どうしたらああいう事が出来るんだろう

__ 
演劇を始めた頃の衝撃作を教えてください。
古藤 
めちゃめちゃ最近なんですけど、KUNIOの「椅子 FINAL」ですね。僕は本当にお笑いしか見た事がなくて、演劇を見始めたのはつい最近なんですけど、「椅子」はちょっと凄かったです。
__ 
私も見ました。面白かったですね。
古藤 
冒頭で古典劇のストレートプレイがあって、「こういう感じなのか」と思ってたんです。でもしばらくしたら杉原さんが舞台に出てきてモニタが付いて、観客も登場人物になっちゃったりして。舞台セットがどんどん変化していくのにも驚いたし、凄いなと。これなら、普段劇場に来ない人でも、観た後に「面白かった」って言えるんじゃないかなって。不条理劇の名作なのに、エンターテイメント性がめちゃあって、結構衝撃を受けました。今までは台本の構成とか、ギャグとか、役者の個性やキャラや演技とか、つまりソフトに目が行きがちだったんですけど、こういうやり方のエンターテイメントがあるんだって。
__ 
目から鱗だったんですね。
古藤 
あ、何やってもいいんだ、って。度肝を抜かれました。最近、その事ばかり考えています。どうしたらああいう事が出来るんだろう。きっと、客層の照準を絞ってるかもしれない。m-floのライブみたいだったんですよ、クラブの要素が入っているような気がしましたね。
KUNIO
杉原邦生が既存の戯曲を中心に様々な演劇作品を演出する場として、2004年に立ち上げる。俳優・スタッフ共に固定メンバーを持たない、プロデュース公演形式のスタイルで活動する。最近では、杉原が2年間務めた“こまばアゴラ劇場”のサミットディレクターの集大成として、初めて既存戯曲を使用せず構成から杉原自身が手がけた、KUNIO07『文化祭』や、上演時間が約8時間半にも及ぶ大作『エンジェルス・イン・アメリカ』を一部、二部を通して上演するなど、その演出力により戯曲はもちろん、劇場空間自体に新しい風を吹き込むことで、作品を生み出している。(公式サイトより)
KUNIO08『椅子』ファイナル
公演時期:2013/3/28~31。会場:京都芸術劇場 studio21。

タグ: 衝撃を受けた作品 新しいエンターテイメント 会場を使いこなす


質問 森 孝之さんから 古藤 望さんへ

__ 
前回インタビューさせて頂いた、劇団ZTONの森孝之さんから質問です。ドンピシャの質問ですね。「憧れの芸人さんはいますか?」
古藤 
一ファンとして好きなのが「かもめんたる」ですね。お芝居チックで、コントなんですけどボケツッコミだけのじゃないんですよ。話が進むにつれ、普通の人だと思われた人の素性がだんだんと明らかになって、最後には気持ち悪いんですよ。お話も面白いし。観てほしいです。

タグ: 分かりやすい面白さと芸術的な面白さの中間 私の好きなあの劇団


「司会者」

__ 
いつか、どんな演技がしたいですか?
古藤 
漠然となんですが、いつか「司会者」になりたいです。
__ 
おお。
古藤 
表向きはボケたりしていて、でもまとめる時はまとめる。その境目が限りなく近いひとですね。見た目と雰囲気がボケなのに、ツッコミも行えて、その境界が曖昧というか。さっきはボケてたのに、今もうマジメに進んでいるみたいな。それが演劇で出来るとしたら、そうなりたいですね。
__ 
ちょっと分かるかもしれません。「不思議な存在感」という奴?次に何をするか分からないけれども、それが気になるぐらい注目を集める、飄々とした人物。
古藤 
「どっちにもつける」というのがキーワードかもしれません。丸山交通公園くんが正論を言う時が近いかもしれません。僕は彼ほど、雰囲気だけで面白い訳じゃないのでそれが弱点だと思ってるんですけど。
__ 
いえいえ。
古藤 
だから逆に、両方行けるし、真ん中のおいしい所をとれるかもしれない。テクニック的に難しいとは思うんですけど、そこが自在に操れたらいいなと。
__ 
丸山交通公園の面白さはどこにあるんでしょうね。人柄の良さと、それとは全く関係ない凶暴性の同居かもしれません。
古藤 
そうですね、普段から雰囲気がにじみ出てるんですよ。この人、普段からこんなやばいのか、ってお客さん思ってるかもしれない。

タグ: 演技の型の重要性 凶暴な役者 いつか、こんな演技が出来たら いつか、どんな演劇を作りたい?


