目標

___
今後は、ピンスライマーを目指して。
よこえ
そう、ピンスライマー(笑う)。それから、今までは完成されたものを目指してたけど、「完成した」って思いたくないと。ずっと探し続けていければと。
___
そういう形で、今後もお芝居を続けていかれるんですかね。
よこえ
いきたいな。どうなるんやろうね。無かったよね。どういうふうにしたいかとか、どれがとか、そういう目標が。何ていうのかな。でも一つ決まると、あれがしたいこれがしたいという欲求が増えてきて。でもそういう欲求がある限りはやっていきたい。

vol.63 よこえとも子

フリー・その他。

2006年以前
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よこえとも子

BEAMSのニーソックス

isige
___
今日はお話を聞かせていただいたお礼に、プレゼントがあります。
よこえ
あ。何か知ってるよ。何か貰えるって聞いたよ。
___
どうぞ。ちょっと袋がよれてますけど。
よこえ
うわー、ちょっと待って。誕生日みたいやな。え、BEAMS。厳重やな。
___
ええ。
よこえ
あ、何?靴下?えー、嬉しい。何だこれ。
___
まあ、タンスの中に入れておいて頂ければ。
よこえ
え、魔よけ?
___
ええ。
よこえ
・・・。

vol.63 よこえとも子

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よこえとも子

前回出演公演について

___
最近はいかがですか。
イシゲ
忙しいですね。僕のバイト先が京都駅で、ファミレスみたいなところなんですけど。そこが忙しいのと、9月の熱海殺人事件の稽古と、次はナントカ世代さんにお邪魔するので。色々掛け持っていて、最近大変ですね。
___
こないだの何色何番にも、出演されましたね。
イシゲ
はい。いかがでしたか。
___
いや、もう。自然な会話というか、その上手さが。何て言うんですかね。自然な演技って一概には言えないじゃないですか。目的のある自然な演技と、日常を表現する為の自然な演技と。あれは、なんていうのか。ボールがどういう風に転がっていってもいいような生活感覚が、観客席と共有されていて、乗って行きやすかったですね。ご自身は演じていてどうでしたか。
イシゲ
初めはたかつの方法論的なものに戸惑っていた所もあったんですけど、楽しかったですね。後半までこれでいいのだろうかと思っていたのもあったんですが。
___
何か、問題意識が。
イシゲ
台本に、囚われるなという事を言われていて。その囚われなさっぷりが幅広くて。自由すぎてちょっと困った部分がありました。今まで台本ありきな作品をやってきたので、作品に対するよりも、自分に対する不安が出てきて。
___
はい。
イシゲ
俺、これでちゃんと出来てるのかと。でも蓋を開けると大変好評で、好意的な意見を下さって。これは、たかつの一人勝ちだなあと。
___
一人勝ち。
イシゲ
作品性の高さが、強かった気がするんですね。言いたい事がはっきりしているとか、そういう感想を頂いています。
___
そうですね、雰囲気の演出も、作品の存在性というか、そういうものを含めたコンセプトが明確で。
イシゲ
で、ちゃんとそれに合った演出だったなあと今にして思いますね。
nono&lili.
京都を拠点に活動する劇団。
ナントカ世代
「正確な日本語」と嘯く特異な言語感覚に支配された規律(ルール)と、したたかな美意識によって用意する絵本のような突き放した風景描写(マナー)により織り成す、独特としか言えない割には中庸な世界観が身上。(公式サイトより)
何色何番
たかつかな・村井春也。の二名による演劇ユニット。各公演に~~色と題して、全くテイストの異なる公演を行う。

タグ: 何色何番


京都の劇場の観客

___
イシゲさんは、これからどんな風に役者として活動されていかれますか。
イシゲ
今年の初めに、私はいつまで芝居を続けるんだろうと思いまして。で、僕は今年で25なんですけど、転機だなと。
___
ええ。
イシゲ
今年で、芝居を始めて5年になるんですよ。そういう意味でもキリがいい年だから色々決めようと。なんだろうな。芝居で食べていこうというのは無理があるかと思うんですよ。衛星さんみたいに、会社として成り立たせるみたいに。
___
衛星のみならず、小劇場というドメインで会社を設立する所はあるっちゃありますね。
イシゲ
ええ、まあそんな中、京都で食べれるようにはどうしたらいいだろうと考えています。僕が芝居に関わっているのは、一緒にやっている人たちが好きだから、という事に気づいて。その人たちの為にじゃないけど、今後もやって行くために何とかしようと。具体的な事はまだ全然考えていないんですけど、京都で役者が食べていけるような環境に出来ればと思っています。その為には、役者をやっていては無理なんじゃないかと。でも、それは一旦置いておいて、今は役者をやっていようと思っていますね。僕、劇団に入ったんですよ。6月に。何色の前に、nono&lili.さんに出演させていただいて。それで色々話した結果として、ご一緒させて頂く事になって。初めてなんですよ、劇団に入るのは。

