断片集の軸にあったもの

__ 
ひとつ、気になるシーンがあったんですよ。出村さん演じる長女が、新しく生まれた兄弟を受け取って、無表情で取り落としてしまうシーン。あの時に他の役者が全員、反応する演技を全くしていなかったんですよ。それがこう、何だかとてもリアルに感じたんです。
勝二 
ありがとうございます。ともすればオムニバス公演に取れてしまう構成の作品だったんですけどね。一応、僕と出村さんの夫婦役をなぞるみたいな軸があって、そのうちの一つのシーンとして。
__ 
ええ。
勝二 
この作品を作るにあたって、僕も家族関係についての資料で勉強したんです。今でこそよく言うようになったんですけど、虐待を受けた人が自分の子供にも虐待をしてしまうコトがあるかもしれないって。実はそれが分かったのは本当につい最近の事で、それが広まった僕らの世代が丁度、次に親になるんです。つまり、僕らがその負の連鎖を止めるべき世代なんですね。それを乗り越えた親の子達が手を取り合って生きていくという軸を作品に出したかった、というのはあったんじゃないかと思います。もちろん、それをはっきり出すというのもどうかと思ってたんですが。
__ 
素晴らしい。さらにそこに断片集としての良さが手伝いましたよね。俳優が自分の体験を語るという体裁があったので、一本の線として見ていました。
勝二 
出村さんの役は、愛情を受けられなかった子供が、自分の子供に対してどう接していいか分からなくなるという伏線があって。ロープの塊を落とした時の音が凄くて、全員自然に見てしまったんですよね。
__ 
そのロープ。赤いロープでしたが、色々な意味を持っているように見えたいい小道具でした。
勝二 
そうなんですよ。あれが来た時に色々な見立てが成立して。
__ 
様々な小道具、劇中劇による断片集仕立て。いやらしくない程度に有機的でバランスが良かったように思いました。
勝二 
ただ、お話として成り立っているのか?が不安な点もあったので、お話として着地させた部分はあります。投げっぱなしにしても良いと仰ってくださるお客さんもいたんですが・・・結婚とか男女とかの対立になぞらえて、綱引きをするシーンをラストに設けたんです。あれも賛否だったんです。
__ 
あの綱引きは大切なシーンだったと思いますけどね。
勝二 
それを僕の役と出村さんの役がやってもいいのか、と。とはいえ、そういう色々な反応が貰えた事が嬉しかったです。これまで練習してきた結果が出たなと思いました。

タグ: 結婚について 子供についてのイシュー 赤色 有機的に関わりあう


vol.397 勝二 繁

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2015/春
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勝二

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__ 
生まれて初めて「面白い」と思った経験を覚えていますか?
市川 
小学校1年の頃、交通事故に遭ったんですよ。面白い話かはわかんないですけど、近所の友達と蛇苺を摘みにいって、何個集めたか数えようとしたら道路に出てしまって、パッと見たら赤い車が走ってきて、弾き飛ばされたんです。手の中で蛇苺が潰れてしまって、地面に倒れながらそれが何個だったのかずっと気にしているんですよ。今でも引っかかっていて。運転手が出てきて「大丈夫か」と言ってきて、小学生が轢かれて真っ赤になっているのにそんな事が言える運転手が今思えば凄いなあとも思うけど。
__ 
その疑問が今でも引っかかっているんですね。それはきっと、蛇苺が潰れた事と強く関係していて。分析する訳じゃないですけど、潰れた苺に、ひかれてしまった自分を投影していて、「何個だったか」という質問を反芻する思考は手の中でぐちゃぐちゃになった蛇苺の光景をなぞっていて、それは生きている自分の生を裏側から確かめる行為なのかもしれませんね。
市川 
数えるのは苦手なんですけど、なぜか気になるんですよね。そういえば大学4回生の頃の作品で、沈黙劇なんですけど、女がずっと指の数を数えるシーンがあるんです。ト書きだけやたら豪華な作品で、指の数を数えたらいつか数が変わるんじゃないかという描写でした。

