京飴

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがございます。
森口 
えっ!! えーっ!
__ 
毎回しているんですよ。
森口 
え本当ですか?いいんですか?えー何だろう。凄いですね。
__ 
どうぞ、開けて頂いて。
森口 
ありがとうございます(開ける)アメだーっ!嬉しいです。アメ大好きです。
__ 
京飴です。「薔薇にポケット」の配色に合わせて選びました。味も結構おいしいですよ。

タグ: プレゼント(食品・飲料系)


大阪大学ロボット演劇プロジェクト×吉本興業「ロボット版銀河鉄道の夜」

__ 
今日はどうぞ、宜しくお願いします。最近、片桐さんはどんな感じでしょうか。
片桐 
最近はピンク地底人が終わって。今度は「ロボット版銀河鉄道の夜」に参加するんですけど、その稽古が始まるところです。今は、他の舞台を観に行ったりしています。
__ 
楽しみですね、ロボット演劇版「銀河鉄道の夜」。中々、ロボットと同じ舞台に立つという機会はないですよね。
片桐 
お客さんも、演劇に興味がなくてもロボットに興味がある人が観に来てくれそうな気がして。それが楽しみです。
__ 
それに、吉本興業と平田オリザというのは中々珍しい組み合わせですよね。
片桐 
そうですね。
大阪大学ロボット演劇プロジェクト×吉本興業「ロボット版銀河鉄道の夜」
公演時期:2013/5/2~12。会場:ナレッジシアター。

タグ: 演劇の入り口を作る 平田オリザ ロボット演劇


vol.288 片桐 慎和子

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2013/春
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片桐

中学までは人前に立つのは考えられなくて

__ 
片桐さんの芝居を、CTT大阪の「道の階」を拝見した事があります。とても面白かったです。
片桐 
あ、ありがとうございます。
__ 
月がパン工場に行こうとしていて、それを止める女の子の話でしたね。月が歩く時の音楽が凄く良かったです。
片桐 
嬉しいです。作・演出の久野さんも、またやりたいって言ってて。何か書いているそうですよ。
__ 
またいつか、拝見したいです。まず、片桐さんがお芝居を始めた経緯を伺えますでしょうか。
片桐 
中学までは人前に立つのは考えられなくて、学芸会での楽器演奏は好きだったんですけど。でも高校に入った時、演劇部の新入生歓迎公演を見た時に面白いなって思って。でも、だからと言ってバリバリやっていくとは思って無かったんですけどね。
__ 
なるほど。
片桐 
見学に行って入部したら、面白くてハマってしまいました。でも、あくまでクラブ活動で、卒業してからもやろうとは思わなかったんです。実は中学生の終わり頃から宇宙に興味があってですね、宇宙の研究をする道に進もうと思ってたんですよ。
__ 
宇宙。
片桐 
大学の進路もそのつもりで勉強していたんですが、進路を決める時期に考えてしまったんです。で・・・演劇をやろうと思っちゃったんですよ。親にも先生にも「え?」って顔をされたんですね、そんな潰しの効かない、芸術系の進路を取るなんて、進学校としては前例がなかったらしくて。
C.T.T. Osaka Trial No.11
公演時期:2011/11/29~30。会場:ウイングフィールド。

タグ: 宇宙の話 学校の新入生歓迎


vol.288 片桐 慎和子

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片桐

引力

__ 
演劇がそんなに面白かった?
片桐 
面白かったですね。周りには宇宙の研究と全然違うのにねと言われるんですが。今でも宇宙の研究には興味があります。何がどうなっているのか知りたかったんですよ、色んな事を。でも、同じ事を、演劇を通して知りたいんですね。
__ 
片桐さんが知りたい事って、何なんですか?
片桐 
星と星の間の引力があって、万有引力があって。その驚異的な、どういう事なんだろうと思うんですよね。何だろう、と疑問を感じるんですよね。自分や他の人たちがここにいるという事自体、何だろって。人が存在する事の意味が分からないんなら、そもそも何もわからないなと。宇宙の研究はそれを知る手がかりになるんじゃないかと思っていたんですが、それを始めると途方もないんじゃないか。でも、演劇で自分が舞台に立ったら掴めるんじゃないかと。理論的に一つ一つ突き詰めていくよりも、自分には合っているんじゃないかと思ったです。
__ 
実践を選んだという事でしょうか。
片桐 
多分そうだと思います。演劇に出会って、その可能性を発見したのかもしれません。
__ 
片桐さんにとって、演劇をやることは知りたい事に迫る行動なんですね。

