こういうのもあるんや

植田 
悪い芝居以外の小劇場を見たのはクロムモリブデンが最初でした。ああ、こういうのもあるんや! 奥田さんスゴいなって思いました。
__ 
最初に悪い芝居をご覧になったのは。
植田 
勤めていた会社に、当時の悪い芝居のWEB担当の人がいたんですよ。「岩乙女」のチラシを持ってきはって、見に行って。ああ面白いな、こんなのがあったんやと思って会社辞めました。
__ 
あはは。
植田 
見終わった時、感想が言葉にならなかったんですよ。「あー、あー、よかった」って。感動したんですよ。小劇場というものの存在も知らなかったんですが。いま言うと身内自慢になっちゃいますね(笑う)。今は、ただただ感動している場合でもないんで。もっとこうしなさい、みたいな事を言うようにもなりましたね。
__ 
世代的にね。
植田 
ベビーブームベイビーの時は一番下だったんですけど、今は下の世代ばっかりです。だから、下の子達がきちんと色々出来るようにしていきたいですね。なんて、僕もまだまだ叱られるんですけど(笑う)。一緒に頑張りたいと思います。
クロムモリブデン
1989年、大阪芸術大学映像学科を卒業した青木秀樹を中心に、同大学の学生らを主要メンバーに結成。90年代後半~00年代初期にかけて、「トランス・ナンセンス・バイオレンス」をテーマに、ノイジーな音響・照明、鉄やジャンクを駆使した美術、過激な衣装などを多用し、アート志向の強いパフォーマンス色豊かでパワフルな舞台を繰り広げる。近年は、積み上げてきた独自のスタイルを基盤としながらも、ポップさを前面に押し出したコメディ色の強い作品を制作。確かな毒を胸に秘めつつも、それをさらけ出す事無く、あくまで娯楽作品に仕上げる作風はより洗練の度合いを増している。一貫しているのは、座付き音響家・笠木健司による音響システムに代表される質の高いスタッフワークと、青木秀樹による時代を鋭く切り出すブラックユーモア溢れるテキストである。2006年、本拠地を東京へ移転。THEATER/TOPS、青山円形劇場等での公演を経て、「全員が看板役者」と評される個性溢れる俳優が揃い、最も充実した形で2009年劇団結成20周年を迎える。(公式サイトより)
悪い芝居vol.5「ベビーブームベイビー」
公演時期:2007年8月23~26日。会場:京都芸術センター。

脇だけど

__ 
今後、植田さんはどんな感じで攻めていかれますか?
植田 
僕は悪い芝居において、主役のポジションをどうしても欲しいという訳ではなくて。見た目的にも気持ち悪いので(笑う)
__ 
いえいえ。
植田 
全体における装飾の部分にいた方が良いよねというのがあります。雰囲気作りかな。
__ 
ああ~、ヨーロッパ企画の山脇さんが、メキシコのマリアッチには「何もしないパート」があるとか言ってました。多分、内外の雰囲気を調整する立場なんだろうなと思っているんですが。
植田 
そういう事だと思います。もちろん主役をやれる事があれば嬉しいし、精一杯やると思いますけど、外堀を固めていく事に楽しさを感じるんですよね。「駄々の塊です。」も、脇だけど凄く楽しい役どころでしたし。
ヨーロッパ企画
98年、同志社大学演劇サークル「同志社小劇場」内において上田、諏訪、永野によりユニット結成。00年、独立。「劇団」の枠にとらわれない活動方針で、京都を拠点に全国でフットワーク軽く活動中。(公式サイトより)

タグ: 今後の攻め方


ムーミンの乾パンとマツボックリのロウソク、チョコレート5枚

__ 
今日はですね。お話を伺えたお礼にプレゼントがあります。
植田 
あーっ。貰ってばっかりですみません。
__ 
いえいえ。どうぞ。
植田 
(開ける)おお、ムーミンじゃないですか。
__ 
乾パンとロウソクとチョコレートです。凄く寒いところでも何とかクリスマスだけは出来るように。
植田 
ありがとうございます。僕、ムーミン好きなんですよ。食べ終わった後に缶を使います。

タグ: プレゼント(ムーミン系)