タグ: 赤色


「Sherry,Go home ~フランケンシュタインと赤い靴~」

__ 
前回公演「Sherry,Go home ~フランケンシュタインと赤い靴~」。大変面白かったです。美術品のような印象の作品でした。オーバルシアターの白い部屋に、宇宙の広がりがキュっとまとまった不思議な作品でしたね。その中で、Sun!!さんの存在感が似合っていて、途中から強い違和感を持ち始めて、それをサカイヒロトさんが客席と我々を繋いでいるというか。強い構造を持ち、なんか設定が不確かな少女が出てくるという、矛盾に支えられた作品でしたね。
坂本 
ありがとうございます。嬉しい感想です。サカイヒロトさんが仲立ちというのはまさにその通りで、最近のご自身のWI'REの作品でもサカイさんご自身がお客さんへ語りかける事があるんです。実は、サカイさんには最初はキャストではなく共同演出と美術をお願いしていたんですが、キャスティングが難航して。困っていたところへ「僕がセリフを喋ることもできますよ」と。で、試しに喋ってもらったらバッチリで。
__ 
なるほど。
坂本 
酸素が足りない宇宙船に密航するというのは日常生活では起こりえないシチュエーションなので、いかにリアリティをもたせるかについては話をしましたね。さらに、「Sherry,Go home」では、色々なメタファーを盛り込みました。チェリーパイ、赤ちゃんの声、ラジオ、この宇宙船は何を意味しているのか。
__ 
隠喩が散りばめられている。
坂本 
それらを最終的にひとつの絵としてお客さんに渡す。そうでなければお客さんが混乱するので。最後には、宇宙飛行士がチェリーパイの入っているカゴに耳を当て、ラジオを聴いているかのように宇宙のどこかにある少女の声を聴こうとする、という演技プランが出てきました。流石、でしたね。私が楽しんでましたね(笑う)。
__ 
いいシーンでしたね。
坂本 
サカイさんは演者としてSun!!ちゃんと向き合って感じた事を今度は美術家として作品にフィードバックして作っていかれたんです。サカイさんの中で循環するものが、劇空間として立ち上がっていく過程はとても面白かったです。
「Sherry,Go home ~フランケンシュタインと赤い靴~」
公演時期:2013/9/7~9。会場:オーバルギャラリー。

タグ: キャスティングについて 赤色 宇宙の話 外部活動を持ち帰る


赤い曖昧

__ 
生まれて初めて、面白いと思った経験は何ですか?
坂本 
生まれて初めてではないと思うんですが、幼稚園の時に先生がパンドラの箱のおはなしをしてくれて、それが面白いと思った経験がありますね。
__ 
パンドラの箱。
坂本 
たぶん。それと、小学校一年の時に童話の「赤いくつ」のダイジェスト版を読んで、それにハマりました。2つに共通するのは禁忌ですね。やっちゃだめ、というところから深くなったり発展していくのが面白いと思ったのかな。
__ 
「赤いくつ」って、どんな話でしたっけ。
坂本 
ある女の子が赤い靴を買ってもらってとても喜ぶんですけど、お母さんのお葬式にまでその靴を履いていってしまうんですね。それはもちろんけしからん事で、女の子には呪いが掛かってしまい、脱げなくなった赤い靴が勝手に踊り出すんです。そのまま踊って森の中にまで入っていってしまって、イバラで足が傷付いても踊りは止まらず、最後は木こりに両足を切断されて助かるという。
__ 
そんな話でしたね。キツイですね。
坂本 
でも子供向けの絵本だから、最後には女の子と木こりが笑顔で立っているというシーンで終わったと記憶してます。
__ 
無理矢理ですね。
坂本 
そうですね、無理矢理です。でも、潜在的な色気は隠していても見えますよね。男性が足を切るというのは残酷だけど、何かのメタファーなんだろうと思います。「フランケンシュタインと赤い靴」という副題もこのお話からとりました。