土壌

イシゲ
まあ、でも個人的には京都の土壌を何とか出来たらなあと思っています。
___
私個人は、言い出したらキリがないのですが、これは確実に独特なものがあるなと思うんですが。色んな、才能のがある人がいて、文化圏というのか、ムードというのか、それはあると思うんですが、それを経済的な方面に結び付けられないか、という事でしょうか。
イシゲ
どうなんでしょうね(少し笑う)。まだちゃんと、考えられてはいないのですが。例えば、京都の芝居を見に来るお客さんのほとんどが同じ演劇人だという事実とか。こんな言い方は変ですが、一般の人がもっと足を運んでくれたらいいなあと。それが、結果としては一番欲しいものなんですけれども。
___
永遠のテーマですね。
イシゲ
テレビには勝てないですからね。
___
まあ、でも競合している訳でもないですからね。テレビと競合しているのはむしろネットだと思いますので。実は。でも、大半の人が夜7時からどちらに流れるかと言うと、テレビですからね。
イシゲ
簡単に言うとそういう事ですね。劇場に赴いて、例えば2000円払って、一時間半拘束される事に比べれば、家でテレビを見たほうが。
___
ただし、私がテレビに勝てるのは、生身の人間が観れるという事で、それはどうしても。
イシゲ
昔、鴻上とかの書いたものを読んでると、今の観客は想像力が無さ過ぎるとあって。演劇とは観客がいて初めて成立すると。それが難しくなっているのかな。

タグ: 鴻上尚史


演技の方法

___
例えば、芝居の稽古が始まるとしますよね。3ヶ月以上あったり、二週間しかなかったりする場合がありますが、そういう稽古期間の中で何か気を付けている事はありますか?
イシゲ
うーん。
___
体のケアとか。役作りとか。
イシゲ
役に対する向き合い方っていうのは、ざっくり分けて二種類あると思っていて。一つは、全く新しい自分を作るという事と、自分のままで立つタイプと。
___
はい。
イシゲ
僕は、割と自分のまま立つタイプで。
___
はい。
イシゲ
明るい役が回ってくると、普段から明るくなったりとかそういう事はよくあります。
___
なるほど。
イシゲ
最近はそうかな。違う誰かになれるという事をあまり信じていなくて。
___
ぶっちゃけ、私も全然信じていません。
イシゲ
そう見える、見えたっていう人がいてもいいと思うんだけど、俺は俺だし、みたいな所があって。だから自分を近づける、という作り方をするのかなと思います。何でも器用にこなせなきゃいけないなあと。でも、おっつかない自分がいたりしますけど。
___
分かりました。ええとですね、私は先ほど、「俳優が役になりきる」という事を信じていないと言った訳ですけれども。でも、やっぱり何か神懸かった一瞬てのが訪れる訳で。そこに向かって進むというのがあるべき姿では、と。思うんですね。
イシゲ
何でしょうね。最初に台本を見て、ぱっと思いついたものを大事にしたいなと思います。でも多分それは、全然理論立っていなくて。
___
直感。
イシゲ
一点だけでもいいから、そういうのは大事にしたいなと。また、逆にそこを目的に作って行ったりとか。それが容姿とか声質とかを除いた自分なりの演技だと思うんですよ。それを除いたら、僕がやる必然性がなくなる。
___
そういう直感を生かした出演作の中で、これは上手くいった、みたいな例はありますか。
イシゲ
この前のnono&lili.は個人的には上手く行ったかなと。自分が今まで教わってきたものをちゃんと出せたかなと。
___
なるほど。
イシゲ
でも、ちょっと客観性が足りなかったかな、と。
___
微妙な反省点ですね。
イシゲ
ええ、そう言われてしまって。

