パーティーテーブルの向こう側

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そういえば、ここ最近、THE ROB CARLTONの公演情報には具体的なあらすじが書かれなくなりましたが・・・今回は、どのようなお話になりそうでしょうか?
ボブ 
そうですね。今回のタイトルは直訳すると「元老の庭」という事で、時代設定としては明治時代の架空の日本です。時の総理大臣や各国の方々と、政治家たちが庭で語り合うお話になりそうです。
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政治家達と庭、相性が良さそうですね。
ボブ 
調べたら、当時の元老の方々はガーデンパーティーをしたがっていたみたいで。庭をしっかり作って、園遊会を開催したい。つまり海外でいう政治サロンに恥じる事のない催しをしたいという。そうした価値観は、現代ではそこまで求められてはいないんじゃないかと思うんです。
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政治家だからこそ、庭で語り合う、という事が重要だった?
ボブ 
もちろん彼らにはその先の話が何かあったんだろうと思うんですけどね。
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なるほど。パーティーテーブルの向こう側に政局がある。
ボブ 
まあ、もちろん僕らのやる事ですので、お気軽にいらしていただければと思います。

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あの時代の事と、こないだの公演の事

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今日はどうぞ、よろしくお願いします。最近は大崎さんはどんな感じでしょうか。
大崎 
4月4日にザゴーズ(悪い芝居)のイベントがあるので、イッパイアンテナで出ます。それと、金田一央紀さんのHauptbahnhofの演出助手をやっています。
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演劇以外では、どんな感じですか?
大崎 
最近、パトレイバーにハマってますね。あとはM_Produceのリーディング公演を見ました。
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私も見ました。面白かったですね。
大崎 
面白かったですよね。あの時代の土田さんとか花田さんの戯曲の読後感に、しばらく出会ってないなあと、ふと思ったりして。
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そうそう、そういう感触でしたね。
大崎 
あの雰囲気や気分を京都っぽいと言うのかなと思いましたね。小さな声で「ちょっとここで立ち止まって感じてみない?」みたいなのが聞こえる。切なかったけど、楽しかったです。懐かしかったり寂しかったりな空気感で。好きですね。
イッパイアンテナ
同志社大学の学生劇団「同志社小劇場」のOBを中心に、2007年に旗揚げしたコメディ集団。京都を中心に活動中。 宇宙船や野球部の部室など、作品特有の空間を忠実に建て込んだ作品、また町家や銭湯、小学校など既存の空間を使った作品、主にはこの2種類の空間使いが特徴。メンバーの外部での活動も活発に行い、より自立した集団を目指し勢力的に活動を続けている。劇団の脚本・演出家、大?けんじ以外の役者による作・演出作品の上演企画「イッパイアンテナジャック」も不定期で開催。(公式サイトより)
ザゴーズPresents SHITAGOKORO vol.1
公演時期:2014/4/4。会場:二条 公○食堂。
Hauptbahnhof
Hauptbahhof(ハウプトバンホフ)は、金田一央紀によって2010年末に結成されたパフォーマンス団体です。読みにくいのと書きにくいので、「Hbf」と呼んでいただいてもかまいません。Hauptbahnhofはドイツ語で「中央駅」という意味。見知らぬ町にやってきても「中央駅」にとりあえず行けば町の大まかな形は見えてきます。そんな駅のような存在が演劇にもあっていい。演劇といってもどんなものを見ていいのかわかんないという人たち、演劇とは全く縁のないところにいた人たちや、これまでもこれからも演劇に携わっていく人たちにとって、とりあえず集まって自分の位置を確認したり、自分の活動の拠点にしたりする場所を作ろう、という気概で設立されました。(公式サイトより)

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大学は、ヒントを得る場所にすぎない

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どれが正解か分からない。何故かそうですよね。同じ作品でも本番なんて全て違う。
坂根 
全く違いますよね。劇場全体の空気感や、温度や、俳優の体調みたいな些細な事から全然変わってくるんですよね。舞台ってナマ物ですよね。だって、小さい事の全てが全体を構成していて、どれが一つ欠けても作品にはならない。
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そのうえ、それが完成品とはいえないし、まして良いものとは限らない。時間を巻き戻しても同じものにはならない。
坂根 
理想には近づけるかもしれませんけどね。でも何回やってもちょっとのずれはあるんだと思います。
__ 
そういう不確実なメディア、なんですよね。それを、造形大では学ばれた?
坂根 
僕は、大学はヒントをくれる場所だと考えているんですよ。舞台芸術はこのようなものだよ、昔はこういうものだったんだよ、という知識を教わって、じゃあ僕らはこうしてみよう、こういう仮説を立ててみよう、というのが大学でやるべき本当の事なんですよ。だって、そういう仕事なんだから。学校はそこには責任を持ってくれない。先生も見に来てくれるけれど、それも先生の好みだったりするし。それを鵜呑みにするべきじゃなくて、僕らが考える材料を貰っているんです。
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自分達の価値観の根拠を明確にしていく事で、自分達の考える「よいやり方」が研鑽されていくんですね。それはもしかしたら、本番の舞台上でも磨かれていく。

