「時をかける稽古場2.0」全出演者インタビュー!

さて今回、公演自体へのインタビューという事で、終演後間もない皆様に取材をさせて頂きました。以下の本編映像(東京公演)と共にお楽しみくださいませ。

淺越岳人 所属:アガリスクエンターテイメント

Q1.
公演直後ですが、今の気持ちを教えてください。
淺越 
結果として公演単位だけでなく、集団としての物語/歴史も垣間見える演劇公演になったと思います。アクシデント含めですが、そういう「点が線になる作品」はひとつの理想なので。
Q2.
今日のMVPと、その瞬間の演技を教えてください。
淺越 
芝居で言ったらハマカワフミエのラストシーン、感情の決壊を堪えているところ。コメディで言ったら津和野の「むこうのオレ、こらあ!」かな、と。京都ver.のアレンジが秀逸。
Q3.
過去に戻るとしたらいつにしますか?
淺越 
恐竜に毛が生えていたかどうか確かめたいっす。あまり信じたくないので。
Q4.
未来に行くとしたらいつにしますか?
淺越 
意識をデータ化する技術が実用化された時代。早く肉体を棄てたい!
Q5.
次回の予定を教えてください。
淺越 
劇団の予定と同じです。
Q6.
今後、どんな感じで攻めて行かれますか?
淺越 
劇団であり続けるためにはもっと強い集団にしていかなきゃならない。その強い集団の構成員としての、個としての強さが今後のテーマだと思ってます。
Q7.
京都に来て観光に行った場所はありますか?
淺越 
建仁寺・六波羅蜜寺・方広寺など史跡と、国際マンガミュージアム。
Q8.
また京都で公演をしようと思いますか?
淺越 
したい、というかしなきゃいけないと思ってます。

役者が生きる

__ 
それから、役者さんが各々全員、自己プロデュース力というのかな、そういう意識が強くあるなあ、と思いました。自分のキャラクターを固持しつつ、段取りを絶対忘れず、さらに生の人間であることからくる遊びの部分も手放さないと言うか。
冨坂 
そこに関しては、役者の手柄です。役者に色々発信してもらわないと絶対追いつかないですね。みんな勝手にやっていて、「それはダメだ」と思ったら言う、みたいなルールですね。マストな事はいうので、あとは適当にやってください、という稽古場ですね。
__ 
凄まじい情報量だったと思うんですが、それを全て受け止めた上で、登場人物全員を愛してしまえるみたいな、そういう結果になったと思います。そもそもしっかり作られた芝居じゃないと絶対無理だと思いますよ。
冨坂 
京都の公演中も、そういう裏の芝居も増えていったと思います。ただ、やりすぎて増えてしまって、メインの部分の視聴率を奪ってしまうこともあったりして・・・そこは「それはダメだ」と言いました。

コメディを開発する

__ 
今後、どんな感じで攻めて行かれますか?
冨坂 
最近になって、ありがたいことにTVに劇団ごと呼んでいただいたりが多くなって。作家、役者単体ではなく、アガリスクエンターテイメントとして出て行って、集団として愛してもらえる、っていうのも、無い話じゃないのかなと思えてきて。今後はそこを目指して行こうかなと思っていますね。
__ 
愛嬌があるから、大丈夫だと思うんですけどね。
冨坂 
僕個人での仕事もこれから頑張っていくんですけど、劇団で作るものの方が(愛着とかそういうものを抜きにして)絶対値として面白いんですよね。どうしてもやっぱり、作り方的にそうなっちゃうんですよ。みんなで相談しながら、ワイキャイいいながら作るという姿勢。外枠をガチッと決めずに作っていくやり方というのが、自分にもアガリスクにも一番合ってるんじゃないかなと思うんです。
__ 
アガリスクならではの作り方を追求すると。
冨坂 
それから、「ナイゲン」「時をかける稽古場」と、パワーアップさせて再演する公演が多かったので、そろそろ新作を作りたいですね。あと、今日最初の方で出た、「地味な段取りがたくさんある芝居」。それをやっていく中で、本番は役者だけで完結する作品も作れるんじゃないかなあ、と思って。どこでも、メンバーがいればそこで出来る。装置を持っていく必要もない、みたいな。上演にかかるオペレーションも全て我々でまかなえるシステムを開発したいです。実験というよりは、研究とか開発とかに近いんですけど・・・最近あんまり開発はしていなかったので、そろそろやろうかなと思っています。
__ 
「プロローグハマカワ」、みたいな、アガリスクの味と活かし合うようなシステムが生まれるかもしれませんね。お客さんを気にさせ続けるみたいな
冨坂 
はい。
__ 
今後も楽しみです。
冨坂 
ありがとうございます。

