豆企画 3rd beat「飛龍伝」

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願い致します。
古野 
よろしくお願いします。
__ 
最近はいかがでしょう。
古野 
今は、豆企画の「飛龍伝」ですね。ケッペキ出身の人と、立命出身の人が分かれている感じなんですよ。別々に分かれているけど、それぞれのコンビネーションが出ているんですよ。
__ 
私も、是非見たい人が何人も出ているんですよね。予定を合わせて、是非参ります。頑張ってくださいませ。
古野 
ありがとうございます。


豆企画
高校演劇部顧問の鍵山千尋が演劇部のOBとかつての所属劇団の友人を集めて企画した団体。(公式サイトより)
豆企画 3rd beat「飛龍伝」
公演時期:2011/3/19~21。会場:京都大学西部講堂。

タグ: 鍵山千尋さん


vol.163 古野 陽大

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2011/春
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古野

どんどん追い続けていると

__ 
さて、古野さんがお芝居を始めたのは。
古野 
高校二年生の時です。それまでバンドを組んでたんですけど、バンド仲間が関わっていた公演にノリで行って。鴻上尚史の「天使は瞳を閉じて」。それから演劇部に手伝いに行ってたんです。スタッフワークが楽しかったんですよね。セットを作ったりとか。
__ 
続けている理由は。
古野 
何というか、「ここまで出来た」っていう状態になっても、まだ分からない部分が出てくるところでしょうか。それをどんどん追い続けていると、辞めようにも辞められないんですね。ありがたい事に、大学に入ってから演劇をしていない時期はないですね。

タグ: 鴻上尚史 もう、辞めたい 自分は何で演劇を


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2011/春
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古野

正直者の会「スナップ/スコップ」

__ 
私が古野さんを初めて舞台で拝見したのは、正直者の会の「スナップ・スコップ」という作品でした。正確ながらも、どこか端々に新鮮さのある芝居をされるという印象があります。
古野 
ありがとうございます。
__ 
会場は西陣ファクトリーガーデンでしたよね。
古野 
あそこは凄くいい空間ですよね。
__ 
ご自身にとってはどんな作品でしたか。
古野 
田中遊さんがブログで書かれていますけど、中々、何が生まれているか分からない稽古の仕方だったんですよ。だめだしの時に、よく分からないという話をみんなでしていました。それでも、西陣という劇場の雰囲気にあう作品になったと思います。
__ 
そうですね。海や時間や、広大なものを飛び越えていく想像力が主役の作品だったと思います。それがあの西陣の小屋で行われていたのが新鮮でした。
古野 
演劇って、やっぱり脚本があってその物語が大きな柱になると思うんですよ。役者は、少なくとも僕はそれをどう見せようかと考えてしまいがちなんですけど。そこではなくて、役者の体であったり声であったり、そういう部分から攻める作品だったなあと。
__ 
なるほど。
古野 
その、体から出てくるものこそが見るべきものじゃないかなと思うんです。舞台上でも、涙を流す演技じゃなくて、ほんまに泣いていた方がお客さんも胸を打たれるんじゃないかって。
__ 
実際に泣いている人と泣いている演技は違う。
正直者の会
田中遊氏を中心とした演劇ユニット。
正直者の会「スナップ/スコップ」
公演時期:2010年11月。会場:西陣ファクトリーgarden(京都)、津あけぼの座(三重)。
西陣ファクトリーガーデン
京都市上京区。アーティストによる共同アトリエ・スタジオとして運営するアートスペース。

タグ: 津あけぼの座


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2011/春
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古野

