先日の

_  
先日の「話セバ解カル」、物凄い着物が似合ってました。
谷  
本当ですか、ありがとうございます。
_  
非常にキレのある演技で、爽快でした。ご自身で、舞台に立っていかがでしたか?
谷  
そうですね。上演までに色々紆余曲折があったんですね。どうしたらいいんだろうなと思いながら。着物がインパクトあるというのは観に来てくれた方からたくさん伺っているんですけど。
_  
インパクト。そうですね、絶叫というか。びっくりしましたね。
谷  
他のかたにも、声がメチャでかく感じたとか言われました。
_  
あとは、今回もこれまでの地点と同じく、三浦さん的な演出があって。日本語を変なところで区切ったり、独特なニュアンスを作ったりしていて、非常に面白かったんですけれども。稽古場でどのような作り方をされているのでしょう。
谷  
うーん。何かね、三浦さんが全部あれを作っている訳ではなくて。演技を付けられる場合もあるんですけれど、全部が全部ではないですね。たまに変な口調が役者から出てくると、「それやってみて」って言われるんですが。それからもうずっと繰り返しですね。5分ぐらいのシーンを1日かけてずっとやってるみたいな。
_  
反復練習ですか。
谷  
自分のシーンでなかったら、何もアクションを起こさなかったらずっと固まってる感じですかね。
_  
繰り返しの中で出てきたアイデアを拾っていく、みたいな。
地点2008年公演「話セバ解カル」
公演時期:2008/01/25~2008/01/27。会場: ART COMPLEX 1928。

タグ: 衣裳・時代物 反復の生むもの


今まで

_  
一つの作品に関わる上で、稽古での進め方ですとか、何かご自身で大切にしていることはありますか?
谷  
何でしょうか。何か、相手の人がやりにくくなったら嫌なので、そうならないようと思っています。
_  
相手役の演技の邪魔をしない。
谷  
そうですね、ひょっとしたらもう邪魔をしていたのかもしれませんが(笑う)。でも、そうならないようにとは気を付けています。
_  
自分が自分が、にはならないように、という。
谷  
上手い事みんなと、なればいいなあと。
_  
では、今まで一番上手く行けたというのはあります?
谷  
いや、今まで一度も「全然ダメ」っていうのはなくて。出演した所全部、楽しくさせて頂きましたし、色んなものを得ましたし。何も得なかったものはありませんでした。
_  
それはいいですね。
谷  
はい、良かったです(笑う)。これは一番。

目が覚めるような

_  
今後、谷さんはお芝居を続けていく中で、どうなっていきたいですか?
谷  
今まで、何も得なかったものはないし、楽しかったんですけども、「これこそは」みたいなのに出会えたらいいなと思ってますね。自分が納得出来る作品というか。
_  
例えば、そういった作品をご覧になったことはありますか。
谷  
あ、地点の「三人姉妹」の作品がむちゃくちゃ面白くてびっくりしました。
_  
それは、どういったところが。
谷  
「三人姉妹」は見た目も凄くて、ああいう演出でやっている所もないし。古典を読まなくても雰囲気で解ったような気もしていて、かつ押し付けがましくなく感じたんですね。清流劇場も同じようにとても解りやすくて。昔の話なのに共感出来たというか、例えば泣いているから悲しさが伝わるんじゃなくて、ただ歩いているだけなのに、何かちょっと、自分をそこに映して見てしまったというか。
_  
リアリティ。
谷  
そうですね、それがあるような気がしました。
_  
目が覚めるような新鮮さがあるとか。
谷  
はい、そうですね。
地点2004年公演「三人姉妹」
公演時期:2004年11月10~21日。会場:。
清流劇場
1991年より清流劇場の前身となる無添加有機物劇場の活動を開始。1995年までに5回の本公演を重ね、1996年1月に清流劇場として改組設立する。現在までに20回の本公演を行っている。近年は劇場提携公演や劇場の企画公演への参加も多く、また利賀演出家コンクールなどを通じて、海外戯曲に取り組むなど、意欲的に活動の輪を広げている。(公式サイトより)

