話してみよう

__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
西尾 
仲間を増やすこと、かな。
__ 
劇団員を増やす?
西尾 
という事じゃなくて、約束を決めていくより、もっと沢山話そうと思うんです。言ってみたら、結構なんとかなる事が多いんですよ。例えば、こちらの準備が整うまで話してはいけないとか、どんな条件を出してあげられるだろうか、とか。でもそれより、会って話した方が良いんですよね。
__ 
関係性を深めたい、紐帯を強めたい。
西尾 
そうですね。それと、さらけ出すって感じですね。整ってからじゃないと話してはいけないと思っていたんですけど、「こんな事をしてみたいんだよね」みたいな状態で話したら「じゃあ、こういうのはどう?」って言ってきてくれる。生煮えの状態で話した方がいい流れになる事もあるんですよね。
__ 
突然ですけど・・・最近、「黒子のバスケ」脅迫犯の陳述書を読んだんです。彼が本当に求めていたのは、憂さ晴らしではなく「誰かと話す事」だったそうなんですね。いま彼は留置所仲間とおしゃべりしているらしいんですが、ものすごく心が穏やかになっているそうなんです。気を許せる人と話が出来るという、自分の存在を許してくれる、そんな関係性が欲しかった、らしいですね。
西尾 
私も許容してもらわなくちゃ、と思ってたんですけど。許させるというと言葉が強いですけど、やはりこちらから積極的に関係性を作っていかなくちゃいけないんですね。まず、私が相手に何をもたらせるか・・・
__ 
与える自分になる?
西尾 
というと偉そうなんですけど、引き出しを全部使うという事ですかね。今持っている引き出しを使い尽くすと次が大変かと思いきや、むしろもっと入ってくる。今回の「緑子の部屋」は、キャストもスタッフも、それぞれがそれぞれに全部使い尽くした感じですね。
__ 
最後に、「緑子の部屋」。ご自身としてはどんな作品でしたか?
西尾 
すごく楽しくやれた作品でした。全般的に、エネルギーが上手く流れていたと思います。去年、9月10月と連続で作品を上演したんですが、かすかすの雑巾みたいになるまで自分を絞ってたんです。そうじゃなくて、自分も潤す時間があって、それが返ってきて、みたいな感じで回せたかなと。
__ 
循環型鳥公園ですね。
西尾 
サスティナブルな(笑う)。
__ 
そう、持続的発展可能な。

タグ: エネルギーを持つ戯曲 関係性が作品に結実する


MUSICAのお紅茶

西尾 
来年の1月に京都で公演をやるので、是非いらしてください。
__ 
とても楽しみにしております。また詳細決まりましたら教えて下さい。
西尾 
はい。
__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがございます。どうぞ。
西尾 
ありがとうございます。(開ける)可愛い。MUSICA?
__ 
芦屋のカフェだそうです。
西尾 
台本を書いている時にコーヒーを無限に飲んでしまうので、ちょっと紅茶に切り替えていこうと思います。

タグ: プレゼント(食品・飲料系)