ぼーっと

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。11月はLINX'S 03と一人芝居フェスと、お疲れさまでした。最近はいかがでしょうか。
上原 
まあ、ぼーっとしてますね。立て続けに芝居していたというのもあって。今は直近に予定がないので、久しぶりに。
__ 
いいですよね、ぼーっとする時間。大事だと思います。
月曜劇団
2001年3月旗揚げ。主に大阪、神戸など関西を拠点として活動中。上原日呂と西川さやかの旗揚げメンバーに加え、2007年からはヤマサキエリカが入団。現在はこの3名で構成されている少数精鋭ぽい集団。シュールで明る暗い会話劇をベースに、なんちゃってダンスやコスプレなども取り入れたいざというときに一言でジャンルを説明しづらいお芝居を展開中。(公式サイトより)
LINX'S 03
公演時期:2011/11/18~21。会場:シアトリカル應典院。
最強の一人芝居フェスティバル
公演時期:2011/11/24~27。会場:in→dependent theatre 2nd。

底辺にあれば、それでいい

__ 
私が初めて月曜劇団を知ったのは、「背骨と灯台」のチラシを拝見した時でした。カラフルだったり目を引く要素があったりと目立つチラシが多いなか、モノトーンの本チラシというのは初めてに思いました。とはいえチープでもなく、シンプルで美しいなと。
上原 
ちょうどその頃、カラーのチラシが多かったので、逆に目立つやんと思ったんですよね。
__ 
その、月曜劇団の作品性について。勝手に思っているのですが、演技自体はエンタメ的な方向でありながら中身はドライな感触があるように思います。そこが、「背骨」のチラシとイメージが重なる気がするんです。
上原 
芝居を見るのが好きなんですけど、重たい内容の芝居を見ると「別にええやん」ってなるんですよ。現実世界の方がひどい事いっぱいあるし、お芝居を見に来ていながらそういうものを見たくないなと。
__ 
ええ。
上原 
自分が作品づくりに関わる時は、重い伝え方をしなくてもいいんじゃないかと思うんです。底辺に訴えたいものがあれば、それでいい。むしろ軽い演技の方が、伝えやすいんじゃないか。その方が普通に見れたりする。むしろ、重い経験をした人には何となく伝わると思うんです。
__ 
伝わりやすさ。
上原 
どう取ってもらってもいいかなと。全員が全員、こう思えという作り方はしていないんです。見た人それぞれ、感想が違っててもいいなと思います。

「なら、こうしてみたら?」

__ 
LINX'Sで上演された「月曜劇団の会議は踊る」。これは、まさに人によって感想が変わる作品だと思いました。路上でのシチュエーションコメディとも取れるし、お笑いを取るための単純なコントかもしれないし、「お馬鹿」が生んだ混乱の先に結束があるという希望的な結末というメッセージもある。
上原 
座長の西川が色々考えて書いたものですが、20分に要素を詰め込むとなるとやはりああいう形になりますね。僕は演出をするだけなので、内容ではなく見せる事に責任を持っています。その分業性が上手くいってるのかもしれません。
__ 
上原さんの演出のやり方について。「会議~」を拝見して、役者の出ハケの整理が非常に優れているなと思ったんです。本番に出るライブ性を確保しながら、限られた稽古期間で役者に良いパフォーマンスをさせる指示や、コンディションの持っていき方のスマートさを感じたんです。
上原 
稽古をやっている時に役者の体が反応しているのが見えるんですよ。(ああ、この人はこうしたいんやな)って。「なら、こうしてみたら?」って言えるんです。これは僕も役者やってるから、そのあたりの生理が見えるんです。
__ 
なるほど。だからか、すごく筋肉質な作品だと思いました。演出された無駄なシーン運びで、結果、ストレスのない観劇体験でした。
上原 
そうですね。ストレスのないようには気をつけていますね。でも「絶対的にこうしろ」みたいな事は言わないです。その人がどうしたら伸びるか、生き生きするかという事しか考えていません。だから、演出家としては大した事ないんですけど・・・
__ 
いえいえ。どうしたら伸びるか、という事を考える。つまり、役者がどうしたらきれいに見えるかという意味での交通整理だけではないんですね。
上原 
稽古期間なんてずっと流動的なんですよ。完結へのプロセスをあえて考えない。ここでこう見せたいというのは何となくあるんですけど、それは100じゃないんです。稽古場でお互いが持ち寄ってきたものを合わせて、100に作っていく感じですね。