次も

_  
次の谷さんの出演作品は。
谷  
次も地点ですね。
_  
あ、確か岡嶋さんも出るんですよね。
谷  
そうです、そうです。あと、砂連尾さんと。
_  
岡嶋さんが地点ってのが面白いですね。
谷  
私、岡嶋さんって凄いなと思って。私、昔の岡嶋さんの芝居を見た事があって。「総理」の。
_  
「総理 保科仙吉」ですね。
谷  
あれ凄いっすよねえ。
_  
ええ。
谷  
あれを生で見たかったんですけど、ビデオであんだけ凄いねんから。ビデオのちっちゃい姿で、あれだけ引き付けるって。うえええって思いましたね。
_  
実は私も最近、ある人の芝居をビデオで拝見する機会があって。広田ゆうみさんなんですけれども。ハンディカメラの、顔も見えないぐらいちっちゃい映像で、ものすごい引き付けられるんですよ。それって結構凄い事だなと思って。
谷  
ゆうみさんもいいですよねー。
_  
あの人は凄いですよね。
谷  
私は芸センの企画で初めてお会いしたんですけど、あの時に凄い人いてんねんなと思って。で、正直者の会で一緒にやれる事になって、やったーって。しかも喋ったらめっちゃいい人やったし。面白いし、可愛いし。
_  
繊細な感じも、迫力も出せますしね。
砂連尾理氏
京都を中心に活躍するコンテンポラリーダンサー。1991年より共同で活動を開始。公演活動だけでなく、ワークショップ・教育などアウトリーチ活動も活発に行う。
劇団衛星4月興行「総理 保科仙吉」
公演時期:1999年04月16~29日。会場:アトリエ劇研(京都)、シアターポシェット(神戸)。
広田ゆうみ氏
京都を拠点に活躍する女優。このしたやみ

タグ: アウトリーチ 広田ゆうみさん


六花亭「六花のつゆ」 他お菓子

tani
_  
今日はですね。谷さんにお話を伺えたお礼にプレゼントがあります。
谷  
え、何か頂けるんですか?
_  
ええ。
谷  
えー、すみません。
_  
どうぞ。
谷  
わあ、何かいっぱいある。凄い、ちょっとこんなに貰ってもいいんですか?
_  
いえいえ。それはですね、北海道の六花亭というお菓子屋のものですね。
谷  
へー。可愛らしいですね。一つ食べます?
_  
あ、ありがとうございます。
谷  
あと、この缶は・・・?
_  
それがイチオシですね。
谷  
え? 飴ですか?
_  
ウイスキーボンボンですね。
谷  
(食べる)あ、おいしい。私お酒好きなんですよ。完璧ですね。


入試シーズンに

__ 
それでは、今日は宜しくお願いします。
小石 
あ、宜しくお願いします。
__ 
ええと、男肉duSoleilは近畿大学の舞台芸術コースのユニットなんですよね。いつも拝見しております。
小石 
ありがとうございます。
__ 
小石さんは、いつから男肉に関わっておられるのでしょうか。
小石 
僕はそうですね、ちょうど2年前からになりますね。「男肉終着駅(ピリオド)」という作品があって、その時大学1年だったんですけど、その時に声を掛けて頂きまして。その外部公演を始めた当初から参加しております。
__ 
そもそも、小石さんが舞台芸術コースに入ったのは何故だったのでしょうか。
小石 
最初は、文学科に入りたかったんですけども、舞台芸術コースの合格点が他に比べて低かった訳ですよ。お、これはと思って受けたら受かってしまって。そこで、もういいやとなって受験を終わったんですね。
__ 
なるほど。ちなみにどんな試験だったんですか?
小石 
僕はペーパーだけで受けましたね。他の人は即興だとかもやったみたいですが。
__ 
なるほど。そういえば、今の季節も入試シーズンですね。
小石 
そうですね。その時には自分が舞台上でギャーギャー言うようになるとは思っていなかったですけどね。
__ 
元々高校で演劇部に入られていたとかではなかったんでしょうか。
小石 
親が劇団四季とか新感線とかが好きで、たまに連れて行ってもらったりしていて、ちょっとは見ていたんですが、やってはいなかったですね。吹奏楽部で太鼓を叩いてました(笑う)。
男肉 du Soleil
パフォーマンスカンパニー、男肉 du Soleil (オニクドソレイユ、と読む)は団長こと池浦さだ夢を中心に結成された団体。(公式サイトより)
男肉 du Soleil公演「男肉終着駅」
公演時期:2005年11月。会場:アートコンプレックス1928。

