心が動いた

__ 
今まで、役者としてどういう目標がありましたか?
廣瀬 
技術的な面で言うと、基礎がないので声が人よりも小さくて、ちゃんと響く声が出したいです。配役されたキャラクターの行動・表現と、自分が重なるようになればいいなと思っているんです。その瞬間を大事にしたいですね。
__ 
役柄とご自身が重なる瞬間がある。
廣瀬 
台本の読み込みが浅いと、感情を表現するときもふわーっとしてるんです。でも、他の役との関係が掴めてくるに従って、無意識に体が動いたりとかがあるんです。それまでは「こうだったらこうなのか」みたいに考えていたのが、すっと体が動く瞬間があります。
__ 
役が振られた時から、どうアプローチしていくか。最近よく話題になっています。その役者固有の人格でしか出せない演技、がキーワードなんでしょうね。例えば、今そこのTVでやっている吉本新喜劇。
廣瀬 
ああー。
__ 
役者とキャラクターが見事に重なってるんですよね。もちろん、シーン作りがすごくスマートで、その時に即した笑いに結びつくように削ったり贅肉があったり。
廣瀬 
そうですよね。演じている人がどこかに違和感を持っていると、伝わってしまうような。
__ 
廣瀬さんは、今後、どんな感じで攻めていかれますか?
廣瀬 
感じて貰えるような作品が作りたいです。その気持ち、感想を頂けるとやっぱり嬉しいです。それはいいねだけじゃないこともあるかもしれないですが、でも言って頂くという事は、心が動いたという事だと思うんです。観ている人に感じて貰えるようにしたいです。それと、これは上司の言葉なんですが、「毎日つかれた~!ってベットに倒れ込んじゃうくらい、泥まみれになるくらい、遊びなさい。」と。そんな時間を過ごしたいと思ってます。

タグ: 今後の攻め方


「実物をみるより感動するね」

__ 
何も感じない芝居じゃなく、心が動く芝居。廣瀬さんは、どういう時に心が動くと思いますか?
廣瀬 
大学の頃、動物のデッサンをしていた時に、後ろを通った人から、「実物をみるより感動するね」って声が聞こえたんです。周りで何人かも描いていたので、特別私に言った訳じゃないかもしれないんですが、でも、その言葉がずっとずっと染み着いています。
__ 
切り取ったという事ですね。
廣瀬 
そうですね。動きは表現出来ないので、私が見た瞬間の表情を表現するんです。その瞬間の匂い、ポーズ、構図とか・・・。それって、絵だけじゃなくて演劇でも同じような事が出来ると思うんです。しかも演劇はそこにプラス動きが入ってきて、表現はなんだか無限のような気がします。
__ 
ご自身の印象をキャンバスに射映して、それが他人に届いたという事なんですよね。それはありふれているコミュニケーションかもしれないけど。
廣瀬 
でも、そういう表現をしていきたいと思います。

質問 BABさんから 廣瀬 愛子さんへ

Q & A
__ 
前回インタビューさせて頂いた、子供鉅人のBABさんから質問です。「冠婚葬祭用の喪服とか、何かの式に使う出で立ちは持っていますか?」
廣瀬 
結婚式用はあるんですけど、喪服とかは持っていないんです。子供鉅人さん、好きです! BABさんて、あのちっちゃいけど力強い人ですよね。
__ 
そうです。この間ご結婚されたそうで。
廣瀬 
そうなんですか! おめでとうございます。

タグ: 結婚したら・・・


スクラッチキャット

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがあります。
廣瀬 
あ!ありがとうございます。いつもみなさんにされているんですよね。
__ 
そんな大したものではないので。どうぞ。
廣瀬 
(開ける)あーっ。猫ですね。可愛い。この目付きがいいですね。

タグ: プレゼント(可愛らしい系)