川に入る

__ 
その、自分自身に対する主導権を握るためにはどうすればいいんでしょうね。そのためにはある種の境界線を越えないと行けないかもしれない。生死の境だったり、訓練を重ねたり。私はそういう越境を「川に入る」と呼んだ事があります。
古藤 
なるほど。

タグ: 外の世界と繋がる


オン、オフ

__ 
舞台に立った人を観る観客は、きっと彼をすぐカテゴリー分けするんですよ。属性を観察して、どのぐらいの存在で、どこどこの血族だ、って。それは一瞬で行われるプロセスで、高い精度を持っている上に誰でも備えている常識です。「不思議な存在感」の人は、そのカテゴライズで特殊な方にいったんじゃないかなと思うんです。
古藤 
なるほど。
__ 
努力すればそれになるのかどうかは分かりませんが、意識する事は必要でしょうね、きっと。
古藤 
だから僕は、彼ら以上に考えていかないといけないのかもなと。例えば舞台で、特殊な存在感を持つ彼に振り回される時に僕がのっかるべきか判断したり。オフにして持ってってもらう事も出来るし。要所要所で、生き残る道を探る。食われて終わるんじゃなくて。共存するか真っ正面から戦うかの判断を、もうちょっと考えないといけないんやろうなと。
__ 
芸人魂ですね。
古藤 
舞台に立っている時の存在感みたいなのを意識的にオンオフ出来たらいいなと思うんですよ。
__ 
そういう思考を現場で持つ人に頼りがいを感じますね。
古藤 
やばいなと思うんですよ。普通に台詞を覚えて演技するだけなら誰でもいいんだと思うし、サバイバルを掛けて、生き残るためにしないとあかんのやろうな、と。何を生き残るかというと舞台上かもしれんですけど、それを覚えてくれて、声を掛けてくれたら嬉しいですね。瞬間瞬間で巻き込まれてアイデアが思いつかなくて、後で「こうすれば良かった」って反省してしまうんですけど。もっと反応を早めていきたいです。
__ 
では今後、どんな感じで攻めていかれますか?
古藤 
7月に、先輩と組んだユニットのコントをしたいなと思っていて。KUNIOを一緒に観ていて、「これ観ておいて良かった、危ねー」という感想を一緒に抱けた人なんです。そういうふうに、同じ志向を持つ人なんですよ。一緒に、驚ける何かを作れればと思います。
__ 
楽しみです。

タグ: カテゴライズされる俳優 役者のその場の判断 今後の攻め方


ノートブック

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがございます。どうぞ。
古藤 
ありがとうございます。見てもいいですか?
__ 
もちろんです。
古藤 
プレゼントをもらうことなんてないですからね。(開ける)これは何ですか?
__ 
小さいノートブックですね。
古藤 
こういうの欲しかったんですよ。しゃれたやつですね。めっちゃいいですね。ありがとうございます。めちゃめちゃ使いますよ。

タグ: プレゼント(文具系)


