「セクシー」との距離

__ 
冒頭の方で、固い身体をテーマとして考えていたとの事ですが、それはまさにそういう事だったんですね。
石畑 
はい。お客さんって、普通の状態の僕らの身体には興味がないんですよ。緩い身体だって、緊張からの緩和を見せないと、そこには意味が生まれないという。
__ 
それは、壇蜜の何がエロくないかというテーマに接触しますよね。
石畑 
壇蜜。
__ 
あの人の何がエロティックではないのかについて最近考えていて。マネキンと壇蜜のどちらがエロいのかというとそれはもうマネキンじゃないかと思っているんです。マネキンは完全に、彼女の世界に面と向かって戦っている。だから僕らはマネキンの子の姿を見れるし、触れ合えるんじゃないか。
石畑 
はい。
__ 
私は、壇蜜は戦っているんじゃなく、世界を吸収しているように見える。だから彼女に謎を感じる事はない。先ほど仰ったような舞台上の役者の身体は、緩く見えても固くても、あらゆる準備をしているじゃないですか。そういう風にして立っている役者の身体には視線をそそられるし、エロスを感じる。
石畑 
壇蜜を最初にみた時は、確かにエロいと感じました。メディアで見る機会が増えるにつれ、確かにエロいなあと感じる事はなくなったかもしれません。
__ 
いまNHK出てますもんね。
石畑 
壇蜜=セクシーという触れ込みに引きずられているのかもしれないですね。
__ 
もし、この5年TVもネットも見ていない人に壇蜜を見せたらどうなるんだろう?
石畑 
もしかしたら「どうしてこの人がTVに出ているんだろう?」と思うのかもしれないですね。

タグ: エロスについて トレーニング出来ない素養(愛嬌、セクシー等など)


眼帯のQ

___ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。佐々木さんは最近、どんな感じでしょうか?
佐々木 
きのう、髪を切りました。このところはレポートと試験の準備に追われています。普通に大学生生活を送っています。
___ 
どんなレポートですか?
佐々木 
一番最近書いたのは、表現活動についてをテーマにするもので、この間出演した舞台「眼帯のQ」について書きました。
___ 
それはいいですね。「眼帯のQ」。残念ながら拝見出来なかったのですが、どんな作品でしたか?
佐々木 
レトルト内閣の三名刺繍さんが脚本で、銀幕レプリカントの佐藤香聲さんが演出されたんです。エロスについての作品で、凄く勉強になりましたね。
___ 
というと。
佐々木 
エロスを身体表現と演劇の融合で視覚化するという試みだったそうで、でも「二十歳そこそこの女の子にはエロスは分からないかなぁ」と。
___ 
なるほど。
佐々木 
でも、勉強になりました。
___ 
大学生活以外では?
佐々木 
プライベートとしては何をするのでもなく家に引きこもっています。今日は久しぶりに家を出ました。
眼帯のQ
公演時期:2013/7/26~28。会場:藝術中心・カナリヤ条約。

タグ: エロスについて 自分を変えた、あの舞台 非日常の演出 最近どう? 二十歳のわたし あの公演の衣裳はこだわった


vol.315 佐々木 ヤス子

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2013/春
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佐々木