役者の欲求を抑える

__ 
芸術学科の舞台芸術専攻という事ですが、そこでは具体的にどのような内容の授業が行われるのでしょうか。
小石 
僕の一個下から仕組みが変わったので、そっちの方は詳しくは分からないんですが。僕らの代で言うと、劇作・理論コースと演技コースに分かれておりまして。演技コースは実習中心。劇作コースは座学中心、といった感じです。実習だと例えば竹内銃一郎氏であるとか、松本修氏であるとか、そういった素晴らしい演出家の方から指導を受けております。授業の最後に発表という形で学内で公演を打ったりもします。身体表現を学ぶための舞踊の訓練ですとか。座学だと、戯曲の書き方ですとか、演劇史も学びます。
__ 
そういった、実地的な訓練の中で、一番強烈な体験は何ですか?
小石 
どうなんですかね。やっぱり、実習ですかね。一時代を築いた人に演出をして頂けるという。
__ 
どんなダメ出しが出るんでしょう。
小石 
何ですかね。僕は大学から始めたぐらいだし、他の子も高校からとかですしね。言うたら、僕らなんて先生にしたら素人みたいな。でも、何て言うたらいいのか、ダメ出しされると引き締まるんですよね。
__ 
引き締まる。
小石 
演出を受けるのが怖いくらいの。時にはボロクソに言われるんで。
__ 
それはキツいですね。
小石 
でも、しっかりとした実績を持っている方ですので、それを肌で感じる事は有難いです。
__ 
ご自身もダメ出しを受けて、どんな感じでした?
小石 
「いい台詞」、ってあるじゃないですか。それを情緒的にやりすぎると、逆に言葉の力が薄れてしまうという。役者が、つい気持ちよくウタって言ってしまうセリフを、「そこは淡々と言えばいいんだ」みたいな事を仰られましたね。
__ 
役者の欲求を抑える。
小石 
どこかで抑えるんですね。まず、体ありきだとか言われました。悲しい気持ちになって悲しい言葉を言うんじゃなくて、悲しい体になったら悲しく見えるんだ、と。実習は、ひたすら衝撃の連続ですね。

凛々しい

__ 
さて、男肉ですが。先ほどの実技実習のお話とは正反対のマスターベーションというか。非常にワガママな身体性が、私は非常に好きなんですけれども。
小石 
ありがとうございます。どうなんですかね。実際、初めて舞台上で何かやったのが「男肉終着駅(ピリオド)」だったんですね。それ以来、やれるだけの事はやるしかないというスタンスが、今までずっと続いているんですが。
__ 
非常にこう、小石さんはあれだけの男肉の面々の中で、一際切実な存在感が伝わってきて、見ごたえがあるというか。痛々しいくらいの。
小石 
こと男肉に関しては思いっきりやる事にしてますね。例えば、舞台上でしばかれたりとか、つい盛り上がって尋常な威力ではなくなったツッコミのドロップキックとかで受けたダメージをそのまま放出するみたいな。
__ 
ああ、ありますね。
小石 
そういう勢いは大事にしていますね。
__ 
確かに、男肉作品には非常に勢いを感じます。今でも街頭パフォーマンスは続けているんですよね。
小石 
そうですね。それで本公演に観に来てくれた素敵な方もおりまして。
__ 
何か、街頭ってつまりは社会じゃないですか。しかも一番外側の。その中での男肉ってすごい、こう、凛々しいものを感じますね。

タグ: 自分は何で演劇を


天秤

__ 
小石さん的に、男肉の弱点みたいなものがあればお聞きしたいのですが。
小石 
まあ、男肉の作品作りには台本が無いんですね。あえて言えばそこです。本が無いという事で、言葉を吐く事に対するこだわり、意識が演じる側に薄いというか。
__ 
ああ、本当に台本は無いそうですね。
小石 
全て稽古場で出てきたものを記憶するんで。本番中でもその瞬間その瞬間のアドリブで作られたりしてるんで、ライブ感なんかは自然と出来上がって、即興能力もついていっていると思うんですけど、逆にみっちり積み上げられないのではないかなあと。最終的にはキッカケも決まって、ある程度ベースは作られるんでなんとかなるんですけども。最後にどんな境地に辿り着くにしても、取捨選択の意識無しに進んでいくのはどうなのかぁと思いますね。
__ 
紙に落とされたキッカケ表がないので、一つのパフォーマンスを別の面から見る事が出来ない、という感じですかね。
小石 
言うたらそうですね。セリフの発音にしても、文字にしてみたらブレスの位置とか句読点を自然と整理出来ると思うんですが。演じる側としてそれらをやるにせよ、やっぱりやらないにせよ、一度天秤に掛けてみる価値はあるかと。
__ 
なるほど。実は、男肉に台本が無いというのを知ったのは精華演劇祭の前夜祭での記者会見だったんです。それを聞いて、ならではのライブ性が何故発生するのかが物凄く納得したんですけども。

