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沸騰する劇場
- __
- いつか、どんな演劇を作りたいですか?
- Arry
- 脚本も演出もいらない舞台、じゃないですか。ドリームクラブの舞台に脚本で関わっていたんですが、あれはお客さんが舞台を作るんですよ。作品を楽しもうと思って見に来ているんです。演じている女の子達も応援されて、たぶん稽古のときよりもずっといい演劇をしている。それって、観客も一緒に舞台を作っている、舞台のひとつのファクターとしてそこにいる。観客も含めて舞台作品なのかもしれないと思うようになりました。ピーターブルックが「俳優と観客さえいれば演劇は成立する」何かの本に書いていて。お客さんと一緒に作る、そんな作品がいいですよね。
- __
- きっと難しい事だと思うんですけど、そういう濃いコミュニケーションを取る事が出来ればいいですよね。これまで演劇をやってきた身からすると、稽古場で培ってきたもの以外が本番でいきなり出るというのは、ちょっと抵抗があるんです。でも、仰っている事の価値は分かるつもりです。
ヤンキーキャンドル二点
- __
- 今後、どんな感じで攻めていかれますか?
- Arry
- 僕個人的には売れようという気持ちは全然なくて、それよりも面白いものをちゃんと作る事が大事かなと思っています。面白いものさえ作れば、劇場の大小に関わらず、観てくれる人は観てくれているので。それに売れようとして大きな劇場にこだわると、結果的にみんなが違う方向を向いてしまうこともあるので。あと、少なくとも演劇では食えないという認識を僕は持っていて、だったらそこはあまり気にせずにちゃんと面白いものを作りましょうよ、とそう思っています。
- __
- おお・・・私、だいたい同じ意見です。
- Arry
- あ、そうなんですか。
- __
- はい。今日はありがとうございました。
- Arry
- ありがとうございました。
2月公演「東京ブラストーリー」
- __
- 今後、どんな感じで攻めて行かれますか?
- 伊藤
- まずは、直近の2月の公演。結構厳しい目標を掲げているんで、そこに何とか食らいつきたいというのはあります。
- __
- そうですね。もうあまり、時間はないですね。
- 伊藤
- 押し押しなんですよね。で、問題はその後で。
- 飯嶋
- そうですね、月一で何かに出ている状態を続けたいなと思います。2015年はずっと、何かにおるなこいつら、よう見てるわこいつら、と。知ってもらう事から始めたいです。
男の汗脇パット、男の竹炭石鹸、男の保湿 手&爪ケアクリーム
- __
- 今日はありがとうございました。そうだ、KING&HEAVYの何がインパクトがあるかというと、まずあのキャラクターがいいですよね。あれのステッカー、欲しいです。
- 飯嶋
- ありがとうございます。力入れて作ったんですよ。
- 伊藤
- 僕らがよく行っていたお店の店長さんをもじって作ったんですよ。
- 飯嶋
- お店の名前が「KING&HEAVY」で、タモツさんという店長さん。勝手に名前貰って勝手にキャラクター作って。おもしろいおじさんでいつもお世話になってたんですけど、もう連絡取れないんですよ。なので、HPとかで「勝手に色々使ってすみません」って先に謝ってます(笑う)。
- __
- 今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントを持って参りました。今回は3人で共用してもらったら嬉しいです。
- 伊藤
- あ、「男のせっけん」。
- 飯嶋
- 汗臭い、ワキガやからや(笑う)
- 伊藤
- ベタつかない?
- 和田
- 全身洗える奴。頭からつま先まで。
- __
- それと、ハンドクリームに脇汗対策パッドです。本番の前にでも使っていただければ。
- 飯嶋
- 男っぽい感じで。
- 伊藤
- 俺ら汗臭いからな。
三人
- __
- 同世代の演劇人に一言。
- 飯嶋
- 仕事下さい。仲良くして下さい。僕ら大きな事言ってますけどガラスのハートなんで、あんまりボロカスに言わないで下さい、みたいな。
- __
- これからも調子に乗らず、頑張って欲しいですみたいな事を言いたいんですが、これを言うとみんなの勢いを止めてしまうかもしれない。
- 飯嶋
- いえいえ。勢い付くけど調子に乗らない、そんなバランスの劇団で。行くときは行く、あかんそうなら謝ると。
- __
- 上の世代には?
