質問 山本 正典さんから 延命 聡子さんへ

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前回インタビューさせていただきました、コトリ会議の山本正典さんから質問です。「水にどれぐらいこだわりを持っていますか?」
延命 
蛇口から出した水は飲めないです、でも学校の飲用水蛇口のは飲めます。ウォータークーラーの水も飲めます。
__ 
普段は家でどうしているんですか?
延命 
ミネラルウォーターを使っています。京都の水道水って飲めるんですが、私は飲めないですね。「京都の水道水」「大阪の水道水」のペットボトルが売ってるじゃないですか。それは飲めます。
__ 
料理も?
延命 
料理は全然水道水です。お湯を沸かしてお茶を飲むのも水道水ですね。でも、蛇口から出たのは、そのまま飲めないんです。

タグ: クッキングの話題


ナントカ世代「その十字路の先を右に曲がった。」

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今年の延命さんで印象深かったのは、やっぱりナントカ世代だったんですよ。屋敷の女主人でしたね。悪役という役回りをきっちりとこなし、その役自体が作品の魅力となっていたように思うんです。「役割をこなす」以上に。今までの延命さんだったら、最後まで延命さんの枠からは出ずにいたんじゃないかなと思っていました。
延命 
・・・。
__ 
私の中での延命さんのイメージは、美人だけどとても気持ち悪い演技が出来る人で、それが段々と小さい工夫をこらしたネタをされるようになって。落語とかも。ご自身では、延命さんの演技はどのように変遷していったと思われますか?
延命 
前回のインタビューで、いろんな表情をコントロールしてやらないといけないんだろうなと気づいたと話したと思うんですが。劇研アクターズラボのWSを受けた頃ぐらいから、よく分からないものをそのまま出す、出してみよう、みたいなそういう事を考え始めました。
__ 
整理の付いていないものを出す、みたいな。
延命 
それに近いですね。私が「こういう表情です」にしてたら、それ以上の表情にならないというか。出てくるものに任せる。前のインタビューで、「雑になりました」と言ってましたが、その延長に、この考え方があるのかなと。それと・・・以前アクターズラボに出た時、田中遊さんから「出来ているように見える演技」と言われた事があって。それがずっと残っているんです。中身がなにも詰まっていないのに、やってしまっている演技というか。
__ 
俳優になるのに資格はないと思う。でも、素晴らしい演技を行う人は、本人も選べないような使命を持っているのかもしれない。強烈な理由を持っている奴も中にはいて。でも、ただのイントネーションがそう感じさせるのかもしれないけどね。
延命 
あ、こんな感じでしょ?みたいな。
__ 
いや、延命さんは会話でコンタクトする演技の時に語尾が半音下がる癖があって、それじゃないかな?と思う。いっこいっこの演技を置いていく感じ。
延命 
そうそう、ここで喋り終わりますよ、みたいな。私がやってたのはただの演技、みたいな。
__ 
それが、この間のナントカ世代の時は全然そんな事が無かったけどね。
ナントカ世代14「その十字路の先を右に曲がった。」
公演時期:2013/6/21~23。会場:アトリエ劇研。(公式サイトより)