納得

__ 
役者として、今後こうなっていきたいというのはありますか?
小石 
ひたすら体力を使う事ばっかりやっているので、次は知識面での補強が必要かなと思っているんです。あんまり、舞台についてのしっかりした考え方がないんですね。著名な劇作家の戯曲を読むなりして勉強すべきかと思う訳なんですよ。現在の自分に欠けているものは多々あって。とりあえず、まず、自分に対してそれでいいのかと問い続ける姿勢は持ち続けたいと思いますね。
__ 
稽古中や本番なども、ご自分への疑いを持っている?
小石 
ていうか、疑問しかないですね。自分の演技に、中々納得した事がないので。10の内、1か2か3しか出来てない、みたいな。周りからは自虐的だと言われるんですけど、役者って言われるほど技術も経験もないし、ダンサーでもないですし。
__ 
あれだけ動ければダンサーと言っても良いような気がしますが。
小石 
いや、その先に全然行けないんですよね。ユニゾンも出来ませんし。まあ、男肉がユニゾンを求めるかというとそうでも無いのですが・・・。

柳川のロングTシャツ

koisi
__ 
今日はお話を伺えたお礼にプレゼントがあります。どうぞ。
小石 
あ、ありがとうございます。見ても宜しいですか。
__ 
はい。
小石 
(開ける)
__ 
Tシャツですね。実はそれは、この間まで精華演劇祭で公演をしていた柳川の受付で買ったものです。Sサイズの割りに大きめみたいですね。
小石 
ありがとうございます。


成安造形大学演劇部「劇団テフノロG」

__ 
今日は、宜しくお願いします。
中谷 
宜しくお願いします。
__ 
こちらこそ。演劇スナックあけみは、大学の演劇部のユニットなんですよね。
中谷 
はい、成安の演劇部は「劇団テフノロG」というんですが、このメンバーが中心でした。ですが、今回は劇団外からも人を集めておりまして。成安には13の科があって、色々な事を学んでいる人がいるんですね。例えばファッションですとか、絵を学んでいたりとか。そういった人達の中で、今まで一緒に出来なかったけれども、大学卒業間際の機会を生かして、最後に一緒にやろうと。大きな有志団体という感じですね。演劇をやろうと思っても劇団に入ってまでやるつもりは・・・という人も引っ張ってきて、私達が思うベストメンバーが揃ったと思います。
__ 
中谷さんはご所属の学科名から察するに、メディアを総合するとか、メディア表現の方向性とかを学ばれているような印象なんですが。
中谷 
そうですね、コンピューターグラフィックなんかもやるんですが、どちらかというと映像+アート+工学系の。メディアを複合させて扱うクラスなので、割と何でもやります。演出なので作品作りもやるんですが、WEBもやりますし、チラシも作りますし。

「演劇スナックあけみ」

__ 
今回の会場はアトリエ劇研だったのですが、滋賀県からであればかなり苦労されたのではないかと思うんですが。
中谷 
遠かったです(笑う)。本当に大変だったんですよ。しかも雪が結構降っていたので、路面も滑るし。でも、京都でどうしてもやりたかったというか。テフノロGは、滋賀での公演を中心にやっていこうというのが大きな方針だったんですね。地元密着というか。ずっと続けていて、滋賀にも若い人達の劇団があるという事を周囲に知ってもらったんですけども。もっと外の人にも知ってもらいたいとなった時に、京都かなと。私自身は京都で生まれて、ずっと京都で小劇場を見ていたので、ここでやりたいと思ったんですね。あけみ内にも京都で自分の作品を出展したかったという子もいましたし。
__ 
なるほど。そういう経緯で。
中谷 
はい。北大路にオープンしました(笑う)。
「演劇スナックあけみ」
成安造形大学演劇部「劇団テフノロG」のOBにより結成された演劇ユニット。