今後の展開

___
今後のイシゲさんの展開としては。
イシゲ
これまでは年に3本くらいの芝居に出演していたんですが、今年は7本出ますね。
___
多いですね。
イシゲ
来年は来年で、たぶん、何色にまたお邪魔するのと。あとはnono&lili.の本公演が。なので、ずっと稽古の日々ですね。
___
なるほど。
イシゲ
それが落ち着いたら、これはずっと言ってるんですけど一人芝居がしたくて。nono&lili.の砂糖浩美に本を書いてもらって。材料も色々揃ってきているので。
___
なるほど。
イシゲ
役者として、nono&lili.に参加しつつ、今までとおり色んな所に出させてももらえたらと。今はとにかく役者をやる時期だと思っているので、しばらくは馬車馬のように芝居に出続けるかなと。

a depecheのショットグラス

isige
___
今日はありがとうございました。プレゼントがございます。
イシゲ
あ、噂の。
___
どうぞ。
イシゲ
開けさせてもらって。
___
ええ。
イシゲ
すごい厳重ですね(開ける)。あ、グラス。きれいですね。
___
ええ。
イシゲ
ありがとうございます。これ、あれですね、アロマランプとか入れても良さそうですね。きれいな影が出来そうな。
___
そんな用途もありそうですね。
イシゲ
このサイズは割りと使い道が多そうで。ただ大きいよりはずっと。

前回公演「Vampire Killer」

__
ええと、前回はBlackchamberでしたね。
齋藤
そうです。
__
確かもう3ヶ月以上の期間、この公演に関わっていらっしゃると思うんですが。
齋藤
台湾に渡ったのが5月。それから現地で6月本番があって、8月に日本に戻って日本公演ですから、3ヶ月間ですね。
__
そもそもこの公演は、どういった経緯から始まったのでしょうか。
齋藤
遡ると、Afro13は2002年の10月に台湾の演劇フェスティバルに参加をしたんですよ。その時に台湾側でサポートをしてくれていた劇楽部の方とウチの佐々木が知り合って。出演団体の中で年代も近かったので出演団体の中で年代も近かったので終わってから一緒にカラオケ行ったり、仲良くなったんですね。その後、メールとかメッセンジャーで交流を続けていたんだけど。たまたま去年台湾に遊びに行ったら、向こうの団長さんから「来年は一緒に、台湾と日本で公演をやりませんか」とお話を貰って。それからですね。
__
非常に楽しかったです。
齋藤
ありがとうございます。
__
ご自身の手ごたえは。
齋藤
予想以上に面白い作品になったなと。初めは単純な思いつきで、台湾のキャストは台湾語で、日本のキャストは日本語でセリフを言うという作品を作ったらどうかと。それに至った過程としては、3年前にエジンバラの演劇フェスティバルで英語を多用せずに8割を日本語で話すというお芝居をしたんですが、それが意外に通じたんですね。
__
実は、私は中学生の頃にアメリカにホームステイをした事があって。で、何とそこで日本語が通じるという体験をしたんですね。イントネーションとか、語感からかな。で、今回の公演も、何故か台湾語が通じた気がしていてですね。
齋藤
アンケートでも、「こんな芝居分かるか!」とかあるかなと思ってたんですが、一つも無かったんです。日本のキャスト以上に、台湾のキャストの気持ちが理解出来たという驚くべき感想もあって。
__
コンセプトが明確だったというか。
齋藤
まあ、難しいストーリーに全く出来ないので。単純明快なものにしか出来なかったんですね。例えば外国の人が桃太郎を英語でやったとしても、僕たちは何をやっているか理解出来ると思うんですよ。そんな感覚に近いのかな。よく使われるような話や体験した事のある出来事を主軸にすれば、あとは役者がどういう感情でストーリーを展開するかなんですね。あれがもし複雑な会話劇で、ずっと話をしていたら全く分かんないでしょうけど。
__
字幕でも使わない限りは。
齋藤
僕ね、字幕が大嫌いなんですよ。
__
ああ、芝居の字幕が。映画のは?
齋藤
映画の字幕もあまり好きじゃなくて。出来ればナシで見られればいいんですけど、さすがに英語はそこまで分かんないので。字幕を観ながら画面を追うのはかなり難しくって。それでも映画はまだ画面の中に字が出るからいいけど、演劇の字幕は舞台の中には出ないでしょう。舞台と切り離した所にあって。アレはかなり破綻しちゃってるなあと。
__
確かにそうですね。
齋藤
海外公演をする時も、字幕を使うという選択肢はありませんね。
Afro13
代表・演出 佐々木智広。1998年結成。演劇はもちろん、音楽、ダンス、アクション、様々な要素が複雑に絡み合い五感を刺激するような「言葉が通じなくても伝わる」作品作りを目指す。(公式サイトより)
BlackChamber
大阪市住之江区の名村造船跡地の劇場。
Afro13 Vampire Killer 日本公演
公演時期:2007年8月10~12日。会場:BlackChamber

