確実に何かが残っていくような

__ 
劇団しようよで拝見したのが、第二回公演「茶摘み」でしたね。面白かったです。一つの台本を2回繰り返すのが、延々と続く茶畑のループを表現していたように思います。
大原 
ありがとうございます。実は、2回目の公演をする前に、「京都だと面白い芝居を作れなくてもずるずると演劇を続けられちゃうぞ」って聞いたんです。大阪でも東京でも同じかもしれませんが。それは、凄く怖いなと思ったんですよね。
__ 
なるほど。
大原 
僕は好きな事をずっと続けられたらいいな、なんてこと思いたくはないです。将来結婚したり家庭を築いたりしたいと思っているんです。自分の表現が、いつかそこに結びついていったらいいなと思っています。「茶摘み」を書く時、確実に何かが残っていくような作品を作らなければならないと思って書きました。
__ 
どのような作品になったと思いますか?
大原 
実は、劇弾ジャスティスアーミーの時は自分の痛みを、見せびらかすじゃないですけど、それ自体を作品にしていたんですね。劇団しようよを旗揚げする時、もっと大きく広く伝わる作品を作りたいと考えました。が、その広げた世界に自分が追いつけていないなと。「茶摘み」では、自分が出来る事をしっかりやろうと思いました。あれ、実家が茶畑農家というのは実話なんです。
__ 
あ、そうなんですね。
大原 
大学卒業して第一回公演終わって、バイトして家に帰ったら「茶摘み手伝えよ」って言われて。僕は何をしているんだろうと。その衝動があの作品の核でした。そういう自分自身というノンフィクションから始まって、最後はフィクションで終わるというのがやりたかったんです。
__ 
最後に散らばる赤いビー玉が印象的でした。お茶の緑と赤は補色でしたね。
大原 
そうですよね。補色というのは大きなポイントなんです。「茶摘み」も、旗揚げ公演のチラシも反対の色の組合せを使っているんですよ。黄緑とピンク、オレンジにブルーの組合せ。
__ 
なるほど。
大原 
演出でも意識しますし、お話でも大きなヒントになります。僕、作品を色味から作るんですよ。まずそこがアイデアの取っ掛かりですね。まず、何色の芝居を作りたいかから考えていくと転がって行きますね。
劇団しようよvol.2「茶摘み」
公演時期:2011/9/2~2011/9/4。会場:アトリエ劇研。

タグ: 結婚について 赤色


印象

__ 
それはいつ頃からですか?
大原 
物心ついた頃から絵を書くのが好きで。イジメられたら帰ってその日のことを絵に書いたり塗ったり、陰湿な子供でした(笑う)。人を、パッと見の印象から原色で振り分けるんですよね。3人いたらこの人は赤色だ、この人は青、黄色・・・みたいな。
__ 
なるほど。
大原 
あと、今思い出しました。高校の頃書いた台本、タイトルに全部色の名前が入っています。
__ 
どんなタイトルですか?
大原 
処女作が、「黒いサンタ」という。泥棒が貧乏の子の家に入って、盗むものがないから代わりにプレゼントを届けてあげるというクソみたいな話でした(笑う)物語の中の登場人物にも色を振り分けてましたね。このキャラは赤、青みたいに分けてました。

タグ: 黄色


質問 佐々木 峻一さんから 大原 渉平さんへ

Q & A
__ 
前回インタビューさせて頂きました、努力クラブの佐々木さんから質問です。「1.童貞ですか?」
大原 
SEXする事に関して、嫌悪感があったんですね。中学校で保健体育を習うまで、男が手を洗わずに女に触ると妊娠すると考えていたんですね。大学でも、4回生になるまで童貞の方が良いものが書けると思っていました。そうですね。守りたいという意識がありました。
__ 
ありがとうございます。それで答えになっていると思います。「2.演技をする上で、どのような演技が好きですか?」
大原 
どういうのが好きか。あんまり好き嫌いで演技をしたことはないんですけど、基本的にアニメの声優さんの演技は、上手すぎて冷たく聞こえてしまうんですよね。だからあまり好きではないというか・・・割と、自分の好きな俳優さんも下手ウマな人が好きですね。クセとして噛んだりとか。テクニックに逃げない演技みたいなのが好きです。

