ワニをボコる

__ 
勝手に思っているに過ぎないんですが、子供鉅人はアウェーにあっても、そこを自分たちの劇場に変えてしまう力がありますよね。例えば、2010年のOSPF「オパフェ!」での参加作品。15分の芝居でありながら、完全に子供鉅人公演になっていたように思います。
影山 
あれは良かったですね。お客さんで見たかったです。
__ 
最初は8分くらいBABさんが一人語りをして、その後はバンドの演奏付きで5分踊って。カーテンコールまでやってしまって。しばらく暗転して、もう一度演奏が始まって影山さんがワニと戦うという。カメラマンを随行させて、フラッシュの中それが見えた時、完全に取り込まれたような気がします。
影山 
短い時間の中で、ああいう形によく出来たなと思いますね。
__ 
毎回出てくるあのビニールのワニ。一体、何なんでしょうか。
影山 
何でしょうね。何かを象徴していると言い切ってしまうには惜しい物体だと思っています。でも、必ず必要なものだと思うんですよ。
__ 
ワニである必要があるのかないのか、不思議なものですよね。
影山 
大きくて緑色でカラフルで、ちょっと光っていて、それが突然現れる、というのが面白いんですよね。
__ 
それが、フラッシュを炊いた時にしか見えず、さらに駆られているという。非常なインパクトがありました。鉄板ネタとして、今後も見たいですね。
影山 
歌舞伎みたいに、定番になれればいいですね。

タグ: カーテンコール


水先案内人

__ 
さて、バーニングスキン。大変謎めいた作品で。影山さんはカウボーイ役でしたね。
影山 
色んな解釈があると思うんですけど、僕は主人公のマリが生み出したキャラクターなんじゃないかと思っていて。
__ 
なるほど。
影山 
マリは本当はお茶目な女の子で、こういう人達がいたら癒されるかもという心の働きがあるのかもしれません。
__ 
それが、自分の妄想に取り込まれていくと。
影山 
というか、その水先案内人は僕だったと思うんですけど。
__ 
子供鉅人で影山さんは結構な割合で穴を掘っていますが・・・。
影山 
そうなんですよ。高校の時も益山さんに演劇を教えて貰っていたんですけど、おじいちゃん役で、やっぱり穴を掘っていました。そこから始まったんです。
__ 
あの、スコップを持ち上げる瞬間に力を溜めて、すぐクンッと力を離すのが美しいですよね。
影山 
ありがとうございます。

タグ: お茶目さについて 妄想


ランナーズハイ

__ 
影山さんは、一体どういう所からお芝居を始めたんですか?
影山 
僕は高校からです。その演劇部はコンクールで全国に行くような実績があって。「全国、行きたいですね」って言ってしまって。それから辞められなくなっちゃいましたね。
__ 
そこに益山さんもいたんですね。
影山 
益山さんはコーチとして、たまに教えにきてくれたんですよ。そこから子供鉅人を旗揚げする事になって、「やりーや」って誘われました。
__ 
なるほど。
影山 
それから演劇を続けています。辞められないですね。ランナーズハイのようになっています。
__ 
でも、ご自身にしか出来ない表現が出来ているというのはうらやましいです。
影山 
嬉しいですが、残酷な言葉です(笑う)。
__ 
後悔していますか?
影山 
全然していないです。客観的にみたら、後悔していると思うべきなのかもしれませんが。逆に、こんな面白い事を知らないのは損やぞと言いたいぐらいです。
__ 
なるほど。

タグ: 残酷な演劇


バラバラ感

__ 
子供鉅人の魅力とは。
影山 
最近思ったのは、どこの劇団よりもメンバーの個性がバラバラだという所ですね。僕と、あと小中さんは役者をしたいんですけど、他のメンバー達は音楽が好きだったり、面白そうだからやっていたり、楽しい事が単純に好きだったり。本当に個人個人の集まりやなと。
__ 
なるほど。
影山 
そのバラバラ感が、独特の空気を出していると思います。たまにそれが悪影響になっているかもしれませんが、一丸にならないのはあると思います。僕も色んな事に手を出していこうと思います。
__ 
本当の所は分からないんですが、周囲の影響をあまり受けていない感じがします。異物感がありますよね。いい意味で。まず作品がそうだし、やり方が違うから世界観の大本が、何だか小劇場的ではないのが好きです。
影山 
何だか、芝居をやっているんですけど、ジャンルが違うような感じだったりするのかなと。
__ 
そうした存在感は、いったいどこから。
影山 
何でしょうね。ボスと寛治さんの存在が大きいかもしれませんね。