コーディネーターの役割

__
Afro13のみならず、兎町十三番地の受付などでも齋藤さんのお姿を拝見する事があるんですけれども、齋藤さんのお仕事とはプロデューサーという。
齋藤
そうですね、世間的にはプロデューサーとして名刺を渡したり挨拶させてもらったりしているんですけども、関わる劇団との関係でそれぞれ違いますね。それこそプロデューサーだったり、コーディネーターだったり制作やマネジメントだったり。というのは、プロデューサーという役割にこだわりがあって。映画においてプロデューサーというのは監督よりも偉い立場なんですよ。何故なら、お金を出しているから、というアメリカ的な考え方があって。それは良い考え方だなと思っていて。最終的には、監督が撮った映像の編集権限はプロデューサーにあるんですね。それで面白くない編集をされたら監督は怒りますね。したら監督が外されるんですよ。そうなると映画の監督のクレジットには外された人の名前は出ず、代わりにある架空の人物の名前が表示されるんですね。その名前でクレジットする事が決まっていて。ハリウッドでは、その架空の人物が一番多く映画を撮った事になっているんですね。
__
なるほど。
齋藤
日本でも、そういう意味でのプロデューサーがちゃんといるべきだと思っています。僕は色んな所で仕事をしてるんですけど、お金の責任を全て持つ場合以外は、プロデューサーという名前は付けません。
__
例えば、コーディネーターですとか。
齋藤
劇団鹿殺しの制作をしていたときは、劇団の方向性とかも結構考えたりしていて。お金の責任以外のプロデューサー的な仕事もしていたので、ぴったり合う名前が無かったからコーディネーターという役職名もにしました。兎町も結構そういう感じですね。
__
コーディネーターとは、基本的にはどういうお仕事なんでしょうか。
齋藤
僕の中ではコーディネータとは、劇団が立ち上がって、その後の道筋を一緒に考えられる仕事まで出来る人をコーディネーターと呼んでいます。道一つ間違うと、5年で行ける所を10年掛かる場合があるから、そういう立場が必要なんですね。でも、そういうノウハウを上の世代の人は持ってる筈なのに下の世代には落としてこないんですよね。
__
確かに、そういうイメージはありますね。
齋藤
映画ではそういうのちゃんと出来てるんですけど、お芝居は上にいっちゃったら下の関わりが、あんまり無いんですね。40代、50代の人たちが、20代の若手に「あなたはこういう風にすればメジャーになれるよ」みたいな話をする機会が減ってて。昔は、そういう人が劇場のプロデューサーになって、若手の劇団と接触する事もあったんですが、それすらも今はなくなって。行き詰まるじゃないですか。才能があっても。
__
それは嫌ですね。
齋藤
もちろん劇団としての方向性とかはあるので色んなパターンを組まなければならないんですけどね。一度道を通っている人達と、右も左も分からない人達とでは、理想への近づき方は全く違いますよね。そこを、もっと手伝えたらいいなと思っています。だから、例えば兎町とかは第四回公演で東京公演するというのはここ十年くらいの関西ではかなり特殊な存在だと思うんですよ。それは、他のみんなが行けないという訳ではなくて、行く道しるべが無かったからなので。ちゃんと、マーキングさえしていれば、四回目で東京というのはそんなに無茶ではないんですね。
__
なるほど。
齋藤
そこで勝負して駄目だったら、演劇でご飯を食べていく事を諦めて、社会に戻るか、細々と演劇を続けていくか、という選択肢を提案できるじゃないですか。
__
そういう、一個の公演の初めから終わりまでではなく、劇団の最初から最後までの舵取りを手伝うのがコーディネーターなんですね。
齋藤
そうですね。それに加えて、さらにお金とかの責任を持って自分がどうこうしていく、という立場をプロデューサーだと思っています。
兎町十三番地
2005年3月13日結成。作・演出・中川昌紀氏。歌とダンスを中心に、幻想的な世界を紡ぐ。
劇団鹿殺し
座長・菜月チョビが関西学院大学在学中にサークルの先輩であった代表・丸尾丸一郎とともに旗揚げ。旗揚げより「老若男女の心をガツンと殴ってギュッと抱きしめる」を合言葉に土臭さと激しさが同居する人間の愛おしさを表現する物語と、役者の身体、パフォーマンスに重点をおいた演出で観客を魅了している。(公式サイトより)

