芸を育てるという事。

__ 
十八番のネタって、そう考えてみると素晴らしいものなんですね。演じている方の練度が高いから、説得力がある。
春野 
そうですね。落語にしても、人によって演じ方が違うし、さらに同じ人でも常におなじ演り方をする訳じゃないんですね。いつもここでウケてるのに、今日はウケない。でもやっぱりここは持っていったね~~、みたいな。
__ 
そうそう、そういう時に立ち会うとなぜか興奮しますよね。
春野 
コンディションが違う、会場の雰囲気が違う、お客さんも違うんです。その中での違いを楽しめるんですね。楽しみ方がその時その時で違うんですね。演者にしても、今日はこうしてみようとか、その時の自分なりのテーマがあったりするんです。演者も観客も、回を重ねる事で新しい味わいを発見する楽しみ方があると思います。
__ 
戯曲は同じだけど、だからこそ一期一会のもてなしが出来るのかもしれない。舞台と客席が、じっくりと心を通わせる関係がそこにあるのかもしれない。
春野 
はい。・・・浪曲の世界に入る前から、時間を掛けて一つのものを作り上げていきたいという気持ちがあったんですよね。浪曲の世界に入る前はTVドラマに出させてもらった事もあるんですけど、台本を渡されて、カメラの前で演技して。OKが出たらもう終わり、の世界なんですね。その分、瞬発力が必要とされる現場ではあったんですよ。たくさんの素敵な共演者とご一緒させて頂いて、凄く勉強になったんです。が、よりブラッシュアップされる事もないんです。
__ 
なるほど。
春野 
そういう意味では、浪曲という、一人の演じ手・一つ一つの作品を磨いていけるジャンルに出会えて、とても幸せです。

タグ: アドレナリン TVドラマの話題


vol.217 春野 恵子

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2012/春
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春野

質問 高橋 志保さんから 春野 恵子さんへ

Q & A
__ 
前回インタビューさせて頂きました、高橋志保さんから質問を頂いて来ております。「表現活動を続けていくと、同世代の人がどんどん辞めたり変わっていったりします。それでも続けていく中で、持ち続けたいポリシーはありますか?」
春野 
この歳で私、浪曲界のぺーぺーなんですよ。どんなに下手くそでも、一生懸命やっていれば何とかなるだろうという・・・ある意味低い志で始めたんです(笑う)。でも、浪曲に出会った時に、「私は、これを一生続ける」という決心で入ったんです。
__ 
そういうものに出会えるのはとても幸せな事ですよね。
春野 
そういうものに出会わないうちは、自分の人生は始まってもいないし、生き始めてもいないんじゃないかって思っていました。何も知らない世界に飛び込むのも無謀だとは思うんですけど、でも、そこまで散々悩んで来ているから。出会えるのも稀ですからね。だから、ずっと続けていこうと決心しました。
__ 
素晴らしいと思います。
春野 
それに、出来なくて当たり前・一生続けていれば何とかなる、というぐらいから始まっているので。だからこそ、応援して下さるお客様を裏切れないし、人並み以上にお稽古しないといけないんです。・・・幸せな事に、浪曲の世界に入って、「私には違うかも」って思った事が一度たりともないんですよ。
__ 
それは素晴らしい。しかし、一生のものに出会えるのがまず奇跡ですね。
春野 
母の育て方があるかもしれませんね。母は、「女性らしく結婚しなさい」とか、「子供を産みなさい」とかはあまり言わないんです。自分の一生を賭ける仕事を見つけなさいって言ってくれたんですね。まさか、浪曲師になるとは思わなかったでしょうけど(笑う)。
__ 
大変でしょうけど、仕事が楽しいというのはとても幸せですね。
春野 
やりがいがありますよね。だから、もう少し上手くなりたいですね(笑う)。私の場合は全然出来ないところから始めたので。お客様も「上手になったね」って仰って下さるんです。最初に比べてこんなに伸びてます!って感じかな(笑う)。
__ 
お客さんも、そういう成長ってとても嬉しいと思いますよ。次の質問です。「2.表現活動をやめる事について、考える事はありますか?」
春野 
才能ないんだろうなあと考える事はあるんですけど・・・でも、無くてもがむしゃらに努力するタイプなんです。才能ある人だけしかやっちゃいけない訳でもないと思っています。
__ 
どのようなパフォーマンスを発揮出来るかは、才能とか頭の良さだけじゃないですからね。
春野 
結局は結果を出さないといけないというのはあると思うんです。だけど、私は誰かの評価よりも自己評価を大事にしているんだと思う。どんな風に頑張ったか、どれだけ上の段階に進めたか。誉められても、自分の中でだめだったら「もっと頑張ろう」と思うし。そこに重きを置いてるからこそ、やっていけるんだと思いますね。
__ 
なるほど。
春野 
簡単に納得できるタイプじゃないし、不器用なんです。でも、だからこそ面白いんだと思うんです。積み重ねていって、変わってきてると思います。ずっと続けていきたいですね。

