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タオル
- __
- 今日はお話を伺えたお礼に、プレゼントがあります。
- HRFM
- ありがとうございます。(開ける)タオルですか。大事に使わせて頂きます。
柳川第21回公演「フランケンシュタイン」※
- __
- 今日はよろしくお願いします。浦島さんは、最近いかがですか?
- 浦島
- 2月にある柳川の本公演に向けての準備中です。あと、もう一ヶ月しかないですね。※12月のナントカ世代に出た事で色んなお話を頂いて、夏ぐらいまでにはずっと予定が入っていて。保つかな、という感じです。
- __
- 柳川楽しみですね。公演タイトルを教えて下さい。
- 浦島
- 「フランケンシュタイン」というタイトルです。フランケンシュタインって、あの怪人の名前ではなくて作った博士の名前らしいんですけど。それが出てくるかどうかは分かりませんが。
- __
- 頑張ってください。
新人公演やってもらうよ?
- __
- 浦島さんが芝居を始めたキッカケとは。
- 浦島
- 僕、実は凄い田舎に生まれたんですよ。で、ちょっと恥ずかしくて言えなかったんですけど、テレビに出たいとこっそり思っていて。でもそんなことを言っている人は周りには一人もいなくて、中学に入ると現実的に。
- __
- なるほど。
- 浦島
- 大学でメディア系の学部に入って、自分でも撮るようになっていたんですが、やっぱり自分は出る方になりたかったんですね。で、昔からつるんでいた仲間と話していて、そうだ劇団に入ろうという話になって。他の仲間は色々劇団を見に行っていたみたいですが、僕は一番最初に見た柳川に入ろうと思いました。ここ、面白いじゃんと思ったんです。無限洞に呼び出されて、面談してもらいまして。
- __
- いかがでしたか。
- 浦島
- 面食らいましたね。初対面なのに、新人公演やってもらうよ?って言われて。
- __
- では、今続けている理由とは。
- 浦島
- 純粋に、楽しいからですね。柳川だけだとしんどかったんですけど、いろんなところから声を掛けてもらって。嬉しいんですね。
- __
- 楽しい。
ナントカ世代8『ろ・こ・こ』
- __
- この間のナントカ世代※、面白かったです。
- 浦島
- ありがとうございます。いや、よく分からないんですよ。自分たちでは。
- __
- ご自身ではどんな作品でしたか?
- 浦島
- まず、体力的にかなりしんどかったですね。いつもは精神的にヘトヘトになるんですけど、今回は劇研を8周走って叫んだ直後、驚いて息を止める芝居を入れたりするので、普通にしんどいのと(笑う)。
- __
- 冬で暖房が効いてますしね。
- 浦島
- だから、口がカラカラになるんですよ。あと、延命さん※に負けなかった。まあ北島君が稽古場でよく言うんですけど、男が負けて女が勝つんですよ。僕の役は毎回スズキスズオって言うんですけど、必ず言いくるめられるんです。でも今回、最後の直前までスズキスズオとしてそこまでひよらずにいけたかなと。
- __
- 何故スズキスズオは虐げられるんでしょうか。
- 浦島
- 全部女性を美しくみせるため、みたいです。演出の北島君から僕にちょいちょい来る指示は「光に当たってなくていい」。ひどい時には、全てのアンケートに一枚も僕の事が書かれずに終わった事もあって。でも、僕にとっては良かったのかもですね。何だアイツはとか書かれずに、引き立て役に徹したという。
- __
- 匿名性の高い役柄ですよね。そう考えると、バランス感覚のいる特殊な役どころですね。目立ってはいけないが、コロスでもない。
- 浦島
- そうですね。延命さんを可愛く見せるための役なんでしょうね。ところどころで、延命さんを可愛くするシーンを入れてたりするんですよ。
- __
- 最初の方でネコミミを使ったり。
- 浦島
- そういえば今回、最初の5分で舞台の仕掛けを全部使っちゃいましたね。
- __
- あー、タライが丸出しに見えているところから始まって、地蔵が浮遊したり。
- 浦島
- 電話が飛んだり。もうそれ以降全部使っちゃって。舞台装置の丸山君の仕事の半分くらいが消費されましたね。
- __
- あれはパフォーマンスとして凄く面白かったです。序盤で手の内をさらけ出されて、警戒を解かれる感じがしました。劇場の時間を共有する側として、なんとも共犯者的な感覚がありましたね。
アトリエ劇研「12」企画※
- __
- 浦島さんがこれまで出られた中で、これはという作品ってありますか?
