たまには休んで

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今日はどうぞ、よろしくお願いします。地道さんは最近、どんな感じでしょうか。
地道 
劇団子供鉅人に入ったんですけど、やることが多いので大変ですね。休みないっすね。たまに休みがあってもバテバテでマジで体を休めて1日が終わるみたいな。
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うわあ。
地道 
遊びにそんなにガッツリ行くこともなく。ついついお酒を飲む量が増えてしまいますよね。までも全然楽しいですけどね。楽しいからやってるから。
1劇団子供鉅人
05年益山貴司・寛司兄弟を中心に大阪で結成。「子供のようで鉅人、鉅人のようで子供」の略。関西タテノリ系のテンションと 骨太な物語の合わせ技イッポン劇団。団内公用語関西弁。人間存在のばかばかしさやもどかしさをシュールでファンタジックな設定で練り上げ、黒い笑いをまぶして焼き上げる。生バンドとの音楽劇から4畳半の会話劇までジャンルを幅広く横断。3度に及ぶ欧州ツアーやF/T13参加。CoRich舞台芸術まつり!2012準優勝。関西でほんとに面白い芝居を選ぶ「関西ベストアクト」二期連続一位など勢力拡大中。(公式サイトより)

劇団子供鉅人「真夜中の虹」 2

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「真夜中の虹」。大変面白かったです。今回は地道さんは出演されなかったですが・・・
地道 
いややっぱり、先輩たちのおもろい芝居を見てるとやっぱり僕も表に出たいですね。
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そう思わせるためかもしれんな。
地道 
いや僕が入る入らんという以前から、このタイミングで上演するというのが決まってたから。僕もその辺りまではっきり、劇団に入るって言い切ってなかったから。
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地道くんが真夜中の虹に出演してたらどんな感じなのかなって思ってましたよ。しかし面白かった。
地道 
僕もそんなに昔から、子供鉅人を知ってるわけじゃないけど。後輩なりに、なんせ上手なってるなと思います。
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細い演技なんだけど、きっちりと意味が固定された芝居ではなくて、ちょっと遊びと言うか余白と言うか、そういうのがある芝居だったかな。
地道 
そうなんです。今回の稽古が始まったばっかりの時は、最初から台本があるから詰めて作ったんです。けど、やっぱりそうするとお芝居が重たくなって。それこそ東京のゲネの時に「ちょっとこれは良くない」と。全体的にもっと、初演の荒くたく作ったあの感じを大事にしやんと、ちょっと重たすぎる、本来の虹ではなくなってると。演技が上手になって、時間があるがゆえにそうなってしまったと。でもアレすよ、そこから速攻で調節して。すげえなこの人ら、って。引き出しの多さに経験の数が物を言わせたんすよね。
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そういうのって、自分の演技をどうすればどう思われるかとかの感覚があるからなのかもしれませんね。
地道 
普段は普通に友達みたいな感じなんですけど、やっぱり見てたら先輩やなあと思いますね。
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いや地道くんもそのうちそうなるけどね。
地道 
焦りますよ、僕としたら早く追いつかないと、と感じますよ。
2劇団子供鉅人「真夜中の虹」
2018年 真夜中の虹 ツアー 公演時期:東京公演 2018/7/1~8(下北沢 駅前劇場)、大阪公演 2018/7/26~30(HEP HALL)、仙台公演 2018/7/21~22(せんだい演劇工房10-BOX)、福岡公演 2018/8/4~5(ぽんプラザホール)。

