匿名劇壇第八回本公演「戸惑えよ」

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初の東京公演「戸惑えよ」。大阪公演、大変面白かったです。60分という短い上演時間のなかで、匿名役者のソリッドな魅力が際だっていました。
ニシノ 
短い時間で、結構濃密なんだろうなあ、って。僕らはこれまで色んな演劇の作り方を経てきたんですが、今回は結構最初の頃の感じ、「お客さんをちょっと突き放す」終わり方で。久しぶりやな、という感じがします。2回目の公演「PUNK HOLIDAY」以来ですね、お客さんが最後どうしていいか分からない感じ。今回だいぶ、入っていきやすいんですが、お客さんによって取り方が違う。
___ 
フラッシュフィクションともまた違いますよね。
ニシノ 
そうですね。
___ 
「戸惑えよ」。一人が何役か担当するんだけど、時系列とか関係性も混迷していて、頭で処理しようとしてヘトヘトになる感じがまた面白かったんですよ。非常に挑戦的で、見れて良かったですね。東京の人に見てもらいたいポイントは?
ニシノ 
役者ですね。今回は味見程度だと思ってほしくて、『どんな奴がくんねん』みたいに構えられるよりはフラットな感じで、『大阪から来た若い奴ら』程度で見てほしいです。
匿名劇壇第八回本公演「戸惑えよ」
作・演出:福谷圭祐
何も感じない男が一人。どうやら感情を失ったらしい。
彼は何も感じない。
道端でガムを踏んづけたときも、
道端で千円を拾ったときも、
宇宙人が攻めてきた昨日も、
遠い惑星に恋人が連れ去られた今日も。
そして多分、
助けてと叫ぶ声が彼方から聞こえる明日も、
彼は何も感じない。
これはそんな彼を叱責する物語。
何かを感じろ感じろと、
世界が脅迫する物語。
たった一人の女の子が、
「何も感じなくたっていいじゃないか」と
主張するまでは。
匿名劇壇第八回本公演「戸惑えよ」
大阪公演=2016年9月22日~9月25日(以降Plant M 10月2日まで)アートグラウンドcocoromi
東京公演=2016年10月8日~10日 花まる学習会王子小劇場
仙台公演=2016年10月13日、14日 パトナシアター (宮城野区文化センター)

演劇、続いてる

___ 
ニシノさんが演劇を始めた経緯を教えてください。
ニシノ 
高校生の頃、当時の演劇部の顧問に騙されて入りました。それまではラグビー部にいたんですよ。中学からずっと。高校でもラグビー部に入ろうと思っていたんですが、体がガリガリで筋肉が付かず、じゃあマネージャーが出来たらいいんじゃないかと思って相談に行ったら男のマネージャーはいらないと一蹴されてしまい。じゃあ体を動かすのにどの部活に入ったらいいだろう、と悩んでたんです。その時、ちょうど生徒会もやってたんで、それと兼ねられるような部はないかとも悩んでいて。そんなときに、『演劇部なら体も動かせるし生徒会も兼ねられるよ』って騙されて入ったんですよ。
___ 
生徒会と兼ねられる、あたりがウソですね。
ニシノ 
そうですよね、全く兼ねられる訳がないんですよね。四月の新入生歓迎公演の時には生徒会ももちろん新入生向けの説明会をしますし、文化祭の時期になれば運営をしながら舞台をやって。
___ 
大学では。
ニシノ 
大学は最初、行くつもりは無かったんですよ。関西大学の併設校だったんですけど成績が悪くて行けなくて。
___ 
生徒会で演劇部だったから?
ニシノ 
いや、関係なく学問の方がおろそかだったので。それで、大学行かずに演劇をやろうとしたら、それは親に止められまして。色々と探した結果、近大の舞台芸術専攻一択だったんですよ。とはいえ併願で他大学も受けてて、そこも受かってたんです。悩んだ結果、近畿大学へ。文化祭実行委員とかも興味はあったんですが、いまいち違うなあって。そうこうしているうちに匿名劇壇の前身の公演に出会って、面白いなと思ってたら翌年の公演で舞台を作る事になって。
___ 
そこで匿名劇壇と出会ったんですね。
ニシノ 
その公演で勝手に色々大人を呼んだんですよ、石田1967さんとか。好評だったんですよ。そこで僕も入れてくれ、と頼みました。その頃から広報的な仕事もし始めたんです。
___ 
そこから丸5年と東京公演は早いですよ。
ニシノ 
早いんですかね。不安ですけどね。ラッキーですよね、運も実力のうちだと言ってしまえるほど図太ければいいんですけど。周りの方々に助けてもらったので、それがもったいない事にならないようにしたいです。今回の荒馬祭企画も、昔仕事でお世話になった田村さんとのご縁でした。田村さんには鹿児島や尾道、愛媛までお仕事に連れていってもらったりして、二週間で色んな現場を強行で回ったんです。そのご縁で、「PUNK HOLIDAY」を見に来てもらったんですが、「すごく面白い。いずれ東京公演に声掛けるよ」と言ってもらったんです。それが、今実現して・・・
___ 
それはなるべくしてそうなった縁ですね。
ニシノ 
たまたま、ですね。本当に。
___ 
いやあ、公演の絶対的な出来が悪かったら東京に呼ぶなんて企画は実現していないと思いますよ。
ニシノ 
ただただ田村さんのお気持ち一つだったんだと思います。少なくとも、田村さんに分かって頂けたのだけが幸運だったんですよ。