劇団ZTON vol.9「天狼ノ星」

__ 
今日はどうぞ、宜しくお願い致します。森さんは最近、どんな感じでしょうか。
森  
最近はZTON「天狼ノ星」の稽古三昧ですね。殺陣に悪戦苦闘しています。天の章、地の章とあって、両方に出させて頂くんですけど、どちらにも殺陣があって毎日筋肉痛です。
__ 
今回は、刀以外の殺陣もあるんですよね。
森  
そうですね。4つの種族があるんですが、それぞれが狩りに使う得物を使った殺陣になっています。それぞれ勝手が違う武器の殺陣なんですよ。
__ 
森さんはどこの部族ですか?
森  
僕は鷹の種族です。鷹は狩りに弓を使うので、弓矢の殺陣ですね。
__ 
おお!前回公演「月に叢雲、花に風」の時の弓矢の殺陣があって、1.5メートルぐらいの高低差のあるステージで、上からヒュンヒュン射ってはSEと共に相手が命中するというのが物凄くかっこよかったです。
森  
あれはウチの鈴木さんがやってましたね。いやー、僕も練習していますが、難しいんですよ。鈴木さん凄いなと思いましたね。武器によって、実は使う筋肉が違うんですよ。弓矢だったら背筋に来るんです。刀は腕に来て。毎日、違う部分に筋肉痛が出ています。
__ 
使われている筋肉が違う。という事は、本番の時にそれぞれの種族によってどこが鍛えられているかがハッキリ分かると。
森  
そうですね。やっぱり種族の大元が全然別の動物なので、生き方が違うんです。現実世界でも、人間は生活様式によって違うんですよね。今でも狩猟を続けている民族は視力が僕らに比べて発達しているし・・・
__ 
農耕民族は長期間の集団作業に強いし・・・
森  
生きている環境で身体って違うんだなと、それを実感出来ていますね。
__ 
我々がそれを、今更獲得出来るかどうか、ですね。
森  
そうですね、結局、想像の範囲内でやっていますね。
__ 
ガラスの仮面で、亜弓さんもマヤも役をつかむために実践するんですよね、毎回じゃないですけど。亜弓さんなんて、幽閉された王女の役をつかむために、一時期下町でケンカに明け暮れる荒れた生活を送ってたんですよ。
森  
読んだ事ないですけど、ええ。
__ 
役者が、演じる役の重みをその役者個人に刻み付ける事を役作りだと言うのかもしれませんね。
森  
自給自足なんですよ、この世界の部族は全て。今の世の中でそれはかなり難しくて。
__ 
我々は農耕民族ですしね。
森  
でも、鷹の種族は貴族社会的な所があるんですよ。下々の者の税で生きているみたいな。鷹はグルメなんですよね。僕は鷹の王をやらせてもらうんですけど。
__ 
あ、王なんですか。
森  
ニソロという名の王なんですけど、ワイン好きであると。苦手なんですがこの間、飲んでみました。
__ 
なるほど。
森  
河瀬さんに、「お前は人生経験がなさそうに見える。役者として重みを出せ」と言われてズバッと来て。だから、色んなものに出会う為に外に出ていったり、意識して見るようにしています。
劇団ZTON
2006年11月立命館大学在学中の河瀬仁誌を中心に結成。和を主軸としたエンターテイメント性の高い作品を展開し、殺陣・ダンスなどのエネルギッシュな身体表現、歴史と現代を折衷させる斬新な発想と構成により独自の世界観を劇場に作りあげ、新たなスタイルの「活劇」を提供している。(公式サイトより)
劇団ZTON「天狼ノ星」
公演時期:2013/5/9~12。会場:京都府立文化芸術会館 。
劇団ZTONエンタメストライク002「月に叢雲、花に風」
公演時期:2012/8/18~19。会場:京都府立文化芸術会館 。

タグ: 役者の積み上げ 動物と俳優 ガラスの仮面 役作り=役者に刻む


その瞬間

__ 
演劇を始めたキッカケを教えて下さい。
森  
大学に入って、隣にいた友達が演劇に興味があったらしくて。それで付いて行ったら意外と本格的だったんです。龍谷大学の劇団未踏座にはいりました。
__ 
九鬼そねみさんはご存知ですか。
森  
はい。雲の上のような存在のOBです。お世話になっていました。
__ 
九鬼さんの後輩・・・。演劇を始めた頃にみた衝撃作は。
森  
京都ロマンポップさんの「人を好きになって何が悪い」という作品で、演劇って凄いなと。あとはベビー・ピーさんの「はたたがみ」です。その二つはもう・・・今でも物凄く残っています。
__ 
確かに、どちらも凄かったですね。森さんは、舞台に立っていて「この一瞬が好き」というのはありますか?
森  
舞台上でシーンとしている時ですね。役者が集中していて、次の動きの時にバッと、役者全員が反応するような。上手く言えないんですけど、あの間は凄く好きです。
__ 
客席に座っている全員が、その新しい時間を見ていると自覚しているでしょうね。役者全員が、同じイメージに集中しているから、みんな同調している。