劇団子供鉅人「ハミンンンンンング」 3

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ハミンンンンンング。大変面白かったです。地道さんは運送会社の後輩役ですね。あの、どこか謎めいた感じの。
地道 
初めて子供鉅人で名前のある役で出させてもらって。個人的な裏の話になるんですけど、自分にどこが足りていなくて、これを習得しないとここでは戦って行かれへんなっていいのが、薄々わかっていたけどよりはっきりとわかった。自分を知った公演になりました。
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というと。
地道 
自分ではそんなに自覚がないんですけど、小さい、細かい芝居は得意らしいんですよ。でも、子供鉅人ではよくやる、中空に飛ばすお芝居の仕方は、僕は全然ない。これはどうにかしやんと、と。焦りはありますね。
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まず、細かい演技が得意というのは私も思いました。あれ?地道ってこんなに、粘度のある演技してたっけ?と思っていました。そんな人だったかなと思って。この人から目を離そうとは思えない、みたいな役者。
地道 
いやでも、特にね、ボスがモブが動いてるのが好きな人だから。あれなんですよね、フォーカスが上がっていない時に力を抜くというのがもってのほかで。アンサンブル芝居でやってきて、劇団員もそこが強いから、緊張感を解かない。普段の稽古でもよく言われますね。だらしなくなってんぞみたいな、もっと派手に、テンションをかけるというのはどの稽古でも言われますね。
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子供鉅人、個人的には期待が高いから、厳しい目で見てるところがあるかもしれない。
地道 
ボスの演劇論として、徒労が大事なんですよね。負荷を掛け続ける事が見世物であるという考え方を持っていて。僕を始め、たぶん全員そこは賛同していて。勝手に体がそれを理解しているのかな。ぬるい動きはしていないと思います。
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ちょっと気を抜いているとすぐわかるな。
地道 
僕とかはそうなんですけど、アンサンブルの演技を見るのは割と好きで。メインよりも。事細かに演技が付けられているわけじゃないから、やり放題やってるんですよね。でも好き放題やれるといっても、脱力していいというわけではなく、めっちゃしんどいことを誰に言われるでもなく意味不明にやってるというのが面白い。それが悪目立ちしていたらあかんけど、それが馴染んでいたら、舞台上に緊張感が生まれる。僕も、どこかのマニアックな奴の目は俺を見ているから、面白いテンションをかけ続けないといけない。
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お客さんの目は面で処理してるから、全部見てると思いますよ。舞台の上の役者の集中力が高かったらなおさら。どこか一点に注意を見てた瞬間に、そのアンサンブルの演技の履歴を取り出して鑑賞するみたいな仕組みもきっとあるよ。というより、気を抜いた群舞は引っかかるものが無くて流れてしまう。
地道 
それこそ、子供鉅人のアンサンブルの芝居はめっちゃ面白いですね。ぶっ飛んでるけれども、一個も気を抜いてない。楽しい見世物になってると思います。メインの役者も基本的にはアンサンブルをやるというのがボスの芝居には多いです。
3劇団子供鉅人「ハミンンンンンング」
公演時期:東京公演 2018/5/16~20(原宿VACANT)、大阪公演 2018/5/26~27(北加賀屋 クリエイティブセンター大阪 4F)。

ハミンンンンンングの思い出

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ハミンンンンンングの大阪公演はCCOでしたけど、ピッタリでしたね。ムードがあって。
地道 
大変でしたよ、暑かったし。それに照明が。
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あ、照明ってハンガー掛けの蛍光灯ね。
地道 
あれ、基本は全部僕がオンオフやってて。普通にオペをやってました。東京のいつかの回で、電源コードが絡まって動かへんくなって。お客さんにはそんなにバレてないと思うんですけど。ギリギリの作り方をしていました。
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どういうところが好きでしたか?
地道 
小道具が全部抽象的で、近くでよく見ると可愛いんですよ。電話の受話器とかも、よく見たらペンキで塗られているだけで。手作り感満載で。それがハンガーラックと無機質な蛍光灯と合ってて。あとやっぱり大野さんの生演奏。
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かっこよかったですね。
地道 
大野さんはいやマジで熱い男やったんですよ。普通劇団から生演奏をお願いするような時はバラシなんてさせないでしょ。でも大野さんは「いやいいよ、俺もチームの一員やから」と。しっかり手伝って、しっかりメンバーの一人として機能してて。
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いい人というより熱い人やな。
地道 
おもろいしね。変なおっさんですけどね。ギターが何よりも好きなんすね。音楽のライブとかってまずこんなステージ数ないし、こんなに長時間弾き続けることもないし。
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ハミンンンンンングは、子供鉅人の成熟した作品だな。
地道 
いや、みんなですけど、全然まだ成長期と言うか。ここ1年で色々なことがあってスキルも身についてきたけど、まだ全然完成とちゃうなと。全員が成長期だと思います。ハミンンンンンングは現時点での得意技をかましたったって感じだなと思います。虹の再演に繋げる新作という面もあったと思うんですけど。