質問 重松 よしこさんから 影山 徹さんへ

Q & A
__ 
前回インタビューさせていただいた、重松さんから質問です。「ホール入りの最中に、必ず口にされるものはありますか?」
影山 
チョコレートを食べます。甘いものが大好きで。

生きたいな

__ 
今まで、目標にしていた役者像はありますか?
影山 
芝居を始めた当初、自然な人間像を表現したい、という気持ちがあったんです。人間性や性格、どう生きていくのか、人間を自然に表現する事だけを大事にしていて。でも、子供鉅人に入って、ボスに「そんなの下らないぞ」と言われたんです。言葉に出して主張した訳でもないのに。
__ 
伝わってたんですね。
影山 
それは、「演劇では面白くない、エンターテイメントとして成り立たない」という事だと思うんですが。それから月日が経って、今はボスの考えに魅力を感じています。
__ 
というと。
影山 
益山さんは「動き」について凄く考えていると思うんですよね。歌舞伎のような見栄のように、表現の一つとして独立したものとして。動きで分かりやすく見せるのは、単純に面白く見せる事が出来る。
__ 
なるほど。
影山 
でも、僕はそこに一つ引っかかっているんですよ。役者が空のまま、ただ動いても面白くないんじゃないか。せっかくだから生きたいなと思うんです。内面と動きと、その二つは矛盾する考え方なんですけど、両方とも取り込みたいと思っています。
__ 
観客に印象を与える為に動きをシャープに削る方向と、人間像を表現するために内面を重視する方向。確かに、矛盾するかもしれませんね。
影山 
でも、俳優はそもそもが矛盾した存在と言えるんじゃないかと。舞台でも、リアルな感情を感じるんです。役としても人間としても。それを誇張した演技を試したりして。怒られますけど(笑う)。でも、どんどん反抗していこうと思っています。演出の言った事を大事にしつつ無視する。これも矛盾していますけど。
__ 
本番での空気感を大事にしつつ、お客さんに近づけるといいですね。

タグ: わたしとわたしの矛盾


がま口財布・飛行機柄

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントをもって参りました。どうぞ。
影山 
ありがとうございます。嬉しい。昨日誕生日だったんですよ。
__ 
あ、そうなんですね。
影山 
(開ける)これ、がま口財布じゃないですか。欲しかったんです。
__ 
マジですか。
影山 
この柄、僕っぽい感じですね。運気が上がりやすそうです。細木数子によると、僕は大殺界だそうで。これで抜け出せると思います。


重松さんが作った渋いチラシ

__ 
今日はどうぞ、宜しくお願いします。ずっとお話を伺いたかったです。
重松 
あ、ありがとうございます。
__ 
重松さんは、最近はいかがでしょうか。
重松 
劇団ZTONの幕末紅蜀葵が終わって、ART COMPLEX 1928で4月からロングランを開催するギアの準備に入っています。
__ 
あ、ギアですね。私はこれまで4回くらい拝見したのですが、面白いですよね。重松さんはどのような形で関わっているのでしょうか。
重松 
チラシなど宣伝媒体のデザインと、あとは細々した事です。作ったものを色々持って来ました。
__ 
ありがとうございます。いいチラシですよね。ギアのチラシ、中央の歯車の赤が落ち着いていて、いい色ですよね。
重松 
廃工場が舞台のお話なので、そのイメージに合わせています。
__ 
渋いですね。
劇団ZTON
2006年11月立命館大学在学中の河瀬仁誌を中心に結成。和を主軸としたエンターテイメント性の高い作品を展開し、殺陣・ダンスなどのエネルギッシュな身体表現、歴史と現代を折衷させる斬新な発想と構成により独自の世界観を劇場に作りあげ、新たなスタイルの「活劇」を提供している。(公式サイトより)
劇団ZTON エンタメストライク「幕末紅蜀葵」
公演時期:2011/12/2~4。会場:ART COMPLEX 1928。
ギア -日本発・日本初!ノンバーバルパフォーマンス-
公演時期:2012年4月1日(日)~。会場:ART COMPLEX 1928。