タグ: 役をつかむ 劇研アクターズラボ 落語


中野劇団「イレカワ」の思い出

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今年の延命さん。2月の壱劇屋への出演に始まり、中野劇団、伊藤えん魔さんのプロデュース公演、ナントカ世代、落語と充実していましたね。
延命 
その通りです。ありがとうございます。
__ 
中野劇団はほぼ主演でしたね。登場して最初のセリフ、面白かったですね。「あの、私、あれ何だこの声」って。
延命 
あれは本当に中野さんの筆の力で。
__ 
全体的に、どんな思い出でしたか?
延命 
今回は中野さんが最初から最後まできっちり作るんじゃなくて、オーディションで選んだメンバーと一緒に稽古を通して作っていくという方式で。この作り方は、以前参加した長編公演と同じなんです。
__ 
なるほど。もしかして、中野さんの完璧さがないから、ちょっと不安だった?
延命 
でも、今回出演されてなかった三条上ルさんが稽古場で「これ絶対面白いで」って言ってはって、確かに本番でもウケてて、安心しましたね。
中野劇団
2003年に京都で旗揚げした劇団です。長篇の公演と短篇(コント)オムニバス公演と2つの形式があり、どちらもほとんどが「笑い」が主体の内容です。長篇はほぼ全てが一幕もので、シチュエーションコメディの要素を含むことが多いです。(公式サイトより)
中野劇団 第15回公演「イレカワ」
公演時期:2013/8/11~13。会場:in→dependent theater 1st。(公式サイトより)
壱劇屋
2005年、磯島高校の演劇部全国出場メンバーで結成。2008年より大阪と京都の狭間、枚方を拠点に本格的な活動を開始。主な稽古場は淀川河川敷公園で、気候や時間帯をとわず練習する。マイムパフォーマンスを芝居に混ぜ込み、個性的な役者陣による笑いを誘う演技にド派手な照明と大音量の音響と合わせ、独自のパフォーマンス型の演劇を行う。イベントではパントマイムやコントをしたり、FMラジオにてラジオドラマ番組を製作するなど、幅広く活動している。(公式サイトより)
劇団壱劇屋第19回公演「突撃!八百八町!!~人斬りピエロ軍団vsタケミツナリタ~」
公演時期:2013/2/23~24。会場:中津芸術文化村ピエロハーバー。
伊藤えん魔プロデュース「百物語」2013
公演時期:2013/8/16~18。会場:in→dependent theater 1st。(公式サイトより)
ナントカ世代
当初は、すべての公演タイトルを『?世代』とすることを約束事として北島淳の脚本を上演する企画であった。が、そもそもは「タイトルを考えるのが面倒」という安易な理由から導入したタイトルシステムにより、徐々に狭まる選択肢に逆に苦しむハメになり約束を破る。つまり、今ではただの不条理劇とコメディが好きなだけの、京都の演劇企画である。(公式サイトより)

タグ: エネルギーを持つ戯曲 京都と大阪・大阪と京都 今年のわたし


映画『星を継ぐ者/Inherit The Stars』

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今日はよろしくお願いします。最近の延命さんはどんな感じでしょうか。
延命 
よろしくお願いします。この間、生まれて初めて自主映画に出演したんですが、私のシーンがクランクアップしました。沢大洋さんと吉岡里帆さんが出演する映画で、私の役どころは日系のロシア軍人役でした。
__ 
面白そう。見たいですね。
延命 
沢さんがめっちゃカッコイイんですよ。元自衛隊員の役です。ロケ地は六甲と交野で、劇場で映せるぐらい細かい性能のカメラで。私、南方系の顔立ちだから大丈夫かなと思ってたんですが、カメラアングルで鼻が高くなる絵があるんです。多分、来年の春先に公開かなと思います。
__ 
楽しみです。
少・F・年
松本健吾(少年A)と延命聡子(少・F・年)を中心とした演劇サークル。(公式サイトより)
映画『星を継ぐ者/Inherit The Stars』
製作:星海電影制作公司。

タグ: 映画の話題


みんなと一緒に自由になれる

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木村さんは今後、どんな感じで攻めていかれますか?
木村 
そもそも攻めるのが苦手なので。どうしたらいいかな。でも、仲間が勝手に自由に感じる事が出来る場所が出来たらいいなと思います。みんなと一緒に自由になれる場所。

タグ: 今後の攻め方


赤ワイン塩と、ハーブチョコレートのアソート

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今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがあります。
木村 
もうありがとうございます。私、プレゼント無いですよ?
__ 
いえいえ。どうぞ。
木村 
ありがとうございます(開ける)あ、すごい。
__ 
それは赤ワインの塩と、スパイスのチョコレートです。
木村 
おいしそう。小洒落たものをいっぱい知ってそうですよね。

タグ: プレゼント(食品・飲料系)


質問 宮階 真紀さんから 木村 雅子さんへ

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前回インタビューさせて頂いた方から、質問を頂いてきております。宮階真紀さんからです。「好きな指はどの指ですか?」
木村 
考えた事なかったです。私の指、短いから嫌いなんですよね(笑う)。でも唯一、人と長さが同じだから親指です。