- 飯嶋
- 色々教えて下さい、と。芝居もそうですけど、遊びも教えて下さい。
- __
- おお。
- 飯嶋
- 遊びたい年頃なんですよね。色んな遊びを覚えたいんですよ。この前、僕ら三人、宇田さんとフットサルやってました。夜23時から1時まで。そんな遊びもしたいです。マンオブザラストサムライみたいな。
- 伊藤
- あはは(笑う)
- 和田
- 採用されそう。
- __
- あとは、家族に一言。どうですか。
- 和田
- そうですね・・・ずっと、僕を信じてくれてありがとう。ですね。僕が演劇をやると決めた時に認めてくれて、でも放任主義じゃなく、僕が甘い気持ちや、見えない部分での逃げがあったら言ってくれるし、あの手この手で試してくるんですよ。応援して信じながらも軌道修正してくれるし。
- __
- すばらしい。伊藤さんは。
- 伊藤
- 僕はマザコンなんですけど、最近は父親の偉大さをひしひしと感じいまして。本当に、尊敬の念しかありませんね。僕が俳優になりたいと言ったら、若手の内に頑張ってみろといってくれました。その期待に応えたいです。
- 飯嶋
- そっすね、色々迷惑掛けてるけど、出世払いで。あとはドーンと、世界一周でも何でも連れてってやるよと。
- __
- このサイトに、私の方から家族の話題を振ったのは初めてです。
- 飯嶋
- そうですね、演劇やってる人は家族に迷惑掛けてる人ばっかですからねきっと。
質問 西村 花織さんから KING&HEAVYのみなさんへ
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- __
- 前回インタビューさせていただいた、劇団しようよと月面クロワッサンに所属している西村花織さんから質問です。とても可愛い女の子です。
- 飯嶋
- 可愛い女の子。調べよう。
- __
- この方です(インタビューページを見せる)。
- 全員
- あらカワイイ!
- 飯嶋
- じゃあ、写真を見ながら。
- 伊藤
- テンション上がりますね。
- __
- 「差し入れで一番嬉しいものはなんですか?」
- 飯嶋
- うーん。嬉しくないのは一番に思い浮かぶんですけどね。お花は嬉しいですけど困りますよね。処理に困るし、持って帰っても・・・
- 伊藤
- 僕ら男だから花を愛でる習慣があんまり。
- 飯嶋
- 嬉しいものですよね。
- 和田
- メッセージ付きの何かだったらめちゃめちゃ嬉しいですけどね。
- 伊藤
- 貰った事あるんか。
- 和田
- ありますあります。
- 伊藤
- まじかよ。
- 和田
- 何でも嬉しいですけど、そこにメッセージとか書いてあると・・・めちゃくちゃやるで。
- __
- 西村さんからそういうメッセージが届いたら?
- 飯嶋
- 「和田くん、頑張ってね!」って。
- 和田
- 走って追いかけますね。
- 飯嶋
- 何故走るんや捕まるで(笑う)
- 伊藤
- 捕まるで。
- __
- お二人は。
- 飯嶋
- リアルな話、レッドブル6本パックとかが一番嬉しいですかね。
- 伊藤
- 僕はまんじゅうが嬉しいですね。あんこが好きなんで。
- 飯嶋
- 差し入れは甘いものが多くなる中で、ちょっとしょっぱいものが食べたくなるのはあるじゃないですか。おかきを差し入れて下さると、おっそういう事情を知っているなと。
- __
- なるほど。
- 伊藤
- だから、レッドブルか、一口サイズの饅頭か。
- __
- 西村さんからのメッセージの付きの?
- 和田
- それ最高っすね。
- 伊藤
- 顔赤いで(笑う)
- 飯嶋
- (笑う)
- 和田
- ウブなもんで。
キンヘヴィの看板作品を考える
- __
- いつか、こんな芝居が作りたいというのはありますか。
- 飯嶋
- 僕が一応、現時点での脚本担当で。だから台本の案とかも考えたりするんですけど。劇団の看板シリーズが欲しいですよね。
- __
- 特定のキャラクターがいたりね。
- 飯嶋
- 得意なシチュエーションがあったり。いま僕が考えているのは部活動シリーズで。野球部モノとかサッカー部モノとか。その活動を取材してお芝居に出来たらいいなと。
- __
- それはコツがあるんじゃないかと思うんですよ。劇団衛星だと脳天気番長というのがあって、「脳天気番長出馬する」「脳天気番長ダンスホールへ行く」「脳天気番長椎茸を栽培する」「脳天気番長エビになる」。
- 全員
- シュールですね(笑う)。
- __
- ニットキャップシアターだとどん亀というキャラクターがいました。不幸の申し子のような青年で、「喉骨のフルート」「虹のカマドウマ」「家屋全壊」。そういう、キャラクターを一個生み出せたら大事にしたらいいんじゃないかなと。
- 飯嶋
- そうですね、釣りバカ日誌という事ですね。
- __
- そうですね。
- 伊藤
- いつもの人が出てくるというね。
- 飯嶋
- でも、前回のを見ていなくても楽しめるみたいな。そういうのをやりたいですね。
- 伊藤
- いいですね。
- 和田
- ですね。
和田くん
- __
- これまでに自分を変えた舞台とか出来事ってありますか?別に演劇関係じゃなくても大丈夫です。
- 和田
- そうですね。僕の場合は演劇じゃないですが、トマト祭りを日本でやろうと学生団体を立ち上げた事があって。
- 二人
- (笑う)。
- 和田
- 日本でトマティーナをやろう、みたいな。大学では起業家精神育成ゼミという団体に入っていたり。でも、メンバー内部の状態があんまりよくなかったり、実際スペインに行ってトマティーナを体験したら、何かちょっと違うなと。
- __
- というと。
- 和田
- 1万人2万人がいてトマトを投げ合って盛り上がる祭りだと思ってたんですが、日本人という事であんまり輪に入れてもらえなかったり・・・あとはその、風土の問題というか。スペインでやるから良いものだったんですよね。日本でしか出来ないイベントがあるんじゃないかと思って、「マンオブザラストサムライ」というイベントとか考えついたんですがそれも頓挫して。まあそれはいいとして。
- __
- ?
