ジャムゥ石鹸

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがございます。
坂本 
ありがとうございます。
__ 
どうぞ。
坂本 
えっ、これは、石鹸?あ、ハートマークですね。
__ 
それはですね、ニオイの気になる女性の為の石鹸です。
坂本 
?あ、裏に「私のニオイとシマリは大丈夫?」って書いてますね。しかも、タンポンみたいな形してる。紐も付いてるし。入れて使うんですかね?
__ 
さあ、でも、普通のセッケンとしても人の役に立つらしいですよ。
坂本 
なぜ、これを僕に?
__ 
今回のプレゼントは、至上最もコンセプチュアルでした。以前の炎上騒ぎの時の「観客席を一掃し・・・」という下りが気になったので、その意趣返しという事になりますが、面白半分ですね。
坂本 
ありがとうございます!ちゃんと拾ってくれて、嬉しいです。

タグ: プレゼント(化粧品系) 観客との関係性


敵も味方もこの胸に宿して

__ 
twitterで炎上した事について、もう少し。「観客層を一掃する」という表現は良くなかったとは思うんですが、演劇人として革命志向であるのは必要な条件だと思っています。
坂本 
ええ。
__ 
それを止めたら演劇人として死ぬという事じゃないかと。
坂本 
もうホントにそうだと思います。でも、「観客層を一掃する」というのは言い過ぎでした。この場を借りてお詫びします。申し訳ございませんでした。周囲から、「たくさんの敵と、味方を作った」と言われました。少なくとも、twitterで意見を発するのは中々難しいですね。
__ 
でも、きっと、言わないよりはマシです。色んな人の琴線に触れたのは大切だと思うんです。
坂本 
そうですね。演劇って、革命じゃないですか。そういう面を忘れてダラダラやってるのは僕には疑問です。客席に座っていてもそう思います。

タグ: たくさんの敵と、たくさんの味方 炎上、がっかりアバター 私たちの世代 演劇村についての考察


カルト劇団、がっかりアバターの繁栄

__ 
観客と、どう接するのが理想だと思いますか?
坂本 
うーん、意外とシビアなんですよね。twitterで炎上したから・・・どうしようかなと。自分の意見としては、今の関西小劇場のあり方は、僕は違うと思うんですよ。伸びない、派生しない。演劇に全く関係ない人にリーチ出来ていない。単純に情報が行ってくれないという事でもあるんですよね。何とかして大きくなりたい。って思いますね。
__ 
カルト的な人気が出たらいい気がしますね、とくにがっかりアバターの場合は。今、情報ってきっと、必要とされる人には行きやすい環境にあるんじゃないかと思うんですよ。面白い情報は、つまり目を引く内容なので。
坂本 
具体的にどうすればいいですかね?
__ 
カルト劇団として、NAVERまとめとかに掲載されたら有名になりやすいんじゃないか。例えばツリメラとか。NAVERまとめにあったんですけど、プロデューサーの小林タクシーさんは2014年の3月末までにCDを1000万枚売らないと死ぬらしいんですけど・・・
坂本 
それめっちゃ面白いですね!メモっときます。

タグ: 炎上、がっかりアバター ユニークな作品あります


野生に僕らは逆らわない

__ 
そういう意味では、「俺ライドオン天使」ではかなりスカッとしました。坂本さんにとってはどんな作品でしたか?
坂本 
楽しかったです。演劇って毎回、違う体験を得られるんですよね。退屈しないんです。例えば、キモオタが女の子のヒップラインを全身を使って見るシーンがあったんですけど、そこが僕の人生の中で5本の指に入る楽しさでした。彼とは「あなたが一番気を付ける事はなんですか?」「お尻を目で追いかける事です」「それは役者として役を演じる事以上に大切ですか?」「役者として役を演じる以上にお尻を目で追いかける事が大切です」こんなやり取りを30分くらいして、周りの人は全員引いていたんですけど、そういうコミュニケーションは大切にしたいです。
__ 
なるほど。しかし、過激な下ネタが予想されるチラシだったにも関わらず女性客が大変多かったですね。
坂本 
そうですね。もしかしたら女性的なのかな?意外と、男性より女性にウケるのかなあ?
__ 
小手先ではない品性下劣な下ネタを、もしかしたら女性こそ求めているのかも?
坂本 
ちょっと、話を聞いてみたいですね。次回公演はレディースDAYを作ってみたいですね。

