ピンク地底人暴虐の第10回公演「明日を落としても」

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。最近はいかがでしょうか。
3号 
最近ですか。台本が書けないんですよ。
__ 
書きたいことがない?
3号 
いや、そんな事はなくて。上手く形にならないんですよね。最初のシーンだけ決まったんですけど、それ以降が・・・。最後に形にはなるんですけど。追いつめられています。
__ 
3年くらい前の「Ex.人間」は確か一晩で書き上げたんですよね。
3号 
そうですね。あの時も苦しかったです。今回は書けるかなと思ってたんですけど、追い詰められています。
__ 
魔女の宅急便的に、「書くのを止める!」とかって出来ますかね。
3号 
いや出来ますけど、一日書くのを止めてたりしましたけど、変わらないんですよ。
__ 
なるほど。いつもはどうなんですか?書けないところからどうやって書けるようになるのでしょうか。
3号 
ある日、ふと、全てが組み合わさる日が来るんですよ。今回は、もうずっと以前にその状態になったと思ったんですけど・・・なっていなかったんですよ。このインタビューが載る頃までには書けている事を祈っていてください。・・・今回は大変なんですよね、色々掛かってて。
__ 
何よりも、今回はピンク地底人の第10回公演ですからね。
3号 
そうですね。今までの集大成です。さらに、始めての関東での公演ですので、割と気合い入ってます。
ピンク地底人
京都の地下は墨染に生まれた貧乏な三兄弟。日々の孤独と戦うため、ときおり地上にあらわれては演劇活動をしている。夢は関西一円を征服することと、自分たちを捨てた母への復讐。最近は仲間も増え、京都を中心に大阪にも出没中。(公式サイトより)
ピンク地底人暴虐の第10回公演「明日を落としても」
公演時期:2012/6/30~7/1(大阪)、2012/8/17~8/19(東京)。会場:インディペンデントシアター2nd(大阪)、王子小劇場(東京)。

タグ: 孤独と演劇


地底人から始めたい、新しい流れ

__ 
これまで何回か拝見していますが、ピンク地底人の芝居は前衛的手法とエンタ-テイメント性の融合が特色としてよく挙げられますよね。これは、どういうところから生まれるのでしょうか。
3号 
僕が考えて、役者の人にやってもらって、それが役者の体を通して生まれる事が多いですね。
__ 
「ある光」での、集団の行列による一人の人物のモノローグは大変面白かったです。役者が一列になって、順繰りにモノローグを述べていくという。
3号 
そういうふうに、毎回新しい手法を編み出すのが好きだと言って下さる人もいます。でも、それも最近はもういいかなと思えてきて。このところ、演劇関係全体で、手法がどうのという言い方が多すぎるんじゃないかなと思うんです。ポスト演劇という流れに、みんなそろそろ飽きているんじゃないか。そう思ってたところに今年の岸田戯曲賞の選評を読んだ。野田秀樹さんが「今後は脱ドラマじゃないものも望む」と。あ。やっぱりと思いました。なら、次のターンが始まるなと。僕はそこに一手を打ちたいなと思います。
__ 
地底人が旗手になりたいと。
3号 
そうですね。地底人から始めたいです。やっぱり関西だけでやってたら情報が伝わるのも遅いですし・・・そういう面で東京で作品を上演出来るというのはとても嬉しいです。
ピンク地底人空前の第8回公演「ある光」
公演時期:2012/7/8~10。会場:シアトリカル應典院。

タグ: 野田地図 俳優を通して何かを見る 前衛は手法から作る人々を指す 作家の手つき


演出と物語の関係性

__ 
結果として出来た作品を上演する時間を、言葉は悪いと思うんですが営業時間と呼んでみてもいいんじゃないかと思っていて。その時間内で感動させられるのであれば、文章としての台本の完成度だけは、稽古期間中にこだわる必要はないのかなと思いますね。
3号 
台本が完成していなくても、良いものは出来ますからね。
__ 
俳優の出来も関係してくるとは思いますけどね。でも、作品のコンセプトと、営業時間内の俳優・観客のノリが掛け算になったらそれは、とても価値のある時間だと思う。ピンク地底人の場合は、それが顕著なんじゃないかなと。なぜなら、新しいやり方がかみ合わさったらそれは凄く刺激的だから。ピンク地底人を楽しみにしている人は、もしかしたら変わったやり方を楽しみにしているかもしれませんね。
3号 
それはそれで正しいと思います。だから脚本として・演出として悩みながら執筆しています。斬新と言われますけど、それも俳優の身体と僕のアイデアが合わさって成り立ってるんですよ。今後は、演出と物語の関係性をもっと考えないといけないと思っています。