タグ: 出ハケについて 稽古期間が短いピンチ


ウソをつきたくないのかも

__ 
一番面白かったのは、回想シーンに入る前に上原さんが「ハッ!!」と客席に叫ぶネタでした。「言われてはっとする」というテキストの演技を過剰、むしろ客席に向いて叫ぶという、もの凄く思い切りのよいネタだと思いました。
上原 
あれはもうキッカケというアピールですね。音響さんにタイミングを教えるという(笑う)
__ 
何というか、ポイントを押さえながら爆発的な何かも出来る感じですが、例えば失敗する事はありますか?
上原 
よくありますよ。シーンにまるまる出てこなかったり、セリフが全く出てこなかったり、小道具壊したり、リアルに役者を殴ったり。
__ 
そんな事があるんですか!
上原 
小道具の棒で相手の尻を刺してしまって、痔を悪化させてしまった事もあります。手加減が出来ないというか・・・何でしょうね。行ける所までの実感がないとだめなんでしょうね。
__ 
納得出来ないとだめ。
上原 
ウソをつきたくないのかもしれないです。お芝居という大きなウソをつくのに、小さなウソをついたらあかんって。小さなウソをつくと、大きなウソは成立しなくなる。
__ 
小さなウソとは。例えば、言えないセリフを言えてしまう事だったり?
上原 
気持ちがないのに段取り通りにやってしまったり。あれ? って思うと、お客さんも分かるんです。すると崩れてしまうんですね。殺陣だったら、切れないという約束ごとがあるから成立するんですが。芝居の部分でそういうのがあるとちょっと嫌やなと。
__ 
見てるこちらも、それはすぐ分かると思いますけどね。
上原 
だから、小さなウソはなるべくつかないようにしたいです。いやー、上手くなりたいですね。

タグ: 俳優の「素」を生かす 生きている実感 とんでもない失敗をしてしまった


2割

__ 
勝手な話、私は上原さんを演技の天才だと思っているんです。別にお世辞を申し上げている訳ではなく。
上原 
ほほ。
__ 
イメージを観客の予想よりずっと素早く的確に表現する俳優を天才だと思っているんですが、上原さんは正にそれだと。
上原 
そうした勘は、関西の文化である漫才やお笑いが元かも知れませんね。ツッコミみたいに、反射的にやれるというのがあると思います。さらに、月曜劇団の場合は素の部分を出す事があるんですよ。演じているのが8割、素の部分が2割となるようにあえて残しています。
__ 
それは、ライブ性を大事にするからですか?
上原 
そうですね。だから以前客席で携帯が鳴った時、芝居止まったんですよね。
__ 
えっ。
上原 
僕が出ていたシーンで、携帯が客席で鳴って。振り向いたんです。
__ 
素晴らしい。
上原 
僕がバーテン役で舞台に立っていたんですが、「オーダーでーす」とかいう着ボイスが鳴ったんですよ。「注文受けるの俺やから!」ってなりました。
__ 
すごいですね。だからこそ、客席と空気を共有出来ているのかもしれませんね。「素の部分を残す」。どのような効果があってほしいと考えておられますか?
上原 
効果的には、同じ時間を過ごしながら一緒に覗いているという事になってほしいですね。月曜劇団の舞台セットは3方がパネルになっている事が多くて、客席との間に透明な壁があって、それを越して見て貰ってる感覚があります。こちらが、演技の中で素になっている部分を残している事で、お客さんと一緒に醒めながら自覚的に作品を覗けるんんじゃないかと思うんですね。
__ 
では、その空間の中の人々には、どのような存在であってほしいですか?
上原 
自由であってほしいですね。誰よりも。台本通りですけど(笑う)でも、どんな役でも楽しんでほしいと思います。

タグ: 自覚的になりたい


まだあるのかもしれないのに

__ 
では、自由ではない俳優とは?
上原 
うーん・・・、同じ事ばっかり出来る役者ですね。スキルとしては重要なんですけど。たとえばコンディションというものがあるんですが、それを無視して同じ事ばっかりやってしまう。「それはあなたじゃなくてええやん」って。
__ 
ええ。
上原 
そうじゃなくて、その時のコンディションに合わせて、最低ラインは超えた上で、自由にやれる役者がいいんじゃないかなと思います。
__ 
不自由な俳優。
上原 
可能性がまだあるのかもしれないのに、演出家の指示を守っているのか、追求しようとしない役者は、自由ではないと思いますね。
__ 
それは多分、一つの演技の後ろに様々な選択肢がある事を忘れて精度ばかりを上げようとしているのかもしれませんね。
上原 
恥をかくことって大事なんですよ。装う事も重要ですけど、失敗しないようにしていたら、経験は広がっていかないんじゃないかな。