僕たちの作品じゃないから

__ 
冨坂さんをして、創作に駆り立てるものは何ですか?
冨坂 
そうですね、なんでしょう。基本的に僕は、書く作業が好きな人では決してないんですよ。ただ、アイデアを思いついた時、それが実行が出来ない時に悔しさを覚えるタイプだと自覚しています。それと、劇団があるからやっているというところもあります。
__ 
というと?
冨坂 
僕、この間初めて脚本と演出を両方とも外部でやったんです(僕が外部に脚本を提供という形はたくさんあったんですけど)。すごく楽しかったし勉強になったんですけど、これをずっと続けられるかというと・・・自分の劇団があるから、この集団を人気にするためにやっているのかなと言うのがちょっとあって。
__ 
ホームという感覚があるんですね。
冨坂 
それはもちろんあります。やっぱりそれがないと、演劇をやっていないんじゃないかと思うんです。この「時をかける稽古場」みたいに、一人だけインフルエンザになってしまって、上演をするかどうかという状況になったらどうするか。
__ 
難しい問いですよね。
冨坂 
僕は代役でなんとか乗り切るという派なんですけど。
__ 
それはかくあるべしなのかもしれませんね。
冨坂 
難しいところなんですよね、あれに関しては。
__ 
なぜ彼らは、自分たちの台本を、自分たちでやる事にこだわったのか。
冨坂 
ラストで、あのすでにできている102ページの台本を使わなかったのは、アツシとネコソギさんが両方とも絡む作品をやることにしたから、ですね。「だってこれは、俺たちの台本じゃないから」という最後のセリフはそういう意図です。ハッキリと言い切らずに「そうともとれるかな」ぐらいのニュアンスに止めましたが。

奇跡が起こった

__ 
この演劇の魅力って、彼ら演劇人のマインドだと思うんですよね。公演を2週間前に控えていながら台本が2Pしかない演劇人達が、タイムスリップで公演前日にとばされ、台本は102Pあるけどもちろん1行も覚えていない。ホール入りが1時間前に迫っている。普通なら公演中止の相談を始めるはずなのに、彼らはそこで「稽古のために2時間、ホール入りを遅らせてくれ」、と。その時間帯に102ページの台本を得てお前らはどうするつもりなんだと。
冨坂 
ははは(笑う)
__ 
普通の人だったら、そこから台詞なんて覚えられるわけがないんですよ。それを1時間か3時間でどうにかしようとする、絶対に無理だろうという目で観客が見てるんですけれども、信じられない事に、彼らはなんとかしようと言う気でいる。例えようもない勇気ですね。お手本には出来ないけど。
冨坂 
それは意図して作られた感じではなく、たぶん僕らはそういう作り方を良くも悪くもやってしまっているので。彼らの劇団「第六十三小隊」は台本がいつも遅い、ということがあるでしょうし。そして、リアルの方でもそういう事が。
__ 
そう!古屋敷さんの起こした奇跡。
冨坂 
アツシ役のさいとう篤史の降板が決定し、京都公演の3日前に古屋敷くんに突然のオファーを出して。彼にしてみたらOKを出した瞬間に145ページの台本が送られてきたんですよね。しかも2日3日の昼間は彼に用事があって稽古には参加できず。京都への出発前に駅の近くで読み合わせをしたのと、京都に来てから場当たりと1時間の稽古をしたぐらいで、実質的にはほとんど合わせられていなかったんですよね。後は宿舎で読み合わせをしたぐらいです。で、4月4日の昼間にゲネプロをしたらそのまま通ったんですよ。その日の夜に本番だったのに、安定していました。
__ 
スピード感が少しおかしい。
冨坂 
すごい。なんでなんだろうと思って。古屋敷君は初演を見てくれてたんですよね。感想も色々書いてくれて、この作品を色々読み取ってくれた人だったんです。映像も見てくれていて、だからベースは把握してくれていて、後は覚えれば大丈夫、という状態だったのがよかったのかなと。初演も再演も見てくれていたんですよ。まあ再演についてはその1週間後に出演するんですけれども。
__ 
まさに時かけを体現している。
冨坂 
「明日本番とか無理っすよ!」って劇中で彼が言うセリフがあるんですけど、まさにその時、彼は(あ、俺これだ)と思ってたそうです。アツシという役は、共演しているアイドルに手を出して降板する役なんですけど、この状況でそれらのセリフを読むと「なんだこのセリフ」って、全てがシンクロしている。僕らは違う目線で笑っていました。奇跡とか偶然って意味では、京都公演はすごいことになってました。
__ 
私が拝見したのは公演2日目の夜でしたが、冨坂さんが客入れ挨拶で「出演者の降板がありましたが現在は安定しています」と。私はその安定という言葉に、なぜか聞いている時点で説得力を感じていました。本当に何故なのか分かりませんが。
冨坂 
実は初日から安定はしていました。初日から危なげなく上演できていて。二日目も、初日が開いてもまだ稽古し足りないときは朝から稽古とかをするんですけど、今回は必要ないなと思って3時間前集合にしたりしてました。当たり前のように。古屋敷くんがいるということも忘れて。どうして僕らは稽古をしなかったんだろう、みたいな。
__ 
安定し過ぎですね。
冨坂 
印象的だったのは、出演者の交代をSNSで発表したところ、初演を見ているお客さんには「悲壮感がない」と言われたんです。作中の内容からか、もしかしたらさいとう篤史という役者の成せる技なのか。もはや皆笑うしかない状況で、実際笑ってました。
__ 
アガリスクエンターテイメントはそういう状況に強いのかな。
冨坂 
以前、2011年の震災の一週間後に本番を控えたことがあって。うちはそういう事態に強いのかもしれません。その時は公演をやる、やらないで判断が分かれたんです。結局、いろんな形で公演自体は行ったんですけど(これについては過去、塩原もラジオで喋ってたりします)。劇団の成り立ち自体が、地元の公民館の会議室で公演をやっていたりとDIYに告ぐDIYで、何とか手作りで行うという精神が昔からあったんだと思います。環境が整っているところでやってきたわけではない、というのと、劇団のメンバーが増えて、見えない部分に回すリソースもある程度増えてきたとか、いろんなことの要素があると思います。
__ 
土壇場の状況でも何とかしてしまう。
冨坂 
何だか、そういうマインドはありますね。作中の劇団・第六十三小隊はスキャンダルで公演中止の危機に追い込まれました。でも、それを上演する僕らはそれよりも大変な事態に見舞われたので。結果的には「この第六十三小隊、意外とヤワだぞ?」ということが証明されてしまったわけですよね。もし次やる機会があったら・・・
__ 
もう一段階ハードな事態に見舞われて、そしてさらにもう一段階上の解決策を出してくるかもしれませんね。
冨坂 
そうですね。また機会があったら。今回、入れられなかったネタがたくさんあるんですよ。

