本当に楽しそうに

__ 
清水さんがお芝居を始めたのはどういう経緯があるのでしょうか。
清水 
元々中学からダンスをやっていて、ダンサーになりたかったんです。ヨーロッパ企画で芝居をしながらディズニーランドのオーディションを受けていて、でもその内にお芝居が楽しくなってきて。いつの間にかダンスは仕事から趣味になっていきました。
__ 
そうなんですね!ダンサーだったとは知らなかったです。
清水 
よく言われるんですよ、踊れそうには見えないって(笑う)。でも何度か、お仕事で踊った事はあるんですよ。
__ 
いま芝居を続けているのには、どのような理由があるか説明出来ますか?
清水 
うーん、なんやろう。傲慢かもしれないですけど、これまで生きてきて、自分が、他人とかなり違う感じ方を持っているんじゃないかなと。
__ 
そうでしょうね。
清水 
恥ずかしいですけどそういうのがあって。それが誰かの楽しみになったらいいなと思うんですよね。私、ままごとの端田新菜さんが大好きで、この人に出会えて本当に嬉しい、と面識ないのに片思いしてます。あの人は本当に楽しそうにやっていて、見ている人が幸せになるんですよ。私も、誰かにとってのそういう存在になれたらなと思います。
__ 
「いぬ」の事とか、ですね。私は多分、その一人です。
清水 
ありがとうございます。
ヨーロッパ企画
98年、同志社大学演劇サークル「同志社小劇場」内において上田、諏訪、永野によりユニット結成。00年、独立。「劇団」の枠にとらわれない活動方針で、京都を拠点に全国でフットワーク軽く活動中。(公式サイトより)

タグ: 見ている人が幸せになる その人に出会ってしまった


vol.298 清水 智子

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2013/春
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清水

プリズム

清水 
演じている人って、凄いなと思うんですよ。初めてまともに見た芝居が、MONOの「燕のいる駅」なんです。それまでもドラマとか映画で演技というものを見ているはずなのに、そのとき舞台上にいたみなさんを観ながら、生身の人間が演じるってこうなることなんだ・・・と、初めて目の当たりにした気がしました。
__ 
目の前で行われている演技が新鮮だと思える。役者の仕事の一つの到達点かもしれないですね。
清水 
衝撃的でした。
__ 
清水さんは、いつかどんな演技がしたいと思いますか?
清水 
そうですね。演技って凄いという気持ちとは裏腹に、自分からそんなにかけ離れた事は出来ないと思っていて。「君ほほえめば」の時もそうでした。自分から派生した演技しか出来ないと思うんですよ。
__ 
ええ。
清水 
私は自分の範囲内で、自分の感じ方を深めて、表現出来たらいいなと思うんです。
MONO
京都を拠点に活動する劇団。

タグ: いつか、こんな演技が出来たら MONO


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清水

真心を込めて

__ 
清水さんは、今後どんな感じで攻めていかれますか?
清水 
難しいですねー。今回の「君ほほえめば」もラジオドラマもそうなんですが、自分にとって大切な仕事に度々出会えていければいいなと。一回一回、丁寧にこなしたいです。
__ 
なるほど。
清水 
真心を込めて、大切にやったら繋がっていくと信じています。
__ 
東京で何が見つかったらいいですか?
清水 
一人暮らしをする中で、自分と向き合う時間が増えるんですよね。それが楽しみですね。

タグ: ラジオドラマ 今後の攻め方


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清水

ホリデーアパートメントののれん

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントを持って参りました。つまらないものですが、どうぞ。
清水 
わあー、凄い。開けさせていただいてよろしいでしょうか?
__ 
どうぞ。
清水 
あ、かわいい。
__ 
それはですね、のれんなんです。
清水 
選んで下さったんですか。
__ 
東京で一人暮らしをされると知って。使って頂けたら嬉しいです。

タグ: プレゼント(インテリア系)


