脚本家としての課題

__ 
脚本家としての課題が、この「歪ハイツ」にはあると。それは何なのでしょうか?
福井 
僕は不合理なものに興味があるんです。辻褄が合わないけど強度がある、そういう物語が好きなんですね。尊敬している作家がつかこうへいさんなんですけど、合理不合理では判断が付かない強度を持つ脚本なんですよ、つかさんの作品は。
__ 
そうですね。
福井 
そこに強く惹かれています。この大学に入ってからもそんなに演劇は好きじゃなかったんですけど、つか作品に触れて「こういう事でええんや」と。それまで僕は映画監督になりたくて、だから物語を作りたかったんですけど、それは合理化をしないといけないという恐怖もあったんです。書いてはやめ、書いてはやめをしてたんですけど、ストーリーが骨太なら、辻褄が合っても合って無くてもいいんだな、って気づきました。特に演劇はそういう性格が強いと思います。
__ 
なるほど。辻褄が合っていなくても素晴らしい作品は多いですね。
福井 
でも、今回はモチーフになったある事件を参考し、社会心理学・精神心理学・臨床心理に則って緻密に出来た本なので。理には適った本だと思うんですね。好きとかじゃないんですけど。そうした、足りてない部分に向き合った作品を、大学院の卒業と東京での就職の間の時期でやっておきたいと思いました。プロとしてやる前に。それが発端でした。
__ 
ありがとうございます。非常に素敵な時期に公演をされるんですね。