タグ: 役者全員の集中が一致 人脈・コネクションの大切さ はたたがみ 衝撃を受けた作品 九鬼そねみ 人が人を好きになるってすげえじゃん


一騎討ち

__ 
「月に叢雲、花に風」の時の森さんの殺陣が凄く良かったんですよ。
森  
ありがとうございます!あの時は、夢にも出てくるくらい悩みながら練習していました。手が頭に中々入らない、この振り方で良いんだろうか、とか。で、為房さんとか土肥さんに見本をしていただいたらあっさりやってのけられたりして。「負けねー」って思って稽古しました。
__ 
あ、やっぱり練習を重ねていたんですね!早いし、カッコいいしで。とても良かったです。
森  
僕はまだ殺陣を初めて一年半くらいなので、嬉しいです。いや、ZTONの人たちは殺陣の技が凄くて、為房さんは戦国BASARAの舞台とかにも出てたりするぐらい派手だけど繊細だし。レストランまさひろさんは小さい頃から格闘技を学んでおられて、生きた殺陣というか、そういうギラギラしたものをもってるし。土肥さんは、人と対峙した時にどう見せるか、どうやったら殺陣での会話(呼吸とか、目線とかを合わせたり)が抜群に上手くて。上手さが三者三様なんですよね。あの人達に混じってやるのか、ってプレッシャーはあります。でもクオリティを下げる訳にはいかないので、必死に食らいついていました。実は僕、今回の「地の章」の見せ場として一騎討ちのシーンがあるんです。かなり長い殺陣になるんですが、そこで成果をお見せ出来るように、頑張ります。
__ 
とても楽しみにしております。

タグ: 繊細な俳優 俳優同士の闘争心 ギラギラした俳優 殺陣の話題


質問 大内 卓さんから 森 孝之さんへ

__ 
前回インタビューさせて頂きました、劇団飛び道具の大内卓さんから質問です。「本屋大賞をどう思いますか?」
森  
うーん、どうなんでしょう・・・あまり知らなくて。
__ 
エンドユーザーでも出版社でもなく、本を売る書店員が売りたい本という観点で選ぶ賞らしいです。
森  
つまり、掘り出し物・・・
__ 
みたいですね。村上春樹の「1Q84」とかが10位ですから。ノミネートしているのは誰なんだろう?
森  
話題の本ではないけれど面白い本を知るいいきっかけになるんですね。

タグ: 村上春樹


いくつかの到達点

__ 
いつか、こういう演技がしたいというものはありますか?
森  
一人芝居で、セリフを一言も発さずにマイムだけで全てを伝えられるような役者になりたいですね。そういうのが出来たら、役者としての一つの到達点だと思います。
__ 
到達点。
森  
年齢が上の方と共演させて頂くと、やっぱり引っ張って頂くみたいな事はあるんですよ。自分がやらなきゃならないのですが、その時に一人芝居のように、自分で表現内容を決められるような経験があれば全然違うと思うんです。
__ 
その一人芝居、例えばどんなお話になるでしょうか。
森  
日常の一コマを切り取って、その沈黙の空間に緊張感があふれていて、僕のイメージが強く伝わるような。そんなものが作れればと。
__ 
なるほど。頑張って下さい。
森  
森個人としては、殺陣だけの芝居に出たいです!
__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
森  
京都といえばZTONみたいにのし上がって行ければと。その一端を担えればと思います。その為には、まず個人的なスキルアップをしないといけないし、次回公演も成功させないと。
__ 
ZTONは京都でもかなりの異色劇団ですからね。

タグ: 俳優の「素」を生かす 揺らぎ、余白 一瞬を切り取る いつか、こんな演技が出来たら パントマイムの話題 今後の攻め方


オリーブオイル

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがあります。
森  
ありがとうございます!開けてもいいでしょうか。
__ 
どうぞ。
森  
(開ける)オリーブオイル!
__ 
美味しいですよ、それは。
森  
ありがとうございます!役がグルメなので、ピッタリです。使ってみます。

タグ: プレゼント(食品・飲料系)


