質問 為房大輔さんから 小林 由実さんへ

__ 
前回インタビューさせて頂いた、劇団ZTONの為房さんから質問です。
小林 
私、前回ZTON見ましたよ。
__ 
面白かったですよね「天狼ノ星」。小林さん宛の質問です。「おすすめの少女漫画と、おすすめのシーンを教えて下さい」。
小林 
おすすめの少女漫画は、私の恋愛観を構築した「彼氏彼女の事情」です。
__ 
うわっ・・・為房さんも同じく「彼氏彼女の事情」だそうです。
小林 
ええっ・・・!?今度語りましょうと伝えておいてください。魅力的なシーンは、主人公の妹が恋愛について説くんですが、そこがとてもなるほどな、と。この作品、登場人物一人ひとりに人生があるんですよ。それらが独立してイキイキしてるのがいいんですよ。それぞれの生き方みたいのが。女性として生きるための参考文献としてます。

タグ: ラブストーリー 恋愛至上主義


vol.310 小林 由実

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2013/春
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小林

「売り言葉」

__ 
いつか、どんな演技がしたいというのはありますか?
小林 
出来る事なら、歳取ってからの芝居がしてみたくて。演技的には下手になってるかもしれないですけど、どう深くなっているか見てみたいですね。
__ 
演技自体が充実しているという事かな。
小林 
中学生の頃に大竹しのぶさんの「売り言葉」を見て。何か、満ち満ちているなと強く感じたんです。次の瞬間になにをするのか分からない、みたいな。それが自分の演劇の始まりだったんです。そういう演技をしてみたいと思います。

タグ: 大竹しのぶ


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小林

この人達に恩返し出来るような

__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
小林 
攻めていく・・・。寄り道回り道だと思うんですけど、気になる事のつまみ食いをしたい期間です。自分の方向性が分からなくなってしまうので、この期間はあんまり長く置きたくはないんですけど。気になる所にいって、収縮させて、沢山実りある事を見つけられたら。
__ 
素晴らしい。私は10年前、そんな事を喋れなかったからなあ。立派ですね。
小林 
いえいえ。悩みまくりですよホントに。この何年間かは魅力的すぎる人たちと仕事出来ていたので。なるべく、この人達に恩返し出来るような人間になりたいです。なれるように頑張ります。

タグ: どんな手段でもいいから続ける 今後の攻め方


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小林

シュシュ

__ 
今日はお話を伺えたお礼にプレゼントを持って参りました。
小林 
凄いですよね、ありがとうございます。今日は緊張しました。開けていいですか?
__ 
もちろんです。
小林 
(開ける)あ、シュシュ?え、凄い。後で付けて写真撮りましょうよ。

タグ: プレゼント(装飾系) プレゼント(衣服・布小物系)


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小林

美学

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。最近、為房さんはどんな感じでしょうか。
為房 
最近はですね、5月に劇団ZTONの本公演「天狼ノ星」、6月に客演した笑撃武踊団さんが終わりまして。それからはしばらく稽古がひと段落していたんですが、ちょっと仕事でまた東京に行くのでその準備に追われています。
__ 
というと。
為房 
戦国BASARAのイベントなんですけど、その準備ですね。
__ 
実は、戦国BASARAに為房さんがでている事は知っていました。拝見はしていませんが・・・
為房 
あ、そうなんですか。これで4本目くらいになるんです。僕は役についている訳じゃなくてアクションチーム、つまり斬られ役なんですけど。普通は、斬られ役って本来は目立たないみたいな事を思われてるんですが、結構随所随所で悪ふざけする人も多くて。
__ 
素晴らしい。
為房 
影響の無いところで勝手に階段落ちしてたりとか。自分達の出番が無いところはただ待ってるだけなので、勝手に斬ったり斬られたりしてますね。普通はNGと言われるんですけど、結構・・・。
__ 
そういうのはお客さんも楽しいですよね。
為房 
そうですね、リピーターのお客さんが多いので、「あ、あそこであんな事やってる!」って見つけて貰えたりして。
劇団ZTON
2006年11月立命館大学在学中の河瀬仁誌を中心に結成。和を主軸としたエンターテイメント性の高い作品を展開し、殺陣・ダンスなどのエネルギッシュな身体表現、歴史と現代を折衷させる斬新な発想と構成により独自の世界観を劇場に作りあげ、新たなスタイルの「活劇」を提供している。(公式サイトより)
劇団ZTON「天狼ノ星」
公演時期:2013/5/9~12。会場:京都府立文化芸術会館 。