タグ: 一生懸命を描く その人に出会ってしまった ジェンダー・女性らしさ 家族という題材 女性的、それはなにか


vol.217 春野 恵子

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2012/春
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春野

無謀な事をしていきたい

__ 
積み重ねて、変わっていく。
春野 
積み重ねた経験って、誰にも奪えないと思うんです。最初の頃は、例えばあるイベントで一時間の講演をいきなり任されてもずーっと緊張しているばかりでした。でも、今ではお客さんのペースを見て盛り上げたり、たまに客いじりしてみたり(笑う)。去年、肺炎にかかって40度の熱を出してしまった事がありまして。でもフラフラになりながらでも浪曲を口演させてもらったり。
__ 
大変でしたね。
春野 
そういう風に、一歩一歩、積み上げた実力で生きていきたいですね。だから、浪曲という世界で生きていても、井の中の蛙にならないように色々な世界を見ていきたいと思います。
__ 
最初の頃に失敗をしても、辞めなかったというのが凄いと思うんですよ。そんな、自分に対する評価が基準だったら、最初の失敗で方向転換してしまうかもしれない。
春野 
変なプライドがないのかな。出来ない事が見つけられるのは良い事だと思うんです。逆に、自分が出来る事も見つけられる訳ですから。常にこう、もっと上がって行きたいなと思います。人から見てどうのじゃなくて。無謀な事が好きなんでしょうね。東大に挑戦したり、浪曲を始めたり。あんまり、自分の枠を決めつけないんだと思います。
__ 
素晴らしい。
春野 
もっとこう、無謀な事をしていきたいですね。
__ 
楽しみにしております。

vol.217 春野 恵子

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2012/春
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春野

楽々こなせて当たり前の・・・

__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
春野 
シゴく会で貴重な経験をさせていただきまして。まずは自分の声を作らない事にはお話にならないという事が身にしみて分かりました。土台のないところに飾っていったってしょうがないんです。まず、基本の声をちゃんと作っていく為に、さらに稽古を重ねます。
__ 
浪曲以外としては。
春野 
私、基本的には来たお話は断らない事にしていて。少し前、NHKの企画でカントリーの曲を浪曲で紹介するというのがあって。丸投げされたんですよ。生放送で。
__ 
生放送で!?
春野 
もうホントに。何とかやりましたけど。あと、今年に出演させて頂いたピースピットがこれまでの人生で最も追い詰められました。それ以降の無茶な仕事が楽勝に思えるぐらい。たとえば収録の前日に一字一句間違えてはならない台本を渡されても、平気に思えてしまって・・・。ピースピット、大変貴重な体験になりました。台本上の出ハケやキッカケなんてすべて楽々こなせて当たり前で、その次に行こうよという意識が持てるようになりました。
__ 
本当に追い詰められていたみたいですね。
春野 
twitterでつぶやけない日々が続きました(笑う)。ほんまにようやるわと。
__ 
最後の質問です。舞台に出る事と、浪曲師である事は両立していますか?
春野 
自分自身が他の世界を見てみたいのもありますし、演劇界にも浪曲をじわじわ知ってもらいたいですね。浪曲の本を書いてもらったり、あわよくば演出してもらったらどうなるかなとか。演劇界と浪曲界のコネクションをつなげていけないかなと思っています。
京山幸枝若が春野恵子をシゴく会
公演時期:2011/11/21~11/27。会場:シアターセブン。