Hauptbahnhof Gleis5『The Exception and the Rule ありえないこと、ふつうのこと』

___ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。最近、金田一さんはどんな感じでしょうか。
金田一 
4月の頭にやる公演の準備ですね。このチラシなんだけど。
___ 
いいチラシですよね。
金田一 
そうでしょ。以前からお世話になっているサカイシヤスシ(LaNta)さんにデザインしてもらいました。僕が「最近、こんな事を考えているんです」って話をしたら、「こんな感じでしょ」って出してくれて。「まさにこのイメージなんです」って思わず言ってしまった。
___ 
なるほど。楽しみです。現在は稽古中でしょうか?
金田一 
そうですね。稽古は一ヶ月間なんだけど。いやあもう試行錯誤ってこういう事なのかなって感じなんです。本読みから立ち稽古になったところで、ちょっと壁にぶつかって。
___ 
壁?
金田一 
ブレヒトの芝居って本読みの方が面白かったりするんですよ。「ここは砂漠です」っていう台詞があって、能とか狂言のように、自分の状況や思っている事を説明するセリフなんです。本読みの段階でそれが凄く面白くて、これは出来るだけシンプルにしようと思ってたんだけど。
___ 
ええ。
金田一 
それが読みから立ち稽古になるとトーンダウンしちゃったように思ったんですよ。本読の時はバッと頭の中に広がっていた風景が、立つとそこになるんです。立ち稽古になると風景がその場所に決まっちゃうんですよ。稽古場ももちろん無限の可能性を秘めている空間なんだけど、でも俳優が身体を使って演じると、どうも、一人一人のお客さんが見ている風景の可能性がどんどん狭ばまっちゃって。それはどうもいかんなと。しかも、登場人物が自分の考えている事を全部お客さんに説明しちゃうし。だから、読みの時の面白さを舞台に持っていくにはどうすればいいか?を考えていますね。
___ 
座組が面白いですね。
金田一 
今回、役者さんがすごくいい人が集まってくれて。高杉さんに藤原さん。今回主役をやってくれる阿形くんが面白いし動けるし。それから笑の内閣の由良君が別の芸名で出てくれるんだけど、面白いんですよ。声が小さいのに存在感があるの。あの人は面白いわ。
___ 
どんな特徴の作品になるんでしょうか。
金田一 
今回は囲み舞台です。お客さんの隣に役者がいて台詞を言うんですよ。これは結構、毎回好評で。劇場公演もやるんですけど、カフェでの公演はそういう形式です。
___ 
そういうシチュエーションで、登場人物が考えている事を話しかけてくるって凄く面白そうに思えますね。
金田一 
いやあ、もう・・・。囲み舞台でお客さんの周りをウロウロするというのは決まっているから、その面白さはあると思うけど。
___ 
小声で話しかけて来られたらゾクゾクするかもしれない。
金田一 
あはは、小声はなかなかないかもしれないけれど。市川タロ君に今回出てもらうんですけど、「小声で話しかけてみて」とお願いしたらホントいボソボソした声で。面白いんだけど、でもお客さん全員に聞こえるようにしないといけないからね(笑う)。
Hauptbahnhof/ハウプトバンホフ(略称Hbf.)
Hauptbahhof(ハウプトバンホフ)は、金田一央紀によって2010年末に結成されたパフォーマンス団体です。読みにくいのと書きにくいので、「Hbf」と呼んでいただいてもかまいません。Hauptbahnhofはドイツ語で「中央駅」という意味。見知らぬ町にやってきても「中央駅」にとりあえず行けば町の大まかな形は見えてきます。そんな駅のような存在が演劇にもあっていい。演劇といってもどんなものを見ていいのかわかんないという人たち、演劇とは全く縁のないところにいた人たちや、これまでもこれからも演劇に携わっていく人たちにとって、とりあえず集まって自分の位置を確認したり、自分の活動の拠点にしたりする場所を作ろう、という気概で設立されました。「Gleis(グライス)」はドイツ語でプラットフォームのことですが、Hauptbahnhofでは一つの公演作品をGleisで数えていきます。第一回公演は「Hauptbahnhof Gleis1」となります。現在は演技のワークショップを開催したり、小さなカフェや小規模の劇場などで金田一央紀の演出する作品を発表しています。演劇のジャンルを問わずに劇空間のグルーヴを求めて演劇作品を作り続けていきます。(公式サイトより)
Hauptbahnhof Gleis5『The Exception and the Rule ありえないこと、ふつうのこと』
公演時期:2014/4/4~6。会場:人間座スタジオ。

タグ: この座組は凄い ブレヒトの戯曲 人脈・コネクションの大切さ 混成軍的な座組


おかえり、金田一央紀

___ 
Hauptbahnhofには「中央駅」という意味があるんですね。今回、Hauptbahnhofが京都に移ったのを記念してのインタビューになります。
金田一 
ありがとうございます。
___ 
大学時代を京都で過ごし、留学を経て東京で演劇やタレント活動をしていた金田一さん。東京に戻って気づいた事はなんですか?
金田一 
大学生の時に東京で遊ばなかった自分にとっては、東京に行ってもどこで遊んだらいいか分からなくなってしまうと。六本木とか浅草とか、ついおのぼりさんになっちゃうのね。そんな感覚があったという事。あと、東京の人たちは凄くお酒飲むんですよ。カーテンコールで「じゃあこの後、お酒を飲みにいきましょうか」って。
___ 
それは憧れるなあ。
金田一 
お客さんも一緒にお酒を飲めるみたいな。そういうのはいいなあと思った。早稲田卒の人に多いみたいだね。それからものすごく演劇人がいっぱいいる。その中で、30歳越えて演劇やっているような人はやっぱり上手になってるんだよね。へたくそって言われたら自然に辞めて別の仕事をする(職もたくさんあるからね)。淘汰されていって、「あの人上手いよね」って人はやっぱり残っていくんですよ。不思議なのは、「自分に役者は向いていない」と分からせるようなきっかけが、常に東京にはあるみたいなんだよね。
___ 
そんな空気感があるのかな?
金田一 
うん、あるかもしれないね。