終演後、バラシ中の劇場の上で

__ 
「時をかける稽古場2.0」京都公演、お疲れ様でした。大変面白かったです。
冨坂 
ありがとうございます。
__ 
いかがでしたか。
冨坂 
どうでしょう、今まさに終わって1時間ぐらいですので・・・いい気持ちもありつつ、反省もありつつ。作家、演出家としてはわりかし良かったなと思い、劇団の主催者としてはこれはいかんぞと巨大な反省点もあり。
__ 
巨大。拝見していて、それこそ巨大な物が動いてるような、そんな感触がありました。膨大なセリフ、とんでもない量のキッカケ。上演時間2時間ですが、6時間のものに匹敵するプログラムだったような気がします。
冨坂 
文字数に換算すると、確かにそうかもしれません。8万文字あるんで。
__ 
私は、作品における打ち合わせだとか稽古だとかの量がはっきりと感じ取れる作品がとても好きなんです。「時をかける稽古場」は、とても細かいレベルでそれがなされていますよね。
冨坂 
ありがとうございます。登場人物として気をつける部分ではないけれど、物理的な都合を付けなければいけないポイントが凄くたくさんあるんですよ。下手側にテープを貼った方がいいから、その前に下手に近づいておく、とか、このタイミングでテープをすぐに貼りたいから、目を盗んでテープの端を少し出しておくとか。そういうすごく地味なレベルのものがたくさんあるんです。
__ 
役柄演技ではないが、非常に重要な仕事ですね。
冨坂 
最近読んだんですけど、ロロの三浦さんが、高校演劇向けのインタビューで喋ってたんです。段取りこそが美しいじゃないか、と。
__ 
全く気づかないけれど、細かい段取りが積み重なったり組み合わさって、一つの効果になるというのが美しくてしょうがないですね。

力を込める場所

__ 
「時をかける稽古場」。劇団の稽古場におけるSFシチュエーションコメディであり、このたびの再演で東京・京都のツアーで非常な盛り上がりを見せました。非常に手の込んだ作品でありながらも、観ている者に愛着を感じさせる仕上がりになりましたね。いわば、手作り感。そこに出ている人たちが頭を悩ませて、それぞれが考え抜いた結集を感じ取れるのが、「完了した完成品」が持ち得ない手作り感と言えるのかな。
冨坂 
ウチが独特だな、と思っているポイントは、クライマックスにクマガイがハマカワを説得してタイムマシンの輪の中に入れる展開があるんですけど、ハマカワが、良いシーンなのに茶化すみたいに「プロローグをね」って照れ隠しを言うんですよね。で、それを際立たせるために、塩原が序盤にある「プロローグクマガイ」っていうクマガイいじり…言っちゃえば特に面白くないセリフを、言い方だけで無理やり笑いを取っているんですよ。
__ 
ありましたね。
冨坂 
そこでお客さんが笑うと印象に残りやすい、という狙いで。その「プロローグクマガイ」っていうクマガイいじりの展開は根本的に組み込まれている伏線ではなく、後から埋め込んだパーツなんです。あまりしっくり来ているものでもない。なのでお客さんにしっかり植え付けないと、後で生きてこない。
__ 
そういう手法?
冨坂 
何と言うんでしょうか、ウケを取るということを次の笑いにも使うし、それによってお話の部分も補強する、みたいな手法と言いますか。ただ、塩原には「こういう狙いがあるからウケを取っといて」みたいな指示はしていないんです。でも塩原にはそのことが恐らくなんとなく伝わっていて、頑張ってそこでウケを取ってくれていた。
__ 
そうした、自分達なりの創作が行える環境はすばらしいですね。
冨坂 
初演をやっていたから、というのと、劇団だからこそ作ることのできた作品だったと思います。プロデュース公演でものすごく上手な人を集めたとしても、できないと思います。全ての事を僕が伝えられるかどうかわからないし、僕が把握しきれない役者さんの動作とか事前準備とかがすごくたくさんあるんですね。
__ 
劇団のメンバーだからこそ、それぞれに深く踏み込むことができた、と。
冨坂 
はい。

