役者泣かせのサンプリング・デイ

__ 
sunday「サンプリング・デイ」とても面白かったです。
宮川 
ありがとうございます。ほんまにね、ようやっと無事終わったって感じです。色んな事が大変でしたね(笑)。
__ 
そうですね。客席から見ていても大変そうでした。
宮川 
文字通り色んなシーンがサンプリングされてるんで、だいぶさまよえますねー。
__ 
まず、もうテレビのザッピングよろしく多種多様な場面が転換されて、見る側も大忙しでしたね。転換がシャキシャキしていたから、見にくいという事はなかったんですけど。
宮川 
時間があったらまだシーン増やそうとしてましたね。
__ 
へえー。
宮川 
もっとあったんですけど、上演時間に合わせてだいぶ短くしました。役者泣かせのサンプリング・デイ(笑)。
__ 
しかしキャラクターが多かったですね。俳優の中にキャラクターが30くらい入って。まるで体がハードで、役がカートリッジのような錯覚を覚えました。転換がキレイだったからそう感じるのかな。サッて次のシーンに変わって、もう別の人間を自然に演じてる。
宮川 
今回、あまり役作りはして欲しくなかったみたいなんですよ。
__ 
そうなんですか。あー、だから自然に近い体だったんでしょうか。
宮川 
そのままで作らないのが見たいって。だから、あまり自分から離れたところで役作りせず、役を自分の中に探すようにしました。それでウォーリーさんの世界に歩み寄っていければいいなと。いつもはがっつり作ってしまうんですけどね。

タグ: 外の世界と繋がる


お客さんを意識するかしないかというと・・・

__ 
宮川さんの演じたキャラクターの中の一人に、相対性理論がツボにハマる女子高生がいたと思うんですけど。
宮川 
ああ、あのちょっとこまっしゃくれたねー(笑)。
__ 
あの役が凄く、印象に残ったんですよ。
宮川 
女子高生役とかモデル役は、だいぶ自分からかけ離れたところにいるから、大丈夫かなあって思っていたんですけどね。
__ 
いやいや、全然大丈夫でした。でもあのキャラクターだけ、ほわーんと、あらぬ方向を向いていて観客の目線を全然気にしていないみたいな。そんな、フレームから演技を使い分けられるって凄いなあと。
宮川 
お客さんを意識するかしないかというとしない方なんですよ。自分の作ってきたものを、その時に遊んでみたりちょっとずらしてみたりはするんですけど、それはお客さん側に合わせて、というのはないですね。
__ 
なるほど、言われてみれば・・・。あ、これって伝わりにくいな。とにかく、宮川さんの舞台でのそういう振る舞い方、すごく面白いし、好きです。

タグ: 観客のクオリア


ああ、難しく考えんとこ。

__ 
sundayのプロフィールから、宮川さんの役作りって人間観察がキーワードなのかなと思うんですけど。
宮川 
その人の世界に没頭してしまう時って、その人の中に自分はいらないじゃないですか。でも、自分は確かにちゃんといるんですけどね(笑)。
__ 
わたしにはあまり想像のつかない感覚なんですよね。役作りする人の事を考えるのは、どのようなところがとっかかりになるんですか?
宮川 
何でもない言葉を言われた時に、自分にとっては凄く引っかかる言葉だったり、何気ない仕草が素敵だったりすると、その人の事が気になったり考えたりするじゃないですかー。
__ 
はい。
宮川 
その人に興味持っちゃうと、どんなふうに喋るのか、どんなふうに受け答えすんのかとか。それが私自身のルールから外れてても、それをちょっとづつパズルみたいに組みこんでいく感覚がおもしろいなって。前にね、もう亡くなってしまったんですけど私の友達のばあちゃんをモデルにした芝居を作ったんです。
__ 
それ、一人芝居の作品ですね。大変好評だったそうで。
宮川 
ありがとうございます。その一人芝居でこの人をやりたい!って思って。でも、何からどう作ろうか、と。
__ 
ええ。
宮川 
で、亡くなる直前くらいにね、会いに行ったんです。自分で余命わずかだって分かってんのに、いつもとかわらず普通に振舞ってくれて、いっぱい喋ってくれて。そんな何気ないことに、無性に心が揺さぶられて。ああ、難しく考えんとこ。自分に響いたんをそのままやろって。
__ 
そのまま、舞台に載せる。
宮川 
「あのばあちゃん、こういう言い方するなー」って。
__ 
つまり、考えぬいて外形を作り上げるだけじゃなくて・・・その人を好きになる。
宮川 
好きやから、その人のこといっぱい伝えたいっていうか。「こういう人がおんねん!」みたいな。そんなsoulの部分は大事にしたいですねー。