タグ: お金の事 後輩たちへ 映像の現場


テレビに向かう舞台人

__
ちょっと目線を変えまして。今後、お芝居や、それを続ける人達はどうなっていきますか。
齋藤
あー。
__
大雑把すぎる質問ですけれども。演劇のモードとか。
齋藤
何か、これは僕の中の感覚では、日本ではテレビとくっつかないと演劇人はご飯が食べれないというイメージが強いのではないかと。テレビに出るというだけで、月給並みのお金が貰えたりとか。舞台に出るだけだと、中々難しいものがありますね。だからどんどんテレビに向かってる気がしてて。ここ最近。ただ、それがだんだん二極化していて。
__
二極化。
齋藤
テレビに向かう舞台人と、テレビから離れて生きていく道を見つける舞台人が出てくるんじゃないかなあと。
__
テレビから離れて生きていく道を見つける舞台人。
齋藤
それは、例えばコンテンポラリーダンスの人達はテレビにくっつかずに自立をしている方がいるんですよ。田舎に住んで作品を作って都会に売りに来るという、ヨーロッパ的な発想で。あの流れに乗れる演劇人達も出てくるんじゃないかなと。純粋に舞台を極める人と、テレビと役者を兼業していく人に分かれるんじゃないかと。・・・という事をこないだ人に話したら、それは10年前くらいに鴻上さんがやった「リレイヤー」という芝居の最後のセリフでも同じような内容を言っていたらしくて。てことは、その頃から演劇人の間ではそういう考えが若干あったにも関わらず未だにテレビに向かっている、中々変わらない状況があるなと思いまして。でも、テレビでしか生きれない状況だと僕は寂しいなと思いまして。
__
そうですね。
齋藤
舞台でしか出来ない、舞台ならではの面白さがあるのに。そこに対して、もっとお金を払う人がいてもおかしくないのになあと。だから、何とかして自分達で演劇でお金を作るシステムを考えなければ、先がない。
__
はい。
齋藤
いつまでも、テレビからのお金で成り立たせようとしてるから、僕らは何か一生排他的な存在な訳で。コンテンポラリーの人達みたいに、自立する為の道を探そうと思ったら出来る訳で。

タグ: 鴻上尚史


道標

__
今後、齋藤さんはどんな感じで。
齋藤
どんな感じ(笑う)。やっぱり、高校からの夢が海外放浪とかだったので。海外と繋がる仕事がしたくって。今回の台湾の人との共同制作のような仕事を続けたいですね。ただ、それには今の僕の力が色々足りなくて。まずは、英語力を。
__
英語力。
齋藤
もっと高めないとなと思って。だから、留学とかしたいなと考えてます。最近。
__
留学ですか。
齋藤
日本語でも海外で通じる芝居が出来るとか言ってて足りないのは英語力です、とか矛盾したような事を言ってるような気もするけど、言葉ってやっぱり特殊なもので。人間として、お互いの気持ちを確かめ合ったりするには言葉はそんなに要らないんですよ。そこから先、もっと深く知り合おうと思ったら言葉以上の物が要求されるんですよ。その人の生きてきた文化背景とか、住んでいる国の情勢とか、そういうものを知らないと。となると、言葉って曖昧なものなんですね。でも僕は、「そこから先」に行こうとしているから。まずは言葉を覚えて、その国の情勢なり文化的違いを覚えて仕事していかないと、やっぱりどこかで行き違いというか溝が出来てしまって。凄い作品を作ろうと思ったら、その溝が邪魔になったりしますし。
__
ええ。
齋藤
あと、制作的には、制作として自立出来るような形を作らなければならないと思ってます。
__
というのは。
齋藤
制作というのは、劇場に就職するぐらいしか生きる道がないようなイメージがあって。本当にそうなのかと。制作の人が劇場に居ついてしまうと、劇団から離れるんですね。その反対のケースもあります。その状況はあんまり良くはないだろうと思ったり。制作の人って、30歳前になったら決まって辞めていくんですよ、この世界を。
__
なるほど。
齋藤
それが、何か切ないですね。あまりにも明るい未来が見えにくいので。若い子はもっと現実的になってきているので、下手すると最後にはいなくなっちゃうんですね。制作者が。
__
まあ、普段は勤めていて、経済的な余裕が劇団員にある劇団もあるとは思うのですが。制作一本で生きていく人がいたら、その人が道標ですよね。
齋藤
うーん。僕は、社会人しながら芝居をする人は素敵だと思うし、そういう人がこれから増えていったらいいなあと思うけど。
__
はい。
齋藤
制作だけで食っていけるという人がいれば、目指す人も出てくるだろうし。やっぱり、そこには夢がないとね。