タグ: 人脈・コネクションの大切さ 出ハケについて 今後の攻め方


vol.217 春野 恵子

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春野

花柄の帯上

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがございます。どうぞ。
春野 
ありがとうございます。やったー(拍手)。何だろう。
__ 
どうぞ、開けて頂いて。
春野 
はっ。これは何? 帯上や。すごいキレイ。ありがとうございます。
__ 
良かったです。
春野 
私実は、いつも袴なので。そろそろ着流しを着たら良いと言われていたんです。
__ 
もうじき春ですので、春の花の柄を選ばせて頂きました。

タグ: 衣裳・時代物 プレゼント(装飾系)


vol.217 春野 恵子

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2012/春
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春野

__ 
今日はどうぞ、宜しくお願いします。最近はいかがでしょうか。
高橋 
ひと通り、稽古なども終わって、一段落がつきました。
__ 
そう、高橋さんは4月に札幌に帰られるんですよね。元々、札幌の方という事で。
高橋 
そうなんです。元々は映画から入ろうと思っていたんですが、地元の大学には演劇部とかがなくて。1年間ぐらいサークルに入って普通に大学生をしていました。でも、2年になった時に「これがあと3年続くのか」って愕然として。そこで、京都精華大学との国内交換留学プログラムを取ったのが京都に来たキッカケです。
__ 
精華大生だったんですね。
高橋 
そこから、精華大学の学生劇団である劇的集団忘却曲線に入りました。ユリイカ百貨店の旗揚げ公演に出たのが、小劇場に出た一番最初だと思います。それから1年、ずっと芝居していたんですよ。
__ 
なるほど。伺いたいのですが、京都でお芝居をやる魅力とは?
高橋 
街自体にアートが多いじゃないですか。いて楽しいというか。伝統もあるし。札幌は歴史が浅くて、鉄筋の街なんですよね。色が欲しかったんですよね。
__ 
札幌には色がない?
高橋 
私には見えなかったのかもしれませんけど(笑う)。京都だと、例えば、普通に置いてあるDM一つにもこだわりがあるんですよね。札幌にはカフェや雑貨店も、最近やっとポツポツ出来てきた感じで。
__ 
なるほど。あまり意識した事はないなあ。
ユリイカ百貨店
2001年に脚本・演出を担当するたみおを中心とするプロデュース集団として結成。その後劇団としての活動に形を変え、2005年4月、再度プロデュース集団となる。幼い頃の「空想」と大人になってからの「遊び心」を大切に、ノスタルジックな空気の中に、ほんの少しの「不思議」を加えたユリイカ百貨店ならではの舞台作品を作り続けている。(公式サイトより)

タグ: 一段落ついた 留学して表現を学ぶ


vol.216 高橋 志保

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2012/春
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高橋

色々観てみよう

__ 
この間のシマウマノート、面白かったです。リーディング公演といいながら、ほぼ本を使った会話劇でしたね。
高橋 
本を取り替えて役をチェンジしていったんですよね。狭い空間だったけど、mocomocoCAFEの雰囲気を生かした感じですね。
__ 
リーディングという枠組みを逆手に取ったんですよね。
高橋 
やってる方はめっちゃ段取り多くて大変だったんですけどね。
__ 
そういう経験を札幌で生かしてほしいなあ。
高橋 
やりたいのはやりたいと思っています。
__ 
そうそう、沢山あるみたいですね。introという劇団があって、活躍されているみたいですね。
高橋 
そうなんだ。帰ったら色々観てみようと思います。
シマウマノート
田中彼方を主宰とする、演劇を演劇するための、劇団ではない劇団。(公式サイトより)