タグ: 『東京』 カーテンコール 留学して表現を学ぶ


都市と彼の10年

金田一 
京都に来る前に、人に「何であんな時間の止まった場所に行くのか」と聞かれたんですよ。僕はその言葉の意味が分からなくて。止まっちゃいないだろうと思ってた。んで来てみて、その「時の止まった」という事、ちょっと分かった気がする。スピード感がないのかもしれないね。
___ 
分かる気がします。
金田一 
演劇のレベルとか進歩の話じゃなくて、自分達のやりたい事を手あたり次第やる、という体勢じゃなくて、自分のやりたい事を突き詰めてやる。そういう芝居をしている人たちが多いという事なのかな。それが僕に繋がっているのかもしれない。
___ 
金田一君は、今は「掘り下げている」?
金田一 
どうだろう。大学卒業して10年経って戻ってきて、こっちでも演劇を作って。別にブランクがあった訳じゃないけど、もうほとんど演出の素人のところから作ってる感覚なんですよ。「いい加減お前演劇分かれよ」って気持ちになっているんです。京都の、時が止まっている感覚が、どこか僕に繋がっている気がする。
___ 
突然だけど私は、個人的には京都の演劇人には共通して、「敵愾心」そのものが身に付くんじゃないかなと思います。もしかしたらそれが、掘り下げ本能の核かもしれない。変な事を言うようだけど。
金田一 
敵愾心?東京への?
___ 
分からない・・・対象は大阪かもしれないし、政府かもしれないし、既存の物すべてかもしれない。基本的には何かに反抗するという気概があるんですよ。実感として凄くある。学生運動からそれが引き継がれているのかな?
金田一 
うんうん。
___ 
何となくそのまま普通の事をやる、みたいなのを嫌う、みたいな。だから感情を表現する演技が、パロディ以外では少ない気がする。抑えたり無表情になって、その奥の表情を引き出すためにね。善し悪しはともかく、そこに何かある事を祈って。
金田一 
確かにね。東京の方が派手なんだよね、変化が。「毎回あいつ、同じ事やってんな」というのが、あんまりないような気はする。それでも、残っていくのはスタイルを確立させた人ばかりなんだよね。

タグ: 俳優のブランク 時間停止都市としての京都


「discipline」

金田一 
みんな凄いよなあ。自分の演劇の姿勢を、ちゃんとぶれずに持てているというのが羨ましいのかな。
___ 
持ちたい?
金田一 
ちょっと、そう思う。ロンドンにいた時、「君のdisciplineを見付けなさい」と言われて。
___ 
ディスプリン? ポリシーという事?
金田一 
なんつうのかな、つい出てしまう創作の姿勢というか。それを見つける為にロンドンに留学したんだけど、そんな簡単に見つけられる訳もなくてさ。でも、「お客さんと一緒に楽しめたら面白い」というのは見つけたん。自分が面白いと思うものを明確に持てたら、それで多分、3年は芝居をやっていけると思うなあ。

タグ: 俳優の「素」を生かす キャスティングについて


質問 Q本かよさんから 金田一 央紀さんへ

___ 
前回インタビューさせていただいたQ本かよさんから質問です。「自分のサインはありますか?」
金田一 
色紙に書くような奴はないけど、同志社小劇場にいたときに、パンフに手書きで書いた事はあるかな。

質問 永津 真奈さんから 金田一 央紀さんへ

___ 
永津真奈さんからも質問を頂いております。「部屋を片付けるのは得意ですか?」
金田一 
めっちゃくちゃ下手です。部屋が汚い事で有名。
___ 
ゴミ屋敷?
金田一 
そこまでにはならないけど。部屋に物を置くとき、定位置を決めておけないんですよ。それこそdisciplineだな。

