未来コーナーに続く

__ 
軽やかさというものをウォーリーさんは確実に持っている。それはsundayやオリジナルテンポのような、驚くほど面白い仕組を世界に出現させている。その原点は。
木下 
ワクワクする事を考えるのが好きだったんですよ。面白いテレビを「見て見て」と呼ぶのが好きだったし。
木下 
でもいま考えたら、台所から来てくれなかったのが良かったかもしれませんね。そこで甘やかして付き合ってたら、僕がそのぐらいの範囲で満足していたかもしれない。
__ 
路上みたいな未知の空間にも気付けなかったかもしれませんしね。我々はまだまだ、想像が追いつかない未知を必要としているんだと思うんです。
木下 
その中で僕らは、独特なポジションを作って行かないといけないとは思うんです。誰もまだ作れていないけれども、作れるはずなんですよ。それは僕が想像するに、ある一人の天才によって実現するんじゃないか。僕らは、頑張ってその一人の天才を押し上げないと行けないんですよ。僕はそれを押し上げる役目だと思っています。天才が来る土壌を作りたいと考えています。
__ 
若い世代の為の土壌作り。それはきっと、民族博物館の未来のコーナーの為に、現在が通過点だと認識しないと出来ない作業ですね。
木下 
昔、元・売込隊ビームの横山くんとそういう事を話したんですよ。僕がフェスティバルのディレクターをしていたりして「儲かってるんちゃいますか?」「そんなわけあるかいな」「いや、ウォーリーさんがそんな事を言ったら駄目ですよ、下の人達は目標が欲しいんです。儲かってください」って。儲けたいですね。それを若い世代に分配したい。そういう事が出来るといいなあと思っています。
横山拓也
劇作家。演出家。俳優。

タグ: 外の世界と繋がる


みんなの機内食

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼プレゼントがございます。
木下 
きたー。これや。例のやつ。めっちゃ嬉しい。何やろう。
__ 
どうぞ。
木下 
俺絶対これ気に入ると思う。(開ける)あははははは。すごい。何でこういうのが分かるんですか。機内食ね、自分でも下品だと思うんですけど大好きなんですよ。
__ 
本当ですか。
木下 
客観的に見たらバカバカしいと思うんですよ、ビーフオアチキンって聞かれて悩んでくだらないなあと思うんですけど、いざ食べようとなると何かすっげえ楽しいんですよね。この本、今まで食べた事があるやつあるかな。
__ 
大人が最後に出会う給食ですからね。選べないしパッケージされてるし。
木下 
あははははは。そうですね。旅してるなって思うんですよね。
__ 
海外旅行がより楽しくなるように。

タグ: プレゼント(書籍系)


新しい生活

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。今、KYOTO EXPERIMENTのフリンジ企画、PLAYDOMで京都に来ているロロに出演している北川麗さんにお話を伺います。北川さんは、最近はいかがでしょうか?
北川 
実は最近、実家を出て一人暮らしを始めたんです。
__ 
そうなんですか。
北川 
新しい生活が始まったという感じです。ありがたいことに、充実していると自分では思っています。忙しいですけど、それはそれで楽しい生活だと思います。
__ 
いいですよね、一人暮らしを始めた頃って。楽しいと思います。
北川 
始める前まではすごく不安だったんですけど、始めてからは節約する事すら楽しいんですよね。
__ 
分かります。あのワクワク感は凄いですよね。
北川 
スーパーで買い物したり、お金を自分で管理したり、そういうのも全部楽しい。この年齢まで実家暮らしだったので、新鮮ですね。
中野成樹+フランケンズ
2003年結成。(前身:フランケンシュタイナー〈1998-2001〉) 翻訳劇の上演を専門とする演劇カンパニー。メンバーはその名の通り、中野成樹(演出)と、 フランケンズ(村上聡一、福田毅、野島真理、石橋志保/以上役者)の5名。「ハイセンス」と多くの観客から評される作品群。 あちこちに散りばめられた「おもちゃのような」美術・音楽。 嘘と本当が「絶妙にブレンド」された演技。 かた苦しくなりがちな翻訳劇を「わかりやすく味わい深く」上演。 名付けて“誤意訳”。 それはまったくの古典でありつつ、まったくの現代劇。「戯曲のドラマ」「僕らのドラマ」「演劇というドラマ」の三位一体を目指し、 演劇の最先端をひたひた歩く。(公式サイトより)
ロロ
平均年齢23.5歳の、東京で活動するカンパニー。主宰・三浦直之が触れてきた演劇や小説、映画、アニメや漫画などへの純粋なリスペクトから創作欲求を生み出し、同時多発的に交錯する情報過多なストーリーを、さらに猥雑でハイスピードな演出で、まったく新しい爽やかな物語へと昇華させる作品が特徴的。(公式サイトより)
KYOTO EXPERIMENT 2012 フリンジ "PLAYdom"参加 ロロ『LOVE02』
公演時期:2012/10/5~9。会場:元・立誠小学校 講堂。

