困っている人

__ 
いつか、こんな演技ができるようになりたいとかはありますか
石田 
私、濱田岳さんが好きで。「アヒルと鴨のコインロッカー」とか、AUの三太郎のCMとか。カッコいいと言われる人じゃないんですけど、困っている人間が必死に頑張っている姿。ああいうのに共感があるんです。そういう共感を与えられたらいいなと思っています。
__ 
そういう男性像。
石田 
私自身が困っている人間なので(笑う)、そういう役をうまくできたらいいなと思ってます。

vol.517 石田 達拡

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2017/春
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石田

質問 重実 紗香さんから 石田 達拡さんへ

__ 
前回インタビューさせていただいた、重実紗香さんから質問を頂いてきています。「この季節、冷房をいつからつけますか?」
石田 
まだ暖房をつけています。
__ 
例年は?
石田 
決まった時期があるわけではないですね、ペットのハリネズミのフふむふむ君が、30度以上になったら熱中症を起こしてしまう生き物なので。ハリネズミの適正気温に合わせています。

vol.517 石田 達拡

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2017/春
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石田

視力

石田 
これはただの雑談ですけど、僕も角膜移植してみようかなぁって。
__ 
ああ、献体待ち?
石田 
でも、もっと重症な人に先に行くので。もしくはIPS細胞の技術が確立されたらいいなと。角膜が削れているので、レーシック手術とかは出来ないんですよ。
__ 
辛いですね。
石田 
今の見え方も結構好きですよ。でも、まあ手術が終わって視力が戻ったら、それもまた面白い体験になるかなと思ってます。
__ 
私も大学3年生になるまでメガネをかけなかったんですよ。視力0.1とかで、それまでぼんやりとした世界で生きていました。メガネをかけたら、街路樹の葉っぱ一枚一枚がはっきりと見えるんですよね。
石田 
私も昔は眼鏡をかけて無くって。メガネをかけて山を見ると緑の詳細が見えるんですよね。見えるって大事だなあと思います。

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2017/春
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石田

飛び火

__ 
劇団しようよの、「CEREMONY」の思い出を教えてください。
石田 
稽古が面白かったです。ただ、取り扱ってるテーマが重大だったので、どういうところに飛び火をするのかわからない、というのが怖かったです。お客さんの中にどういう人がいるのかわからないですけど。
__ 
というのは。
石田 
僕の祖母がアルツハイマーが進行していて、完全に記憶がなくなって衰えてしまっていて。いつ亡くなるかわからないと状態なんです。そういう境遇に置かれている人やその身内の方に、ラストのシーンを観させたら深い恐怖感を与えてしまうのではないか。ゆざわさなさんの、服を着ようとして着れない、という振付が、飛び火のように共感させてしまうかもしれないなと。幸いにして、そういうお客さんはいなかったと聞いてはいますが。考えすぎだとみんなには言われますが。
__ 
芸術はそのためにある、ともいるかもしれませんが。
石田 
もちろんそれで良い価値観をお客さんに与えられたらいいんですけど、嫌な思いをしてしまったりとか、とてつもないトラウマになってしまったりすると、ちょっと恐いなぁ、と思っていました。そういう責任を持ってやっているつもりですが、責任が負えないぐらいの影響を与えてしまったらどうしようか。あの作品は非常に好きです。でも、お客さんにどう捉えられるか、については敏感でした。
__ 
終えてみていかがですか。
石田 
考えすぎだったかな、そして、「考えすぎ」に終わって良かったと思う部分もあります。それから、自分にとっても身近な、死についての考えが深まった気がします。僕は「ハリネズミの寿命は3~5年」という意味合いのパネルを持っていました。実はふむふむ君もちょうど3年なんです。なので、ハリネズミにとって幸せな生活ってなんだろう、という事を稽古期間中に思っていました。
__ 
ええ。
石田 
ハリネズミって単独で生活するものだからあんまり触ったりするとストレスになるんですよね。夜行性なのであまり外に連れて行くこともできない。なでたりはするんですけど、やりすぎてはいけない。果たして、そんな生活が幸せなのだろうか。狭いケージの中で一生を終えるのが。正直すごく難しいテーマです。なんか、ふむふむ君が来たことによって、親としての感覚が分かるようになってきて。ふむふむくんと私の性格が似ているんですよ。シャイなところとか。だから尚更、この子をどうしてあげればいいんだろう、って。