劇団うりんこ「お伽草紙/戯曲」全国ツアー

__ 
今日はどうぞ、宜しくお願いします。twitter等で近況を伺えましたが、お忙しいなかありがとうございます。
平松 
こちらこそ、ありがとうございます。特に今は忙しくしているんですけど、やりたくてやっている事を全てしてしまう性分なんです。でも楽しいです。俗に言う、《辛楽しい》ですね。
__ 
素晴らしい。
平松 
最後には何でこんな事になっちゃったんだろうって思うんですけど、結局自分で決めてやっている事だった、みたいな。むしろ、他人に言われてやるというのが苦手で。頼まれないでやっている事が最近特に多いです。
__ 
でも、それで効果があったら幸せですよね。
平松 
そうですね。その効果を推し量るのが大変なんですけどね。今手がけている「お伽草紙/戯曲」の場合は、作品の反響が大きいんです。一度見に来て頂いたお客さんがツアーの応援をして下さったりするんですよね。「最後は松本ですよね!みんな一緒に観に行ってみる?」みたいに。ネットならではの結実の仕方をする気配があります。そうしたエピソードの出方が、近年まれに見る状況ですね。
__ 
それは俗に言う、モテているという状態ですね。
平松 
へぇ~、なるほど。分かりやすい。2年前に公演した時はモテると思ったのにそこまでじゃなくて(笑う)。だから、とにかく見に来てもらおうと売り込んだんですよね。モテるための努力をここ一年くらいしまくったんです。すると、以前は気になっていても来れなかったお客さんが来てくれたり、うりんこの事を最近知って下さったお客さんがいらしたり。
__ 
企画の素晴らしさはもちろんとして、劇団うりんこ/うりんこ劇場ならではのモテ要素とは。
平松 
多分、家族のような感覚が劇場にあるからかもしれません。これまでの歴史が堆積しているんですね。脚本・演出家に固定の人はいないし、俳優の年代もバラバラ。それでも、人が見れば「あ、うりんこだね」って分かるみたいなんです。
__ 
ああ、そうした下地とかムードがあるのかもしれませんね。

劇団うりんこ
劇団うりんこの創立は1973年。8人の若者が集まって創った劇団です。以来、うりんこはその名前・・・・・・猪のこども・・・・・・のとおりに元気に走り続けてきました。今では、活動も広がり、愛知・岐阜・三重の東海三県での学校公演だけでなく、おやこ劇場・こども劇場、公立文化施設の主催事業、教育委員会、児童館の仕事などで、全国的に公演をするようになりました。また、海外の劇団との合同公演。スタッフの招聘。海外公演など国際的な活動も広がっています。(以下略。公式サイトより)
劇団うりんこ「お伽草紙/戯曲」
公演時期:2012年1月~3月。会場:名古屋・横浜・広島・福岡・大阪・相模原・豊川・松本。

タグ: 『モテ』 エネルギーを持つ戯曲


「やらなくてはダメだ」

劇団うりんこ「お伽草紙/戯曲」上演写真 撮影:清水ジロー
__ 
平松さんがお芝居を始めたのは。
平松 
子供の頃から、親と一緒に劇場には行ってたんですよ。大学に入って、学生劇団を改めて見た時にめちゃめちゃ面白く感じたんです。その日は実家に戻る予定だったんですけど、やりたいことが出来たって電話して。その日の内に小屋に出向いて、入りたいと伝えました。
__ 
まずは学生劇団からなんですね。
平松 
その集団の中にいたいなと思ったんでしょうね。入って、ほっとした気分がありました。
__ 
その時の気持ちは、いまでも地続きでいますか?
平松 
ほぼそんな感じですね。その時代にやっていた事は今でも生きています。大学をやめて社会人になって芝居をやめていたんです。でもしばらくして、個人的に「やらなくてはダメだ」と思うようになりました。
__ 
演劇を必要としていた。
平松 
演劇というものが自分にあって良かったなと思います。僕という個人が困った時、表現したい時に演劇を作って、それを見て頂けた方が「面白かった」とか「こう感じた」とか仰ってくれたんですよ。そのぐらいから、見てくれる方の事を意識するようになりました。
__ 
なるほど。
平松 
意外に、普通に純粋にやってるでしょう(笑う)。最初は学生劇団が活動しているのを横目で見ていて、「大学にもこういうのがあるんだな」ぐらいに思っていたんです。でも本当は、自分が一番演劇を必要としていた。今でも、演劇を必要としているのにその存在を知らない人が多いんだろうと思っています。とにかく、沢山の人に出会っていきたいですね。