質問 河瀬 仁誌さんから アガリスクエンターテイメントさんへ

__ 
前回インタビューさせていただいた、劇団ZTONの河瀬仁誌さんから質問を頂いてきております。「京都を公演会場にしたのはどんな理由がありますか?」
冨坂 
2015年の秋に「ナイゲン」という作品を京都で公演を打って、2016年の夏には大阪でやったんです。今回、時をかける稽古場というのが、見て分かる通りヨーロッパ企画さんの「サマータイムマシンブルース」に影響をまあ受けているわけですよ。そもそもサマータイムマシンブルースが好きで時間移動ものを「どうやったらかぶらないで違うものが作れるか」というところからスタートしているので。となったら、もう京都に行くしかないでしょうと。東京公演の会場が駅前劇場だったというのも、2005年のサマータイムマシンブルース再演の会場がそこだったから、です。

これから

__ 
いつか、どんな作品が作りたいですか?
河瀬 
ミュージカルがやりたいです。ずっとやりたいと思っています。ミュージカル「エリザベート」が好きで、宝塚の演出家の小池修一郎先生が僕の心の師匠なんですけど。東京に住んでた時からかな?一度はミュージカルをやりたいなと思っています。
__ 
どんなミュージカルを上演したいのでしょうか。
河瀬 
月並みですが、ほぼ全篇歌で、音で繋いでいくミュージカルですね。そのための構造を考え出して、僕が作ったらどうなるのか、実証してみたいですね。
__ 
今後、どんな出会いがあるといいですか?
河瀬 
何ですかね、自分から求めて出会いたいと言う感じは今はなくて。単純に、今までの出会いを大切にしつつ、新しい人と出会いたい時は出会うでしょうという感じ。こういう人と出会いたい、というよりは。結構、縁とかを信じてしまうタイプなので。あと、ZTONにはSSCという、ステージサポートクラブって会員の方の集いがあって、ZTONファンの方が集まってくっださっていて、そこで今後のZTONをどうすれば良いかという話をするんですよ。皆さんからの忌憚のないご意見を聞かせて頂ける、そういう出会いは嬉しいですね。
__ 
おお、凄い。代表と直接話せるんですか。
河瀬 
そうです。作っている側の僕も、皆さんの興味とかから段々とズレていく事は多いので、そういう機会でリセットできるんですよね。皆さんの思い入れとかも伺えて。

一体感とクオリティ

__ 
お客さんに何を感じさせたい、等はありますか?
河瀬 
少し前まではクオリティこそ至上だな、と思ってたんです。料金ぶんの価値があるか。それは当たり前なんですけど、クオリティの低いものにも価値はあるんですよ、そういうことに理解はしていたんですが、最近納得できるようになってきて。
__ 
ええ。
河瀬 
そしてこれはマイブームなんですけど、喜んでくれる人をピンポイントで決めていこうかなと。よく知ってくださっている方が、100%喜ぶもの、より楽しめるもの。今まではすべての人にウケるものを作ることを目指していたフシがあったんですが。
__ 
それは、成果物が誰かの面白さに変わった手応えを確信したいということでしょうか?
河瀬 
どうですかね。ただ、単純に「面白かった」と言ってくださるのが嬉しいんですよ。何度も劇場に来て下さってる方に対して、もう一段階、面白いと思ってもらいたいと言うか・・・
__ 
段階。それは、上の段階?
河瀬 
上というか・・・より、フィットしたいのかな。説明が難しいですけど、喜んでもらいたいというのが一番最初に来ています。
__ 
さっき、あまりクオリティの高くないものでも面白いものはある、とおっしゃったと思うんですけど。動画サイトなどでのMADとか、Youtuberの動画の手作り感による共犯感覚というか。まあ、小学校3年生の男の子が大好きな感じ。
河瀬 
わかります。かと言ってクオリティの低いことをしたいというわけではなくて、クオリティが高い上で、その一体感を持ってもらいたいと思うんです。

質問 本間 広大さんから 河瀬 仁誌さんへ

__ 
前回インタビューさせていただいた本間広大さんから質問を頂いてきております。「良い演出とは何ですか?」
河瀬 
クライアントのオーダーに応える演出ですね。
__ 
クライアントとは?
河瀬 
ZTONの場合だったら、見てくださるお客さん。プロデューサーがいる場合は、その意向を100%を引き出せる演出ですね。
__ 
そこを探して定義出来る、ということですね。
河瀬 
そこを間違いなく汲み取ってた上で自分の主義を加えられるのがいい演出だと思います。ひねくれた言い方になりますが、良い演出と面白い演出は別だと思っているので。