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石田

これから

__ 
今後、どんな感じで攻めて行かれますか?
石田 
あまり演劇に依存せず、腐れ縁程度の関係性が良いのかなと思ってます。これがないと生きていけないという感じになってしまうと、それはそれで自分を狭めてしまうんじゃないかと思うんです。演劇人に見せるんじゃなくて、普通の人に見せたいです。なんか独特ですよね演劇って。
__ 
ええ。
石田 
僕が働いているバーのマスターに聞いたんですけど、「バーの空間というのは、会社で働いている社会人と、家庭の父親や母親の役割がある家庭人、そのどちらでもない間にある空間。そこで何でもない人になって、そして家に帰る」。演劇でも似たようなことが言えるんじゃないかなと思うんです。日常生活でもないし、友達といるところでもない、また全然違う空間。その空間で演出家とか出演者の持っている全然知らない価値観がお客さんとコミットしてきて、劇場を出た時に世界が違って見えるような。
__ 
世界が違って見える。
石田 
異質な空間であるために、普通の人達の感覚をよく知っておく必要があると思うんですよね。
__ 
そうですね。そういう場所としての劇場。
石田 
映画館や遊園地はそういう空間だと思うんですけど、劇場はまた違うと思います。異質な空間ですけど、あくまで人が主体になっている空間。

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2017/春
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石田

バタフライ型ピン(シルバー)

__ 
プレゼント、遅れてすみません。大したものではないんですが、どうぞ。
重実 
ありがとうございます。(開ける)あ、可愛い。ピン。

吸収する日々

__ 
最近のテーマを教えてください。
重実 
吸収、ですかね。とにかく充電中なので。音楽とか映画とか舞台とか、たくさん見て全てを吸収しようと思っています。
__ 
最近見た中で印象的だったのは何ですか?
重実 
今更ですが「ルーム ROOM」という映画を見ました。おととしアカデミー賞を取った映画なんですけど、それを観てすごく・・・奮い立たせられたと言うか。私もちょっと頑張ろうと思ったんです。内容とかではなくて。こんな作品もこの世にあるんだなあ、と。
__ 
吸収期間なんですね。私も最近、狂ったようにネットでドラマを見たりしています。
重実 
そういう時って、何かをもらってるような気がするんですよね。

ソロダンス、どう見るか?問題

__ 
ダンスを始めたころから考えていることはありますか?
重実 
ソロダンスをどうやって観るか、ということずっと考えています。私は多分、ダンス公演を観るときそこまで身体の動きとか筋肉を見ていないのかもしれないなあ、と自覚していて。でもソロダンスで用いられるのはそういう部分じゃないですか。
__ 
この間までのダンサーへのインタビューで、「ダンスを観ている観客は肉眼でダンサーとコンタクトをしている」という話になったんですよ。演劇の場合は言葉がその仲立ちにある。観客の中に生まれる奥行きとか広がりは、演劇のそれとは輪郭が違うのではないか。
重実 
なるほど。肉体でぶつかり合う・・・やっぱり、ダンス作品を作っていると、「どうやって観ていいのかわからなかった」という言葉をもらったりするんです。そのお客さんにとってはそうでしかなかったんだなあと思うと、私にとっては終わりだなあ、と思ってしまって。私がエンタメが好きというのはそういうところから来ているのかもしれない。
__ 
観方までも提示出来る作品、という事。届け方の話ですね。
重実 
私は、そういうのを見ていて好きだなあ、と思ってしまうんですよね。ごめんなさい、ちょっと違うこと言ってるかもしれないんですけど。
__ 
観方に困る作品が好きな人もいるかもしれませんけどね。