次は「夏の夜の夢」 4

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夏の夜の夢。意気込みを教えてください。
地道 
いやー、虹の時に舞台に上がられへんかったからね。やっと上がれるわ、と。なかなか稽古時間がシビアなんですよ。
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そりゃ1ヶ月とちょっとしかないからね。
地道 
むちゃくちゃですわ。ハミンンンンンングから数えたら1か月に一本芝居を作ってるからね。
4劇団子供鉅人特別公演「夏の夜の夢」
"水しぶきはぜる、祝祭野外演劇!
昨年、本多劇場にて「マクベス」を上演し、大好評を得た100人シリーズの第二弾!
2018年の夏の終わり、水上野外劇場にて上演されるのは、シェイクスピアきっての祝祭劇「夏の夜の夢」!
夏至の夜、魔法の森で人と妖精が繰り広げるロマンス喜劇を子供鉅人が大胆にアレンジ!
100人分の水しぶきとエネルギーが爆発する、超盛り上がり必至の人力スペクタクル!

パルTAMAフェス2018 in 多摩センター ~音楽と演劇を楽しむ2日間~

2018年9月
15日(土)17:30
16日(日)17:30

パルテノン多摩 きらめきの池ステージ

キャスト・スタッフは公式サイトをご確認ください。

きっかけ

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地道さんが演劇を始めたのは?
地道 
ボスや影山さんと同じ高校で、でも学年はいっこもかぶっていないんですけど演劇部に入って。で、一つ上に河井くんが一個上の先輩で仲良くなって。でその後高校辞めて正社員で働いてたんですよ。でその時河井くんがルサンチカを始めて、で声をかけてもらって芝居に出るようになって。その後しばらくしてHELLOHELL!!のワークショップオーディションに誘われて。そこが初めてですね、見たこともないまま行って。なんなら普通の小劇場も見たことがないのな、割りと仲良くなって。で、お客さんで芝居を観に行くのも子供鉅人が最初で。
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なるほど。
地道 
子供鉅人の十周年記念ツアーで、重力の光の後にワークショップオーディションがあって、そこで普通に友達に会いに行くつもりで行ったのにみんなで東京行くぞみたいなことになって。
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連れられて行ったね。
地道 
そうなんですよ。他の劇団を全然知らないんですよ。あんまり見に行かないんでね。未だに結局、劇団は子供鉅人しか知らないんすよ。

質問 渡邉 裕史さんから 地道 元春さんへ

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前回インタビューさせていただいた、渡邊裕史さんから質問を頂いてきております。「劇団に入るきっかけは何ですか?」
地道 
暇やったからです。でも劇団に入れるかどうかは劇団が決めることなんですけど、本質的には暇やったからです。あんまり僕は野心があるわけでもなくて。将来がどうとかは、ある意味現代子なんですけど、無くて。一番身近で見てたこの劇団に入ったら大変やろうなと思ってたんですけど。でも毎日楽しくおれるのは、ここなのかなと。

気合

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今後、どんな感じで?
地道 
いやあ、気合いっすね。
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気合が一番重要ですからね。

スパイスカレーのレシピブック

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今日はですね、お話を頂いたお礼にプレゼントを持って参りました。
地道 
(開ける)カレー。
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カレーは大丈夫ですか?
地道 
いやあ大好きっす。
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ほっとした!
(インタビュー終了)