天狼ノ星に向けて

__ 
今年7月に再演する「天狼ノ星」。もう、DVDを何回再生したか分からないぐらい見ています。強さランキングを考えるぐらい見ました。今現在の世界が向き合っている多文化共生社会が現れた作品だったように思います。
河瀬 
ありがとうございます。実はあんまり、現代社会を投影しようとは考えていないなあ、と自分では最近思っていて。
__ 
あ、そうでしたか。
河瀬 
ただ、そういうアートな作品は好きなんですよ、逆に。ちょっと話はそれますけど、清流劇場さんとか好きですし。この間に行った作品が面白くて、最後の最後のシーンで舞台のビジュアルが全面的に変わるんです。最後のシーンで、作品の全てをひっくるめて「良かった」となる瞬間が演出されていたんです。そういうのが僕はすごく好きなんですよ。演出家には目で作るタイプと音で作るタイプの演出家があるんじゃないかと思っていて、あの作品は前者。最後にいくために、サンプル的に繋がっていく。
__ 
河瀬さんは?
河瀬 
僕は後者、耳で作るタイプだと思っています。ということをちょっと考えながら、今のスタイルのままでいいのだろうかと悶々としていて。
__ 
面白い。そうなんですね。さて、天狼ノ星でやりたい事とは。
河瀬 
再演をするときは読み直して、気に入らないところ全て書き直すんです。参考文献も読み直すんです。そうしないと自分の思い込みに気付かなかったりするんです。天狼ノ星は古事記を参考にしてるんですけど、自分のこだわりが先行してたりとかで違う方向や主義に向かっていってたりしていて、書き直す部分が。ただ、構造で何かもっといじれないかなと思っている部分があります。楽しみにしていてほしいです。
__ 
意気込みを教えてください
河瀬 
意気込みは、・・・難しいですね。特にないです。普通ですね。いつも通り作ろうという感じです。
__ 
そういう答えが返ってきても不思議ではないですね。もう不安なんかなくて、面白い面白くないじゃなく、何をしてくるのか楽しみです。
河瀬 
もしかしたら僕は新しい挑戦をしないかもしれないですよ?
__ 
もう一度、天狼ノ星に出会い直せるという時点で、私にとっては冒険です。あの壮大さを体感出来るんですよ、最後には宇宙に行くし。でもその壮大さは着実な積み上げによってなされるものですから。
河瀬 
思い出しました。護王司馬懿編の最後で、宇宙に行きそうになりました。龍が兎になるところでした。いかんいかんと。
__ 
そこでなぜ宇宙に行かないという選択を?
河瀬 
そうですね、やっぱり、天狼ノ星で既に一度やったことなので。一度やったことは、もう挑戦にはならないので。僕にとっては。
劇団ZTON 10th Anniversary 2nd「天狼ノ星」
【日程】
 2017年7月29日(土)~31日(月)
  7月29日(土)14時開演【天の章】
  7月29日(土)☆◆18時開演【地の章】
  7月30日(日)13時開演【天の章】
  7月30日(日)☆◆17時開演【地の章】
  7月31日(月)12時開演【天の章】
  7月31日(月)◆16時開演【地の章】
  ※開場は30分前です。
☆印のステージは終演後にアフターイベントを行ないます。
◆印のステージは終演後にお客様のお見送りをいたします。

【会場】
 ABCホール

【チケット一般発売日】
 2017年5月27日(土)10:00 発売開始!

【チケット料金】(税込・全席指定)
 S席 4,300円(各ステージ限定15席・最前列)
 前売料金 一般 3,800円/U-23 3,300円
 当日料金 一般 4,500円/U-23 4,000円

※未就学児のご入場はお断りいたします。
※チケットはお一人様1枚必要です。
※U-23 は 23 歳以下の方が対象(公演期間時)です。
 当日受付にて年齢確認できる身分証のご提示をお願いします。
※開演時間までにご来場いただけない場合、
 指定席の座席を変更させていただく場合がございます。
 あらかじめご了承ください。開演までにご来場いただくことを推奨いたします。

【チケット・公演に関するお問い合わせ】
 合同会社 office ZTON
 MAIL:info@office-zton.com

―「覇道泰平」の原点。四年の歳月を経ての再演―
あらすじ
どこか遠い国の物語。
人というには人でなく、獣というには獣でない者達が住まう国。
この国は五つの異なる種族が治めている。
野を駆ける「オオカミ族」、火山に棲む「オロチ族」、空舞う「タカ族」、海奔る「シャチ族」
そして、…時を翔ける「ウサギ族」
昔話というには遠く、神話と呼ぶには近い、
「天」と「地」からなる戦記。

―物語は、新たな輪廻を紡ぎだす―

【天の章】あらすじ
「タカ族」と「オオカミ族」は戦争状態であった。
オオカミ族の賢王ホロケゥは、タカ族を破った。
ホロケゥは異なる種族の共存を目指しオオカミ族とタカ族の連合国家マシラ国を建国する。
しかし、王ホロケゥは志半ばで崩御し、タカ族出身のエトゥが王を引き継ぐ。
兇王エトゥが国を治め始めると、オオカミ族は弾圧された。
オオカミ族は他の一族の力を借り、王であるエトゥに反旗を翻す。
オオカミ族の種族を賭けた戦いが始まる。

【地の章】あらすじ
「シャチ族」の才王オルカは戦の絶えないこの国を憂いていた。
かつてオオカミ族のホロケゥ王が提唱した異なる種族が
共存するための連合国家マシラ国を建国することを提案する。
オオカミ族とタカ族はその提案を受け入れた。
しかし、「オロチ族」だけはマシラ国への参加を拒んだ。
それを良しとせぬマシラ国の者たちがオロチ族の領内に攻め込んだことにより、
再び全種族を巻き込んだ戦いの火蓋が切られることとなる。
戦火の中、静観を続ける「ウサギ族」の真意が明らかになろうとしていた。