タグ: 客席と舞台の共犯関係 舞台に立つまでの葛藤


vol.288 片桐 慎和子

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片桐

分岐点

__ 
いつか、どんな演技が出来たらいいと思いますか?
片桐 
作品の内容には関係なく、見た人が元気になって帰ってくれるような演技がしたいです。
__ 
それはどんな演技ですか?
片桐 
元気って言うと雑過ぎるかもしれないんですけど・・・悲しい、暗い話でも元気になる事は可能だと思うんです。人にダメージを与えるんじゃなくて、自分自身に対して、元々あるのに見えない部分に訴えるというのかな。そこが一つでもあったら、目が冴えるような体験になるんじゃないか。その次の瞬間から、世界を見る目が変わるんじゃないか。それは自分だけかもしれないけど、他人にも何らかの影響は与えられるんじゃないかと。
__ 
その、分岐点を作れたら、という事ですね。
片桐 
だから、誰かにとってどこかのポイントを付いた演技をしたら、それが舞台上の私にもフィードバックするんじゃないか?と思うんです。その時、私はお客さんのその変化を頭では分かっていないけれど、皮膚では分かっている筈なんですよ。
__ 
「お客さんに何かが起こっている状態」と、それがフィードバックされている事。
片桐 
それが、私だけじゃなくて劇場の全ての人の間で起こっていると思うと、それはとても面白い事だと思うんですよね。そういう舞台がやりたいです。

タグ: 分岐点 フィードバック いつか、こんな演技が出来たら


vol.288 片桐 慎和子

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片桐

饒舌な沈黙

片桐 
よく言われている事かもしれませんが、作品はその場にいる、お客さんを含めた全ての人で作るんですよね。
__ 
片桐さんは、そこに可能性を感じているんですね。
片桐 
同じ作品をやっていても、お客さんが参加していると感じた回は、全体として凄くいいものが出来た、と思えるんです。その逆もあります。演出に言われた事を忠実にやっていても、「これでいいのかな」と迷う瞬間があるんです。お客さんの「無言」という反応を皮膚で感じた時には、やっぱりそうなんですよ。
__ 
演劇は観客と作るものである、という言葉はよく聞きますが、なるほど。お客さんの無言のうちの反応を、舞台上の片桐さんが頭ではなく皮膚で感じている。その応酬は、作品に直接的な影響を与えうる。笑いとか拍手とかの表面のレベルじゃなく、もっと深いところで繋がってたんですね。
片桐 
結局、コミュニケーションなんですね。作品の上演はもちろんただの一方向じゃなくて、その交換が豊かであればあるほど、やる意義はあると思うんです。