タグ: おふざけ プロの仕事 殺陣の話題 実験と作品の価値


劇団ZTON「天狼ノ星」を終えて

__ 
天狼ノ星を終えて。ZTONの傑作として記憶に新しいですね。大変面白かったです。私の考え方だと、傑作って作品だけではきっと成立しなくて、客席も含めた劇場が置かれている時代背景がかなり影響していると思うんです。そうして初めて演劇は必然性を持って現在の我々の前に現出しうるのではないか。天狼ノ星は、多文化共生社会の到来と東アジアとの国際関係に悩む現代日本を背景に、他国の国民とこれから向き合うであろう世代の横顔を、ループ状の物語構成を借りた演劇作品として鮮やかに表現されていました。もちろん芝居としても非常に完成度が高く、素晴らしい演劇になりました。為房さんは、一人の役者として、どのような経験でしたか?
為房 
ありがとうございます。お芝居を作るにあたって何が一番大事かって、話が一番大事だと思っていたんです。僕が何かお芝居やパフォーマンスを見る時、やっぱりお話を見るんですね。脚本家が書いたものの起承転結がきちんと魅せられるか。そこに徹するあまり、自分が演技をする時も「色がない」「安定感が凄いよね」「もっと余分な事をすればいいのに」と言われる事があって。
__ 
そんな事を言われますか。
為房 
安定はしているけどね、って。でも今回に関して言えば、早い段階で稽古が回ってこなくなって。つまり殺陣指導をはじめ稽古を見る時間や、自分自身のプラスアルファを考える機会が多かったんですね。さらに、団員の平均年齢があがるにつれ、僕が、絶対的に話を魅せる側に回らないといけないと自覚したんです。地の章では割と、一本の柱としての役なので、もっと我を張らなくてはならないと。今までは誰がメインなのかによって、そこに意識を集中させるために考えて、それはもちろん大切なんですけど、その中でも我を持つようになったというのが個人としては大きい変化でした。
__ 
話を律する立場を意識するようになった。
為房 
そうなるのが遅すぎると言われそうですけど。ホントに極端な事を言うと、話が壊れてもいいから僕が目立てばいいかなというぐらいの気持ちになった、というのが大きいですね。

タグ: 傑作の定義 背景が浮かびあがる 自分の演技を客観的に見る 世界がズル剥け 役者に求めるもの 殺陣の話題 劇団ZTON、参る


「当たったら死ぬ」

__ 
今回、ZTONの殺陣では「当たったら死ぬ」という作り方をしていたという事で。大変迫力を感じました。ただし、地の章でレストランまさひろさん演じるセタだけは押谷さん演じるユクに斬られまくったのにも関わらず生きてましたね。
為房 
面白いのは、台本に「セタの死骸」ってト書きされてたんですよ(笑う)
__ 
数シーン後には、天の章で裏切った親友ハクトの決闘を応援するという超燃え展開がありましたね。やはりジャンプ読者としては強さ議論が気になりますよね。稽古場でも盛り上がったそうですが。
為房 
ツイッターでも強さランキングを書いて下さいましたよね。やはり、自分の役はどんな強さがあるのかとか、相性とか得意武器とか。僕なんか最初はものすごく弱かったのに、ライバルが現れたら強くなったり。でも難しいですよね、稽古を見る立場という事を考えると・・・。アクションが出来る立場だし、出来る殺陣を作らないとZTONとは言えないし、そこが強みだし。
__ 
そうそう、あの世界の時空を越える神・レタルのビーム攻撃が当初の構想にあったそうですね。とても見たかったです。
為房 
(笑う)実際にあったら凄いでしょうね。
__ 
さっきまでチャンバラしてたのに、今度はビームを相手にしないといけないという。
為房 
熱いですね。