タグ: 汚す


舞台で生きる

___ 
Hauptbahnhofで今後やりたい事はなんですか?
金田一 
京都と東京の二都市公演はしたいですね。
___ 
結構、お客さんの反応が違うんでしょうね。
金田一 
そうだと思います。でっかい芝居したいなあ。野田さんの昔の作品をやりたいんですよ。ずっとやりたいと思ってたんですよ。
___ 
あなたにとって、演劇を作るとはなんですか?
金田一 
うーん。いまちょっと自信を無くしてるからなあ・・・でも、唯一他の事より上手く出来ること。
___ 
演劇を使ってお客さんに与えたい事はありますか?
金田一 
ちょっと明日元気になってくれたらいいなあ、みたいに思ってます。不思議なもんで、悲しい話を聞いても元気になる事はあると思うんですよ。作品を見てへコんでも元気になったような気がする。笑って帰ってほしいという事じゃなくてね。
___ 
金田一君にとって、魅力のある俳優とは?
金田一 
凄く基本かもしれないけど、相手の台詞・自分の台詞にきちんと反応出来る人。
___ 
というと。
金田一 
台詞を投げかけられたら反応出来て、今を生きているかのような人は魅力的ですよね。ただ動きたいから動いているようなのじゃなくて。「こういう風に言われたら、私は下手に動く。けれど、今そういう風に言われたからここで止まって話を聞いている」というのがあるんだよね、役者って。それを自然と出来る人。でも、それくらいの役者じゃないといけないですよね。かといって「こういう風に言われなかったから動けませんよ」というのじゃなくて。
___ 
玉置玲央さんのユニット、カスガイの「バイト」という作品があるんですよ。その作品は役者の立ち位置を固定しなかったそうなんです。
金田一 
そういうのもあるんだね。
___ 
役者は台本の全てを知っているから、逆に難しい状況だったんだろうと思います。そんな中で凄く緊張感に溢れた作品だった。
金田一 
そういう事が出来る役者がカッコいいんだよね。自分の動きに根拠が持てている人、は相手が動く為のキッカケも与えてあげられるんですよ。ここで動けよ、みたいな。橋爪功さんが凄かった。ザ・キャラクターの稽古場の代役で僕が入ったんですけど、橋爪さんが何か原稿を書いている演技をしていて、で、書けなくなってしまった。ペンを机に音を立てて転がしたんです。「あ、今だ」と分かって、「どうしたの」って僕の台詞を言えたんです。パスをくれたんですね。うわあ、めっちゃいい役者だなあって思った。これかー、って。

タグ: お客さんに元気になってもらいたい 会話劇研究 野田地図 反応し合う


挑む

___ 
最近の気付きやトレンドを教えてください。
金田一 
なんだろう。あ、最近、TVのCMが怖くてしょうがない。
___ 
TVのCM?
金田一 
歯磨き粉のCMで、あの人たちがどういう風に磨けばいいかやって見せているじゃないですか。何か、やらされている感を強く感じて。そのうち僕もCMを作るなんて話になったらおっそろしいなと思ってしまって。怖くなっちゃった。
___ 
CM以外の普通の映像は?
金田一 
たまに怖くなっちゃうね。この間までクイズ番組に出てたけどさ、そこで出来た知り合いが別の番組に出ていて、それを見ると・・・
___ 
こっちを見ている気がする?
金田一 
次はお前だ、って思ってしまう。俺、まだです!ってなってしまう。最近は嫌な夢も見るし。芝居しているとこうなるのかな。
___ 
作っている人の精神ってきっと芝居に影響するんだろうなと思う。観客は真っ暗な空間で誰かが作ったものを注意深く見ている訳だから、それはもう精神的な存在になっている訳ですよ。演出家の心の動きが作った、曖昧でよく分からない気味の悪い部分はものすごい影響すると思う。それが面白いんだと思う。
金田一 
昨日なんか、もうつくづく俺素人だなあって、超へこんで。顔合わせの時も超緊張したしね。
___ 
なるほどね。
金田一 
これはいかんなと。これは演出家として、自分の事をどうかと思った。悩むんだよなあ。凄い悩む。ブレヒトがなあ・・・ブレヒトの、「革命的な社会的身振り」が、一体なんなんだろうなあと思うね。ロラン・バルトがブレヒトの大ファンで、その評論文がもの凄い的確なんだけど全然分かんない。あと異化効果ね。普通じゃん、みんな異化してるじゃないか。
___ 
いやあ、僕は楽しみですよ。
金田一 
うん。頑張ろう。面白いものを作ろう。でも、この面白さがもっと欲しいんだよ。稽古は難航しております。今はね。