タグ: 地続き


ひとを思う時間

平松 
このツアーをやっていても、たまにいるんですよ。舞台が終わって、受付辺りに近づいてきて「本当に来て良かったです」って仰ってくれる方が、必ず一人ぐらいは。
__ 
ええ。
平松 
演劇作品は興業としての面も持ちますけど、やっぱり芸術なんだから、個人にとってのかけがえのない体験になりうるんですよね。10万人が泣いたとかじゃなくて、「今ここで、私がこう思った」という機会にしたいと思います。それに関われる職業についたのは嬉しいです。
__ 
量より質という表現になるでしょうか。
平松 
そうですね。料金で例えると、でっかいホールの場合は舞台に近いところは1万円、3階奥は2000円とか出来るんです。やっぱり、近くで見た方が面白いし。でも、150人くらいしか入れない小劇場ではそれは出来ない。じゃあ一律1万円に出来るかというと、現実的にはそうはいかない。だからといって150人が特別な体験を出来る小さな芝居が必要ないという事もないんです。だから小劇場の狭い世界だけでは、この特別な鑑賞体験の再生産は維持出来ないんですよね。昔は貴族が責任を持ってパトロンをしていたのですが、今は社会全体でまかなって貰いたいところなんです。
__ 
その必要性とは。
平松 
うりんこ劇場で「クリスマス・トイボックス」をやったとき、僕も客席で見たんです。家族劇でした。シーンが進むに連れ、思考が自分以外の他者を思うように変わっていったんです。家族とか友達、知り合いとか。アンケートを読むと僕だけじゃなくて、お客さんみんながそうだったみたいです。その上、演出家や俳優もそういう思いで作っていたんです。だから、作品を上演しているその時間、自分の事だけを考えている人がその空間にいなかったんですよ。社会性があったんです。
__ 
なるほど。
平松 
自分の為に芝居に関わっていないんです。お客さん自身が1万円出して楽しみを受け取るのはショーとして成立します。それを否定する訳ではありません。でも、今言ったように他者にベクトルを向ける人たちが集まった場所・時間で1万円をペイするのは難しいと思うんですよね。お客さんの中で完結していないから。家族の事を考えて、ケーキを買って帰るお客さんもいるかもしれません。チケット代は高く出来ないけど、他人の為に行動するようになるジャンルが小演劇かもしれない。そう考えています。
__ 
他者の事を考える時間。作品によって違うとは思いますが、私も結構、そういう気持ちになります。
平松 
年末に紅白歌合戦を見たんですけど、松任谷由実が歌ってたんです。震災があって、それに向けた祈りを込めた歌、という事だったと思います。僕はモニター越しにそれを見ていたんですけど、全く伝わらなかったんですよ。
__ 
何故でしょうね。
平松 
やっぱり相対しないと、祈りであるとか、他者を想起させるような事は起こらないのかもしれませんね。マスに向けた中継だと、本当の意味では伝わらないのかもしれない。

タグ: アンケートについての話題


幾重にも世界が見えて

劇団うりんこ「お伽草紙/戯曲」上演写真 撮影:清水ジロー
__ 
さて、「お伽草紙/戯曲」について伺えればと思います。
平松 
まずこの作品ですが、「御伽草紙」を元に他の太宰作品もコラージュしたものです。作家の永山さんですが、実は本人の指定で「戯曲」としてクレジットされているんですよ。
__ 
「脚本」とかではなく。
平松 
永山さんはああ見えて笑顔で仕掛ける人なんですよね。「嘘だし、全部嘘だし」って言いながら(笑う)。
__ 
私はまだ脚本も原作も読んでいないんですが、あえて伺いたい事があります。「まだ外界に触れていない、目の開いていない赤ちゃん」に、この作品をどう紹介しますか?
平松 
うーん。・・・。うーん。
__ 
悩まれるという事は、それはたぶん、私の質問がめちゃくちゃであるという以上に、作品が質的に重大性を持っているという事だと思いますが。
平松 
そうですね。赤ちゃんなので説明に言葉は使えないという前提の上で言うと、アドベンチャーワールドのように色々なところに連れていってくれる作品なんです。幾重にも世界が見えて、今見ている舞台の風景と関係ない思考が展開するような、そういう仕組みになっているんですよね。
__ 
なるほど。
平松 
もし自分が知識として持っている事でも、実際に体験するとそれはすごく刺激のある、面白い体験になるんです。それは、きっと人間全てが求めている事だと思うんです。積み重なっていく知識をいくら得ても、体験が伴わないから力にはならない。ある程度ゆさぶらないと、新しい発見にはならない。ある日突然やってくる発見はとても楽しいんです。
__ 
演劇では、それを体験出来ると。
平松 
もちろん、意図的な狙いを持って稽古するしかないんですけどね。この「お伽草紙/戯曲」は物語の定石にあてはまる展開はしません。でも、だからこそ、新鮮な体験として受け止められると思います。何回観てもそうなると思います。いつでも、何回でも来て下さい。