タグ: 声のお仕事、細かい作業


伝える言葉

__ 
今後、劇団しようよで描いて行きたい世界は。
大原 
毎月、4の付く日に路上パフォーマンス「ガールズ、遠く」をやっています。この間は奈良と和歌山と三重に行きました。そこで出会うお客さんは、劇場でのお客さんと全然違うんですよね。たまたまそこで出会った方だから、その人の感動の起こり方というのが、凄く純粋で。運命感じてくれはる・・・
__ 
劇場のお客さんは、選んでそこにいる訳で、さらに出会おうとしているわけですからね。しかも、最初から劇場で起こる事件を予想しているし。
大原 
巡り合わせなんですよね。そうして出会えるってすごく素敵だなと思いました。そういう事もやっていきたいと思っています。そして最後にはこのパフォーマンスを劇場に引き戻すというイメージもありますね。
__ 
なるほど。
大原 
もしかしたら、言葉だけで共感を呼ぶという訳ではなく、伝え方によって千差万別なのかもと、今思いました。言葉を変えれば、例えばこの人には響かなくなるけど、あの人には届く。でもそれはキリのないことで・・・じゃあ、同じ言葉でどうあの人に迫ってゆくか、あの人の心のどこまで響くことができるか、「伝え方」という事に興味があります。
__ 
同じ言葉でも、届くか届かないか。
大原 
「茶摘み」で頂いた一番嬉しかった感想が、「共感出来ないし嫌いだけど、凄く面白かった」。共感出来ないけど、心に入れたんですよ。これ以上うれしいことはないと思いました。好きになってもらうよりも。
__ 
その、嫌いだと仰った人のモデルがあったとして、その方とどのような接し方をしていけば良いと思われますか?
大原 
やっぱり、共感出来ないというお客さんに対しても、あえてこちらの世界を拡張していきたいと思っているんです。それよりも、伝え方、見え方を考えたい。感情は同じでも表情を変えてゆくというイメージといいいますか・・・。結構、自分の演劇の伝え方については方向性を確固として持っていないんです。でもそれが悪い事とは思っていないんです。周りから思われているよりも静かな雰囲気のお芝居が好きだったりするし。
__ 
ええ。
大原 
自分の持っている言葉は変えずに、伝え方を変える事で、共感できない誰かに届けばな、と思います。次はふんわりとした、やさしい感触の作品にしたいですね。
__ 
おお。
大原 
舞台上にチワワがいて、一時間ずっと、可愛いと言われるような芝居がいいと思うんですよね。今までとは違って、肯定的な。

タグ: 路上パフォーマンス


交錯

__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
大原 
うちは劇伴があるんです。一緒に劇団しようよをやっている吉見君にお願いしているんですが、作品の柱の一つなんですよ。ガールズ、遠くの劇場版では、彼の曲を全部入れるぐらいのものにしたいと思っています。
__ 
吉見さんがしようよに参加したきっかけは。
大原 
彼とは劇弾ジャスティスアーミーの最終公演の時から一緒に組んでいるんですが、初めてオリジナルの曲を作って貰った時に「既成の曲じゃなくても、全然行けるんだな」って思ったんですよ。自由さを感じたんです。
__ 
ええ。
大原 
むしろ、彼の作品にインスピレーションを受ける事もあります。僕の、一番最初の色から始まるイメージに彼の音楽が入ってくる事に、期待と希望を抱いています。

タグ: 今後の攻め方


モザイクハット

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがございます。どうぞ。
大原 
ありがとうございます。(開ける)これは帽子ですね。嬉しいです。僕は帽子を被らない人間なので。ありがとうございます。

タグ: プレゼント(装飾系)


ちょっとやめてくださいよ

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。
三國 
よろしくお願いします。
__ 
すみません、ちょっとトイレ行ってきます。
三國 
あっ。はい。
__ 
もし良かったら、その間、何か言いたいことがありましたらここに向けてお話下さい。
三國 
ええっ。
__ 
喋れたらで大丈夫です。
三國 
ちょっとやめてくださいよ。
__ 
喋れなくても大丈夫ですよ。
三國 
分かりました。
サワガレ
京都の劇団。