タグ: 赤色


面白い言い方がぽっと思いつく

__ 
丸山さんが初めて舞台に立ったのはどのような。
丸山 
小学生の頃、文化祭で生徒会が40分くらいの芝居をやったんです。加古川小学校で加古川コマンという役でした。半ズボンで赤いマントの。
__ 
最悪ですね。
丸山 
(笑う)大仰なドラの音がなって出てくるという役でした。ウケました。それが初めてです。
__ 
今、どんな役者になりたいですか?
丸山 
東映のヤクザ映画に出てはった、室田日出男さんという人の演技がめちゃめちゃ好きで。狂ってるような人なんですけど、哀愁と可笑しみがある人なんですよ。ああいう役者になりたいですね。
__ 
いつか、こういう演技が出来るようになりたいとかはありますか?
丸山 
今、わりと「笑いを取って来る」事を期待されるんです。自分自身としても、笑いが起きてないと怖いです。シーンとしたら、セリフが飛んでいる状況と一緒ですね。むっちゃ怖いんですよ。そんな事を思わんと、普通に演技をするようなのがしてみたいですね。
__ 
なるほど。
丸山 
舞台に立つ上での怖さが、人一倍あるんじゃないかと思うんです。ウケんかったらイヤやなと思って、雑になってしまう事もあるんです。丁寧に演技をしたいという欲求もあって、そこら辺の感情をうまくしたいなと。結構悩んでいて。
__ 
思うに、丸山さんの演技のイメージを伝える速度はとても早くて鋭くて。個人的にはそうした事が出来る人を天才と呼んでいるんですが、そうした演技のイメージ作りはどこから来るのですか?
丸山 
これは結構、良くないんですが・・・ゲネぐらいで気づきますね。「ああ、これや」と。下手したら、5回ある本番で2回目ぐらいで正解見つけて、みたいな。申し訳ないんですが。お客さんいないと、自分の中の何かがサボっちゃうんですね。ウケへんという不快感がないとサボっちゃうみたいで・・・。ウケを取るのが目的ではないセリフがあったとして、本番でお客さんを前にした時に、面白い言い方がぽっと思いつく。想定が出来てないんですね、良くないなあと思いつく度に思います。
__ 
考え始めるのが遅くても、発想の切れ味が鋭ければ、まだいいじゃないですか。
丸山 
そう言ってもらえると。でも、申し訳なく思いますね。

タグ: アドリブについて キャスティングについて 赤色 コメディリリーフ 文化祭前夜 いつか、こんな演技が出来たら


「Danke」の猫のインソール

__ 
今日はお話を伺えたお礼に、プレゼントがございます。どうぞ。
九鬼 
ありがとうございます。開けてもいいですか?
__ 
どうぞ。
九鬼 
(開ける)インソールだ。
__ 
ハサミで切ってもらって、サイズを調整出来るもののようです。赤色と猫が嫌いじゃなければ。
九鬼 
二つとも好きなんで、でも踏みつけにすると思うと辛いですね。
__ 
見えない部分のお洒落という事で。
九鬼 
ありがとうございます。

タグ: 赤色 プレゼント(装飾系)


atatのサムバッグ(赤)

__ 
今日はお話を伺えたお礼に、プレゼントを持って参りました。
榊  
わーうれしいー。もしや私にもらえるのかなって思ってて。
__ 
もちろんです。
榊  
ありがとうございます(開ける)これは・・・サムバッグ?入れ物なんですね。これめっちゃいいですね私赤好きなんですよー!「切符だってお菓子だってライターだって入れられる」。大阪に来たので、これに飴ちゃんを入れて配ります。すてきー。

タグ: 赤色 プレゼント(ポーチ系)


vol.283 榊 菜津美

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2013/春
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榊

赤いイヤリング

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがございます。
鳥井 
ありがとうございます。
__ 
大したものではありませんが、どうぞ。
鳥井 
ありがとうございます(開ける)。あ、かわいい。
__ 
付けられますか?
鳥井 
はい。赤、好きなんですよ。

タグ: 赤色 プレゼント(装飾系)