質問 大塚 宣幸さんから ピンク地底人3号さんへ

__ 
前回インタビューさせて頂いた、大阪バンガー帝国の大塚さんから質問を頂いてきております。大塚さんはピンク色が好きなんだそうですが、だから勝負下着もピンクだそうで、「もちろんピンク地底人の勝負下着はピンク色なんですよね。そうでなかったら何色ですか?その理由は?」
3号 
あー、何かね。いまウチの稽古場で、客演の人達がパンツの色にこだわっているんですよ。派手なパンツを履いてくるんです。心持ちが変わるらしいですよ。赤いパンツを履いたら、精神が高揚するとかで。
__ 
なるほど。
3号 
竹子がふんどしを履いてくるとか、そういう話が出ています。僕自身は色にはこだわりません。でも、最近はちょっと履いてみようかなと思います。
大阪バンガー帝国
大阪バンガー帝国、それはおもしろいことをやるために集まった社会不適合者で形成された集団。舞台、CM、ラジオなどジャンルに捕らわれないアーティスト集団。現在は、お休み中である。

タグ: 下着の色 赤色


地底人のやり方

__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
3号 
今後。地底人のやり方としては、前回の番外公演が割と良かったんですよね。番外公演と本公演で回していけたらなと思います。
__ 
面白かったらしいですね。番外公演というか、平日にやっていた番外公演「君がいなくても」
3号 
いやー。お客さん入らなかったですけど、色んな人が面白いといって下さって。今回の東京公演で成功したら、色んなところでやれるかもしれないと思います。
__ 
どんなお話だったのでしょうか。
3号 
母親がずっと息子を探すという話で、息子の声だけずっと聞こえていて、あたかもいるように母親が答えている。そこに本当に息子がいるのか、母親の妄想なのか分からないという演出だったんですけど、割とオーソドックスにまとめました。
__ 
何かの機会で拝見出来たらいいですね。
ピンク地底人番外公演「君がいなくても」
公演時期:2012/4/23~24。会場:アトリエ劇研。

タグ: 今後の攻め方 妄想


__ 
これまでのピンク地底人の作品の話。兄と妹の近親相姦関係ですとか妊娠とか出産の神話めいた物語が多いですよね。
3号 
本当ですね。僕、まだ妊婦の話しているんですよね。もう、妊婦っているだけで劇的なんですよ。それから生まれ変わりとかの話が出てくると思うんです。近親相姦というか、あれは兄と妹の恋愛関係なんですけど。そこから妊婦に結局は結びついていくんですよね。
__ 
一つに繋がろうとする話。「ある光」もそうでしたね。
3号 
結局、芸術は生か死かというテーマに行き着くところがあって。妊婦はそのどちらも持っていると思うんですよね。
__ 
3号さんは、生と死とか、妊婦とか、その方面に興味を持っているのでしょうか。
3号 
理由は、そうですね・・・。二十代の前半とかで、助産婦さんとか妊婦さんとか、妊娠できない女の人達とつながりを持った時期があって。その辺で、僕の中にある得体の知れない表現の核が出てきたのかなと・・・何で生と死を描くのかな。たぶん何の芸術をやっていても結局そこに行き着く気がするんですよ。必然だと思います。みんな、自然にそこへの志向を持っているし、それが無い芝居はあまり魅力的だとは思いませんね。