上も下もないんです、舞台には

__ 
インプロをご覧になったお客さんに、どう思ってもらいたいですか?
木村 
家に帰って思い出し笑いしてもらいたいですね。プププって。何かずっと思いに残るものを持ち帰ってもらいたいですね。その場で終わりじゃなくて。
__ 
なるほど。
木村 
これはランディが言っていたんですけど、お客さんはお話を見に来るんじゃなくて、自分のことを語りに来る。自分の物語を体験しているように感じるのが一番いいんだ、って。
__ 
個人史を語りに来る。そうですね、それが共感なんですね。
木村 
即興はお客さんと一緒に作るものでもあるので。だから、一緒に感じてもらえたらなと。客席と舞台の間の境界線が無くなったらいいのに、と思いますね。初めて絹川友梨さんに連れられてシアトルに行った時に、お客として舞台に上がったことがあって。
__ 
お客さんを舞台に上げる?
木村 
そうなんです。一緒に舞台をお客さんとつくるんですけれど。私も「行ってきなよ」って背中を押されて。客席から舞台に上がると、そこはきっと空気が違うんだろうと予想してたんですが、いざ舞台に上がったら何も変わらなかったんです。素人だから余計に感じるのか。全然空気が変わらない。これがインプロなのかって。舞台の上も下もないんです。素敵ですよね。

タグ: どう思ってもらいたいか? 即興、インプロについて


もっと、沢山の人とセッションしたいから・・・なのかもしれません

__ 
木村さんがインプロを始められた経緯を伺ってもよろしいでしょうか?
木村 
私、以前、劇団にお世話になっていて。でも物凄い落ちこぼれで、憧れているけれども何をしたいのか分からない状態で劇団にいる、という恐ろしく迷惑な存在だったんです。そもそも、切磋琢磨してコラボレーションして面白い作品が作られていくのが本当なのに、何をしたいのか分からない人がいる。なんじゃそりゃ、ですよね。
__ 
いえいえ。
木村 
本当によく受け入れてくださっていました。でもダメダメで、人としてすごく自信を無くしていた頃、増田記子さんという今も大好きな先輩が、絹川友梨さんのインプロの本を貸してくださって。それを読んで凄く感動したんですね。すぐに絹川さんのWSに行ったのが始まりです。絹川さんのワークショップで、私は私のままでいいんだ、って思えたんです。舞台というか、癒されに行ったようなものでした。
__ 
癒やし。
木村 
当時から周りに素敵な人が沢山いて、でも私はすごくダメだ、と勝手に思い込んでいて。そんな私でもいいんだって思わせてくれたという経験だったんです。
__ 
そして、現在、トランク企画を続けているのですね。その原動力は。
木村 
何でしょうね。インプロを始めてからは、いつも目の前に階段が出来ていくんです。何でしょうね。目の前の人たちが自由になればいいなと思っているんです。自分が自由でありたいために、周りの人も自由であってほしい。自分だけ自由というのはあり得ないですもんね。たとえば、周りの人がリラックスしていたら自分もリラックスできたり。
__ 
なるほど。
木村 
ショーは、それはそれは面白い瞬間で、みんなと積み重ねていく面白さっていったら無いんですよね。全身がワクワクする。周りもそうだと分かる。それをもっと、沢山の人と経験したいから、かもしれません。

