も(ああそうだよね、そう思うよね)みたいに思っちゃうぐらい直接的。
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大人みたいに、いったん飲み込んでくれる訳ではないんですね。
岩田 
もう、嫌なものはイヤ、楽しい時は楽しい、と直接返してくる。大人は丸めて飲み込んでくれるけれども。でも、そう思わせているのは自分なので、頑張ろうと思うしかないですね。
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辛いばかりじゃないですよね?
岩田 
そうですね。素直な感想を返してくれる子もいるんですけどね。
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子供向けのお芝居をするときに、コツみたいなことはありますか?
岩田 
どれだけリラックス出来るか。緊張した大人を見せてもだめなんだな、と。劇団京芸の先輩方にも、頑張らないように頑張れ、とよく言われてます。

質問 岩切 千穂さんから 岩田 奈々さんへ

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前回インタビューさせていただきました、岩切千穂さんから質問です。「役者さんの、どういうところが好きですか?」この岩切さんはですね、役者ファンでもあるんですよ。役者の、表現に打ち込んでいる姿が好きだそうです。いかがでしょうか。
岩田 
どういう役者さんが好きか、ということだったら、どれだけ舞台の事を好きなのか、というのが伝わるような役者さんが好きですかね。いまやってるメイシアターの企画で、舞台をやったことがない人とお芝居を作ったりしているんですけど、思いの込めようが凄い人もいて。この作品への愛があるなあ、と。
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作品への愛。
岩田 
稽古場以外での振る舞いとかでこそ、それが伝わるんですよね。でも感情的な思いという訳じゃなくて、どこまで打ち込んでいるか、マニアックになれているかみたいなところが見えるんだと思うんですよ。それは劇中ではっきり見えると思うんです。例えばこうしてコップを持ち上げるような動作一つとっても、どういう風に持つべきなのか、研究している人。
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役者のそういう部分って、いや、人の、意識的に出来ない振る舞いって、ものすごく伝わってしまうものなんですよね。
岩田 
お客さんはさらに厳しい目を持っているので、だからある意味抜かり無くしないといけない。もっと想像しろ、とよく言われます。
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そう、体重が乗っているかどうか、すぐ分かる。

演技の含み、役者の余裕

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いつか、どんな演技が作れるようになりたいですか?
岩田 
どっちとも取れるような、断定の出来ない演技を作りたいですね。
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含みがある、余裕がある、みたいな事?
岩田 
たぶんその役の中では「紅茶が好き」なんですけど、でも実際にはちょっとだけ残しているみたいな。ツッコミの余裕があるような、疑いを持たせるような、そんな演技ですね。見た感じは熊なんだけど、「熊・・・熊?」、みたいな、ちょっと違うような。お客さんがその人物の他の部分も想像出来るような方がきっと楽しいんですよ。ダンスでも同じで。
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ちょっとフェイクが入っているような?
岩田 
フェイク、そうですね、そっちのほうが、見ているお客さんは楽しいやろうなと思います。私はいつもストレートな感じばっかりなので、そういうのが出来たら。ストレートだけど裏切りもある、そんな演技。

これから

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これまでで一番、勉強になった舞台を教えてください。
岩田 
もう、全てです。どれが一番とか無いですね!
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今後、どんな感じで攻めていかれますか?
岩田 
色んな人に、ダンスと芝居どっちがしたいの?って言われる事が多くなってきて。役者をしていたから呼ばれたダンスの舞台もあり、その逆もあって。器用ではないんですが、どっちもやっていきたいと思っています。
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ありがとうございました。今日のユニット美人の稽古でも、岩田さんの動きのキレは素晴らしかったです。
岩田 
いえいえ、まだまだです。今日の稽古は楽しかったです。あんまり稽古が楽しいと感じた事はないんですけど、ユニット美人さんの稽古は楽しいです。

ブルーのペンケースとブルーのペン

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今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントを持って参りました。
岩田 
ありがとうございます。何だろう(開ける)じゃかじゃんーおっ。わおー。好きな色ですよ。こういう青色、好きなんですよ。そしてこれは・・・
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ペンですね。
岩田 
やった。ダメだし書くのに使わせていただきます。
(インタビュー終了)