意外な存在

__ 
多分、結構色々な方が驚くかも、というか私が一番驚いているんですが、ZTONやイッパイアンテナで笑いを取りまくっているあの人が、まさかアトコン関連のイカしたチラシを作っている人と同一とは思わないですよね。
重松 
いえいえ。
__ 
宣伝美術に名前があって、まさかこの人が!ってなりました。どういうところから、そうした二足のわらじを履くようになったのでしょうか。
重松 
芝居の方は高校の頃からです。当時は美術部に入っていたんですけど、何故かコントも作ったりしていたんですよ。それが幸か不幸かウケて、油絵を描いてコンクールに出展するかたわら、そういう事もしていました。
__ 
では、高校の頃から既に兼業状態だったと。絵も描かれていたんですね。
重松 
実は、このギアのイラストも私が描きました。父が絵を描くのが好きで、母が書道家で。その影響を受けていたと思います。大学も成安造形大学でした。
__ 
なるほど。
重松 
演劇は、よってらっしゃい一座に入って、実はニットキャップシアターの旗揚メンバーなんですよ。
__ 
あっ。そういえば、重松さんをニットで見ているかもしれない。

タグ: 意外にも・・・


満足してもらえるかどうか

__ 
芝居でもデザインでも、演出家やクライアントの要求するものを形づくる仕事だと思うのですが、もし共通する成功要件があるとしたら。
重松 
やっぱり、最後に成果を受け取ってもらえて、満足してもらえるかどうかですよね。
__ 
なるほど。形にして納品するだけではダメなんですね。
重松 
そうですね。誰がそれを受け取るのかを考えた上で、要求についても理解して。自分が何をやりたいか、というのは後の話だと思います。
__ 
先ほど頂いたショートムービーのイベントのチラシ。これは単純ながら良くできていますね。これは、どのような筋道があるデザインなのですか?
重松 
「映画館」からイメージを連想して、紙カップのドリンクを使おうと思いたち、素材として使うためだけに、マクドナルドにジュースを買いに行きました。気軽さと手軽さが簡単に伝わると思いました。
__ 
さらに、立体的な描かれ方をしているので容量も感じられる。このイベントのように、一日中会場にいて映画を楽しむ事も出来るんですよね。

お客さんを信用する事

__ 
お芝居について。お客さんの満足を得る。簡単な言葉ですが、実際に舞台でやろうとすると途端に難しくなりますよね。その上で、あれだけZTONでギャグを一度も外さずに取れる人は凄いなと思っていて。
重松 
ありがとうございます。
__ 
そういう風に、ポイントをけして譲らずに笑いを取るには、一体どのような心構えが。
重松 
お客さんを信用する事ですかね。
__ 
お客さんを信用?
重松 
私はよく客席を見るんですけど、例えば息を止めて緊張しているとお客さんもそういう状態になっている。次に息を吐いて脱力すると、お客さんもリラックスするんです。お客さんを信用する事は、ここで息を吐けばお客さんも息を抜いてくれるはずだ、という感じかな。
__ 
ここでこういう突っ込みをすれば、お客さんはこういう意味をつかんでくれて、笑ってくれると信じるという事ですね。仮説を試すという感覚ではなく、方法論・定石という、力強い感覚なんですね。

タグ: 観客の呼吸 脱力系のナゾ


質問 三鬼 春奈さんから 重松 よしこさんへ

Q & A
__ 
前回インタビューさせていただいた三鬼さんから質問を頂いてきております。「笑わせている時と、笑われている時。その違いは分かりますか?」
重松 
人が笑っている時に、こちらが恥ずかしいと思ったら笑われているんじゃないかなと思います。
__ 
なるほど。
重松 
笑かしていると思ったら、ガッツポーズで帰れますね。イッパイアンテナの時にいいセリフを貰ったんです。
__ 
あ、U-25公演ですね。
重松 
学校の教師たちの話で、誕生日のサプライズパーティーをしようとしているシチュエーションで、ケーキを用意しようとしていたら違う。「コメ炊いてる」。
__ 
あはは。
重松 
ガッとウケて、ガッツポーズでした。大崎さんありがとう。
イッパイアンテナ
同志社大学の学生劇団「同志社小劇場」のOBを中心として、2007年11月に旗揚げされた演劇団体。主な演目はコメディとコント。劇場を気持ちよく走り抜けるライブ空間にすべく日夜活動している。(公式サイトより)
イッパイアンテナ「palindrome」
公演時期:2011/8/26~28。会場:元・立誠小学校職員室。