秘密が薫るとき

___ 
本日、女性を重大なモチーフとして描くsilsilさんにインタビューするにあたって。もう一度、私個人が抱く男女それぞれが持つ原理についての認識をまとめました。いわく「女性とは世界を出来れば全て手に入れたいという志向を持っており、男性は世界の頂点を目指す」という。こういう捉え方はいかにもステロタイプで、同権主義者としてはあまり良くないんですが。ただ、silsilさんの絵を見るにつけ、この認識にもそれなりに言い分はありそうだなと。例えば絵の一部を切り出してみても、複雑な水玉が混乱を起こさず配置されていて、それらは猥雑で複雑だけど、全体を構成するべく整った混乱を見せている。水玉の一つ一つ全てが「私の世界を何度も解釈して捉えてほしい」と言っているように思えて、それはこの世の女性全てを代弁するかのようです。ええと、まず、いま何故この描き方になっているのでしょうか。
silsil 
元々女性を描いていたんですが、女性の魅力を探すにつれ、どんな可愛くない子でも一瞬惹き込まれる瞬間があるんですよ。その一瞬というのは、私にとっては色気。それはただエロいという事ではなくて、何かが薫る瞬間が、どんな女の子にもあるんですよ。それを捉えたい。美しい子にも、一瞬怖い・悲しそうな瞬間がある。でもネガティブとされるそれらもまた美しかったり。そうした一瞬を描くために、技法として何層も何層も重ねているんですね。その都度、週毎くらいで顔が変わっていくんです。私以外には工程を見る方はいないんですが。
___ 
えっ、顔が変わっていく。
silsil 
そうなんですよ。哀しそうな顔にも見える時もあれば、何も考えてなさそうな日もあって、どこか怒っているような瞬間もあるんです。描き方としては、始めにあぶりだしで焦げを作るんですが・・・
___ 
あぶり出し。
silsil 
そうなんです。下書きに一回、レモンのインクを塗って焙っているんです。もちろん自然のものなので計画的にはいかないんですが、そうする事によって計画的ではないものがベースになる。その上に何層も女の子の像を重ねて、最後の水玉(途中にも入りますが)。これは感情の表現として描いています。自分にとって魅力的な女性の描き方を追求していったら、こういう技法になった、という感じですね。
___ 
何層も重ねるという事は、上に描き直すという事でしょうか?
silsil 
この作品であれば、薄い赤の作品があって、紫の作品、最後に赤の作品。目の印象もそれによって違ったりします。目って、少し違うだけで全然違う印象になるんですよ。細かい上がり下がり、大きさ、それらがちょっとずつ変化していくとこれになる、みたいな。
___ 
何だか、ちょっと納得出来ます。実は2年位まえか、中津で個展をされた時ありましたよね。あの時2回くらいお邪魔して、どちらも40分くらい居たんですけど。
silsil 
ええ。
___ 
あの時、実はしんどかったんです。絵の情報量が多くて。今回の作品はもっとそう。一つの絵を読み下すのにこんなに時間が掛かる。単純な表情じゃないという事もあるし、物理的に色々な顔が重なっているから。
silsil 
それと、最近の描き方として、目に光を入れないというのがあります。目に明らかなる方向性や意思を持たせない事にしています。一瞬を一つに限っていないので、光が射さないというか。それが傍から見ると魅力的な目に見えるのかも。嬉しそうにも見えるし悲しそうにも見える、微妙な所を描きたいと思っています。
___ 
目に光がない?それはもしかして、こっちと目を合わせていない状態かも。
silsil 
何かを考えながらどこかを見ていると、光が焦点を結んでいるんです。そうじゃない、目には光がなくて、だから焦点が明確でなくて。場合によっては鑑賞している人と目があっているし、全然違う方角かもしれないし。逆にそれは、この絵が生きている、のかもしれない。目が入って生きている瞬間じゃないけど、そのようなイメージが出るように、明らかな方向性がない状態を描きたい。
___ 
一瞬が重なりまくってる訳ですよね。そこに、ある種の時間の凝縮を感じます。その瞬間に生きている彼女に立ち会っている自分を自覚した時に、強い実感を覚えます。つまり、鑑賞者は、一つの絵に重なって宿った表情の輻輳に立ち会うんですね。そのうち、「この謎の表情をした女は何だろう。自分の周りに居た人物だろうか?」と戸惑うかもしれない。その戸惑いがsilsilさんの作品なのではないかと思うんです。
___ 
silsilさんは女性をモチーフにすることが圧倒的に多いですが、どうしてでしょうか。
silsil 
女性がキレイだなと思うのが大前提なんですが、二つ以上の感情が重なってる感じがするんですよ、女性って。真逆の衝動が同時に起きて、重なる瞬間が凄く楽しいです。無限に可能性があるんです。
___ 
絵を描き始めた時から、そうした認識はありましたか?
silsil 
当初はとにかく可愛い女の子を描きたくて描いてました。男性も描いてましたが、じきに女性だけを描くようになって、ご覧の通り今は女性の表情にフューチャーされていっています。女性の全身像も多かったんですけど、顔に何かがあるな、って寄ってってるんですね。
___ 
顔に?
silsil 
そうですね。レンズの焦点が合っていくように。
___ 
昔はパステル的な絵具の使い方が多かったですね。あの時代も、とてもキレイな具合に滲んでいました。
silsil 
今は飛沫のようになっています。インクの使い方は変わっていっています。カラーインクで描いていたんですけど、長期間保存すると色が退色していくんですよ。なので、出来るだけ長期間保存に耐えるアクリル絵具に切り替えました。その頃から、飛沫であったり水玉であったりの表現が増えていきましたね。

タグ: エロスについて 色気なるものの謎 焦点を絞った作品づくり


vol.311 silsil

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2013/春
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silsil

はぐれてしまわないように

__ 
金替さんから又聞きしたんですが、この「授業」東京でご覧になられたそうですね。
永野 
たまたま新宿のゴールデン街を歩いていたら、東京乾電池さんがやってたんですよ。教授役が非常にインパクトがありましたね。台本を読んだときには気づきませんでしたが、ちょっとエロティックなシーンもあったり。
__ 
今回金替さんが演じられるのは教授役だそうですが、芝居が後半に近づくにつれどんどん興奮していくと聞いています。最後にはとんでもない事をするという役回りだそうですが、女中役の永野さんはその間どうしているんですか?
永野 
それは見に来てもらわないと(笑う)大きく言えば、原作では女中は計約3回登場し、教授をたしなめたりするという役回りで。
__ 
そうですね。
永野 
でも、今回の水沼さんの演出によって非常に不可解な役回りになっています。稽古中、「これどこに向かうんだろう」って。どうしはるんだろうって僕も楽しみなんです。
__ 
もう、東京乾電池バージョンとも全然違う。
永野 
原作が解体されて、再構築されてる感じです。グロテスクだったりエロティックな雰囲気が、ユーモラスな印象になるんじゃないかなと。不条理劇なんだけど、可笑しみのある作品になると思います。