感情移入

__ 
さて、ロロの「LOVE02」。昨日拝見しましたが、大変面白かったです。お疲れさまでした。
北川 
ありがとうございました。
__ 
北川さんは、コード伸びていてたまに光る女の子の役でしたね。いいキレ芸でした。
北川 
そうでしたね。そのキレ芸、初演の「LOVE」には無かったんです。結構難しくて、思い切りが良くないといけないんです。意識が吹っ飛びそうになりながらやっています。
__ 
キレるのは難しい?
北川 
いえ、それ自体は難しい事じゃないんですけど、アイコという役はアイドルみたいな事をやっていたり、いちゃいちゃし始めたり、そこからキレるにはエネルギーが必要で。最大級にキラキラしていたのが最大級にキレるというのがやりたいんですけど、意識吹っ飛ぶくらい怒鳴り散らしたいです。
__ 
つまり、そこまでにハードルがあると。一歩間違えたら、お笑いの構造になってしまう場合もあるし。
北川 
そうですね。昨日の回はギアを2個くらい強めに入れていったら上手くいきました。演出の三浦さんに言われたのは、「アイコ最強説だっていう気持ちでやってほしい」って。そのために頑張るしかないですね・・・。そうじゃないと、ラストのシーンにつながっていかないんです。
__ 
あの印象深いラストですね。
北川 
それには、なるべくアイコに感情移入してもらわないといけないから。私はこのアイコ役が好きで、でも設定が突拍子もないから、自分がこうなったらどうしよう・・・と置き換えてみたりしています。突然自分の形が壊れて、それで嫌われてしまう不安を想像していったら本当に切ないなって。好きが故に別れなくてはならない気持ち。極端なんですけど、一本通った筋の物語なんです。見てもらいたいですね。
__ 
恋愛がテーマの「LOVE02」。最後はある言葉と共に幕を下ろしますが、それがすごく、人間らしさを感じます。あれ、アイコの魂の姿がはっきりと現れているという事だと思うんですけど、それが言葉の形を取っているんですよね。
北川 
実はあの光の演出も、初演にはありませんでした。照明さんが変わって生まれた演出なんです。
__ 
あ、そうなんですね!
北川 
アイコの光が、板橋さんが演じる彼氏を包み込むシーン。その照明は、ある仕掛けで光ってるんですけど、その時々で照明の機材の接触が悪いと点灯しなかったりするんですよ。役者全員で「点けー!」って念じてました。その念の籠もり方がリアルで。点かなかった回はわたしぼろぼろ泣いちゃって・・・。