- 伊藤
- 「マンオブザラストサムライ」気になる。(笑う)何するんかちょっと教えて。
- 飯嶋
- まあその、日本人て刀を差した時の燃え上がる大和魂というのはハンパないんで、腰に刀差して(安全な奴です)、腹とか急所に風船をくくりつけて、甲冑を付けて全員で切り合いをして、最後まで残っていた男がその年の日本男児や、みたいな。福男みたいな。これは僕の夢なのでいつかやりたいと思ってるんですけど。
- 飯嶋
- (笑う)
- __
- それは是非やってほしいです。
- 和田
- そんな企画も落ちた時に、これから僕はどうすればいいんだろうと。いつもお世話になっている人に相談したら、「お前はいつも、頑張ったら手の届きそうな事にしか挑戦せえへん。自分が怖いなと思うような事には挑戦せえへん。やったらスゴイ思われるような事ばかりやっとる」と。本当に自分が気になっている事、つまり俳優ですね。自分が行ける気はしなかったんですけど。トマティーナも「マンオブザラストサムライ」も頓挫したのをキッカケに、俳優への挑戦を始めたという感じですね。
- __
- ありがとうございます。いや、マンオブザは気になります。舞台上でやってほしいです。
- 飯嶋
- (笑う)やりましょう。
- __
- 伊藤さんは。
- 伊藤
- 2年前『Justice Anco』という、演劇部時代に飯嶋が脚本演出した作品です。そのときたまたま、PEOPLE PUPLEの宇田さんが見にいらしてて、僕に目を付けて頂いて。そこから出させて頂くようになって。自分が、ちゃんと俳優というものに意識し始めたのはそれが最初でした。飯嶋には頭があがらないですね。
- __
- ありがとうございます。俳優という、95%が地味な作業で占められる仕事。その上で求められる仕事の成果は、やったらやっただけ出来る性質のものではなくて複雑な上、責任もあくまで個人で背負わなければならないという酷な役割でもあって、そこに踏み出しただけで賞賛に値します。飯嶋さんは?
- 飯嶋
- 僕はですね、東京セレソンデラックスの「夕」という作品の深夜放送を高校の頃に見た事ですね。演劇作品を見て、初めてボロ泣きしてしまって。ここまで人の感情を動かせるものなんや、と。そこから取り組み方がガラッと変わりました。感動して涙が止まらなくて。和田くんの言ってたみたいに、ふわっと軽くなって「あ、今日なんかいい一日や」と思えたんです。これが芝居かと。今までやってた芝居ってなんやったんやと。僕も、人にそういう影響を与える芝居をやりたいですね。
- __
- なるほど。そういえば私は何に感動したかな・・・そうだ、最近、ようやく青年座の作品を拝見したんですよ。実は新劇を見るのが初めてで、もう偉く感動して。一つのシステムに体系付けられた演技の学問を、俳優全員がそれぞれ深めて進化し続けているというのを印象じゃなくて体感したんですよね。
- 飯嶋
- 最近、奇を衒ったみたいな作品が多いという印象を受けてまして。「俺らのやってるのは違うぜ」というのじゃなくて、「僕らは皆さんがやっているのと同じ事をしっかりやりました、さあどうぞ」と提示したいですね。いかんせん、このメンバーは突出した才能がある訳でもないフツーの人たちなんですよ。どう攻めるべきか?だったら、王道を一歩一歩歩んでいこうと。ただちょっと、2月の公演くらいは遊びを入れようとは思います。でも基本的には王道を歩んで行きたいですね。まあ僕らまだ若いんでこれが演劇だみたいに決めたくはないですけど。社会の中で誠実に演劇を作っていきたいなと思っています。
舞台を踏む足たち
- __
- 日本にどんな影響を与えたいですか?
- 飯嶋
- 日本!なるほど・・・あのですね、よく、TVドラマとかを観ていても、「この人足引っ張ってるな」と思ってしまう人もいるんですよ。面白い作品を作りたいのか、それともそのタレントさんを売り込みたいだけなのか、視聴者としては分からないですよね。
- 伊藤
- 芸能界批判や!