タグ: B級の美学 ファンタジー 関係性が作品に結実する 役者に求めるもの 女性的、それはなにか 女性と下ネタ


大理不尽

__ 
坂本さんの作る作品は、この世にあってどのような存在であってほしいですか?
坂本 
一つあるんです。モテない、鬱屈としたヤツのハケ口。これさえあれば生きられる、みたいな。「いいなあ、こいつら、アホやなあ」と思ってもらいたいです。僕もそういう人たちに励まされてきたんですよ。筋肉少女帯やみうらじゅんさん、そういう人たちに救われてきたんです。目指せ、演劇界のGAROですね。
__ 
サーカスみたいな見世物になればいいんですよね。
坂本 
そうですね、見世物になりたい。
__ 
最近、観客の感情移入について考えているんです。会話劇を見る時、セリフを投げかけられた瞬間の役者って、観客の頭の中では「特定の誰か」として意識されている訳じゃないなあと。
坂本 
ええ。
__ 
極端な例で言うと、空中ブランコから落ちて地面に激突する瞬間、その身体は誰かという属性なんて持っていなくて、砕け散る肉体としてしか印象されないんじゃないかなと思っていて。そして、観客の肉体的感覚はその時の誰でもない身体に強く移入し、その身体が臨む破壊を直観し仮体験するであろうと。であれば、役者に炸裂したエネルギーはそのまま観客の脳みそにて客を焼くんじゃないかと思うんですよ。それは快感を伴うに違いない。だから、処刑の瞬間の理不尽を、尖った劇団には期待してしまうんです。
坂本 
分かります。僕も理不尽見たいです。
__ 
これはもう、世界平和とは完全に関係ないですけどね。
坂本 
真裏ですもんね。
__ 
でも、ハケ口は必要ですからね。
坂本 
そうですね、TVドラマで気が晴れる人もいますけどね。

タグ: 肉体、重心 賛否両論 見世物 大・大・理不尽


質問 川面 千晶さんから 坂本アンディさんへ

__ 
前回インタビューさせて頂きました川面千晶さんから、質問を頂いてきております。「今までで一番印象に残っている恋愛エピソードを教えてください」。
坂本 
僕寝取られフェチなんですけど、それでも彼女とは頻繁に連絡するんですよ。いつだったか、話がこじれて「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね」・・・って何行も続いたメールが届いた事があります。それくらいかな、言えるのは。

タグ: トレーニング出来ない素養(愛嬌、セクシー等など) 恋愛至上主義


僕たちは幸福だ

__ 
下ネタは闇じゃないですからね。汚いかもしれないが、醜い闇の部分ではないはずだ。では、なぜそれを描こうと思うのでしょうか?
坂本 
旗揚げの段階から説明したいんですが、元々通っていた高校がフリースクール系で。アーツエンターテイメント学院という、名前こそ芸術系なんですけど実体は学校にほとんど来てない子らが籍をおいて卒業出来るようにしてあげるトコで。そこに来てる人らと旗揚げしたのががっかりアバターです。
__ 
なるほど。
坂本 
それこそ、一緒に芝居をやってた中から水商売に行く人もいて。最初はショッキングだったんですが、それもまた面白いのかなと思えるようになったんです。ホストにハマって風俗で働き始めるようになっても、それはそれで面白いのかな。みんな、悲惨がらずにもっと面白がっていったらいいんじゃないか、って。
__ 
世間的な価値観と対立する形ではなく、個人の価値観が存立していますからね。
坂本 
元々音楽が好きで、大槻ケンヂさんの曲を聞いていて。筋肉少女帯を好きになって、その流れです。専門学校では、劇団ZTONの河瀬さんが先生でした。
__ 
芝居を始めた頃に衝撃を受けた劇団は何ですか?
坂本 
大人計画です。松尾スズキさんの本ですね。