タグ: 一人芝居


質問 大下 眞次さんから 宮川 サキさんへ

Q & A
__ 
さて、前回インタビューした方から質問を頂いてきております。劇団衛星の大下さんから。ちょっと意味の分からない質問なんですが。「手を繋ぐ・告白する・キスをする」ご自分の思う順番に並べ変えてください。
宮川 
私は逆ですね。「キスをする・告白する・手を繋ぐ」
__ 
肉食系・・・?
宮川 
というか、何でしょうねー(笑)。手を繋ぐ方が何か恥ずかしいっていうかドキドキするかな、と。
__ 
2.舞台に立つ前の緊張をなくすコツを教えて下さい。
宮川 
あんまり緊張しないんですよ。
__ 
あ、すごい。
宮川 
ウソやろって言われるんですけど(笑)。だから逆に緊張するように「今から見られんで!」って暗示かけたりします(笑)。緊張するって、すごく集中力が上がるからいいと思うんですよ。

タグ: 恥ずかしいコト


キャンプとか、一人旅

__ 
宮川さんは今後、どんな感じで。
宮川 
芝居以外でも自分のやりたいこと、もっともっとやっていきたいですねー。キャンプとか、一人旅とか(笑)。
__ 
いいですね、キャンプ。
宮川 
ほんま、キャンプっていいですよー。
__ 
キャンプって、何がいいんでしょうねえ。
宮川 
なんかね、火をつけると人ってテンションが上がるじゃないですか、水辺にいると落ち着いたり。そんな感覚楽しんだり。でっかい自然の中で自分達のちっちゃい陣地作って、仲間とワイワイおもっきり遊んだり。楽しいですよー。

京都しるくの繊細繭糸スペシャル洗顔パフ

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがあります。
宮川 
そんなのあるんですか。好き勝手しゃべっておみやげまでもらえるとは。
__ 
どうぞ。
宮川 
(開ける)お風呂セット?
__ 
あ、絹製のスポンジですね。それと、軽石みたいに使える物でs
宮川 
私銭湯が好きなんですけど、今度持っていきます。いいですね。ありがとうございます。
__ 
こちらこそ、ありがとうございました。

タグ: お風呂 プレゼント(化粧品系) 銭湯の話題


劇団衛星公演「ブレヒトだよ!」

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。さて、もう1ヶ月を切りましたね、劇団衛星公演「ブレヒトだよ」。大下さんは今回は音響ですね。
大下 
はい。コバンザメ公演のユニット美人でも同じく音響をさせていただきます。プランはshinomyさんにお願いしているんですけど。
__ 
もう稽古は始まっていますか?
大下 
そうですね。顔合わせもすませて。初演とはかなり雰囲気の違う方がメインになるので、楽しみです。
__ 
浅井さんですね。
大下 
がらりとイメージが違うんですよ。こないだも稽古で、蓮行さんが口立てで芝居を作っていったんですけど、腹痛かったです。
__ 
初演と比べてどうなっているのか楽しみです。
大下 
劇団衛星のこれまでの公演のビデオを家に持って帰って見せて貰ったんですよ。よく小劇場の公演って映像にすると面白くなくなると言われますけど、普通に面白くて。ブレヒトは特に笑えた公演なので、どうなるのか楽しみです。
劇団衛星
京都の劇団。代表・演出は蓮行氏。既存のホールのみならず、寺社仏閣・教会・廃工場等「劇場ではない場所」で公演を数多く実施している。
劇団衛星公演「ブレヒトだよ!」
公演時期:2010/9/18~20(京都)、2010/9/25~26(北九州)。会場:アートコミュニティスペースKAIKA(京都)、枝光本町商店街アイアンシアター(北九州)。
ユニット美人
劇団衛星所属俳優の黒木陽子と紙本明子で2003年11月に結成。あまりに人気がない自分達が嫌になり「絶対モテモテになってやる!」とやけくそになって制作に福原加奈氏を迎え正式に結成。「女性が考える女性の強さ・美しさ・笑い」をテーマに日々精進中。(公式サイトより)
浅井浩介
わっしょいハウス。俳優。