- 飯嶋
- 旧来の日本の芸能の仕組みや、古臭い因習や影響を断ち切らないといけないんじゃないか。そういう方向に、僕らが新しいやり方や、見えていないニーズを発見出来ていけたらなと思います。
- 伊藤
- めっちゃデカい事ゆうてるやん。
- 飯嶋
- おう。
- 伊藤
- じゃあ僕、昔、将来の夢が総理大臣だったんですよね。でも勉強して地盤固めてみたいな事をしても僕はなれないんじゃないかって思って。じゃあどうしたらいいんやろうと・・・ロナルド・レーガンや、と。ハリウッドスターになって政治家に転身して大統領になって。
- __
- 扇千景さんみたいなね。
- 伊藤
- (笑う)半分冗談ですけど。でもゆくゆくはそれくらい影響力のある人物になりたいなって・・・極端すぎるかもしれませんけど。
- __
- まあ、簡単に言うなら、「たくさんの人を幸せにする人」ですね。
- 伊藤
- そう、そうですね。
- __
- 和田さんは。
- 和田
- 僕がKING&HEAVYでやりたい事・・・。自分の思いを演劇を使って伝える人ってたくさんいると思うんです。でも、僕らの作品の場に来たらただ笑ったり泣けたり、スカッとしたりとか、そういう機会にしたいんです。下らない事をしているしメッセージ性はないんですけど、その人の日常がふわっとなったらいいなと思っているんですよね。それを演劇でやりたいんですよね。
- __
- 演劇だからこそそれは出来るかもしれませんしね。
- 和田
- それを日本人一同で観て貰ったら、全員の日常がふわっとなるんで。そういう事をやっていきたいです。
- 飯嶋
- のべ1億2千万人の一日がふわっとなる。みたいな。
- 和田
- 個人としては、僕は誰かの言葉や存在に助けられたり気付かされたりすることが多いんですけど、僕もそういった形で影響を与えられたり心の支えになれるような人になりたいなと思っています。多くの人にとって僕がそういう存在になれたら最高ですね。昔からそういう人になりたいなと思ってました。大学で演劇に出会ってからはもっとそういう思いが強くなりました。
- __
- 人間の存在って、第一印象の直感で分かってしまうものじゃないかなと思うんです。例えばヒカキンの持ってるオーラみたいなのって、誰にでも分かるじゃないですか。この3人はそういうものを生まれつき持ってると思うんですよね。
- 飯嶋
- ありがとうございます。三人ともヒカキン。ヒカキントリオや。
コント「撤去」
- __
- 旗揚げした時、自分達の拠り所って何でしたか?
- 伊藤
- どうだろう。根拠のない自信?
- 飯嶋
- いける!みたいな事思ったんです。今しかないなと思ったんですかね。これ以上先延ばしすると腰が重くなりそうな気がしたというのがあります。今やらんとって思い立ったが吉日と言いますか。
- __
- 自分に、信じられる何かがあった。
- 飯嶋
- 勢いですね。3年後自分たちがどうんってるかは分かりませんが、いま演劇の方を向いているこの時期にパパッと。
- __
- 伝説を作ってほしいですね。
- 飯嶋
- 1クールのレギュラーよりも、1回の伝説ですね。エガちゃんみたいな。
- __
- 和田さんもそんなKING&HEAVYに賭けたと。
- 飯嶋
- そうですね、いや一番発破掛けて来たような。
- __
- そうなんですね!
- 和田
- 僕は、既にKING&HEAVYだった二人に「新しく劇団を立ち上げしましょうよ」って声を掛けたんですよ。当時はそんなに、がっつり続けていくつもりはないと思ってたんで。したら、「いや僕らはこれを続けていくから」って。そうなんや、と。したら「お前も一回、ウチでやってみるか」となって、この間のLINX'Sで出させて頂いて。僕はずっと演劇部で先輩として二人を見てきて、外の芝居を見てもこの二人の方が面白いと感じる事も多々あって。後輩が言うのも変ですけど、この二人なら行くやろう。あなた達とやったらどこまででも行けるでしょうと思ってたんです。一発目もHEPからいきましょう、と。僕の場合はもう、二人に対する信頼が根拠です。
旗揚げのキッカケは「・・・やるか!」って感じ、と勢い
- __
- KING&HEAVY結成の経緯を教えて下さい。
- 伊藤
- 僕らの代の学生劇団の卒業公演に石田1967さんが見に来て下さってて。客出しの時に進路を聞かれたんです。僕らは既に、芝居を続ける事は決まっていて。だから「いつか一緒にやりたいとは思っているんですけど」って言ったら「いや、その気持ちのまま終わるのはもったいないですよ」って言って下さって。石田1967さんに炊きつけられた感じですね。
- __
- なるほど。
- 伊藤
- それから、縁あってシアターOMのショーケースのイベントに紹介で出させて貰って。20分ショーケースイベント、ランクアップシアターというイベントだったんですけど、春の陣を優勝させてもらって。決勝は敗けたんですけど、LINX'Sに出演する事になりました。だから僕ら、20分程度の作品しかやってこなかったんですよ。次の本公演「・・・やるか!」みたいな勢いがあります。
- __
- 今後、何をしていきたいと思いますか?
- 和田
- KING&HEAVYとしては、演劇が好きな層だけでなく、演劇を知らない層も観て楽しめる作品をやっていきたいと思っています。ストレートな作品で誰でも楽しめながらも、僕らの個性から生まれるちょっと変わっている部分を出せればいいなと思います。小劇場の、尊敬するたくさんの先輩や同時代の方々と交流を大事にしつつ、誰もが落ち着ける場所としてやっていけたら。いずれは全員有名になれるように頑張りたいです。個人としては、二人に追いつけるようになりたいですね。まずは、普通にTVに出たいです。
- __
- 素晴らしい。伊藤さんは。
- 伊藤
- 個人としては、演劇以外にもやりたい事がいっぱいある邪念のある3人なので。いまちょっと進行中なんですが、Youtubeに企画動画をUPしたりとか、映像作品に出演したりとか※。そんな事をしつつも、本公演をバーンと打てたらいいなと思います。
- 飯嶋
- 3人それぞれがこれだけで食っていけるというのが、まずは目標ですね。今は全員バイトしているんですけど、演劇するためにバイトしてるのに、バイトに追われて演劇の時間が持てないというのは本末転倒なんで。どうすべきかと言うと、演劇でメシが食えるようになればいいんですよね。東京に出たいなと思います。個人個人としては、究極的には古田さんとか生瀬さんとかみたいに、僕ら主催のイベントを開催して「あの3人が集まるんだ!行こう!!」みたいな感じになれたらいいですね。ゆくゆくは服のブランドを立ち上げよう。
- 伊藤
- あはは。
- 和田
- (笑う)服?