タグ: コラボレート 留学して表現を学ぶ 自分は何で演劇を


重なりあって生まれる、その瞬間が大切

__ 
もちろん、「LIFE」を見ていて全て面白かった!楽しかった!という訳じゃなくて。やっぱり、観客はもの凄くフワフワしながら見ていたと思うんです。不安になる事もあった。お話が用意されていないという点で、観客の態度って相当違うんだなあって思いましたね。
木村 
なるほど~。何も決まってないから、そうですよね。そして、台本のお芝居と、絶対に違うのは、役者が自分自身の言葉で語っているという事なんじゃないかな、と思います。
__ 
役者が、自分の言葉で語っている?
木村 
即興は、その人の人生を反映したものしか出てこないんです。たとえば、台本は、作家さんの言葉、世界、その時代が再現されていきます。もちろん稽古で俳優とコラボレーションしながら作ると思うのですけれど。即興の場合は、一人一人の演者の言葉が瞬間に積み重なってどこまで行けるか、なんです。どんな人の人生も素晴らしいもので、それが重なっていく面白さ。
__ 
その人の生の言葉ですね。
木村 
だから色んな人、年齢層の人がいればいるほど面白いんですよね。さらに言うと、その役者の「今」の言葉しか出てこないんですよ。今の私と去年の私が同じシチュエーションに置かれたとしたら、全然違う事を喋っていると思います。

タグ: コラボレート


許し

__ 
「LIFE」を見ていて、どこか浮遊感があったんですよ。次に何が起こるか分からない事による浮遊感。実はこの間、舞台映像家の方にインタビューしていたんですが、記録映像にした演劇と生の演劇とでは、その情報のあり方が全く違うという事が分かりました。過去の記録映像はその戯曲の物語性が浮かび上がり、生の演劇は俳優が放つ衝動を受ける事が出来る。しかし、戯曲の俳優は何も知らない体でありながら物語の結末を知っている・予定された未来を持っている。であれば、演劇の映像作品とインプロショーは逆の関係にあるなあと。インプロは観客はもちろん俳優も次に何が起こるか知らない。
木村 
ほんとに、何が起こるか知らないからこそ面白いと思います。一緒に発見していく面白さというのでしょうか。
__ 
怖いですけどね。何が起こるか分からない。
木村 
前のめりになって見てしまうお客さんもいますよね。
__ 
俳優が失敗するかもしれなくて、心配になってしまう。
木村 
失敗も見せどころなので、そこも楽しんでもらいたいです。皆が心の中に持っていないといけないのは、「失敗しても良い」という事なんですよ。
__ 
「失敗しても良い」?
木村 
シアトルにいた時、ランディさんという方にインプロを教わっていたんです。「君たちがどんなに失敗してもシアトルの市民にはなんの関わりもないから、どんと楽しんでおいで」と言って下さって。それが凄く素敵だなと。そうあれたらと思います。だいたい、即興の舞台に立つだけで凄い勇気なんですよ。みんな、よくぞ立ってくれているなと。
__ 
そうですね。
木村 
日本は失敗を許さない意識が結構社会に根強くあるけれど、人間は失敗して成長するものだと学んできました。そのような社会であればいいな、って。全部まとめて見せられればいいなと思っています。
__ 
失敗を許す。
木村 
失敗したね、あははって。自分自身を許すし、誰かの失敗も許すし。失敗を楽しんでいくというか。だってそれは面白い事だから。失敗も含めて、その人自身を見せるのが面白いんです。
__ 
素晴らしい。「失敗してもいい」か。
木村 
それは凄く大きなインプロのメッセージで、失敗出来るのであれば役者さんはチャレンジ出来るし、失敗出来るという事は進化のスピードも違うんです。失敗を許されないと、いつの間にか果敢なチャレンジが出来なくなってしまう。失敗を楽しめるのは、ワクワクする環境なんじゃないかと。まあこれはインプロの基本的な考え方なんですが、そういう意識をお客さんが感じて帰ってもらえたら、それが最高ですね。失敗した場面をプププって笑ってほしいし、そうしたらきっと豊かになるんじゃないかなって。