バターナイフ

___ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントを持って参りました。
金田一 
ありがとう。ACTUS。またいいお店で買うね。cocon烏丸のね。(開ける)おっ、バターナイフ。
___ 
使ってくれますか。
金田一 
全然使う。ありがとうございます。

タグ: プレゼント(食器系)


TOKYO PLAYERS COLLECTION「IN HER THIRTIES」

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。永津さんは最近、いかがお過ごしでしょうか。
永津 
最近は「IN HER THIRTIES」の稽古です。一人の女性の30歳から39歳を10人で演じるんです。2チームに分かれるんですが、それぞれ別の俳優が演じるので、年毎に全然違う人なんですよ。でも、同じ一人の女性。しかも今回は俳優ばかりという訳じゃなくてダンサーさんや音楽関係の人、演劇が初めての人もいるんです。
__ 
面白いですよね。実はわたし、去年の「IN HER TWENTIES」を見ておりまして。もしかして、あの続きなのかな。
永津 
私も見ました。面白かったですよね。あの作品は恋愛が中心にあったと思うんですけど、今回は仕事や自分の人生を考える、そんな作品になると思います。実は「麗らか」と「華やか」でストーリーが違うんです。
__ 
えっ、そうなんですか。
永津 
大きな分岐点があって、別の道を選んでいたらどうなっていたのか。そういう面白さもあるので、是非2チームとも見てもらいたいですね。
__ 
意気込みを教えてください。
永津 
この所女性が多い稽古場が続いていたんですが、一人の女性を十人でやるのは初めてで。その中のエピソードも、どこか出演者の人生が反映されているんですね。
__ 
もしかしたら、永津さんの人生も?
永津 
結構、出ているんじゃないかと思います(笑う)。間違いなく、誰かの人生が上演時間にはあって、そのどれかが心には残ると思います。大事に受け止められるような、そんな作品が作れたら嬉しいです。
__ 
とても楽しみです。
Aripe
女性だけの演劇ユニットAripe。当時としては珍しい、食事もできるカフェ公演を積極的に行う。
ブルーシャトル
劇団ひまわりのプロダクション部門「ブルーシャトル」です。俳優・タレントのマネージメントや育成と、舞台のプロデュース公演を手がける会社です。(公式twitterより)
TOKYO PLAYERS COLLECTION「IN HER TWENTIES」
公演時期:2014/3/27~31。会場:in→dependent theatre 2nd。
TOKYO PLAYERS COLLECTION「IN HER THIRTIES」
公演時期:2013/1/31~2/3(大阪)、2013/2/7~2/11(東京)。会場:芸術創造館(大阪)、王子小劇場(東京)。

タグ: 分岐点 IN HER THIRTIES 恋愛至上主義 メタフィクション


あれから

__ 
永津さんがお芝居を始めたのはどんな経緯があったのでしょうか。
永津 
まず、中学の時に演劇部の友達と仲良くなって。それから高校演劇まで続けてました。大学に入ってからは2年ほど辞めていたですが、短大の友達が就職していくのをキッカケに、私も自分の方向性を決めないといけない。そこで劇団ひまわりに入って、今に続いています。
__ 
ありがとうございます。演劇を始めた初期で、転機になった作品があれば教えてください。
永津 
演技集中コースの卒業公演で、「パレード旅団」をやったんです。ダブルキャストでやったんですけど、それが私の中ではいい体験をさせて頂いたなと思います。研究生の最後に一致団結して一つの作品を作る。今となっては有り難い経験だと思うのですが、当時は「それは甘えなんじゃないか」と当時はしていたんです。「全員で力を合わせる」という事が。
__ 
とてもよく分かります。皆で力を合わせる。そう、難しいですよね。
永津 
研究生の時はそれが出来なくて。結構、個人主義というか、そんなスタンスでいたので。
__ 
そうそう、他人に任せるのが苦手で、結局自分でやった方が早い、とかね。
永津 
でもその公演の最後に、「これが全員でやる」って事なんだって実感があって。今も同じ事をしている。あの時に経験しておいて本当に良かったです。