―次はきっと、違う物語になるわ―

構造を作る

__ 
河瀬さんをして、創作に駆り立てるものは何ですか?
河瀬 
実は、ちょっと困ってるんです。でも、面白いものを見たときが、一番、「やってみよう」という気持ちになるんですよ。これは面白い、自分がこれをやったらどうなるんだろう。まずはそれを真似するところから入って、とか。だから良いものに出会えるかどうかがまずは大事で。映画でも演劇でもなんでも。
__ 
私は、良いものを見たら分析して終わりで、自分の創作に繋がらなかったなあ。
河瀬 
あ、僕も分析はしますよ。まんま真似してみようということじゃなくて。作品の分析というのは構造の分析に近くて。このセリフとかシーンや出来事は、後でこういう風に効いてくる、とか。因果関係を全て踏まえてこういう風に使っているんだ、とか。仕組みの構築というところに興味があるんですね。
__ 
河瀬さんが創作を始めたのは、漫画から、ですよね。
河瀬 
漫画というのは元々ページ数が決まっているので、どうしても箱詰めしないといけない。構成して配置して、起承転結を分かりやすく描かないといけない。
__ 
面白さを構築するのが面白いと。
河瀬 
そうですね。一番やりたいのは、誰も見たことのない、面白い構造を作りたいんです。ハリウッドスタイルは誰が見ても見やすいし面白い。そういうふうに計算されていると聞いたことがあって。僕も大体そういうのを踏襲していて。でも、覇道泰平で初めてそこから少し離脱したんです。
__ 
というと?
河瀬 
前後編で主人公が変わるという構造です。覇道泰平の各編はお話の大きな構造はすべて共通していて、そういう意味では構造を組む苦労はなかったわけですが・・・。構造を作るのが一番興味があるんです。次は天狼ノ星なんですけど、構造勝負の作品なので、今回どうすべきか迷っています。

覇道泰平の道

__ 
覇道泰平が完結しましたね。お疲れ様でした。人と龍の相克という、ZTONにしか書けない作品だったと思います。最後に司馬懿が出てきて、次の時代が幕を開ける、というのが、新時代の幕開けという感じでとても良かったです。ご自身としてはどうでしたか。
河瀬 
いやもう、続編を書く気がないのに続編を二作を書きました。なんとか、人と龍の歴史を絡めたかったですね。そうしないと終われない、と。僕はZTONの会議の度に自分の考えているコンセプトをぶわぁってしゃべるんですけど、実際に上がってくる台本には全然違うみたいな。そういう事が多々あるんですね。覇道はその繰り返しで、苦労しました。
__ 
河瀬さんのクリエイションの形が、覇道泰平で形になったっていうのを目にできて嬉しかったです。河瀬さんが考えてることを団員の方々が正確に捉えて形にしている実感。その時の全力を全て出し切っている、という。きっと大変だったと思うんですよ。
河瀬 
そうですね、でもあいつら、大して歴史を勉強しないですからね(笑う)。ただまあ、知っているかどうかで演技が変わるかというと微々たるものかもなあ、と最近は。
__ 
団員の皆さんに、一言お願いしてもいいですか。
河瀬 
次は15周年。死んでもらおうと思っています。
__ 
労いではないですね。死亡宣告であると。
河瀬 
労いではないですね。労いは・・・できないですね。自分たちがまだ、そういうステージにいないので。一緒にやってる奴らをねぎらう必要はないんだと思います。
劇団ZTON 10th Anniversary「覇道ナクシテ、泰平ヲミル【護王司馬懿編】
公演時期:2017/1/27~29。会場:ABCホール。