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清水

まだ涼しい春

__ 
最近はどんな感じでしょうか。
古藤 
今はまだ稽古が始まってないんですけど、次は夕暮れ社弱男ユニットの公演に出させてもらう事になりまして。久しぶりの弱男なんで、ホームに戻ってきたみたいな気がして、楽しみです。
夕暮れ社弱男ユニット
2005年結成。当初はライブハウス、砂浜など劇場外での活動を主としていたが、2008年より活動の場を劇場へと移す。従来の客席・舞台という構造の認識を、骨太な戯曲により再構築することを試みている。過去には、客席を破壊/再生した「現代アングラー」(2008年/次代を担う新進舞台芸術アーティスト発掘事業「CONNECT vol.2」優秀賞受賞)や、劇場の真ん中に客席を設置し、その周りをグルグルまわりながら物語を紡ぐ「教育」(2010年/大阪市立芸術創造館セレクション選出)などがある。(公式サイトより)

タグ: ホーム/アウェイ


イエティ「さらばゴールドマウンテン」

__ 
古藤さんの最近の出演作、努力クラブとイエティと壁ノ花団と衛星と、どれも拝見しています。
古藤 
ほんまにありがとうございます。
__ 
最近の中で特に印象深かったのは。
古藤 
去年から本格的に演劇に入って、毎回違う方達とやらせてもらっていまして。毎回その、違うんですよ。これが良かったなというよりは、毎回違う事をやっている感じですね。
__ 
毎回全然違う。
古藤 
その中でも今年の頭に出させてもらったイエティと努力クラブは僕の中では特別に印象が強いです。変な意味じゃなくて、真逆だったんですよ。現場とか、経験が。イエティは先輩ばっかりで僕が一番下、努力クラブは僕が上の年代だったり。まあ、努力クラブもキャリアとかは皆さんが先輩だったんですけどね。
__ 
なるほど。
古藤 
イエティでは先輩に必死に食いついて、努力クラブでは今まで出来なかった事とかを出来るようにして。でも、どちらもまだまだ出来る事はあって、反省も残っています。
__ 
というと。
古藤 
台本を頂いてから本番までに、やっぱり段階があるんだと思うんですよ。イエティの方でそれを再認識しました。セリフを覚える段階、噛まずに言える段階、セリフが染みこんでくる段階と、その段階のスピードが早かったりして。もちろんそれは誰でもバラバラなんですけど。でもイエティでは、ある時ギューンと、周りがさらに上の段階に成った時があったんです。
__ 
へえ!
古藤 
僕がいなかった稽古があったのかなと思うぐらい。実は最初の方でエチュードをしていて、いい意味で抜けた雰囲気でやっていて、割とこういう感じで進んでいくのかと思っていたら、稽古期間の最後の方で急に物凄く伸びたというか。どういう思考でやってはるのかなと。