vol.216 高橋 志保

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高橋

質問 向坂 達矢さんから 高橋 志保さんへ

Q & A
__ 
前回インタビューさせて頂きました、京都ロマンポップの向坂さんから質問を頂いて来ております。「札幌の人は、雪にうんざりするんですか?」まず、雪が降るとテンション上がったりするんでしょうか。
高橋 
ああ、上がりますよ。で、うんざりはしないですね。雪はあるものですから。一年の半分は雪なので。そこにうんざりしてたら生きていけないですね。
__ 
あー、なるほど。
高橋 
うんざりしてしまう人は北海道から出ていくと思います。
__ 
生活の一部に雪があるんですね。
高橋 
除雪のない日に帰ろうと思ったら、ずっと雪の中を歩いていかないといけないですよ。一度、高校生の頃に吹雪いている中1時間歩いて帰った事があります。
__ 
ええ!?
高橋 
15分ぐらいしてむっちゃ寒くなって。やっとの事で自動販売機に辿りついて粒コーンスープを飲んで補給しました。
__ 
それが無かったら死んでましたね。よくぞ生きて。
高橋 
いえいえ。
__ 
「2.演劇をしていて良かった事はなんですか?」
高橋 
色んな人に会える事ですね。

タグ: 北海道出身


vol.216 高橋 志保

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2012/春
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高橋

バランスについて

__ 
芝居を辞める事について、考えた事はありますか?
高橋 
烏丸ストロークロックの公演に参加していたんですが、それが終わった時期にやめようと思いましたね。今はずっと続けていこうと思っています。やっぱり、一度辞めようとしたからそう思えるようになったと思うんです。
__ 
辞める理由はどのような。
高橋 
やっぱり、生活とのバランスですね。演劇を続けようとするとどうしても仕事生活とバランスが取れなくなってくるんですよ。お金が無くてもやりたいことが出来ていたらいいという人もいますけど、私はそういうふうにはなりきれなくて。
__ 
そうですね。
高橋 
仕事をしていると、どうしても責任が発生するので演劇に割く時間が少なくなる。以前、鈴江さんの作品に2回参加させてもらった事があるんです。鈴江さんは「フリーターで芝居やってる奴より公務員の方がよっぽどいい演技する」って仰るんですよ。最初はどういう意味か分からなかったんですけど、責任感の問題だったんですね。演劇は、自分が選んでやっている事なんですけど、だからこそ責任を持って参加するようになりました。
__ 
なるほどね。個人的には、演劇がサイドビジネスになるぐらいにまでなったらいいんじゃないかなとか思いますけどね。バイト+演劇で月収35万いくみたいな。
高橋 
この間、リーディングで共演した人がオーストラリアで聞いてきたというお話なんですけど。向うの病院で、がん告知などの患者さんとのコミュニケーションに備える研修に役者を使うらしいんですよ、アルバイトで。
__ 
そういう風に、社会が演劇を必要とするケースはもっとたくさんあるんでしょうね。まだ発見されていないだけで。
烏丸ストロークロック
1999年、当時、近畿大学演劇・芸能専攻に在学中だった柳沼昭徳(劇作・演出)を中心とするメンバーによって設立。以降、京都を中心に、大阪・東京で公演活動を行う。叙情的なセリフと繊細な演出で、現代人とその社会が抱える暗部をモチーフに舞台化する。(公式サイトより)
鈴江俊郎氏
劇作家。演出家。office白ヒ沼代表。

タグ: 繊細な俳優 社会、その大きなからくり もう、辞めたい


vol.216 高橋 志保

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2012/春
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高橋

これまで

高橋 
これまで、色々あったなあ・・・。
__ 
たとえば。
高橋 
お芝居を始めてからしばらくの間、舞台の上でどう動いたらいいのか分からなかったんですよ。映画とかにも出て、やっぱり会話劇がいちばんしっくりしたんですよね。
__ 
ああ、難しいですよね。
高橋 
その後ダンスも習ったんですけど、振り付けがなかなか覚えられなくて。周りにはすぐ覚える人もいて、自分はバカなんじゃないかと思ってしまいました。自分にしか分からない振り付け表を書いてみたり、とにかく反復練習する事で覚えられるようになっていったんですけど。やっと、色々、出来ない事が出来始めたんですよね。ユリイカ百貨店で、たみおさんが「役者は自由じゃなければならない」って言ってたんですよ。稽古や舞台に立つ前に思い出します。自由度を上げていきたいですね。
__ 
最初はみんな、やれなかったんですよね。
高橋 
そうなんですよ。だから、「辞める」って人が本当にもったいないなと思います。