よだれかけ

__ 
今日はお話を伺えたお礼に、プレゼントがございます。
大内 
ありがとうございます。
__ 
どうぞ。
大内 
(開ける)おおー。丁度良かったです。生まれてすぐよだれが出る訳じゃないんですよ。そろそろ多くなる頃らしいので。

タグ: プレゼント(装飾系) プレゼント(衣服・布小物系)


劇団飛び道具「七刑人」

__ 
飛び道具にとって大きな存在と言える作品はありますか。
大内 
「七刑人」は大変な経験でした。僕は何も出来なかったんですけど、劇団にとっては大きな財産になったんじゃないかと思います。
__ 
私も「七刑人」、凄く面白く拝見しました。大変な作品でしたね。罪人達が恐怖に肉体を蝕まれて、その後処刑地に移動するために牢から出される時の一瞬の開放感が表現され、そして処刑台に向かう時にもう一度それぞれが生のよすがを求め、一緒に歩く人を求めて・・・とても芸術的でした。それと、牢から出る時に誰かが伸びをしたんですけど、その伸びに一瞬、日常を感じたんですよ。
大内 
誰やろう。
__ 
山口さんだったかもしれません。とても絵画的で、美しい場面が散らばっていて、重厚でした。どのシーンでも私は納得して観ていました。
大内 
あの作品、ほぼ原作通りでした。実は最初、僕は結構軽い気持ちで始めてしまったんですよ。結果、ものすごい苦労を掛けてしまったんです。
__ 
というと。
大内 
原作の深さですね。そこに自分なりのアレンジを加えて作品を作ろうとしたんですけど、そんなに甘い作品ではなかったんです。これはまずいと気付いたのに、そのまま大分時間を費やしてしまって。二週間ぐらいまえにミーティングしたんです。「ちょっともう、出来上がらんでもいいから価値のあることをしようや」という話になりました。僕が言った訳じゃないですけど(笑う)。
__ 
出来なくてもいいから、価値のあること。
大内 
原作に立ち帰って、エピソードをチョイスしなおして再構成しました。牢屋のシーンをどう表現すべきか、知恵を出しあって。本当に僕はなにも出来なかったんですけど。初日が終わって「何とか、形になって良かった」と言い合った記憶があります。

タグ: 追い詰められた時期


未定だけど予定

__ 
今後、どんな本が書きたいなどはありますでしょうか。
大内 
次に書こうと思っている本があります。書きたい設定は沢山あります。その時々でピンとくる設定があったり、生まれるアイデアも死んでしまうアイデアもあるんです。公演が決まったら出せるアイデアを提供しています。
__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
大内 
ええと、未定です。最古参の旗揚げメンバーでずっとやってきて、伊沢さんはアメリカ、山口さんはロシアに留学と、メンバーが減っていっているので。他のメンバーにもそれぞれの行く道があるので、まずは腹の探りあいですね(笑う)。僕は続けたいと思っています。飛び道具が続けられないのであれば何か考えないといけないですね。でも、解散するという事はないです。山口さんは1年半で帰ってくるそうだし。
__ 
その時があるんですね。とても楽しみにしております。

タグ: アイデアが死ぬ 留学して表現を学ぶ


質問 土肥 嬌也さんから 大内 卓さんへ

Q & A
__ 
前回インタビューさせて頂きました、劇団ZTONの土肥さんから質問です。「今年度から、立命館大学が全面禁煙になってしまいました。どう思われますか。」
大内 
僕は元々タバコは吸わないので・・・最近、どこでも禁煙じゃないですか。職場でも、狭い部屋に10人くらい入ってタバコを吸わされてたり。そこまでしなくても、とおもいますね。虐げすぎちゃうかとは、ちょっと思います。

質問 渡辺ひろこさんから 大内 卓さんへ

Q & A
__ 
前々々々回インタビューさせて頂きました、渡辺ひろこさんから質問です。「普段は何をしているんですか?」
大内 
働いて、子育てですね。普通に生活しています。図書館が隣にあるので、本読んだりしてますかね。