タグ: ラブストーリー 恋愛至上主義


内容だけ

__ 
北川さんがお芝居を始めたのは、どのような経緯があるのでしょうか。
北川 
高校が、埼玉県立芸術創造高校という、映像科、美術科、舞台科、音楽科しかない学校で、ちゃんと演劇を始めたのはそこからです。でも実はそれ以前に、小さい頃から子供向けのワークショップを受けていて。小学校一年から10年ほど朗読を習っていました。中学校まで。
__ 
え、朗読を習っていたんですか。そういう方にお会いするのは初めてですね。
北川 
そうですよね、珍しいと言われます。子供の時から、大人のクラスに入れられて。漢字にふりがなを振るところから始めました。
__ 
めちゃくちゃ難しいイメージがあります。私が想像するに、朗読ってきっと、お客さんをとりあえず聞いてもらうようにするのがすごく難しいんじゃないかと思うんですよ。それはきっと、本を読んでいるだけでは難しい。
北川 
そうですね。朗読の捉え方というのが色々あって。で、私が考える朗読は「表現するというよりは内容を伝える為に表現をする」ものだと思っています。例えば、手法や表現が主体となる演劇作品。「こういう手法にチャレンジしました」というものがあると思うんですけど。そうした考え方でもし朗読をした場合、俳優さんが「私はこういう表現が出来ますよ」みたいな。
__ 
芝居をする事もありますしね。
北川 
朗読においては、表現はあくまで手段で、内容だけが伝わればいい。表現過多になってはいけない、という考え方を師匠に教わりました。
__ 
私のこのサイトも、内容が最重要なので、何となく分かります。
北川 
でも、小学校一年からそういう考え方で来ているので、自分の個性を生かした芝居とか、キャラクター性とかが・・・。特にロロの作品だと、分かりやすいキャラクター達の中で器用貧乏になっているんじゃないかって、あんまり。自分のが何か欲しいなとは思ってるんですけど。
__ 
そのままの北川さんでいてほしいと思いますけどね。
北川 
えへへ・・・。
__ 
うーん、表現についての考え方が素直な気がして。それは、実は舞台に立ったらかなり分かると思うんですよ。

タグ: 手段を選ばない演劇人 作家の手つき


ホントに嬉しい

__ 
劇団、本谷有希子の「クレイジーハニー」に出演されていましたね。あの時、出演者に北川さんの名前を見つけて、すげえと思いました。
北川 
ありがとうございます。ワークショップオーディションという形で一週間、日々与えられる課題が面白くって楽しくてしょうがなかったです。気がついたら受かってたという。
__ 
どんな役でしたか?
北川 
元作家のファンという設定で、その中で、メインキャストの吉本菜穂子さんの役と仲が良い、幸の薄い女の子という役でした。長澤まさみさんが演じる作家に励まされて自殺を辞めるという。
__ 
稽古・本番と通して、どのような体験でしたでしょうか。
北川 
厳しい現場だと伺っていたんですけど、楽しくって。演出としては「あまり演技をせずに、生き生きとその場にいてくれ」とずっと言われていて。いかに舞台上で自分でいられるかという事を意識していました。かと言って、小劇場でよくある、ぶつぶつ喋るというのではなく。
__ 
見てもらう、という事ですね。
北川 
そうですね。一ヶ月パルコ劇場で上演して、全国ツアーもあって。凄くいい経験をさせて頂きました。
__ 
その時の共演された方に、何かメッセージがあれば。
北川 
アンサンブルのみんなそれぞれ、終わっても精力的に活動している人たちが多いんです。私も負けじと頑張んなきゃなと。いつかまた、本谷さんの元で出来たらホントに、ホントに嬉しいです。