ベッドで

三國 
ムチャぶりやな・・・あ、面と向かって言い難いんですけど、ここを借りて言わせてもらいます。ずっと前にインタビューの際にいただいたプレゼントの軍手なんですけど、ふとした拍子に右手だけ失くしてしまいました。今は左手だけしかない状態です。幸い、右手だけしかない手袋もありますので、それを合わせてこの冬は乗り切ろうと思います。せっかくプレゼントして下さったのにすみませんでした。・・・戻って来ました。
__ 
すみません。
三國 
いえいえ。
__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。
三國 
2回目ですよね。
__ 
そうですね。もう3年くらい前になりますよね。
三國 
はい。僕ももう役者ではないので、色々変わったと思います。
__ 
変わったとは。
三國 
今はサワガレという団体をやっていて、立場的なものが以前と違いますね。
__ 
最初にインタビューをさせて頂いた時は役者でしたね。
三國 
そうでしたね。僕は当初、役者をやろうと思っていたわけではなく、「人手がいないから出て」、って言われて舞台に立ったのがそもそもの始まりだったんです。そのせいか、芝居が上手くいってもそれほど自分自身カタルシスがなくてを実感できなくて、でも演劇自体には魅了されていったので、いつか自分の作品を作れるようになりたいという気持ちはあったと思います。
__ 
なるほど。
三國 
でも、バイトしながら演劇を続けるという先人達のようにはなかなか思いきれず、実は悪い芝居を辞めた後就職したんですよ。
__ 
あ、そうなんですね。初耳です。どのような会社でしたか。
三國 
営業系だったんですがいわゆるブラック企業で、新卒を大量に入れてはその3ヶ月後に1/4しか残っていないような・・・。でもやりがいはあったんですよ。
__ 
演劇を再開したのは。
三國 
ある日突然、上司から東京出向を命じられて。しばらくウィークリーマンションに身一つで宿泊してたんですよ。シャツと下着だけ持っていけば十分でした。少しして、インフルエンザに罹って。
__ 
ええっ。
三國 
その年はインフルが流行して、2週間くらい自宅待機で外に出られなかったんです。もうずっと、ベッドの上にいました。その間ずっと、布団にくるまって演劇の事ばっかり考えていたんです。
__ 
なるほど。
三國 
もう一度演劇をしようと思ったのはその時です。これはもしかして、大学時代に演劇をやっていたのが人生のピークだったのか、って今後思い続けるんじゃないかという考えがでてきたんです。まあインフルエンザの時に考えた事なんでアレだったかもしれないんですけど。
悪い芝居
2004年12月24日、旗揚げ。メンバー11名。京都を拠点に、東京・大阪と活動の幅を広げつつある若手劇団。ぼんやりとした鬱憤から始まる発想を、刺激的に勢いよく噴出し、それでいてポップに仕立て上げる中毒性の高い作品を発表している。誤解されやすい団体名の由来は、『悪いけど、芝居させてください。の略』と、とても謙遜している。(公式サイトより)

質問 織田 圭祐さんから 三國 ゲナンさんへ

Q & A
__ 
前回インタビューさせて頂いた、ニットキャップシアターの織田さんから質問です。「劇団を旗揚げすることについて。どういう所にやりがいを感じますか?」ピッタリな質問ですね。
三國 
シンプルですが、自分の表現したものへの反応がダイレクトに感じられる事ですね。作品にしろ、団体としての見せ方にしろ。役者として所属劇団の作品に参加していた時は、どれだけその作品に反響があっても他人事というか・・・。やっぱり自分が仕掛けたものを「これ、面白いだろ」って出して、そこに反応が返ってくるのが面白いんですよね。
__ 
なるほど。
三國 
学生劇団にいた時、一回だけ作演出をしたことはあったんですよ。その時は凄く良い反応を頂いて。まあ、見に来てくれたお客さんが日常的に芝居を見てない学生が多かったっていうのが多分大きかったと思うんですが。アンケートもほぼ「良かった」としか書かれなかったんですよね。
__ 
ロリータマザーコンプレックスですね。
三國 
よくご存知で。サワガレを立ち上げた時に思ったのは、世間は凄い。良くも悪くも正直で、だからこそやりがいをより強く感じます。甘くはないですね。今後どうサワガせていこうかなと思っています。