タグ: アーティストの生活


変えてみても同じ

__ 
大内さんがお芝居を始めた経緯を教えて頂けますでしょうか。
大内 
大学の演劇サークルに入ったのがキッカケです。特に、芝居をやろうなんて思ってなかったんですけど、4月くらいにクラスの友達と一緒に説明会に行って。そこからですね。
__ 
脚本を書き始めたのは。
大内 
4回生くらいです。それまで役者で出たり、舞台セットを作ったりしてるなかで、ふと本を書いてみたいと思ったんです。それからずっと書いてますね。一念発起したとかは全然ないです。
__ 
ご自身の脚本の書き方が変わったといえるポイントはありますか?
大内 
意図的に変えようとした事は何度かあります。傍から見たらウェルメイドと呼ばれる作品を作っているんですね。でも、そうじゃないものに憧れた事はありますよ。でもやってみたら、いつもと同じなんですよ。

タグ: ウェルメイドという価値観


「凄い奴」じゃなくて「近い人物」

__ 
ところで私、飛び道具の芝居を見ている時、凄く落ち着けるんです。「アイス暇もない」からかな。飛び道具の演劇はすごく「調和」しているように思うんです。色んなレベルで調和している。役者も空間も組合わさっていて余剰がなく、心地良い説得力があって抵抗なく舞台の表現を受け入れているというか。
大内 
その感覚は、とても嬉しいです。
__ 
ありがとうございます。
大内 
そういう風に感じられるのは、もしかしたら俳優さんの力による所が大きいかもしれませんけど。それと、僕の書き方なんですが、「近い人物」を描こうと思っています。「凄い奴」じゃなくて。
__ 
「近い人物」を描きたい。
大内 
これは俳優さんには物足りないかもしれないですけど。普通の人が紡ぎだすドラマを描こうと、最近はよく思います。
__ 
我々の世代の若者たちがアジアのどこかでボランティアに行ったり、我々に近い感覚を持つ人々が飛行機の残骸に住んでいたり。
大内 
そうですね。
__ 
だから、彼らが持つ素直な感覚を強く感じる、のかもしれないですね。何故そうした人物達を書こうと思われるのでしょうか。
大内 
自分のイメージを伝える為には、そうした人物像を通したいと思うからです。他のものが書けないと思った事もありますしね。台本の上では「こんなこと普通は言わないな」みたいなセリフも書くんですけど、その彼もやっぱりどこか我々に近しい。良くも悪くも脚本を書いてそのままお任せしているので、「もうちょっと考えを聞かせてくれ」と言われる事もあるんですが。
劇団飛び道具・アイス暇もない
公演時期:2004/3/3~7。会場:アトリエ劇研。

タグ: わたしの得意分野 SeizeTheDay 調和の価値


「この作品のテーマは何ですか?」

__ 
「四人のショショ」で凄いなと思ったのが、藤原さん演じる老人が、自分がしてきた仕事を義理の息子に語るシーン。その告白はまるでモノローグ自身が語られたがっているように思えるぐらい、どこか切迫していました。人生や仕事観をひっくるめた人一人そのものをみた瞬間でした。この作品は、ご自身にとってはどのような存在ですか?
大内 
がっかりさせるかもしれないんですが、実は設定ありき、です。今回の場合は自分の人生を終えようとしているおじいさんと、これから生を得ようとする赤ちゃんがいて、赤ちゃんを出産する娘がいて。最初からこのテーマを持とう、というのは少ないですね。でも、ピンとくる設定というのが自分の持つテーマなんだろうと思っているんです。だから、「この作品のテーマは何ですか?」と言われても、ちょっと語られないですね。
__ 
そうなんですね。そうした設定が浮かぶキッカケはどのような。
大内 
正直に言うと、3月の終わりに公演があると決まっていたので既に本は用意していたんですよ。でも1月の終わりに子供の出産があって、病院で一人で待つ時間があった時にばばっと思いついたんです。こっちの方が良いと。稽古が始まった時に、全然違う作品を持っていったんです。
__ 
凄いですね。
大内 
迷惑な話だと思います(笑う)。タイトルは同じ「四人のショショ」でした。
__ 
もう一つの「四人のショショ」があるんですね!
大内 
3分の2くらい書いてほったらかしになってますね。最初に飛び道具メンバーに読んでもらったけど「なんやら・・・あんまり面白くない」と言われました。これ、どうしたら面白くなるんだろうと言われたくらいです(笑う)。

タグ: 子供についてのイシュー