タグ: 一人では何も出来ない 観客のクオリア 拍手についてのイシュー 見えないぐらい濃い交流


vol.288 片桐 慎和子

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片桐

やりたい事が出来る自分でいたい

__ 
ピンク地底人「散歩する侵略者」。最後の、片桐さんと諸江さんのシーンが秀逸だったと思います。私の捉え方としては、あそこで片桐さんが、自分の細かい反応の演技をものすごく意識してやっているんじゃないかと。
片桐 
そうですね、でも一方で、適当にやる事も大事なのかなと思うんです。
__ 
適当に?
片桐 
何でしょうね。うーん、・・・でも、自分の感覚に正直にやる事も大事というか。それは演技をする時だけじゃなくて、そういう生き方をしたいんですね、私はきっと。
__ 
つまり?
片桐 
やりたい事が出来る自分でいたいし、自分がこう感じているということをごまかしたくない。もちろん、人の意見を聞かないという事じゃないですけど。いや、社会人になって演劇を続けるって大変じゃないですか。うじうじ悩んだ時期もあったんですけど、今は、演劇が出来ない理由を探すのはやめようと思います。やろうと思えば出来るから、やりたいなと思っています。
ピンク地底人
京都の地下は墨染に生まれた貧乏な三兄弟。日々の孤独と戦うため、ときおり地上にあらわれては演劇活動をしている。夢は関西一円を征服することと、自分たちを捨てた母への復讐。最近は仲間も増え、京都を中心に大阪にも出没中。(公式サイトより)
ピンク地底人策略と陰謀の第11回公演 「散歩する侵略者」
公演時期:2013/2/15~18。会場:アトリエ劇研。第8回アトリエ劇研舞台芸術祭参加作品。

タグ: 伸び伸びと演技 セリフを吐き捨てるように発する


vol.288 片桐 慎和子

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片桐

質問 諸江 翔大朗さんから 片桐 慎和子さんへ

__ 
前回インタビューさせていただいた諸江さんから質問を頂いてきております。「片桐さんは何をしているときが一番楽しいですか?演劇以外で」。
片桐 
温泉に入ってる時。あと、ジェットコースターに乗ってる時。
__ 
ジェットコースターが趣味なんですか?
片桐 
いや、高い所が好きなんですよね。飛行機に乗るのも好きだし。
__ 
私は苦手ですね。
片桐 
怖いのはもちろんあるんですけど、ものすごいエネルギーじゃないですか。あんな重いものが浮くだけの、もの凄い力が掛かっているのを感じると。

タグ: 温泉の話題


vol.288 片桐 慎和子

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片桐

台詞を言う前提以前

__ 
今後、一緒に作品を作ってみたい人はいますか?
片桐 
スクエアの上田一軒さん。演出家としても俳優としても大好きです。そして、地点石田大さんが、凄く素敵だと思います。
__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
片桐 
このところ、今まで以上に舞台に出たいと思えていて。自分が好奇心を感じた、興味が持てるものは積極的にやっていきたいと思います。最近、演劇だけじゃなくダンス作品も多く見るようになって。
__ 
なるほど。
片桐 
台詞がない、文字の言葉がないという事自体が面白くて。台詞がない状態で舞台に立っていて、それで面白くあれるか?という問題意識を刺激されて。台詞を言う前提以前に、面白くあれるか。その人の在り方が問われると思うんですが、ちょっとその辺りをやってみたいと思うんですよね。
__ 
台詞がない状態で、舞台上のダンサーがそれだけで立てる、それだけの理由が何なのかという事ですね。
片桐 
はい。
__ 
もし片桐さんがダンス作品に出るとしたら?
片桐 
いいな、と思います。出てみたいですね。
__ 
何も知らない、初めて会うお客さんを引き込む為に、どこまで準備出来るかどうか、その状態に、持っていけるかどうか、なんですよねきっと。
スクエア
1996年、上田一軒、森澤匡晴の2人により「スクエア」結成。 主に、脚本を森澤匡晴、演出を上田一軒が担当し、 コメディの上演を目的に活動する。(公式HPより)
地点
多様なテクストを用いて、言葉や身体、物の質感、光・音などさまざまな要素が重層的に関係する演劇独自の表現を生み出すために活動している。劇作家が演出を兼ねることが多い日本の現代演劇において、演出家が演出業に専念するスタイルが独特。(公式サイトより)

タグ: ダンスに興味あり 今後の攻め方


vol.288 片桐 慎和子

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片桐

フランボワーズビネガー

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがございます。
片桐 
いいんでしょうか。ありがとうございます。
__ 
どうぞ。
片桐 
(開ける)フランボワーズ・・・?
__ 
のお酢です。料理にも、水などで割っても飲めるみたいです。
片桐 
ありがとうございます。こういうの、好きです。