タグ: 汚す 新しいエンターテイメント 世界がズル剥け


ゴム手袋

__ 
がっかりアバターの作品についてお話出来ればと思います。2013年6月に上演された「俺ライドオン天使」、すごく面白かったです。個人的な所感ですが、非常に真摯に作られた下ネタであると感じました。大変下劣な下ネタに、あるフェアさを見た気がしたんです。いじめられっこもリア充も障害者も幽霊も皆同列に性欲を持っているという観点に、差別意識の無さを感じました。後半でひきこもりが出てくるんですけど、彼は非常に下種なんですが、それをとても正直に描いている。ネガティブな人間性すら受け入れ、下種をそのまま認めている。なぜ、そうした姿勢をとる事が出来るのでしょうか?
坂本 
もしかしたら、以前見た映像に影響を受けているんじゃないかと思います。障害者の性的支援サービスを紹介するドキュメンタリーで、おばさんがゴム手袋をしてしごいてあげるというもので。それを見た時に、「そうか、こういう人もそうなのか」と。障害を持って生まれた子を天使という言葉で呼んであげる親がいるけれども、障害者も当然性欲を持ってるんですよね。
__ 
そうですね。
坂本 
そういうモヤモヤした思いがあるんですよね。自分の中で答えが出ている訳じゃないんですけど。でも、その映像を見た時に納得した思いもあったんです。性欲というものは、NHKがそれを取り上げるぐらい歴然と社会にあるんです。
__ 
そこに気付いた時、何かが腑に落ちた。
坂本 
はい。もちろん、下ネタをやっているのが楽しい、面白いというのはありますけど。
がっかりアバター vol.3『俺ライドオン天使』
公演時期:2013/6/28~30。会場:ロクソドンタブラック。

タグ: ドキュメンタリー ひきこもり 性欲 下ネタを考える


最初から最後までスベりきろうぜ!!!

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。最近、坂本さんはどんな感じでしょうか?
坂本 
こちらこそ、よろしくお願いします。この間、大阪でのShort Act Battleに出演しまして。
__ 
あ、そうでしたね。残念ながら拝見出来なかったんですが、どんな作品だったのでしょうか。
坂本 
ちょっとここでは言えないような内容なんですけど、全自動自慰装置という機械の発表会というシチュエーションで、全員が録音した音声でスピーチするんですけど、おっぱいの魅力とかを喋り終えたら死んでいくんですよ。唐突に。個人的には面白かったんですけど、5位中5位でした。
__ 
素晴らしい。
坂本 
順番的にトップバッターの時と、3回目の時があって。トップバッターの回はすべりまくりました。気持ちいいくらいすべりましたね!
がっかりアバター
結成2011年6月。主催の何とも言えない初期衝動からほぼ冗談のように結束。2011年6月vol.1『岡本太郎によろしく』2012年11月vol.2『啓蒙の果て、船降りる』(ウイングカップ2012受賞)2013年6月vol.3『俺ライドオン天使』(公式サイトより)
Short Act Battle
公演時期:2013/12/2~4。

タグ: ロックな生き方 下ネタを考える スベる


傷心ガールの朝

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。最近、川面さんはどんな感じでしょうか?
川面 
明日からナカゴーの本番です。あと、年末に出演するMODEの稽古もしています。フランツ・カフカの原作のお芝居。それと、ちょこちょこ映像にも出ています。
__ 
ありがとうございます。では、演劇を抜いたらどんな感じですか?
川面 
うーん、ホントに演劇しかしてなくて。何も起きてない?かな。あ、すごい好きだった人と最近別れました。普段の生活と言えば芝居か恋愛か、ですね。恋愛至上主義なんです。それでちょっと傷心ガールになってたんですけど、ポジティブを目指していきたいです。
__ 
私は恋愛至上主義者と話すのは初めてですね。
川面 
演劇やっている人は、一人でも行きていける人多いですよね。私、芝居と恋愛と買い物の三本柱で生きています。
__ 
四本目の柱はありますか?
川面 
何だろう。何より家族が大事だけど。
ハイバイ
2003年に武蔵小金井(東京)で作・演出の岩井秀人を中心に結成。岩井自身の、16歳から20歳まで引きこもりだったシリアスで個人的な体験を、演劇という装置で濾過して“生々しいけれど笑えるコメディ”に変換。自己と他者との距離感に敏感過ぎる「自意識のアンテナ」が、あらゆる距離感を等価にする「現代口語演劇のメソッド」を介すと、独自の切実さとおかしさを発揮すること、それが意外と多くの人のシンパシーを得ることを発見しつ、近年では岩井の世界も自分、家族、他人と広がりを見せている。代表作は「ヒッキー・カンクーントルネード」「おねがい放課後」「て」。(公式サイトより)