タグ: エロスについて


貝を棒でRMX

__ 
France_panC.T.T大阪に参加されているんですね。どんな作品を出されたのでしょうか。
伊藤 
ポカーンとされたのがありまして。「貝を棒で」というウチの作品のワーク・イン・プログレス公演として、その作品の中の台詞をリミックスした30分ぐらいの作品を上演したんです。
__ 
リミックス。ユーロビートみたいですね。
伊藤 
「貝を棒で」は前半が公衆便所に籠る男の子の芝居、後半が女の子が妊娠したりする芝居で、比較的セクシャルなセリフが多く出てくるんですよ。その台本の、ちょっとエロいセリフだけをピックアップして、番号を付けて、役者に覚えさせるんです。128個ありました。それを僕が指揮者のフリをして番号を出すと役者がポンポン言う・・・。
__ 
それはめっちゃ面白そうですね。
伊藤 
それをやった時に、若い子はウケるんですけど、おじさんおばさんはポカーンとして。最終的にお客さんに止められたんですよ。もうやめろって。こんなのは演劇じゃないって。
__ 
素晴らしい。
伊藤 
で、上演終りの合評会の時に「あれはサクラですか?」って聞かれて(笑う)。
__ 
サクラだったら最高でしたね。
伊藤 
サクラではなかったんですけどね。勉強させてもらいました。あの時は、アングラの時代ってこういうものだったのかもな、って。

タグ: エロスについて ポカーンとなった観客


かまわぬ製の菊の扇子

kitamari_present
__ 
お話を伺えたお礼に、プレゼントがあります。
きた 
何でそんなに律儀なの? ありがとうございます。
__ 
まあ、プレゼント楽しいですしね・・・。どうぞ。
きた 
あ、ありがとうございます。(開ける)あ、扇子ですね。すごい。
__ 
菊の扇子ですね。
きた 
へー。布製だ。珍しいですね。私、夏は扇子を持ち歩くので。実用的。
__ 
まあ、普段使いにしていただければ。
きた 
へー。黄色はいいですよね。扇子はね、良いよね。何で日本人て扇子なんだろうね。日本舞踊って扇子を良く使うじゃないですか。やっぱ団扇じゃダメなんだろうね。
__ 
畳めるのをめっちゃ粋だと思い込んで満足してるんじゃないですかね。
きた 
分からんそれ(笑う)。やっぱり日本人って凄くエロいと思っていて。
__ 
エロいとは。
きた 
日本のね、美徳とされているものを見るとどこかエロチシズムを感じるんですね。例えば北野天満宮とかに梅を見にいって、梅って小ぶりで上品で奥ゆかしい印象があるじゃないですか。桜に比べて。何か、隠しながらエロいという。
__ 
高度なエロですよね。性的な意味でエロいんじゃないんですよね。
きた 
そうそう。扇子もそうなんじゃないかなと思っていて。エロス、みたいな。タナトス? みたいな。日本人てムッツリだよな、と。しかも神様を祀るところに植えているじゃないですか。何かねー、イエーって感じ。

タグ: エロスについて 死と性と ムッツリスケベ プレゼント(可愛らしい系)


中学生の時の「こんなんあったよなあ」という感じ

__
今回のお芝居はどんなコンセプトなんでしょうか。
村井
コンセプト。
__
表現したいテーマとか、お芝居そのもののやり方の提示ですとか・・・。
村井
ああ、なるほど。ええと、思い出をつめ込んだという所があって。今回私が作・演出なんですが、自分にあった事しか書けないんですよ。経験していないことが一切書けない人間なので。
__
今回は、どのような事を。
村井
今回は、中学生の時の「こんなんあったよなあ」という感じですね。
__
メガネと闘ったことがある・・・?
村井
それはないですね(笑う)。どっちかと言ったら、中学生の頃ってエロい言葉を辞書で調べてはしゃいでたりしてたじゃないですか。あのノリを懐かしく思い出したいという。私の中学は、お弁当を買って持っていく事が出来なかったんですよ。だから、たまにそういう機会があると心がウキウキするんですよ。高校に入ったら飴を持ってきてもよくなったりするじゃないですか。そういう地味な、スキマスキマの思い出を詰めていきたいですね。話自体は、普通に戦いを描くみたいな感じなんですが。

タグ: エロスについて


迷彩柄の双眼鏡

__
今日はお話を伺えたお礼に、プレゼントがあります。
新良
あ、ありがとうございます。
__
どうぞ。
新良
エロいものですか?
__
ある意味。
新良
エロいんですか?(開ける)何だ何だ?
__
オペラグラスですね。
新良
すごいすごい。お芝居見に行く時に。
__
ええ。
新良
わあ。私、持ってなかったです。エロくもありますよね。
__
分からないけど。
新良
これで色んな所を見る事が出来る。遠くからでもね。すごーい。しかも迷彩っぽくなってる。
__
よりエロいですね。
新良
これで覗き見が出来る訳ですね。
__
そうですね。
新良
あ、あの人と目が合った。

タグ: エロスについて