タグ: 相互承認 オーガナイザーの企み 失敗を許容する社会


本当に素敵なショーだったんです

__ 
トランク企画の前回のセッション、「LIFE」を拝見していて凄く楽しかったのが、演技が噛み合った瞬間なんです。同時に、きっと難しい事なんだろうなと思っていました。高杉さんと内田さんと真野さんのやった、捕まったゴキブリの話はとても良かったですね。
木村 
そう!本当に素敵でしたね。いいシーン、家に帰ってもプププって笑えるのがいいインプロだと思います。お互いすっごい協力して、周りのみんなもいつも協力しようとしていて。なちゅほ(浜田)さんが最後に言ったセリフもすごい良かったですよね。人間が彼らを見つけてしまって、彼らが上を見上げて終わる、みたいな。
__ 
素晴らしかったですよね。何だか、そう作られた演劇のように思えたんです。最後の山口茜さんの実家話から始まるショーなんて、本当にあの台本で数ヶ月稽古したもののように見えました。実家の町で乗っていた自転車が宇宙船と交信を始め、そこから、思い出というあやふや記録の情景が、インプロなのに調和をもって紡ぎだされて、他の俳優達の町の思い出も混ざり合いながら、引っ越しの日を迎えるという明確な物語がある稀有なショーでした。UrBANGUILDの店員さんも凄い拍手してましたよ。
木村 
ええっ、それは嬉しい。
__ 
即興でしか生まれない空気感があるんですよね、確かに。

タグ: 引き出し合う ファンタジー 舞台全体を見渡せる感覚 即興、インプロについて 引っ越し 反応し合う Urbanguild


今のこの瞬間に集中して、とても楽しいはず

__ 
自由さを感じる事が、インプロにとって大事なんですか?
木村 
すっごい大切ですね。不安なところで、「これ間違うかもしれないし」って思いながらパフォーマンスをしたら面白くないですよね。楽しくない。
__ 
「自由」=何かから開放されている状態の事だと思うんですが、俳優はつまり、「これ間違うかもしれない」という恐怖に束縛されている。
木村 
そうですね。それだけではないですけれど、たとえば、評価からの自由はかなり大きいポイントです。
__ 
そういえば、俳優はその場その場で評価される役職ですからね。評価が常についてまわる。
木村 
しっかり練られたお芝居を求めているのであれば台本が用意されている普通のお芝居を見にいけばいいと思うんですが、そうじゃない未知のところに、バンって自由に行けるかどうかがすごく大事な事なんです。それが即興の面白さなんですよね。即興だから、お客さんは完璧なものを見に来るわけじゃないんですよね。それよりは、みんなが失敗を恐れずに楽しんだり、勇気を持って飛び込んだり。それをドキドキして見てもらえればと思っています。
__ 
その自由さを得る為に、何が必要なのでしょう。
木村 
よく、インプロで必要なのは「Be in the moment」、その瞬間にいるということだと言われているんです。いまそこにいて誰かと話している、何にも囚われずに集中して話している。ただ集中する。それがすごい大事な事なんです。いろいろな即興があると思いますが、どんな即興でも共通しているのは「Be in the moment」なんだと思っています。
__ 
いま、そこにいる事。
木村 
人って賢いから、例えばこうして話していても「次にどんな事を聞こうか、あるいは言おうか」とか、相手にバレずに考えられる訳ですよね。でも、それは「今にいない」んです。囚われず、「今!」に集中する事を掴むと、即興が出来るようになっていきます。それが、自由を得るという事に近いんじゃないかなと思います。
__ 
舞台上で「Be in the moment」になれるというのは、すごく楽しそうな事ですね。
木村 
そうですよ~。すごく楽しいと思います。

タグ: Be in the moment


自由さを感じると、何でも出来そうな気分になりますよね

__ 
まず、インプロショーの定義について伺えればと思うんですが。
木村 
インプロというのは即興のことなんですけど、わたしのやっているインプロは即興のお芝居です。インプロショーでは、即興で芝居を作ります。基本的には内容によって、楽しんでいただけるように、いろいろなルールを付けるんですが、何のルールもない場合もあります。
__ 
そう、つまりアドリブというか、台本が何もない状態での演劇なんですよね。先月のトランク企画 vol.11「LIFE」ももちろんインプロでした。とても面白かったです。
木村 
ありがとうございます!
__ 
ブログで拝見したんですが、インプロも稽古ってあるんですね。即興劇の稽古って、何をするんでしょうか。
木村 
訓練、に近いですね。言ってみれば。稽古を通して一番大事なのは、みんなが自由さを感じられるようになる事なんです。
__ 
自由さを感じる。
木村 
自由さがあれば、割となんでも出来るんです。その為に稽古ではゲームしたり、あとは本当に技術的な稽古もします。
trunkkikaku vol.11 『LIFE』
公演時期:2013/12/5~6。会場:Urbanguild。