- 飯嶋
- 物販で売っていたTシャツが人気が出て。演劇だけじゃなくて、色んなアプローチから訴えていければと思います。
- __
- 素晴らしい。これからも色んな事を好きになってほしいですね。
- ※
全員もうガチガチに緊張してたなあん時。ウケたわ
- __
- KING&HEAVYのLINX'S PRIME※参加作品、「ダディ×ダディ」を拝見しました。とても面白かったです。シーン演出を狙ったところに落として行っている感覚があって見応えがありました。その、次はどんなものを見せてくれるのか凄く楽しみです。ご自身達としては、どんな経験でしたか?
- 飯嶋
- ありがとうございます。LINX'S PRIMEというイベントに参加しての感想ですよね。色んな表現とそれに対する様々な評価というものが与えられるのを目にしたのがまず印象的で。「面白い」には色んな形があって、結局「面白い」って何なんだろうというのが分からなくなりました。自信があるものを持っていっても「つまらない」と言われたり、その逆もあったり。じゃあ万人受けするのってどこなんだろうって、ちょっと迷いましたね。日によってウケも違うし。改めて、演劇って難しいなと思いました。
- 伊藤
- マジメに答えてるな(笑う)
- 飯嶋
- そういうもんやろ(笑う)
- __
- 和田さんはいかがでしたか。
- 和田
- 出演している6団体の中では一番広範囲にウケてたんじゃないかと思います。匿名劇壇さんは別格として、幅広い層にアプローチ出来る芝居としては間違った作りではないんじゃないかなと思います。犬串さんはおもしろすぎましたけど(笑)ちなみに僕は、その時はまだ正式なメンバーじゃなかったんですけどね。
- __
- なるほど。伊藤さんは、本番の舞台に立っていての実感は。
- 伊藤
- これまで学生劇団や有名な劇団さんの舞台に立ってきたんですが、知り合いやファンの多い舞台とは全然違う雰囲気でしたね。初めてのお客さんばかりで、プレッシャーを感じました。ショーケースイベントのトップバッターで、「どんなもんなんじゃい」っていう目線だったんだと思うんですよ。初日とか僕らガッチガッチで、台詞を噛むは終演後のインタビューも出れなかったり。
- 飯嶋
- その時のインタビューは伊藤だけ出ましたがやっぱりガッチガチで喋れなかったです。
- __
- コンディション的な部分があるんですね。私が拝見した回は大幅にウケていました。
- 飯嶋
- だから逆に、フラットな状態でいけたのは有り難い経験だったとも言えますね。このプレッシャーの中ぶちかませればいいなあと、そんな話もしていました。20分の中に無理矢理ダンスもねじ込めたし。お客さんを躍らせるみたいな事が出来ました。
- __
- そうそう。個人的には結構、ねじくれた趣味の演出があってそこが嬉しかったですね。人物が出てきて、役目は終わったのにハケずにずっと残ってたりとか。そういう変態的な演出が好きなので印象的だったんですよね。そういうひっかかりとか工夫を観ると嬉しいですよね。
- 飯嶋
- それから、ものすごくたくさんの仲間が増えたというのが大きかったんですよね。演劇やってる仲間。今度、劇団ほどよしの人たちとご飯行くんですよ。横の繋がりが広がったなと思いますね。もうなんか、プロデューサーの石田1967さんの思惑通りですね。KING&HEAVYの結成も石田1967さんがきっかけだったんですよ。
- ※LINX’S PRIME
- 公演時期:2014/9/27~30。会場:TORII HALL。
HIS WAY !
- __
- 今日はKING&HEAVYの3人にお話を伺います。どうぞ、よろしくお願いします。
- 全員
- よろしくお願いします。
- __
- 最近、皆さんはどんな感じでしょうか。
- 飯嶋
- あ、どうします?