ベビー・ピー第9回公演 はたたがみ

__ 
そうだ、ベビー・ピーの公演、お疲れ様でした。大下さんの役どころが面白かったです。引越屋でしたよね。まさにリアカーで漂流していたかのような。
大下 
ありがとうございます!相方の池戸くんも引越屋でバイトしていたことがあって、その話を根本さんとしていて笑っていたらそのまま決まりました。
__ 
あ、実体験。
大下 
なんか、あまり芝居のストーリーとは関係のない役だったんですけど、箸やすめになれたらよかったです。
ベビー・ピー第9回公演 はたたがみ
公演時期:2010/7/16~20。会場:京都大学西部講堂。

これは人生、損してるな。

__ 
大下さんが芝居を始めたのはどうしてなんでしょうか?
大下 
どうしてでしょうね・・・? 以前はピザ屋の店長をやってたんですけど、デリバリー中に事故って記憶喪失になったんですよね。それからの記憶がなくって。
__ 
ええっ。
大下 
でも2日後ぐらいにはお店で働いていたんです。これ、もうやっとれんなと。1日16時間とか働いていて、プライベートの時間が無かったんですよ。これは人生、損してるな。そう考えたんですよね。
__ 
なるほど。
大下 
だから他の事をしようと。何がしたいなというのは無かったんですが。
__ 
記憶喪失というのはすごいですね。
大下 
何も覚えてないんですよ。1日おいて店に出てきたんですけど・・・その日、チェーンの上の人が店に来て、僕の肩を叩いて言うんですよ。
__ 
なんて。
大下 
「おうお前、サイボーグか」って。それ聞いた瞬間、辞めようと。いや、別にその人にも悪気はないと思うんですよ。普段も良い人だし。
__ 
その一言も、労おうとしたんでしょうね。
大下 
でも、僕はそこでやめようと思いました。このまま吸い取られるみたいに自分の時間がないというのは悲しいと。

タグ: もう、辞めたい


下北沢の劇場前に立ち尽くす

大下 
ピザ屋を辞めてから一人旅に出ました。東京行って、秋葉原とか。下北沢にも行きました。
__ 
おお。そこで演劇に出会ったと。
大下 
いえ、芝居は一本も観なかったです。
__ 
あ、そうなんですか。
大下 
お金が無かったんで。3日くらい劇場の前にいてチラシを眺めてたりしました。
__ 
それはすごい体験をされましたね・・・。
大下 
自分も、やりたいなって思ったんですね。しばらくして京都の友達が「大下と連絡がとれない」って心配してくれて、地元の友達が車で京都に送ってくれました。
__ 
それから。
大下 
戻ってから普通に働き口を探そうしたんですけど、やっぱり下北で見た演劇のチラシのことが頭を離れなくて、ネットで「演劇 京都」で検索したんですよ。で、出てきたのが衛星とかニットキャップシアターさんとか。とにかく一回、稽古を見に行こうと。
__ 
公演ではなく、稽古。
大下 
その時どこも公演やってなかったんで(笑う)。で、電話を掛けてつながった衛星の稽古に行かせて貰ったんです。
大下 
初めての稽古見学、珠光の庵の通しだったんですよ。後日、事務所に行って入団しました。だから、僕は衛星の公演をお金を払って見たことないんです。
__ 
ああ、ないんですね。
大下 
というか、京都の演劇の観客席にいたことないんですよ。一度だけ大阪の小劇場に行ったことがあるくらいで。
ニットキャップシアター
1999年、劇作家・演出家・俳優のごまのはえを代表として旗揚げ。以降、京都を拠点に、全国で大小40回近くの公演を重ねる。ごまのはえが独自の幸福観に基づいて描くストーリー性のある戯曲を、個性的な役者たちが体当たりで演じる作品を上演している。ベタでドタバタなコメディから、シュールでシニカルな悲劇まで非常に幅広い作風が人気だが、総じてポップでシュールで漫画的。(公式サイトより)