カーテンコールの瞬間

__ 
中谷さんは、これまでどういった活動をされてきたのでしょうか。
中谷 
中学高校と、バレーボール部だったんですけど、高校の頃はそれこそ小劇場に良く通ってました。
__ 
初めてご覧になったのは。
中谷 
劇団SHOWDOWNですね。高校の友達が出演しておりましたので。お客さんと近くて、うわツバが飛んでくるとか、こんなに近くで見てていいのとか思ってたんですけど、その後、小劇場ならではの良さに気づく事になるんですが。で、大学に入学してから劇団に入って。途中で「テフノロG」に改名したんですけど。
__ 
あ、改名されたんですか。
中谷 
2年の時にやっと大学に芝居が出来るホールが出来たんですね。それをキッカケに。
__ 
横道にそれますが、どんな理由で「テフノロG」なんでしょう。
中谷 
先輩が、「蝶のイメージを持つ名前にしたい」と言い出して。蝶の「てふてふ」という昔の表記から、テクノロジーと結びついて、その日にはイメージキャラクターまで出来ていたという行動の早さで。
__ 
なるほど。テフノロGで、何かしんどかった事はありましたか。
中谷 
しんどかった事ですか。うーん。あんまりないですね。カーテンコールの瞬間、やり遂げたという実感が湧くんですね。それと同時にその公演で辛かった事は全て忘れてしまうので。
__ 
なるほど。分かります。
中谷 
あえて言うなら、胃腸炎を2回やった事と、大学2年の夏公演で2時間半の芝居中、ほぼ半分が自分のセリフだった事ですね。
__ 
2時間半ですか。
中谷 
しかも最初の20分間は全て自分のセリフで。1週間前にようやくセリフが入ったという。まだ台本を持ってるのかって怒られました(笑う)。
__ 
危なかったですね。
SHOWDOWN
元ニットキャップシアターのナツメクニオを中心し、2001年5月に旗揚げ。既成の劇団という枠にとらわれず、いろいろな物を貪欲に吸収しながら、「頭のいらないエンターティメント」をテーマに大衆娯楽の王道を追及する。(公式サイトより)

タグ: カーテンコール バレーやってた ターニング・ポイント


一本の樹

__ 
今回の「物書きの書き物」。ストーリーの概略としては、流しの物書きの女の子が物語をスナックで発表し、その内に架空であった筈の物語が自分の過去と重なっていくというものでした。ええと、このお話はどのようにして生まれたのでしょうか。
中谷 
そうですね。まず、これは個人的な認識の問題なのですが・・・自分が感じた事というのが、実は見たもの・聞いた事よりもリアルだと感じていて。そういう、感じた事をフレッシュな形で留めておきたいというのがあって。だから物を書いたり、芝居を作ったりしているんですが。その時自分が一番感じた事を、何故?という疑問を置いておいて「わっ」て捕まえて「ばっ」て紙に流すという感じで書くんです。そういう意味で、今回の「物書きの書き物」の、自分自身の過去の思い出を書いて残しておくというテーマと似てますね。
__ 
主人公の女の子が、ね。
中谷 
ある意味、私がやっている事と同じで。だから、日記や物を書いたり、芝居をしたりとか、私がやっていた跡を残したいという思いがあります。今まで感じた事を忘れてしまったり、あとは大学で過ごしてきた環境を出る寂しさとかが重なって生まれました。時期的にも卒業式がありましたし。というか、昨日卒業式だったんですけども。
__ 
あ、おめでとうございます。ええと、何故そういった思いや考え方などを残したいと思われたのでしょうか。
中谷 
そうですね、残す理由・・・。一番大きいのは、振り返る事だと思うんですよね。実は、常に忘れてしまう事への怖さがあって。考えた事って、それ自体に形がない為に消えてしまうものだと思うんですね。それって脳の電気信号そのもので、一瞬で消えてしまうもので。
__ 
どうしてもそうですね。
中谷 
本能的にそれを外に出したいという欲求があって、それを貯めて置くことで振り返りたいと思うんですね。それは物凄く手間の掛かる事だけれ。感覚って、消えてしまうものなんですよ。例えば一本の樹を見て、「あ、キレイ」と思ってもその感情はその時だけに思われるものかもしれんと・・・大分深い話になるんですけども。
__ 
いえ、どうぞ。
中谷 
大学で、40代・50代の年上の方と話す機会がありまして。お話をする内に物を見る価値観って年と共に変わっていくんやなあと思ったんですね。すると、一本の樹への感想を今のうちに残しておきたいという衝動が。
__ 
なるほど。
中谷 
ある意味で冷静過ぎるのかもしれないですけど、そういう思いは最近特に大きくなってきたように思います。
「物書きの書き物」
公演時期:2008年3月1~2日。会場:アトリエ劇研。