- 伊藤
- じゃあとりあえず、若いモンから。
- 和田
- じゃあ、僕から。和田崇太郎です。僕は神戸大学の演劇部自由劇場に所属してるんですけど、次の公演の準備をしています。あとは、ジャムコントに出演したりしています。
- 飯嶋
- 飯嶋松之助と申します。僕も神戸大学自由劇場出身なんですけど、最近までテノヒラサイズさんの稽古場に代役として入りつつ、上手い人の演技を前にして、ああ上手いなあーって、もう勉強させてもらっています。自分が表に出る機会は次の2月の旗揚げ公演まで無いんですけど、それに向けてちょっとずつ準備をしています。脚本も書いています。
- __
- あ、飯嶋さんが脚本を書かれるんですね。2月の旗揚げ公演※、HEPで上演するんですよね。とても楽しみです。
- 飯嶋
- そうなんですよ。その、バカな話をします。
- __
- めちゃくちゃ楽しみです。
- 伊藤
- 僕は次に客演させていただく劇団PEOPLE PURPLEの稽古中です。今回も脚本・演出は宇田さんです。PEOPLE PURPLEさんにはお世話になっていて、この前僕ら3人で学校公演に出演させてもらったんですよ。
- ※KING&HEAVY
- 神戸大学演劇部自由劇場、通称‘ジゲキ’に所属していた飯嶋松之助・伊藤駿九郎・佐藤さわおにより2014年春に結成された、アメリカンパワーフードをこよなく愛する演劇ユニット。2015年2月末、大阪梅田HEPHALLにて旗揚本公演を予定。2014年11月現在のメンバーは飯嶋・伊藤に和田崇太郎を加えた3人で、目指す芝居はド直球で遊びの効いた【150km/hのシンカー】のような芝居。普段は個々で活動して己を高めることで、キンヘビがいつの日か演劇界のマスコットキャラクター的存在となる日を夢みてラッスンゴレライ。(公式サイトより)
写真左より
伊藤駿九郎さん(俳優) @nuhShotI
飯嶋松之助さん(脚本/演出/俳優) @EZma_tkshi_zzz
和田崇太郎さん(俳優) @tarotyan11 - ※KING&HEAVY旗揚本公演『東京ブラストーリー』
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―あの日あの時あの戦場で、君に逢えなかったら―
2040年、東京。
かつての日本の中心は、下着会社間の開発競争から勃発した紛争の地となり、結果チャコール社とシュリンプ社の2大企業による分割統治下にあった。膠着しつつあった戦況を打開せんとチャコール社もといチャコール軍は女性用戦闘型ブラジャー「W-COR」を開発する。その動きを察知したシュリンプ軍は・・・
その戦争のなか、2人の男女が出会う・・・
作・演出:飯嶋松之助(KING&HEAVY)
出演:飯嶋松之助、伊藤駿九郎、和田崇太郎(以上、KING&HEAVY)ほか
公演日程:
2015年2月27日~3月1日
27日(金) 14:00★/19:30
28日(土) 12:00/16:00/19:30
1日(日) 13:00/17:00
※開場は各回開演30分前を予定。
会場:大阪梅田HEP HALL。料金:当日 3000円/前売 2800円/学生 2000円。2015年1月中旬より発売予定。
■お問合せ:KING&HEAVY king.and.heavy@gmail.com
君となら、銀河の果てでも、どこまでも!
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- 今日はどうぞ、よろしくお願いします。最近、西村さんはどんな感じでしょうか。
- 西村
- 最近は、劇団しようよで同志社小劇場の企画にお邪魔させて頂くんですけど、その稽古ですね。学祭での企画で、しようよを選んで頂いて。
- __
- 可愛いチラシですね。『君となら、銀河の果てでも、どこまでも!そこになかったはずの酸素は要するに湧き上がり、星はまたたき、スーパーノヴァ』※。
- 西村
- 無料の、入退場自由の企画公演になっています。もし宜しければ。
- __
- なるほど。西村さんはどんな役柄なんでしょうか。
- 西村
- 実は初めての、自分とは年齢の離れた役なんです。役作りが大変で、難しいなと。
- __
- 楽しみです。見に行けるように頑張ります。西村さんは、月面クロワッサンとしようよに同時に所属されているんですよね。
- 西村
- そうですね。元々は月面クロワッサンだったんですけど、しようよさんに客演させて頂いている内に大原さんからお誘い頂いて。月面クロワッサンはエンターテイメントで、ドラマもやって色々な方面に発信していく劇団で、劇団しようよは舞台でしかできないことにこだわるというか。そういった芝居をしたことが無かったので、新鮮に思っていたんです。月クロの活動がドラマ主体になっていったので、自分としては舞台をもっとやりたいなと思っていたのもあったんですが。
- ※劇団しようよ
- 2011年4月、作家・演出家・俳優の大原渉平と、音楽家の吉見拓哉により旗揚げ。以降、大原の作・演出作品を上演する団体として活動。世の中に散らばる様々な事象を、あえて偏った目線からすくい上げ、ひとつに織り上げることで、社会と個人の”ねじれ”そのものを取り扱う作風が特徴。既存のモチーフが新たな物語に〈変形〉する戯曲や、想像力を喚起して時空間を超える演出で、現代/現在に有効な舞台作品を追求する。2012年「えだみつ演劇フェスティバル2012」(北九州)、2014年「王子小劇場新春ニューカマーフェス2014」(東京)に参加するなど、他地域での作品発表にも積極的に取り組む。野外パフォーマンスやイベント出演も多数。2015年「第6回せんがわ劇場演劇コンクール」(東京)にてオーディエンス賞受賞。同年よりアトリエ劇研(京都)創造サポートカンパニー。(公式サイトより)