反応がすぐ返ってくる。これって凄いこと

__ 
初舞台はユニット美人の「紫式部の言うとおりッ!」ですね。
大下 
はい、出させて頂きました。それから後も立て続けに出演させてもらって。運が良かったですね。
__ 
そこでお聞きしたいのですが、大下さんが考える、舞台の魅力とは?いや、一体全体どうして観た事があまりないのにいきなり「やりたい」と。
大下 
何でしょうね。やっぱり、自分と自分の持つ時間をもっと生かせたらなと思ったんでしょうね。でも、初めて舞台に立った時は逃げたい位緊張しました。
__ 
おお。
大下 
でも、運良くウケてもらえて。しばらくしたら、怖いより楽しいというのが勝って。公演が終わった後の達成感というか。
__ 
楽しい。
大下 
ほら、観客の反応がすぐ返ってくるじゃないですか。そう思えるようになったのは最近なんですけどね、僕が何か、面白いセリフや面白い事を出す。すると客席が、別に笑い声が立つ訳じゃないですけど、運良く立つこともあるんですけど、ちょっと反応する気がするんですよ。
__ 
よく言いますよね、舞台では客席の反応がすぐ返ってくる、だから楽しいって。
大下 
それって結構、思われているより凄い事なんですよね。

極端な話レベルが違いすぎる

__ 
でもそれが、だんだん面白く思えてきたと。確かに、ベビーピーでの大下さんの演技、細かくなってるなって感じがします。要は、演技を使えているような気がする。箸やすめ的な存在を負えるまでになったというのが、成長しているって感じがします。
大下 
ありがとうございます。
__ 
なんというか、親しみやすさがあるんですよ。それって練習云々じゃ中々出来ない人もいるように思います。
大下 
初舞台から見て貰っている人にそういってもらえると嬉しいです。やっぱり、普通の劇団の人よりも人前に出る機会が多いからかもしれませんね。小学校でのワークショップや、地方でも教えに行ったりしますから。毎月、どこかでお芝居をしているんですよ。
__ 
教えるという経験の量が、舞台の稽古より多いとどうなるんでしょうね。
大下 
いや、僕自身も教わる立場でもあるんですよ。合間あいまに、黒木さんに「ここはこうした方がいい」って。自分も忙しいのに、細かいところの芝居を教えて貰ったり。
__ 
贅沢ですね。教えたり、教わったり。
大下 
黒木さんも紙本さんもファックさんも、極端な話レベルが違いすぎるんですよ。でも、子供さんにも親御さんにもそんなことは関係なくて。何とか差を埋められるように必死こいてやっているのが現状ですね。

笑って貰うと、ここにいてもいいんだって思える

__ 
必死とは。
大下 
子供っていうのは恥ずかしがるんですよ。僕も子供たちのチームリーダーになるんですが、だからまず自分が喋ったり出来ないといけない。
__ 
ええ。
大下 
僕がまず、こうだよって演技してみせるんです。子供達は至近距離で演劇を見るなんて絶対に初体験だから、楽しいし、笑ってくれる。
__ 
なるほど。
大下 
笑って貰うと、ここにいてもいいんだって、思えるんですよね。もちろんやるからには真剣じゃないと駄目なんですけど。練習して、出来るようになって、本番で緊張に勝って、客席で見ている人から笑って貰った時の楽しさ。これって凄く、役に立つ経験なんじゃないかなって。
__ 
実地的なね。確かに小学生で演劇を作るって、かなりヘビーで、でも豊かな体験なんでしょうね。

