ホテルの雰囲気

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ホテルとラグビーが、THE ROB CARLTONの構成要素だそうですね。個人的な話、私もホテルでアルバイトしていた事があったんですよ。ドアマンと受付をやっていました。
ボブ 
そうなんですね。楽しいですよね、ホテルで働くという事は。ホテルは非日常だと思うんですよ。
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そうですね。
ボブ 
日常のようなホテルなんて、ちょっとがっかりするじゃないですか。まあホテルマンというのは演出するんですよ。出来るだけ胡散臭い格好や言葉遣いをしよう、とか。フランクなホテルマンもいらっしゃいますが、その対極にあるような、たとえば髪をガシガシに固めてピシピシ動くようなホテルマンがいたら嬉しいと思うんです。お客様は。芝居も同じように、お客様の理想像をしっかり具現化したいなと考えています。
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それはまさに役作りですね。
ボブ 
そこはやっぱり、しっかり演じてほしいところだと思うんですよ。だらっとされたら嫌なので。嘘でもいいから過剰にしてほしいですね。お芝居も、お客様を迎えてほしいんですよ。そこに見合った、それを越えた満足をしてほしいですから。しょうもないホテルには二度と行きたくないものですよ。
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そこが一番見えるところですからね。インテリアやタリフよりも。
ボブ 
そういう事ですね。もう一つの要素であるラグビーは、全員が高校のラグビー部だったからです。ラグビーって面白いんだよという事を、芝居を通して一人でも多くの人に伝えたいです。
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「トーストマスターズ」のラスト、ボブさんの正装で出てくるんですが、その衣裳がラグビーの・・・
ボブ 
ラグビージャージの(笑う)。あれはラガーマンの最高の正装ですから。
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最後に出てきた時、何故短パンになっていたのかと思いましたが、そういう事だったんですね。

タグ: ホテルの話 役作り=役割の分析 B級の美学 「変身願望」 優しい嘘 おふざけ あの公演の衣裳はこだわった 衣裳・ユニフォーム系


IN HER LINE

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さて、度胸と愛嬌に溢れた「IN HER THIRTIES」。10人の女性が一人の女性の30~40歳までを一年ずつ演じる作品。是常さんは32歳のコーナーを担当されていましたね。
是常 
そうですね。レトルトのQ本さんとシンメトリーでした。
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全体へのツッコミ役でしたね。大変良かったです。
是常 
永津さん演じる37歳の「私」がツッコミ甲斐がありましたね。あのお話の32歳は、結婚して仕事もこれから上向きでという時期で、そりゃその時期の私は突っ込むわな、とね。聞いてへんわ!その五年後。
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そうですね・・・。どんな思い出がありましたか。
是常 
あれは不思議な現場で。役者が10人いて、もう1チーム合わせると20人いて。だから一人の演出家から割いてもらえる時間はあまりなくて。どっちかと言うと、役者同士でディスカッションして作った部分が多いですね。華やかチームはいわゆる女の幸せが分かりにくい話になって、これはこれで良いよねと思わせるのがすごく難しい作業でした。自分の前の年齢の人が何を考えていて、そこを踏まえながら次の人に渡して行かなくてはいけない。それは本番入ってからも続きました。麗らかチームが本番をやっている上の階の楽屋で、「どういう気持ちで言ってます?」みたいな。38歳の永津さんの「私床上手やねん」っていう例の台詞があって、それに対するリアクションも年代によって違うんですよ。結婚して間もない31~34はドン引きしてる人が多くて、それ以降はまんざらでもなくなっていく、みたいな。
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確かに、あれは段階的に分かれましたね。リアクションが。
是常 
こっち側はパートナーがいて順調な訳じゃないですか。しかし35を挟んだ向かい側の自分が年下の恋人と・・・「!!」となって。「年々上達していく」とか聞いてへんわ!どう思っていいか一瞬分からんくなるというか。35から向こうは「へえ、そうなんだ」ってまんざらでもない、というグラデーションが見えたら面白いねと言い合ってました。
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それぞれの役作りと時系列が関わっていくんですよね。
是常 
役者達の個性や、自身の経験もあるし、私自身もこういう人生を歩む可能性がゼロではないんだなと。そういう無限の可能性を感じる公演でしたね。
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そうですね。麗らかチームと華やかチームの人生を比較しても面白いかもしれませんね。
是常 
シバイシマイの作家が両方見てくれて。どっちも見た方が面白かったそうです。
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インハーの皆さんに一言。
是常 
また何か、一緒にやりたいですね。今回のはワッとみんなで一気に集まって舞台を作って、ワッと解散したんです。今でもちょいちょい集まってるんですけどね。LINEでグループを作ったんですが、それがずっと、今でも頻繁に稼働してるんですよ。誰かの誕生日だったり、メンバーの舞台を見に行ったらその写真をアップしたり、飲みに行ってるメンバーが募集したり。
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大変、正統的なLINEの使い方をされていますね。
是常 
私も東京公演の時に水野伽奈子さんの公演に行ったのでその事を書いたり。いまだにビアガーデンに行ったりしてるですよ。本当にいい座組になりましたね。みんながみんなを尊敬しあって、面白がっている感じがしました。
TOKYO PLAYERS COLLECTION「IN HER THIRTIES」
公演時期:2014/3/27~31。会場:in→dependent theatre 2nd。

