男臭いブランデーのような

__ 
話題は変わるのですが、今回の取材にあたり、THE ROB CARLTONの歴史を紐解いていたところ一つ、気付いた事があります。キャストに女性が出てきた事がありませんね。
ボブ 
あ、そうなんですよ。実はそうなんです。
__ 
これに関しては非常に興味があります。
ボブ 
気付いたら、男だけの集団が周りにはないんですよね。だいたい登場人物には女性が一人はいる。僕らのように、男だけというのは割と珍しい。しかし別に狙ってやっていた訳ではなくて、単純に女優さんの知り合いがいなかっただけなんですよ。THE ROB CARLTON以前は満腹が女性役をやっていた頃もあったんですが。
__ 
あ、そうなんですね。
満腹 
あれは大失敗でしたね(笑う)。気持ち悪かった。
ボブ 
キャスティングするとき、いつも「次は女性ですかね」という話が出るんですが、なんとなく流れてしまうんです。男だけで収まっている。
ダイチ 
最近もそういう話は出るけど、流れてしまう。
__ 
初の女性、出るとしたら誰なんでしょうね。さて、THE ROB CARLTONは分別ある紳士だけが出てくる「限りなくコメディに近い芝居」というコンセプトですね。そして今回は特にですが、趣を追求するという男性性が前面に出ていると。これはまあ社会的ジェンダーに掛かってくる言い方なのかもしれないですけど。
ボブ 
そうですね、しかし「男のロマン」というのはジェンダーとは関係のない、割とソフトな言葉だと思うんです。憧れと呼べるものなんじゃないかなと思う。ただ、「シガールーム」を上演した時に、あるお客様には「面白いけど、女性にはウケへんかも」と言われた事があったんですが。
__ 
しかし女性も、「男のロマン」に強く惹かれる事がある。
ボブ 
そうなんです。男性女性問わず、カッコいいものなんですよ。
__ 
女性だからこそ、永久に分からない「男の秘密」に惹かれるのかもしれない。
ボブ 
僕ら男性も、そうやって女性に惹かれているのかもしれない。お互いに、ファンタジーみたいなところがあるんでしょうね。
__ 
「スカイ・エグゼクティヴ」はまさにそうした作品でしたね。企業の重役達が専用機の内部で取引先達と交渉戦をするんですから。
ボブ 
あれはなかなか、男くさい芝居でしたね、確かに。
THE ROB CARLTON 5Fスカイ・エグゼクティヴ
公演時期:2013/3/29~4/1。会場:元・立誠小学校 音楽室。

タグ: ロマンについて キャスティングについて コンセプチュアルな作品 男性性とは何か


LAUGH DRAFT、どんなお話?

__ 
次回公演「LAUGH DRAFT」。兵役モノだそうですね。あらすじに主な内容が書いてあって、5人の男性が5枚のパンツを履き変えていく物語だとありましたが。
早川 
それがですね、脚本が完成した今、あらすじのパンツが全然出てこなくなってしまっていて。
__ 
あ、そうなんですか。
早川 
ある国の兵役を調べたところ、一人の兵士につき5枚のパンツが最初に支給されるそうなんです。それを2年間使い回していくそうなんですね。これは面白いなと思って使おうと思ってたんですが、執筆中にどこかへ飛んで行ってしまいました。
__ 
そうですか。
早川 
どんなお話かと言うと、兵役というのは禁欲生活なので、エロい記事のある雑誌も見ちゃ駄目だよと。エロ本なんてもってのほかだと。でもそうじゃない雑誌は見ても良いらしいんです(検閲はされますけど)。通販雑誌も大丈夫なんですけど、通販雑誌ってよく下着とかそういうのがあるじゃないですか。それを見つけた男たちが「これは凄いぞ」となって、その中で、「これは無いだろう」というおばちゃんモデルに恋していくという話です。
__ 
素晴らしい!私、めっちゃそういう話が好きです。ニッセンの下着コーナーに欲情する禁欲劇・・・最高ですね。
早川 
そうですよね、海外のモデルの女性の下着の写真とか。
__ 
後半のページには、かなり過激な商品の紹介もありますもんね。
早川 
禁欲生活でそういうのを見たらそりゃ興奮するよな、と。そうした導入から始まるお話です。
__ 
とてもロマンチックです。「ショーシャンクの空に」の兵役版みたいですね。タイトルの「LAUGH DRAFT」、これはどういう意味があるんでしょうか。
早川 
DRAFTはそのまま兵役という意味があるんですよ。LAUGH DRAFTは荒い下書き、笑う方のLAUGHを掛けて。兵役まっただ中の下書きのような男たちを描きたいですね。
__ 
意気込みを教えてください。
早川 
やっぱり、最新作が最高傑作だと誰かが言っているように、そうじゃなきゃ意味がないと思うんですよ。脚本の手応えと、稽古の調子から、多分今回がこれまでの公演で一番面白いと思います。ちょっと今までとタイプが違うお話ではあるんですが、これまでガバメンツを見た事がない方も、足が遠のいていた方も、見て下さったらうれしいです。今回日替わりゲストもお呼びしているんですが、全てのゲスト用に違う台本を書き下ろしたので、1ステージたりとも同じステージはないので、そこも見どころです。