タグ: ジャンプ!についてのイシュー ロマンについて


意図

__ 
天狼ノ星で印象深かった殺陣。地の章で、森さん演じる鷹の王ニソロが弓と刀の二刀流で戦った時、ニソロが倒した敵の背中に刀を突き立てて、しかも背中に足を載せて、弓をつがえて離れた別の敵を攻撃してたのが物凄くカッコ良かったんですよ。あれ、倒れてる人が協力してましたよね?
為房 
そうですね。してないと出来ないですね。
__ 
刀を脇に挟んで、真っ直ぐ立てていました。大変キレイでした。あれは素晴らしかったです。
為房 
アレは森君が考えた筈です。僕と河瀬さんがアイデアをちょっと吹きこみつつ。背中に足を載せるのは僕のアイデア、刀と弓矢の二刀流にしたのは河瀬さんのアイデアですね。
__ 
素晴らしかったです。為房さんが思い入れのある殺陣はどれでしたか。
為房 
自分の個人戦よりはアンサンブル戦ですね。集団戦が好きで。槍で狼の軍と戦う時。槍を使うのは初めてだったんですが、思いっきり振らせてもらいました。良い意味で自分勝手にやらせてもらえたのは貴重でした。それから、自分がアイデアを出したシーン。シュマリ隊長が死ぬ瞬間をいじらせてもらいました。セタの前で隊長が槍に貫かれるんですが、その切っ先がセタの目の前に来るようにしてもらったんです。そういう、ドラマのある立ち回りの一枚絵にはこだわっています。
__ 
切り結ぶだけじゃなくて、ドラマがある。
為房 
何て言うんですかね、ただキレイでカッコイイだけじゃない、人の感情が動く殺陣が僕は好きですね。
__ 
それは、ある種、殺陣こそが行ける領域なんじゃないかなと思うんですよ。身体の動きに物語がまとわれる訳で。抽象的なダンスだと意味に揺れが生じ、演劇的所作だと現実が近くなる。
為房 
普通の立ち回りだけだと、慣れてくるんですよね。目が。最初は刀でガンガンと打ち合わせていてもいいんですが、慣れてきてしまうと、具体的な意図がないと見続けられなくなるんです。感情的な動きでなくても、彼らの行動に理由付けが見えると、それだけでお客さんには強く伝わると思うんですよ。例えば何かの事情があって刀を使わずに斬り合っていて、別の事情と理由が生じて投げ渡された短刀で相手を斬れる、とか。ただ刀を振っている訳じゃない、というのが伝わるのが、ZTONの個性に繋がると思っています。
__ 
有効な筋立て、という事ですかね。物語、殺陣の組立、それらを組み上げる演出が咬み合って、それでようやく見応えのあるものが出来るんだと思います。

タグ: 工夫する俳優


ざわつく

__ 
為房さんがお芝居を始められた経緯を教えて下さい。
為房 
高校の演劇部からですね。運動部で体育会系という訳でもなく、文化部でもなく。でも、二つを兼ね備えた感じが真新しかったんでしょうね。それで演劇部に入ったのが始まりで、そこでの経験が楽しかったのが今に繋がっているんだろうなと思います。
__ 
いつか、どんな演技がしたいですか?
為房 
そうですね。僕の演技で拍手がしたくなるような、そんな演技がしたいです。BASARAの舞台に出させてもらったとき、カーテンコールで拍手をもらうんですよ。お客さんみんなが立ち上がりそうなほど感動していて、拍手をしていて。ただ、これは僕へじゃないな、という感じがすごくして。公演が終わって「成功だねえ~」というムードなんですけど、僕は悔しくて。落ち着かない気持ちになりました。それを出来ればZTONで、あわよくば僕に拍手がしたくなるような演技がしたいです。もちろん演技だって好き好きですからね。笑いが好きな人もいれば感動させる演技が大事だという人もいるし。
__ 
なるほど。
為房 
どこに残っても良いので、心を打って、感動して拍手したくなるような演技がしたいです。
__ 
分かりました。観客が特定の役者に拍手したくなる時ってどういう事だろう・・・?きっとそれは、周りに合わせた拍手ではなくて、単に面白い演技を見せてくれたから、でもないんじゃないかと思うんですよ。
為房 
はい。そうですね。
__ 
きっと、その役者から何かを受け取ったら、それでようやくその役者に返す拍手になるんじゃないかと思うんです。それはもう、役の演技でも何でも。だから、役者がお客さんに渡すものをきちんと持って行かないと駄目なんだろうなと思うんですよ。何か持っていければいいですよね。小さな役でも関係なく。
為房 
さっきの立ち回りの話じゃないですけど、どこかで目に止まればいいなと。目に止まった上で心に止まらないと、拍手したいという気持ちにならないというか。
__ 
そうですね。
為房 
初見のお客さんは、僕らの名前なんて分からないですしね。役の名前でしか認識出来ないんです。何だったら、役の名前すら覚えてないかもしれない。それでも見せ場でお客さんが感動するのは、台本上のプロセスを一つ一つ大事に押さえてこれたからなんですよね。与えられたストーリーを消化して、舞台上の時間で押さえていくというのがいい役者だと思うので。伝える事、表現力の強さを磨いていきたいと思います。
__ 
台本を一つ一つ押さえるから、それは物語になる。物語に登場する人物は、いつか重みをもって舞台の上に存在する。
為房 
何だったら、もうじき読み終わる小説のページをめくるときのあの「もう終わってしまう」という焦りと興奮感。それをお客さんに持って帰って貰いたいですね。