暁!三國学園で起こったこと

__ 
三國学園について伺っておきたいことがいくつかあります。やっぱり、気にしている人も多いと思いますので・・・。例えば私なんかは、覇道泰平を全て見ているわけですから。その上での三國学園を見た場合のショックと言うか・・・
河瀬 
どうしてあんなことになってしまったのか、ということですよね。経緯から言うと、プロデュース公演の話が来た時に、オルタソフィアか三國学園のどちらかの再演を、僕が作・演出でやろう、というお話を頂きました。検討しました結果、先日まで覇道泰平をやっているスケジュールだったので、では三国志関連の三國学園にしよう、と。
__ 
そんなことがあったんですね。
河瀬 
たまたまあの流れになった、という事です。
__ 
とにかく私が三國学園で覚えていることを書き出してきました。「野球殺陣」「魏延まさひろ」「J-POPの多用」「キスで腰が抜ける殺陣」「ホモオチ」「運動能力が高い事を気持ち悪がられる」。
河瀬 
はい。順番に触れていく感じで・・・。
__ 
まず、野球殺陣。司馬伊集院が呉組の孫策太郎に返り討ちにされる、体育館裏の戦い。金属バットで滅多殴りにされる司馬伊集院が印象的でしたね。非常に危険度が高いような気がしていて。バットがすぐ目の前を通り過ぎていくじゃないですか。
河瀬 
バット自体はそんなに固くないですよ。当たってもそこまでとは思ってました・・・僕も実はハラハラしたんですけど、孫策太郎をやっていた渡辺さんは、立ち回りの距離感をミスるような人ではないので。なので多分、ハラハラしたのは効果音だったんじゃないかと思ってました。リアルな効果音が臨場感を増した、という印象上での。
__ 
5センチぐらいの距離をかすめていくような見え方がしました。印象的でした。
河瀬 
絡みは出田だったので、出田としてもそんなに怖くはなかったんじゃないかなと思いますね。
__ 
「魏延まさひろ」。高山わかなさんが演じた、蜀組の生徒です。
河瀬 
はい。
__ 
まず、蜀組の女の子二人は、男子生徒だったのかそれとも女子生徒だったのかよく分からなかったんですよ。衣装は男子生徒で、でも髪型は完全に女の子で。だがセリフ等では、女子であると名言はされていない。
河瀬 
初演の蜀組は全員男性だったんですけど、プロデュース公演となると集まったメンバーでやらないといけないので。男性でも女性でもどちらでもいいのかなと思っている所はありましたね。張飛に関しては女の子にしました。魏延は、本人は男の子役ですと言ってました。じゃあ初演の役者であったレストランまさひろから名前を借りようと。正直ただの悪ふざけですよ。
__ 
素晴らしい。そして「J-POPの多用」。音楽に飲まれているという感じではなく、非常に演出効果の高かった選曲だったと思います。年代的にも、20年前に中学生がミュージックステーションで聞いていたような曲が多かった。初演からそうでしたよね。
河瀬 
少し変えようかなとは思ったんですけど、時間もなくて。それと、思ったよりも演出が音にハマってて。
__ 
なってましたね!
河瀬 
タイミング的にも合っていたので、まあこれでいいのかなと。
__ 
私は初日に拝見しました。どんな感じなのかなと、ちょっと試すような気分で見始めたんですよ。したらめちゃくちゃ面白くて。最初の方から。客席の反応もすごく良くて。
河瀬 
ありがたいことです、覇道泰平のお客さんも多かったんじゃないかなと思うんですけどね。
__ 
いや、覇道泰平のお客さんが多かったということは、それはアウェイ条件なんじゃないかなと思うんですけどね。ああ・・・でも、覇道泰平の中で世界観を育んできた人にとっては、突然、真夜中の動物園の中に放り込まれたようなものだったじゃないかなと思うんですよね。
河瀬 
初日は呂布先輩がその恰好で出てきた時に、拍手が起こってましたから、受け入れた上で喜んで頂いたお客さんも多かったのかなと思います。結構みんな、役者も好き勝手やってもらったので。僕もせっかくだから色々セルフパロディをしてみようかと。
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「キスで腰が抜ける殺陣」。司馬伊集院が今池さんにキスして腰が抜ける、という手があって。あれは、ZTONがこれまで越えてきたいくつものブレイクスルーと同じぐらい重要な関所だったんじゃないかと思うんですよ。
河瀬 
あれは・・・しゃべっていいのか分からないんですけど。覇道泰平の「護王司馬懿編」で、劉備と曹操が立ち回りするんですけど、あれをまんまやってました。下手側から趙雲がわーっと出てくるのが、覇道泰平だったら夏侯惇が出てきて劉備が逃げるんですね。で、許褚が出てきて。その後劉備に食われるんですよ。それに照らし合わせて、「食う」をどうするかと。では「キス」しよう、という話になりました。
__ 
そんな流れがあったんですね。
河瀬 
立ち回りの構造としては何も変わってない、でもある程度は似せてて。
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私の心に残ったのは、そういう土台があったからなのかもしれませんね。あれこそが学園殺陣モノだと思いました。ZTONにとってのブレイクスルーのひとつだと思いますよ。
河瀬 
なかなか、他には多用できなさそうですね。
__ 
「ホモ落ち」これもブレイクスルーでしたよね。
河瀬 
初演からですけどね。
__ 
最後に蜀組の男子生徒2人が出てくるじゃないですか。あの瞬間、私の横のお客さんの女子は何かを勘づいたらしくてそわそわしていました。女子というのはそこに対するセンスがあるのかもしれないなと改めて思いました。
河瀬 
そうですね。
__ 
一番最後が、「運動能力で気持ち悪がられる」という・・・。アイドル転校生・諸葛亮子が蜀組の面々を劉備玄蔵から紹介してもらうシーン。落ちこぼれの蜀組は成績が悪くて部活も続けられず、毎日やることもないので学校内の掃除をさせられているんですが、運動能力だけは良い、と。その時の諸葛亮子の一言が「キモっ!」だったんですよ。これ凄く酷かったです。ええっ、取り柄なのに・・・。とにかく面白かった。
河瀬 
初演の蜀組が為房、中山さん、土肥くん、レストランまさひろ、森というチームでもう男臭くて気持ち悪かったので、それを引きずって。
__ 
そして集中力がない、と。でもそこに「気持ち悪い」というセリフをスパッと出してくる。
河瀬 
あの紹介シーンでは協調性がないということを出したくて。全員違う名前のシュートを打つんですよ。誰も同じこと言わないから何も聞こえないんですけど、綺麗に揃ってシュートが入るんです。
__ 
三國学園に関しては、やっているネタが多すぎて。私がキャッチできていないものがあるんでしょうね。
河瀬 
もともと四面で作った作品なのでネタは多用してると思います、それぞれの面のお客さん用に。今回は普通の舞台なので、だいぶ省いたと思うんですよ。だいぶ楽でしたね。
__ 
再演に関しては、撮影していないので映像化できないとのことですが、惜しかったですね。
河瀬 
プロデューサーさんからはもう一回やろうかとかの話を・・・。僕に三國学園二学期編の構想がある、と申し上げたら、そんな話になって。
__ 
ぜひやっていただきたいですね。私、あのキャラクターを全員好きになりましたから。
『暁!三國学園』
公演時期:2017/2/17~19。会場:大阪市立芸術創造館。