昔の題材、今の視点

__ 
お芝居を始めたのはどのようなきっかけがあるのでしょうか。
山田 
お芝居をどうやってはじめたらいいのかわからなくて、とりあえず生瀬勝久さんが好きだったので、そとばこまちの公演をAI・HALLにまで見に行ったんです。それが初めて見た小劇場で、その舞台には生瀬さんは退団されていていなかったんですが、ワークショップのチラシが挟み込まれていて、それに参加したのが最初です。そこで、色んな人と知り合ったり、公演を見に行ったり。
__ 
そして現在、突劇金魚に。入団されたのにはどのような理由がありますか?
山田 
劇団って、どうなってるんやろうという興味が最近出てきまして。公演制作の仕組みとか。あと、稽古場が近いのが大きいですね。サリngさんのお祖母さんの家だったそうですが。
__ 
あ、その理由が大きいんですね(笑う)。
山田 
もちろん、サリngさんの作品が好きだというのはありますけどね。以前は個人的な話が多かったのが、最近は普遍的な題材になってきたなあと思います。
__ 
個人的な題材。そういえば、「巨大シアワセ獣のホネ」にしても「ビリビリHAPPY」にしても、最後に主人公が旅立っていくラストだったと思うのですが、それが個人としての自立というテーマにまとまっていっているような印象はあります。
山田 
そうですね。「巨大」の時、ずっと川で生活している女の子が、川の向こうに見えるビルの赤いライトが怪獣に見えて、引き付けられるように行ってみたら特に何も無かった、その繰り返しみたいな。
__ 
「夏の残骸」では個人に迫っていくというよりは、部屋割が明確なアパートメントを舞台にして、そこで割り切れない生命を描くという感覚がありますね。これから、どんな風景が見えるのか楽しみです。
突劇金魚「巨大シアワセ獣のホネ」
公演時期:2011/2/2~7。会場:精華小劇場。
突劇金魚「ビリビリHAPPY」
公演時期:2009/11/25~29(大阪)、2010/2/23~24(東京)。会場:シアトリカル應典院(大阪)、こまばアゴラ劇場(東京)。

タグ: 赤色 「初めて芝居を見たお客さん」


質問 大塚 宣幸さんから ピンク地底人3号さんへ

__ 
前回インタビューさせて頂いた、大阪バンガー帝国の大塚さんから質問を頂いてきております。大塚さんはピンク色が好きなんだそうですが、だから勝負下着もピンクだそうで、「もちろんピンク地底人の勝負下着はピンク色なんですよね。そうでなかったら何色ですか?その理由は?」
3号 
あー、何かね。いまウチの稽古場で、客演の人達がパンツの色にこだわっているんですよ。派手なパンツを履いてくるんです。心持ちが変わるらしいですよ。赤いパンツを履いたら、精神が高揚するとかで。
__ 
なるほど。
3号 
竹子がふんどしを履いてくるとか、そういう話が出ています。僕自身は色にはこだわりません。でも、最近はちょっと履いてみようかなと思います。
大阪バンガー帝国
大阪バンガー帝国、それはおもしろいことをやるために集まった社会不適合者で形成された集団。舞台、CM、ラジオなどジャンルに捕らわれないアーティスト集団。現在は、お休み中である。

タグ: 下着の色 赤色


赤いハート柄のミニ湯たんぽ

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントをもって参りました。どうぞ。
片山 
あー! ありがとうございます。(開ける)かわいい! 湯たんぽですね。好きなんですよ。
__ 
あ、もうお気に入りのものがあるんですね。
片山 
でも持ち運び出来るものは無かったので。嬉しいです。サンタさんですね。
__ 
いえいえ。
片山 
ちょっと、持ち歩きたいと思います。稽古場が寒い事があるので。

タグ: 赤色


確実に何かが残っていくような

__ 
劇団しようよで拝見したのが、第二回公演「茶摘み」でしたね。面白かったです。一つの台本を2回繰り返すのが、延々と続く茶畑のループを表現していたように思います。
大原 
ありがとうございます。実は、2回目の公演をする前に、「京都だと面白い芝居を作れなくてもずるずると演劇を続けられちゃうぞ」って聞いたんです。大阪でも東京でも同じかもしれませんが。それは、凄く怖いなと思ったんですよね。
__ 
なるほど。
大原 
僕は好きな事をずっと続けられたらいいな、なんてこと思いたくはないです。将来結婚したり家庭を築いたりしたいと思っているんです。自分の表現が、いつかそこに結びついていったらいいなと思っています。「茶摘み」を書く時、確実に何かが残っていくような作品を作らなければならないと思って書きました。
__ 
どのような作品になったと思いますか?
大原 
実は、劇弾ジャスティスアーミーの時は自分の痛みを、見せびらかすじゃないですけど、それ自体を作品にしていたんですね。劇団しようよを旗揚げする時、もっと大きく広く伝わる作品を作りたいと考えました。が、その広げた世界に自分が追いつけていないなと。「茶摘み」では、自分が出来る事をしっかりやろうと思いました。あれ、実家が茶畑農家というのは実話なんです。
__ 
あ、そうなんですね。
大原 
大学卒業して第一回公演終わって、バイトして家に帰ったら「茶摘み手伝えよ」って言われて。僕は何をしているんだろうと。その衝動があの作品の核でした。そういう自分自身というノンフィクションから始まって、最後はフィクションで終わるというのがやりたかったんです。
__ 
最後に散らばる赤いビー玉が印象的でした。お茶の緑と赤は補色でしたね。
大原 
そうですよね。補色というのは大きなポイントなんです。「茶摘み」も、旗揚げ公演のチラシも反対の色の組合せを使っているんですよ。黄緑とピンク、オレンジにブルーの組合せ。
__ 
なるほど。
大原 
演出でも意識しますし、お話でも大きなヒントになります。僕、作品を色味から作るんですよ。まずそこがアイデアの取っ掛かりですね。まず、何色の芝居を作りたいかから考えていくと転がって行きますね。
劇団しようよvol.2「茶摘み」
公演時期:2011/9/2~2011/9/4。会場:アトリエ劇研。