タグ: 他人に任せることの難しさ ターニング・ポイント


「グッド・バイ」

__ 
さて、メイシアタープロデュース SHOW劇場VOL.8「グッド・バイ」。とても面白かったです。
永津 
ありがとうございます。
__ 
永津さんは女性編集者の役でしたね。主人公の作家と不倫関係にありながら、その作家の奥さんとも対話するという微妙な関係が見事でした。あの舞台、もうほぼ全ての役が好きになれなかったです。それは何故かというと、クライマックスになるまで人物の本音が全然分からなくて。特に永津さん演じる「太田静子」がそうでしたね。最終的には作家の子を妊娠するという事で自分のエゴを守るみたいな。
永津 
あの作品については、多分そうなると思います。出来ているかどうかは分からないんですけど。普段隠している見せたくないエゴ、隠している事すら忘れている部分を見せるという稽古をしていたので・・・
__ 
それは凄い稽古ですね。
永津 
辛かったです(笑う)だから好きになれないと言われるのは成功だったかもしれませんね。
__ 
いや、結構な人数が好きになれなかったですね。でも段違いに嫌だったのはあの変な飲み会のシーンですね。全員が全員、嘘でごまかしてきたのに耐え切れない状況のはずなのに、そこへきてさらにごまかそうとしている。それも暗黙の了解で。
永津 
あそこは凄く評判がいいですね(笑う)。
メイシアタープロデュース SHOW劇場VOL.8「グッド・バイ」
公演時期:2014/3/6~9。会場:吹田市文化会館 メイシアター 小ホール。

タグ: 登場人物が好きになれない 本音の価値


バ/ラ/ン/ス

__ 
永津さんにとって、いい演技とは何ですか?
永津 
何やろなあ・・・毎年コロコロ変わるんですけど、最近思うのは、「舞台の上で生きる」ってよく言いますよね。それが出来るのがいい俳優なんだなと。それが一つの目指す所です。その役でいながら、どれだけ素の状態になれるか。それがきっと大事で、稽古場でそれがすぐ出来てしまう人もいるんですよね。すっと、役の身体に入れるのがいい演技者だと思います。
__ 
具体的にはどんな方が?
永津 
そうですね、劇団赤鬼の橋爪末萌里ちゃんが自然体で、それでいてしっかりと周囲も見ていたりするんですよ。
__ 
ご自身が「舞台の上で生きる」にはどんな事が必要なのでしょうか。
永津 
もうちょっと、楽でいる事が大事なのかなと「グッド・バイ」の時に思いました。集中しようとして緊張感が強くなりすぎたり、周囲に敏感になろうとしていたら失敗したり成功したり。その塩梅・バランスを自分で早く見つけたいですね。
劇団赤鬼
1995年に旗揚げ。クチコミを中心に動員を爆発的に伸ばしたことで関西演劇界に一気にその名を知らしめた。 結成後わずか3年目で当初250人の動員を3000人まで伸ばした実績を持ち、2002年冬ツアーではついに8000人を突破。(公式サイトより)

タグ: 俳優の「素」を生かす 役をつかむ 舞台にいる瞬間 自然体


質問 Q本 かよさんから 永津 真奈さんへ

__ 
前回インタビューさせて頂いた、Q本かよさんから質問を頂いてきております。同じ「IN HER THIRTIES」に出演されますよね。質問は「恋人を選ぶ時、重視しているポイントは何ですか?」ちなみにQ本さんは直感を大事にしているそうです。
永津 
何を聞いてんねん(笑う)何やろう。私もフィーリングは大事にしています。でも、直感だけじゃどうにもならないので。難しいんですけど、タイミングが合う人かな。連絡を取って欲しいときとか、バイオリズムとか。

Aripe!