自分の役とは、自分の体とおそらくは少し離れたところに

__ 
俳優として、ご自身に足りない部分は。
古野 
何もかも勘でやってきてしまっている部分ですね。体を動かすパフォーマンスとなると、勘だけではどうにもならないので、そろそろワンステップ上にいかないといけないなと。悩んで悩み尽くさないと、自分の拡大にはつながらないと思っています。
__ 
拡大。
古野 
自分の役とは、自分の体とおそらくは少し離れたところにあるものなんですよ。空間か、別の単位かは分からないですけど、そこに少しでも近づくにはどうすればいいのか。そういう事を今まで勘でやっていた。それだけじゃ、いろんな役をこなせないなと思います。だから、楽をしない事ですね。
__ 
拡大するためには?
古野 
たとえば時代物をやるときに、その時代の背景をひと通り勉強する事は簡単なんですよ。でも、その密度は実はお客さんには簡単に分かられてしまうものだと思うんです。知識じゃダメなんじゃないかなと。理解こそが、鮮明に、事細かに現れてしまう。
__ 
ええ。
古野 
三重県で「スナップ/スコップ」をやらせてもらったんですけど、その打ち上げの席で言われたんです。「豊島さんの言葉は絵になって頭に入ってくるけど、あなたの言葉は文章でしか伝わってこない」。今のままではお客さんに考える間を与えてしまうんですね。単純な「海」なんて言葉にしても。
__ 
ええ。
古野 
いま海にいるのか、それは何歳の時に行った海なのか、海に行っている未来の自分を想像しているのか、天気は、海に何があって、と事細かに。自分が漠然と、ぽんと考えただけの想像力では勝負出来ないなと。
__ 
なるほど。
古野 
ドットを細かく。って田中さんに言われた事なんですけど。
豊島由香さん
京都を中心に活躍する女優。

タグ: 背景が浮かびあがる


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2011/春
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古野

色んな事をしてみたい

__ 
古野さんは、今後どんな形で攻めていかれますか?
古野 
攻める。やっぱり、演劇だけにとらわれないようにしたいと思います。演劇だけしかやっていないと、人間としての幅は広がらない気がして。色んな事をしてみたい。それを取り入れた演劇。事はあるんですよね。ロッククライミングをやってみたくて。
__ 
おお、いいですね。凄く似合っていると思います。なんだか、身体と精神とを総動員するイメージがあります。手を掛けて足を掛けて、という、自分の体を使ってのやりとりというか、本番の体験というか。
古野 
僕は台本渡されて「はいやって」って言われた時に、声で勝負してしまったりとか、顔の表情とか、勘で荒い事しか出来ないんですよ。体を総動員できるようになりたいと思っているのかも。他にもイベントを作ってみたりしてみたい。色々な経験が、後で生きることもあるかもしれないと思います。

タグ: 今後の攻め方


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2011/春
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古野

質問 殿井 歩さんから 古野 陽大 さんへ

Q & A
__ 
前回インタビューさせていただきました殿井さんから、ご質問を頂いてきております。「人を傷つける台詞について、そのい台詞をいうのに気が引ける事はありますか?」
古野 
ないですね。むしろ、言える時は言ってしまえと。
__ 
殿井さんは、それは優しさだと思うんですが、お客さんの気持ちを想像してしまうんですね。
古野 
すごい。そこまで考えてやれてないです。

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2011/春
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古野

雑誌「風の旅人」

__ 
今日はですね。お話を伺えたお礼にプレゼントがございます。
古野 
ありがとうございます。失礼して。(開ける)これは。
__ 
もしかしたら、放浪気分が味わえるかもしれません。

タグ: プレゼント(書籍系)


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2011/春
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古野

悪い芝居vol.11 キョム!