タグ: 事件性のある俳優 作家としての課題 つかこうへい


fukuiiiii企画「うねる物語と、お前とおれとおれの剣」

__ 
去年の夏に上演されたfukuiiiii企画「うねる物語と、お前とおれとおれの剣」これがですね、大変面白かったんです。
福井 
ありがとうございます。
__ 
この話の大きな特徴は転調でした。最初はジャンプ漫画だった劇中劇が、別の作者の手による創作になり、「あいのり」や「テラスハウス」のような恋愛番組に変貌してしまう。そのダイナミックな転変が素晴らしかったです。そのモチーフになった番組について考えたんですが、これら番組の違いは「距離」の性質の違い、なのではないかと。
福井 
はい。
__ 
恋愛と距離は非常に良く似た性質のもので、どちらも人間を困らせる問題です。恋愛を物語の中心に据え、距離を視覚化したのが「あいのり」だったのでしょうね。一方、「うねる物語」。芝居の最初は能力モノアクション漫画が多少のギャグを含みながら始まり、それがあいのりになってしまうと同時にギャグは一切入らなくなる。その落差に客席はずっと笑い続けている。しかし、僕ら観客が笑ってたものは純粋な恋愛そのものだった。そのおかしさに分かっていながら笑うのを止められない、その共犯関係。
福井 
そうですね、どう壊すかで行き着いたのが「あいのり」だったんですよ。「テラスハウス」も見たんですが、正直クソみたいだなと思ったんです。僕は「あいのり」をずっと見ていたんですが、あれは恋愛に器用じゃなかったんですよ。付き合うか付き合わないかのせめぎ合いが良かったんです。「テラスハウス」は付き合った後もずっといられるじゃないですか。あれはホンマくだらんなと思いまして。あまり参考にはしていません。
__ 
なるほど。あいのり、お好きなんですね。
福井 
僕はその、どちらかと言うと女の子の気持ちで見ていて。「なんで男が待ってんねん」て気持ちで見ていて。見返してみたらやっぱり面白いんですよね。主人公のかんすけという漫画家の作品を壊す材料として「あいのり」をもう一度見なおして。中学の3年間で見たあいのりがホンマに面白くて、その面白さを詰めた感じです。作品自体は賛否両論だったんですけど。
__ 
(笑う)
福井 
怒って帰る人もいれば、「『面白くない』言ってる人の気持ちがわからん」って言ってくれる人もいて。でも一番嬉しかったのは兄に褒められた事ですね。今までの作品で一度も褒められたことが無かったので。嬉しかったです。
__ 
去年の夏に拝見しましたが、内容を結構覚えてるんですよ。船に集められたダークヒーロー達が、暗転と同時にあいのりを始めるんですからね。
福井 
僕も漫画家を目指していて、ずっと読んでもらっていた親友に「ストーリーは良いけど絶望的に絵は下手」と言われて諦めた事があって。まあそこも下敷きに。ジャンプにも、たまに面白くない作品がありますよね。こうすればもっと面白くなるのに、とか思う経験もあって。
__ 
なるほど。
福井 
実はこの作品の出発点は下北沢で見たお芝居でした。それがですね、「何でみんな笑わんの」ってぐらい面白かったんです。いや、コメディではないんです。「うねる物語」の前半でやってたような、「あ・・・頭が!頭が疼く!」みたいなノリの芝居で、お客さんがずっと黙って見てたんですよ。僕は見ている内に、「10秒後こいつの頭にトマトが降ってくる」とか勝手に想像しちゃうわけですよ。ずっと僕だけ顔を隠して笑ってたんです。今思うと最低の客やったと思うんですけど。その作家さん的には、あの芝居で真剣に感動させようと思ってたんでしょうけど、その能力が稚拙やと凄い事になるんやなと。僕が親友に言われたように。周りのお客さんも「なんやこれ」と思ってた人はいるんじゃないかなと。その経験を3年ぐらい寝かして作った作品でした。まあ、役者さんの中には「この芝居の何が面白いのか分からない」と思っている人もいたと思います。物語を壊すことに面識がない人からすれば当然だとは思いますけど。
__ 
悪趣味ですね。
福井 
最初は結構、濃いジャンプ漫画から入って。稚拙なジャンプみたいなシーンが続いて「この芝居ヤバい」「おいどうした」って思わせて、そこでさらにあいのりが始まって、ついてきてくれるかどうか。あいのりを見る感覚、つまりキャラクターに感情移入出来る人はきっとすごく楽しめたんだと思うんです。でも客観的に全体の構成を考えながら見る方は、何やこれと思われたのかもしれないです。
__ 
私は・・・どうでしょうね。感情移入もしたけど、構成が壊れている作品は大歓迎なので。
福井 
自分の作品を成功・失敗では考えないですけど、この公演は失敗だったのかなと。でも自分の糧になる作品になったと思います。
fukuiiiii企画「うねる物語と、お前とおれとおれの剣」
公演時期:2014/8/1~4。会場:人間座スタジオ。

タグ: ジャンプ!についてのイシュー 器用さ・不器用さ ラブストーリー 観客との関係性 悪意・悪趣味


造形大の思い出と、向こうへ行く事について

__ 
造形大の思い出を教えてください。
福井 
色々あるんですけど、演劇以外だったら、STEPSというダンスサークルに入ってストリートダンスを4年間やっていた事です。上手くは無かったんですけど、演劇以外のアプローチを学べたというか。例えばセリフを喋る時のリズム感で、ここのリズムがおかしいから次のリズムがおかしくなるみたいな。ダンスのリズム感というのは芝居に活かされたりしたし、友達と呼べる人もダンスサークルで出来たし。彼らとは今でも交流があります。
__ 
福井さんは就職で東京に行かれるんですよね。向こうでもfukui企画をやって欲しいですね。
福井 
そうですね。映像制作の会社で、構成作家とかの仕事を頂いていまして。向こうの仕事の忙しさとかがまだ分かってないので。まあ、自分の好きな事は出来なくなるじゃないですか。
__ 
そうですね。
福井 
そこはしっかりとしながらも、もしお芝居がやれるようになったら(というか絶対やりたいと思ってますし)、自分がホンマにやりたいと思っているものを見せる。それを世の中に見てもらえるようになったら本当に嬉しいです。