タグ: 「核心に迫る」


記憶についての演劇

__ 
この次の作品以降で、書いて行きたい世界はありますか?
3号 
そろそろ、うちのおじいの話を書くべきなんじゃないかと思うんですよね。認知症なんですよ。ピンク地底人は「生と死」だけではなく、忘れる・忘れない事についてもやってきていて。
__ 
認知症。
3号 
うちのおじいはほとんど何も覚えていなくて。その事をやりたいです。書くべきだと思います。忘れていくものと、残っていくものみたいな。
__ 
自分の過去を忘れるというのは相当な体験ですよね。
3号 
記憶に関する事というのは、演劇的だと思うんですよね。多分、自分のどこかに残っていて、同じ事を繰り返したりするんですよね。じゃあ、記憶ってどこにあるんだろうと。それはもちろん、医学的には解明されているんでしょうけど、そういう事じゃなくて。あるんでしょうけど、気付けない。何かに触れてふと何かを思い出すというのは、きっと演劇が担ってきたものだと思うんですよ。

狙う

__ 
今後、目標にしていきたい事はありますか?
3号 
やっぱり、社会的に認められたいですね。今まで割りと自分の事だけで精一杯だったんですけど。最近、地底人が社会派だと言われてきて。それは何故かというと、僕の方向が自意識から外の世界に向いてきているらしいです。それを見ているお客さんが、僕らの芝居を鏡のようにして自分自身を見てくれる。そういうふうに、せっかく、芝居が外に向いてきているので。
__ 
ええ。
3号 
何かもっと、社会貢献じゃないですけど・・・なんていうのかな。機能したいですよね。個人でやって、内輪で「いい芝居だったね」じゃなくて。これは僕の好きな押井守監督が言ってたんですけど、やっぱり社会から反響を得たいんですよね。影響を与えるのはきっと難しいですけど。
__ 
単純に見てもらいたいというだけじゃなくて?
3号 
社会の地続きで芝居していたいと思うんです。そこだけに自己完結しているんじゃなくて。そういう環境は、まだ京都にはないんじゃないかなと。劇場に来る人は来るけど、知らない人は多分、ずっと触れないままだと思うんですね。
__ 
お客さんがいないという事はないんですけど、少ないのは悔しいですよね。ユニークな劇団や作品がたくさんあるのに。
3号 
それには、割と閉じられた演劇を作っている人が多い、分かる人には分かるみたいなのが多いからかもしれないなと。僕はもちろんそういう芝居は好きなんですけど、間口が広い芝居を作りたいですね。地底人は割りとその辺を狙ってこれまでやってきたんです。何かちょっとおかしな事をやっていながら、ちゃんとお客さんに分かるような。
__ 
分かります。
3号 
そういう事を成立させてやっているのが、僕の知る限りsundayしかないんじゃないかと思うんです。凄く演劇的な事をやっているのに、間口が広いんですよね。ちなみにウォーリー木下さんには、今回のチラシにメッセージを頂きまして。すごく励みになって。
__ 
sunday。私も好きです。小劇場がベースにありながら、不特定多数向けというか、とにかく見やすいんですよね。
3号 
sundayは凄いですよ。作り手が見ても凄い事をやっているのにも関わらず、ポピュラリティを持っているって。普通ああいう事をしたら、一般のお客さんはよくわからない事になると思うのに。その辺りはピンク地底人は狙って行きたいですね。
sunday
大阪を拠点に活動する劇団。第二期・劇団☆世界一団。作・演出はウォーリー木下氏。