ハードル

___ 
大阪で挑戦的な劇団が東京に来る!新しいものの価値に対して鋭敏な嗅覚を持つ東京の人々ですよ。ハードルは高いのでしょう。
ニシノ 
諸先輩方が、東京には行ってるので、その分のハードルも高くなってるでしょうね。『彼らぐらいの体力と気力を持っている奴らが来るだろう』みたいな。
___ 
スタイルを確立している劇団が行っていて、好評を得ているようですね。そして、匿名劇壇もスタイルを確立している劇団ですから。
ニシノ 
具体的に、どんなご感想を頂けるのか楽しみですね。アンケートだったりtwitterだったり。直接声を掛けて頂けるのも楽しみです。今回の公演から、竹内桃子が制作に入りまして。彼女に前説を託してみたり、ロビーで僕がやっていた役回りを引き受けてもらったりしています。開演前に会場をフラフラして話しかけたり、お見送りしたり。
___ 
それはどんな役割なのでしょうか。
ニシノ 
開場して30分は、ヒマって事はないんですけど、ロビーでお客さんにご挨拶したり、最近見た芝居について聞いたりして。終演後にはお話出来ない方も多いのでいまのうちに、って。多くの人に絡んでもらおうというのが僕の大義だったんですね。
___ 
正解だと思いますよ。
ニシノ 
匿名劇壇は結構、クローズドな集団だったので。今も、入って行きにくい集団なような気がすると思われているんじゃないか、と。じゃあ周辺にいる僕がその役割をしてもいいのかもしれない。ありがたい事に僕も昔から大人に可愛がってもらえたので、甘えてみたりして。縁を大事にしていたら、もちろん作品が面白かったらですけど、その周りの方に勧めたり広めてもらえるんですよね。それはとてもありがたいなあ、って。自分たちで面白いとアピールするよりも、第三者の方の意見の方が威力があるときはあるんですよね。別の角度からの押しがあると、より一歩見に行きやすくなるのかな、と。

長く生きていくために

___ 
最近のニシノさんのテーマを教えてください。
ニシノ 
演劇人としては、出来るだけ細く長く。先輩たちには、生活していくのは大変だよと言われながらも、劇団に近い存在であり続けたいと思います。もう一つ言うと、僕は「やめ癖」が強くて。飽き性の僕が、ラグビーと同じ8年を続けられているんです。これを20年なり続けられるようにしたい。その途中で出会った匿名劇壇に、ずっと必要とされ続けたい。彼らに置いて行かれないように頑張らないと、一番面白いポジションで見れなくなってしまうというのがあるんで。お客さんには悪いですが、僕が一番の匿名劇壇のファンなんです。面白い角度で、内部を知りながら、笑う余裕ぐらいは保ちつつ、やっていきたいなと思っています。