タグ: 泡のように消えない記憶 残したいという気持ち


疾走

__ 
入学から4年間、最後は「物書きの書き物」で終えた訳ですが、総括していかがですか。
中谷 
あー終わってまうという思いもありますが・・・。最後に外部公演も出来ましたし、一つのまとまった成果になったと思います。自分達自身の実力も培われたと思いますし。
__ 
演劇公演を別の土地で上演する訳ですからね。
中谷 
疾走感のある4年間でした。
__ 
なるほど。ちなみに、卒業後の進路はどうされるのでしょう。
中谷 
実は名古屋に就職が決まっていて。
__ 
あ、おめでとうございます。
中谷 
ありがとうございます。
__ 
名古屋も小劇場が盛んみたいですね。
中谷 
あ、そうなんですか。
__ 
どうですか、名古屋でも続けていくとか。
中谷 
そうですね・・・。いきなり劇団を立ち上げるというのは無理だけれども、今までと変わらず、書き物は続けて行きたいと思います。向こうに移住しても、何らかの形で演劇や表現に携わっていきたいと。演劇に関わって、これだけは諦めたくないというものが出来たんですね。芝居を始めるまで私は諦めの早い性格だったんですが、演劇公演を企画作成から最後のカーテンコールまで仕上げるという・・・。
__ 
完遂力というか。
中谷 
はい、無理だと思っても諦めない力が付いたと思います。実は、私の周囲では就職せずにフリーターして、でも自分のやりたいフィールド(演劇や色々な製作活動)で活動を続けていく子も多いんですが。自分のやりたい事を続けていくって単純に凄いと思う。やりたいで終わるとか、あの時出来たであろうにとかで終わるのではなく、本当にやるっていうのは。私もそうありたいです。会社で仕事をしながらでも演劇というフィールドにこだわっていきたいと思います。
__ 
分かりました。
中谷 
といっても、実は昨日の卒業式後の送別会で「あけみは続けていく」宣言はしちゃったんですけどね(笑う)。台本をファックスで送るから、とか。

mina perhonenのピンバッチ

nakagawa
__ 
今日はありがとうございました。お話を伺えたお礼に、プレゼントがあります。
中谷 
ありがとうございます。いつもプレゼントされてますけど、どういう風に選んでいるんですか?
__ 
適当の時もあれば、意味合いを考える事もありますね。まあ適当なんですけど。今回のは偶然、雑誌でみた「レトロビル特集」ってのに載っていたビルにあった洋品店で購入しました。
中谷 
あ、かわいい。桜のイメージなんですかね。


ブレヒトだよ!

__
今日は宜しくお願いします。すみません、稽古後の疲れているところを。
小林
いえいえ。宜しくお願いします。
__
最近は、ブレヒトの稽古が。
小林
はい、最近は毎日。昨日は公開稽古だったのですが、お客さんも来て頂いて。
__
反応はいかがでしたか。
小林
お客さんも劇団員もおおっという感じになりました。詳しくは話せないのですが、ある仕掛けもあったりで・・・。
__
サプライズもあったと。今回の「ブレヒトだよ!」、小林さんはどんな感じの役回りなのでしょうか。
小林
銀行のお姉さん役ですね。ぽーっとした感じの性格なんですけど。まあ、稽古場の仕事としては、植村さんがいない時に台本の製作を手伝っています。あとは、日替わりギャングのスケジュール管理とかですね。
__
昔の根本君の役割みたいな感じかな。衛星での小林さんの役割って、そういう感じですか。
小林
そうですね、制作の現場業務が中心ですね。挟み込みの管理とか、置きチラシとか。後は、例えば珠光の庵という作品では、有り難いことにいくつかの和菓子屋さんなどに協力して頂いているんですが、その周辺の営業ですね。
劇団衛星
京都の劇団。代表・演出は蓮行氏。既存のホールのみならず、寺社仏閣・教会・廃工場等「劇場ではない場所」で公演を数多く実施している。
ブレヒトだよ!
公演時期:2008年2月23~24日、2008年2月29~3月2日。会場:東山青少年活動センター創造活動室。