タグ: 不自由さ


質問 植田 順平さんから 上原 日呂さんへ

Q & A
__ 
前回インタビューさせて頂きました、悪い芝居の植田さんから質問です。「定食屋に友達数人で行きました。注文したのに、自分のメニューだけ忘れられているみたいだ。この場合のスマートな対処を教えて下さい」。
上原 
スマートな対処法? 店を出る時に、「僕だけ料理出て来なかったんですけど・・・」って言うかな。もしくは、気づいた時に「一番早く出来るもの何ですか?」ってオーダーを変えますね。
__ 
カッコいいですね。

「どくはく」

__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
上原 
役者として借り出された時に、求められた事を楽しんで仕事したいですね。
__ 
私も、楽しんでいる上原さんを見たいです。
上原 
(笑う)どんな舞台でも楽しみたいですね。
__ 
演出者としては。
上原 
応えてくれる俳優には、最大限報いたいと思います。こないだの一人芝居の大西さんみたいに。
__ 
あれは凄かったですね。
上原 
あの作品は、もうそのまま素直に演出させてもらった感じですね。
__ 
「どくはく」大変面白かったです。演出をされておりましたね。途中から、見てはいけないものを見ているような気がしていました。
上原 
脚本の力ですね(笑う)。実はめっちゃ細かく段取りを付けました。大西千保という役者の存在感がずば抜けている上に踊れるので、緊張と緩和を上手く使えるんですよね。30分間ずっと緊張していても面白いかなと思って作りました。
__ 
最後、大西さんにしては珍しく汗だくになっていましたね。
上原 
そうですね、普段大西さんはそんな状態になりませんからね。
__ 
役柄は「思いの強い人」でしたね。
上原 
内面から出てくる腹立たしさを鍵に作りました。彼女の中ではグルングルンしたと思いますよ。せっかく、演出が別だから「どくはく」は玉置君がしないであろう遊びをしてみたり。色々な試みに応えてくれたと思います。

タグ: 役者の汗を見せる エネルギーを持つ戯曲 役者に求めるもの 今後の攻め方 玉置玲央さん


ちっちゃくたってイタイワニー

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがあります。
上原 
貰えるものなんですか。
__ 
もちろんです。どうぞ。
上原 
(開ける)ワニ。面白そうな奴じゃないですか。
__ 
3~4人が遊べます。皆さんで遊んでみてください。
上原 
劇団員と遊びます。

タグ: プレゼント(凶器・防犯系)


あの時の服

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。久しぶりですね。
紙本 
久しぶりやなー。最初の時はもう何年前?
__ 
もう5年以上前ですね。
紙本 
あの時の服、まだ捨ててへんわ。あかんな。
__ 
ああ、ボーダーの。あれはよく似合ってました。
劇団衛星
京都の劇団。代表・演出は蓮行氏。既存のホールのみならず、寺社仏閣・教会・廃工場等「劇場ではない場所」で公演を数多く実施している。
ユニット美人
劇団衛星所属俳優の黒木陽子と紙本明子で2003年11月に結成。あまりに人気がない自分達が嫌になり「絶対モテモテになってやる!」とやけくそになって制作に福原加奈氏を迎え正式に結成。「女性が考える女性の強さ・美しさ・笑い」をテーマに日々精進中。(公式サイトより)

演劇演劇してない

__ 
紙本さんは、最近はどうですか?
紙本 
人生においてってこと?
__ 
そうですね。人生において。
紙本 
舞台にたつ事ばかりを考えなくなったかなあ。他の事も結構ばたばた、忙しくなってきていて。前まではそうでもなかったんだけど、知り合いが増えて行く事が楽しく感じてるなあ。
__ 
演劇ばかりの生活ではないと。
紙本 
最近は一般企業とか、教育委員会とか、行政とかの方の知り合いが増えるねんか。そういう方にワークショップに参加して頂いたり、公演を見に来て頂く事が多いですね。
__ 
そういう人たちと仕事して、どういう時に手応えを感じる?
紙本 
楽しいと思うのは、やっぱり「演劇って凄い」と言ってもらう時かな。俳優としてのパフォーマンスを観てもらって、刺激を受けてもらうのは嬉しい。そういう時にまず大切にしているのは、「笑い」を取る事かな。
__ 
なるほど。どんな感じで笑いを取っていく?
紙本 
演劇人って、たいていいい加減と思われてるやんか多分。でも時に真面目に喋ってみたりして、「あ、意外にきっちりしてるな。ほ。」みたいな。
__ 
意外性がね。
紙本 
で、パフォーマンスをして「あ、何かこの人やっぱり面白い人だな」、みたいな。いい加減な演劇人ときっちりした社会人の境目を狙ってるみたいな感じ?いい加減やから、ちょっと真面目にするだけで、まともに感じてもらえるだけかもしれへんけど。
__ 
そうですね。固い一般企業の人からしたら、ワークショップで演劇人のいい加減さに触れてみたいという気持ちはあるでしょうね。
紙本 
そうかもね。