タグ: 出立前夜


映画と演劇の二択

__ 
fukui企画を立ち上げた経緯を教えてください。
福井 
立ち上げたというより、僕一人のユニットで。名前にもずっと(仮)が付いてる感じなんで。そもそも説明させて頂くと、僕は映画監督になりたかったんですよ。造形大にも映画学科はあるんですけど、舞台の演出の方が役者の動かし方が分かるようになると何かの本で読んで。それを鵜呑みにして舞台芸術学科に入ったんですね。それは僕は全く後悔してないんですけど。
__ 
なるほど。
福井 
脚本にしても、映画と演劇のそれって決定的な違いがあると思うんですよ。映画は、物語の核心を隠していくために描写を削る事が正義で、舞台はそれを出す事が正義だ、と学んでいったんです。隠すという事は、多分もう、何回もやれば上手になっていくと思うんですよ。緻密さは映画の方が絶対あると思う。物語の求心力も強いと思う。一方演劇は役者のものと言われていますよね。
__ 
役者が支柱となって物語を支える、というより、一体になっていると。
福井 
そうですね、俳優の一挙手一投足に集中してみているお客さんに、しかも彼らは向き合っているじゃないですか。演劇は衰退しているんですけど、そういう面では優れていると思うんですよ。優れた演劇を見た時の発見は凄いものがあって。そういう思いがあって、回り道かもしれないですけど、演劇学科に入ったんです。出す事を学んで、その後、隠していけばいいや、と。戯曲を書く事を始めて、上演しないと意味がないと学んで、それで始めたのがfukui企画です。
__ 
なるほど。ちなみに、最初に書かれた作品はどのような。
福井 
かいつまんで言うと、ミュージシャンを目指して東京に出てきたヒモとその彼女の話で、最終的にヒモがオカマになる話です。というか、ニューハーフとしてゲイバーで働き始めるんです。上演時間は2時間10~15分ぐらいありました。僕は遺作にしたいなと思うぐらい、思い入れは強いですね。2回生の時に上演して、手探りで演出していました。
__ 
素晴らしい。
福井 
最初の作品で、根を詰めて書いたものなんです。面白いなんて言ってくれる人は限りなく少ないんですけど、僕は大好きです。「不肖死スベシ」という作品でした。
__ 
気持ちは良く分かります。自分が作ったもの、というのがありますしね。

タグ: 役者全員の集中が一致 今の作品に集中する エネルギーを持つ戯曲 映画の話題 舞台にいる瞬間 観客との関係性 つかこうへい


泉の出ていればこそ

__ 
今、何に興味がありますか?
福井 
脚本を書くことですね。それを仕事にするんですけど。今は、稽古が終わってからも別の脚本を書き続けています。今すごくしんどい芝居を書いているんで、次のはめちゃめちゃコメディを書こうと思って。1年2年前にものすごいコメディだけの芝居を書いた事があったんですけど、それはめちゃめちゃ評判が良かったです。僕の芝居は賛否両論多いですけど、その「大勇者伝」は、僕の感覚では100%のお客さんが面白いと言ってくれました。
__ 
いつか、どんな脚本が書けるようになりたいですか?
福井 
うーん、それを決めてしまうと、目標が決まってしまいそうで。
__ 
では、自分の作品を見に来てくれたお客さんに、どう思ってもらいたいですか?
福井 
毎回変わるので一概には言えないんですけど、今3本並行して書いているんですけど、その内の1本はホームドラマで。
__ 
ええ。
福井 
女優を目指して家出同然で上京した女の子がAV女優になって、AVの企画ということを隠して帰省すると、東京に行くのを最後まで反対していたお母さんが死んでて。AV女優とその家族の一日を描いた話です。僕はそうした作品を書いた事がないので、書いてみたいなと思っています。
__ 
新しい挑戦ですね。
福井 
いやもう、才能っていうのはある日急になくなると思っているんで。まだ泉が出ている内に書こうと思っています。