タグ: アーティストの生活 恋愛至上主義 若さの価値


ナカゴー「レジェンド・オブ・チェアー」

__ 
明日から始まるナカゴーの「レジェンド・オブ・チェアー」。とても楽しみです。
川面 
ありがとうございます。ホントにナカゴー、面白いんですよ。知らない人は知らないけど、知っている人は「いま一番面白い」って言うんですよ。
__ 
興味深いです。出来れば、川面さんがナカゴーに出るようになった経緯を教えて下さい。
川面 
大学在学中に、コメディユニット磯川家と一緒に東京でシェアハウス生活してまして。その滞在中にMrs.Fictionsの15 minutes maidのお手伝いに入ったんですが、そこでナカゴーを初めて見たんです。もうダントツに面白くて、子どもたちが突っ立っておしゃべりしたり缶蹴りしてるだけの作品なんですけど。変ぶってる感じじゃなく頭おかしい。人を惹きつけるクレイジーさが最高だったんです。俳優もみんな上手で、びっくりしちゃいました。
__ 
おお。
川面 
2年前にサンプルの出演が決まって、そのタイミングで東京に越して来たんですが、ナイロン100℃の菊池明明ちゃんと仲良くなったんですけど、彼女もナカゴー知ってて。めっちゃ面白いよねって。ちなみに、ハンバーガーを武器に戦う芝居だったそうです。そこでサイトを見たら出演者募集ってあったので、応募しました。それから度々出ています。
__ 
面白そうですね。
川面 
今回はかなり冒険していて。英語劇なんです。ストーリー自体はハッピーエンドで終わるような普通の感じなんですけど、ネタや演技のディテールが全部決められていて、奥行きがあるんです。それが誰にもマネ出来ないんですよ。例えば笑う演技一つも、目ん玉の動かし方や首の筋肉の角度と力加減とタイミングが指示されるんですよ。それはお客さんの目には届かないんですけど、奥行きが出るんです。
__ 
それは、ますます楽しみです。川面さんは、ナカゴーのどういう部分が好きですか?
川面 
面白いと思うものを素直にやっている所です。「人間とは」とかそういうテーマが入っている作品って、どうしても多いと思うんですけど、そういうメッセージは一つもなくて。
__ 
尖ってますね。
ナカゴー
東京の劇団。
ナカゴープレゼンツ マット・デイモンズ 「レジェンド・オブ・チェアー」
公演時期:2013/9/27~29。会場:Brick-One。

タグ: ハッピーエンドについての考え方 尖った事をやりたい 焦点を絞った作品づくり


ハイバイと私

__ 
演劇を始めた経緯を教えてください。
川面 
家族全員が演劇をやっていて、私も小二からやっていました。神戸って新劇がまだあって、そういうところの稽古場に行っていて、そのうち舞台に出る事になって。だから気づいた頃には始めていたという感じです。
__ 
川面さんがハイバイに入ったのはいつですか?
川面 
2年前の11月からです。それ以前に北九州の芸術劇場のリーディング公演に参加させてもらって。それからいくつか作品を拝見して、オーディション受けなよって勧めて頂いて。それから準劇団員になり、四国学院大学の学生が岩井さんと芝居をつくる授業のアシスタントで参加し、春くらいに劇団員になりました。
__ 
ハイバイに入ったのは何故ですか?
川面 
精華小劇場で上演された「リサイクルショップコビト」を見たんです。めちゃくちゃ面白くて。絶対に関西にない芝居じゃないですか。とっても衝撃的で、なんてカッコいいんだと。出演したいな、と思った矢先に、北九州のオーディションがあって、そこに受かって。岩井さんの芝居に出たいと。
__ 
なるほど。
川面 
頑張ります。