- 浦島
- 劇研の「12」企画ですね。
- __
- 「12」。どんなお話だったんですか?
- 浦島
- 12人の男が、ある場所に集められて「ここはどこだ」っていう。その内全員チェリーボーイだという事が分かって、一致団結して抜けだそうという。僕はその中でタイガーマスクの役だったんですよ。みんなズボンを脱がされてるだけの中で、僕だけマスクとリングシューズの。おいしかったですね。男性チームは思いっきり遊んでたんですけど、やっぱり共演していた人たちが凄かったですね。ちゃんと出ている人達はこうなんだ、と。岡嶋さん※とか。稽古場でめちゃめちゃショックを受けたんですよ。今僕も、その時の彼らぐらいの年に来てるので。
- __
- そういえばそうですね。
- 浦島
- 客演の稽古場でそろそろ年下の方が多くなってきて。まあバカなお兄さんではいたいと思いますが、締めるところは締めるようでありたいなと。
本番で突然出たものは、ナシ。
- __
- 浦島さんは、今回のナントカ世代に出て良かった事ってありますか?
- 浦島
- まず、また呼んでくれて良かったなと。いつ切られるか分からないといつも思ってるので(笑う)。あと、ちょっと楽しめたんですよ。
- __
- いつもは楽しめない。
- 浦島
- いつもは、相手役に対してずっと気を配っているので余裕がないんですよ。実は結構、所作の一つ一つに対して全部タイミングと内容が決まってたりするんです。例えばタバコを灰皿に持っていって、灰を落として戻ってくる時にこの角度で腕を止めて相手の視線を感じてから上半身をこの角度まで起こしてセリフを言うとか。そんなのを自然に見えるように、破綻を来さないように体に落とさなきゃダメなんですね。一個でも漏らすと次に進めなかったりするから。間違えると後で北淳がニヤニヤしながら「浦島~ん」てくるんで。
- __
- めちゃめちゃ高度な事してるんですね。
- 浦島
- まあ、全部が全部という訳じゃないですけど。でも、稽古場でやった事以外は絶対に本番ではしないです。稽古場で作ったものを精度を上げて舞台に上げるので。本番で突然出たものは、ナシ。
- __
- 本番でポッと出たものが稽古場で作ったものより面白い訳がないと。
- 浦島
- そうですね。それで良しと言われるまでやるんで。特に、ああいう作品では。いや、ここでもうちょっとやったら単純にウケが取れるなと思う場面はあるんですけど。我慢ですね。やっちゃったら、「なにお客さんに媚売ってるの」って言われます。
質問 森衣里さんから浦島 史生さんへ
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- __
- 森衣里さんから浦島さんにご質問を頂いてきております。1.好きなギャグマンガはなんですか?
- 浦島
- うーん。森衣里はなんて。
- __
- 「すごいよ!マサルさん」を書いたうすた京介だそうです。
- 浦島
- 高校生の時に「伝染るんです。」を見てびっくりしましたね。よく読んでました。
- __
- 2.年上が好きですか?年下が好きですか?
- 浦島
- どっちも好きです。それぞれの良さが。
- __
- 3.出演の決め手はなんですか?
- 浦島
- 基本的には断る事はないですね。やった事のない人とやるのは、好奇心が刺激されますね。
ガラス製の徳利
- __
- 今後、浦島さん的にはどんな感じで攻めていかれますか?