タグ: 外の世界と繋がる 内輪ウケの・・・ 地続き ウォーリー木下


気合

__ 
ピンク地底人。今回、東京にある王子小劇場が主催する佐藤佐吉演劇祭に参加するんですよね。ついに関東進出という事で、意気込みを伺えますか?
3号 
気合が入っています。何でしょうね。
__ 
経緯を伺っても良いでしょうか?
3号 
王子小劇場のスタッフの方がたまたまウチを見に来てくれて。それで誘って頂いた感じですね。大変嬉しいです。
__ 
この度の王子小劇場の佐藤佐吉演劇祭。京都からは悪い芝居ピンク地底人が参加ですね。
3号 
この間、記者会見で悪い芝居の山崎さんと初めて会ったんですがすごい良い人でした。優しくしてもらえて。負けないように頑張ります。
__ 
やっぱり、京都からこの2団体が出てくれるのが嬉しいですね。
3号 
ありがたいことです。頑張ります。
王子小劇場
劇場。東京都北区王子。
佐藤佐吉演劇祭2012(劇視力5.0)
王子小劇場が自信をもってお薦めする、より多くの観客に観ていただきたい作品が集まる演劇の祭典。王子小劇場では注目すべき作品・才能が集う時にのみ、佐藤佐吉演劇祭を開催する。(公式サイトより)
悪い芝居
2004年12月24日、旗揚げ。メンバー11名。京都を拠点に、東京・大阪と活動の幅を広げつつある若手劇団。ぼんやりとした鬱憤から始まる発想を、刺激的に勢いよく噴出し、それでいてポップに仕立て上げる中毒性の高い作品を発表している。誤解されやすい団体名の由来は、『悪いけど、芝居させてください。の略』と、とても謙遜している。(公式サイトより)

タグ: 王子小劇場 「悪い芝居」の存在


ハンカチ

__ 
今日はお話を伺えたお礼に、プレゼントがございます。
3号 
ありがとうございます。この間はお箸をもらいましたね。
__ 
そうですね。お箸でしたね。どうぞ。
3号 
ありがとうございます。(開ける)あ、ハンカチですね。ありがとうございます。ピンク色だし。使わせて頂きます。

タグ: プレゼント(衣服・布小物系)


最近の大塚さん

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。大塚さんは、最近はいかがでしょうか?
大塚 
最近はちょっと、忙しかったですね。この間まで、ムーンビームマシンに出演させて頂いておりまして。他にも4月から5月まででかなりの本数の舞台に出させてもらってました。
__ 
6月は悪い芝居だけですか?
大塚 
いえ、悪い芝居の大阪公演と東京公演の間に、横山拓也さんのユニットであるiakuでプロデュース公演を行います。名古屋公演と東京公演があるんです。ありがたいことに、スケジュールが埋まってきていまして。バタついています(笑う)。
大阪バンガー帝国
大阪バンガー帝国、それはおもしろいことをやるために集まった社会不適合者で形成された集団。舞台、CM、ラジオなどジャンルに捕らわれないアーティスト集団。現在は、お休み中である。
ムーンビームマシン
『心に響く物語』を紡ぎ出すことをテーマに2007年より関西を拠点に始動した進化形演劇プロデュース。だれもが楽しめる広義のエンターテイメント演劇を目指しダンス、歌、あらゆるパフォーマンスとの融合を果たしながらジャンルや枠に捕らわれないムーンビームマシンワールドを構築する。(公式サイトより)
悪い芝居
2004年12月24日、旗揚げ。メンバー11名。京都を拠点に、東京・大阪と活動の幅を広げつつある若手劇団。ぼんやりとした鬱憤から始まる発想を、刺激的に勢いよく噴出し、それでいてポップに仕立て上げる中毒性の高い作品を発表している。誤解されやすい団体名の由来は、『悪いけど、芝居させてください。の略』と、とても謙遜している。(公式サイトより)
iaku
劇作家・演出家の横山拓也が立ち上げた演劇ユニット。横山拓也のオリジナル作品を各地域で発表していくこと、また各地域の演劇(作品および情報等)を関西に呼び込む橋渡し役になることを指針に、2012年から本格的に活動を介し。自作を大阪外に持ち出すことで、今の大阪の演劇の形のひとつを届けられる存在になりたいと考えています。それが演劇作品の発表だけにとどまらないユニットになれるように、その方法を模索するところからスタートします。(公式サイトより)
iaku vol.1「人の気も知らないで」名古屋・東京公演
公演時期:2011/6/27(名古屋)、2011/6/29~7/1(東京)。会場:モノコト(名古屋)、atelier SENTIO(東京)。