タグ: 即興、インプロについて 役者のその場の判断


私は楽しい人たちに囲まれています

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。木村さんは最近、どんな感じでしょうか。
木村 
最近ですか。最近は楽しいですね。一緒にいて楽しい人が周りに沢山いるので、なんか楽しいです。
__ 
おお・・・楽しいと思えるというのはいいですね。
木村 
気楽な人が多いというか、気を使わなくていい人というか。周りがそうだと自分がラクちんです。
トランク企画
トランク企画は、京都を拠点に活動するインプロユニットです。インプロとはインプロヴィゼイションの略で即興のこと。トランク企画では、即興で芝居を創っています。「今に居ること」「今を生きること」をキーワードに、予測のつかない未来を全員で遊び合い、協力し合いながら創り上げ表現しています。(公式サイトより)

タグ: 最近どう?


何で演劇をやっているんだろう?

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。山本さんは最近、いかがでしょうか。
山本 
最近・・・はい、あはは。
__ 
つまり、ハウアーユー、です。
山本 
いや、元気ですね。体は健康で太っています。そうですね。でも何も知らずにこれまで芝居をやり始めてきてたんで、ちょっとね。本当に自分が芝居をやりたいのか迷っているんですよね。
__ 
迷っている。
山本 
やっぱり、自分のものを出すのって色々あるじゃないですか。自分は何も知らずに最初の劇団に入ってしまったので。という事を今やっている一人芝居フェスに思いました。にしても30分一人で舞台に立ち続けるといその覚悟というかちゃんと自分で選択してそこに立っているっていう。そこへいくと、自分は何で演劇をやっているんだろうと。
__ 
私は、コトリ会議にしか持ち得ない、正統的なズッコケの勢いが大好きなんですよ。もの凄い一生懸命にやっているけれどもそれが目に見えて間違っているけれども。なんかそういう。
山本 
ああ、そうですか、ありがとうございます、自分の作品に対して何も言葉を持ってなくて、解説を加えるのが少し苦手というのがありまして。
コトリ会議
2007年結成。一生懸命になりすぎてなんだか変なことになっちゃった人たちの生活を部屋のすみっこだったり銀河に浮かぶ惑星だったり所かまわず描いています。おもしろいものが好きな劇団です。2010年にspace×drama2010という演劇祭で優秀劇団に選んでいただきました。ますますこの劇団の作品はおもしろくなるなと心密かに確信しながら毎日動きつづける劇団です。(公式サイトより)

タグ: 一生懸命を描く 迷っています スベる 自分は何で演劇を


ユニットから劇団へ

__ 
コトリ会議を結成した経緯を教えて下さい。
山本 
元々僕は役者をやってたんですけど、その時にいろんな人たちと出会って。
__ 
なるほど。
山本 
一緒にやりたいと思う人たちと「のび劇団のび」というユニットを立ち上げてカラビンカで作演をしたのが初めてでした。この人達と芝居をやりたいなと思って、コトリ会議を立ち上げました。第一回は別役実さんの「いかけしごむ」で、お客さんは20人ぐらいしか入らなかったんですけど面白いねと言われて。その時は芝居をやりたいというよりはこの人たちとワイワイしたいなと思うぐらいだったんです。作演はローテーションのはずだったんですけど、そのうちに僕は役者が向いていない事に気づき初めて、それからずっと僕が作演しています。