__ 
そのイエティの作品「さらばゴールドマウンテン」では最後の方にドタバタがありましたね。それが凄く面白かったんですけど、そこを舞台上で生でやる事に照準を合わせて稽古を進めていった、という感じなのかもしれませんね。
古藤 
狙いに合わせて、それまでのシーンのディテールとか、態勢を稽古で色々決めていった、のかも。
__ 
何より、彼らの役者としての、その「ギラギラしている」という言葉を使っていいのか分からないですけど、そういう熱い部分が伝わってくるようですね。
古藤 
弱男の村上さんと舞台が終わった後に話させてもらって。世界観を崩さない為に、ウソになってしまうようなコミカルすぎる演技じゃあ、なかった、ってなって。僕は最初、コントに近い作品だと思って稽古に臨んでいったんですが、舞台を作り込んだり戯曲を読み込んでいったりする内に、あの世界観に入れていった感じでした。その感覚を汲んでもらったんですね。嬉しかったです。「~~風のコントじゃなくて、ちゃんと演じている役の人物を考え、その上での感情を込めた演技をしたいよね」と、競演させていただいた土佐さんには言われました。同じ事かもしれません。それは僕の課題なのかもしれないですね。次の努力クラブに、その意識で行けました。
__ 
努力クラブ必見コント集ですね。
古藤 
まずは、居場所を見つけるところからでした(笑う)とけ込めばいいのか、ケレン味をもっと出せばいいのか探りながらですね。あんだけのメンバーなので。楽しみながら迷ってました。
イエティ
大歳倫弘氏作・演出のヨーロッパ企画のプロデュース公演。
イエティ「さらばゴールドマウンテン」
公演時期:2013/2/14~18(京都)、2013/2/22~25(東京)、2013/3/1~3(大阪)。会場:元・立誠小学校 音楽室(京都)、駅前劇場(東京)、インディペンデントシアター2nd(大阪)。
努力クラブ
元劇団紫の合田団地と元劇団西一風の佐々木峻一を中心に結成。上の人たちに加えて、斉藤千尋という女の人が制作担当として加入したので、今現在、構成メンバーは3人。今後、増えていったり減っていったりするかどうかはわからない。未来のことは全くわからない。未来のことをわかったようなふりするのは格好悪いとも思うしつまらないとも思う。だから、僕らは未来のことをわかったようなふりをするのはしない。できるだけしない。できるだけしないように努力している。未来のことをわかったふりをしている人がいたら、「それは格好悪いしつまらないことなのですよ」と言ってあげるように努力している。(公式サイトより)
壁ノ花団
MONO所属俳優、水沼健氏が作・演出を務める劇団。独特な手法を用いて豊穣なユーモアの世界を紡ぎだす。
劇団衛星
京都の劇団。代表・演出は蓮行氏。既存のホールのみならず、寺社仏閣・教会・廃工場等「劇場ではない場所」で公演を数多く実施している。