お芝居を始めたキッカケはなんと・・・

__ 
大塚さんがお芝居を始められたのは、どのようなキッカケがあったのでしょうか。
大塚 
あー、キッカケですか・・・。これ、ビックリするほど安易な理由というか、ええと、最初は全くその気がなくて。高校1年か2年の時に、劇団四季の方が演出をしているプロデュースミュージカルがありまして、オーディションに罰ゲームで受けに行ったんですよ。
__ 
ええっ。それは凄いですね。
大塚 
それで受かってしまい、何故か主役をもらったんです。何もしてなかったんですけど、その公演で、栗東市の文化会館さきらの大ホールと、中国まで海外公演に行って。
__ 
ええっ。罰ゲームが最初ですか。
大塚 
もともと観るのは好きだったんですけどね。当時とんがっていた奴が、あ、今もとんがっていますけど、17歳でこの世界に入ったという感じです。そこから色々出させてもらいましたが、京都まで稽古に通うのはほんと久しぶりですね!最初は安易な理由なんですけど、いつの間にかこうなっていました。
__ 
罰ゲームがキッカケというのは聞いたことがないですね。
店員 
お待たせしました。デジュネ(カフェオレ+クロワッサンのセット)です。
大塚 
あ、洒落た感じで。ありがとうございます。
__ 
フランスっぽいですね。
大塚 
ね。お皿にパンを無理くり入れている感じがいいですね。
__ 
カップのフチまでカフェオレを入れるというのがパリ流らしいですよ。
店員 
ごゆっくりどうぞ。

タグ: ミュージカルの話題


101股

__ 
ざくっとした伺い方なんですが、小劇場に入ってから、特にこの作品や企画は私を変えた、というものはありますか?
大塚 
仕事の幅を広げてくれたのはアクトリーグですね。関西の有名な小劇場の方たちがぎゅっと濃縮された感じだったので、人脈は広がりましたね。それから、ピースピット『風雲! 戦国ボルテックス学園』もそうですね。そこで山崎氏にもあったし。個人的に、役者として影響を受けたのはつかこうへい追悼企画「飛龍伝」です。
__ 
一心寺プロデュースの飛龍伝ですね。拝見しました。
大塚 
ありがとうございます。それまでは飛び道具的なキャラクターが多かったんですけど、玉置玲央君と一緒に、がっしりとやらせてもらいました。新しい自分を発見するキッカケを頂きました。それから、一人芝居。
__ 
あ、independentの。拝見出来なかったんですが、タイトルから非常に惹かれますよね。「101人ねえちゃん」。
大塚 
見た目がやはりチャラいので(笑う)101人股掛けていたので全ての女性のお客様に嫌われました。しかも、30分で次々に振っていくんです。
__ 
嫌われるという事は、心に残ったという事ですよね。
大塚 
僕もそういう風に取るようにしています。これで全国各地を回ったんですが、やっぱりどこの都市でもチャラ男だと思われてます(笑う)。日本全国で糞野郎の冠を頂いたんですが、役としては可哀想な奴なんですよ。
__ 
悪名が高すぎますね。
大塚 
はははは。あれ以降、僕の発言が信ぴょう性を無くしているような気がします(笑う)。
アクトリーグ
アクトリーグは、世界中の俳優および俳優を目指す全ての人たちに平等なチャンスを与え、映画、演劇に続く第3のエンタテインメントを目指すものです。ルールは、3分×4ステージというシンプルなもの。その空間の中で、何を演じても良いし、何を表現しても良い。全ては「自由」なのです。私たちは、世界中の全ての俳優、俳優を目指す人たちに門戸を開いています。何ひとつ制約するものはありません。最高のプレイヤー(俳優)が何の制約にも阻まれず集える場であること。最高の観客と感動をシェアすること。最高の競争の場であること。この3つを常に念頭において、私たちはアクトリーグを世界中の人々とシェアしていきたいと考えております。(公式サイトより)
ピースピット
劇団「惑星ピスタチオ」(2000年解散)に所属していた役者・末満健一により、2002年に旗揚げされた。特定のメンバーを持たず、公演毎に役者を募る「プロデュース」形式にて、年1~2本のペースで公演を行う。作品的な特徴としては、作りこまれた世界観、遊び心に満ちた演出ギミック、娯楽性を前面に押し出しつつ深い哲学性に支えられたストーリーなどが挙げられる。作風は多岐にわたるが、「街」などの外界と区切られた括りの中で物語が進行されたり、終末世界が舞台となることが多い。また作中に必ず「猫」が登場することも特徴のひとつとして挙げられる。(wikipediaより)
ピースピットVOL.12『風雲! 戦国ボルテックス学園』
公演時期:2010/7/21~25。会場:HEP HALL。
一心寺シアター倶楽 つかこうへい追悼企画「飛龍伝」
公演時期:2011/6/23~26。会場:一心寺シアター倶楽。