タグ: ロマンについて 下着の色 最新作が最高傑作 タイトルの秘密


起きている町、眠っている港

せん 
ここは実は完全に自由な空間という訳じゃなくて、ハコも小さいし住宅地だからそんなに大きな音も出せないし、あんまりいかがわしいパフォーマンスも近所の目があるのでNG。その中でいかに遊ぶかというのが念頭にあると思いますね
__ 
いかに遊ぶか。
せん 
制限の上でいかに真剣に遊べるか、ですね。青蛾の夜會はそういう、アーティストが何かに挑戦しているのを見る機会でもあるんです。
__ 
緊張感がありますね。私にとってはここク・ビレ邸は結構離れた場所に位置していて、なんだか「千と千尋の神隠し」の隠れ里のようなイメージがあります。知らない町を訪れた時、偶然出くわした祭りのような。そういう中で初めて出会うアーティストの勝負を見られるのは貴重な体験だなと。
せん 
はい。今まで触れてこなかったジャンルに出会ったお客さんが楽しんでくれているのを見ると嬉しいですね。さっきも言いましたが、この辺はすごく元気なご老人が多いんですよね。
__ 
若々しい人が多いという事でしょうか。
せん 
というよりは・・・何か、今の時代の若い人って無気力なところがあると思っていて(それは時代のせいもあるんだと思うんですけど)。比べるのは違うかもしれないけど、今の時代の北加賀屋の老齢の方って凄い丈夫やし、止まれない人種なんじゃないかと思うんです。動いてないと死んでしまうような。元々日本人が持っている労働者としてのDNAを感じます。都会の日本人にはない良さを感じるんです。
__ 
港町の、海を眺め続ける事で培われたロマンの感覚があるのかもしれませんね。
せん 
そうですね。私、そんなに日本万歳って訳じゃないんですけど日本人の感覚とか日本人像が好きで。静かな中に情熱があって、下半身がずっしりしている感じ。それが凄く素敵だなと思います。
__ 
私の父方が農家をしているんですよ。
せん 
あ、いいですね。
__ 
農家は静かにしているものなので、そういう落ち着きは少し分かります。
せん 
まあ関西の方なので口が達者な方は多いですけどね(笑う)。

タグ: ロマンについて 日本人の美意識 それを揺らしてはいけない 続ける事が大事 町とアートと私の企画 単純に、楽しませたい 演劇は勝ち負け?


トリコ・Aプロデュース演劇公演2013「つきのないよる」

__ 
トリコ・A「つきのないよる」。思い出す度に鳥肌が立つんですが、ひとえに丹下さんが怖かったですね。
丹下 
怖かったですかー?
__ 
怖かったですね。
丹下 
私がやった役の「さくら」はお話の中で4人と付き合ってたんですが、作・演出の山口茜さんから、「全員にいい顔をしてください」と言われていました。嘘を付かないで下さいと。私も付いているつもりはなかったんですよ。
__ 
あ、正直者だったんですか!
丹下 
はい。相手を悲しませたくないから、NOとは言えない人間というか。目の前のこの人を傷付けないための嘘。そういう形でやってくださいと言われたんです。
__ 
でも毒殺するんですよね?
丹下 
毒殺ではなく、男性に飲ませていたのは睡眠薬入りの飲み物なんです。眠らせた後、練炭による一酸化炭素中毒にさせて殺してしまいます。そのへんになってくると難しいところで、もうみんなに知られて来てしまって、本命の彼もいるし、これ以上ごちゃごちゃしたくなくて・・・という形なんです。これは実際の事件を元にしているんですが、資料としての取材本が凄く面白くて。茜さんの台本にも少しずつ事実が設定として出てくるんです。やってる側としては客観的には見れないので、どうだったのかは分からないんですが・・・。
__ 
私としては、山口さんの作品は境界が曖昧で、お話なのか設定なのか、単なるギャグなのか暗喩なのか分からない演技もある。ただ、全体を貫くその腑に落ちなさが、凄くロマンチックになるんですよね。
丹下 
やってる側もどこかすっきりしない部分は残るんですが、これは明確にしない方がいいんだろうなというイメージはありましたね。
__ 
消化出来ないものを扱っている。
丹下 
実はトリコ・Aさんを見たことがなくて、しかも共演者も初めての方ばかりで。緊張しました。
トリコ・A
トリコ・Aは、山口茜が「自分で戯曲を書いて演出をしてみたい」という安易な気持ちを胸に、1999年、勢い余って立ち上げた団体です。当初の団体名は、魚船プロデュースと言いました。以来11年間、基本的には上演ごとに俳優が変わるプロデュース形式で、京都を拠点に演劇を上演してまいりました。やってみると意外と大変だった事が多い様に思いますが、皆様の暖かいご支援のもと、現在も変わらず活動を続けております。(公式サイトより)
トリコ・Aプロデュース演劇公演2013「つきのないよる」
公演時期:2013/7/26~30(大阪)2013/10(金沢)。会場:インディペンデントシアター1st(大阪)、シアターアンゲルス(金沢[リーディング公演])。