タグ: 結婚について 赤色


赤いカード立て

__ 
今日はですね。お話を伺えたお礼にプレゼントがあります。
ハセ 
えー、いいんですか?
__ 
どうぞ。
ハセ 
ありがとうございます(興奮して開ける)。何ですか、これは?
__ 
カード立てですね。
ハセ 
(フライヤーを乗せて)おっ、すごい。かっこいい! え、いいんですか? 嬉しいなあ、ありがとうございます。

タグ: 赤色 プレゼント(ツール系)


「シティ派で」の思い出・1

__ 
一番最初のピース、ファッションショーでしたね。トミーさんがガン黒になって出てきましたね。
cosi 
似合ってましたよね。あれ、私めっちゃ可愛いと思ってて。でも本人はあれで褒められても嬉しくないって。
__ 
それから、彼女へのインタビューを挟んで、何だかよく分からない状態になった山村さんの。
cosi 
あれは80年代のクラブの、ヘンにカッコイイファッションだったんですよ。
__ 
ああ、何だか覚えがある。
cosi 
お前バカじゃねーの、みたいな。
__ 
まだキモイという言葉が生まれていない時代の。次の印象深かったピースはエアロビでしたね。あれは何だったんですか?
cosi 
あれは「アンチ保守化」というタイトルで。「80年代地下文化論」にコミュニティの内閉について書いてあったんですよ。そのコミュニティがアツければアツいほど閉じていく。でも、今見ると個人がそれだけで内閉しているように思えるんです。今クラブに行っても、下を向いて踊っている人が多い。自分の中だけで踊っているんです。でも、90年代のバンドが演奏しているクラブのホールに行ったらみんな上向きで踊っている。他人だけど、隣の人と楽しく踊るみたいな。そのムードと、エアロビ教室の楽しさって似通っている。これ、今の若モノ世代ではありえないなと。衝撃だったんですよ。
__ 
ええ。
cosi 
で、演劇を見に来るお客さんってちょっと内向的な人が多いと思うんですよ。だから、半分実験なんですけど、アトリエ劇研に来るお客さんを踊らせてみようと。
__ 
申し訳ないですが、私は後ろの方で見ていました。
cosi 
(笑う)2日目は誰も踊らなかったですね。そんな違いも面白かったです。
__ 
それから、妙な赤い全身タイツが出てきましたね。
cosi 
あれも80年代のヘンなカッコ良さですね。
__ 
それから、着替えタイムでしたね。あの時のトミーさんの服装は物凄くダサかったですね。
cosi 
どうしようもなかったですね、あれは(笑う)。ファッションが人の価値を決める訳ではないのに、ダサイ格好の人間が下に見られて締め出されるという傾向が80年代から強かったんですが、服に振り回される人を描きたかったんですよ。
__ 
あと、下らない会話のピースが。
cosi 
あれはトミーのですね。演劇じゃなく、ただの会話を見せたいと。それは平田オリザの静かな演劇と何が違うのか。会話を芝居やコミュニケーションとして捉えるのではなく、物体として見た時に、例えば街にいるギャルのとりとめない会話って面白いなと。突然話が切れたり、全然別のセリフにつながったり。でも携帯がなったら「Heyボス!」って言わなきゃならないという圧力もある。
__ 
それから、例のダンスが。ダンス?フォーメーションダンスと言えばいいのか。
cosi 
はい。あれは三角という図形をモチーフにヒエラルキーを表現しようという振り付けでした。最近chikinは三角にハマっていて。
__ 
ああ、図形としては単純なクセに他と調和しない形ですよね。不自然ですよね。