タグ: 覚えてもらう


奥底

__ 
ZTONの次回作について。
為房 
ZTON下半期としては、かなり数は多くなりそうです。でも、お仕事関係、イベント関係の活動になりそうです。次回作としては、河瀬君自身も気づいていない心の奥底に眠っている作品になるのかなと。僕個人は、これまでいわゆる歴史物で来て、今回初めてのオリジナル物でしたので、さあ次どうなる、という感じですね。

タグ: 焦点を絞った作品づくり


質問 石田1967さんから 為房 大輔さんへ

__ 
前回インタビューさせて頂いた石田1967さんから質問を頂いて来ております。「劇団ZTON MK?みたいな派生ユニットは作らないんですか?」
為房 
石田さん・・・!そうですね、僕は、作りたいとは思わないですね。
__ 
というと。
為房 
僕の中に、演者としての欲はあっても、団体を持ちたいという欲は今のところないです。自分の世界を作りたいというのが無いんでしょうね。土肥君はMk?でしか出来ない事をやってたと思うんですが。僕は、お芝居の中の振付のパートとして、そこで見せたい世界を作りたい、磨きたいというのは強くあります。ユニットを組んで・・・というのは、まだ無いです。
__ 
直に出てくるとは思いますけどね。
為房 
そうですね。

武器

__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
為房 
演劇人として、ですよね。武器を増やしたいですね。
__ 
なるほど。
為房 
やっている事の特性上、つまりアクション系のお芝居に関わる事が多いと、(演技はもちろんなんですが)やはり色んな引き出しを持っていらっしゃる方が・・・。僕もZTONで沢山得てきたものはあるんですが、まだまだ。そういったものを得ていく事で、「僕はこれが出来ます」と言えるようになるんです。それが沢山ある人が、現場を勝ち得ていくんですよ。

タグ: 自分の演技を客観的に見る 今後の攻め方


風鈴・蕎麦焼酎・猪口

__ 
お話、ありがとうございました。今日はお話を伺えたお礼にプレゼントがございます。
為房 
ありがとうございます。
__ 
どうぞ。これ、アレルギー無いといいんですけど。
為房 
(開ける)あっ・・・僕、蕎麦アレルギーなんですよ(笑う)
__ 
うわ!大変申し訳ございません!
為房 
いえいえ、全然駄目じゃないですよ。あと、お猪口ですね。それと風鈴。どっちも凄く欲しかったんですよ。
__ 
風鈴の方は音で選びました。お猪口は涼しい見た目ですが、冬も使えます。

タグ: プレゼント(食器系) プレゼント(食品・飲料系)


メガネのストラップとメガネ拭き

__ 
今日はお話を伺えたお礼に、プレゼントがございます。
石田 
ありがとうございます。開けても・・・?
__ 
もちろんです。
石田 
(開ける)これは・・・?
__ 
それはですね、超高級メガネ拭きです。
石田 
えぇっ!?熱っ!
__ 
と、メガネのストラップです。

タグ: プレゼント(装飾系)