タグ: ロマンについて 俳優の「素」を生かす 衝撃を受けた作品 殺す 役づくりの成功 曖昧さへの礼賛


vol.317 丹下 真寿美

フリー・その他。

2013/春
この人のインタビューページへ
丹下

「当たったら死ぬ」

__ 
今回、ZTONの殺陣では「当たったら死ぬ」という作り方をしていたという事で。大変迫力を感じました。ただし、地の章でレストランまさひろさん演じるセタだけは押谷さん演じるユクに斬られまくったのにも関わらず生きてましたね。
為房 
面白いのは、台本に「セタの死骸」ってト書きされてたんですよ(笑う)
__ 
数シーン後には、天の章で裏切った親友ハクトの決闘を応援するという超燃え展開がありましたね。やはりジャンプ読者としては強さ議論が気になりますよね。稽古場でも盛り上がったそうですが。
為房 
ツイッターでも強さランキングを書いて下さいましたよね。やはり、自分の役はどんな強さがあるのかとか、相性とか得意武器とか。僕なんか最初はものすごく弱かったのに、ライバルが現れたら強くなったり。でも難しいですよね、稽古を見る立場という事を考えると・・・。アクションが出来る立場だし、出来る殺陣を作らないとZTONとは言えないし、そこが強みだし。
__ 
そうそう、あの世界の時空を越える神・レタルのビーム攻撃が当初の構想にあったそうですね。とても見たかったです。
為房 
(笑う)実際にあったら凄いでしょうね。
__ 
さっきまでチャンバラしてたのに、今度はビームを相手にしないといけないという。
為房 
熱いですね。

タグ: ジャンプ!についてのイシュー ロマンについて


団地妻について

__ 
おじさんに興味があるとの事でしたが、女性についてはどう思いますか?
合田 
おばさんという事ですか?
__ 
いえ、女性の好き嫌いですとか、女性の性的魅力であるとか。
合田 
いや、ネットに載せられない事しか言えないので・・・でも、女性で面白い人ってあんまりいないですよね。
__ 
うーん、「面白さ」が、さっき言われたように「新鮮さ」「意表を突く」と切り離せないのであれば、やっぱり女性性とは結びつきにくいのかもしれませんね。宇宙のロマンとか、過去の歴史ミステリーとか、男性性だと思うんですよ。
合田 
女性はもうそれだけで宇宙ですからね。そんなのに構ってられないでしょう。オシャレしたり、恋したり忙しいですよ。
__ 
女性は嫌いですか?
合田 
いえ、好きですよ。ネットラジオでずっと、そういう事言うてますもん。
__ 
あ、「団地妻撲殺ラジオ」ですね。
合田 
そうです。中学生の頃の同級生とやってます。
__ 
いいネーミングですよね。団地妻も撲殺も、まったくリアルじゃないのに血生臭い。
合田 
今日び、団地妻なんて聞かないですしね。団地妻なら撲殺しかないでしょう。