タグ: 赤色 静かな演劇と「出会う」


「なんじ」

__ 
さて、一番最後に吉川さんを拝見したのは精華演劇祭vol.9での「なんじ」という作品でした。たしか赤いドレスを着てましたよね?
吉川 
はい、着てました。
__ 
非常に面白く拝見しました。あれは、ご自身ではどのような公演でしたか?
吉川 
それまでに出演した2つの作品と比べて、考えた量も稽古した量も全然違いました。その分、得るものも大きい公演だったと思います。
__ 
量が違った。
吉川 
主役ってゆうプレッシャーもありましたし、一年前までお芝居を観たこともなかったし、演技をするにしたって、例えば声の出し方とか、こんなにおおげさに喋っていいのかなあとかいちいち分からなかったし。稽古が始まったあたりは言われたままにやる事しか出来なくて。「吉川さん、真ん中にいて」って言われたら「あ、すみません・・・」っていう感じで。
__ 
ええ。
吉川 
でも、次第に作品の事を考えるようになったんですよね。私はあのお話が好きなんですけど、作・演出の山崎さんにどんどん聞いていったんですね。「このお芝居をどうして書こうと思ったんですか?」とか。本人は聞かれたくなかったと思うんですけど、結構しつこく。でもそれで、なんじとの距離も短くなったと思います。
__ 
どのように変わりましたか?
吉川 
そうですね、山崎さんは私に、私が本当は持っているめちゃ汚い部分を出して貰いたかったらしくて、でも自分でも自分の事なんて全て分からないじゃないですか。どうしたら出るんだろうと最後まで悩んでいました。でも、周りの人たちの一言に助けられましたね。
__ 
最後には納得出来るものが出来た、と。
吉川 
とりあえず、あの時点で出来ることは全て出来たと思います。
__ 
素晴らしい。
悪い芝居Vol7.「なんじ」
公演時期:2008年4月2~6日。会場:精華小劇場。

タグ: 赤色


vol.101 吉川 莉早

フリー・その他。

2008/春
この人のインタビューページへ
吉川

___
確か、前回公演の劇場の中は舞台・客席問わず赤い紐がたくさん垂れ下がってましたけども。
たかつ
はい。垂らしてました。舞台の子に頼んで。
___
単刀直入に、あれは一体どういう意味があったんでしょうか。
たかつ
あれは、いわゆる赤い糸というのがテーマにあるので、そういう意味もありますし。後は自分を組織するものという意味で、血管を表していたり、自ら縛る蜘蛛の紐という意味、も付けてましたね。何か、やりながら「こう見えるなあ、ああ見えるなあ」と意味を付けていくのが凄く好きで。私も、村井も。
___
意味が後々結びついていくのが。
たかつ
面白いですね。何か、見えない所に糸があったりとか。
___
分かります。それは、作品作りの醍醐味ですよね。
たかつ
そうですね。
___
あと、お芝居自体の事についてお聞きしたいと思うのですが、かなりナチュラルな演技だったと思うんですが、ご自分では、あの芝居をどのように考えられているのでしょうか。例えば、たかつさんを含めた3人の会話のシーンで、凄くふざけた、外した感じの演技があったんですけど。ナチュラルとはまた違うのかなと。
たかつ
とにかく、「普通にやってほしい」とずっと言ってたんですよ。どうも他の二人はアドリブが苦手なようで、半エチュードの練習。
___
半エチュード。
たかつ
そうですね。一応台本はあって、その通りに進めようとはするんですけど「今そう思ってないのに言ったよね」ってのがあって。「もう台本とっぱらえ」って、私自分から台本を離したんですね。多分、1、2回から台本を取って、誰のセリフだ?みたいな事になりながら無理やり進めるという方向で。とにかく、セリフに頼らないで、と。役者も、「どれだけ自分がセリフに頼っていたかが分かった」って言ってました。