質問 末山孝如さんから 石田1967さんへ

__ 
前回インタビューさせていただいた、末山孝如さんからの質問です。「好きな時代劇俳優は誰ですか?」
石田 
役所広司さんです。宮本武蔵がカッコ良かったからです。

全国へ

__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
石田 
2年後ぐらいに復活したいなと思っています。実は仕事でしばらく大阪を離れるんですよ。年末ぐらいまで。ですから、しばらく関西の芝居が見れないんですよ。それが残念です。
__ 
残念ですね。どこに行かれるんですか?
石田 
全国各地ですね。しかも夜勤。でも、戻ってきた頃には全国で会ってきた劇団の話ができると思います。僕が色んなところで何をするか、未知数ですね。でもそれで何か面白い事が出来たら凄い事だと思います。

タグ: 今後の攻め方


つながっている

__ 
MCがLINX'Sの肝の部分だと思うんですよ。前の団体と次の団体がまさにリンクしてクロスする瞬間なので。
石田 
僕はお祭り男なので、リングアナみたいに人々を流れに呼び込み続けて行きたかったんです。でもどうしても、時間が無さ過ぎてアイデアやプログラムを切ったりして・・・。最後の歌でも、歌いたくないという人もいたり。それはそれでアリだし、仕方ない、そこも好きなんですよ。その個性を個人個人で出してくれればそれが一番いいと思うので。でも最終的に歌ってくれれば嬉しいですね。
__ 
我儘がぶつかってるのかもしれませんね。
石田 
僕はあの歌、止めないです。
__ 
というと。
石田 
他の演劇ショーケースとLINX'Sが完全に違うのは、「主題歌がある」「MCがある」「アドシバ」がある。これらがあることで、普通のショーケースでは出来ない、人々が交わる時間が実現するんです。歌うのがイヤなのは百も承知、一緒に歌ったら共犯者になれるんです。「あー歌っちまったああー」みたいな。それで繋がりが生まれるんだったら、別に僕は何を言われてもいいです。
__ 
あの歌はウザいですよね。そして、強烈な魅力がある。何か気づいたら歌っちゃってるし・・・何だかんだ言って良いものだと思います。
石田 
02(ゼロニー)の時、最後に虎本さんが「お客さん、最後なんだから歌いましょう一緒に。せっかくだから立って下さい」って、お客さんも立ってくれて、皆で歌ったんですよ演者さんも一緒になって。これめっちゃいい空間だなあと。虎本さんが号令を掛けてくださったから嬉しかったなぁ。
__ 
想像出来ます。
石田 
実は僕も、裏方に専念していた方がいいのかなとちょっと思ってるんです。でも前に出て歌ったり、司会まがいの事をしてます。今日劇場に集まったのは、ただ並べられたものを観に来ただけなのか?そうじゃなくて、このオッサンが好きなもの・人生を変えられた沢山のものを見てほしいんです。それぐらいの力を持つこの人達に、今日出会ってほしいんですよ。
__ 
ええ。
石田 
その為です。僕も、ちょっと会社の仕事がハイペースになっても諦めずにきました。公演の宣伝も、チラシを800カ所ぐらいに置かせてもらったり、ブログにチラシを持って誰かと写ったりを1000人ぐらいさせてもらったり。いっぱい断られましたね。でも、ブログのアクセスは激増して、それで見に来てくれたお客さんもたくさんいました。これは普通の劇団には難しい事だと思うんです。そして、今後も僕がやるから意味のあることをやりたいと思っています。
【LINX’S ~02(ゼロニー)公演~】
公演時期:2010/12/16~19。会場:in→dependent theatre 2nd。