タグ: 俳優のブレイクスルー はじまりのエチュード 迷っています MONO 今年のわたし 反省Lv.1 ギラギラした俳優 世界観の作り込み 作家の手つき


2年半

__ 
演劇を始めた経緯を教えてください。
古藤 
大学の時にお笑いサークルをやってまして。舞台に立つのは凄く楽しかったんですけど、卒業後は就職しました。
__ 
なるほど。
古藤 
しばらくして、当時のお笑いの先輩が、働いている時に声を掛けてくれて。僕も仕事をしながらぼんやりと気になっていたんですよ、またお笑いやりたいな、って。2年半ぐらいで京都に戻りました。その先輩は「ヨーロッパ企画の暗い旅」のディレクターをやっていて、弱男の公演の出演者募集の事を知って。それを受けたのが最初です。
__ 
会社を辞める時に不安はありましたか。
古藤 
いやめちゃめちゃありましたよ(笑う)でも割と、周囲の心配以上には不安はありませんでした。ずっとやりたい事だったし、やっと出来る、という感慨がありました。吹っ切れたんですね。

タグ: 入団の経緯 新人の不安


どうしたらああいう事が出来るんだろう

__ 
演劇を始めた頃の衝撃作を教えてください。
古藤 
めちゃめちゃ最近なんですけど、KUNIOの「椅子 FINAL」ですね。僕は本当にお笑いしか見た事がなくて、演劇を見始めたのはつい最近なんですけど、「椅子」はちょっと凄かったです。
__ 
私も見ました。面白かったですね。
古藤 
冒頭で古典劇のストレートプレイがあって、「こういう感じなのか」と思ってたんです。でもしばらくしたら杉原さんが舞台に出てきてモニタが付いて、観客も登場人物になっちゃったりして。舞台セットがどんどん変化していくのにも驚いたし、凄いなと。これなら、普段劇場に来ない人でも、観た後に「面白かった」って言えるんじゃないかなって。不条理劇の名作なのに、エンターテイメント性がめちゃあって、結構衝撃を受けました。今までは台本の構成とか、ギャグとか、役者の個性やキャラや演技とか、つまりソフトに目が行きがちだったんですけど、こういうやり方のエンターテイメントがあるんだって。
__ 
目から鱗だったんですね。
古藤 
あ、何やってもいいんだ、って。度肝を抜かれました。最近、その事ばかり考えています。どうしたらああいう事が出来るんだろう。きっと、客層の照準を絞ってるかもしれない。m-floのライブみたいだったんですよ、クラブの要素が入っているような気がしましたね。
KUNIO
杉原邦生が既存の戯曲を中心に様々な演劇作品を演出する場として、2004年に立ち上げる。俳優・スタッフ共に固定メンバーを持たない、プロデュース公演形式のスタイルで活動する。最近では、杉原が2年間務めた“こまばアゴラ劇場”のサミットディレクターの集大成として、初めて既存戯曲を使用せず構成から杉原自身が手がけた、KUNIO07『文化祭』や、上演時間が約8時間半にも及ぶ大作『エンジェルス・イン・アメリカ』を一部、二部を通して上演するなど、その演出力により戯曲はもちろん、劇場空間自体に新しい風を吹き込むことで、作品を生み出している。(公式サイトより)
KUNIO08『椅子』ファイナル
公演時期:2013/3/28~31。会場:京都芸術劇場 studio21。

タグ: 衝撃を受けた作品 新しいエンターテイメント 会場を使いこなす


質問 森 孝之さんから 古藤 望さんへ

__ 
前回インタビューさせて頂いた、劇団ZTONの森孝之さんから質問です。ドンピシャの質問ですね。「憧れの芸人さんはいますか?」
古藤 
一ファンとして好きなのが「かもめんたる」ですね。お芝居チックで、コントなんですけどボケツッコミだけのじゃないんですよ。話が進むにつれ、普通の人だと思われた人の素性がだんだんと明らかになって、最後には気持ち悪いんですよ。お話も面白いし。観てほしいです。

タグ: 分かりやすい面白さと芸術的な面白さの中間 私の好きなあの劇団


「司会者」

__ 
いつか、どんな演技がしたいですか?
古藤 
漠然となんですが、いつか「司会者」になりたいです。
__ 
おお。
古藤 
表向きはボケたりしていて、でもまとめる時はまとめる。その境目が限りなく近いひとですね。見た目と雰囲気がボケなのに、ツッコミも行えて、その境界が曖昧というか。さっきはボケてたのに、今もうマジメに進んでいるみたいな。それが演劇で出来るとしたら、そうなりたいですね。
__ 
ちょっと分かるかもしれません。「不思議な存在感」という奴?次に何をするか分からないけれども、それが気になるぐらい注目を集める、飄々とした人物。
古藤 
「どっちにもつける」というのがキーワードかもしれません。丸山交通公園くんが正論を言う時が近いかもしれません。僕は彼ほど、雰囲気だけで面白い訳じゃないのでそれが弱点だと思ってるんですけど。
__ 
いえいえ。
古藤 
だから逆に、両方行けるし、真ん中のおいしい所をとれるかもしれない。テクニック的に難しいとは思うんですけど、そこが自在に操れたらいいなと。
__ 
丸山交通公園の面白さはどこにあるんでしょうね。人柄の良さと、それとは全く関係ない凶暴性の同居かもしれません。
古藤 
そうですね、普段から雰囲気がにじみ出てるんですよ。この人、普段からこんなやばいのか、ってお客さん思ってるかもしれない。

タグ: 演技の型の重要性 凶暴な役者 いつか、こんな演技が出来たら いつか、どんな演劇を作りたい?