「夢の城」

__ 
表現を始めた頃にご覧になった、衝撃を受けた作品はありますか?
重実 
ポツドールの「夢の城」。あれを見て、あんな作品があるのだから、私は舞台にを立たなくてもいいんじゃないか、と直後は思いました。冷静になると、あれぐらいすごい作品を作りたいとか出演したい、という思いも出てきましたが。公演後、花柄パンツの稽古場で会議になったんですよ。それくらい衝撃でしたね。
__ 
私も拝見しました。あれは素晴らしかったですね。「夢の城」、全部キッカケが決まっているそうですね。ダンス作品だとも言える、みたいな評論がどこかにあったと思います。
重実 
そうなんですね。あの作品を観てから、花柄パンツの中で作る作品の方向性が「ドキュメンタリー作品」になっていった気がします。

泣く

__ 
いつか、こんな演技ができるようになりたい、とかはありますか?
重実 
舞台上で泣いたことがないので、泣く演技ですかね。
__ 
泣く演技。
重実 
でも、なんでもできるようになりたいです。ミュージカルもやってみたいです。小劇場にいると機会がないので。ララランドを観てマネしたりしてます。

質問 市毛 達也さんから 重実 紗果さんへ

__ 
前回インタビューさせて頂いた市毛さんから、質問を頂いてきております。「芯を持った人になるにはどうすればいいですか?」
重実 
何て言ったらいいのかな。舞台上で嘘をつかない、ということかも。今私はコップを持ち上げているけれども、そのことについて嘘だと思わない、ということ。
__ 
自分の演技に対して懐疑心を抱かない、とか、コンテキストにもサブテキストにも確信を持つ、という事、とか。
重実 
懐疑心を抱かない、ですね。あと、周りの目を気にしない、とかかな。それと、自分の信じたものを信じ続ける。この演技が決まっているから、ではなく、この演技を信じているから演技する、という事ですかね。ちょっと何言ってるか分からなくなってきました、すみません。

これから

__ 
これから、どんな活動をしていきたいですか?
重実 
これまで結構、京都だけで行ってきていたので。海外に行ってみたいですね。もちろん、地方滞在とかもやっていきたいです。それから、これまでずっと出演する側だったんですけど、自分で作品も作っていきたいという気持ちはあって。
__ 
おお。
重実 
花柄パンツ以外の人と作ったことがないので、もしそういう機会があれば作り手になりたいです。
__ 
どういうものが作りたいですか?
重実 
ダンスということになると思います。
__ 
観方がわからないダンス、ではなく?
重実 
そうですね、でも花柄パンツ時代にも「これってダンスなの?演劇なの?」って言われることはあったんですけど、私はどちらでもいいなあ、と思っていて。どうでもいいというわけではないんですけど、それに縛られて観方が分かってもらえなかったと思うんですよ。私が作るということになったら「これが演劇なのかダンスなのか」と考える余地のないような作品。私は演劇もダンスもやるので。
__ 
ええ。
重実 
演劇で身体を使うことも、ダンスで言葉を使うこともタブーではないと思っているので。「これはこういうものだな」と思って観てもらえる物を作れたら超最高だな、と思います。
__ 
それそのものとしてあるだけで雄弁な作品。
重実 
私はやっぱりドキュメンタリー性のあるものを面白いと思うので。もちろん、芝居として作ることもあるかもしれませんけど。
__ 
どんな感じの作品になりそうですか?
重実 
今一番やりたいなと思うのは、無言劇がちょっと面白いなあ、と思っていて。どうやって作るべきなのかわからないですけど。一旦は私の半径1メートル以内の事を掘り下げていきたいなと思っています。花柄パンツ時代からそういう事を多くやってたんですけど。
__ 
素晴らしい。応援してます。
重実 
私個人としては、ダンサーでもあるし俳優でもあると思っているので。自分的にも、「ダンサーなので・・・」と言い訳せずに、なんでもできるオールマイティー人間になりたいと思っています。