タグ: 反復の生むもの


vol.216 高橋 志保

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2012/春
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高橋

転転

__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
高橋 
自由度を上げていきたいですね。私、基本的に周りの人と比べて、萎縮しているところから始まってるんですよね。自分がどう見られているか不安になったり。
__ 
なるほど。
高橋 
そういうのはだいぶ無くなってきているけど、まだ自由ではないと思うんですよね。海外に行ってどうなるか分からないんですけど、向うに行ったら、日本の良さを伝える仕事がしたいかな。向うで演劇活動はどうなるか分からないですけど・・・。やりたい事=100%演劇じゃないんですよね。だから劇団も、一度も入った事がないし。いや、入りたくなかった訳じゃなくて。入るタイミングが無かったんですよね。
__ 
各地を転々としていますね。
高橋 
そうですね。映画も演劇もするし、
__ 
会社員にもなったし。
高橋 
何がしたいの? って言われるんですけど、一個に絞れないというか。別に絞らなくてもいいかなと。
__ 
そうですね。
高橋 
そう思えるようになったのも最近ですけどね。一つの事を追求する人は凄いなと思うし、影響もされるけど。
__ 
一つの劇団にずっといて、追求し続けるのってものすごい業だと思うんですよ。
高橋 
うん。
__ 
でも、何だろう。芝居を辞めた人が戻って来やすいようであればいいなあと思っています。もちろん、芝居に触れた事のない人でも始めやすい感じ。
高橋 
私もそれは思いますね。是非、一つの世界に固まっているおじさん世代にやってもらいたいですね。知らない自分に出会えると思います。

タグ: どんな手段でもいいから続ける 今後の攻め方 見られている事を意識する


vol.216 高橋 志保

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2012/春
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高橋

黒砂糖

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがございます。
高橋 
え、そうなんですか。
__ 
毎回差し上げているんですよ。つまらないものですが、どうぞ。
高橋 
ありがとうございます。あけていいですか?
__ 
どうぞ。
高橋 
あ、お砂糖ですね。
__ 
沖縄の黒砂糖です。4種類あるうちの、最も風味の強いものです。
高橋 
わー。嬉しい。
__ 

タグ: プレゼント(食器系)


vol.216 高橋 志保

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2012/春
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高橋

よく見れば何でも面白い

__ 
久しぶりに会えて嬉しいです。今日はどうぞ、宜しくお願いします。最近はいかがですか?
安田 
久しぶりやね。最近というか、まず劇団をやめたところから話すと・・・。
__ 
ええ。
安田 
ニットキャップシアターを辞めてから一年間くらい、京都でバイトしたり車の免許を取ったりしていました。その間もぼーっとこなしていた訳じゃなくて、職業としては人と関わる仕事に就きたいなと思っていて、どうしようかなと思ってたんです。いつ頃か、オカンが理学療法士という仕事があると教えてくれて。「ああ、それは良いかも」と思って。で、いろいろ考えた末に、今は作業療法士の国家資格を目指して、大阪の専門学校で勉強しています。
__ 
今は、一年生?
安田 
そうそう。この歳でする勉強は面白いよー。中学・高校って、「何で勉強しているのか」を思うことすらなく勉強してるじゃないですか。目的意識が全くない頃と比べて、今は自分が何がしたいのかがはっきりしているから、先生の言っている事が入ってきやすいんですよ。演劇をやっていたからか、セリフ覚えと同じように、暗記力があるというのが大きいけどね。まあ正確にはちょっと違うんやけど、こと「覚える」という部分では使う所は一緒な気がする。
__ 
時間を経てそれなりの経験や分別をもってから、新しい分野を始めるのは楽しいですね。
安田 
うん。演劇をやっていて、価値観が変わったというのも大きいね。ニットの昔の公演「じょうどこちらへ」というお芝居のチラシに「よく見れば何でも面白い」って書いてあった事を思い出します。その当時は「ほー」ってぐらいだったんですけど、演劇に関わって、派手でも地味でも、本当に「よく見れば何でも面白い」と思えるようになりました。そういうふうに思えるようになってから、本でもアニメでも映画でも、気になったものは一回観てみようと思えるようになりました。
__ 
価値観が幅広くなった。
安田 
うーん。「広くなった」かどうかはわからないけど、とにかく一回観てみたそのうえで、それに対する「好き嫌い」を明確にするようになりました。その作品が自分にとって何で、どうなのかを判断することが出来るようになったと思う。
ニットキャップシアター
京都を拠点に活動する小劇場演劇の劇団。1999年、劇作家・演出家・俳優のごまのはえを代表として旗揚げ社会制度とそこに暮らす人々との間におこる様々なトラブルを、悲劇と喜劇両方の側面から描いてゆく作風は、新しい「大人の演劇」を感じさせる。日常会話を主としながら、詩的な言葉を集団で表現することも得意とし、わかりやすさと同時に、観客の想像力を無限に引き出す奥深さも持っている。(公式サイトより)
ベビー・ピー
作家・演出家・俳優の根本コースケを中心とした演劇ユニット。 2002年、当時根本が所属していたニットキャップシアターの劇団内ユニットとして結成。 翌々年に独立。以降、公演ごとに役者・スタッフを集めるスタイルで、京都を拠点に活動している。(公式サイトより)