サワガレ「あいめまいみめい」

__ 
そんな三國さんが作られた芝居ですが、実は私は2本しか拝見していなくて。まずは「あいめまいみめい」ですね。宮崎の狂牛病と昭和の怪事件をモチーフにした作品でした。この素材は、どこから生まれてきたのでしょうか。
三國 
当時、宮崎での狂牛病がヤバいとか、日本は終わりだ、とテレビなんかでも報道されてたんですけど、肝心なところはなにも伝わってこない。変な話、すごく隔たりがあるように感じたんですよ。向うで牛が次々と感染しているのに、スーパーに行ったら牛肉が売られている。価格もそんなに違わない。騒がれている事件と僕の間に、見えないけど距離があるように思ったんですよね。それを芝居にしようと思ったのが始まりです。
__ 
あの時は日本中がその事でばかり騒いでいましたね。それとはあまり関係がなさそうな下山事件も、切り口の一つになっていましたが。
三國 
口蹄疫と似たような話ですが、下山事件が起った当時と今の日本の間のにある隔たりが気になりました。戦後すぐの時期で、革命がどうとか、学生運動がどうとか、日本の共産主義が元気あったりとか・・・。色んな資料を読んでも距離感があったんですよ。宮崎も下山事件も、両方共現実に起こったことかもしれませんが起こったことですが、今の僕自身の生活との距離感が拭えなかったんですよ。
__ 
その距離感は、いつ頃から感じられたものですか?
三國 
感覚として、分からない事があると気付いた日からですね。例えば、僕から見て全然分からなかった芝居を他の批評家が見事に切り口を付けて解説してることあるじゃないですか、僕には感じえないものを感じる人がいる。逆に言えば僕にしか感じられないものもある。もしかすると、演劇を通して身についた感覚かもしれません。
__ 
客観的な批評を通して対象と自分との間に距離を見つけたと。
三國 
そうですね。逆に、必ず批評を出来なくてはいけないのか?という疑問も出てきたんですよ。出来る奴はする、出来ない奴はしない。僕は批評をしたいと思ったらするし、何も感じないものは放っておくし×。それが僕の感性なのかな、と、今は思っています。
サワガレ「あいめまいみめい」
公演時期:2010/9/10~2010/9/12。会場:アートコンプレックス1928。

タグ: アートコンプレックス1928 ユニークな作品あります 俳優を通して何かを見る


サワガレ「小部屋の中の三匹の虫」

__ 
さて、「小部屋の中の三匹の虫」。大変面白かったです。後から知ったんですが、マルチエンディングだったそうですね。私が見たのはバッドエンドだったのですが。
三國 
全部バッドエンドです。ハッピーエンド?も一応考えたのですが、会場を扉も窓もない密室に見立て、そこから出ることだけが目的の芝居だったので、ハッピーっていっても、「出れる!出た!」だけで終わっちゃいますからね。なら別にいいかなって。
__ 
なるほど。スリラーというジャンルだと思うんですが、最初に脚本をきっちりと作った訳ではなく、稽古場のエチュードで作られた作品だそうですね。
三國 
稽古場で出てきたもので構成を考えて、それを基に作っていきました。だから変な話、4カ月稽古を続けてきたんですけど完成したのは本番直前なんですよ。
__ 
そうなんですか!
三國 
ソリッドシチュエーションスリラーというジャンルの作品を色々研究するうちに、結局は緊迫感が重要なんだと思ったんです。なのでギリギリに完成するくらいがいいのかな、と。3回目の本番ぐらいが、役者の緊張と落ち着きのバランスが絶妙で、僕も手が震えるくらいぞわぞわしました。
__ 
何回か見に行きたかったです。公演期間はロングランで京都市内6箇所を回っていましたが。
三國 
ロングランにしたのはやっぱり、旗揚げして一年経つのですがまだまだ集団としては体力がないなと思っていたからです。団体として強くなるには、1ヶ月ぐらいの公演を乗り越えないと、と。
__ 
大変でしたね。
三國 
続けざまに6会場25ステージと。ゲネプロもせずに本番、なんてザラで、役者にとっては大きな制約になっていたと思います。もちろん、演出としてもですけど。でもそれ以上に、繰り返しお客さんに見られる中で得られるものも大きかったですね。
__ 
ちなみに、あの血みたいな液体が入っていたペットボトルの中身は何だったんでしょうか。
三國 
あれは試行錯誤を重ねた結果ですね、コーヒーとココアを混ぜ、さらに緑と赤の着色料を加えたものです。とろみを付けたんですけど、あまり生かされなかったですね。
__ 
いや、あれはどういう原理の何だったんでしょうか?あのペットボトルを振るとその人が苦しんだりしていましたが。
三國 
映画ならいざ知らず、演劇で出来るリアルな暴力表現は限られていると思うんですよ。足を切断とかはできないし、血を吹き出させてもトリックを疑われてしまって興が冷めてしま。でも、演劇が虚構なら、暴力の対象が別に身体じゃなくてもいいんじゃないか。体の外に暴力の対象を設定することが出来れば、人を実際に殴らなくても、殴ることで発生する「痛々しさ」みたいなものだけ抽出できるんじゃないのかなって。それで、人間の心の醜さを見せられたらと思いました。
__ 
なるほど。
サワガレ「小部屋の中の三匹の虫」
公演時期:2011/8/5~8/30。会場:元・立誠小学校ほか。