タグ: サプライズ・ドッキリ


安定感のある役者

__ 
何故、芝居を続けていますか?
重松 
言うたら、楽しいからなんですよね。
__ 
では、どんな役者になりたかったですか?
重松 
今もなんですけど、安定感のある役者になりたいです。この人が出てきたら、安心して見れるみたいな。
__ 
充分だと思います。今後、どんな感じで攻めていかれますか?
重松 
一度、全国をまわる公演に参加してみたいなと思います。
__ 
札幌はいいらしいですよ。食べ物がおいしいらしいです。
重松 
そこですよね(笑う)。

タグ: 今後の攻め方


結構、変わりたいほう

__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
重松 
いろんな役をやってみたいですね。今までも色々振って頂いたんですけど。どんな役柄でも変わらないタイプの役者さんもいらっしゃいますけど、私は結構、変わりたいほうです。
__ 
なるほど。
重松 
この人だったの?みたいな。とんでもない役がやってみたいですね。
__ 
七変化がみたいですね。次にやってみたい役はありますか?
重松 
まず無いとして、セクシー系ですかね。
__ 
いいですね。いいと思います。

タグ: 今後の攻め方


落花生油

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがございます。
重松 
ありがとうございます。開けちゃってもいいですか?
__ 
どうぞ。
重松 
(開ける)ああ、落花生油。
__ 
それはですね、非常に香りがいいです。お料理にもアイスにも。
重松 
ありがとうございます。家に帰って楽しみます。

タグ: プレゼント(食品・飲料系)


終わってぼんやり

__ 
今日はどうぞ、宜しくお願いします。最近はどんな感じですか?
三鬼 
ピンク地底人が終わってぼんやりしてますね。やる事はあるのに、頭の切り替えが出来なくて。
__ 
やる事とは。
三鬼 
二人芝居のコンテストの企画があって。一月なのに全然何も考えられてないんですよね。短冊ストライプという人たちのイベントで。その予選です。
__ 
おお。頑張って下さい。

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2012/春
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三鬼

ピンク地底人「マリコのために」

__ 
ピンク地底人「マリコのために」大変面白かったです。印象的だったのが雑音の表現。全員がマイクを使って口から出すのがいいですね。
三鬼 
ちゃんと聞こえました?
__ 
雑音というか、環境音。地下鉄の空気感が、音だけで伝わるんですよ。普通は地下鉄のホームの音って、電車が到着する音やレールが軋む音、アナウンスの音声ぐらいしか思い浮かばないと思うんですけど、人の脳があえてフィルターで消している高音とか低音を表現しているのがいいですね。だから、具象的なシーンを強烈に意識しました。そういう意味で映画的だったと思います。その上、心理的な効果音も出来るし、なんかたまに、誰かのつぶやきも混ざっていて。演劇的でしたよね。
三鬼 
三号さんは、演劇でしか出来ない事をやりたいと言っていて。でも、結構映像的な感じだと思っています。今回は何だかフランス映画っぽいなと。
__ 
あ、わかります。
三鬼 
退屈さと面白さの際どい点を行っていて。これを家で見たらいつの間にか眠っていて、目を覚ましたらまた同じシーンをやってる、みたいな。アンケートも賛否両論でした。
__ 
その喩えは的確かもしれませんね。その内、物語に引き込まれていって。長く感じるという感想は確かにありましたが、そういうやり方をする劇団はなかなか無いので、面白いなと思います。
三鬼 
私はもっと、長くても良かったなと。長い芝居を見てると、自分で考えている時間になっている事があるんですけど、そういうものでもいいのかなって。
__ 
今回は、何を考えていましたか?
三鬼 
この作品も結構ギリギリになって出来たので、余裕はあまり無かったんです。でも、自分が今いい芝居が出来てるなと思った時、客席からの視点が浮かぶんですよ。いまのシーンがこういう風に見えていて、全体と自分が見えているような。でも、今回は会話はあまり無く、シーン運びが意図的にバラバラになっていたので、切り替えの繰り返しでしたね。
ピンク地底人
京都の地下は墨染に生まれた貧乏な三兄弟。日々の孤独と戦うため、ときおり地上にあらわれては演劇活動をしている。夢は関西一円を征服することと、自分たちを捨てた母への復讐。最近は仲間も増え、京都を中心に大阪にも出没中。(公式サイトより)
ピンク地底人反逆の第9回公演「マリコのために」
公演時期:2011/12/15~18。会場:東山青少年活動センター。