タグ: 家出についてのイシュー


質問 高山 涼さんから 福井 しゅんやさんへ

__ 
前回インタビューさせて頂いた、高山涼さんから質問を頂いて来ております。「今までお芝居をやっていて、一番面白かった事は何ですか?」という質問を止めて、「一番芝居をしたいと思う国はどこですか?」
福井 
うーん。日本でやりたいです。本当に、言語が全てやと思っているんで、極力、自分の芝居は日本だけでやりたいなと思っています。でも3年ほど前に、ポツドールの「夢の城」という作品を見たんですが、言葉とかじゃない部分で人を惹きつけていたじゃないですか。そりゃあ海外には通用するやろうなと。それはもう、見ていて悔しさとか色んな感情が渦巻きました。僕は言葉の力を信じているので、こういった作品を作ることは一生出来ないだろうなと。
__ 
なるほど。
福井 
ちなみに、芝居をやっていて面白いと思ったのは「大勇者伝」のゲネをやった時、出トチリが原因でシーンがまるごと2つ3つ飛んだ事です。思いっきり自然で、ゲネだけ見た人にはいきなり始めての人物が当然のように出てきてびっくりしたと思います。

東京へ!

__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
福井 
とりあえず東京は新天地なんで。京都を離れるというのは寂しいですけど、僕のジャンルで「この人には勝てへんな」と思う人が東京には死ぬほどいると思うんで。一人ずつボコボコにしていく気持ちで。

タグ: 境界を越える・会いに行く 今後の攻め方


メイプルシロップ

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントを持ってまいりました。
福井 
恒例のやつじゃないですか。こんな僕にも貰えるんですか。
__ 
大したものじゃないので。
福井 
(開ける)あ。
__ 
メイプルシロップです。
福井 
ありがとうございます。料理もするんで嬉しいです。使います。

タグ: クッキングの話題 プレゼント(食品・飲料系)


Quiet.Quiet「赤色エレジー」

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願い申し上げます。高山さんは最近、どんな感じでしょうか。
高山 
最近はQuiet.Quietの「赤色エレジー」の稽古をしています。
__ 
そうなんですよね。稽古はいかがですか。
高山 
不条理劇なんですけど、こんな戯曲やるんだな、と。これどうやって面白くするんだろうと思ってたんですが、最近面白くなりそうだと思えてきました。稽古を初めて2・3週間なんですけど。
__ 
なるほど。どんな作品になりそうでしょうか。
高山 
匿名劇壇の佐々木さんが主人公なんですけど、学生運動してるんですよね。その中でのお話です。
__ 
立松和平の「光の雨」を読んだんですけど、陰惨な話でした。学生運動の内ゲバってどうしても。
高山 
僕も最初台本を読んだ時はかなり陰惨な雰囲気を感じたんですけど、演出でどうなるかを楽しみにしてほしいです。とにかく、作品作りで戦っています。頭抱えて、うわあ難しいなあとなりながら戦っています。
__ 
楽しみです。
Quiet.Quiet
2013年9月設立。団体名称はQuiet.Quiet (クワイエット.クワイエット)。 Quiet.Quietは身体性に特化した演劇表現にて心象風景を浮き彫りにし、世界の何処に行っても直感的に理解ができる表現、言語での理解を必要としない演劇を究極的な目標としています。 また、Quiet.Quietは演劇作品の発表だけに留まらず、様々な分野で活躍するアーティストやクリエイターとの共同制作を通して、前衛的な作品・公演の発表、海外進出を予定しています。(公式サイトより)
Quiet.Quiet「赤色エレジー」
公演時期:2015/2/25~3/1。会場:KAIKA。

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2015/春
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高山

高山さんはジャグリングがうまい

__ 
さて、去年高山さんが参加された日本海。面白かったです。稽古場見学に寄せさせて頂いたんですが、稽古場でジャグリングの練習をされていましたね。楽しそうでした。上手でしたよ。
高山 
半年前からジャグリングを始めまして。稽古のアップにいいなと思って持ち込んだんですよ。
__ 
稽古場のみんなが影響を受けて行っている感じがあって、イイ感じでしたね。
高山 
去年、あるフラッシュモブに参加して、そこで偶然京大のジャグリングサークルの方と知り合って。触発されたんです。実は高校の時もジャグリング部に入ろうと思ったんですけど、結局器械体操部に入りました。彼によって当時の熱が蘇ってきたんですよね。集中力もいるし意外に運動量もあって、家でもやっています。
__ 
ジャグリングって脳のストレス解消にもなるみたいですね。手を動かす時に三次元的な把握をするので、認識能力のストレッチになるとか。
高山 
ボケ防止になるそうですね。今の稽古場でも続けています。ちょいちょい、やらせてって言われたりするんですよね。広まっていければと思います。