タグ: 俳優同士の闘争心 いつか、こんな演技が出来たら 本谷有希子


質問 伊集院 聖羅さんから 北川 麗さんへ

__ 
前回インタビューさせて頂いた、伊集院聖羅さんから質問です。この伊集院さんは京都の佛教大学の劇団紫という学生劇団で、今大阪で上演している笑の内閣の公演が終了したら演劇を辞めて就職活動に専念するらしいのですが、そんな方から。「演劇を続けている理由は何ですか?」
北川 
それは、大学を卒業してから本当にずっと考え続けているんです。何故自分は就職しないのか。答えが見つからないんですけど・・・何でだろうな。色々思うところはあるんです。
__ 
ええ。
北川 
単純に、「演劇が好きだから」という理由だけとは言えなくて。キラキラと演劇を続けている人が羨ましいという感じ。かと言って演劇が嫌いではないです。好きなんです。舞台に立つことももちろん好きで、稽古も大好きで。そう、稽古が無くてアルバイトをしている時の頭の動かし方とは全然違うんです。
__ 
分かります。
北川 
演劇の事を考えている時の方が何て充実した脳みその動かし方なんだろう、って思います。「人前に立って演技するのが好き」という理由よりは、演劇の事を考えるのが好きなんです。それが理由としては挙げられるのかもしれません。だから、情勢的に厳しくても、脳みそが豊かな状態で生きていきたいなと思います。
__ 
個人的には、ご自身のそうした条件をシビアに考えて、自分に合った活動をしていれば何でも正解だと思います。
北川 
そうですね。でも、将来の事を考えると、演劇を続けるというのがあまりにも不安ではあります。就職してお給料を頂いて生活するのがすごく安定しているし、どちらを取るというのが良いのかをずっと考えています。
__ 
・・・。
北川 
例えば芝居を辞めて、客席から芝居を見る事で演劇に関わる生活になった時、私は芝居について深く考える事が出来るだろうか。ライターでも評論家でもない自分が、演劇を作る現場にいないの。作る現場を持てて初めて、脳みそを動かせるんじゃないかなと考えています。
__ 
社会人劇団というのがあります。それで実際に、充分な評価を受けていますが、そういう道は。
北川 
そこで思うのが、親が私に掛けてくれた期待なんです。これまで応援してくれて、高校から大学まで舞台を学ばせてもらって。何とかして、俳優として身を立てないと顔向け出来ないなと思っています。自分だけが好きな表現をする、というのに偏らずに、大きな舞台のオーディションを受けたりして・・・実は「クレイジーハニー」、初めて受けたオーディションだったんです。
__ 
それで受かったんですか!
北川 
ちょっと喜ばせる事が出来たかなと。山形で上演した朗読公演もうまく行ったし。中々上手く移行出来ないけど、何とか頑張りたいと思います。

これから

__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
北川 
大学を出てから、オーディションを受けたのは一回だけで。それ以外はずっとオファーが来たものを引き受けていたんです。おかげ様で、年間3~4本、多い時で7本くらい舞台に出ていました。
__ 
素晴らしい。
北川 
でもこれからは、自分がやりたい事や、こういう形になりたいという流れを意識してお話を引き受けて行こうと思っています。そうして道筋を見つけていきたいです。受け身にならず、自分から行動していこうと思います。
__ 
なるほど。オーディションを受けまくるでもいいですよね。北川さんという人間の存在がみんなに知られればいいですね。

タグ: 今後の攻め方


てぬぐいとクリップ

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがございます。どうぞ。
北川 
ありがとうございます。そんなのがあるんですね・・・。
__ 
はい、毎回。
北川 
(開ける)かわいい。手ぬぐいですか?
__ 
はい。何かを包む時にでも。端を止める為のクリップも入れてみました。若干、ひょうきんなな柄ですけど。
北川 
いや可愛いです。
__ 
青色が似合っているのかなと思って。
北川 
いや、分かってらっしゃる。ピンク系より全然嬉しいです。
__ 
どうぞ使い倒して下さい。最後には雑巾にして。
北川 
そういうのがいいですよね。

タグ: プレゼント(衣服・布小物系)


忙殺

___ 
今日はどうぞ、宜しくお願い致します。最近、伊集院さんはどんな感じでしょうか。
伊集院 
最近は忙しくて死にたいです。
___ 
どんな感じで忙しいのでしょうか。
伊集院 
就職活動で。
___ 
なるほど。頑張って下さい。ちなみに、希望職種はどのような。
伊集院 
色んな業種を知りたくて、とにかく色々回っています。
___ 
いいところに決まるといいですね。
劇団紫
1978年に佛教大学の学生が大学内の団体として結成した学生劇団。(公式サイトより)