質問 黒木 陽子さんから 大下 眞次さんへ

Q & A
__ 
前回インタビューさせていただきました、黒木さんから質問をいただいて来ております。「金と銀と銅の箱」のどれを選ぶか。という、今回のユニット美人「黒い紙と三つの箱」のモチーフ『ヴェニスの商人』作中の設題です。「金の箱を選ぶ者には全てが与えられる。銀の箱を選ぶものにはそなたに見合った物が与えられる。銅の箱を選んだ者には代償に全ての物を捨てなくてはならない」。大下さんならどうしますか?
大下 
金ですね。はい。

明日の大下さん

__ 
大下さんは今後、どんな感じで攻めていかれますか?
大下 
色々客演したいのはもちろん、いつか衛星の芝居にきちんとした役で出たいですね。
__ 
なるほど。私は大下さん個人の企画が見たいですね。
大下 
ああー、ぽわーんと、やりたいなーとは思うんですけどね。お祭り騒ぎ的なものが好きなので、そういうのがいつか出来たらいいとは思いますけど。

タグ: 今後の攻め方


虫除けキャンドル

__ 
本日は、お話を伺えたお礼にプレゼントがございます。
大下 
ありがとうございます。(開ける)あ、ローソクですか?
__ 
虫の忌避成分が含まれている、まあシトラスの香りがするんですけど、そういうキャンドルですね。香取線香的なものらしいです。
大下 
ありがとうございます!今度、川遊びに行こうと思っているんで、丁度良かったです。

タグ: プレゼント(ツール系)


アートコミュニティスペースKAIKA

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。ここ「KAIKA」には初めて来ました。思っていたよりずっと広くてびっくりしました。稽古場としても公演会場としても使われるんですね。
黒木 
あ、初めてだったんや。そう、衛星もユニット美人も本番はここでやります。
__ 
劇団衛星「ブレヒトだよ!」にも出演されるんですよね。それも楽しみです。
劇団衛星
京都の劇団。代表・演出は蓮行氏。既存のホールのみならず、寺社仏閣・教会・廃工場等「劇場ではない場所」で公演を数多く実施している。
ユニット美人
劇団衛星所属俳優の黒木陽子と紙本明子で2003年11月に結成。あまりに人気がない自分達が嫌になり「絶対モテモテになってやる!」とやけくそになって制作に福原加奈氏を迎え正式に結成。「女性が考える女性の強さ・美しさ・笑い」をテーマに日々精進中。(公式サイトより)
アートコミュニティスペースKAIKA
四条烏丸に産まれるふたつの新しいアートスペースアートコミュニティスペース「KAIKA」・アトリエ「AKIKAN」。KAIKAの運営はフリンジシアタープロジェクトが、芸術監督は劇団衛星の蓮行が務める。(公式サイトより)
劇団衛星公演「ブレヒトだよ!」
公演時期:2010/9/18~20(京都)、2010/9/25~26(北九州)。会場:アートコミュニティスペースKAIKA(京都)、枝光本町商店街アイアンシアター(北九州)。

ユニット美人コント公演「黒い紙と3つの箱」

__ 
さて、今日はユニット美人について色々伺えるので、楽しみにしてきました。最近は次回公演の準備期間ですね。
黒木 
そうです。あ、最近チラシが出来たんですよ。
__ 
ありがとうございます(受け取る)。タイトル「黒い紙と3つの箱」。まず、このチラシがすごい出来ですよね。
黒木 
よかった。ありがとう。紙本さんが作ったんです。
__ 
不思議なチラシですね。なんだかまるで、ユニ美の公演が今から始まる時みたいな感じがするんですよ。臨場感というか。「どれを選べば生還出来るの?」とありますが、どんなお話なんでしょうか?
黒木 
「紫式部が言う前に!」と一緒で、コント集ですね。今までイベント出演とかでやるコントは一つのフォーマットがあって。私が遅れて来て、なんやかんやあって私が挫折し、そこで紙本さんに勇気付けられて、ブルマがあるじゃないですかで踊って終わるという。・・・そろそろ新しいフォーマットを作っていったほうがいいんじゃないかと。
__ 
なるほど。タイトル通り、箱が3つ出てくる?
黒木 
それは題材になっている、シェイクスピアの「ヴェニスの商人」の一つのエピソードから来ているんです。
ユニット美人コント公演「黒い紙と3つの箱」
公演時期:2010/9/11~12(札幌)、2010/9/18~19(京都)、2010/9/25(北九州)。会場:生活支援型文化施設コンカリーニョ(札幌)、アートコミュニティスペースKAIKA(京都)、枝光本町商店街アイアンシアター(北九州)。