ジョハリの窓

平松 
やっぱり、舞台を作っていく上で、追求して楽しいのは定石にない未知の部分だと思うんです。友人と話していて、ジョハリの窓と言う自己認識のモデルについて聞いたんです。自分が知っている自己、自分だけが知っている他人が知らない自己、自分は知らない他人が知っている自己、自分も他人も知らない自己。そこにある世界を演劇を通して掘るのが、今の僕の仕事かもしれません。
__ 
だから、新しい手法を用いる前衛劇が必要なのかもしれませんね。
平松 
その作品によって穿たれた点が穴になっていって、僕らが知っていって話合う事によって、たどり着けなかった世界をかいま見れるんじゃないかな。
__ 
何故、知られていない自己を探すのでしょうか。
平松 
最後のフロンティアだと思うんですよ、自分の姿って。これだけテクノロジーが発達していても人間の心は全然解明されていない。結局はタンパク質と電気信号の諸相として総合的に説明されるんでしょうけど、何故動いているのかは分かっても・・・
__ 
それが何なのかは分からない。
平松 
そうなんです。演出の三浦さんに声を掛けた時も未知の自己が動いたのかもしれない。何故彼なのか、実は僕も分からないんですよ。三人姉妹を見たときに、どうしようもなく気持ちが動いたんです。全く訳が分からなかったんですが、ものすごく面白かったんです。一ヶ月ほど「なんであの作品はああなっているんだろう」と悩んでしまったんですね。しょうがないから会いに行って、作品を作る事になって。
__ 
話がうまく進んだんですね。
平松 
いえ、最初から狙っていった訳じゃないんですよ。でも一度動くと、僕の気持ちに比例して色々な事が動いていくんです。リスクヘッジの為に動かなかったりじゃなくて、思いつきでも動いたら、今のように全国でツアーになったりするんですね。自分の中ではきっと、目論見はあると思うんですけどね。
__ 
モテ期ですね。
平松 
あはは(笑う)。でも、壮大な事をしているとは思います。

タグ: 俳優を通して何かを見る 前衛は手法から作る人々を指す


質問 廣瀬 愛子さんから 平松 隆之さんへ

Q & A
__ 
前回インタビューさせて頂いた、劇団ソノノチの廣瀬さんから質問です。「お芝居で一番気持ちいい瞬間は何ですか?」
平松 
その場で思わず何かをしてしまった時です。急に泣いてしまったり、わって声がでたり、色々な事を考えてしまったり。そういう時がまあ楽しいよね。
__ 
なるほど。
平松 
プロデューサーとしては、客席と舞台のやりとりが見えた時。子供が主体の客席でも、最初はギャーギャー騒いでいたのが終盤の場面でシーンとなってるんですよね。「今、大事な場面に立ち会ってるんだ」と思っているのが見える。そういう時は嬉しいです。

旅をする制作者

__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
平松 
攻めてるって印象でしょう(笑う)。
__ 
そうですね。
平松 
でも、とりあえずは作品が好きなんですよね。作家さんや演出家は、その人となりよりは作品が好きなんです。仲良くなって飲みに行こうとかはあんまり思わない。
__ 
個人的なコネクションは目標としていないと。
平松 
そうそう。あんまり興味がないんですよね。でも今のところは、演劇には飽きていないです。色々なところに出歩いて、出会った人たちと何かをしていきたいです。
__ 
分かりました。
平松 
それと、観客に興味があるんですよね。観客学というのがあるのかな? そういう本を書けるぐらい、考えを深めて行きたいと思います。

タグ: 人脈・コネクションの大切さ 今後の攻め方


伝染病対策目安付温湿度計

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントを持って参りました。
平松 
ありがとうございます。これが凄いよね。
__ 
いえ。でも、もう必要のないものかもしれません。どうぞ。
平松 
(開ける)すげえ。何これ。温湿度計。
__ 
劇場には不特定多数の人が集まるので、どこかに掛けて頂いたらと思います。
平松 
ありがとうございます。ツアーに持って行きます。


ハウ アー ユー ?