vol.264 伊集院 聖羅

フリー・その他。

2012/春
この人のインタビューページへ
伊集院

第16次笑の内閣 「非実在少女のるてちゃん」

___ 
笑の内閣「非実在少女のるてちゃん」。全国ツアーで東京・名古屋・札幌と回っていますね。手応えはいかがでしょうか。
伊集院 
ツアーの中で、クオリティが上がっていっていると思います。
___ 
素晴らしい。伊集院さんはのるてちゃんとして、2年前の初演から続投ですね。
伊集院 
2年前に「再演するかもしれないけどどうする?」と言われて、あんなに軽々しく「出る!」って言わなければ良かったと思います。
___ 
後悔している?
伊集院 
はい、役が変わるなら話は別かもしれませんが、この歳になって魔法少女をやるのはキツイですね。
___ 
自分がのるてちゃんをやる事に対して懐疑的だと。
伊集院 
はい。こいつでええんかい、とそう思います。
___ 
伊集院さんは、役を演じるというのはどういう事だと思いますか?そろそろ就職活動に本腰を入れる伊集院さんとしては。
伊集院 
(笑う)そうですね・・・。違う自分を探る事ですね。自分じゃないキャラによって、自分にはこういう可能性もあったんじゃないか、とか、こういう思い切った行動が出来るような人間になれたかもしれないとか。
笑の内閣
笑の内閣の特徴としてプロレス芝居というものをしています。プロレス芝居とは、その名の通り、芝居中にプロレスを挟んだ芝居です。「芝居っぽいプロレス」をするプロレス団体はあっても、プロレスをする劇団は無い点に着目し、ぜひ京都演劇界内でのプロレス芝居というジャンルを確立したパイオニアになりたいと、06年8月に西部講堂で行われた第4次笑の内閣「白いマットのジャングルに、今日も嵐が吹き荒れる(仮)」を上演しました。会場に実際にリングを組んで、大阪学院大学プロレス研究会さんに指導をしていただいたプロレスを披露し、観客からレスラーに声援拍手が沸き起こり大反響を呼びました。(公式サイトより)
第16次笑の内閣 「非実在少女のるてちゃん」
公演時期:2012/8月~10月。会場:こまばアゴラ劇場(東京)、ナンジャーレ(名古屋)、シアターZOO(札幌)、in→dependent theatre 1st(大阪)。

vol.264 伊集院 聖羅

フリー・その他。

2012/春
この人のインタビューページへ
伊集院

やるよりも見る方が好き

___ 
伊集院さんはどういう経緯でお芝居を始めたのでしょうか。
伊集院 
小学校の頃にダンスをやっていて、ミュージカルに出たんです。そこでダンスよりもお芝居の方が面白いなと思ったんですね。あいにく中学に演劇が無かったので、高校の演劇部に入りました。大学は佛教大学の劇団紫です。
___ 
大学でも演劇を続けたのは。
伊集院 
高校演劇であまりやりきれていなかったので、心残りがありました。だから、もう少し続けようと。でも大学になったらとりあえず遊びたかったので、せめて裏方を手伝わせてもらおうとしたんですけど、人手が足りないからと言われて、出る事になったんです。
___ 
続投したんですね。お芝居は好きですか?
伊集院 
はい。でも、やるよりも見る方が好きです。
___ 
今までご覧になって、特に好きなものはどのような作品でしたか?
伊集院 
面白さはそれぞれだと思うですが、お腹抱えて笑えるのは内閣で、こういうイメージ好きだなと思えるのは劇団ソノノチさんの「灰かぶりの路(みち)」です。舞台のセットとか、役者さんが面白かったりとか、物販がよかったりとか、何より全部を合わせた作品のイメージが素敵でした。

タグ: ミュージカルの話題


vol.264 伊集院 聖羅

フリー・その他。

2012/春
この人のインタビューページへ
伊集院

理由

___ 
伊集院さんがお芝居を今までやってきて、どういう目標がありましたか?
伊集院 
目標は特にないんですけど、お客さんや演出から、「いなければ良かった」と思われたくないですね。
___ 
失敗したくない。
伊集院 
人を不愉快にさせたくないですね。
___ 
足を引っ張りたくない?
伊集院 
そうですね。

vol.264 伊集院 聖羅

フリー・その他。

2012/春
この人のインタビューページへ
伊集院

質問 三名 刺繍さんから 伊集院 聖羅さんへ

___ 
前回インタビューさせて頂きました、劇団レトルト内閣の三名刺繍さんから質問です。「演劇をアートだと考えた事はありますか?」
伊集院 
アートの一種だと思っています。でも、私が言い切っていいのかな。色んな意見があると思います。
___ 
演劇を芸術として捉える時、どんな定義が必要になりますか?
伊集院 
その作品が公演される事自体が芸術なんじゃないかなと。のるてちゃんも風刺を主にした作品なんですけど、それが今の社会で上演される事が一つの事件なんですよね。
___ 
「のるてちゃん」テーマの青少年健全育成条例改正案に関する騒動は少し前の事件ですけど、この作品はそうした題材を通して普遍的なものにたどり着いている。アートと言い切れるかは、どうかな。
伊集院 
人それぞれかもしれませんけど、単純に面白い作品に仕上がっていると思います。好きなシーンの一つに、腐女子の女の子が出てきて、自分の勝手な妄想が繰り広げられる場面があるんですけど。
___ 
ああ、あのシーンですね。
伊集院 
単純なギャグシーンで、ベタなんですけどね。