タグ: 資格を取ろう


vol.215 安田 一平

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2012/春
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安田

役者をやめたとは思ってないんです

__ 
なるほど。そういう風に、対象を見る時に分別がつくようになったということは、つまりしっかりした立脚点を持つようになったという事だと思うんですが、それはどのような経緯でご自身に備わったと思われますか?
安田 
僕は凄く、出会った人に影響されるタイプなんですよ。例えば烏丸ストロークロックの柳沼さんや、ごまもそうだし、大木さんもそうやな。まあそれだけじゃなく出会ったすべての人の、共感したり響いた発言とか考え方とか、あとは、読んだ本もそうだし。そんな感じに学んだ事が、僕の中に教養としてまとまったんじゃないかな。
__ 
人生経験と、考える力ですね。
安田 
うん。それと演劇を離れて、役者について考えるようになった。もちろん肉体的な面では衰えていくんだけど、感性の面ではずっと磨き続けられる。僕は演劇をやめたけれども、役者をやめたとは思ってないんです。どんな形であれ舞台には立てると思うし。
__ 
素晴らしい。
安田 
去年の東日本大震災の時、元そとばこまちの福山俊朗さんが呼びかけて開催したチャリティーイベントで、真野絵里さんと一緒に二人芝居をしたんですよ。その時も楽しかったし。
__ 
あれは見たかった。
安田 
それにね、色んな人が言ってくれるんですよ、辞めるのはもったいないって。あるスタッフさんが、芝居をやめると伝えた時に、「劇団をやめても、演劇と関わるのは辞めない方がいいよ」って仰ってくれて。
__ 
なるほど。
安田 
僕は、最初演劇を辞めたら仕事だけに専念しようと思っていたんです。知り合いや友達の縁を全部切って。でも、公演に関わっていなくても、例えば、赤星マサノリさんみたいな第一線で活躍されているような方と、ひょっとした縁で友達として親しくなったりしたりね。だから、そんな事を考えていた自分が愚かやったなと。
__ 
安心しました。安田君が芝居を辞めたのは個人的に相当ショックな出来事だったんです。
安田 
何で?
__ 
これは別に褒めている訳ではないんですけど、天才っているじゃないですか。勝手に定義しているんですが、どんな演技でも観客の想像より早くかつ強烈なイメージを生み出せる人を天才と呼んでいます。そのうちの一人が辞めたというのは、凄く残念だったんだけど。
安田 
凄く光栄です。あ、あと演劇にこれからも関わりたいといったのは、まだまだ一緒にやりたい人が多すぎるから。柳沼さんとか、赤星さんとか、坂口さんとか、大木さんも、あとは、宮川サキさんとかスクエアの北村さん、末満さん、石原正一さんとかウォーリーさんとか、出来ればごまとも一緒に何かしたいし、その他にも言い出したらきりない位に、やりたいし、やろうって言ってくれてる人がおるから。本当に出来るかどうかはわからんけど「やりたい」って思う気持ちは自由やん。もちろん演劇から離れてるし、優先順位が変わったから、どうなるかはホンマにわからんけどね。でもやりたいと思う気持ちは失くしてはいけないなと。それに、一番大きいのは演劇が嫌になって辞めたわけじゃないからね。やっぱりお芝居は大好きやから。