川に入る

__ 
その、自分自身に対する主導権を握るためにはどうすればいいんでしょうね。そのためにはある種の境界線を越えないと行けないかもしれない。生死の境だったり、訓練を重ねたり。私はそういう越境を「川に入る」と呼んだ事があります。
古藤 
なるほど。

タグ: 外の世界と繋がる


オン、オフ

__ 
舞台に立った人を観る観客は、きっと彼をすぐカテゴリー分けするんですよ。属性を観察して、どのぐらいの存在で、どこどこの血族だ、って。それは一瞬で行われるプロセスで、高い精度を持っている上に誰でも備えている常識です。「不思議な存在感」の人は、そのカテゴライズで特殊な方にいったんじゃないかなと思うんです。
古藤 
なるほど。
__ 
努力すればそれになるのかどうかは分かりませんが、意識する事は必要でしょうね、きっと。
古藤 
だから僕は、彼ら以上に考えていかないといけないのかもなと。例えば舞台で、特殊な存在感を持つ彼に振り回される時に僕がのっかるべきか判断したり。オフにして持ってってもらう事も出来るし。要所要所で、生き残る道を探る。食われて終わるんじゃなくて。共存するか真っ正面から戦うかの判断を、もうちょっと考えないといけないんやろうなと。
__ 
芸人魂ですね。
古藤 
舞台に立っている時の存在感みたいなのを意識的にオンオフ出来たらいいなと思うんですよ。
__ 
そういう思考を現場で持つ人に頼りがいを感じますね。
古藤 
やばいなと思うんですよ。普通に台詞を覚えて演技するだけなら誰でもいいんだと思うし、サバイバルを掛けて、生き残るためにしないとあかんのやろうな、と。何を生き残るかというと舞台上かもしれんですけど、それを覚えてくれて、声を掛けてくれたら嬉しいですね。瞬間瞬間で巻き込まれてアイデアが思いつかなくて、後で「こうすれば良かった」って反省してしまうんですけど。もっと反応を早めていきたいです。
__ 
では今後、どんな感じで攻めていかれますか?
古藤 
7月に、先輩と組んだユニットのコントをしたいなと思っていて。KUNIOを一緒に観ていて、「これ観ておいて良かった、危ねー」という感想を一緒に抱けた人なんです。そういうふうに、同じ志向を持つ人なんですよ。一緒に、驚ける何かを作れればと思います。
__ 
楽しみです。

タグ: カテゴライズされる俳優 役者のその場の判断 今後の攻め方


ノートブック

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがございます。どうぞ。
古藤 
ありがとうございます。見てもいいですか?
__ 
もちろんです。
古藤 
プレゼントをもらうことなんてないですからね。(開ける)これは何ですか?
__ 
小さいノートブックですね。
古藤 
こういうの欲しかったんですよ。しゃれたやつですね。めっちゃいいですね。ありがとうございます。めちゃめちゃ使いますよ。

タグ: プレゼント(文具系)