タグ: タイトルの秘密 シェイクスピア


私の中の古典ブーム

__ 
あ、古典ですか。そういえばチラシにもありますね。「ユニット美人が古典に挑戦」。
黒木 
いま、私の中で古典ブームが起きていて。チェーホフとシェイクスピアが面白くて、生かされればいいなと。
__ 
どのような流れで。
黒木 
あまりにも、色々な企画選考から審査で落とされて、自分達は何がだめなんだろうと考えたんです。結局、教養が足りないんだと分かって。今年三月、劇団飛び道具。私もやりたい!と。
__ 
今回題材とするのは。
黒木 
さっきも出た「ヴェニスの商人」。すっごいひどい話なんですよ。主人公に全然感情移入出来ない分客観的に見れて。これをある程度下敷きに出来ないかと思っています。主人公が大金をユダヤの商人に借りるのが事件の始まりなんですけど、何でお金借りるか知ってる? 友達が逆玉に乗りたいからその軍資金で借りるんですよ。「俺絶対逆玉に乗るしお金貸してくれ」って。そこから主人公がユダヤの商人にお金を借りるんですけど、友達だったら普通止めるでしょ。
__ 
そうですね。
黒木 
僕らの友情に何を疑う事がある、もちろんさって。そんな話なんですよ、ヴェニスの商人。
__ 
それを下敷きにですか!何だろう、とにかく楽しみです。ユニ美のコント集といえば全体がすこしづつ繋がっていて、例えば15分くらいの物でも構成がきちんとあって美しいんですよね。そこに古典がどんなふうに絡むのか。早く観たいです。
ユニット美人コント公演「黒い紙と3つの箱」
京都を拠点に活動する劇団。
ルドルフ×このしたやみ企画 チェーホフ「熊」
アトリエ劇研提携公演・京都芸術センター制作支援事業。公演時期:2010年1月22~25日。会場:アトリエ劇研。

タグ: 登場人物が好きになれない


お芝居の楽しい部分が詰まっている

__ 
黒木さんは、ユニット美人の面白さってどこにあるとお思いですか?
黒木 
色んな人が好きだと言ってくれていて、何故かなあと。私はもちろん楽しいし、大好きなんですけど、演劇的に新しい事もやってないし、ネタもそんなに新しくないし。
__ 
いえいえ。
黒木 
最近思ったんですけど、お芝居の楽しい部分が詰まっているからかもしれないと思っています。それはつまり、嘘をつかないというか。
__ 
嘘をつかない。
黒木 
演劇の面白さって、目の前に人がいるから生まれるんですよ。それは「ライブ感があるからいいよね~」って、何だか手垢のついた表現で恥ずかしいんですけど、結局そこなんですよね。映像だったらカット割で瞬時に人間が消えたり、アップにも出来るし、空も飛ばせるしでいろんな事が出来る。でも舞台は出来ない。不自由なんです。急に若返ったり翼が生えたりしない。でも面白いのは、そのままの人間だからだろうなと。
__ 
それがお芝居の楽しい部分?
黒木 
けして踊りがうまくないし、歌も私はうまくないし、30代でスタイルもよくない。ごまかしも編集もきかない滑稽な体を、でも晒すねん。うまく見せようとしないから、いいんだろうなと。
__ 
確かに、おもいっきり自己紹介してますからね、30代って。だから親しみやすいのか。そこに技術の高さが加わるから、凄く説得力があると思うんです。

タグ: 恥ずかしいコト 不自由さ