劇団ZTON新人公演05「しぐれ」

__ 
今日はどうぞよろしくお願いします。最近、河瀬さんはどんな感じでしょうか。
河瀬 
最近はですね、ちょうど公演がないシーズンになったので、知識を蓄える系のことをしていましたね。
__ 
素晴らしい。知識を蓄えると、どんなことが起こるんですか?
河瀬 
マイブームが変わりますね。面白いなと思ったら、これをやってみようと思ったり。ストックはしてるんですけど、その直後の公演にばばっと反映されて。
__ 
今のマイブームは?
河瀬 
これを言うとバレちゃうので・・・。マイブームが反映されてるのは新人公演です。
__ 
やはり言えませんか。
河瀬 
元々は昔書いた「しぐれ」なんですが、初演は10年前で、人間座で上演しました。それを10年後同じ劇場でやる。わかりやすくマイブームは変わりますね。
__ 
いったい何がかわせさんのマイブームなのか・・・。それは劇場で!
劇団ZTON
2006年11月立命館大学在学中の河瀬仁誌を中心に結成。和を主軸としたエンターテイメント性の高い作品を展開し、殺陣・ダンスなどのエネルギッシュな身体表現、歴史と現代を折衷させる斬新な発想と構成により独自の世界観を劇場に作りあげ、新たなスタイルの「活劇」を提供している。(以下略)(公式サイトより)
劇団ZTON新人公演05「しぐれ」
公演時期:2017/6/3~4。会場:人間座スタジオ。

まずは・・・!

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これからZTONを見る方に一言お願いします。
河瀬 
まず見てほしい、ということですね。その上で「合わないな」と思ったら、もうそれはしょうがないかなあ、っていう。そういう割り切りはできるようになりました。
__ 
ただ、まずは観てもらいたいですね。
河瀬 
「公演が面白くなかったら全額返金します」みたいな企画がどこかにあったじゃないですか。昔は、なんでそんなことするんだろうと思っていたんですが、今はその気持ち、分かるなあと思います。興行的に成り立たないからZTONではできないんですけど。
__ 
でも、ZTONのような、手堅く構築する作品は、個人的には非常に好感を持っています。だからという訳じゃないですが、ぜひ見てもらいたいなあ。

河瀬仁誌の挑戦

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今後、どんな感じで攻めて行かれますか?
河瀬 
今年は7月に天狼ノ星、9月に東京での公演です。そこからはちょっと空いて、来年の春と秋に公演をやる予定になっています。まだ具体的な予定ではないですが、来年の春は、これまでの文脈と全然違うものに挑戦したいなと思ってます。
__ 
なるほど。どんな作品が見れるのでしょうか。
河瀬 
候補がいっぱいあって、ミュージカルもその一つだし、コアな人にもっと喜んでもらう、もそうだし。色々と考えています。逆に言うと、いま台本を書かなくてもいい時期ですので、改めて自分が何をやりたいのかを考える時間だと思っています。
__ 
ご自身のやりたいことを優先させてくださいね。
河瀬 
いえ、見に来てくださる方がいる以上は、その人たちに向けてやらないといけないと思っていますので。何でしょうね。河瀬はこんなこともできるんだね、と思ってもらえるものがいいじゃないかなと思ってます。目で作る演出家の芝居に挑戦するかもしれませんし。まあ、ただ思っているだけですけれども。でも、挑戦しているということが伝わる作品になると思います。
__ 
ZTONの外では、今後はどんな。
河瀬 
アニメとゲームをやりたいですね。というか、先日アニメの脚本を書かせていただきました。GAINAXさんで作られている作品「人力戦艦!?汐風澤風」の一話を書かせていただきました。これを機にゲームや映画の脚本のお仕事もやりたいな、と思っています。

紅はるか

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今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントを持って参りました。
河瀬 
ありがとうございます。(開ける)あ、これは・・・!ありがとうございます。
   
注釈:事情があり、今回お贈りしたプレゼントについては公開を控えさせていただきます。
河瀬 
ごめんなさい。でも、確実に言えるのは、とても嬉しい、という事です。
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中身は・・・イモという事にしておきましょう。今後、プレゼントが公表出来ない場合は芋類ということにしましょう。
河瀬 
すみません。ありがとうございます。