タグ: 単純に、楽しませたい


MCを置いたワケ

__ 
一番最初に、イベントとしてのリンクスをされる事になったのはどのような経緯が。
石田 
カン劇cock-pitの松本大志郎さんがイベントをやりたいと仰っていて、「どこか劇団を紹介してほしい」と言われました。当時年間200本ぐらい観てたし、僕もこんな調子だから知り合いはいたので。どんなイベントをしようか?という話になったんです。リンクスというネーミングもその時出しました。で、最初に漠然とした音楽のブッキングイベントの演劇版というものに辿り着き、気がつけば続々とそうそうたる劇団さんが出演を引き受けて下さいました。カン劇cock-pitさん、超人予備校さん、ego-rockさん、コメディユニット磯川家さん、えるきゅーぶさん。それになんと、ステージタイガーさん(元 特攻舞台Baku-団)の旗揚げ公演もそのイベントに出てくれたんですよ。
__ 
そうした経緯があったんですね。
石田 
松本さんも作品を作らないといけないので、実質動いているのは僕だけという状態になって。もう何も分からない状態でした。周りの方に沢山教えて頂いてようやく開催できたんです。
__ 
それは石田さんの人徳でしょうね。そして、だからこそ他のショーケースイベントとはノリが違う。
石田 
実は、それまで他の演劇のショーケースを知らなかったんですよ。でも実は東京には昔から長く続けられているものがあったり、大阪にもあったり。もちろん見に行ったんですが、実はもうひとつ・・・だったんですね。というのは、始まる前にブザーが鳴って、団体の名前が出て、上演されて、またブザーが鳴ってという繰り返しで、作品は面白かったのに、僕は退屈を感じたんです。
__ 
分かります。
石田 
LINX'Sは間にMCを置いていました。それはそれで空気を壊すと不評の声もあります。ただ僕は、さっきまで上演されていた作品を消化する時間を共有出来ないかと思ったんです。どんな思いで作ったの?とか、シーンの意味とか、作品をもっと深く知ってもらう為の時間を持ちたかったんですよね。

タグ: イベントの立ち上げ ショーケース 舞台が始まる直前の緊張感


コレはホントに凄いぞ

__ 
石田さんが演劇に出会ったのはどのような経緯があるのでしょうか。
石田 
二十歳ぐらいのとき、友達が劇団に入ったんです。これ実は、LINX ’ S のテーマ曲を作ってもらった僕の高校時代の友人、JOE BLUES(T∞Virus) なんです。そしてその劇団というのは「マッドエンジェルス」というRock Musical 劇団なんですが、(故、我王銀次氏の基、祭健太氏、角谷芳徳氏、率いる、Rock Musical 劇団)その公演に行ったのが初めてです。もちろんめっちゃ面白かったんですが、芝居を沢山見るようになったという訳ではありませんでした。ただ、そこに客演されていた伊藤えん魔さんは忘れられません。主役を食うような事ばっかりする悪役で、迷いの森に来てしまった主人公達に道を教えるセリフが「じゃあ教えてやる。この道を真っ直ぐ行ったら豊中庄内の駅に出るから、そこで電車に乗って帰れ」と。ファンタジーからいきなりリアルな話に分断されて。それが強烈に残ってましたね。
__ 
なるほど。
石田 
で、それからかなり経って。上の娘(大牧ぽるん)の学童保育の指導員がPEOPLE PURPLEの団員さんだったんですよ。その縁で、KAVCにまで公演を見にいきました。「龍的雲(ロン・ダ・ユン)」。それがまた、あまりに面白くて、それ以降PEOPLE PURPLEだけは必ず行っていました。ただ、色んな所に行くようになったのは、紹介でストーンエイジの公演に家族で行ってからですね。また懐が深いんですよ、打ち上げにも行かせてもらったり、宴会で役者さんとも話せたり・・・。その頃、当時やっていた仕事を辞めたんです。
__ 
思い切りましたね。
石田 
そのタイミングで、何故か特攻舞台Baku-団(現ステージタイガー)の「3ツ目ル愛ズ」を見て。それが本当に衝撃を受けたんです。虎本さんの脚本の力で僕は変えられてしまったんですね。コレはホントに凄いぞ、と。その後、色んな舞台を熱心に観に行くようになりました。だから、結果的に観劇熱キッカケは特攻舞台Baku-団ですね。でも打ち上げに呼んでもらって僕の活動フィールドを広げてもらったのストーンエイジさん。そのキッカケ実はあんまり分からないんですけど。当時何もしていなかったのに。でも、制作の方に「いいですよ来て下さいよ」って。
__ 
紛れ込んでいた、という感じなんですね。
石田 
そうなんですよ、でも行ってみたら良くしてくれて。そうした色んな繋がりから、なんと舞台に出演する事になったんです。最初はお手伝いだと思ってたんですけどね。その時に、芸名が欲しいなと。ストーンエイジ主宰の鮒田直也さんに「石田1967(ナインティーンシックスティセブン)」と付けて頂きました。何故かというと、鮒田さんと僕が同じ世代で、「僕ら世代が頑張らないといけないよね」って。最初はピンとこない名前だったんですけど(笑う)、言ってる内に面白いなと思えてきて、今僕は石田1967です。
PEOPLE PURPLE
2000年1月に作・演出の宇田 学(うだまなぶ)を中心に芝居好きの人間が集まって旗揚げした劇団です。「生でお芝居を見ることのなかった人達にそのおもしろさを知ってもらい、芝居文化を広めていきたい!」という強い思いのもと、神戸を拠点に活動してきました。情熱的な感情を色で表すなら、『赤』。冷静な感情を色で表すなら、『青』。そのどちらも表現するから、『パープル』。「ピープルパープル」って語呂がいいので決まりました。略して「ピーパー」です。(公式サイトより)
劇団The Stone Age!!!
1998年、夏――。大阪シナリオ学校卒業生で立ち上げた劇団「SALT MAKERS」解散後、鮒田を代表とし、坂本・緒方・中井の4人で劇団「The Stone Age」を旗揚げする。現在劇団員は、アサダを加えた中年男5人と閑社明子(制作)の6人。橋の下、この世とあの世の境目などを舞台に一幕で展開するオモロ儚い作品を上演。また、悪の秘密結社ショッカー、倒産寸前の女子プロレスなど特異な世界の人々の熱血を描く青春ドラマチックコメディも手掛ける。目指す作品は笑いとドラマの奇跡の融合。2007年より公演活動休止。2010年から新しい公演シリーズを立ち上げ、活動再開。(公式サイトより)
特攻舞台Baku-団改めステージタイガー
超体育会系演劇。俳優達の鍛え上げられた圧倒的な筋肉。それに最大限の負荷をかける事により、人間の奥深くに眠る野生のエネルギーを創出する。そんな超体育会系演劇を目指すステージタイガーは、関西を代表する強く、切なく、そして狂おしい劇団です。15名を越える劇団員で、自主公演だけに収まらず、ライブハウスから廃校まで、年10本以上のイベントにも出演中。今日もあなたの元へステージタイガー。もう、君にムキキュン。(公式サイトより)