芯にあるもの

__ 
舞台に立っていて、どんな瞬間が好きですか?
川面 
長く演劇をやっていると、舞台に立つという事が生活の一部になってくるんですよね。ご飯を食べたり、寝たりするのと同じような感じに。毎日稽古に行くのが当たり前で、毎月舞台に立って。私、今年出演した舞台が7本になるんですよ。それも今年が多い訳ではなく、去年もそうだったし、大学に入っていた頃は授業に自主企画、磯川家もあったし。だから、舞台の一瞬にスペシャルなものを感じる事はあんまりないですね。
__ 
なるほど。
川面 
だって、自分は絶対芝居をやらなくちゃいけない、舞台も映像も真面目にちゃんとやる、ってやってるから。取り立ててこの瞬間が超ハッピーだぜというのは・・・。
__ 
ない?
川面 
うーん、強いて言えば、仲良い人が見に来てくれたりとか。それは芝居というか人と人のつながりですけどね。黙々と、期待に応えるように。
__ 
すごい。
川面 
すごいですか。
__ 
この質問に対しては、何かしら好きな瞬間があるって伺いますからね。例えば集中している瞬間とか、冷静になれている、だとか。
川面 
私はやっぱり、やってる最中は基本的にはしんどいですね。緊張するじゃないですか。本番のある日は朝早く起きて劇場に行って、リハーサルして、すぐ本番が始まって、たくさんの人に見られて、その後飲みにいって。超大変じゃないですか!
__ 
ええ。
川面 
基本楽しいですけど、基本しんどい。体力作りもしないといけないからジムにも行ってるんですけど疲れる、そのまま稽古に行って疲れが取れない、やっぱり体力付かないからジムに行って、そういうスパイラルが続いていて。芝居が好きな事に偽りはないんですけど、毎日が楽しいと思ってやってる訳ではないですね。
__ 
ベースは楽しいんですよね。
川面 
そうなんですけど、でも、楽しいというだけで舞台に立ってる人はどうなのかなと。俳優がしんどくても楽しくても、お客さんが楽しむ事だけが大切なんですよ。なるべくおこがましくないように、調子に乗らないように。演劇を楽しむ為の道具には、私はしたくないです。だから、「舞台上の役者が楽しくないとお客さんも楽しめないよ」って意見がありますけど、そんな訳ないと思うんですよ。そういう、ダサいものに囲まれて、それが当然となる環境には身を置かないようにしたいですね。真面目にちゃんとやる、という事です。

タグ: 最高の研鑽は成功を担保する訳ではない 今の作品に集中する ちゃんと楽しませる


そういう女優になりたい

__ 
川面さんは、お客さんを楽しませたい?
川面 
大きな意味では、そう思っています。
__ 
そのためには何が必要?
川面 
日々の努力ですね。お客さんを楽しませるには、その時持ってるポテンシャルや集中力でどうにかしようとしても無理で。日々の努力や稽古で磨いたものが出るんです。だから毎日きちんと生活していないと。普段怠けて生きているのに、一ヶ月後の本番に向けて努力しても・・・。長い目でお客さんを楽しませる為に自分を磨くという生き方をしないと、面白さや魅力は生まれないし、お客さんはまた見に来てくれない。自分が全部出来ているとは言いませんが、そういう女優になりたいと思います。
__ 
精神的にも、高いレベルで保ち続ける必要がありますね。
川面 
そうですね。でもそれって結構難しくて、そのためには、私には男性が必要なんです。この人の為にキレイでい続けなくちゃならない、そうしていればお仕事もあるし。結局それは恋愛至上主義という訳じゃないのかな、でも繋がっているんです。

タグ: ちゃんと楽しませる 恋愛至上主義 単純に、楽しませたい


質問 村本 すみれさんから 川面 千晶さんへ

__ 
前回インタビューさせて頂いた村本すみれさんから質問を頂いてきております。「自分が持っている一番辛い・強い欲求は何ですか?」
川面 
恋愛という事になりますね。20歳の時に生まれて初めて告白して振られたんです。家の玄関で座ってたらいつの間にか朝になってた時、恋愛ってスゲーなと思いました。もう朝だ、みたいな。何がダメだったんだろうとバーっと考えてたら、いつの間にか6時間経ってて。
__ 
それは凄いですね。
川面 
それはハイバイの新年工場見学会でみんなで再現してもらって、それは超楽しかったです。沢山お客さんに笑ってもらって、成仏出来ましたね。
__ 
6時間も座って考えられるかな。
川面 
普通に大学の先輩だったんですけど、色んなタイミングが合って恋愛について考える集中力が物凄く高まってたからかな。もう二度と、そんな事は起こらないんじゃないかなと思います。
__ 
それ以降、何か変わった事はありますか?
川面 
男性の好みにすり合わせて努力しないと振られるんだな、という事です。当たり前なんですけど。意外とみんな、このままの自分を好きになってくれると思いがちなんですけど、ある程度歩み寄っていって、努力を見せないと、そうそう関係は持てないんですよ。私は合わせますね。
__ 
それが男性にとっては重みに感じられるのでは。
川面 
そこは、ちょっとずつちょっとずつ好みに変えていくんですよ。やっぱりいい男と付き合いたいという願望が強いので。
__ 
今の、振られた川面さんがしているのはどんな格好?
川面 
結構ラクな格好が好きですね。ホントはオールインワンの服とサンダルでウロウロしたいですね。
__ 
もし、そのラクな格好の川面さんを好きになった男性がいたら?
川面 
うーん、好きになられても、こっちが努力出来ない意識になって、面白く思えないかもしれない。
__ 
川面さんにとって、相手の男性と一緒になる努力に価値があるのですか?
川面 
いい女と思われたいという意識が強いんです。でも、いい女って色んな種類があるんですよね。彼にとっていい女とは何かを探るのが楽しいですね。