タグ: バッドエンド エネルギーを持つ戯曲 凶暴な役者 暴力


水槽事件

__ 
さて、水槽事件について。というか、そう呼んでもいいですか?
三國 
はい、いいですよ。
__ 
実は私はこの件についてはどちらにも肩入れするつもりはないんです。もちろん事件は良くないですが・・・。
三國 
前科も悪意もない、という事で不起訴になりました。留置所には2日入れられましたけど。実名も団体名も報道され、社会的制裁を受けたと思っています。が、色々と思う事はあります。
__ 
というと。
三國 
もちろん、事件を起こしてしまったことについては一同反省しておりますが、僕らの団体名がサワガレじゃなかったら、報道にも載らなかったんじゃないかなと思うんですよね。
__ 
「劇団HAPPYS」とかだったらまた話は別でしょうね。
三國 
多少、いじりがいがある団体名と劇団のコンセプトなので、取り上げられた上に記事の方でもオチまでつけていただいて・・・。
__ 
「あいめまいみめい」での成果かもしれませんね。
三國 
はい、逆に(笑う)。今までメディア関係の方に資料をお送りしてもあまり反応は無かったんですが、一夜にして・・・。
__ 
今はサワガレのサイトのTOP、水槽にアイコンが沈んでいますね。面白いと思います。
三國 
あれは賛否両論ありますね。でも、ずっと粛々と謝っているだけでは何も生み出せないだろうなと。これに屈して潰れていくのでは、何だか全然意味がないんじゃないかと。来年春まで活動を自粛する予定ですが、その間、各自着々とできることをやろうと思っています。

タグ: 賛否両論 反省Lv.4


着々と

__ 
さて、次の公演は。
三國 
ウチには僕の他に田中次郎という作家がいます。脚本・演出家が二人いるというのが特色なんですが、そこをうまく打ち出せていなかったんですよね。水槽の件での反省の後、田中の脚本での作品を順々に発表していきたいと思っています。
__ 
目標は。
三國 
窃盗団というイメージから、2012年の末には田中の作品が見られる団体、というイメージになってたらいいですね。
__ 
田中さんは、どのような作品を作られるのでしょうか。
三國 
彼は西一風時代の後輩で、自分の持つ世界観を表現に昇華できる数少ない作家だと思っています。僕はコンセプトから作品を作るタイプなんですが、彼は客席を取り込むような世界を作っていくんですよ。力のある劇作家の方も褒めて下さっていて、これから注目を頂けるんじゃないかと。期待していただければと思います。

タグ: 世界観の作り込み


写植スタンプ

__ 
今日はですね。お話を伺えたお礼にプレゼントがございます。
三國 
ああ、また・・・。ありがとうございます。開けてもいいですか?
__ 
もちろん。
三國 
あ、これは。
__ 
スタンプ写植ですね。インタビューでは一切触れませんでしたが、三國さんはデザイナーなんですよね。
三國 
はい、おこがましいですが、ちょこちょこそういうのもやらせてもらっています。これ、ありがとうございます。使わせていただきます。

タグ: プレゼント(ツール系)