タグ: クッキングの話題 プレゼント(食品・飲料系)


vol.288 片桐 慎和子

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片桐

絵本 地獄

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがございます。
諸江 
いいんですか?あ、でかい。
__ 
最近ちょっと気になっていた物なんですが・・・。
諸江 
(開ける)あ、これ、僕好きですよ。
__ 
絵本「地獄」です。
諸江 
餓鬼道とかのですよね。
__ 
色彩感覚が凄くいいんですよ、それ。

タグ: プレゼント(書籍系)


vol.287 諸江 翔大朗

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諸江

次は全然別の所に立ってみたい

__ 
今後、一緒にやってみたい人や劇団はありますか。
諸江 
誰とでもやりたいです。あまり、この人というのはなくて、誰とでもやってみたいです。もっと年上の人とはやってみたいかな。60代、70代の方とか。色々吸収したいです。そこまで俳優を続けているという事は、俳優としてたっていられる根幹がある証拠なんですよね。その技術ってなんだろうと。
__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
諸江 
飽き症なんですよ。何とか続いているのが演劇なんです。演劇だけは、時々飽きる事もあるけど戻ってこれるんですよね。立て続けに3本ピンク地底人に出させてもらってますけど、次は全然別の所に立ってみたいですね。
__ 
いいですね。
諸江 
舞台畑とはあまり関係ない、美術家さんの方々の考え方が面白いんですよね。高嶺さんもそうだし。去年、梅田哲也さんと雨宮庸介さんの26時間パフォーマンスというのに出させてもらいました。その考え方、どこから出るの?みたいな。そういう考えに触れたいので、芝居の外に出たいなと思います。また戻ってきて、舞台に還元したらいいなと思っています。
__ 
色んな作品に関わりたい。
諸江 
そうですね。本当に、そういう風に関わっていたいです。
__ 
10年後も続けていると思いますか?
諸江 
続けていると思います。年老いていく事に全然不安がないんです。その歳でしか出来ない事があると思うんです。しかも、演劇は同じ事が出来ないので、楽しみですよね。
__ 
その上、言葉以外のコミュニケーションなんですよね。
諸江 
面白い演劇って、そっちなんですよ、きっと言葉で完全に伝えなくてもいいようなコミュニケーションがある芝居だと思う。全部伝えようとすると、意味にしか意識がいかなくて、自分たちが入る余地がないんです。

タグ: 色んなものを吸収 どんな手段でもいいから続ける 今後の攻め方 X年後のあなた


vol.287 諸江 翔大朗

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諸江

ブラックボックスに出会う

__ 
諸江さんが演劇を始めた経緯を教えて下さい。
諸江 
大学より前に、小学校四年生の時に上級生を送る会があって、そこでやる出し物の劇ですね。終わった後に、一度も話したことのない別のクラスの先生が児童劇団に入らないか、って声を掛けてくれて。児童劇団に入って、めちゃ楽しかったんですよね。最初に出た作品では準主役で、名古屋公演にも付いて行きました。
__ 
その後、京都造形芸術大学に入学ですね。その頃に衝撃を受けた作品は何ですか?
諸江 
僕はそれまで、ブラックボックスというものを知らなかったんですよ。緞帳があって、開演したら幕が上がって、みたいな。入ったら途端に舞台のセットが見えていて。お芝居自体も見たことのないものだったんです。何だこれは、って。衝撃を受けた作品といえば、太田省吾さんの「水の駅」。無言なのに成立してしまう何かがあったんですよね。あとは、造形大の卒業制作の蜆ルリイロという作品は色彩的にビックリしましたね。