最初の挨拶で

__ 
初めて出会う人との仕事が多いと思うんですが、そういう場合、早く打ち解けるコツみたいなものってありますか?
紙本 
衛星の名刺って結構ふざけてて、ファックさんの適当なイラストやねんで、でも社会人の人ってきっちりしてるから、「かわいいですね」って言ってくれるんやけど。
__ 
うん。
紙本 
劇団のロゴとイラストの配色が変えれらるねん。私はピンクで、植村さんはオレンジだったかな。まあ、電通のマネやねんけど。
__ 
ふふふ。
紙本 
「かわいい名刺ですね」って言われた後に、「自分の色を決められるんですよ。電通のパクリなんですけど」て。褒められた後にちょっと笑かすとか。このコンポタージュめっちゃ美味いね。でも、最初に会う人と打ち解けるのは毎回難しいな。
__ 
ちょっと緊張する人もいるかもね。
紙本 
うん。でもいつも勉強になるで。普通に仕事している人は、ホンマにすっごい面白いねん。ワークショップ、いつも盛り上がるねんで。
__ 
それはちょっと分かる気がする。

タグ: おふざけ


ユニット美人には愛が欠けている

__ 
私が最後に見たユニット美人は、カラフル金沢でしたね。大変面白かったです。
紙本 
遠くまでありがとうな。ほんまに。
__ 
カラフルで他にプログラムは、coffeeジョキョニーニャと試験管ベビーだったんだけど。やっぱりユニット美人の技術力は抜きん出ていて、会場が魔術に取り込まれていたようだったんですよ。ああいう訳の分からない引力が、ユニ美にはあると思う。
紙本 
あの回はお客さんのウケが良かったと思う。会場が沸いてた。
__ 
うん。すごかったよ。それでもやっぱり、紙本さんの前で言うのはアレだけど、ジョキャニーニャはそれ以上に感動したんですよ。
紙本 
おお。
__ 
だって、凝ってないし、ストレートで、全照で、僕らが考えているイカした何かではない、けれどそこで培われた演劇の洗練された姿だったと思うんですよ。俺、静岡から出てなかったらああいう芝居を目指していたと思う。泣いたわ。
紙本 
変に影響を受けずに、好きだから演劇を続ける!って感じがしたね。ストレートやったな~。「砂糖風呂一本で一時間いけるんやな~」黒木さんと話題にあがったよ。
__ 
そうそう。これからも、ショーケースとかでもユニット美人が見られたら嬉しいなあ。
紙本 
そやね。条件を合わせられなくて断ったりした事もあったけど、ユニット美人を知って貰えるいい機会やもんね。ありがたいよね。今後、増えていけばいいと思う。
__ 
そうですね。本公演も楽しみです。
紙本 
うん。・・・色んな人から「もっと見たい」と言ってもらってて。頑張らなあかんとは思ってんねんけどな。いかんせん、面白いだけだったり作品を作りたいだけじゃあかんなというのが身にしみて分かるよね。
__ 
というと。
紙本 
企画をプロデュースする為の時間と、愛がないとね。
__ 
愛!
紙本 
愛! ユニット美人には愛が欠けている気がする。
__ 
本当ですか。愛とは、どういう意味での愛? いや、分かる気がするけど。情熱ですよね。
紙本 
情熱かなあ・・・難しい話になるねこれは。
__ 
決意と愛ですね。
カラフル~金沢ラウンド~
公演時期:2011/09/17~19。会場:金沢市民芸術村。