- 浦島
- 今まで見てくれなかった人が見てくれるようになってきているので、その繋がりを活かしていければと思います。客演の話は断らずに。
- __
- 分かりました。ありがとうございます。今日はですね。お話を伺えたお礼にプレゼントがあります。
- 浦島
- あ、見た事がある。ありがとうございます。
- __
- 大したものじゃないですよ。
- 浦島
- (開ける)なんですか?
- __
- ガラス製の徳利ですね。二重になっています。
- 浦島
- これアレですかね、熱燗は冷めにくくて、冷たいものはそのまま。
夕暮れ社 弱男ユニット『教育』※
- __
- 今日はどうぞ、宜しくお願い致します。最近はどんな感じですか?
- 村上
- 3月に芸術創造館で公演をするんですが、その稽古と脚本をとにかく書いています。
- __
- あ、そうなんですね。タイトルは。
- 村上
- 『教育』です。今までやったことのないような劇場の使い方をするので、一体どうやって立ち上げようかなと思っている最中です。
- ※夕暮れ社弱男ユニット
- 2005年、京都造形芸術大学にて村上慎太郎の個人ユニットとして始動。作品ごとに出演者を募り、大学を拠点にコンスタントに公演を発表。ゲルニカとテポドンが戦ったり、男同士が愛し合いゴリラを人の子に育てて不幸になる等チープなストーリーと、俳優の個性や爆発力のある演技・スピード感溢れるテンポの良い芝居作りが特徴。(公式サイトより)
- ※夕暮れ社弱男ユニット 第二回劇場公演『教育』
- 大阪市芸術創造館マンスリーシアター。公演時期:2010年3月25日~28日。会場:大阪市立芸術創造館。
演劇?
- 村上
- 演劇を何のためにするのか分からない時期があって。舞台上で俳優が叫んではるのを見ていて、急に、彼らは何に向かって叫んでいるのかなって考えちゃって、演劇ってなんだろうとわからなくなったんです。そういう時期を経て、「演劇をやるってどんな事なんやろうな」と、すごく考えたんです。
- __
- というのは。
- 村上
- 演劇ってなによりまずは、見世物を前提としてて、でも、何のためにわざわざ見世物にするのかという事が疑問だったんです。その時に哲学者のアンリ・グイエという人の本で「劇は、舞台上にある前に、世界にある」と言う言葉を見て、演劇というのは芸術の一ジャンルで、劇は世界に含まれているもので、演劇は劇と現実をつなぐ役割を果たしているってスッとはいってきたんです。
- __
- 一般社会で行われるイベントを劇という言葉で改めて定義したと。
- 村上
- 演劇をやる前に、まず世界に劇があるという話ですね。3月の『教育』では、そこを、ド直球に取り組んでみようと思っています。それをするには、劇を演るという行為を捉え直してます。いままでの知ってるやりかたを考え直さなくてはいけない。
- __
- いままでのやり方を考え直す。
- 村上
- それは、体にしみこんでいて、ごく自然で根深いものなので、難しいですね。だから本質を突き詰めて演出しようと思ってます。
喧嘩みたいな許可
- __
- 村上さんは芸大のご出身との事ですが、ご自身にとって芸大とは。
- 村上
- (笑う)入る前の事からいうと、高校の時に電視游戲科学館※が近所で、元々当時の友達と普段から遊びに行ってたんですよ。地元だから。舞台芸術コースがある、ではそこにしようと。そして、自分の仲間になってくれる人をみつけようと。
- __
- ご在学中色々あったように聞いております。学園祭で、なんか無許可で構内で上演したとか噂がありますよね。
- 村上
- あ、それは違うんですよ(笑う)。確かに無許可でやる人もいますが、そういう人は実行委員の人に見つかって、押し出されちゃうんで。僕はそういうのが嫌いなのでちゃんと許可を。
- __
- あ、取ってたんですね。
- 村上
- でも許可をもらうにも喧嘩みたいになります(笑う)。
- __
- 喧嘩?