質問 園田郁美さんから ニシノトシヒロさんへ

___ 
前回インタビューさせていただいた、園田さんから質問です。「好きな人が出来たらどうアプローチしますか?」
ニシノ 
とりあえず、お昼ごはんに誘います。

もっと稽古場に行く

___ 
今後、どんな事をやっていきたいですか?
ニシノ 
もうちょっと制作の過程に身をおきたいですね。それは自分たちの劇団の事だけじゃなくて、一緒にお芝居を作るという事の尊さにもう少し触れたいですね。毎週、いろんな方々とお仕事をさせていただいているのですが、稽古に数回しかいけないことがつづいたことがありまして・・・。ちょっと一回、立ち返りたいですね。稽古場との関わりに関しては悩んでいます。一緒に作る時間ですね。匿名で言えば去年の三重の滞在制作の時のような時間があればいいなあと。贅沢ですが。仕事をしていくうえでも、お互いの理解が深まれば、作品への違うアプローチが生まれるのかもしれない。長く稽古場に付くという経験をしていきたいです。

一緒にいたい人々

___ 
今後の攻め方、みたいなのをいつも伺っているんですが・・・
ニシノ 
個人としては、劇団が東京に行くのであれば僕も一緒に行きます。近畿圏じゃないところでも仕事をしてみたいという気持ちがあるので。どんな違う価値観やシステムがあるんだろう、と。そこに匿名劇壇と一緒に行けるのであればもっと楽しいだろうな、と。しばらくは切っても切れない間柄なので。色んなところからネタを仕入れてきて、それをどう変化させて使うか、みたいなところなのかな。
___ 
匿名劇壇はこの世代の中で一番惹き付けますからね。
ニシノ 
負けたくないですからね。いまのところ、僕らは劇団員だけで作品を続けています。僕は客演さんを呼んでもいいんじゃないのと思ってたんですが、福谷が「劇団員でやれる事があるうちは」と言い続けていて。劇団員だけでどこまで行けるか。どこまで攻め上がっていけるか。見届けていただければと思います。

梅こぶ茶、梅あられ、のし梅

___ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントを持ってい参りました。どうぞ。
ニシノ 
ありがとうございます。梅あられと、梅昆布茶。梅大好きなのでちょうどいいです。まだある・・・?のし梅ってなんですか?
___ 
ゼリーっぽいシート状のお菓子ですが、すごく美味しいですよ。
ニシノ 
ありがとうございます。
___ 
まだ暑いので、水分補給を是非。
ニシノ 
大事に飲みます。

静岡の朝/劇団どくんご「愛より速く」

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。ikuさんは最近はいかがですか。
iku  
最近はすごく災難な事があって。静岡公演の2日目の朝にムカデに刺されたんですよ。
__ 
悪夢ですね。
iku  
朝7時半くらいに目が覚めて。イガイガが背中にひっついてて。何かプラスチックの袋でも入ったのかな、寝菓子とか食べてないぞと思っていたらヂクッとして「痛ぁっ!」て。腕ぐらいの長さのムカデがぼろんって転がり落ちて、外に出てったんです。ムカデに刺されたんですけどどうしたらいいですか、って、たまたま起きてたどいのさんに相談して、何人か起きて調べてくれて。お湯で流したらいいらしくて、五月さんがお湯を沸かしてくれて・・・毒を全部流さないといけないらしくて、ムカデは足の全部に毒が入っているらしくて、肌の上を這ったところ全部しないといけなくて。本当はシャワーが良かったんですけど、濡れタオルで拭いて。温めると良いというのもあってZIPLOCKにお湯を入れて温めてました。
__ 
おお・・・
iku  
その日の公演は肌色のファンデーションを塗りまくって。痒くなくて処置していないところが後から赤く腫れあがってしまいました。昔、新宿のゴールデン街の屋根裏に住んでいた時もダニに噛まれながら寝ていた事があって、その時もバーレスクショウで肌を見せるときには、ファンデーションを塗って隠しましたよ。もう人生で二大虫の嫌な思い出ですね。
__ 
それは悪い思い出ですね。
iku  
刺された日は、あまり刺激物をお腹に入れないで空腹でぐっすりと眠った方が良いだろうと判断し、打ち上げを早々に辞退しました。大好きなお酒を1滴も飲まず。今は噛まれたところ以外は完全に赤くなくなりました。自然治癒で。
__ 
辛い思いをされましたね。頑張られましたね。
iku  
(笑う)災難でした。静岡の土地はとても良かったですよ。街がすごく素敵でした。暖かかったし。
劇団どくんご
劇団どくんごは自前のテント劇場で全国を旅している劇団です。写真が私たちの通称「犬小屋テント劇場」です。 このテントを全国数十箇所の公園や神社などに建て、演劇公演をします。もしあなたの街でみかけたら…、ぜひ! わたしたちのポップでパワフルな芝居を見に来てください!(公式サイトより)
劇団どくんご「愛より速く」
【出演】五月うか、2B、石田みや、ちゃあくん、iku、サドゥ瑞穂
【構成・演出】どいの
【美術・衣装】五月うか
【美術協力】深田堅二 柏野晃 アソマサヤ とべぶんプロジェクト 工藤夏海
【電子工作】レジN
【グッズ協力】aipu
【写真】高平雅由
【制作】黄色い複素平面社 時折旬 暗悪健太 空葉景朗 まほ