タグ: 役者の積み上げ 恋愛と距離 恋愛至上主義


白石加代子さん

__ 
いつか、こういう演技が出来るようになりたい、というのはありますか?
川面 
白石加代子さんが好きなんです。白石さんが舞台に出たら他の役者が全部食べられてしまっているような気が、私にはして。白石さんみたいな。私も鈴木忠司メソッドを以前勉強していたので、先輩のように思っていますね。
__ 
そのために努力していると。
川面 
そうですね。いや、存在感を増そうとして毎日頑張ってる訳じゃないですけどね(笑う)

タグ: いつか、こんな演技が出来たら


折りたためるカレンダーとシール

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがございます。
川面 
ありがとうございます。なんだろうなあー(開ける)わ、すごい。
__ 
カレンダーです。折りたためるんですが、マグネットがついています。
川面 
かわいい!冷蔵庫にも付けられますか?
__ 
おそらく。
川面 
私こういう、女子っぽいの好きなんですよ。ありがとうございます。シールもある。

タグ: プレゼント(インテリア系) プレゼント(文具系)


冨士山アネット「Woyzeck」

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。村本さんは最近、どんな感じでしょうか?
村本 
冨士山アネットの「Woyzeck」にダンサーとして参加しています。普段はMOKKという自分の団体で自分の作品製作をしているんですけど。こういう外部出演の機会を頂くのは珍しいですね。
__ 
ちなみに、どんな経緯で。
村本 
シアタートラムでやった「SWAN」という作品から3回目の出演です。長谷川寧さんといると色々刺激を受けます。私を紅一点に選ぶとはまた、渋めのチョイスなのかなと。
__ 
いえいえ。魅力的でした。それ以外としては。
村本 
MOKKの他にも、アルゼンチンタンゴダンサーとしてクラスを持たせて貰っています。教え始めてからキャリアがある訳じゃないんですが、デモンストレーションやショー等もやっていますね。
__ 
そうなんですね。アルゼンチンタンゴ、実は初めて伺います。
村本 
メジャーとは言いがたいので・・・。でも、ヨーロッパでは結構流行していて、コンテンポラリーダンサーがタンゴをやる事も多いんです。これ熱く語りますけど、アルゼンチンタンゴは究極のコンタクトインプロなんですよ。初めて出会った男女が即興で踊り合うダンスなんです。凄いと思って、4・5年前にやり始めました。
__ 
初めて出会った男女でも踊れる!それは素晴らしいですね。
村本 
コンタクトインプロというと、初めての人はちょっと戸惑うんですが、リードする側とされる側という役割があって、基本的なステップさえ覚えてしまえば、どんな男声・女性とも踊れるんです。
__ 
何というか、色気を感じますね。
村本 
タンゴを踊り始めていくうちにかな。自分がダンサーとして出る時に、女性的な部分を求められるという事もあるのか・・・と気付いたんですよ。中性的な魅力を持つ方はたくさんいるんですが、いわゆる“女性的”なコンテンポラリーダンサーはあまりいらっしゃらないので。そういう需要として求められるのかなと。
__ 
色気って不思議ですよね。私の知り合いに、大変スタイルが良くて歌もダンスも上手いのに、色気が全く無い人がいて。
村本 
一方、可愛くなくて手足が短いのに得体の知れない色気がある人もいますよね。男女問わず、色気のある人がダンスもよかったりするんですよね。
MOKK
村本すみれを中心にメンバーは皆スタッフで構成される。日本大学芸術学部在学中の2002年に前身が発足。2007年『---frieg』より活動を本格化。クリエイターやダンサーとのコラボレーションにより、「劇場機構にとらわれない空間からの発信」を軸とした活動を行う。また、駐車場やビル、コンテナボックスなど、特異な空間で身体表現の可能性を探る実験企画MOKK LABOや映像作品なども 企画製作する。(公式サイトより)
冨士山アネット
2003年活動開始。類稀な空間演出と創造的なヴィジュアル、身体性を強く意識したパフォーマンスにて創造的な空間を描き出す。近年は、戯曲から身体を立ち上げるといった、ダンス的演劇(テアタータンツ)という独自のジャンルから作品を制作。(公式サイトより)
冨士山アネット × 冨士山アネット/Manos.(マノス) [Woyzeck/W]
公演時期:2013/9/13~23(東京)、2013/9/28~30(京都)。会場:こまばアゴラ劇場(東京)、アトリエ劇研(京都)。