タグ: 背景が浮かびあがる 社会、その大きなからくり


シャープペン

saitou
__
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがあります。どうぞ。
齋藤
ありがとうございます。開けてもいいんですか。
__
はい。
齋藤
(開ける)ええー。何?すげえ、何これ。
__
シャープペンです。
齋藤
へー!すげえ。軽。そうそう、僕もね、高橋君がいつも人にプレゼントをしていると聞いてたんで。プレゼントです。
__
あ、ありがとうございます。
齋藤
高知県で有名な、ごっくん馬路村というジュースです。
__
素晴らしい。これは、柚子とハチミツのジュースなんですかね。
齋藤
冷やして飲むと、かなりおいしいよ。
__
冷やして頂きます。今日はどうも、ありがとうございました。
齋藤
ありがとうございました。

前回公演

___
今日は宜しくお願いします。
たかつ
宜しくお願いします。
___
何色何番の前回公演、拝見しました。
たかつ
あ、ありがとうございます。
___
非常に面白かったです。ご自身の手ごたえはいかがでしたか。
たかつ
そうですね。台風も重なってて、お客さん来ないかなと思ってたんですが。思ったより来て頂いて。反応も良かったので。半分以上、分からない人が出るかと思ってたので、それは凄い良かったと思いました。
___
分からない、と仰いますのは。
たかつ
理解出来ないとか、嫌悪感とか。あるかもしれないなあ、と。結局どっちが好きだったん?とか。アンケートを読むと、ぱらぱらとそういう人はいたみたいで。主人公が男の方を好きだと思っていて、何で最後まで行かなかったのか分からなかった、とか。
何色何番
たかつかな・村井春也。の二名による演劇ユニット。各公演に~~色と題して、全くテイストの異なる公演を行う。

タグ: 何色何番


___
確か、前回公演の劇場の中は舞台・客席問わず赤い紐がたくさん垂れ下がってましたけども。
たかつ
はい。垂らしてました。舞台の子に頼んで。
___
単刀直入に、あれは一体どういう意味があったんでしょうか。
たかつ
あれは、いわゆる赤い糸というのがテーマにあるので、そういう意味もありますし。後は自分を組織するものという意味で、血管を表していたり、自ら縛る蜘蛛の紐という意味、も付けてましたね。何か、やりながら「こう見えるなあ、ああ見えるなあ」と意味を付けていくのが凄く好きで。私も、村井も。
___
意味が後々結びついていくのが。
たかつ
面白いですね。何か、見えない所に糸があったりとか。
___
分かります。それは、作品作りの醍醐味ですよね。
たかつ
そうですね。
___
あと、お芝居自体の事についてお聞きしたいと思うのですが、かなりナチュラルな演技だったと思うんですが、ご自分では、あの芝居をどのように考えられているのでしょうか。例えば、たかつさんを含めた3人の会話のシーンで、凄くふざけた、外した感じの演技があったんですけど。ナチュラルとはまた違うのかなと。
たかつ
とにかく、「普通にやってほしい」とずっと言ってたんですよ。どうも他の二人はアドリブが苦手なようで、半エチュードの練習。
___
半エチュード。
たかつ
そうですね。一応台本はあって、その通りに進めようとはするんですけど「今そう思ってないのに言ったよね」ってのがあって。「もう台本とっぱらえ」って、私自分から台本を離したんですね。多分、1、2回から台本を取って、誰のセリフだ?みたいな事になりながら無理やり進めるという方向で。とにかく、セリフに頼らないで、と。役者も、「どれだけ自分がセリフに頼っていたかが分かった」って言ってました。