タグ: ピンク地底人 賛否両論


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2012/春
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三鬼

映画的

__ 
ノイズも大変でしたね。
三鬼 
例えば男がメインで演技するシーンだと、ノイズを出す人たちは男を見て同調するという指示があって。
__ 
というと。
三鬼 
その男の考え方や感じ方を想像して、気持ちに同調するんですよね。まあ皆難しかったみたいです。
__ 
あー。確かに、人は誰かを見るとき、自然と状態が分かるようになってますからね。
三鬼 
しかも、気持ちによって、脳が選択するノイズが違うんですよね。
__ 
だから映画的だと、ずっと感じていたのかな。終わって、どんな作品でしたか?
三鬼 
映像的だな、と思います。お話の内容からどうとでも見えるように作っているんですが、実は「このシーンではここを見ろ」と観客の視線を操作するんですよね。すごく練り込まれている作品だなと。
__ 
関わって思う事は。
三鬼 
毎回、「もうピンクなんて出ねえ」って思うんですけど(笑う)、終わってみると毎回「ああいい作品だった」って思うんですよね。
__ 
なるほど。

タグ: 出来ない!難しい!演技


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三鬼

gallop「馬の最も速い走り方」

__ 
三鬼さんは、造形大の方なんですよね。入学されたのはどのような理由が。
三鬼 
高校から演劇をやっていて、やめられなかったんです。コミュニケーション入試で造形大に入りました。
__ 
大学時代はいかがでしたか? 何か、大切な思い出はありますか?
三鬼 
楽しかったです(笑う)。太田省吾さんが学科長の時に入学して、ちょうど私たちの学年を受け持って下さった時に、癌に罹られて。脚本も配られて、役も割り振られたのに教わる事が出来なかったのが、まず一番の・・・。
__ 
心残りだったんですね。
三鬼 
それから、卒業制作で学長賞をもらった事です。ウチの学部の卒制は全部自分達で企画して公演を行うんですよ。3年間で技術を教えて、それからやってみなさいという。それが自分には合っていたと思います。さらに、企画書が通らないと上演出来ないんです。
__ 
そうらしいですね。どのような作品だったのでしょうか。
三鬼 
gallopという団体で、「馬の最も速い走り方」という。上演時間の9割以上が素っ裸でした。
__ 
それはもう、見せている状態?
三鬼 
はい。一番の褒め言葉だと思ったのは、「君たちの裸はぜんぜんいやらしくない」って言われたんですね。意味を持たない裸を見せたいとメンバーで話し合ったんです。春秋座の舞台裏でアフタートークが始まる、という入り方でパフォーマンスやコントが始まるという。最初はみんなぎょっとするんですけど、だんだんみんな慣れていくんです。
__ 
なるほど。
三鬼 
普通で。裸に全く意味が無くなっていくという。
__ 
ストリップは過剰に演出されている反面、その作品は何の装飾もない裸なんですね。
三鬼 
でも、見終わった後に酷評されたんですよ。直後は良かったという感想だったんですが、しばらくすると中身がないって言われたんです。
__ 
うーん。でも、裸そのものを介して、身体について提起する作品という意味があるんじゃないかな、と思うんですけどね。
三鬼 
その舞台に関する考え方として、見た人に「持って帰れるもの」を渡したい、と思っていました。5年後・10年後でも、あの作品に対して考えてもらえればなと。
gallop「馬の最も速い走り方」
公演時期:2008/1/17~19。会場:京都芸術劇場春秋座舞台裏。

タグ: 上演出来ない


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三鬼

質問 億さん・米田さんさんから 三鬼 春奈さんへ

Q & A
__ 
前回お話を伺えた方から質問を頂いております。子供鉅人の米田さんから「今までで一番、目に入って痛かったものはなんですか?」
三鬼 
虫ですね。何か、色々寄ってくるんですよ。普通に歩いていて、鳥にぶつかられた事が3回ぐらいあって。
__ 
3回も!
三鬼 
自転車漕いでたらセミが背中に止まって、鳴き出したり。
__ 
山とか森には行けないですね。億さんから。「どうやったら彼氏が出来ますか?」
三鬼 
欲しがらない。ガツガツしすぎない。欲しいと思っている時には出来ないです。
__ 
ガツガツしすぎると、寄ってこない?
三鬼 
私が、彼氏がいる時は生き生きしているのかモテだすんですよ。難しい事聞きますね(笑う)。

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三鬼