- 村上
- 狙ってるイメージがやっぱり、ハプニング的な公演で。どうしても許可をもらうにも喧嘩みたいになっちゃうんですね。例えば、学内を赤ふんどしの男が走り回ったりするっていう。そういうのが当時は許されない大学でもあったので。
- ※電視游戲科学館
- 京都の劇団。大がかりな舞台装置、凝った音響・照明、しかし行き過ぎない美意識のもとに作られたエンターテイメント演劇を得意とする。
- ※京都造形芸術大学
- 京都市左京区北白川瓜生山にある私立芸術大学。芸術学部に舞台芸術学科が置かれている。
僕たちは世界を変えることができない~自衛隊に入ろう
- 村上
- 入学当時、教授の方が教えてくれることとか、やっている事が、全然理解出来なかったんですよ。その時は電視游戲科学館の影響もあってかわからないですけど、カラフルな照明で、音も低音きかしてバンバン流したかった。だから単純にそれができそうになかったんで、あんまり授業通ってなかったんです。今では、教授の方たちがやっている事がすごく理解できるし、身近になってきたんですけど。
- __
- すると、今の村上さんの作風は今と昔でかなり違う?
- 村上
- 結果的にはもともと、とりあえず同級生の子たちとは違った事をしたい、そう思っていたので、今でもその姿勢と作風は変わってないつもりです。変わったという人もいますが、昔から様々な作品をやっていたので。
- __
- ご自身の創作活動で、このとき決定的に変わったというタイミングってありますか?
- 村上
- 造形大の舞台芸術コースの卒業製作のときですね。グループを作って公演を打つんですけど、選考があって、上演できないグループもあるんですよ。で、僕のグループが落ちちゃったんですね。その時、「造形大、俺の事がわかってない、あかんわ」と半分ヤケクソな時期に書いた戯曲が初めて同級生とか教授の方に読んで褒めてもらえたんですよ。その時、それまで絶望してたものとはまたちょっと違う気持ちになりましたね。本当に気持ちが救われましたね。あ、ちゃんと見てくれてるんやって。もっと信用しようって。
- __
- どんな作品だったんですか?
- 村上
- 「僕たちは世界を変えることができない~自衛隊に入ろう」というタイトルで戦争のお話です。
- __
- あ、もしかしてこの間のpan_officeプロデュース※でやってた。
- 村上
- あれは「単身デストロイ」という30分に改訂したものを伊藤さんが演出したものでした。「僕たちは世界を変えることはできない~自衛隊に入ろう」は、また違う一時間半のものです。
- ※pan_officeプロデュース「京都かよ!」
- アトリエ劇研協力公演。京都の4人の劇作家による作品を大阪の劇団france_panを初め大阪出身の俳優で演じたオムニバス公演。公演時期:2009年11月13日(金)~15日(日)。会場:アトリエ劇研。
演劇シーン
- __
- 次の『教育』。すごく前衛的な作品になりそうですね。村上さんとしては、それを見たお客さんにどう感じてもらいたいのでしょう。
- 村上
- 『教育』に限らずなんですが、やっぱり、演劇に興奮してほしいんですね。それは作品を見て、だけじゃなくて、演劇シーン全体、僕らだけじゃなくて。
- __
- 演劇シーンを楽しむ。
- 村上
- 演劇シーンの中でやっているんだなあと最近感じているんですよね。たとえば(ミニドーナツを机にあける。その内の一つを指して)これだけ見ても面白くないんですよ、たぶん。この全体の中の一つだから面白い、というのがあるんじゃないかと。いろんな味があるんですよ。いちごとか、チョコレートとか。
- __
- 色々な人が同じ時期に手の届く範囲で色々やっている感覚。
- 村上
- そうです。やっぱり、追いかけられる範囲で同時期に幾つかの団体がやってるのっていいですよね。それを感じたのは、大学の時、学内で公演をしようと思ったら劇場を半年前から申請をしなきゃならないんですよ。そういう制度があるのが、まあちょっと、自由度がないな、という感じがしていたんです。あ、あいつやるんや。じゃあ、俺も違う角度からやってやろう。っていう衝動を作品でやりあえたらいいなと思ってます。