タグ: 人脈・コネクションの大切さ 人脈を繋げる 死んだオプションへの追悼 ピースピット 玉置玲央さん つかこうへい


一番面白いと思える表現の場

__ 
これまで、目標としていた事はありますか?
大塚 
僕は結構、コロコロと目先が変わる性質なんですね。今は演劇での表現が好きなので舞台を主にやっていますが、実は他にも色々やっています。MCやラジオパーソナリティの仕事とか。ジャンルにかぎらず、一番面白いと思える表現の場で食べていけたらなと思っています。
__ 
なるほど。あえて言えば、出演してみたい舞台などはありますでしょうか。
大塚 
演劇限定なら、アニーには出たいですね。さっきは罰ゲームと言いましたが、実は昔からミュージカル「アニー」が好きで。母に連れられてよくみに行ってました。
__ 
いいと思います。大塚さんのアニーが見たいです。
大塚 
いま、あれとは程遠いチャラい芝居をしていますけどね(笑う)。
__ 
まあ、101人ねえちゃんをやれるような人は難しいのかもしれませんが、無理やりやったらアニー役も出来なくはないでしょうね。
大塚 
パーマを当てて髪を赤くすればいけるかもしれませんね。

こっ恥ずかしいという感覚

__ 
では、これからの目標は。
大塚 
ああー、ぱっとは答えられないですね・・・僕はフラフラしてるから。目標というか、これはもうキッカケを伺っているんですが、東京には行きたいですね。引っ越す分にはいつでも行けるんですが。
__ 
なるほど。
大塚 
こっちで頂いているレギュラーの仕事が落ち着いて、向こうでも安定したレギュラーの仕事が頂ければ、活動の場を移せるんじゃないかなと思います。目標というか、これはやらなきゃいけない事だと思っているんですけど。
__ 
これまでのインタビューで、東京に行きたいと仰った方は初めてかもしれません。
大塚 
もっとみなさん、ビジョンが明確なんですかね。
__ 
もしかしたら、最近、東京に行くというのはあえて選ばない人が多いのかもしれませんね。
大塚 
それはあるかもしれませんね。確かに、今更東京行くの?とか言われますし。若干、こっ恥ずかしいという感覚は、正直あると思います。
__ 
本当は全然、そんな事ないのにね。
大塚 
みなさん、夢の一つの通過点として、東京というのはあると思うんです。東京公演とか。僕の場合はフラフラし過ぎているので、分かりやすい道しるべとして言ってますね。
__ 
いえ、良いと思います。大塚さんの場合は、「大阪で名を上げつつある俳優が来た」という事で興味を引くと思います。それで舞台を見に行ったら、確かに大阪の俳優だ!みたいな。地方によって俳優の身体って、味わいが違う感じがしますからね。
大塚 
あ、それはあると思いますよ。というのは、大阪ってやっぱり東京ほど広くはないんですよね?その分評判の高い劇団には他のカンパニーの人間が結構な割合で行くんですね。その頻度は、確かに東京よりは高いと思います。
__ 
そうですね。
大塚 
きっと皆さん「あいつらより俺の方が面白いやんけ」って思いながらも、どこかしら、演技の端々に影響が出るんですね。知らず知らずにやってるんです。そういうところから、地域によっての味が出てくるんだと思いますよ。
__ 
願わくば、それが加速していくといいなと思いますね。