vol.487 園田 郁実

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園田

どくんごへの道のり

__ 
どういう事が、どくんごと出会う道のりになりましたか?
iku  
3年前に「君の名は」を 観ました。友人のジョン(犬)さんに誘われて、維新派の芝居瀬戸内の犬島で観た帰りに岡山公演に行ったんです。
__ 
いかがでしたか。
iku  
凄かったです!さらわれました・・・どこか別の世界へ。岡山での公演は閉校している学校の校庭にテントを建てて上演されたんですけど、ぼわーっとしている灯りが暗い校庭にあるテントを照らしていて、衣装の役者がいて、始まる前から凄いムード。ファアーってなりました。冒頭の、暗悪健太さんの角砂糖のサーカスの妖しい妖しい、見せ物小屋みたいな怖さもあるんだけど、でもゲテモノじゃないんですよ。
__ 
そう、ゲテモノではけっしてない。
iku  
簡単な言葉なんですけど、ちゃんとしている。
__ 
非常に洗練されている。
iku  
空間も役者も素晴らしかったです。もの凄く好きな感じでした。五月さんが、旅ガラスくんの演技で「カァー」「カァー」と向こうの方に走っていって、姿が見えなくなるぐらい遠くに行って、でも鳴き声が向こうから聞こえてきたとき、訳の分からない感動に何故か泣いてて。それで圧倒されたのが、始めてのどくんごでした。

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園田

旅に出る

__ 
どくんごとの、初のコンタクトは?
iku  
元々私は絵画とか映画とか芸術が好きで。1920年代のサーカスとか大道芸人とかにすごく憧れていたんです。映画は「ベルリン天使の詩」とか、「ポンヌフの恋人」が好きです。何にも持たずに旅暮らしをしている人達に憧れていたけれど、実在するなんて!と、衝撃を受けて、その日はすぐに夜行バスで東京に帰りましたが、その年の暮れに五月さんが東京に公演準備でいらしていて、ジョンさんがカウンターには入ってる、新宿ゴールデン街の奥亭って店で飲んだんです。その時にゲスト出演しないか、とお話を頂いて。ジョンさんは犬の着ぐるみでオルガンを弾くというパフォーマンスを20年ぐらいやってるんですが、最近はダンスも始めていて、私とはJON and IKUというバーレスクユニット で活動していました。東京公演でゲストパフォーマンスをさせてもらい、その時に、芝居の経験が無いのも関わらず、五月さんに旅公演の志願をしたんです。タイミング良く拾っていただけて、参加する流れに。
__ 
全て必然ですね。
iku  
初めて見た時には、自分がこの世界に入ろうとか、そんな事も思えないぐらい圧倒されました。見切り発車でしたけど、その分稽古場では苦労しました。踊りはやってましたけど即興舞踏の経験しかなかったので、振り付けがあるダンスだったり、芝居で客観的に自分をコントロールして見せる、という表現に関してはほぼ赤子同然でした。
__ 
そうだとは思えない。
iku  
頑張っています!!(笑)