__ 
いつか、どんな演技が出来るようになりたいですか?
永津 
そうですね。私ちょっと声が弱くて。「グッド・バイ」での岡田あがさちゃんみたいにがんがん叫ぶような演技が、例えば一ヶ月のロングランの公演でも出来るようになりたいです。
__ 
今後、一緒に作品を作りたい人や劇団はありますか?
永津 
ナイロン100℃さんが好きなので、いつか出演させて頂ければ嬉しいです。それと、20代の方たちの若い劇団ですね。この間石原正一ショーで共演した渡辺綾子さんのイッパイアンテナ、とか。
__ 
そんな中での永津さん。いつか見たいですね。
永津 
それと、年内か、来年上半期にはAripeのツアーが出来たら良いな
__ 
そう、永津さんはAripeのリーダーなんですよね。実は拝見した事は無いんですが。見たかったです、去年の「人の気も知らないで」。どんな作品なんでしょうか。
永津 
女性三人の会話から始まり、色々と予測できない障害が発生して。お互いを庇いながらも無理が生じてきて・・・横山拓也さんの脚本演出で、ちょっと社会派な感じなんですよね。
__ 
そうなんですね!あの可愛いチラシからは想像出来ない。
永津 
そうですよね(笑う)。
__ 
機会があったら是非参ります。
永津 
Aripeは女性による女性だけの演劇ユニットという事で旗揚げしたんです。当時としては珍しく、カフェやギャラリーなどの劇場にこだわらない場所での公演が出来ないか、という試みをしてきています。時期は分からないんですが、意外なかたちでお目にかけられるかも。
__ 
今から楽しみです。
演劇人、石原正一を参照。
イッパイアンテナ
同志社大学の学生劇団「同志社小劇場」のOBを中心として、2007年11月に旗揚げされた演劇団体。 主な演目はコメディとコント。 劇場を気持ちよく走り抜けるライブ空間にすべく日夜活動している。(公式サイトより)

タグ: ユニークな作品あります 声が出せるように 意外にも・・・


Next!

__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?女優としても人間としても。
永津 
小劇場に出だしたのは比較的最近の事で、いまは辞めようとか全然思っていなくて。もうちょっと上を目指すように続けたいと思います。
__ 
上を狙うという事ですね。
永津 
そうですね。この歳になると同じ年代の方々が離れていってしまう事も多くなるので、私はもうちょっと若ぶろうかなと思っています。
__ 
永津さんのそういう姿に、勇気付けられると思います。

バルサミコ酢

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントを持ってまいりました。
永津 
わあ、何でしょう。ありがとうございます。
__ 
大したものではないのですが。
永津 
(開ける)あ、オシャレ。
__ 
ワインビネガーです。塩気とコクが強いものです。ドレッシングに良いと思います。
永津 
サラダとかに?楽しみです。ありがとうございます。

タグ: プレゼント(食品・飲料系)


TOKYO PLAYERS COLLECTION「IN HER THIRTIES」

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。Q本さんは、最近はどんな感じでしょうか。
Q本 
最近は、ほぼ毎日TOKYO PLAYERS COLLECTIONの稽古です。ダブルキャストで、昼に稽古するチームと夜とに分かれているんですが、私は昼チームです。
__ 
どんな稽古をされているんでしょうか。
Q本 
レトルト内閣の稽古に比べたら、和やかですね。上野さんは、私達の普段のお喋りとかからキャラクターを読み取って台本に活かして下さるので、「人狼」で盛り上がったり、とにかく雑談の多い現場ですね。30代女性を描くために、けっこう真面目に「雑談」しています。
__ 
可能性は感じますか?
Q本 
可能性は感じますね。楽しいです。
__ 
いわゆる、カタカナで言いますね。
Q本 
「ガールズトーク」。
__ 
はっきり言って、私は「ガールズトーク」に未来と可能性を感じた事はほとんどありません。
Q本 
可能性は感じないですか(笑う)。でも、上野さんは好きみたいです。ちゃんと聞いてくれるんですよね。
__ 
なるほど。30代女性のガールズトーク・・・可能性を感じます。
Q本 
20代の頃は、善悪とかの価値観がまわりに左右されるというか、一般論に沿わせながら意見を言うみたいなところがあって、お互いを探り合いながら同調する感じがあったかなと思うけど、30代ともなると、みんなそれぞれに自分の価値観がしっかりあって、だから、ポンと出てくる言葉が妙に深かったり、説得力があります。エキセントリックな意見も出てきて、楽しい稽古場です。私は30代でも前半組なので、勉強になる事ばかりですね。
劇団レトルト内閣
劇団レトルト内閣の舞台はエンターテインメントでありながら「振り切った暴走アート」とも評される。無駄のないストーリー構成に、 エレガンスロックと呼ばれる劇中歌、 B級レビューと銘打つショーシーンが作品を彩る。豊かなセリフ表現や、多彩なキャラクター、唐突なナンセンスギャグ、めまぐるしいほどにスピーディーな展開も近年の作品の特徴。華やかなのにダーク、B級なのに耽美という独自路線を開拓し続ける。(公式サイトより)
TOKYO PLAYERS COLLECTION「IN HER THIRTIES」
公演時期:2014/3/27~31。会場:in→dependent theatre 2nd。

タグ: キャスティングについて インタビュー取材による作品づくり