タグ: 赤色 はじまりのエチュード


村井さん

___
私はその、何色何番さんがどういう経歴を持っているのか知りませんでして。
たかつ
大学が精華大だったんですけど、私は1、2回までフリーで役者をやっていて。で、村井が円劇飴色というサークルを作っていて。2回の時に観たものがキッカケで、一緒にやろうと。大学で演劇をやる場も欲しかったので、ちょうどいいやと思って。でもたまたま、村井さんはその時に演劇をやめるつもりだったらしいんですよ。でも、一回だけやったら面白かったんですよ。で、まあ、二人でやっていこうとなって。4回の時に、円劇飴色から何色何番になって、大学を卒業しても続けていく事になりました。それから、年に一回か二回公演してます。
___
いつも、前回公演のような、ナチュラルな会話と差し挟まれる奇妙さ、みたいな芝居をされるんですか?
たかつ
どうなんですかね。いつも、色を決めていて。こないだのは「残色企画(のこりいろきかく)」。あれは、初めて恋の話を書こうと思って。それが何故か切なくなっちゃって、で「残り色」になったんですけど。でもめっちゃアホな奴もあります。
___
確か、アンケートにそれらしいタイトルが。
たかつ
恋色企画『美少女戦隊!ドキレンジャー』というのがあって。あれはですね。演劇における笑いは主に男の人が取っていくじゃないですか。それを、女の子でも力技で取れないかと。セーラームーンのパロディをやりつつ、女の子だって変態だぜっていう感じでやってたんですよ。
___
素晴らしい。毎回毎回、違うんですね。
たかつ
でも、根底に流れているのは同じだって言われた事はあります。
___
そうでしょうね。
たかつ
でも、それは私には分からない。
___
それは重要な事ですよね。自分の物が分かんないというのは。
恋色企画『美少女戦隊!ドキレンジャー』
その後、再演した。公演時期:2008年1月13~14日。会場:人間座スタジオ 。

タグ: 何色何番 奇妙さへの礼賛


地味

___
今後、何色何番としてはどのような展開をされていくのでしょうか。年に1、2回のペースで公演されるとの事ですが。
たかつ
地味にやりたいんですよ。何か、そう言うと皆笑うんですけど。
___
地味に。
たかつ
自分のペースを守っていく事が大事だなと。特に大それたことは考えていないので。出来れば、ずっと好きでいられたらいいなと思います。回りの期待に応えていかないと、とかもあるんですけど。むしろ、期待されているのかというのもありますが。でも、面白いとお客さんが言ってくれるのであれば半年に一回はやりたいと思うし。ずっと続けていくには、あまり見栄を張らないで行こうと(少し笑う)。多分、今までとおり私と村井さんがやりたい事を続けていくと思います。

タグ: 何色何番


ストイック

___
今後、たかつさんは役者としてはどんな感じで攻めていかれますか。
たかつ
実は、こないだの公演は、「役者をちゃんとやろう」と物凄く久しぶりに思ったんですよ。主役も、多分2年ぶりぐらいなので。呼んでる役者さんも、自分がいいと思った人だったので、肩を並べるんだと思って足掻いて足掻いて。でも演出もしなきゃいけなくて、集中出来なくてと凄く揺れ動いてて。本番では、自分が行きたかった所までいけたと思ってます。表現したかった表情であったりとか、そういうのが出たからお客さんが反応してくれたんだと思っているので。なので、今後は役者として、も、ちゃんとやっていかねばと思っています。
___
なるほど。
たかつ
ただ、どうなんですかね。まだ客演がしたいとか、そういう所までは行ってないですね。外で役者に集中出来るかどうか。役者として専念させてくれる所は、そもそも出させてくれるか?という所なので。中々。どちらかというと味のある役者ではなく、器用貧乏だと思っているので。反面、例えば、村井さんとかは味のある役者ですね。
___
そうですね。
たかつ
あの子は演出としては扱いにくいんですけど、自分のやりたい事をガンっと持ってくるし、まだこちらが決めかねている部分を「早く決めろ」ってせっついてくるので。でも役者としてそれは必要な部分なんだろうと思います。私が「こうしてほしい」と言った、それ以上のものを持ってくるんですよ。絶対。
___
それはいいですね。
たかつ
で、本番だとその3倍くらいのものを持ってくるんですよ。それが凄いなあと思って。あの子は自分に課しているものが凄い大きいので。
___
そうですか。
たかつ
私は、あそこまでストイックになれるかどうか。
___
ストイック?
たかつ
自分で、自分の最低限の目標を決めなくちゃならないじゃないですか。それは簡単に超えられるものじゃ駄目なんですよ。そこの加減がきついんですよ。あの子は自分に厳しいので、もちろん、人にも厳しいんですけどね。一緒にやってる相手でも、相手が本気じゃないと分かったら凄く怒るんで。「私は本気なのにあなたが本気じゃないんだったら、あなた以外の人と演技する」って言うんですよ。そしたら相手は焦って、じゃあ頑張るって。そういう時の相乗効果が、近くで見てると凄い面白いんですよ。私は、役者はそれぐらいやらなくちゃならんな、と思っているんで。自分はまだまだ、スタートに立ててすらいないと。
___
もう、精一杯やるしかないと。
たかつ
そうですね。自分を冷静に分析するという、演出の立場からの視点が強くなってしまいがちで。駄目だなと。
___
ふんふん。
たかつ
演出以上の事を持っていかないと駄目だなと。私は、役者に役を渡す時に、「これは私の作った役だけど、今後あなたの方がもっとこの役について詳しくなって下さい」と言うんです。役者は、演出の範囲を超えなくちゃならないんですよ。それが自分で出来るかどうかというと、中々出来ないんで。まあ、出来ない事をやれと言ってるんですが(少し笑う)。
___
ちょっとすみません、たかつさんの仰る演出という仕事ですが、これは具体的にどういう仕事なんでしょうか?
たかつ
まあ、簡単に言うとまとめ役ですね。全体の尺であったりとか、見せ方ですとか。作品の代表者なので。お客さんが観る芝居も、結局は演出を観ている事になると思うんですよ。なので、作品は全部その人の責任ですね。ただ今回は、結構役者に好きにしてもらってますね。「そこは駄目」とか、「それはもうちょっと言って」ぐらいしか言ってないんですよ。今回のは、ものすごく普通な会話と、そうでない、自分の中の世界との対比を見せたかったので。会話シーンでは、ほぼ何も演出してないですね。