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。
北川 
お願いします。
__ 
もう、年の瀬ですね。
北川 
びっくりですね。芝居で始まって芝居に終わる年でした。
__ 
そうなんですね。
北川 
今年(2010年)の最初に、クロムモリブデンさんの年越し公演に出演して、年末は悪い芝居さんの「キョム!」に。
__ 
「キョム!」。大変面白かったです。ご自身ではいかがでしたか?
北川 
大変でしたが、すごく役者冥利につきる公演でした。好き放題させて頂きました。
__ 
山本さん役ですね。
北川 
物語のコアな部分を担っている役どころというのは実はあんまりないんですよ。野球に例えると7番ライトみたいな、シメるところでシメる役が多かったので。
__ 
そうそう、ぐいぐい引っ張っている感じがありましたね。
北川 
いえ、全員で作るというのがあの作品のコアだったんだと思うんですよ。
__ 
ああ、最後のあの状況を舞台にいる全員で作り上げるという。
北川 
山崎さんが、それを作るのがすごく上手だったと思うんですよ。なんて言うんでしょうね。役と役者と、役のもつ物語がダブるというか。役者の持つ物語みたいなのが生かされたんじゃないかと思います。
__ 
参加している俳優、個人の佇まいということですね。
北川 
今回はそこすらも一緒になっていくというか。表現に、演劇に携わる人間として、とても贅沢な作り方をさせて貰いましたね。
カムヰヤッセン
東京大学で活動していた北川大輔が学内劇団を退団後、一年余りの時間を経て結成。ちなみに劇団名は、アイヌ語で「神様」を意味する「カムヰ」と、北川の出身地である鹿児島弁で「なさけない、たよりない、ふがいない」といった意味をもつ「ヤッセン」をくっつけた造語。(Corich 舞台芸術の紹介文より)
悪い芝居
2004年12月24日、旗揚げ。メンバー11名。京都を拠点に、東京・大阪と活動の幅を広げつつある若手劇団。ぼんやりとした鬱憤から始まる発想を、刺激的に勢いよく噴出し、それでいてポップに仕立て上げる中毒性の高い作品を発表している。誤解されやすい団体名の由来は、『悪いけど、芝居させてください。の略』と、とても謙遜している。(公式サイトより)
悪い芝居vol.11「キョム!」
公演時期:2010/12/18~26(大阪)2011/1/14~16(東京)。会場:精華小劇場(大阪)駅前劇場(東京)。
クロムモリブデン
東京の劇団。代表・青木秀樹氏による脚本・演出で乾いた現代を破裂的に描写し風刺する。

タグ: 「悪い芝居」の存在


向き合う時間

__ 
今回の公演に参加されたキッカケとは。
北川 
それが、僕も良く分からないんです(笑う)。悪い芝居さんは前から、カラフルなチラシがすごく気になっていたんですよね。それからサイトを見ていたんですよ。ある日、出演者募集という文字をたまたま見て、年末空いてるし、オーディション受けよう、と。
__ 
なるほど。
北川 
大阪・京都でやってみたいというのはもちろんあったんですよ。ビビビときましたと言うしか。
__ 
稽古は、いかがでしたか。
北川 
何でしょうね、ひたすら自分との戦いでした。キャストも多くて、若い人もたくさんだったので。でも、山崎さんはこの座組じゃないと出来ない作品を作りたいとおっしゃっていて。
__ 
確かに、ほとんどのキャストが外部からの出演でしたね。
北川 
これまで、大した実力もないくせに、ある程度実力がある人たちと組んでやることが多かったんです。だから、慢心する恐れがあるかもって。そういう意味で、京都というのは良かったかもしれません。自分がどこにいるかというのをとらえ直す、ある意味キツい、でも清々しい作業になりました。おれ、こんなんやったで、みたいな。自分とじっくり向き合う時間を頂きました。
__ 
楽しい稽古場になっていったと、大川原さんから伺っています。
北川 
お芝居の常識ですけど、共演者とお芝居を作っていく中で、たくさん愛を渡したらその分返ってくるんですよね。当たり前の事ですけど、それを心の底から思いました。そういうのってやっぱりどこか、ちょっと年を取ってくると打算だったり見返りを期待したり、ごちゃごちゃしたものが入ってくると思うんですけど。今回は一切そういうのを抜きで、作品に当たる事が出来ました。
大川原 瑞穂
悪い芝居。女優。

タグ: この座組は凄い 混成軍的な座組 「悪い芝居」の存在


3人と一緒に残ってバットを持っている

__ 
今回の「キョム!」。見ていく内に、今この舞台の上のパフォーマンスがメタフィクションなのか、パッケージされているフィクションなのか、少しづつ分からなくなっていく。観客として見ていながら、だんだん自分が参加しているかもしれないという錯覚に捕らわれていく仕掛けでしたね。
北川 
作品の本当にコアなところは山崎さんに聞かないと分からないんですけど、お客さんもあの3人と一緒に残ってバットを持っている、みたいな形になればいいねと稽古場でも言っていて。
__ 
なるほど。何というか、いつの間にか参加しているというか。一番最初に、西岡さんが来場のお礼を言うじゃないですか。そのセリフで劇場全体が悪い芝居という劇団の公演会場だけではなくなったというか。
北川 
引き寄せてみたり、引き離してみたり、忙しい芝居でしたね。それも狙っていたところだと思います。