劇団ZTON vol.9「天狼ノ星」

__ 
今日はどうぞ、宜しくお願い致します。森さんは最近、どんな感じでしょうか。
森  
最近はZTON「天狼ノ星」の稽古三昧ですね。殺陣に悪戦苦闘しています。天の章、地の章とあって、両方に出させて頂くんですけど、どちらにも殺陣があって毎日筋肉痛です。
__ 
今回は、刀以外の殺陣もあるんですよね。
森  
そうですね。4つの種族があるんですが、それぞれが狩りに使う得物を使った殺陣になっています。それぞれ勝手が違う武器の殺陣なんですよ。
__ 
森さんはどこの部族ですか?
森  
僕は鷹の種族です。鷹は狩りに弓を使うので、弓矢の殺陣ですね。
__ 
おお!前回公演「月に叢雲、花に風」の時の弓矢の殺陣があって、1.5メートルぐらいの高低差のあるステージで、上からヒュンヒュン射ってはSEと共に相手が命中するというのが物凄くかっこよかったです。
森  
あれはウチの鈴木さんがやってましたね。いやー、僕も練習していますが、難しいんですよ。鈴木さん凄いなと思いましたね。武器によって、実は使う筋肉が違うんですよ。弓矢だったら背筋に来るんです。刀は腕に来て。毎日、違う部分に筋肉痛が出ています。
__ 
使われている筋肉が違う。という事は、本番の時にそれぞれの種族によってどこが鍛えられているかがハッキリ分かると。
森  
そうですね。やっぱり種族の大元が全然別の動物なので、生き方が違うんです。現実世界でも、人間は生活様式によって違うんですよね。今でも狩猟を続けている民族は視力が僕らに比べて発達しているし・・・
__ 
農耕民族は長期間の集団作業に強いし・・・
森  
生きている環境で身体って違うんだなと、それを実感出来ていますね。
__ 
我々がそれを、今更獲得出来るかどうか、ですね。
森  
そうですね、結局、想像の範囲内でやっていますね。
__ 
ガラスの仮面で、亜弓さんもマヤも役をつかむために実践するんですよね、毎回じゃないですけど。亜弓さんなんて、幽閉された王女の役をつかむために、一時期下町でケンカに明け暮れる荒れた生活を送ってたんですよ。
森  
読んだ事ないですけど、ええ。
__ 
役者が、演じる役の重みをその役者個人に刻み付ける事を役作りだと言うのかもしれませんね。
森  
自給自足なんですよ、この世界の部族は全て。今の世の中でそれはかなり難しくて。
__ 
我々は農耕民族ですしね。
森  
でも、鷹の種族は貴族社会的な所があるんですよ。下々の者の税で生きているみたいな。鷹はグルメなんですよね。僕は鷹の王をやらせてもらうんですけど。
__ 
あ、王なんですか。
森  
ニソロという名の王なんですけど、ワイン好きであると。苦手なんですがこの間、飲んでみました。
__ 
なるほど。
森  
河瀬さんに、「お前は人生経験がなさそうに見える。役者として重みを出せ」と言われてズバッと来て。だから、色んなものに出会う為に外に出ていったり、意識して見るようにしています。
劇団ZTON
2006年11月立命館大学在学中の河瀬仁誌を中心に結成。和を主軸としたエンターテイメント性の高い作品を展開し、殺陣・ダンスなどのエネルギッシュな身体表現、歴史と現代を折衷させる斬新な発想と構成により独自の世界観を劇場に作りあげ、新たなスタイルの「活劇」を提供している。(公式サイトより)
劇団ZTON「天狼ノ星」
公演時期:2013/5/9~12。会場:京都府立文化芸術会館 。
劇団ZTONエンタメストライク002「月に叢雲、花に風」
公演時期:2012/8/18~19。会場:京都府立文化芸術会館 。

タグ: 役者の積み上げ 動物と俳優 ガラスの仮面 役作り=役者に刻む


その瞬間

__ 
演劇を始めたキッカケを教えて下さい。
森  
大学に入って、隣にいた友達が演劇に興味があったらしくて。それで付いて行ったら意外と本格的だったんです。龍谷大学の劇団未踏座にはいりました。
__ 
九鬼そねみさんはご存知ですか。
森  
はい。雲の上のような存在のOBです。お世話になっていました。
__ 
九鬼さんの後輩・・・。演劇を始めた頃にみた衝撃作は。
森  
京都ロマンポップさんの「人を好きになって何が悪い」という作品で、演劇って凄いなと。あとはベビー・ピーさんの「はたたがみ」です。その二つはもう・・・今でも物凄く残っています。
__ 
確かに、どちらも凄かったですね。森さんは、舞台に立っていて「この一瞬が好き」というのはありますか?
森  
舞台上でシーンとしている時ですね。役者が集中していて、次の動きの時にバッと、役者全員が反応するような。上手く言えないんですけど、あの間は凄く好きです。
__ 
客席に座っている全員が、その新しい時間を見ていると自覚しているでしょうね。役者全員が、同じイメージに集中しているから、みんな同調している。