タグ: 「ベタ」の価値 妄想


vol.264 伊集院 聖羅

フリー・その他。

2012/春
この人のインタビューページへ
伊集院

贅沢な事

___ 
伊集院さんはお芝居を続けていきますか?
伊集院 
多分、芝居活動はこれが最後だと思います。でも、社会人になっても演劇は見ようと思っています。
___ 
素晴らしい。平日に残業がない仕事だといいですね。夜21時とかが開演でも行けなかったりしますからね。
伊集院 
ああ・・・。
___ 
芝居を辞めるのは、就職が理由?
伊集院 
それもありますし、言うのもアレなんですけど、これ以上いい思いは出来ないだろうと。
___ 
今が一番いい思いをしていると。なるほど。
伊集院 
・・・。
___ 
就職してから芝居を続けるとしたらどういう条件がありますか?それとも、100%ありえない?
伊集院 
私、何かする時は他に全く余裕が無くなって、没頭してしまうんですよね。何か、余裕が出来てからじゃないと・・・って思います。それぐらいじゃないと・・・
___ 
足を引っ張ってしまうから?
伊集院 
演劇って、贅沢なメディアだと思うんです。映画みたいに何回も再生出来る訳じゃないし、どんなに稽古している上手な人でもグダる事があるし、それでも、DVDをレンタルするよりも劇場に行く訳じゃないですか。それは役者の生の空気が感じられるから。だから贅沢なもので、それを作るのは、少なくとも私にとっては、働きながらは難しいです。

vol.264 伊集院 聖羅

フリー・その他。

2012/春
この人のインタビューページへ
伊集院

全力でやれよ

___ 
笑の内閣の大阪公演後に就職活動に専念するという事で、千秋楽の10月8日が伊集院さんのXデーですね。どんな気持ちですか?
伊集院 
いやー、うまくいくといいですね。やりきれなくて、悔しくてもう一度戻ってくることのないようにしたいです。
___ 
寂しいという気持ちはありますか?
伊集院 
あんまりないですね。あとは、卒業公演がどうなるかですね。
___ 
そうですね。関わったらえらい事になりますね、きっと。では、これからお芝居を始める予定の高校生、大学生の一年生に何か一言ありますか?
伊集院 
全力でやれよ。それしか言えません。なあなあで「これぐらいでいいや」じゃない。私にも言えるんですけどね。手を抜いているように見えるのが後輩にもいるので。私みたいに「これくらいでいいや」って妥協するんじゃなくて、「こうしたい」から「こうするんや」という事が出来る人になってほしいです。
___ 
わかりました。もう一つ。演劇人としてでなくていいですが、今後、どんな感じで攻めていかれますか?
伊集院 
関わった人に、「こいつ面白いヤツ」って印象に残って欲しいですね。嫌いとして印象に残るんじゃなくて。

タグ: 今後の攻め方


vol.264 伊集院 聖羅

フリー・その他。

2012/春
この人のインタビューページへ
伊集院

砂糖壺

___ 
今日はですね、お話を伺えたお礼に、プレゼントを持って参りました。
伊集院 
ありがとうございます。(開ける)あっ。おおっ。
___ 
三角パック入りの砂糖と、砂糖壺です。
伊集院 
嬉しいです。私紅茶入れるのがめちゃくちゃ好きなんですよ。