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優しさとはなにか

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コトリ会議の作品を目にする時にいつも思うんですが、とても雰囲気がいいですよね。
山本 
悪人が出てこないという事でしょうか。
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やっぱり俳優間の空気感が良い、という事だと思うんですよね。その人達のムードというか。生卵でいうと舞台上の人々が黄身で、白身の固い部分に客席があって、それは水っぽい白身とも行き来できて、黄身の薄い皮を通して舞台を見ているんですけど、コトリ会議ってあの皮膜を破いたり戻したり自由自在だなあと。輪郭が曖昧だけどはっきりと認識も出来る感じ。そうした、醒めながらも曖昧な、現実だとはっきり認識しているけれども白魚のように認識が逃げる感じ。そこは確実にコトリ会議にしかないなあと。サイトにもあるとおり、一生懸命になりすぎて少しおかしくなってしまった人、それはつまり現代に生きる我々全てだと思うんですけど、彼らのせいなのかなと。優しいけれど、おかしくなってしまった人。
山本 
よく僕は言うんですけど、奇人変人でくくるなと。僕もよく変人と言われるし、皆さんどこか変人だと思うんですよね。それは一般社会にもいて、軋轢と一生懸命戦って、壊れないようにしているんです。だから、簡単に変人として見られる人は出さない。
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そうですね。
山本 
僕の周りに、結構変人は多いように思えるんですが、でも彼ら自身が自分と戦ってるんですよね。

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劇場で上演している時しか出せない空気

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烏丸ストロークロック。私はこの5年くらい拝見しています。2010年の作品、「八月、鳩は還るか」。大変面白かったです。最後の、部屋の間取りを地面に書いてからのシーン。
阪本 
稽古場でいろいろ試してみてメンバー全員で創っていきました。
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痛々しいシーンでしたね。ごっこ遊び療法というか。あのシーンで、照明が回りながら落ちてきて、空間を閉じながら昇っていく演出が見事でした。あそこで一気に世界観が広がるようでした。さて、烏丸の芝居は、何というか空気感があるんですよね。客席を世界の中に取り込んでしまうような気がするんです。
阪本 
最近ようやく、烏丸のお芝居を客観的に見れるようになってきたんです。確かに柳沼さんが作った作品のイメージもあるんですけど。その、劇場で上演している時しか出せない空気ってあるじゃないですか。一緒にお客さんがいてしか体験出来ない空気が。
__ 
ええ。
阪本 
それには音響も照明も俳優も、もちろんお客さんも必要なんだなと、最近は思っています。
__ 
お客さんがいてこそ、というのはありますよね。それぞれの本番における観劇体験の仕組みを言葉で説明するのは、本当に沢山の説明をしないといけないと思っています。お客さんに与えたイメージで、劇世界が膨らんでいくのが基本的な構成だと思いますが。
阪本 
そこに、やる価値があるのかなと思うんです。そこが、他の芸術とは違うところはないかもしれないって。
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そうですね。しかも、大事な部分が崩れるとすぐ破綻するし。
阪本 
怖いですよね。編集が出来ないですからね。ダンスにしても同じですね。だから余計に魅力を感じるんだと思います。
「八月、鳩は還るか」
烏丸ストロークロックが2010年までの5年を掛けて創作したシリーズ「漂泊の家」。この作品はその総集編。公演時期:2010年3月5日~14日。会場:アトリエ劇研。

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肉迫

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今後、村松さんはどんな感じで攻めていかれますか?
村松 
イッパイアンテナを主に活動していくんですが、次回は東京での公演もあります。今後は関東での公演も多くしていきたいですね。
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なるほど。
村松 
それとは別に、マカロニフィンガーズでは色々な場所でやる事に興味があるんです。高杉とは青森のりんご園とか横浜中華街とかプールとかでやってみたいとか言っています。
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それは面白そうですね。
村松 
劇場ではない、親しみのあるその場所を生かしたミニマムな公演を行なっていきたいですね。二人共色んな所に行ってみたいという気持ちもあるので。
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少し前、京都ロマンポップの作曲担当の井村さんが、舞台に立っている演者が観客の興味と重なる事を導入にすべきという事を仰っていて。中華街のような特定の場所から、お客さんを世界に引きこむというのは一つの面白いアプローチだと思います。
村松 
ただ、難しいのはボーダーのお話で。カフェで公演するといっても、結局、お客さんのいる所が客席でこっちが舞台だ、みたいなカタチになってしまうんですよね。そこを如何に薄くしていくかが大きなネックで。どうしたらギリギリ近くのラインにまで寄せられるか。試行錯誤していますね。
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劇団衛星のようにお客さんを世界に取り込んで役割を与えるとか、WANDERING PARTYのようにお客さんを儀式演劇の参加者としてお面を被せたり。
村松 
なるほど。
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もしくは、ヨーロッパ企画のように、お客さんが近くに寄って来やすい空気感をプロデュースしたりとか・・・色々なやり方がありますよね。
京都ロマンポップ
2005年、当時立命館大学生であった向坂達矢(現・代表)、よりふじゆき(脚本家)を中心として旗揚げ。以後一年に2~3本のペースで公演。ポップな新劇というスタイルを取り、芸術的・哲学的テーマを基調とした演劇を製作する。
劇団衛星
京都の劇団。代表・演出は蓮行氏。既存のホールのみならず、寺社仏閣・教会・廃工場等「劇場ではない場所」で公演を数多く実施している。
WANDERING PARTY
2001年8月、結成。京都、大阪を中心に活動。「芸術と娯楽」は同義であることを追求すべく、現代美術、身体表現を換骨奪胎し、笑いと涙を誘う演劇づくりにいそしむ。2011年2月、解散。(公式サイトより)
ヨーロッパ企画
98年、同志社大学演劇サークル「同志社小劇場」内において上田、諏訪、永野によりユニット結成。00年、独立。「劇団」の枠にとらわれない活動方針で、京都を拠点に全国でフットワーク軽く活動中。(公式サイトより)

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