心が動く舞台

__ 
さて、北川さんが主宰されている劇団、カムヰヤッセンのお話に移りたいのですが。その前に、以前インタビューさせて頂いた方から、メッセージを頂いてきております。
北川 
誰だー。
__ 
奥田ワレタさんからです。
北川 
だはは。ワレちゃんありがとうございます。
__ 
そのままお伝えします。「おお 悪い芝居頑張って」だそうです。
北川 
ふはは。奥田さん面白いですねー。京都に来た時に、奥田さんの偉大さを知りました。すごい売れっ子だったんだなと。
__ 
さて、そんな奥田さんが出演していたカムヰヤッセンの「やわらかいヒビ」。SFを下敷きにした作品だと伺っております。こりっちの感想(見てきた!)を見ると大変好評だったようですね。いきなりなのですが、お芝居をご覧になった方に、どんな気分になってほしいですか?
北川 
もし不遜な言い方になったら忍びないのですが、心が動いてほしいです。出来ればポジティブな方向に。どうであれ、心が動く作品を作りたいと思います。
__ 
例えばあまり心が動かない作品とは?
北川 
単純に巧いね、上手だねって言われる作品にはしたくないなと。巷にたくさん転がっている、もちろん上手なのは一般的に価値があるんですが。でも、その先にある、心が動く舞台にしたいなと思います。
__ 
心が動く。北川さんは、どのような時に心が動きますか?
北川 
僕の心は動きやすいんですよ(笑う)。今日は市バスに乗ってきたんですけど、同じバスにおばあちゃんと孫と親が乗っていて。千本中立売で孫が降りる時に、おばあちゃんと離れるのをいやがってたんですね。ちょっと急いでたんですけど、見てると、何か一瞬、「あ」って思ったんですね。僕の心が動くのは、たぶん、それが本物である時だと思うんです。劇の演出をするときに言うのは、それが本物であること。やり方の差異はどうだっていいんです。本物の動き方や、言葉や、表情。例えば劇評がバラつくのは、僕のフォーカス合わせが出来ていなかった場合です。

端正に仕込んだカレー

__ 
舞台はよく、ウソで成り立っていると言われますね。では北川さんがフィクションから本物にするのに気を配っている事は。
北川 
そうですね・・・。分かりやすい事ですね。入って来やすい。嘘と分かってきている以上、入っていこうという姿勢もあると思うので。なるべく広い間口を持とうと思っています。芝居の好みというのはあるとは思いますが、カレーとラーメンは皆好きだと思うんですよ。
__ 
おお、B級グルメですね。
北川 
どちらも安いという取り方もあると思いますが、きちっと端正に仕込んだカレーを出したいです。
__ 
なるほど。では、カレーを楽しんで食べてもらうためには。
北川 
お客様にひっかけるチャンスみたいなものをいっぱい用意したいと思います。入り口をたくさん用意する事だと思うんですよ。アイデアをただ提供するだけじゃなくて、理解してほしいからとっかかりという言葉を使ったんですけど。その責任を引き受けられるまで準備をする義務があると思います。

タグ: ラーメンの話


税金を払う

__ 
今後は、どういう形でお芝居をされますか?
北川 
表現者の端くれとして、表現にくいついていきたいですね。税金もちゃんと払って。
__ 
なるほど。
北川 
社会と関わりを持つ事に対して、ここ一年よく考えるようになっています。考えずに済ませる事も出来るこの小劇場という世界で、それこそJRの車掌さんが一人倒れたら社会全体が困るけど、小劇場の俳優が一人倒れても誰も困らない。
__ 
ええ。
北川 
そういう事を常々考える、そういう普通の事を考えたいですね。アーティストだからといって、考えずに済むということはないので。その上で、表現の世界をよじ登っていきたいですね。さし当たって、今回の「キョム!」でそういう事を扱っていたのもあり、意識が強まりました。