vol.264 伊集院 聖羅

フリー・その他。

2012/春
この人のインタビューページへ
伊集院

「9」

__ 
レトルト内閣の作演出である、三名さんは最近はどんな感じでしょうか。
三名 
オフ期間なので、実験的な企画や新たな音楽や、短いテキストを作ったりして、本公演にフィードバック出来るように挑戦しています。直近ではnu things(阿波座)というクラブでイベントを企画しています。即興音楽家とパフォーマーのコラボ作品でインスタ的な作品にする予定です。レトルト内閣は「安定志向というお笑いユニットや「白色テロルというシアターバンドといった多方面の表現を追求するユニットを抱えています。今回も本公演では出来ない尖った表現に挑戦したいと思っています。
劇団レトルト内閣
劇団レトルト内閣の舞台はエンターテインメントでありながら「振り切った暴走アート」とも評される。無駄のないストーリー構成に、 エレガンスロックと呼ばれる劇中歌、 B級レビューと銘打つショーシーンが作品を彩る。豊かなセリフ表現や、多彩なキャラクター、唐突なナンセンスギャグ、めまぐるしいほどにスピーディーな展開も近年の作品の特徴。華やかなのにダーク、B級なのに耽美という独自路線を開拓し続ける。(公式サイトより)
「9」
開催日時:2012/10/21。会場:nu things(阿波座)
安定志向
お笑いで市民サービスを!大阪の公務員二人が、ありあまる市民サービス向上意欲を満たすため結成した漫才コンビ、安定志向。公務員らしい地味で細かい着眼点で漫才・コントを展開。(公式サイトより)
白色テロル
2006年10月結成エレガンスロックバンド。(公式BLOGより)

タグ: B級の美学 コラボレート フィードバック 外部活動を持ち帰る 尖った事をやりたい


劇団レトルト内閣とその変遷について

__ 
さて、レトルト内閣とその変遷について今日はお話したいと存じます。
三名 
細かく説明しだしたらキリがないんですけど、どういう感じでいきましょうかね。
__ 
まず、私の経験から良いでしょうか。5年前に楽園狂想曲という作品を芸術創造館で拝見し、それから一作品くらい飛ばして全て拝見しています。
三名 
ありがとうございます。
__ 
これは大変失礼な言い方ですが、最初に観たその作品からほぼ別の劇団なんじゃないかというぐらい作品の質が上がったと思っています。偉そうな言い方にならざるを得ないんですが、成長されたなと。最初に観た作品は、下手というよりかは、表現を伝えたいという意思と手法がマッチしておらず、安易な作りに見えたというか・・・やりたいようにやってるだけのように見えてしまったんですね。しかし5年して、演出方法に劇的な変化があり、ほとんど変身しているように思えます。驚きました。何があったんでしょうか。
三名 
楽園狂想曲に関しては、まあ失敗したなというのがあったかなと。
__ 
そうなんですね。
三名 
演出方法として、大劇場寄りの作り方をしてしまったので・・・これではちょっとあかんなと。どこまでいっても大劇場を超えられないし自分達の良さを引き出せない。そういう意味では絶叫ソングもそうでした。社会に訴えるようなというテーマを選んでしまったために、焦点がぼやけていて。演出の面でも、ポイントがハッキリと分からなかったんですよね。
__ 
しかし、「さらばアイドル、君の放つ光線ゆえに」から一転、全く違う演出方法が取られるようになりましたね。「さらばアイドル」は非常に場面転換が多い、暗転と出ハケと映像のテンポが良く、恐ろしいスピードでイメージの切り替わる芝居でした。それまでのレトルト内閣の持っていたイメージを受け継ぎながら、とてもシャープな仕上がりでした。強烈なイメージを伝えるのに必要な、切れ味のあるやり方。演劇に形を借りたパフォーマンス作品と言えるんじゃないかと考えています。そういう作品はあまり観たことがなかったので、新鮮でした。そうなったのは、内から来る表現欲求だけに拘るよりも、演出方法に目を向け始めたからじゃないかと考えているのですが。
三名 
それはありますね。従来の手法を変えようと言い出したのがレトルト内閣の代表でした。
__ 
というと。
三名 
「さらばアイドル」以前は演出に向いていないんじゃないかと思っていて。それならお芝居の鉄則、一場一シーンに則って作ったらクオリティが高くなるんじゃないかなと。ウチは台本を決める会議を毎回するんですが、そこで私が「鉄則通りの大人しい演出をしたい」と言うと、代表の川内が「それは可能性を狭めるから嫌だ」と。「そんな発想ではもうどこにも行けないから、抜けだそう」と。じゃあ思い切ってやってみましょうかという事になって、逆にシーンを細かくぶった切って映画のシーン作りを意識した演出になりました。
__ 
そう、映画みたいな演出でしたよね。
三名 
次の「猿とドレス」はデビッド・リンチやジョーン・ゾーンを研究して、訳の解らない演出をやりました。
__ 
あれは凄かったです。強烈なイメージがあるんですよね。
__ 
しかし、そうした転換は会議で決まった方針なのですね。
三名 
会議はいつも作品が幅広い客層にウケるようにというスタンスで、焦点のボケるものだったんですけど・・・。その時は珍しく、変化や挑戦していこうと代表が言って、すごく感謝しています。
__ 
それからなのか、俳優の会話もモノローグも凄く上手くなっていったような気がします。自分の保守範囲を守るような演技じゃなくて、演じる事に捧げているように感じます。見せ方が変わっただけじゃなくて。この間の「金色夜叉オルタナティブ」も非常に面白かったし。そうなんですよ、劇団って頑張ったら成長するんですよね。少なくとも変わる。でも、俳優の方々は苦労されたんじゃないですか?
三名 
凄く苦労しました(笑う)。早替えであったりとか、複数役があるとか、数秒で暗転するとか。技術も気合もいる(笑う)
__ 
でも、よく訓練されている感じはしますね。全然不安にならない。
三名 
やり始めたら、技術がだんだん蓄積し始めているんですよ。俳優も苦労しながらノウハウを蓄積して、根をあげず助けてくれました。
__ 
たった一作品で変わる事ないですもんね。
三名 
ウチの特徴として、セリフのテンポが早いんですね。以前伊藤えん魔さんがゲストで来て下さったとき、ものすごく多忙な時期を融通してくださって来てくれたんです。バタバタだったので段取りだけ確認して、本番が始まってから、自分の出番までの時間で台本を覚えてはったんです。そろそろ自分の出番かなというシーンで。そしたら、すごいスピードでシーンが変わっていくから「今、どこ?こんな早いんか、間に合わない」って(笑う)。
__ 
それは伊藤えん魔さんが面白い話ですね(笑う)。
三名 
知れば知るほど凄い方です(笑う)。