タグ: その人に出会ってしまった


vol.215 安田 一平

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2012/春
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安田

自己表現なんだ

__ 
演劇をやっていて、良かった事はなんですか?
安田 
まず、色んな人とお仕事をさせてもらった事です。それから、演劇って自分で立つものだからどこ行っても指示待ちにはならないんですよね。仕込みで動ける人はどこでも通用すると思う。僕はいま専門学校に通っているんだけど、やっぱり「学校」という場所は、授業においては教師対生徒という構図になってしまって、個が埋没するんですよね。
__ 
学校は、どうしてもね。
安田 
演劇を経験すると、自分の意見が明確になって、考えを表現する事が出来るんですよ。もちろん、言った事に対して、他人がどう思うかは考えないといけないけど。だから演劇って、人間として大きく豊かになるのに、僕にとっては必要なものだったと思う。
__ 
一つの公演を通して、一つの成果を創り上げて、かつ本番という決定的な時間がある訳じゃないですか。俳優だって、台本を渡されて、おおまかな感情を決めて、そういう演技をすればいいという勘違いがあると思うんですけどそうじゃない。その人の演技はそんな頼りないものから生まれるものじゃなくて。おそらくは、自分のパフォーマンスになるように、ゼロから作っていくものかもしれない。
安田 
うん、演劇を始めてからすぐにはそんな事は考えられなかった。演技プランなんて全然分からなかった。いつぐらいからか、演劇というものが自己表現なんだという事に気づいて。そうなったら自分でモノを考えるようになって、ちょっとずつ考えられるようになっていった。

vol.215 安田 一平

フリー・その他。

2012/春
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安田

質問 平松 隆之さんから 安田 一平さんへ

Q & A
__ 
前回インタビューさせて頂きました、劇団うりんこの平松さんから安田さんへ質問を頂いて来ております。「1.今、何をやっているんですか?」
安田 
ええと、専門学生です。国家資格を取得するため、今勉強中です。
__ 
ありがとうございます。「2.仮に、これまで演劇に費やした時間を示されて、その分の時間を遡れるとしたらどうしますか?」
安田 
漫才をやってるかな。僕は当初、ベイブルースという漫才コンビが大好きで。願書まで取り寄せたんだけど、なぜかその時に姓名判断に行って、で「あんたはコンビ運がない」って言われて、ほんで色々あって演劇始めたので。もしそこで「がんばりや」みたいなこと言われてたら、たぶん漫才やってたでしょうね。
__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
安田 
そうですね。一番の目標は国家試験で資格を取ることだし、舞台復帰はやらないといけないからね。待っていてくれる人もいるし。
__ 
ここにいます。
安田 
あはは。その人のためにも、舞台にもう一度立つと思います。

タグ: 今後の攻め方 資格を取ろう


vol.215 安田 一平

フリー・その他。

2012/春
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安田

ラグ

__ 
今日はお話を伺えたお礼に。プレゼントがございます。前回は何でしたっけ・・・。
安田 
胡椒と塩の入れ物です。
__ 
あ、そうだったっけ。どうぞ。
安田 
ありがとうございます。(開ける)えー! これは。
__ 
小さめのラグです。台所などに置いて、足マットとして使えます。
安田 
ありがとう! 使わせてもらいます。

タグ: プレゼント(インテリア系)


vol.215 安田 一平

フリー・その他。

2012/春
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安田

劇団ソノノチ「ものがたりの書き物」

__ 
今日はどうぞ、宜しくお願いします。最近、廣瀬さんはどんな感じですか?
廣瀬 
劇団ソノノチの次回公演の「ものがたりの書き物」と、劇団衛星さんの珠光の庵に出演させていただくので、その二つの稽古です。
__ 
そうなんですね。楽しみにしております。頑張って下さい。
廣瀬 
はい! がんばります。