タグ: ロマンについて オシャレをしよう 男性性とは何か ネガティブ志向 女性的、それはなにか


宇宙人と話す

___ 
宇宙人と話したい。言葉の問題が無ければいけますね。望む答が返ってくるとは限らないですけどね。
イガキ 
天体がこうもたくさんあるのなら、話せる生命体がいる確率はゼロじゃない。だとしたら、どんな生活をしてるのかなって。
___ 
ロマンがありますね。
イガキ 
知的生命体がいない確率の方が低いんじゃないかなと思っています。
___ 
そして、我々に接触してこない訳はないだろうと。
イガキ 
知的であるなら、こちらの事も知りに来るんじゃないかなと。
___ 
どうせなら、彼らには失望させられたくはないですね。
イガキ 
そうですね(笑う)。向うもそう思っているでしょうね。でも、あっちはUFO持ってるんで、まだまだこっちが追いついていないかもしれない。
___ 
さらに、生活も全然違うでしょうね。趣味も文化も違う。とはいえ、実はそれほどうちらの文化が劣るとは思えないです。相当多様性あるし。もし奴らがショボかったら、言葉は悪いけど教育が必要になるのでは。
イガキ 
どうなんでしょうね。それはピグミー族に対して文明を押し付けるようなものじゃないかなあ。それに、向うから来る説を取るなら、よっぽど科学が進んだ大先輩という事になるはず。
___ 
では、こちらが彼らに合わせる必要がありますね。どちらにせよ、お互いの市場が欲しいなら、手を取り合うじゃないですけど、ある程度の痛みは覚悟した付き合いとなりますね。
イガキ 
生きている内に、そんな事があるといいですね。
___ 
そう遠くない未来には、あるんじゃないかなと思うんですけどね。全然話が通じないかもしれないですけど、その時にはかなり高度なコミュニケーション力が必要になりますね。

タグ: ロマンについて


質問 森田 みさをさんから 北川 大輔さんへ

Q & A
__ 
前回インタビューさせて頂いた、PASSIONE森田みさをさんから質問を頂いて来ております。「自分の事をロマンチストだと思いますか?」
北川 
自分ではリアリストだと思っているのですが、他人からはロマンチストだといわれてますね。
__ 
ロマンチストなんですね。
北川 
そうみたいですね。
__ 
どういう時にそう呼ばれていると。
北川 
作品ですね、たぶん。どんなのにしろ、たくさんの愛と若干の揶揄を込めてそう呼ばれていると思います。
劇団PASSIONE
1997年結成。京都を拠点に活動する劇団。寓話的世界を描きながらも、不思議な現実感の後味を残す作品が特徴。激しさと寂しさの同居する、万華鏡のような世界観。

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コミュニケーションの積み重ね

__ 
魚森さんが照明のプランを決めていく上で気を付けている事は何ですか?
魚森 
やっぱり、お話をする事ですね。演出家だったり振付家だったり、その作品に責任を持つ人とどれだけお話をするかに懸かっているんじゃないかと思います。照明に関する打ち合わせというのは抽象的な言葉の積み重ねで。その結果が、小屋入りしてやっと具体化するのが照明なんですね。稽古を見る事も大事で。通し稽古も見ますが、実は普段の稽古を見る事も、見ないと分からない事があるんですね。
__ 
何が違うのでしょうか。
魚森 
普段の稽古だと、どういう実験や試行錯誤をしているのか、どういう演技を採用するのか、そういう考え方が分かるんです。これらは場当たりで反映されるんですよ。
__ 
場当たりというのは、仕込みの段階ですね。
魚森 
そうですね、このシーンではスタッフワークや演技をどうするか、という事を決めるんですが、普段どういうコミュニケーションをするかを知っていればやりやすいですね。演出家がどんな考え方をするか、というのも分かりますし、現場に入って突然「こうしたい」というのに共感しやすいんですね。逆に、「こう変えたいんだけど照明さんは困るかな」って思って秘密にしないで、それが必然だったり、実験が必要なら、遠慮なく提案して欲しい(笑う)。もちろん時間的な制約はあるんですが。現場でびっくりしたいなあと思うし、稽古場で緻密に積み重ねてきたものを出したいというのもあります。
__ 
ええ。
魚森 
どちらも大事で。
__ 
普段を知っていればその演出家の哲学やロマンも分かるし、現場での限られた調整時間も有効に使えると。つまり、コミュニケーションを大事にされているんですね。
魚森 
はい。照明って、空間と時間を扱うものだと思っているんですね。理想としては、空間の話は美術デザイナーともしたいし、時間の話は音響デザイナーともしたい。とにかく現場に入るまでにどれだけ話せるかに懸かっているんですね。
__ 
逆に言うと、話さなければしょうがない訳ですね。
魚森 
はい。例えば、私がどこまで作品の事を感知しているかまで話さないと、小屋入りしてからまずい事になる場合もあります。ですので、打ち合わせは大事にしています。
__ 
お話から察するに、魚森さんとの打ち合わせによって演出家が「自分の作品をどう見せたいか」がより明確になっていくという重要なプロセスが組み込まれているように思えます。

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vol.87 魚森 理恵

フリー・その他。

2006年以前
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魚森