- __
- 私は最近、いわゆるショーケースを見る事が多いんですよ。いろんな団体が、15~30分くらいの短い時間でそれぞれの作品を上演する。バラエティ感がすごく楽しいんですよね。もしかしたら、私が演劇という村の一員だから味わえるものもあるかもしれないなと。演劇村って批判的に言われてますけど、もし村って悪い意味があったとしても、実は面白いと思える部分もあるんじゃないかと。例えば一人でも知り合いが出ていたら段違いに面白かったり、とか。あ、もちろんそれは作品自体のおもしろさとは別ですけど。
- 村上
- ネガティブに捉える必要はないですよね。
- __
- 劇団員嫌いとか、ショッキングな言葉もありますしね。
- 村上
- でも、「劇団員」いいですよね。感覚としては、周りも最近その抵抗は薄くなっているように思いますね。プロデュース公演も一時期よりは、やっぱり減った印象があるし。劇団員と一緒にやるというのにこだわっている劇団って僕は応援したくなります。
現代アングラー
- __
- これまで、ご自身が作られた中で一番印象に残った作品は。
- 村上
- 全部好きですよ(笑う)。でも、その中で2つあります。「ここでキスして」※という、学園モノで。京都造形芸術大学の@カフェでやりました。むちゃくちゃお客さんがリピーターできてくれた公演でした。
- __
- 楽しそうですね。
- 村上
- 高校生の文化祭までの人間模様を舞台にした作品でした。とにかく音楽も照明も使いたくなくて、音楽は全部エアでやったんですよ。エアギターとか、エアバンドで。それが意外に成立してました。
- __
- 口でBGMって、面白いですね。
- 村上
- あとは、最近やった「現代アングラー」※ですね。
- __
- 噂の。
- 村上
- 全ての小劇場の人に見て貰いたかった公演ですね。たぶんもう、出来ないですけど(笑う)。
- __
- その作品の映像、Youtubeで見ました。一番最初に客席から観客を舞台に誘導して、客席をアクティングエリアをしていましたね。それどころか、イスを投げたり崩したり。あのイスは、どこのものなんですか?
- 村上
- それは語れないんですよ(笑う)。ショーケースの内の一つとして上演したんですけど、その場所を破壊するという試みでした。なにより、破壊だけではなく、そのアイデアに一歩踏み込んでストーリーを組み込むというのが大きな一歩だったと思います。その二つは特に印象的ですね。
- ※「ここでキスして」
- 公演時期:2005年10月。会場:京都造形芸術大学構内@CAFE。
- ※connect vol.2「現代アングラー」
- 公演時期:2008年11月。会場:大阪市立芸術創造館。
質問 浦島史生さんから村上慎太郎 さんへ
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- __
- 前回インタビューさせていただいた、柳川※の浦島さんから質問を頂いてきております。1.恋人として付き合うなら、演劇関係者を避けるとかそういうのはありますか?
- 村上
- あはは。恋愛の仕方をわすれちゃいました。
- __
- 2。飲みに連れてって貰ってもいいですか?
- 村上
- もちろん。もちろんというか、口約束は嫌いですので(笑う)これを機に行きましょう。
- ※柳川
- 1998年、立命館大学の学生劇団を母体に結成。洗練されたシチュエーションコメディを目指すも、良くも悪くも洗練されず「なんだかよくわからない、面白いのかどうかすら、ちょっと判断しかねる笑い」を目指す、どちらかと言えば、ひとりでこっそり観に行きたい劇団。(公式サイトより)
新しい脚本をつくる
- __
- 村上さんは今後、どんな感じで攻めていかれますか。
- 村上
- 2009年は短編を作る事が多かったんですよ。2010年は長編を作っていきたいですね。
- __
- どういう風に世界と戦っていきますか?