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園田

どこかで

iku  
自分自身の話を始めると、勉強が割と得意だったこともあって、進学校に通って大学に入るまでは将来やりたいことって深く考えずにきてしまいました。
__ 
まあ、まじめだったんですね。
iku  
うーん。本を読んだり映画を見たりして自分の世界に引きこもっていたタイプだったんですね。高校時代からヨーロッパの映画とかよく見ていました。その影響でパリに行ったり。
__ 
というと。
iku  
九州大学で出来た縁で、フランス語の先生が当時のNHKのフランス語会話に出演していたパトリス・ルロアという人(ニコレットのCMに出てた人)で、その人に「私フランスに行きたいんですよ!」って相談したら、交換留学よりも、興味のある分野で自費で向こうの専門学校に行った方がタメになるよと言われて、映画に興味があるならジャック・ルコックに行ってみたら、と。演劇の専門学校なんですけど。じゃあそうします、と。
__ 
思い切りましたね。
iku  
そこから急激に色々やり始めました。演劇や踊りのWSを受けたり。
__ 
18歳ぐらいからですね。
iku  
舞踏と出会ったのはフランスに行く直前で、原田伸雄さんの青龍會と、アメリカから来たダンスセラピーが専門のソンドラさんとの合同WSでした。与えられた言葉のイメージを手掛かりに身体ごとで手探りする感じが私は気に入って、それから誘われて何回か青龍會の稽古に行かせてもらいました。その少し前の時期には福岡にある劇団GIGAに半年ぐらい入ってました。だから12年ぶりですね、劇団で活動するのって。当時の主宰の菊澤将憲さんが東京公演をみにきてくださったんですが、どくんごとGIGAが似ているねといいました。劇団GIGAにも、芝居を観て衝撃を受けて飛び込んだのでしたが、自分の好みって全然変わってないんだなって可笑しかったです。

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夜景と役者たち

__ 
どくんごの芝居は、役者一人の内面がものすごい反映されていると思うんですよ。役者が喋っていると、夜景全体が役者自体のような気がしてくる。発されている台詞をその世界自身が聞いているかのような。その集中と拡散が絶え間無く繰り返されていて。

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園田

__ 
今は、どんな旅ですか?ムカデ以外で。
iku  
7ヶ月もかけて40箇所で一つの作品を繰り返すというのは初めての体験で。旅公演の中でもそれを深めていくというのも初めてです。各地の受け入れの人々とどくんごの交流も目の当たりにして、熱い気持ちになります。
__ 
そうですよね。
iku  
もの凄い人数の協力者がいて、テントの設営の時にも駆けつけてくれたり、終演後の打ち上げでも作品の話やそれ以外の話にも花が咲きます。こんなに早くフィードバックを貰うことは今までなかったです。どんどん出会って、どんどん次に行くって、こんなに目まぐるしいなんて。でも、私たちの持ち物は同じテントと同じ服と、同じ物。どこに行っても私たちは同じ設備で暮らしている。朝に目覚めて、同じテントだけど周りの景色が変わっている。
__ 
はい。
iku  
私、Facebookで朝のテントシリーズという写真を上げているんです。各公演地で、客席からステージを抜けて向こうの景色の撮るんですが、毎回違う眺め。公演自体も、ロケーションや天気や雰囲気にも左右されます。自分の体調もそうだし。その全部と付き合って深めたりやりきったり持ちこたえたり。けっこう純粋な体力勝負ですね。
__ 
今は周りにビルが建っちゃってるけど、この間までは全然違ったんですね。このテントの周りは。
iku  
旅してると天気の変化にはめちゃ敏感になりますね。夜中急に冷えるから備えたりとか、外のこの場所は声が響く、だとか。
__ 
このテントと一緒に移動しているんですもんね・・・
iku  
だいぶ、建て込みもバラシも早くなりました。最初はオロオロする時間が多かったですけど、今は自分に出来ることがわかってきて、パッと動けるようになりました。
__ 
各地にいる者としては、どくんごには来てくれてありがとうとしか言いようがないですよ。