タグ: コラボレート 魅力的な身体[心地よい重み] 女性的、それはなにか


見た事のない生物と暗い空間に閉じ込められる

__ 
MOKK「f」について。一年前にアトリエ劇研で拝見しました。とても面白かったです。私が見たのは松尾恵美さんのバージョンでした。粘液にまみれて這いずりまわってる彼女がとても怪物っぽくて、しかし彼女から突き放されている気持ちもずっとありました。だからか、結構寂しい気持ちがありましたね。
村本 
「f」は、ソロ作品シリーズの2作目として作りました。その前は「Humming」、その前は「LAURA」という24人の群舞作品を作っていました。ダンサーが自分と向き合って根を詰めて作り上げる作品をやりたかったというのがあります。
__ 
なるほど。
村本 
「Humming」は3人のソロで表現される音(歌やハミングや録音)が重なりあい、一つの旋律が生まれる、全体で一つの作品でした。「f」は完全にダンサー一人ずつの作品です。鉄のテーブルに女性が一人横たわっていて、その後45分ずっと観客と空間と向き合っている状況が続く作品です。それに耐えうる女性ダンサーとして、寺杣彩さんと上村なおかさんと松尾恵美さんにお願いしました。
__ 
なるほど。
村本 
お客さんが今ここで見た事のない生物と対面しているという体感、ダンサーも自分が今ここで囲まれて見られていると強制的に実感せざるを得ない状況が「f」だったんです。再演は可能な作品だと思うんですが、一回一回が全部違う作品でした。
__ 
女性性が作品の根幹だったようですが。
村本 
女性そのものに視線を当てた文学作品や演劇はこれまでも多くあったと思うんですが、それはダンスにはあまり無かったんじゃないかなと思います。遺伝子にプログラミングされている行動に、時に女性は動かされている感覚があります。そういう波ってどんなに落ち着いた女性にもあるんですよ。実は、それには理由があるとどこかで読んだ時に納得したんですね。
__ 
理由とは。
村本 
生理前にイライラするのは、身体が「これから子供を宿す」という準備の為に人を遠ざけたり内向的にさせたりするんですよね。身体がアクティブにならないように敢えて抑える。それが女性ホルモンによるものだと詳しく本で知って、すごく衝撃を受けたのと、自分が細胞やホルモン、遺伝子によって行動や情緒まで決められているんだな、と。
__ 
そうした複雑怪奇と同じ空間に同居する45分。
村本 
ところが、「f」のダンサーの意見としては、私の考え方が男性性に近いらしいんですけどね。案外、そうなのかもしれないと思っています。
2012 MOKK -solo- "f"
公演時期:2012/9/11~13(東京)、2012/10/12~13(京都)。会場:こまばアゴラ劇場(東京)、アトリエ劇研(京都)。

タグ: 俳優と遺伝子 ハミング・鼻歌 男性性とは何か


ダンスは楽しいですか?

__ 
ダンスは楽しいですか?
村本 
今は楽しいですね。冨士山アネットはロングランで、毎日が本番なので、日本でこれだけ長い時期本番の時間があるというのは珍しいので。
__ 
昨日お話を伺った木皮さんは、創作している時は辛いと仰っていました。やはり、村本さんもしんどいですか?
村本 
正直なところ、いつもクリエイティブなものが出てくるかというと・・・悩む事が多いです。作るという事が自分にとっては幅広くなっていて、それはMOKKの振付だったり、もちろんダンサーとしても踊りますが。ただ、実は、創作をしんどいと思った事は無いんです。私は自分のソロを作らないので、誰かが必ず稽古場にいるんですよ。何かしらは生まれて、本番に向かって形を結んでいくので。産みの苦しみは当然ですから、それは甘んじて受け容れます。

タグ: 産みの苦しみ