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2015/春
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高山

日本海 第一波「カゾクノカタマリ」

__ 
カゾクノカタマリ」。大変面白かったです。ご自身としてはどんな作品でしたでしょうか。
高山 
ありがとうございます。勝二さんからお話を頂いた時に、僕自身を生かしたいと言って下さって。あんまり深い事を考えずに、自分だったらこうするだろうというのを出来るだけ忠実にした、という感じでしょうか。
__ 
そう、役者の人が語る個人的な思い出、という報告劇みたいな形なのかな、いや、それが見やすく加工されて編集されていて、その塩梅がとても趣味が良くて、分かりやすく楽しめる形になっていたと思うんです。高山さんは思い入れのあるシーンはありましたか。
高山 
岩崎果林さんが僕の母の役を演じられていて、子供を演じる僕が公園で迷子になっていたところをそのお母さんに見つけられたシーンがありまして。それを受けて、芝居の後半で、呆けた母を僕が探すシーンですね。僕はあの芝居でははしゃぐ役回りだったので、その分大事にしたいシーンでした。やればやるほど、果林さんが僕の母に似ているように見えてきて。辛かったですね。
__ 
覚えています。寂しいシーンでしたね。
日本海 第一波「カゾクノカタマリ」
公演時期:2014/12/4~8。会場:あああああああ。

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高山

尖った奴でいること

__ 
高山さんがお芝居を始めたのはどんな経緯があったのでしょうか。
高山 
僕は同志社大学の第三劇場から始めたんですけど、大学に入った時は全然、演劇をやろうとは思っていなくて。とりあえずどこかのサークルには入ろうと思っておりまして、例えばバレーボールサークルとかに入ろうと思っていたんですけど、でも運動系のサークルは京田辺キャンパスにしかなくて。今出川キャンパスには文化系しかなかったんですよ。どうしようと思って。入学時にはいっぱい、サークルの新入生募集のチラシをもらったんですけど、そこに第三劇場のチラシがあって。ちょっと調べたら生瀬勝久が昔いた、らしくて、それでなんとなく入ったらこんな事になってしまって・・・(笑う)
__ 
なるほど。
高山 
本当になんとなく、深く考えて芝居を始めた訳ではないですね。今続けていいるのは、こうやって色んな所に出させて頂いて、もっと自分の存在を世に知られたいなあというのが働いて。というか、子供の頃から自分は普通のサラリーマンにはならないだろうなと思ってたし、親にも「アンタは普通に就職とかしなさそうだね」と言われてたし、今はとにかく冒険してみたいなと思って。フリーター1年目です。就活もせず、みんなが就活を始めると同時に金髪にして、シーズンが終わったところで戻して。尖った奴とゼミの友人から言われていました。
__ 
演劇を始めた頃にご覧になった、衝撃を受けた作品はありますか?
高山 
今はもう無くなってしまったんですけど、ひげプロ企画ですね。凄すぎて。引くと同時に、出演された方への憧憬があって。

タグ: 学校の新入生歓迎 衝撃を受けた作品 尖った事をやりたい


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2015/春
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高山

質問 野村 有志さんから 高山 涼さんへ

__ 
前回インタビューさせて頂きました、オパンポン創造社の野村さんから質問を頂いてきております。30歳の時、あなたは何をしていますか?
高山 
キツい質問ですね・・・理想は、八嶋智人みたいになりたいですね。なんとかそれを現実に出来るように頑張ります。あの感じが本当に好きで。
__ 
分かります。
高山 
自由というか、あの人のポジションが凄く好きで。目指したいというか。