タグ: 役者全員の集中が一致 人脈・コネクションの大切さ はたたがみ 衝撃を受けた作品 九鬼そねみ 人が人を好きになるってすげえじゃん


一騎討ち

__ 
「月に叢雲、花に風」の時の森さんの殺陣が凄く良かったんですよ。
森  
ありがとうございます!あの時は、夢にも出てくるくらい悩みながら練習していました。手が頭に中々入らない、この振り方で良いんだろうか、とか。で、為房さんとか土肥さんに見本をしていただいたらあっさりやってのけられたりして。「負けねー」って思って稽古しました。
__ 
あ、やっぱり練習を重ねていたんですね!早いし、カッコいいしで。とても良かったです。
森  
僕はまだ殺陣を初めて一年半くらいなので、嬉しいです。いや、ZTONの人たちは殺陣の技が凄くて、為房さんは戦国BASARAの舞台とかにも出てたりするぐらい派手だけど繊細だし。レストランまさひろさんは小さい頃から格闘技を学んでおられて、生きた殺陣というか、そういうギラギラしたものをもってるし。土肥さんは、人と対峙した時にどう見せるか、どうやったら殺陣での会話(呼吸とか、目線とかを合わせたり)が抜群に上手くて。上手さが三者三様なんですよね。あの人達に混じってやるのか、ってプレッシャーはあります。でもクオリティを下げる訳にはいかないので、必死に食らいついていました。実は僕、今回の「地の章」の見せ場として一騎討ちのシーンがあるんです。かなり長い殺陣になるんですが、そこで成果をお見せ出来るように、頑張ります。
__ 
とても楽しみにしております。

タグ: 繊細な俳優 俳優同士の闘争心 ギラギラした俳優 殺陣の話題


質問 大内 卓さんから 森 孝之さんへ

__ 
前回インタビューさせて頂きました、劇団飛び道具の大内卓さんから質問です。「本屋大賞をどう思いますか?」
森  
うーん、どうなんでしょう・・・あまり知らなくて。
__ 
エンドユーザーでも出版社でもなく、本を売る書店員が売りたい本という観点で選ぶ賞らしいです。
森  
つまり、掘り出し物・・・
__ 
みたいですね。村上春樹の「1Q84」とかが10位ですから。ノミネートしているのは誰なんだろう?
森  
話題の本ではないけれど面白い本を知るいいきっかけになるんですね。

タグ: 村上春樹


いくつかの到達点

__ 
いつか、こういう演技がしたいというものはありますか?
森  
一人芝居で、セリフを一言も発さずにマイムだけで全てを伝えられるような役者になりたいですね。そういうのが出来たら、役者としての一つの到達点だと思います。
__ 
到達点。
森  
年齢が上の方と共演させて頂くと、やっぱり引っ張って頂くみたいな事はあるんですよ。自分がやらなきゃならないのですが、その時に一人芝居のように、自分で表現内容を決められるような経験があれば全然違うと思うんです。
__ 
その一人芝居、例えばどんなお話になるでしょうか。
森  
日常の一コマを切り取って、その沈黙の空間に緊張感があふれていて、僕のイメージが強く伝わるような。そんなものが作れればと。
__ 
なるほど。頑張って下さい。
森  
森個人としては、殺陣だけの芝居に出たいです!
__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
森  
京都といえばZTONみたいにのし上がって行ければと。その一端を担えればと思います。その為には、まず個人的なスキルアップをしないといけないし、次回公演も成功させないと。
__ 
ZTONは京都でもかなりの異色劇団ですからね。

タグ: 俳優の「素」を生かす 揺らぎ、余白 一瞬を切り取る いつか、こんな演技が出来たら パントマイムの話題 今後の攻め方


オリーブオイル

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがあります。
森  
ありがとうございます!開けてもいいでしょうか。
__ 
どうぞ。
森  
(開ける)オリーブオイル!
__ 
美味しいですよ、それは。
森  
ありがとうございます!役がグルメなので、ピッタリです。使ってみます。

タグ: プレゼント(食品・飲料系)


よだれかけ

__ 
今日はお話を伺えたお礼に、プレゼントがございます。
大内 
ありがとうございます。
__ 
どうぞ。
大内 
(開ける)おおー。丁度良かったです。生まれてすぐよだれが出る訳じゃないんですよ。そろそろ多くなる頃らしいので。

タグ: プレゼント(装飾系) プレゼント(衣服・布小物系)