月面クロワッサンを終えて

___ 
今日はどうぞ、宜しくお願い申し上げます。月面クロワッサン、お疲れ様でした。面白かったです。
佐々木 
いや~、そう言って頂けたら嬉しいです~。
___ 
佐々木さん、ああいうお芝居をされるんですね。
佐々木 
久しぶりな感じの演技でしたね。学生劇団ではあんなのを主にやっていたので。
___ 
ちょけた感じですよね。森の精であるモリンチュとハナンチュを呼び出すのに、宇宙人を先導して呼びかけるのが無理矢理で面白かったです。
佐々木 
ありがとうございます。今回中々掴めなくて・・・今回演出が変わっていったので、本番入ってからこうしたらいいや、って思い切りました。
努力クラブ
元劇団紫の合田団地と元劇団西一風の佐々木峻一を中心に結成。上の人たちに加えて、斉藤千尋という女の人が制作担当として加入したので、今現在、構成メンバーは3人。今後、増えていったり減っていったりするかどうかはわからない。未来のことは全くわからない。未来のことをわかったようなふりするのは格好悪いとも思うしつまらないとも思う。だから、僕らは未来のことをわかったようなふりをするのはしない。できるだけしない。できるだけしないように努力している。未来のことをわかったふりをしている人がいたら、「それは格好悪いしつまらないことなのですよ」と言ってあげるように努力している。(公式サイトより)
月面クロワッサン
2011年、本公演の全作品の脚本と演出を、作道雄がつとめる演劇団体として設立。劇団員は随時募集しているが、基本的には作品ごとにキャスト・スタッフを集め、公演を行っている。2月、「月面クロワッサンvol.0/どっちみち阪急河原町」が、京都学生演劇祭にて第2位、最高総得点を記録。6月、「バイバイ、セブンワンダー」を京都市内2会場で公演、380人を動員。緻密でスピード感溢れるストーリー構成の脚本と、観客からの視覚的構図を意識した演出で独自の劇的世界を構築する。(公式サイトより)

無目的ビーム

___ 
最近はどんな感じでしょうか。
佐々木 
月面クロワッサンが終わって、努力クラブの稽古ですね。
___ 
「無目的ビーム」。多目的ホールをもじったんでしょうね。いいタイトルですよね。
佐々木 
合田さんのあのセンスは大好きですね。
___ 
ビームという、指向性そのものが無目的という矛盾が面白いですね。ここで改めて伺いたいのですが、努力クラブとは何なのですか?
佐々木 
僕が三回生の時、西一風の座長をやっていたんです。その時高田ひとしさんが企画した、学生劇団の代表を集めようという会があって。その時に彼に会いました。
___ 
第一印象は。
佐々木 
変なビジュアルで気持ち悪いなあと思いました。その後劇団紫を観に行ったんですよ。出た事もあります。大好きなんですよ。本番の前にアップしないし、セットも作らないし、西一風だったら「ちゃんとせな」って怒られるような感じでした。だからショッキングでしたね。
___ 
それで結成したんですね。
佐々木 
去年C.T.T.に出そうという計画があったんですが、一年くらいぐだぐだしていて。その後ようやく旗揚げしました。
努力クラブ3「無目的ビーム」
公演時期:2011/12/23~26。会場:壱坪シアタースワン。
C.T.T
C.T.T.とはContemporary Theater Trainingの略で「現代演劇の訓練」を意味する。1995年に京都のアトリエ劇研で発足し、70回以上の上演会を行う。現状、3カ月毎の上演会を予定。(公式サイトより)

タグ: 自分を変えた、あの舞台 わたしとわたしの矛盾 タイトルの秘密 悪意・悪趣味 旗揚げ


劇団内自立

___ 
佐々木さんは、努力クラブにあってどんな存在でいたいと思われますか?
佐々木 
合田くんとは全然別の存在でいたいと思いますね。相方ではあるんですけど、仲は全く良くないので、それが団体としてはしんどいところです。が、ある程度距離は取れてはいるんですけど。
___ 
なるほど。
佐々木 
普通に、合田団地・佐々木俊一と自立していたいですね。その上でお互い、リスペクトしていられたら。柿喰う客みたいですね。
___ 
おお、柿は確かにそういう関係性だそうですね。

タグ: 私の劇団について 相方


質問 桐山 泰典さんから 佐々木 峻一さんへ

Q & A
___ 
前回インタビューさせて頂きました中野劇団の桐山さんからです。「幸せだなあと思う瞬間は」。
佐々木 
劇研で仕込みが終わって、帰りに船岡温泉に行くというのが幸せですね。
___ 
銭湯ですよね。疲れが癒されるからですか?
佐々木 
何だろう。妙に何か、風情のあるところが好きなんですよ。船岡温泉に行くと、脱皮したような感覚になります。大体銭湯は好きなんですけど、船岡温泉は特に好きです。