タグ: 伊藤えん魔さん その人に出会ってしまった 衝撃を受けた作品 二十歳のわたし


リンクしてクロスする

__ 
これまでリンクスを何度も開催して、色んな思いがあると思いますが・・・。
石田 
2009年の11月から8回のイベントを開催しました。今はイベント活動は出来ていませんが、僕は今もリンクスを続けているんですよ。
__ 
?というと。
石田 
その名の通り、リンクしてクロスする、という事で、人と人を紹介する事をさせて頂いているんです。これまでの繋がりから色んなところに顔を出していて、例えば劇団さんからこれこれこういう役者を探している、だったり。または、客演したい俳優がいるんだけど何か知らないか、だったり。全部が全部うまく行くとは限らないんですが。
__ 
もしこの世が事務所や劇団だけだったら難しいですよね、新しく個人同志の繋がりを作るのって。石田さんならではの仕事かもしれませんね。
石田 
面白かったのは、independentの一人芝居フェスでの中嶋久美子さんの作品。その時中嶋さんはムーンビームマシン所属だったので、Sarahさんに脚本をお願いしたかったそうなんですが、本公演の準備で忙しかったらしくて、僕に声を掛けて頂いたんです。正統派ヒロインの役回りが多い中嶋さんがは実は、ピュアな天然ボケの人だと僕は知っていたんですよ。なので、はちブラ(はちきれることのないブラウスの会)の二朗松田さんの脚本が良いんじゃないかと。で、演出は誰がするのが良いかと言ったら、泉寛介さんが自分の感覚に合うんじゃないかと。二朗さんが言われ、そこで会える段取りをしたらお互いの気持ちも一致し、トライアルを通す事に。あれよあれよという間に、トライアルでは見事一位になって、本戦でも出場、またその評判がすこぶる良く、その後はその作品で全国ツアーに巡られていて・・・。そういう出世魚のような作品に少しでも関われました。
__ 
石田さんのそうした活動を私は単純にリスペクトしています。
石田 
ありがとうございます。でも、たまたまです。もちろんリンクスのイベントや、他のイベントでの出会いを通して新しいユニットが出来ていって。そういう機会を提供出来たというのは僕の誇りです。

タグ: ボーダレス・横断 人脈を繋げる イベントの立ち上げ