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2015/春
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高山

自分を変えた、ひげプロ企画とピンク地底人

__ 
これまで、自分を変えたキッカケとなった舞台はありますか?
高山 
ひげプロ企画の旗揚げ公演「蒲田行進曲」に参加した事ですね。ヤスという、最後には階段落ちをする役をやらせてもらいました。二回生の時です。それまでは芝居は飽くまで趣味で、一段落ついたら就活しようと思ってたんですけど、僕の芝居の出来が全然駄目で、家帰って泣いたりして。芝居始めて1年半くらいでしたが、7?8分ぐらいの長台詞があったんですよ。
__ 
おお。
高山 
その公演が本当にしんどくて、その時の記憶があんまりなくて。終わって1ヶ月くらい、ぼーっとしてました。でも、それを見に来て下さったピンク地底人3号さんから出演のお誘いをいただいて「マリコのために」に出たりして。その二つの作品が転機だったと思います。
__ 
その前後で、どんな違いがありますか?
高山 
とりあえず、自分のサークルとは距離を置きました。なんて言うんですかね、飽くまで僕の周りを見ての意見ですが学生劇団はやっぱりサークルだなと思いました。友達とワイワイしたい子と、本気で芝居をやりたい子が綯い交ぜになってて許される空間だし。嫌になったら出ていけるのもあったので。

タグ: めっちゃ泣いた・号泣した 一段落ついた


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2015/春
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高山

風に身を置く1

__ 
いつか、どんな演技が出来るようになりたいですか?
高山 
見た人が、自分もああなりたいと思ってくれるようなお芝居ですかね。そのお客さんがお芝居やってるかどうか関係なく、TVしかりYoutubeしかり、そう思わせるような人っていると思うんですけど。いまの自分も、そういう人たちの姿を心に置いてやっているところもあって。お芝居というか、人としてみたいなところもあるかもしれないです。
__ 
舞台に立っている時の高山さんの軽い感じが好きなんですよね。飄々と立っているようで、でも緊張感がある。
高山 
ありがとうございます。知らない人に、僕を見ていただいて「ああなりたい」と思っていただけたら嬉しいです。もちろん作品も面白いと思って頂けたら嬉しいです。

タグ: いつか、こんな演技が出来たら


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2015/春
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高山

風に身を置く2

__ 
この人といつか、作品を作りたい、そんな方はいらっしゃいますか?
高山 
作品作りというか、演劇以外の場にも興味があります。コント師であるとか、パフォーマンスであるとかの間に小芝居を挟んだり。違う畑の人と一緒に作って、考えを伺ってみたいと思っています。
__ 
というと。
高山 
お芝居を5年やってきて、いや5年しかやってないんですけど、良く分からない事ばかりで。その中でこう、自分に違う風を入れるというか。もっと良く分からなくなるかもしれないですけど。
__ 
新しい風。
高山 
ジャグリングに出会ったのも何かの縁ですし、もっと他のジャンルにも出会っていきたいなと思っていますね。
__ 
今後、どんな感じで攻めて行かれますか?
高山 
もっと、自分から自分を売り込んでいきたいなと思います。積極的にヨソに行きたいです。基本受け身なので、ちょっと、WSしかりオーディションしかり。本当に腰が重いので、動かざるをえないところに自分を置こうと思います。

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2015/春
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高山

言葉にするとそこでそれが固定されてしまう気がして恐怖症

高山 
本当に僕はお芝居において、自分の考えを言葉にするのが下手で。考えるよりは感じる事を大事にしているんだと思うんですが、例えば演出家に「いま、どうだった」と言われても、何か・・・
__ 
ええ。
高山 
困ってしまうというか。お芝居って矛盾する事を同時に進めないといけなかったりするじゃないですか。考えない演技を考えてする、とか。そこを言語化するのが本当に難しくて。twitterとかで、自分の演劇に対する考えを書く人がいますけど、考えが固定されてしまう気がして。この言葉に出来ないふわふわしたものが、割と今の自分にとって大切なものであるというか。
__ 
なるほど。
高山 
自分の考えを言葉に出来ないことに対して、悩んでますね。
__ 
演技を実践するというのは凄く大切ですけど、感覚を言葉に分解する試みも、また一つの実践だと思っています。評論する事で整理される情報はあり、もちろんそこで無くなってしまう情報もあるんですけどその勇気を持つのも、前に進む為の力になるかもしれないですよね。