タグ: 今後の攻め方


サンタ・マリア・ノヴェッラ・ティ・サネリーアの歯磨き粉

nakagawa
___
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがあります。
たかつ
あ、見ました、このサイト。いつも貰ってるなと思って。
___
どうぞ。
たかつ
ありがとうございます。わ、どきどきする。えらく上等な袋ですけど。
___
いや、どうですかね。
たかつ
(開ける)ん?香水?チューブですね。あ、歯磨き粉。
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そうですね。
たかつ
えらく立派な歯磨き粉ですね。世界最古の薬局。へー、凄いヨーロピアンですね。
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何か、それは天然由来の成分を使っているみたいですね。
たかつ
私、そういうの大好きなんですよ。家でも、頭洗うのは石鹸由来のものを使っていて。オリーブオイルの入ったやつで体を洗ったり。やったー。使います。

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今日は宜しくお願いします。
松田
あ、はーい。宜しくお願いします。
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ええと、お会いするのは、初めてではないですよね。確か、ムーミンの挟み込みで。
松田
あ、あと「平凡なウェ~イ」の撮影で。
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ああ、そうでしたっけ。あとですね、吉田寮の印刷室で。
松田
私、覚えてないです。わかんない、いたかもしれないですけど覚えてないですね。
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あれ?
松田
いや、忘れてるだけかも。
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・・・暑いですね。今日は。
松田
暑いっすね。
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最近はいかがですか。
松田
最近ですか?わかんないです(笑う)
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ああ・・・。
松田
いつも聞くんですね、初めに。決まりなんですか?
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いつの間にか。まあ、駄目な感じの質問として。
松田
最近は、ショートショートの準備で。
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いつでしたっけ。
松田
8月12日に、ヨーロッパメンバー内の予選があって。それまでに一本作らなくちゃいけなくて。でも他の人の作品に出てばっかりで、中々自分のが進まないんです。
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やばいですね。
松田
やばいです。でも、頭の中で考えていた事を何とか書き出したので。大丈夫だと思います。
ヨーロッパ企画
98年、同志社大学演劇サークル「同志社小劇場」内において上田、諏訪、永野によりユニット結成。00年、独立。 「劇団」の枠にとらわれない活動方針で、京都を拠点に全国でフットワーク軽く活動中。本公演では、代表・上田誠の作・演出による、ある一定のシチュエーションにおける群像劇を数多く上演。(公式サイトより)
ヨーロッパ企画 第15回公演「ムーミン」
公演時期:2004年5月14~6月3日。会場:愛知・東京・京都各地にて。
アートコンプレックス1928
三条御幸町の多目的ホール。ダンス、演劇公演、ショーやワークショップ、展覧会等を開催する。
ヨーロッパ企画第17回公演「平凡なウェーイ」
公演時期:2005年2月~3月。会場:京都・東京・大阪各地にて。
ショートショートムービーフェスティバル
ヨーロッパ企画による映画祭。5分以内の映像作品を集め上映し、投票によりグランプリを決定する。

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