タグ: 出立前夜 引っ越し


質問 渡邉 圭介さんから 大塚 宣幸さんへ

__ 
前回インタビューさせて頂きました、アマヤドリの渡邉さんから質問を頂いてきております。
大塚 
あいつか。真面目な質問しそう(笑う)。パスはありですか?
__ 
パスはあります。「役を演じる時、どうやってセリフを言ってるんですか?」
大塚 
__ 
あ、渡邉さんはですね、例えばおじいちゃん役を演じる時にどうしても違和感があるという事なんですね。いくらそれっぽく形態模写をしても、セリフを言えるようになっても、近づけば近づくほど遠のいていくという感覚があるそうです。よくもまあ、セリフを言えたもんだと。
大塚 
真剣か!なんかあいつ、真面目だな。
__ 
どうやって無理矢理感を消化してきているのか。という事らしいです。
大塚 
ああ・・・。何言ってるんだろうあいつ(笑う)。
__ 
あはは。
大塚 
じゃあ彼は今まで、どうしていたんでしょうね。
__ 
最近の舞台では、役を与えられてから、その役の他己紹介を考えて、そこから自分を重ねていくというアプローチだったそうですよ。
大塚 
えー、凄いな。そんな事、やった事ないですね僕は。それはもちろん、役の人格を意識はします。それがないとイメージ出来ないので。でも、基本的には思い切ってやるようにしています。深く考えて納得行かないまま本番の舞台に立つよりは。しかも、本番に入ると他の余計な事を考えてしまうんですよ。
__ 
余計な事とは。
大塚 
余計じゃないかもしれませんが、今、これがどういうシーンなのか、という事ですね。このシーンが幕開けだったら、いまどういう風に演技が進んでいて、例えばここで声を張らないと行けないとか。中盤のシーンだったら、一つ前のシーンがこういう流れで来ているから、その流れを汲んでいくのか・がらっと雰囲気を変える必要があるのか、と。
__ 
なるほど。
大塚 
役自身の、それまでどういう生き方をしてきていて、いまどのような意識を持っているのかはもちろん考えます。けれども、こと舞台に関しては色々なものが合わさって成り立つ化学反応だと思うんです。これが余計な事といえばそうですが(笑う)、結構な割合で、それを意識の一部に置くようにしています。
アマヤドリ
東京の劇団、ひょっとこ乱舞より改称した劇団。