タグ: わたしとわたしの矛盾 言葉以前のものを手がかりに


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2015/春
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高山

ドア掛け型フック

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントを持っていまいりました。
高山 
(開ける)これは・・・!?
__ 
ドアに設置するタイプのフックです。
高山 
はい、頑張って掛けるところを探します。多分、あります。


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2015/春
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高山

「オパンポン☆ナイトvol.3 曖昧模糊」

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。オパンポン創造社の野村さんにお話を伺います。3月に東京公演「曖昧模糊」がありますね。実は去年の大阪公演、私は途中まで拝見していました。めちゃくちゃ面白かったんですが、個人的な事情により途中退場してしまったのです。大変申し訳ございません。非常に興味を引かれるタイミングで劇場を後にする事になりました。本当に申し訳ございませんでした。
野村 
いえいえもう全然。見ていただいただけで。
__ 
いやしかし、あのタイミングで退場してしまったのは本当に申し訳なく。今はただ、続きが気になっています。
野村 
ではもう、王子小劇場でお待ちしていますので。
__ 
おお・・・見たいです。東京にはそろそろ行きたいと思っていたんですよ、本当に。
オパンポン創造社
2004年8月、野村侑志よる独り芝居「青春」にて旗揚げ。関西を中心に活動し、旗揚げより全ての作品の脚本・演出を野村侑志が務め、ペーソスと笑いを融合させた作品が支持されている。旗揚げより作品を発表し続け、その数は番外公演を併せ約5年足らずで二十作品以上。昨年は、劇団としての活動を完全に休止し、作品、そして役者のスキルアップを目的とし外部出演を勢力的にこなす。主宰の野村は、昨年2011年、一年間で海外公演含め十四本の作品に参加。(こりっちより)
オパンポン創造社 創設十周年記念『オパンポン★ナイトVOL.3 曖昧模糊』
公演時期:2014/3/6~3/8。会場:王子小劇場。
オパンポン創造社・十周年記念&第2回 Short Act Battle優勝ご褒美公演
公演時期:2014/5/16~18。会場:Live Space B.SQUARE。

タグ: 王子小劇場


希望

__ 
「曖昧模糊」、ご自身としてはどんな作品なのでしょうか?
野村 
お芝居していると本当に色々な方とお仕事をするんですけど、中でもアイデンティティを突き詰める作品を作られている方もいる中で、僕の作品というのは自分自身のちっぽけな世界の中で生きていく、転んでも生きていこうという。「曖昧模糊」は短編集なんですけど。
__ 
はい。
野村 
ちょっと話変わるんですけど、昨日劇団Mayの金哲義さんのドキュメンタリーを見に行って。面白くて、そしてもの凄く衝撃的で。自分は本当に作品を作っていっていい人間なのか迷って、落ち込んでしまったんですよね。
__ 
なるほど。
野村 
そう思ってても、自分にしか作れないものはあると思うんです。自分の作品で、誰かにちょっとでも勇気を与えられたらなと思っています。最終的に、ご覧になったお客さんがほっこりして帰っていって下さったら。
__ 
私が見た「曖昧模糊」は正にそんな空気感の作品でしたね。空気がね、いいんですよ。
野村 
何かその・・・どういう状況にあったとしても最後には希望があるんだよ、という事を言いたいんですね。本当にちっちゃい事なんですけど。諦めなければ幸せになれるんじゃないか、みたいな。現実でそれを言うと単なる綺麗事で終わっちゃうんですけど、お芝居ならそれを体現出来るんじゃないかと思うんです。

タグ: ドキュメンタリー 迷っています