花柄パンツ結成前夜

__ 
京都造形大学の在学中から、花柄パンツを結成されましたね。
重実 
一回生の終わりぐらいから、「何かをやりたいな」という時期になるじゃないですか。皆スタッフとか俳優とか大学で専攻していたのはバラバラなんですけど、全員、子供の頃からダンスをやっているという共通点があって。ダンスをやるならこのメンバーかな、と。メンバー一人の子の家でご飯を食べながら相談して、「やろうか」という話になりました。「花柄パンツ」という名前もその夜に決めて。でも半年ぐらいは何もしなかったんですけど。
__ 
名前にはどういう由来があったんですか?
重実 
深夜のノリで決めたんです。漢字+カタカナの組み合わせが可愛いんじゃないか、という話になって、何がいいだろうと部屋の中を見廻したら、その子の部屋の毛布が花柄だった事から花柄が決まって、パンツは女だけのユニットだし、女っぽさが欲しいねというところから取りました。「パンティ」と迷いましたね。
__ 
「パンツ」って今どき言わないですからね。
重実 
花柄という言葉に大人っぽさと、パンツという言葉に子供っぽさを残そうと、その当時は言っていましたね。
__ 
卒業制作公演は見ました。ドキュメント映像と、その後のダンスが良かったです。
重実 
ありがとうございます。
__ 
今後の活動としては。
重実 
今後はちょっと未定ですね。メンバーが京都にいなくて、今舞台を続けているのが私だけなので。
__ 
寂しい。
重実 
別に解散しようと言ってるわけではないですけど、未定です。

脱力ジャンプ

__ 
重実さんが舞台を始めた経緯を教えてください。
重実 
高校三年生の時、選択で演劇の授業があって、受けてみようと思って。それが楽しくて、演劇をもっとやってみようかなと(ふわっとした気持ちでしたが)。京都造形大の舞台芸術学科は俳優だけじゃなくて演出やスタッフやダンスも学ぶ事が出来るので、そこが強みだなと思って入りました。でも、その中でダンスの授業を受けていく内に、ダンスが面白くなって4年間ずっとダンスばかりやっていました。
__ 
造形大で影響を受けた授業は?
重実 
やっぱり伊藤キムさん、寺田みさこさんのお二人で、私の心の師匠です。舞台を作るに当たってやるべき事とか、舞台の立ち方とかを教えて下さいました。先生でありながら二人ともアーティストなので、アーティスト側の意見を教えてくれたし、先生として指導もしていただけて。すごくいい経験をさせてもらいました。
__ 
どんな授業が印象的でしたか?
重実 
2年生ぐらいの頃かな。伊藤キムさんの授業で、最初の30分ぐらいずっと脱力しながらジャンプするのがあったんです。脱力ジャンプというんですけど。身体の力を全部抜いて、ブランブランの状態でジャンプし続ける。3人ぐらいのチームに分かれて、一組3分ぐらいでジャンプ続けるという。本当に物凄くしんどくて、「もう嫌だ」とか言い続けながらやっていたんですけど、後々やっていて良かったなと思ってます。それをすることによって、身体の普段使っていない部分の使えるようになったり、身体を動かすことにあまり恐れがなくなったり。辛かったけど、今となっては良かったなと思います。
__ 
ちょっとやってみようかな。
重実 
最初はムチウチみたいになるので気をつけて下さい。(笑)