劇団ソノノチ
中谷と北海が大学在学中に4年間所属していた劇団テフノロGを卒業後、2008年に社会人劇団として集団を再結成。メンバーはそれぞれにジャンルの異なった自身の作家活動や制作活動をおこなっているため、その得意分野を生かした舞台表現に今後注目が集まる。人と時間の繋がりを大切にしながら継続的に作品発表の場を持ち続けることを目標にしており、舞台表現とアート・デザインの複合性とその「これから」を探る(劇団名もこの「これから(その後)を探る」にちなんでつけられた)。(公式サイトより)
劇団ソノノチ「ものがたりの書き物」
公演時期:2012/3/16~18。会場:アトリエ劇研。
珠光の庵大分公演「珠光の庵~真の巻~」
公演時期:2012/3/3~4。会場:妙正寺。

恥ずかしいのを通り越して

__ 
廣瀬さんがお芝居を始めたのは、どういうキッカケがあったのでしょうか?
廣瀬 
えっと、社会人になって、しばらくしてからです。
__ 
あ、そうなんですね。
廣瀬 
同じ高校だった中谷が、大学卒業後に劇団を旗揚げして、役者をさがしてるんだけど、良かったら愛子もどう?って。自分の表現を模索していた時とそのタイミングが不思議と合って。実は高校の頃、文化祭で一クラスが一つお芝居をやる事になっていて・・・とても小さい学校だったんですけど、私を知らない人がクラスの外にたくさんいる、それって当たり前なんですけど、卒業したら私がいたかどうかも残せないんじゃないかと思って。高校が大好きだったのでそこに自分がいた何かを残せないかなって。その時に立った舞台がすごく強く記憶に残っていて・・・
__ 
いかがでしたか?
廣瀬 
自分じゃないような感覚があって、でもそれが気持ちいいなって。そのときは恥ずかしいのを通り越して、みんなで作り上げていく、舞台上で出来上がって行く興奮の方が強かったです。いい記憶になりました。

人間の冷たさ

__ 
廣瀬さんはご職業がデザイナーなんですよね。
廣瀬 
はい。会社が出している店頭のPOPを作っています。実は、焼き菓子の店頭販売なんですよ。だから、手作りの感覚を大事にしたものが置けるように色々。
__ 
ものづくりですね。素晴らしい。たしか、絵も描かれるとか。
廣瀬 
はい! こういうのです。イラストって感じなんですが、この時は水彩を中心にして描いています。ソノノチ団員は基本的に全員がモノづくりをしているんです。それぞれ自分の製作があって、それとは別に演劇作品を作っています。みんな、視覚的なセンスが高いので、ミーティングの時は色んな意見が飛び交って面白いです。
__ 
それは面白そうですね。私が考えるソノノチの魅力とちょっと被っている気がします。何だか、穴の中で土を掘っているイメージがあるんですよね。素手で横方向に。その人の指が探る土の冷たさが伝わるというか。
廣瀬 
ちょっと分かります。
__ 
その感触がなぜかいいんですよ。寂しさと悲愴感もあって。
廣瀬 
そういうところありますよね。それを、私は、みんなで掘っているんだと思います。
__ 
なるほど。
廣瀬 
出来た作品も、仰る通り冷たい部分もあるんですけど、どこか人間らしい冷たさというか、ガラスのようにキンと冷えた感じ、そこに人の手のぬくもりを感じるようなのがあるんだと思います。
__ 
冷酷じゃないんですよね。孤独が持っている冷たさというか。
廣瀬 
そうなんです。誰しもが抱えている寂しさを演劇で共有したら、それは優しい世界という事になるんじゃないかって。私はそこの登場人物として、日常に当たり前にない表現や、自分らしさを通して、心のなかにあるものを発見してもらえたらと思っています。
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ソノノチの物語。確かに具体的な筋はかなり隠されている感じですよね。「おやすみの砦」とか。
廣瀬 
そうでしたね。時間がずれていたり、構成が何だか夢の中にあるようにしてあって。

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