- ※月面クロワッサン
- 2011年、代表の作道雄を中心に活動を開始。演劇作品と映像作品の両方を発表、京都から作品を発信している。メンバーは、11人、平均年齢23歳。演劇・映像作品ともに、サスペンスやファンタジーなど、ジャンルは多岐に渡っているが、基本は群像劇のスタイルである。演劇では、笑えて、かつノスタルジックな物語性を中心とした会話劇を得意とし、vol.6「オレンジのハイウェイ」で、大阪に初進出。映像方面においては、2012年秋のWEBドラマを経て、2013年7月から連続ドラマ「ノスタルジア」をKBS京都にて3ヶ月にわたって製作、放送。地上波進出を果たした。また、「企画外企画劇場 IN 京都」などのバラエティーイベントの主催、WEBラジオの定期配信など、 様々なスタイルを持った活動で、新しいエンターテイメント創作者集団としての地平を開拓している。(公式サイトより)
- ※同志社小劇場 同志社大学EVE祭プロデュース公演「すぺーす△ふらっと」劇団しようよ参加作品『君となら、銀河の果てでも、どこまでも!そこになかったはずの酸素は要するに湧き上がり、星はまたたき、スーパーノヴァ』
- 公演時期:2014/11/27~28。会場:同志社大学 今出川キャンパス 弘風館46教室。
舞台歴が始まる
- __
- 西村さんがお芝居を始めたのはどんな経緯があったんでしょうか。
- 西村
- 高校演劇からです。それまでは人前に立って演技するなんて考えた事も無かったんですが、高校で一番仲良かった子が、中学校で演劇をしていたそうで。その子に誘われるままに演劇部に入りました。
- __
- どんな活動でしたか。
- 西村
- 既成よりはオリジナルの作品を作っていました。メンバーの個性を大事にしていましたね。楽しさを重視していたと思います。
- __
- その楽しさが続いて、京都造形芸術大学に。
- 西村
- はい、造形の映画学科にAO入試で入りました。お芝居に興味があって、でも身体能力には自信がなくて、映像なら望みがあるかなと思って(笑う)。
- __
- なるほど。
- 西村
- 大学も楽しく学んではいたんですけど、やっぱり生の舞台の方に興味が惹かれて。卒業後も、二つの劇団で演劇を続けています。
「幽霊たち」を見て・・・そこに生きている存在
- __
- お芝居を始めた頃に衝撃を受けた作品は何かありますか?
- 西村
- 佐々木蔵之介さんが出演されていた『幽霊たち』という作品です。森ノ宮ピロティホールで見たんですけど、お芝居の演出ってこういう事なんだ、と思ったんですね。それまでは、自分が楽しかったらいいみたいな気持ちだったんです。自分たちが楽しかったらそれが伝わるよみたいな。でも、プロのお芝居を見たら「楽しい」とかそういう事ではなくて、そこに生きている人の存在を伝える技術なんだなって。
- __
- それは例えば、どんな技術?
- 西村
- 佐々木蔵之介さんの演技はもちろんなんですけど、場面が切り替わると佐々木さんの役柄も切り替わっていくその演出がすごく鮮やかで。
- __
- それは・・・場面が切り替わるのが伝わったという事なんですね。
- 西村
- そうですね。『幽霊たち』では、家の外に出る、公園に行く、みたいな行動を、舞台装置を動かすだけで流れていくように演出されていて、全然世界が違って見えたんです。これは映像では体験できないものだなと思いました。
- __
- それを、お客さんに理解させるという技術の凄さですね。
- 西村
- そうですね。それを目にして、自分の世界ってこんなに狭かったんだなって気付いて。それから、何だか芝居が面白くなったんですよね。
あの状況で西村さんが感じたこと
- __
- 今年は西村さん、gateに2連続で出演されましたね。gateリターンズ※ではブルーエゴナク※では男性の下心VS西村さん、みたいな作品だったんじゃないかと。
- 西村
- そうでしたね、ブルーエゴナクの穴迫さんが東京から帰ってきて、そこから4日間で作りました。ほとんどエチュードで組み立てられた作品でしたが、やっぱりエチュードの難しさを思い知りました。
- __
- あの役、やっていてどんな気持ちになりましたか。
- 西村
- (こういう人、いるなあ)と思いながらも、自分もこういう風に見られていたのかもしれないなあと。
- __
- そう、強かさというかね。
- 西村
- 男性の中で上手いことやっていこうという・・・アンケートでも、私演じる「西村さん」が悪いという意見もあって。
- __
- 確かにそうですね、西村さんも悪いかもしれませんね。いや西村さん以外も悪いとは思いますけど。最後の最後には「穴迫さん」が自滅するんですけどね。そして次のgate#12※での参加作品が、劇団しようよ『こんな気持ちになるなんて』でしたね。
- 西村
- ありがとうございます。
- __
- ハンバーグとして焼かれる運命にある牛肉を演じていましたね。
- 西村
- あの作品もエチュードによる創作でした。演出にはもっと弾けて欲しいって言われたんです。流れを押さえた演技をすると全然面白くなくなってしまうので、その塩梅が凄く難しくて。
- ※ブルーエゴナク
- 2012年、福岡県北九州市にて旗揚げ。2013年1月に団体名から「劇団」を取り、現在の名称になる。同年5月、第五回公演「サヴァリーナトロメイド」では九州の二県三都市を巡る初めてのツアー公演を行い450人を動員した。2014年、第8回福岡演劇フェスティバルの公募枠作品として、「交互に光る動物」を西鉄ホールで発表。その後、枝光本町商店街アイアンシアターにて公演。2014年8月 初の関東圏での公演を開催。日常と事件の狭間でただひたすらに生きることを諦めない作風が特徴。(公式サイトより)