ママママ「祝祝祝祝」

__ 
ママママの「祝祝祝祝」。大変面白かったです。ご自身としてはどんな経験でしたか?
重実 
そうですね、コントというのをしたことがなかったので。コメディ芝居は出たことがあるんですけど、コントと銘打ってやるのが初めだったので、すごく模索していました。木之瀬のやっていたMassachusettsが前身なんですけど、そこから引き続いて出演しているメンバーもいるし、今回初めて女子も入ったりで。みんなで探りあいながらやっていた感じでしたね。
__ 
どんな探り合いでしたか?
重実 
前半にはコントが集中していたんですけど、後半には芝居に寄せたものがあったんです。個人的には、前半の方のコント特有の役者の立ち方に興味がありました。役でもなく、自分でもなく、立ち回りながらボケをしている。その技術は凄いなあと思っていました。ただの自分として舞台に立つのとどう違うのか掴めなくて。
__ 
模索していたんですね。
重実 
やっぱり、ダンスとは違う立ち方でした。自分でもなく、役でもなく、ボケる、みたいな。
__ 
複数の立場から乖離している身体性。
重実 
でもそれは別に、見ていて嫌なものではない。あれはどうやって作ればいいんだろうなと、ずっと考えていたんです。不思議な身体ですよね。
__ 
あまり意識なく見ていたような気がしますが、そう言えば不思議ですね。まず、リズムとテンポがあって、親しみがある。その場を回していく為に、コントのお話の世界に没入し過ぎず、しかし離れすぎず、観客との距離は基本的には近いが、近すぎる訳でもない。説明するの難しいですね。
重実 
難しいですね。
__ 
さて、「祝祝祝祝」、どのコントがお気に入りでしたか。
重実 
通称「手続き」というコントが好きです。
__ 
ああ、市毛さんも好きだって言ってましたね。
重実 
あれは市毛くんが本当に格闘してましたね。何回も稽古重ねたので、みんな思い出深いと思います。
超コント的姿勢《スーパーコントアティチュード》ママママ?『祝祝祝祝』
公演時期:2017/3/10~12。会場:KAIKA。作・演出:木之瀬雅貴。出演:市毛達也 大澤利麗 岡野有花 木之瀬雅貴 重実紗果(花柄パンツ) 福久聡吾(カムカムミニキーナ)。
舞台写真提供:ママママ

ジムに行く理由

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願い致します。最近、重実さんはどんな感じでしょうか。
重実 
よろしくお願いします。この1年半ぐらいに、舞台出演が続いていて休みが無かったんですけど、今はちょっと準備期間で。映画を見たりトレーニングをしたり、ジムに行って体を磨こうとしています。最近はあんまりダンスをしていなかったので、それに向けてまず筋トレをしようかなと思っています。
__ 
筋トレ、どんなメニューが好きですか?
重実 
バイク漕ぐ奴とかですね。
__ 
演劇関係だと、今回のABC春の文化祭ヨーロッパ企画の作品に出演されますね。
重実 
そうですね、本当にヨーロッパ企画の皆さんは凄いなあと思うばかりです。
__ 
大きな舞台ですよね。他の団体さんもたくさんだし。失敗すると・・・お祭りだけど、失敗するとやばいですね。
重実 
初の文化祭なので、頑張ります。
花柄パンツ
京都造形芸術大学2014年3月卒業 / ダンスパフォーマンスユニット/ 女の真髄をえぐり出すようなパフォーマンスを作っている。(公式Twitterより)
ABC春の文化祭2017
公演時期:2017/5/3~4。会場:ABCホール。

痩せた?

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。劇団マルカイテの市毛達也さんにお話を伺います。市毛さんは最近どんな感じでしょうか。
市毛 
ここ最近続いていた外部出演が一区切りついて。今は、次に出演させていただく安住の地の稽古に参加しています。それ以外は、実はジムに行っています。このところ、舞台で体をさらすことが多かったのと、今後もそういうことが多いと思うので。さすがに、何らかの劣等感をぼんやり抱えていたので。
__ 
そういえばちょっと痩せましたね。どんな運動をしているんですか?
市毛 
ランニングマシンとか、自転車みたいなもの、とか。消費カロリーが表示されるんですけど、1000キロカロリーになったら帰れる、みたいな。そうしたら一食分いった、みたいな感じになるんです。
劇団マルカイテ
京都を拠点に活動する、演劇企画集団。代表:市毛達也 劇団員:小杉茉央 森直毅 【前回公演】2016年8月 旗揚げ公演『サマータイムマシン・ブルース 』脚本:上田誠 演出:市毛達也 6月以降、随時活動情報解禁予定(公式Twitterより)