タグ: 衝撃を受けた作品 無言劇


vol.287 諸江 翔大朗

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諸江

言葉以外の色々な方法

__ 
これは俳優としての諸江さんに伺いたいのですが、演技するという技術を誰かにかいつまんで説明するとしたら、どんな言葉になりますか?
諸江 
うーん、何ていうんでしょうか。意識する技術だと思うんです。普段何気なくやっている動作を、改めてやらないといけない。例えばコップを持つ時はいつも右手なんですけど、見せる時は左で持った方がいい場合があるんです。そのとき、考えずに自動的にやってくれていた動作に、意識をあえて挟む事になる。無意識を意識して再確認する技術だと思います。誰かに見せるために。
__ 
その説明の中では、無意識とは何でしょうか。
諸江 
体の慣れとかクセ、ですね。もっと言うと、何も考えずにやっている自分を制御する。
__ 
ありがとうございます。子供に説明するとしたら?
諸江 
子供相手にだったら、「言葉を使わずにお客さんとお話する事だよ」と言いますね。
__ 
おお!それはいいですね。
諸江 
言葉でお話してももちろんいいけど、それ以外の色んな方法があるよね、と。例えば拍手というのがあって、目の前の人に言葉じゃなく、手を叩いてメッセージを伝えている。
__ 
もしかしたら、言葉よりも明確に伝わるのかもしれない。

タグ: 拍手についてのイシュー 例えばこのコップ SeizeTheDay


vol.287 諸江 翔大朗

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諸江

質問 御厨 亮さんから 諸江 翔大朗さんへ

__ 
前回インタビューさせて頂きました、御厨亮さんから質問です。「ついつい見てしまう体の部位はどこですか?」多分、好きとか嫌いとか以前の問題として。ちなみに御厨さんは耳だそうです。
諸江 
御厨君らしいですね。フェチとかではないんだったら、お尻を見ますね。結構、その人の生活の態度ってお尻に出るんじゃないかと思うんです。座ったり寝たり、必ずお尻が大事なので。あとは、目ですね。ものすごく見ます。演劇でもダンスでも、その人がどこを向いているのか、何を対象に喋りかけているのか。その人がどこを見ているのかは凄く注目します。
__ 
その人の方向を直観したいという事ですね。
諸江 
そうですね、思考の部分では目を見て、肉体的な部分はお尻を見て、です。

タグ: 俳優の身体認識 アーティストの生活


vol.287 諸江 翔大朗

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2013/春
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諸江

ノーを言う前に

__ 
諸江さんは高嶺格さんの作品にも出演されるそうですね。
諸江 
そうなんです。元々高嶺さんは厳密にはダンサーではないので、で、集まってくる人もダンサーがメインではないんですね。こっちからどんどん提案していくんですよ。これやったら面白いんじゃないかって。みんなで大笑いしながら。しんどかったのは、30分間ずっと同じ動きをし続けるというものでした。結局使わなかったんですけど、たとえばカップを持ち上げるという行為をずっと繰り返すとか。
__ 
そんなダンスがあるんですか。ちょっと見たいです。
諸江 
それはお客さんに見せられないので使わなかったんですけど、そこから発生する何かを掴むんです。それらを高嶺さんが編集して、作品としてまとめるんですね。一枚のアルバムを作る、みたいなイメージです。
__ 
他には、どんな提案を。
諸江 
原始的な、こんな事してみたいよね、みたいなのをやってました。全然下らないんですけど、楽しいんです。芝居のエチュードもしたし。作品を作る上で、全裸になる事も提案して、全員裸になったことがありました。もちろん裸はタブーなんですけど、作品として必要であれば裸になる事は納得出来る、そんなメンバーでした。
__ 
なるほど。
諸江 
高嶺さんの作品には、世間一般ではタブーとされているものをモチーフにした作品がありまして。そういうのを学生の時に見てきて、ああ、自分の中にも、確かにタブー意識というものがあるなと。何も知らずに見たら拒否感しかないが、作品内で語られる背景を知ったらそんな事は言えない。拒否するのは後にしよう、という。一度試してみて、それでもダメだったらノーと言おう、と。そういうスタンスが学生の時に身について、今でも続いています。
__ 
外の物を受け容れる前に拒否してしまうのではなく、ですね。