__ 
今日はどうぞ、宜しくお願いします。あけましておめでとうございます。
BAB  
ああ、あけましておめでとうございます。
__ 
ついに2012年ですね。BABさんは、最近はどうですか?
BAB  
最近どう、って(笑う)?
__ 
英語で言う、ハウアーユーですね。
BAB  
ハウアーユー? それはもちろん、ファインですね。アイムファイン。アンドユー?
__ 
イエス、アイムファイントゥ。サンキュー。お元気そうで何よりです。
BAB  
子供を産んで、最初は体力がめちゃくちゃ落ちたんですけど、そろそろ戻りましたね。
__ 
そういえば、ちょっとBABさんの印象が変わった気がします。前はもう少し少年っぽいな感じがあったような気が。
BAB  
少年っぽい(笑う)やっぱり、子供を産むと変わりますね。今まで自分が子供をやっていたからか、そういう部分を生まれて来た子供にあげて。その分大人になったというか・・・。
__ 
あ、お子さんに子どもっぽいエネルギーを引き継いだ?
BAB  
役目を譲った、みたいな。
子供鉅人
2005年、代表の益山貴司、寛司兄弟を中心に結成。奔放に広がる幻視的イメージを舞台空間へ自由自在に紡ぎ上げる。(公式サイトより)
子供鉅人 演劇公演ツアー 2011 バーニングスキン
公演時期:2011~2012。会場:東京・大阪・ベルギー各地。

タグ: 最近どう? ハウアーユー?


視覚的な面白さ

__ 
BABさんはどんなキッカケで芝居を始められたのでしょうか?
BAB  
思い起こせば、よくこども劇場に連れられて行ってたんですよね。その時に、オズの魔法使いかな、舞台で女の人が大きなパンをみるみるうちに食べていくシーンがあって。それが面白かったんですよね。
__ 
なるほど。
BAB  
中学校の新入生歓迎のときに演劇部の人たちが身体ひとつでシーンをクルクル変えていったのが面白く感じて、それで中学の演劇部に入部しました。高校・大学では演劇部に入らなかったです。大学時代はバンドやってました。
__ 
どのパートですか?
BAB  
ドラムです。
__ 
ドラム!? 意外ですね。
BAB  
背が低すぎて、ドラムに隠れちゃってました。
__ 
いわゆる、ステルスドラムですね。
BAB  
見えないのに音がするという。面白いのが好きなんでしょうね。それからポコペンに遊びに行くようになって、益山に会って。劇団が子供鉅人に改名するぐらいの時期に入りました。
__ 
最初は、ポコペンのお客さんだったんですね。
BAB  
そうですね。友達がポコペンで展示していて、それを観に行ってからかな。益山の芝居を見たのは、月眠ギャラリーでの出展作品を見たのが最初でした。実は、もっと面白く出来るんじゃないかとその時思って、アンケートに色々書いたのが最初だったのかな。
__ 
物足りなかった?
BAB  
役者の動きとか、もっと演出できるだろうと思って。不完全燃焼だったんじゃないかな。

タグ: 学校の新入生歓迎 子供鉅人 アンケートについての話題


寝入りばなの夢

__ 
子供鉅人の魅力とは。
BAB  
見たことがないもの、ありえんものが見れるところかな。寝入りばなに見る夢のような。
__ 
寝入りばなの夢。あのちょっと微妙にいやな感じですね。分かります。
BAB  
気持ちいいのと深いの中間みたいな、ね。子供鉅人では「悪夢」ってよく例えてるんですけどね。不快かつ、意味不明、でも気持ちいいみたいな。
__ 
分かります。夢って、面白い体験ですよね。最近、どんな夢を見ましたか?
BAB  
最近は見ないかな。子供を産んでからは見ない気がする。ちっちゃい頃はものすごい意味不明な夢をたくさん見ていたんですけどね。
__ 
私個人は、鮮烈で豊かなイメージを、具現化する力を持つのが子供鉅人の魅力だと思います。子供鉅人って、小劇場的な文法を排除しているような気がする。そこが悪夢っぽい気がします。完全にそうするのは難しいかもしれないけど、何だか所帯じみてない。
BAB  
それは完全に排除してますね。所帯じみないようにしています。現実感が少ないんかな。
最近また見始めました(BABさん)との事。

タグ: 分かりやすい面白さと芸術的な面白さの中間


質問 山脇 唯さんから BABさんへ

Q & A
__ 
前回インタビューさせていただきました、ヨーロッパ企画の山脇さんから質問です。「人生は計画的に進んでいくタイプですか?それとも、行き当たりばったりですか?」
BAB  
計画していないのは確かなんですけど、行き当たりばったりでもないかな。流れに身を任せてますね。
__ 
なるほど。
BAB  
ま、流れに身を任せた方がいいんですよ。目の前に来たものに乗るかどうか、その時決めたらいいんじゃないかな。

!!!coming soon!!!