タグ: 役作り=役割の分析 劇団のおわり IN HER THIRTIES


またも振り出しへ・・・。

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髙橋さんにとって、よい俳優の条件とは?
髙橋 
そうですね、とても迷ってしまうんですけど・・・とにかく芝居に対して真摯である事。芝居を好きである事。かな、と思います。
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真摯さ。
髙橋 
奢らず、ひたむきに、でも卑屈にならず。自分と向き合う作業の連続なんです。でも、好きだからこそ。
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そう居続けられるって難しいですよね。髙橋さんは、それは出来ている?
髙橋 
うーん・・・でも、芝居の事は誰よりも好きという自信はあります。その上で精神的に健全で居続けられるようにしたいです。それは意外と難しいことで。
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では、演技するうえで、目の前のお客さんにどう感じてもらいたい、というのはありますか?
髙橋 
「あ、いるいるこんな人!」って思ってもらいたいです。例えば「あ、知り合いの井上さんだ」みたいに具体的な名前が出てくるぐらいの。逆に私個人を知る人には、「こんな髙橋幸子は初めて見る」って思ってもらえれば嬉しいです。
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「いつもの髙橋幸子じゃん」にはなりたくない、と。
髙橋 
そうですね。難しいですけど。でも、以前、出演した舞台をご覧下さった、ウチの劇団の演出家の宮田慶子さんが「こういう女いる!」って仰って下さって。それは物凄い褒め言葉を頂いたなと思いました。
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つまり、リアルさを感じさせたという事ですもんね。
髙橋 
身近さを感じてもらえたら。例えば、ちょっと愛嬌があるけど嫌な女とか。
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見るだけでムカつくけどやっぱり憎めないみたいな?
髙橋 
そうですね、誰にも思い当たるような。
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嫌だけど親近感を覚えさせる、って、物凄い境地かもしれない。素晴らしい役作りをされましたね。
髙橋 
いえ、途中で行方不明になったりします。
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行方不明になるとどうなるんですか?
髙橋 
めちゃくちゃ不安になりますね。ただ、「私はこうしたい」というのが一旦ゼロに戻るんです。シンプルなやり方に切り替えるので、結果的にはそこを通ったらいいのかなと思います。
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振り出しに戻れる。つまり、切り替えが早い。それが髙橋さんの強みなのかもしれませんね。
髙橋 
そうありたいと思っています。

タグ: 役作り=役割の分析 キャスティングについて 役をつかむ 迷っています