タグ: コンセプチュアルな作品 背景が浮かびあがる はじまりのエチュード 受け入れる・受け入れられる


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2013/春
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諸江

ピンク地底人「散歩する侵略者」

__ 
諸江さんは最近、どんな感じでしょうか。
諸江 
次の舞台の稽古が始まっています。ピンク地底人の「ココロに花を」ですね。
__ 
東京・福岡の公演ですね。
諸江 
そうですね。残念ながら関西では今回見れないんですけど・・・実は台本が2/3くらい出来ている状態です。演出の3号本人も演出に力を入れたいみたいです。
__ 
見れないかもしれませんが、各地で楽しまれたらいいですね。諸江さんが初めてピンク地底人に出たのはどの作品でしたか?
諸江 
去年の8月の公演「明日を落としても」でした。ここ最近の地底人の作り方に興味があったんです。雑踏を役者達全員がマイクで表現する「マリコシステム」と言ってる演出なんですけど。出来るまで、超しんどいんですよ。それに、出来てからじゃないと雰囲気を出すのは難しいし。
__ 
意気込みを教えてください。
諸江 
やっぱり、それなりに傷跡を残したいというのはありますね。作品が出来てくると欲が出てきて、もっともっと深めていきたいんですね。それには適したバランスがあるはずなんです。物語と雑踏の間に、ギリギリのラインがあるんですよ。音楽的なたとえでいうと、バンドだって、なんぼボーカルが気合い入れて歌ってもバックがうるさかったら気が散ってしまうので。
__ 
そこが、「散歩する侵略者」ではいかがでしたか。
諸江 
今回はずっと僕、散歩してたんですよ。上手く行くときもあればいかない時もあって、それは肌で感じていました。
__ 
雰囲気の演出としては上手くいっていましたね。最後に片桐さんが演じる妻役とのシーンで雑踏が消えますが、そこが非常に、キレイなシーンが描き出されていたように思いました。
諸江 
ありがとうございます。そこに到る事が出来れば。用意した演出が、全て必要なものとして意味があるんだと受け止められれば、という事なんですよね。
ピンク地底人
京都の地下は墨染に生まれた貧乏な三兄弟。日々の孤独と戦うため、ときおり地上にあらわれては演劇活動をしている。夢は関西一円を征服することと、自分たちを捨てた母への復讐。最近は仲間も増え、京都を中心に大阪にも出没中。(公式サイトより)
ピンク地底人策略と陰謀の第11回公演 「散歩する侵略者」
公演時期:2013/2/15~18。会場:アトリエ劇研。第8回アトリエ劇研舞台芸術祭参加作品。
ピンク地底人 大噴火の第12回公演「ココロに花を」
公演時期:2013/5/5(福岡)、2013/5/31~6/2(東京)。会場:王子小劇場。
ピンク地底人暴虐の第10回公演「明日を落としても」
公演時期:2012/6/30~7/1(大阪)、2012/8/17~8/19(東京)。会場:インディペンデントシアター2nd(大阪)、王子小劇場(東京)。

タグ: 王子小劇場 ピンク地底人 深めていきたい 残したいという気持ち


vol.287 諸江 翔大朗

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2013/春
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諸江

THE GO AMD MO'S 第7回公演『春子の夢』

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。黒川さんは、最近はいかがでしょうか。
黒川 
最近はまあ、普通ですね。今日は19時からWBCの日本対オランダ戦があるので、ソワソワしています。
__ 
あ、そうでしたね。そして今月末、THE GO AND MO's次回公演「春子の夢」が。
黒川 
はい。いま、稽古中です。
__ 
毎回、タイトルが面白いですよね。具体的な人名が出てきていますが。「高木の舞」「小野の陣」「新海の虎」「後藤の銀」「岡山の槍」「松尾の凛」。そして今回は、「春子の夢」。
黒川 
毎回、タイトルを決めるのが邪魔くさいんですよ。「○○の○」というのを付けていったらいいんじゃないかと、勘で付けています。最初の人名は、僕の知り合いです。暴露すると奇数月が大学以降、偶数月が高校以前の友人です。
__ 
意気込みを教えて頂けますでしょうか。
黒川 
笑わせる。ただそれだけです。
THE GO AMD MO'S
2012年1月より本格始動した黒川猛のパフォーマンス企画ユニット。(公式ブログより)
THE GO AMD MO'S 第7回公演『春子の夢』
公演時期:2013/3/30~31(開場後すぐ、場内にて「ドキュメンタリー 「当たり屋・田島太朗」「当たり屋Gメン・北銀馬早苗」(各約15分)」を連続上映)。会場:ウイングフィールド。