質問 森田 みさをさんから 北川 大輔さんへ

Q & A
__ 
前回インタビューさせて頂いた、PASSIONE森田みさをさんから質問を頂いて来ております。「自分の事をロマンチストだと思いますか?」
北川 
自分ではリアリストだと思っているのですが、他人からはロマンチストだといわれてますね。
__ 
ロマンチストなんですね。
北川 
そうみたいですね。
__ 
どういう時にそう呼ばれていると。
北川 
作品ですね、たぶん。どんなのにしろ、たくさんの愛と若干の揶揄を込めてそう呼ばれていると思います。
劇団PASSIONE
1997年結成。京都を拠点に活動する劇団。寓話的世界を描きながらも、不思議な現実感の後味を残す作品が特徴。激しさと寂しさの同居する、万華鏡のような世界観。

タグ: ロマンについて


京都の創作環境

__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
北川 
2012年くらいに、関西でも上演しようと思っています。
__ 
おお。是非、お願いします。
北川 
まず今回やらせてもらって、京都の創造環境の素晴らしさですね。芸センしかり、青少年活動センターしかり。それから、京都の上品さですね。いちげんさんお断りとか言われるんですけど、入ってしまえばあったかいですね。そういう幸せな出会いを頂いたなと思いました。
__ 
上品さですか。なるほど。
北川 
創作環境という点においては、京都をすごくうらやましいと思いました。アートコンプレックス1928もいい劇場ですよね。
アートコンプレックス1928
三条御幸町の多目的ホール。ダンス、演劇公演、ショーやワークショップ、展覧会等を開催する。

タグ: アートコンプレックス1928 今後の攻め方


topknotのハット

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがございます。どうぞ。
北川 
わー。まあ、おしゃれな。かぶれるようにします。

タグ: プレゼント(装飾系)


ピンク地底人謀略の第7回公演「その指で」

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。
森田 
よろしくお願いします。
__ 
森田さんご出演のピンク地底人「その指で」が先日終わったところですね。大変面白かったです。
森田 
手法が結構挑戦的だっただけに、ストーリーはお客さんにとってはなじみやすい、恋愛を主題にしたものでしたね。これまでの公演アンケートの指摘に対する、作・演出のピンク地底人3号からの返答だったみたいです。
劇団PASSIONE
1997年結成。京都を拠点に活動する劇団。寓話的世界を描きながらも、不思議な現実感の後味を残す作品が特徴。激しさと寂しさの同居する、万華鏡のような世界観。
ピンク地底人
京都の地下は墨染に生まれた貧乏な三兄弟。日々の孤独と戦うため、ときおり地上にあらわれては演劇活動をしている。夢は関西一円を征服することと、自分たちを捨てた母への復讐。最近は仲間も増え、京都を中心に大阪にも出没中。(公式サイトより)
アートコンプレックス1928
三条御幸町の多目的ホール。ダンス、演劇公演、ショーやワークショップ、展覧会等を開催する。

二つの出来事が重なって

__ 
ところで森田さんは、どういう経緯でお芝居を始められたんですか?
森田 
ある日、職場に来ている営業の人が「今度芝居をするんですよ」って。それまで私は芝居なんて関わった事もなくて、京都演劇界なんてものがあるという事も知らなかったんですよ。
__ 
それは、そうでしょうね。
森田 
でも、働きながらそういう事に関わるっていいなあって思ったんです。私もその頃、声優の養成所に行っていて。
__ 
ええ。
森田 
それと同時期に、同じ養成所に通っていた人から女優を探しているって話があったんです。それがPASSIONEでした。その二つの出来事が重なって興味がかき立てられたんです。どちらか一方がなければ始めてなかったと思います。
__ 
初舞台は。
森田 
いきなり、舞台のことを何も知らない状態でPASSIONEの公演に出る事になったんですよ。しかもアートコンプレックス1928で、かつ主役級の役で。いい思いをさせてもらいました。あれが最初だったからこそ続けたのかもしれませんね。
アートコンプレックス1928
三条御幸町の多目的ホール。ダンス、演劇公演、ショーやワークショップ、展覧会等を開催する。