__ 
2011年は色々起こりすぎでしたね。災害もあったり、国際情勢も無茶苦茶動いたし。BABさんはこの一年、いかがでしたか?
BAB  
結婚して子供も産んで、新婚旅行も行ったり。本厄だったのに全部やりました。中々めまぐるしかったですね。
__ 
芝居も出てましたしね。
BAB  
4月以降は出てないですよ。さすがにお腹が大きいと無理出来なくて。子供鉅人の舞台は出演したら必ず怪我するし。だから、危ない。
__ 
あはは。
BAB  
と言いつつ、原宿でやったプレイ小屋では半裸で踊ってました。お腹にcoming soonって書いた紙をはって。
__ 
マジですか。
BAB  
あのとき妊娠9ヶ月だったかな。直前でした。
__ 
coming soon。言葉はあれですけど、悪趣味でいいですね。
BAB  
妊婦の身体って、エイリアンみたいで気持ち悪いですよ。見せられる人ってどうなのかなあと。
__ 
今年はどうしますか?
BAB  
子供がいるからねー。サポートしてくれる人がいればなあ。母乳なので、常におっぱいをあげる体勢が整っていれば。
__ 
授乳の為に舞台からハケられればいいですね。
BAB  
あるいは、舞台上に連れていくか。子連れ狼みたいに。
__ 
なるほど。お子さんは可愛いですか?
BAB  
可愛いですね。そりゃ可愛いですよ。

タグ: 結婚したら・・・ 悪意・悪趣味 外傷・内傷


システム

__ 
BABさんは、演劇をする上で目標にしている事はありますか?
BAB  
私は、自分がどうとかよりは劇団が盛り上がってもらいたいなと思います。やっぱり、たくさんの人に見てもらいたくてやってるかなあ。あとは、もっと海外で上演したいなと思います。出産があったのでベルギーには行けなかったんですけどね。
__ 
そうでしたね。
BAB  
私は、日本的な有名ななり方じゃなくてもいいと思っていて。海外だと、有名じゃなくても生活出来ている人がいるんですよ。日本だとそれは厳しいので、何とか食べていけるシステムを作れないかなと考えています。それが子供鉅人の昔からの課題ですね。
__ 
システム。
BAB  
行政からお金を貰ったりじゃなくて、自分たちで新しいシステムを作りたいです。実際、一切助成金はもらっていないので。まあ貰えた事にこした事はないけど、それが無くても何とか出来るように。
__ 
まだ見つけ出せていないやり方があるんでしょうね、きっと。
BAB  
そうね。個人的な目標としては、面白い事がやれたらなと思います。それが人生のテーマだと思っていますので。その時その時に流れを身を任せて。

性別のない感じ

__ 
BABさんとは、結構久しぶりにお会いするんですけど、以前の少年的な印象は薄くなりましたね。何だかすっかりお母さん的な。
BAB  
体型的に少年だったしね。小学校の頃、女の子が自分の事を「僕」って呼ぶ事あるじゃないですか。私がそうでした。私って言うのが何か恥ずかしくて、気持ち悪くて。どうしても、スカートとか履けなかったですね。
__ 
その抵抗が薄くなったのは。
BAB  
大学入ってからですかね。何か、女の子がやってる事が恥ずかしかったんですよね。何でしょうね。でも、性別のない感じというのが居心地がいいですね。
__ 
性別がない時代が来るといいですね。
BAB  
そう思われますか。
__ 
個人的に、結構意識するんですよ。特に、女だからこう、みたいな。もう全て植付けなんですけどね。女性からは、面白さが生まれないみたいな思いこみが。そんなの、面白さそのものに男性性を反映してるだけの思いこみに過ぎないんですけど、なかなか脱却出来なくて。
BAB  
私は、男性・女性っぽすぎる人が苦手で。きっと、話が合わないからです。だから、身の回りには中性的な人が多いです。
__ 
2010年にインタビューさせていただいた、サンプルの松井周さんが、男性らしさと女性らしさの間に引っ張られている人が好きだとか仰ってましたね。

タグ: ジェンダー・女性らしさ 男性性とは何か 性別と演劇についてのイシュー 女性的、それはなにか


今治タオル わたがし

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがあります。
BAB  
ありがとうございます。(開ける)綿菓子のようにやさしいハンカチ。綿菓子のようにやさしいタオル。ありがとうございます。これで子供の顔を拭きます。

タグ: プレゼント(衣服・布小物系)