タグ: タイトルの秘密


明日への狂気

__ 
黒川さんの作られた作品で私が最も笑ったのは、ベトナムからの笑い声公演「チェーンデスマッチ」の「パン屋のパン子ちゃん」でした。戯曲もネタも、俳優の演技力も素晴らしいものでしたが、一つの演技が何度も繰り返され、次第に熱狂へと高まっていくという。
黒川 
あれは僕の中でもダントツ上の部類にはいる、ちょっと狂気じみてましたね。役者も冴え冴えで、これは凄いなと思いました。
__ 
死を覚悟しました。
黒川 
いつも言っている事ですが、笑わせる為に手段を選ばないんですよ。映像でも文字でもいいんです。人を笑わせる為なら。そのための引き出しはたくさん持っておきたいですね。「パン屋のパン子ちゃん」は、それら全ての中でも、中々・・・行ききったなという作品でした。
__ 
たくさんの引き出しを置いておきたい。
黒川 
そうですね。その為に常にアンテナを張るようにしています。「これ面白いな」と思った、TV、新聞、映画、本、自分や他人が言ったことは頭の中に置いています。メモにも書いて、あとで読み返したり。あとは自分の中でいくつかやってはいけないというルールがある、ぐらいですね。
__ 
それに触れると、人を傷付けたりする?
黒川 
多少はありますね。ただ、笑いを作っている以上、誰かを傷付けたりすることはあります。手段は選ばないのですが、たとえ誰かを傷つけることになっても行ききらない笑いはダメ。よく「毒のある笑い」と言われるんですが、それも笑わせるための手段です。あとは、真似というのはあります。ただの真似ではなく、面白いと思ったものをどう真似られるか、超えられるか。僕はダウンタウンやナンシー関に影響を受けてるんですけど、そういう人たちにどこまで迫れるか。そして、どこまで脱する事が出来るか。
ベトナムからの笑い声
丸井重樹氏を代表とする劇団。手段としての笑いではなく、目的としての笑いを追及する。2011年末をもって無期限活動停止。
ベトナムからの笑い声第28回公演『チェーンデスマッチ』
公演時期:2010/12/3~5。会場:スペース・イサン。

タグ: それを揺らしてはいけない ユニークな作品あります 手段を選ばない演劇人 反復の生むもの


何をしても一人

__ 
ベトナム時代とは違って、役者が黒川さん一人だけになりましたが、どのような点が違いますか?
黒川 
単純に、稽古が一人なんですが、辛いですね。何をしても一人。これが面白いかどうかの判断も一人ですし。まあ、丸井も中川さんもいますけど。「これで合ってるのか?」と悩む事は増えましたね。もちろん、一人しかいないから生まれてくるものもあります。
__ 
出演者一人だけという事で、何というか、黒川さんの方向性に合ったらどこまででも笑う事が許されるような気がします。逆に言うと、観客個人が持つ悪趣味を、そのまま肯定してくれる気がする。そういう意味で、優しい笑いなのかもしれないと思っています。
黒川 
僕は、その辺に落ちてる石ころでも面白いと思ったら引き出しに入れてしまうので。だから受け付けない人は全く受け付けないと思います。仕方ないんですけど。受け付けない人でも、ちょっとでも笑ってほしいんですよね。

タグ: 役者のその場の判断 孤独と演劇 役作り=個人の人間力 悪意・悪趣味