タグ: 役者向いてない


優しさとはなにか

__ 
コトリ会議の作品を目にする時にいつも思うんですが、とても雰囲気がいいですよね。
山本 
悪人が出てこないという事でしょうか。
__ 
やっぱり俳優間の空気感が良い、という事だと思うんですよね。その人達のムードというか。生卵でいうと舞台上の人々が黄身で、白身の固い部分に客席があって、それは水っぽい白身とも行き来できて、黄身の薄い皮を通して舞台を見ているんですけど、コトリ会議ってあの皮膜を破いたり戻したり自由自在だなあと。輪郭が曖昧だけどはっきりと認識も出来る感じ。そうした、醒めながらも曖昧な、現実だとはっきり認識しているけれども白魚のように認識が逃げる感じ。そこは確実にコトリ会議にしかないなあと。サイトにもあるとおり、一生懸命になりすぎて少しおかしくなってしまった人、それはつまり現代に生きる我々全てだと思うんですけど、彼らのせいなのかなと。優しいけれど、おかしくなってしまった人。
山本 
よく僕は言うんですけど、奇人変人でくくるなと。僕もよく変人と言われるし、皆さんどこか変人だと思うんですよね。それは一般社会にもいて、軋轢と一生懸命戦って、壊れないようにしているんです。だから、簡単に変人として見られる人は出さない。
__ 
そうですね。
山本 
僕の周りに、結構変人は多いように思えるんですが、でも彼ら自身が自分と戦ってるんですよね。

タグ: 空気感を大切にした 脱力系のナゾ わたしの得意分野 一生懸命を描く 有機的に関わりあう 曖昧さへの礼賛


割れる世界

__ 
山本さんが演劇をやっている理由を教えて下さい。
山本 
実はよく分かっていないです。台本を書くのは、皆さんそうだと思うんですけど、自分を認めて欲しいからクリエイティブしますよね。どんなに有名な人でも。それに尽きますね。でも、批評なんて十人十色と言われるじゃないですか。その通りなんです。で、そうすると書いている意味が無くなっちゃうんですよね。
__ 
そうですね。
山本 
でも、人に見せる訳じゃなく書いている作品もこの世にある訳で。「にくなしの、サラダよ」もそうなんですけど。もちろん上演する事で見てもらえるというのは僕は嬉しいんですけど、それで自分の世界が壊れてしまうのは恐怖ですね。だから僕は、自分は演出しちゃダメなのかもしれないと思っているんです。固執してしまうから。
コトリ会議演劇公演11回め「にくなしの、サラダよ」
公演時期:2013/4/20~4/22。会場:カフェ+ギャラリー can tutku。

タグ: 世界


うっ

__ 
いつか、こういうシーンを描きたいというのはありますか?
山本 
お客さんがドッカンドッカン笑うんだけど、それが最後には涙に変わって、でもラストに一転してホラーに変わって、恐怖で終わるというのが書いてみたいですね。ゾッとして終わるんです。理想なんですけど。
__ 
落語で最後にぞっとするセリフで終わる名作がありますよね。
山本 
昔の人が言ってたんですけど、ホラーが一番難しいらしいんですよね。笑わせたり泣かせたりするのは簡単だが、って。僕は中々、そこまでたどりついてないんですが。それを書いてみたいですね。
__ 
「にくなしの、サラダよ」は途中までホラーで、でも最後はハートフルになりました。
山本 
全く問題自体は解決していないんですけど、意識を変えるでこれから新しく展開出来るという事が言いたかったんですね。
__ 
そういえば、夫婦間の対立がテーマでしたね。「桃の花を飾る」もそうだった。山本さんにとってはそれがテーマなのでしょうか。
山本 
僕は夫婦という関係性を持っていないので、やはり想像によるんですが。でも、誰にでもある子供時代がその人を形成してるんですよね。やっぱり家族があるんですよね。家族環境にある対立を描きたいと思うんです。
__ 
家庭環境の違い。
山本 
ストレートな愛情表現に、うってなるんです。何故父母は、無償の愛をあんなに私に注いでくれるのだろうかと思って。それが、「にくなしの、サラダよ」は子どもたちが求めていた母親像が勝手に暴走して、みたいな事を考えていたんです。でも本当に恐ろしい思いをしているのは男性なんじゃないか。無償の愛に対する恐れが、実はあるんじゃないかと。
コトリ会議 演劇公演9回め「桃の花を飾る」
公演時期:2011/9/2~4。会場:シアトリカル應典院。

タグ: 泣く観客 愛情表現