タグ: サプライズ・ドッキリ


難解さ

__
小林さんが衛星に入ったのって、何がきっかけなのでしょうか。
小林
最初に関わったのはティーンズステージですね。高校から入ろうと思ってたんですが、他の事もやろうと思って部活動をしていました。2006年の大陪審を見て、改めて入団しましたから、今は2年目です。
__
衛星の芝居のどこが面白いと思ったのでしょう。
小林
それは凄く話したい事なんですけど・・・まず初めて見た小劇場が衛星だったんですね。中学生の時に「千年王国の避難訓練」を見たんですけど。やっぱりこう、凄い衝撃を受けました。その衝撃をどう言葉で表していいか分からないんですけど。もちろん、小劇場ならではの刺激もありましたが、あの、難解さがあるんだけども全然置いていかれないところとか。
__
確かに、あの感覚はちょっと説明出来ないですよね。
小林
ええ。あと、個人的に蓮行さんと感覚が近い部分がありまして。何かの選択をする時とか。作品作りの方法にしても、感覚的に合うというか。
__
作品作りの仕方ですか。
小林
はい。植村さんも言っていたかもしれないんですけど、衛星の稽古場では口立てという方法を使って作品作りをしているんです。そこでは稽古場での会話で出てきた話題やネタがそのまま作品に繋がったりするんですね。脚本ありきで作る作品とは全く違っていて。面白いです。
__
今回は銀行強盗の話ですね。
小林
ええ、銀行強盗をする劇団と、もう一つの劇団の主宰が銀行で鉢合わせするという。実はこれは、まんまそうとは言えないけども蓮行さんの二面性を表しているという捕らえ方を稽古場ではしていて。お金の事でどうしようもなくなった劇団が、最後にはどうするのか、という。
__
追い詰められた劇団か。
小林
例えばこれを見た演劇人や、他の追い詰められた人達とかも、色々考えちゃったりするんじゃないかなと思います。
ティーンズステージ
京都市東山青少年活動センターが十代の青少年向けに実施していた、演劇公演の発表を最終目標とする企画。劇団衛星代表の蓮行さんがこの2001年度の演出を受け持っていた。演目は別役実作「マッチ売りの少女たち」。
千年王国の避難訓練
劇団衛星作品。初演・2000年5月

タグ: お金の事


__
それから色々な業務に関わっている小林さんなのですが、今後はどうなっていきますか。
小林
結構、ドライで現実的な性格ですので・・・。大学に入った時にこんな考えを持っていまして。3回生後半から就職活動するじゃないですか。その時点で自分に芽がないと思ったら演劇を辞めようと。それをファックさんに言ったら「芽がないってどこで判断するの」て笑われたんですね。性急に色々な事を決めてしまう節があるんですが、20代のうちは迷ったっていいんだと思うようになりまして。色々な事をやっていいんだと思っています。
__
では、もし、今後小劇場で生きていくとして。自分の成長に必要なものはなんですか?
小林
自分をプロデュースしていかなければならない、という事ですね。「ブレヒトだよ!」の企画で、100人にチケットを渡しに行くという企画をやっていまして。
__
やってますね。
小林
そのチケットを売る為に、人に知って貰わないと駄目じゃないですか。つまり、宣伝の事ですね。
__
では、今ご自分に欠けているものと言えば。
小林
それは最近言葉に出来たんですけど、「失敗を恐れない」。衛星は、世代的に私の上は結構あくんですね。特に役者間は。稽古場で作品を作る時に、役者も色々アイデアを出すんです。で、自分は年が下というのもあって、「絶対こんなん通らへん」「スベったらどうしよう」って思って言わないというのがあって。そういうのが良くないなあと。何か、それで何も出来なくなったらどうすると。
__
まあ、勇気ですかね。
小林
で、こないだ笑の内閣さんに出させて貰った時は意見を言いやすかったんですよ。環境的にも。衛星でも自分の発言を臆せず言えるようにならなければ、と思います。

タグ: もう、辞めたい