- ※gateリターンズ
- 公演時期:2014/8/7~10。会場:KAIKA。
- ※gate#12
- 公演時期:2014/10/2~5。会場:KAIKA。
さよならのための怪獣人形劇『パフ』※
- __
- 劇団しようよでは今年、『パフ』の再演がありましたね。東京、京都でツアー上演でした。その中の西村さんの演技で一番印象的だったのが、怪獣の鳴き声がですね、たまんない可愛さでしたね。「パフー」とかって。
- 西村
- ありがとうございます。良かったです。あれは何でやる事になったのかな、確か「おもちゃ箱をひっくり返したみたいな作品にしたい」と言われたからかな。内部でも評判が良くて、着信ボイスに出来たらいいねみたいな話になりました。
- __
- 素晴らしい。待っています。ご自身ではどんな経験でしたか。
- 西村
- 初演から数えて3回の公演をやってきていて、これだけ長い時間を共にする作品は他になかったんです。作品が変わっていく流れが面白かったというのもあります。作家は苦しんでいて、でもその結果がきちんと出たというのを目の当たりに出来て。嬉しかったです。
- __
- 『パフ』は構成がとても面白かったですね。一つの楽曲のような戯曲でした。妄想の世界に逃げてしまった少年が現実の中に戻ってきてしまって、もう一度妄想の世界に旅立って、またもう一度現実と向き直すという。その構成自体が非常に美しくて、まとまっていました。
- 西村
- ありがとうございます。東京で色んな方に見て頂いて、構成に関するご感想も頂いて。思うのは、やっぱり別の地域の方に見て頂くのはすごく重要なんだなと。
- __
- というと。
- 西村
- 私は元々九州の生まれなんですけど、京都で作った作品を東京に見せに行くと、京都よりもさらに広く、色んな価値観の人と触れ合う事になるんですよ。俳優としても成長出来るし、人生が広がっていくような気がします。
- __
- 地方に行くって確かに大事ですよね。全然違う価値観の人に捉え直してもらう。というか、そうじゃなければ先入観がどうしても入ってきてしまうのかもしれない。
- 西村
- 『パフ』では、描いていることのひとつに「災害」があるんですけど、京都と東京の受け止め方の違いはありますね。
- __
- そうですね、かなりバックグラウンドの違う人達ではありますからね。
- 西村
- はい。面白い事だと思うんです。また色んな作品を、違う土地に持っていけたらと思います。
- ※さよならのための怪獣人形劇『パフ』再演ツアー
- 公演時期:2014/8/15~18(東京)、2014/9/5~7(京都)。会場:王子小劇場(東京)、KAIKA(京都)。
質問 横山 清正さんから 西村 花織さんへ
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- 前回インタビューさせて頂きました、同じ月面クロワッサンの横山清正さんからです。「京都に来て一番驚いた事はなんですか?」
- 西村
- 場所が分かりやすい事ですね。大体の方角を知っていれば何も迷う事無くバスに乗れるみたいなのが、田舎育ちなんでビックリしました。方向音痴でも生きていけるんだなあ、って。
『ガールズ、遠く―バージンセンチネル―』※
- __
- これまで出演してきた舞台の中で、自分を変えたものは何ですか?
- 西村
- やっぱり、劇団しようよの『ガールズ、遠く―バージンセンチネル―』でした。今までやった事のない芝居だったので大変でした。ゾッとした体験でした。
- __
- というと。
- 西村
- ひとりの男の子の人生についての作品で、私はその彼女の役で、彼をずっと見つめる演技でした。虚構の人物が、実際にはそこにはいないけど彼を見つめている、という芝居で、例えば視線の持っていき方や歩き方も全部指導されて。こういう風にやったらこう見える、みたいなヒントを貰って、そこから自分で組み立てたんです。そういう作業はやった事がないので、そこから自分の芝居も変わってきたのかなという気がします。
- __
- 自分の演技を外から見る、その視線を導入されたという事ですね。それもリアルタイムで。もしかして、今でもそれは苦手?
- 西村
- 今ではそっちの方が好きですね、その抽象的な感じ。逆にリアルな女性を演じるのが苦手になりましたね。
- __
- リアルな女性といえば、「月面クロワッサンのおもしろ演劇集」での『強く押すのをやめてください』。以前丸山交通公園さんにインタビューさせていただいた時に、「西村さんをひどい目に遭わす」というのが彼の至上命題だったそうですね。その予告通り、西村さんはかなりひどい目に遭っていましたが。
- 西村
- はい、遭ってました(笑う)。
- __
- それでも『バージンセンチネル』の方がしんどかった?
- 西村
- はい、でもどうでしょうね、『バージンセンチネル』での経験があって、『強く押すのをやめてください』につながっていったと思います。自分の演技を客観視するようなことがあったからこそ、ひどい人間を演じる事も出来るんじゃないかって。
- ※『ガールズ、遠く―バージンセンチネル―』
- 公演時期:2012/4/26~30。会場:京都市東山青少年活動センター 創造活動室。
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