タグ: 赤色 はじまりのエチュード


カバー

__
そのですね。ヨーロッパの舞台は、いつも新鮮ですよね。
本多
そうですか。新鮮て。
__
「Windows5000」を見て思ったんですが。コンセプトが強くあって、俳優の掛け合いが強く訴えかけてくるものはないんですけれど、何故か見たことのないものを見ている気がします。というのはですね。何かのメディアから取って来たコピー舞台を見る機会が最近ありまして。もちろん、コピーなんて当然なんですが、それが一つの世界観からの丸ごとコピーだったりして。ちょっと、創造とか工夫の跡が見られなくてがっかりした事がありまして。で、ヨロパの舞台はこう、上田さんのオリジナルというか、常に新しいものを見ている気がしますね。見たことがない。
本多
「Windows5000」は、まあ毎回そうなんですけど、舞台上での段取りは決まっているんですが、それ以外は本当に生活する、っていう。
__
ええ。
本多
ねえ。やってて新鮮ですしねえ。
__
アジアンの持ってきたおにぎりのタッパーがあったじゃないですか。あのタッパーの白い濁りと、赤いおにぎりが透けているあたりが。
本多
生活感ありますね(笑う)。みんな部屋から、色々もって来てましたからね。
__
それが、全部消えましたからね。
本多
ええ。全部消えて、公園で立て看板だけがあって、皆がポツンとしていて。
__
ええ。
本多
めっちゃ受けるかと思ってたんですが。
__
シーン、でしたからね。
本多
やっぱり、ショックがあったんですかね(笑う)。友達に聞いたらショックだったそうで。
__
私もショックでしたね。
本多
それがやりたかったみたいですね。生活の営みが全て消えると。
__
ただ、トイレだけが残ってたじゃないですか。で、トイレのレバーのカバーだけが残っていたと。あれは、どういう・・・。
本多
あ、あれ気付いてたんですね。凄いですね。
__
いや、私は、カバーを取っていった方がいいかなあとか思ってたんですが。
本多
あれは、多分、元々公園にあったもので。市役所の二人も、撤去後にトイレの中まで見ないじゃないですか。で、残って。その残った感じが。何か哀しみみたいな。
__
そこか・・・。
本多
そうだったんじゃないですかね。
__
もう、2年くらい疑問だったんですが。
本多
ええ。
__
私は、取っていった方が美しかったのではないかと。
本多
いや、そこに気付いてたってのが凄いですよ。公園になっちゃった時、サイバーの人の部屋の斜面が滑り台だってのに気付いてた人も少なかったし。
__
ええ。
本多
でもそれが分かるように説明的にはせずに、明かりがついてすぐに消えるという。
__
いやー。その。残心ってあるじゃないですか。剣道でいう。
本多
ええ。
__
レバーカバーはあれかなあと思ってたんですが。失礼しました。
ヨーロッパ企画第20回公演「Windows5000」
公演時期:2006年3~4月。会場:滋賀・京都・東京各地にて。

タグ: 赤色 世界観の作り込み


野球

安田
高橋君は?野球はどこのファン?
__
伯母がトラキチなんで、受動的にタイガースファンですね。
安田
あ、ウチの筒井もトラキチガイ。サイトの日記もそんなんやで。
高橋
へえ。
安田
なんで伯母さん?
__
ここ、伯母の嫁いできた家なんですよ。
安田
ああ、知り合いだからか。
__
知り合いっていうか、身内ですから。
安田
ああ、ごめんごめん。
__
ここの家の人結構最近亡くなってるんですよ。
安田
気をつけな。大丈夫?何かないの?
__
あ、だからあのドア赤いんです。
安田
は?赤って魔除けなん?
__
ええ。
安田
あ、そうか。鳥居とかか。
__
この前ですね。面白い本を見つけまして。国ごとによる色へのイメージ図鑑というのがありまして。
安田
ああ、あるよね。アメリカだったら紫はアカンとか。
__
ええ。例えばアジア圏だと黄色は軽薄みたいだとか、緑はヨーロッパだと高貴な色だから悪魔の象徴だとか。
安田
うん、え?
__
赤は大体どの国でも血を連想させるみたいなんですけど、鳥居とか参考にして。
安田
風水か。
__
まあ。
安田
間違ってたら偉いことやで。

タグ: 赤色 黄色


vol.17 安田 一平

フリー・その他。

2006年以前
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安田