タグ: 温泉の話題 銭湯の話題


『演技をする』っていう演技

___ 
佐々木さんは、何か思い出に残る芝居の体験はありますか?
佐々木 
客で言うと、下鴨車窓「王様」の時の岡嶋さんの演技ですね。今年は、あれをひたすら思い出しながら芝居していました。
___ 
凄いですからね。
佐々木 
例えば、他の登場人物に「兄さん!」って叫んで立ち上がって、ちゃんとした上手い演技をしながら、たまに手がピクピク震えてるんですよ。「うわ~この人、『演技をする』っていう演技をしてるよ~」って思って。ああいうのを見ると嬉しくなります。あれ、やっぱり計算してやってるんでしょうね。
___ 
織田さんのインタビューの時に、役に沿った外し方をするとか伺いました。衛星の稽古場でもそんな感じだったと思います。
佐々木 
すごいですね。憧れます。
___ 
では、舞台に立った時の思い入れの深い体験は。
佐々木 
色々ありますね。でも特にFrance_panは忘れられないです。
___ 
私は拝見出来なかったんですが、実験的な試みだったそうですね。
佐々木 
本当に勉強になりました。凄まじい経験値を得られたと思います。感謝しています。感謝感謝です。
下鴨車窓
京都を拠点に活動する劇作家・演出家の田辺剛が主宰するユニット。(活動紹介より)
下鴨車窓#7「王様」
公演時期:2010/12/16~2010/12/23(京都)、2011/1/29~2011/1/30(広島)。会場:アトリエ劇研(アステールプラザ多目的スタジオ)。

タグ: 尊敬している人


ドヒャー!ワー

___ 
佐々木さんがお芝居を始められたキッカケを教えて頂けないでしょうか?
佐々木 
大学に入って軽音部に入ろうと思っていたんですが、新歓ブースに行ったら何だか違うなと思って。その時に西一風が新人募集をしていて、チラシで「演劇なんて壊してしまえ」みたいな事を言ってて。でブースに行ったら全然適当で、全然勧誘する気がなくて。「うわ~素晴らしいここ」って思ったんです。
___ 
というのは。
佐々木 
ガツガツしていないのが好きだったんですかね。音響希望で入ったんですけど、そのうち役者もやらされて。
___ 
最初はどうでしたか?
佐々木 
最初は演技ってものが全くできませんでした。僕、演技って嫌なんですよ。今はまあ、良くも悪くも慣れましたけど、当時はドラマとか観てても「はいはい演技やろ」としかなれなくて。台本を渡されても、これを読んで会話なんか出来るわけないやんと。
___ 
なるほど。
佐々木 
稽古でも、劇の会話というものが全く出来ずに全部棒読みしてました。本番二週間前になって、急に何故か、セリフ全部叫んでやってました。
___ 
誰にも何も言われないのに?
佐々木 
はい、勝手に叫んでました。
___ 
素晴らしい。
佐々木 
もうわからへん、ドヒャー!ワーって。したら高田さんが面白がってくれてそのまま舞台に上がりました。
___ 
佐々木さんは、なぜ叫ばれたのでしょうか?
佐々木 
とりあえずその、会話風にセリフのやり取りをするのが嫌だったんです。そんな、嘘に塗り固めてしまうんじゃなくて。嘘やでーって。
___ 
嘘であろうという疑念があったんですね。もしかして、ヤケクソだった?
佐々木 
そうですね。そのときの出てた役者たちの中で、圧倒的に僕が役者を出来ていないのが分かっていたし。まあ、とにかく本番はあるからどうにかしないと、と思っていました。
___ 
今でも叫びたいと思いますか?
佐々木 
う~ん・・・思いますね。僕は今でも普通の会話劇は、きっと出来ないだろうなと思います。今でも「いま僕は嘘のセリフをホント風にやっています」という声が聞こえてきて。
___ 
お芝居しながらご自身を批評しているんですね。
佐々木 
それはありますね。忘れたくないです。

タグ: 優しい嘘