- 村上
- 今、脚本のオーソドックスなフォーマットに疑問を持っていて。いわゆるト書きがあって、頭書きがあって、セリフがあって・・・もっと色々あってもいいんじゃないかなって思ってて。もちろん、僕もそれを利用してきたわけですけど、作品によっては、なにか新しい形で提示して新鮮味のある表現にをやっていけたらなと思ってます。
カップ&ソーサー
- __
- 今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがございます。
- 村上
- あ、いいんですか。
- __
- どうぞ。
- 村上
- ありがとうございます。(開ける)おお、カップですね。すごい。お皿まである。
最近どうですか?
「劇団福耳presents『第六回 赤坂炎上』」
- __
- 今回は、東京の劇団ロロの脚本・演出をされている三浦さんにお話を伺います。どうぞ、宜しくお願い致します。
- 三浦
- 宜しくお願い致します。
- __
- 先日は、赤坂L@Nのイベント「劇団福耳presents『第六回 赤坂炎上』」※でコントを拝見しました。非常に面白かったです。
- 三浦
- ありがとうございます。
- __
- 従来の演劇にカテゴライズされにくいような作品だったように思います。今でも、人にどう説明すれば通じるのかちょっと分からなくて。何というか、これまで小劇場が生み出してきた様々な表現を把握した上で、その影響下にない表現を行っているというか。
- 三浦
- 今の小劇場のお芝居からの影響はかなり受けていると思います。好きなんですよ。たとえばチェルフィッチュだったり五反田団だったり。快快(ファイファイ)っていう劇団があって・・・。
- __
- 快快。よく伺います。確か、もともと小指値という・・・。
- 三浦
- そうです。改称して快快ですね。あのノリでお芝居をやっているという空気が凄く好きで。皆が集まって、こんな動き方面白そうだよね、じゃあやってみようか、という。その感覚、凄く共感が持てるんです。結構チェルフィッチュぽかったりとか、身体がダンサブルだったりするんですけど、それが意識的にされている感じがしないんです。
- __
- あ、ちょっと分かる気がします。
- 三浦
- ファンなんですけど、さて自分はどうしようかと考えながら作っています。大学に入ってから今の小劇場が好きになったんですけど、確かにそこが出発点ではあるのかな、と思います。
- ※劇団ロロ
- 2009年結成。主宰・三浦直之氏。脚本・演出をつとめる三浦直之が第一回作品『家族のこと、その他のたくさんのこと』で王子小劇場「筆に覚えあり戯曲募集」“史上初”の受賞を果たし、結成。物語への愛情と敬意を込めつつ、演劇で遊びまくる。(公式サイトより)
- ※劇団福耳presents「第六回 赤坂炎上」
- 開催時期;2009年9月18日。会場:L@N AKASAKA。ライブ、インプロ、コント、演劇など、いわゆるショーケースとして楽しめるイベント。
亀島君の新鮮な動きかた
- __
- 今回の作品でもの凄く面白かったのは、恋人同士が久し振りに喫茶店に行くシーン。普通に椅子に座ればいいのに、男が振り向きざま飛びあがって抱きつく形でイスに腰掛けるという。ああ、これは絶対文章では伝わらないですけど、何か凄く新鮮なおふざけを見られたんですよ。
- 三浦
- 彼はロロのメンバーで亀島君というんですが、彼の動きは本当に面白くて。その、イスにジャンプして座るというのも、細かいタイミングが凄く重要なので何回も練習しています。
- __
- あ、やっぱり適当にやっている訳じゃないんですね。洗練されていると感じたのはやっぱり、精度があったからだし。着実に練習しているなと感じました。あと、演劇の面倒な手続き逆手に取ったセリフも面白かったですね。場面転換を、後ろを振り向きざま「ハイ着いた!」だけで済ませたり。
- 三浦
- 演劇特有の嘘みたいなのが凄い好きなんです。三角巾を額に付けて幽霊を表したり。旗揚げ公演の時に、雨男という設定のキャラクターに、ずっと横について如雨露で水を掛ける係を付けたり。ロロではいつも、演技にルールを付けているんですよ。この前で言うと何度も同じ動きをしたり、あえて変なポーズで止まったり。
- __
- そこが現代的な感覚に思えるんですよね。
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