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ホームメイドスタイル!

iku  
おかげさまで色んなところに運んでもらえて、合間にちょこっとあるプライベートの時間に飲みに出たり、私はかなり満喫していますよ。
__ 
旅劇団に参加してみないと分からないことはありますか?
iku  
ありますよーそりゃ。外国のお客さんが「ホームメイドスタイル!」って評したんですけど、テントも生活も小道具とかも、一個一個全部自分たちで手を掛けているから。最近ではどの世界も分業化がすすんでいると思うんですけど、ここは7人しかいないので、担当はあるんですが、どこに誰が何を手掛けてどうなっているかを間近で見ていて、それをまた繰り返していくというのを良く分かっているんです。私にはまだ見えていない部分はたくさんあって。受け入れの人たちがどんな苦労をしてくださっているか、とか、地域ごとの担当メンバーが各地とやりとりをして集客をして、現地に行くまでの制作業務をしていて。見えないぐらいの手間と時間が掛かっているのを想像して、途方もないです。お芝居のことしかやっていないという状況にくるのも初めてです。どくんごに来るまでは東京で6年間、仕事をしながらぼちぼちの頻度で踊ったりイベントに出たりしていまたのが、まるまる一年、全ての時間をステージに捧げるというのは初めてです。
__ 
その分の影響のある旅公演ですから。

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質問 菅 一馬さんから 園田 郁実さんへ

__ 
前回インタビューさせていただいた菅さんから質問です。「健康法を教えてください」。
iku  
色々ありますけど、疲れにいち早く気づき、その時はなるべく早く眠る。自分の体調に応じた行動を取るように心がける。あと、疲労回復には必ず風呂!お湯に甘える。それは超大事ですね。お湯は裏切らないですね。全身を包み込んでくれる。湯船に浸かる時、「あ゛あ゛りがとうございます」ってなっちゃいますね。

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園田

__ 
最近のテーマは何ですか?
iku  
力まないで声を響かせる発生を追究中です。声を使った表現が初めてなので、課題です。声を張り上げないで響かせる。芝居のことを言い出したら色々ありますし、踊りも改善しないと行けない部分も沢山ですけど、いっこ挙げるとしたら声ですね。

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深いところへ

__ 
今後、どんな表現をしていきたいですか?
iku  
具体的なことは頭では想像が出来ないですけれど、舞台で自分なりのベストパフォーマンスが更新されていくようにというのが願いです。自分の集中と、お客さんの集中が一緒になって、しっかり深いところにまで連れていけるような、そんな踊りがしたい。
__ 
集中するって本当に素晴らしいことですよね。たとえば自分の作業に没頭している時、本当にリラックスしている気がするんです。そして良いステージを見ているときも、ちょっと種類は違うけれど、深く集中している。
iku  
自分の心の中がそのまま踊りに映っているようなそんな感覚。良い踊りにはそういう正直さがある思います。気持ちが素直に動くような。正直にやりたいですね。カッコ付けないで。難しいですけどね。青龍會で学んだのは「嘘を付かない」。それしか学んでないですね、でもそれがすごく大事な財産で。踊りの上手な人は沢山いるけど、舞台に立つ時、私が魔法みたいなものを持てているとしたら、「正直にやる」。舞台が始まったら毎回毎回、そこに投げ出してしまう。降参するみたいに。

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その場所へ

iku  
どくんごは自分の意志でしっかり生きている人たちの集まりで、それが自由ということだと思います。旅をして、外に出れば出るほど、色んな生き方をしている人に出会ういます。生きるってほんとうに自由だな、っていうのがより深く知れて良かったです。

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スカーフ

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントを持って参りました。
iku  
そういうのがあるんだ。うれしー。
__ 
大したもんじゃないですけどね。
iku  
あ、スカーフだ。綺麗。ありがとうございます。

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