ママママ「祝祝祝祝」

__ 
最後の客演としてはママママ「祝祝祝祝」でしたね。大変面白かったです。ご自身としては、どんな公演でしたか?
市毛 
その一つ前に出演した公演は、幅広い年代の方と作品を作るという経験だったんですが、ママママはそれほど歳は離れていなかったんです。3歳ぐらい年上の、京都造形大学の方たちだったので。僕は同志社大学の演劇部(同志社小劇場です)なので、年齢ではないギャップを感じました。演劇の勉強をしている方たちとの差。僕は普通科の学部なので、勘でやっていた部分があるなあと。先輩方から、そういう部分を根幹から教えてもらった経験でした。根っこに根付く何かを持っている方のお芝居が「いい演技」なんだなあ、とようやく知ることができました。
__ 
なるほど。
市毛 
舞台上では自分のキャラクターというのが悪い意味で画一化していたので。それを消さないようにしながらも、外側からアウトプットできるようになれば、もっと良くなるなる、という事がわかりました。
__ 
例えば?
市毛 
一番最初の結婚式のシーンとかで、相手の話を聞いてリアクションをする時。その時の役が持つべき感情について、僕はこれまでずっと自分の中で考えを完結させていたなあと。
__ 
それを、色んな方向からアプローチして検証したという事ですね。自分の仕事として完結するのではなく。
市毛 
お客さんの前での演技と、自分で勝手に持っている事の差異も指摘してもらったり。それから、技術として役者というガワの姿のあり方まで教えてもらいました。脳内でできていることをいざ外に出す時のためらいだったりモタツキだったり、すごく丁寧に細かく。頭で出来ていても出てこない、というのをものすごくひしひしと感じていました。だから今、ジムに行って、すぐ出せるための土台を作っています。タスクを3個4個課せられるとすぐ動けなくなってしまうので。ママママで共演した方はそれがすごい精度でできているので。今は憧れですね。
__ 
ジェネレーションギャップと、勉強の違いですか。
市毛 
そうですね、そういうのは少なからずあるんだと。明確に。
超コント的姿勢《スーパーコントアティチュード》ママママ?『祝祝祝祝』
公演時期:2017/3/10~12。会場:KAIKA。作・演出:木之瀬雅貴。出演:市毛達也 大澤利麗 岡野有花 木之瀬雅貴 重実紗果(花柄パンツ) 福久聡吾(カムカムミニキーナ)。

性格俳優?

__ 
どのネタがお気に入りでしたか?
市毛 
僕が風俗店に行く話です。
__ 
あ、風俗店だったんですか。
市毛 
名言はされていないんですが、そういうイメージでやるように演出されていました。
__ 
4桁の暗証ポーズですね。
市毛 
実際行ったらああなってしまうかもな、と思うので、精神的にやりやすかったです。基本的にはあれぐらい、挙動不審な感じになるので。あと、舞台上で振り回されるのが好きなので。それに素直に戸惑えるのが快感というか、性に合っていました。

ユニット美人「笑ひたまひ鎮めたまへ」

__ 
そしてその前が、ユニット美人「笑ひたまひ鎮めたまへ」でしたね。ご自身としては、どんな経験でしたか?
市毛 
2回目の客演で、初めてのオファー出演でした。期待に応えなければならないという気持ちでした。年齢の離れた方との共演もありましたし、学生劇団絡みではなかったので共通ても少ないし。というか、普段は演劇をやっていない方も出演していました。お芝居だけじゃない経験値の濃厚さとかが、そのまま面白さになるということが、演劇を見て研究するよりも密度が濃かったです。勉強のために演劇や映画を見まくるよりも。
__ 
ええ。
市毛 
そもそも、しっかり、生活ありきでやらないとな、と。本当に、20~30離れたかたと演劇で対峙するというのは不思議な経験でした。自分の父親と同じ年齢の方と、家族としての馴染ませ方というか。自分では家族に見えているかどうか不安なシーンの方が「家族に見える」と言われたり。自分の中の家族像だけで擦り合わせてたなあ、と、今まで感じたことのない化学作用があった気がして。改めて、自分はどんな物質だったのか、というのを、ユニット美人の黒木さんと紙本さんに、その、合わせて頂いたというか。外に出るたびに先輩に教わることがたくさんあるので、ありがたいです。
ユニット美人コント公演『笑ひたまひ鎮めたまへ』
公演時期:2016/11/12~13。会場:KAIKA。