タグ: 出ハケについて 伊藤えん魔さん 転調 レトルト内閣のウワサ 段取リスト 作家の手つき


ネーミング

__ 
三名さんがお芝居を始めたのはどのような経緯があるのでしょうか。
三名 
小学校の頃に、「安寿と厨子王丸」という森鴎外の山椒大夫から題材を得た音楽劇を見て、それがすごく印象に残っていて。その曲コピーしてずっと持っていたんです。そこから興味があったのかな。高校の文化祭の時に、クラスの出し物で劇をしようという事になって、その時に担任の先生がなぜか私に「書けるんじゃない?」って言って下さったんですね。何でなのかは分からないんですけど・・・15分ぐらいの、受験かなんかの台本を書いたら結構楽しくて。
__ 
なるほど。
三名 
大学では、演劇のサークルを選びました。
__ 
そこから始まったんですね。レトルト内閣を旗揚げしたのは。
三名 
大学のサークルの時は俳優をちょっとやったり美術や音響をやったりとうろちょろしてたんですけど、卒業の辺りで演出をやらせてもらって(野田秀樹の「桜の森」でした)。もっと追求したいなと。自分で台本を書いてみたら、代表の川内が「一回やってみよう」と。劇団名もその時付けた適当なもののままで、今も続いています。
__ 
ありがとうございました。レトルト内閣って命名、適当なんですか。
三名 
その時の、森内閣が崖っぷちだったからかな?他に色んな案が出てたんですけど、瞬間的に印象の残る名前を選びました。
__ 
笑の内閣とどんな思想的な違いがあるのかと思ってました。
三名 
あ、笑の内閣。この間ディベートする作品を見ました。代表の方がめっちゃ面白かったです。ネーミングに根拠付けがあるんですよね。
__ 
笑の大学のもじりでしょうね、きっと。
三名 
何回も改名案は出てきているんですけど、せっかく今まで頑張ってきたのに、もったいないと。
__ 
まあ、検索しやすいですからね。
三名 
でも、名前と作品内容の違いというのがあるので。
__ 
どうでしょうね。私はレトルト内閣でイメージが固定されていますからね。
三名 
世界一団さんみたいに、ビシッと変えられるんちゃうかなと思っています。
__ 
狙って行って下さい。

タグ: 文化祭前夜 野田地図