タグ: アートコンプレックス1928 声優になりたかった


PASSIONE「0100」

森田 
PASSIONEの前回公演「0100」では「蜘蛛」という役を振ってもらえて。単管に上ってアクロバティックな演技をするという。
__ 
あ、そうでしたね。伸びやかで、見事な演技でした。そうそう、ああいう訓練というか、体操みたいな事をされていたんですか?
森田 
全然。体育が万年2でした。
__ 
ああ・・・失礼しました。
森田 
もうずっと自己練習して、実際に単管に上ったのは小屋に入ってからという。あれほど小屋入りを待ちかねた芝居もなかったです(笑う)。結局あれが最後だったので、PASSIONEでしかできないことをやりきった感がありますね。
__ 
そうですね、その「0100」が・・・。
森田 
そう、最後の公演になってしまいました。
__ 
nono&lili.の砂糖さんが、「PASSIONEが解散しまって大変悔しい。腹が立った」と言っていました。
森田 
あー。なかなか、長くやっていくのも厳しいですからね。私自身途中参加組で、あまり知ったようなことは言えませんけど。PASSIONE自体は長く活動してましたが、あんまり誰も知らないって・・・。
__ 
そう、私もそこが悔しいんですよね。
森田 
続けるって難しいですね。知り合いじゃないお客さんをどれだけ呼べるか、定着していけるかという事なんでしょうね。
劇団PASSIONE vol.35 夜想? 「0100」
公演時期:2009年8月29~30日。会場:人間座スタジオ。
nono&lili.
京都を拠点に活動する劇団。泥臭くて人間味溢れるファンタジーを好んで描く。(公式サイトより)

演劇自体辞めていたかも

__ 
今まで出演された舞台で、印象に残った舞台は。
森田 
ロクソドンタブラックのフェスにPASSIONEで参加した事ですね。小屋に入ってからも高揚した感じ。集客でも助けられて、満席で本番を迎えられる事の充実感と、それで役者もどんどん輝いていって。三位という結果がついてきたんです。まぁ、結果に作・演出の蟻蛸蛆は満足してませんでしたけど、全体の高揚感が印象に残りましたね。
__ 
なるほど。
森田 
それからもう一つ、大阪のあるプロデュース公演に出演した時に、自分に求められている事が全然違ったので苦労した経験があります。
__ 
というと。
森田 
PASSIONEだと台本が宛書きで、その人が自然に出来る上に輝けるみたいな役を与えてくれるんですよ。それに慣れきっていたんですよね。で、与えられた台本には当時の私には考えられないような役どころが載っていて。それでも頑張ったんですけど「違う」って言われて。
__ 
ええ。
森田 
周囲に迷惑を掛けてしまって、稽古のペースについていけず、蟻蛸蛆に泣きついたり。眠れない日が続きました。結局、役は変更になりました。その時に強く感じたのは、私は演出に「違う」と言われても何がなのか分からないし、稽古が始まったらパニックになるし、結局役者が向いていないんだなってことですね。辞めようかなと思っていたんです。もし「0100」と「Ex.人間」が決まっていなかったら、あの時に演劇じたい辞めていたと思いますね。
__ 
なるほど。
森田 
大阪は京都みたいにゆっくり稽古しないよ、って言われたんですよ。稽古してもお金もらえないからねって。京都だと最初は台本が出来あがっていない事が多いと思うんですけど、大阪だと台本も音楽も全部出来ていて。はい、覚えてきてねって渡されるんですよ。
__ 
そうですね。
森田 
それをケロっとした顔で年間何本もこなせる人が何人もいる。演出が「これやって」って言われたらすぐに対応出来る人が揃っている劇団もある。
__ 
大阪のペース、京都のペース、ほかにも東京や名古屋や福岡や、都市によって色々ペースが違うかもしれませんね。
ロクソドンタブラック
大阪市阿倍野区の劇場。
ピンク地底人饒舌の第五回公演「EX.人間」
公演時期:2009/10/17~18。会場:ロクソドンタブラック。

タグ: もう、辞めたい