板の上

__ 
芝居を初めて最初の頃に特に影響を受けた作品はありますか?
大塚 
藤原竜也さんのお芝居。学生時代の頃からちょいちょい拝見しています。あの人凄いなあと。勝手にライバル意識がありますね。影響は絶対に受けています。
__ 
こいつ凄いな。それは、どういう時に感じますか?
大塚 
板の上で放っているオーラとかパッションを如実に感じる時ですね。技術はもちろんその要素なんですけど、あのオーラは何をやってもすごく見えてしまうんだろうなと思いますね。
__ 
そうですね。
大塚 
そんなものを感じる人はあんまりいないんです。そういう、すげえなと感じる人になりたいと思いますけど。
__ 
エネルギーが空回りしない為の技術を身につけるのがとても大変だと思うんですよ。オーラの凄い人が空回りしてしまった舞台を拝見した事があるのですが・・・。
大塚 
その通りです。そういう時は噛み合わないというか、作品としては成功ではないでしょうね。そうならないようにするのは役者の仕事ですよね。
__ 
というと。
大塚 
稽古でいくら想定しても、本番とはまるっきり違うんですよ。3日間の公演だったとしても、初日と千秋楽では演技が全然違う事があるんです。そこは駆け引きなんですよね。もちろん全ての回は100%でやっていますけど、お客さんが入って初めて「ここは稽古でやってきたやり方よりも、お客さんの空気感から、こうした方が作品としてもっと良いんじゃないか」って、絶対にそうなるんです。特に、笑いだったりシチュエーションコメディの場合は。
__ 
そして、そこに引きづられて変えてはならない部分もありますからね。
大塚 
演出の意図と、お客さんの空気と。バランスですね。
__ 
本番の時間というのは恐ろしいものですよね。ところで、こういう言い方は誤解を受けると思うんですが、上演中は営業時間なんじゃないかと思っているんです。
大塚 
そうです。そうですよ。
__ 
それはまさに、対価を払って入場したお客さんをその時間内で納得させなければならない。が、ある程度以上、感動する・面白いポイントを固定しきる事はあまり意味がないのかも。もしかしたら、稽古で意図したのとは違うタイミングで楽しむ事になるかもしれない。ずっと集中していなければならないんですよね。お客さんの目にさらすまで、その演劇作品のどこが面白いのかなんて誰にも分からないから。
大塚 
実際、自分が客席にいるときもそう思いますからね。
__ 
中止も巻き戻しも原理的に出来ない。考えてみたら怖いですね。
大塚 
楽しいですけどね。
__ 
楽しい。そう感じるのは、どんな時ですか?
大塚 
それこそ、僕は本番が一番楽しいんですね。あの緊張感と、自分がぶっこんでいった時、その時のお客さんの反応ががっちり合った時。あ、ここはそうなんだとか、ここはこういう意味だったんだ、とかいくら稽古しても作品の知らなかった意味に気づく事もあるんです。劇場の空間で、どんどん新しい発見がある。笑いが起きる時も引くときも。
__ 
今回の悪い芝居、まさに予想できませんね。演技やシーンの意味を限定しないと伺っています。
大塚 
お客さんが色んな事を思うと思います。シチュエーションコメディだったら、こういう展開にして、こう思わせる・こうやって笑わせるという線路があるんですが、今回は線路がめちゃくちゃあるんですね。最終的な終着駅は山崎氏の中にあるので僕らもそこに着くとは思いますが、出ている僕らですらどうなっていくのか分かりません。そういう舞台は、僕はとても楽しみです。

タグ: SeizeTheDay 「悪い芝居」の存在


とりあえずぶっこんでいこう

__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
大塚 
いっぱい出演させて頂いているんです。ここ最近で、年間20本ぐらい。色んな芝居や、他にもラジオや教える仕事をさせて頂いてきました。これが楽しいのかどうか分からないけどとりあえずぶっこんでいこうという気持ちで。今後も基本的にはぶっこんでいきますが、自分が楽しくて需要があるところを見つけられたらなと思います。

タグ: 今後の攻め方


冷却タオル

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼に、プレゼントがございます。
大塚 
いいんですか? 僕、いいですよ。目標とかビジョンとかふわっとした事ばっかりだったので・・・
__ 
いえいえ。どうぞ。
大塚 
いいんですか本当に。ありがとうございます。今開けさせて頂いてもいいですか?
__ 
もちろんです。
大塚 
ありがとうございます(開ける)。これ、濡らして絞ると冷たいんですね。
__ 
はい。肌触りのさらさらしたものを選びました。
大塚 
こんな細い人間ですが、めっちゃ汗かくんです。これで悪い芝居、東京大阪、iakuは名古屋も、この夏乗り切らせてもらいます!ありがとうございます。

タグ: プレゼント(衣服・布小物系)


京都にて

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。渡邉さんは、最近はいかがでしょうか。
渡邉 
最近はちょっとバタバタしてきていまして。ひょっとこ乱舞の最終公演の「うれしい悲鳴」の稽古と本番があって、それからPLAYPARKにも出てたんです。ひょっとこ乱舞からアマヤドリに改称した最初の活動でした。それが終わってから、すぐこっちに来ました。
アマヤドリ
ひょっとこ乱舞より改称。詳しくは次項。
ひょっとこ乱舞
作・演出の広田淳一を中心に2001年結成。現代口語と身体性を表現の両輪とし、クラッピングや群舞など、随所に音楽的な要素も取り入れる。リズムとスピード、熱量と脱力を駆使した「喋りの芸」としての舞台表現を志向する。2004年「若手演出家コンクール2004」にて広田が最優秀演出家賞を受賞。2008年チョウソンハが文化庁芸術祭・演劇部門新人賞を受賞。(公式サイトより)