エール

__ 
次は。
紙本 
gateで、「スルわたし、サレるわたし、企画」やね。
__ 
あ、朝平陽子さんとやってるやつですね。朝平さんは面白いよね。ユニット美人じゃないけど、ユニット美人を体現してると思う。
紙本 
そやね。朝平さんは面白いし、ユニット美人の事を好きでいてくれるのが嬉しい。今度は、朝平さんの台本です。
__ 
そうなんだ。どんな話になるのか。
紙本 
人が書く台本、緊張するなあ。自分がやってて、これで合ってるかどうかわからんしな。そういうのが緊張するよね。
__ 
前回は紙本さん作でしたね。面白かったです。一人の女性がおめでとうを言えなくなる話。
紙本 
ありがとう。結構みんなに褒められたんです。死ぬほど大変やったけど、乗り越えた先の手応えというのは得難いものがあるね。実はな、妹に向けたメッセージがあるねん。
__ 
そうなんだ! どんなメッセージが。
紙本 
うちの妹な、すっげー真面目やねん。でも目標とかを持って生きているタイプじゃなくて。そういう部分がイライラするというか、素直に接てあげれないというか。
__ 
なるほど。
紙本 
「お姉ちゃん(私)が実家に帰ってきたら、やいやい言われる」みたいになってて。いつも、思ってないのに「あんたもっとしっかりしいや!」って。いつも、酷い事を言ってしまってるなあと思いながら酷い事言ってるねん・・・。そんなもやもやした気持ちをぶつけた芝居やったね。妹、見に来てへんけどな。
__ 
でも、妹さんへのエールでもあるんでしょう。伝わっているといいですね。
紙本 
せやね。
カラフル~金沢ラウンド~
KAIKAがプロデュースする短編連続上演企画。KAIKA本公演前のトライアル上演としての位置づけでもある。イベント終了後にはワークインプログレスの一環として、併設のギャラリースペースAKIKANにて「カフェ」という意見交換会を開きます。(公式サイトより)
「スルわたし、サレるわたし、企画」
紙本明子/朝平陽子。一人芝居の作演出・出演をそれぞれが担当し、一つの作品を二人で交互に演じる。

質問 三國 ゲナンさんから 紙本 明子さんへ

Q & A
__ 
前回インタビューさせて頂きました、サワガレの三國ゲナンさんから質問です。「自分の劇団とのいい関係の保ち方を教えて下さい」。
紙本 
えー? 愛? ウチは特殊やと思うけど・・・私の場合は、嘘を付かない事かなあ。
__ 
どういう嘘?
紙本 
あかん事はあかんと言うし、面白くない演技にはハッキリとダメって言うし。それから、普通に嘘は付かない。モヤモヤする事を無くす。
__ 
うん、それでいいサイクルが出来ていく感じなんですね。

形態模写

__ 
紙本さんの大きな武器はアレですね。形態模写が面白いよね。門脇さんから、一度も見たことの無い少年王者舘のモノマネを、ほんの少しの演技指導だけで再現出来たとか聞いてます。
紙本 
あー。身近な人のものまねがやっぱり得意やね。清水さん(デザイナー)のモノマネとか、門脇君に褒められたんですよ。
__ 
何故、そんなに上手なんでしょうか。
紙本 
揚げ足取りやからと思う。人の揚げ足を取ろう取ろうと、常にアンテナを張ってるから、その人が恥ずかしいクセを瞬時に読み取ろうとしてしまうんやね、本能的に。意地悪やねん。
__ 
なるほど。私のベストは奈木野さんのモノマネだなあ。
紙本 
そんなんしてたっけ(笑う)。忘れたわ。あ、昔のバイト先のトダ君のモノマネが得意やで。大爆笑やった。髪型ばっか気にしてる子で、こうすんねん。
__ 
(爆笑)・・・紙本さんのモノマネの面白さは、多分演技中の(無表情に近い)真面目さがこちらの想像力をかき立てるからだね。
紙本 
その人の顔になりきっているつもりでおるからな。
__ 
能で言う、固定された表情が不意を付いて、それで面白さがいきなり湧き出る感じなんだよなあ。
紙本 
芝居を観に行って面白かった時も、これは黒木さんに伝えなければ!って思って、事務所でモノマネしてます。逆につまんなかった芝居は、全くそう思わないな。感動した時はモノマネポイントがわっと出てくんねん。
__ 
愛だな。

送り出してくれるような本番

__ 
今後、紙本さんはどんな感じで攻めて行かれますか?
紙本 
一番楽しいのは本番の時やから、本番の機会を沢山増やしたい。でも、何でもかんでも舞台に上がるというのじゃなくて、劇団が認めてくれて送り出してくれるような本番をいっぱいやりたいなと。誰かに迷惑を掛けてやるようにはしたくない。
__ 
なるほどね。
紙本 
それが集団としてやっていく事の大変さやけど。極力、周囲に認められるように活動をしていきたいなと思います。関わってくれた人にもっと観てもらえたらと思います。