そこにしかない自由さ

__ 
IN SITUでやってきた事を伺ってきましたが、では、IN SITUでしか出来ない事が伺えたらと思います。いかがでしょうか。
大石 
一つは自由度の高さなのかな。芝居に対する切り込みの角度というか。僕は作家ではないので、そういう自由さはあると思います。
__ 
大石さんにとって、魅力的な俳優とは。
大石 
自分の良さを分かっている人は見ていて気持ちいいですね。それから、言葉に対して誠実な人。おざなりに台詞を言ってしまうのではなく、テクストを理解して構成立ててくる。そういう人の台詞は濁り無くすっと入ってくる気がします。あと、がむしゃらな人。矛盾してるかもしれませんけど、演劇に命を掛けて、自分の生活に影響が出るくらい、役と自分が同化していく人には憧れますね。僕は絶対、そういう事が出来ないので。

タグ: 役をつかむ 「異なる角度から」 わたしとわたしの矛盾


鳥公園「緑子の部屋」

__ 
今回は鳥公園の作家・演出家である西尾佳織さんにお話を伺います。さきほど「緑子の部屋」の大阪公演の夜の回が終わったばかりですね。とても面白かったです。
西尾 
ありがとうございます。
__ 
タイトルからは想像が出来なかったんですが、人間同士の「対話」をめぐる作品でしたね。言ってしまえば、人種を始めとする様々な差異から発する差別心が生活の中でどのように顔を出すのか、が大きいテーマだったんじゃないかと思います。持論ですが、今後日本は30年程度を掛けてだんだんと多民族社会になっていくんじゃないかと思っています。すると意識すらしていなかった差別心に突如出会う事になり、非常に戸惑う事になるのではないか。もちろん対話は色々なレベルで行われていく筈ですが。さて、「緑子の部屋」。演劇として非常に面白かったです。配役の切り替え方、空間の使い方がとかユニークで、語数の少ない詩が読まれた時の広がりのような印象を受けました。私が気になったのはラストシーン。「対話」が一方的にシャットダウンされてしまうという描写がありましたね。
西尾 
一方的、そうか、はい。
__ 
何というか、絶望を感じたんです。同棲している彼女と彼の会話。説明の難しい悩みを武井翔子さん演じる彼女は抱えていた。浅井浩介さん演じる彼は見るからに疲れていて、結論も出ないまま途中で対話を打ちきってしまった。こういう場面を見るにつけ、まずは対話する相手を受け入れる姿勢を持つべき、とは思うんです。でも、相手を許容しあう対話が全てを解決するかというと、それはどうなんだろう・・・?そこは個人的に悩んでいるんですが。
西尾 
ありがとうございます。嬉しいです。そうなんですよね、差別の心があるというのは、ダメだと言われても無くならないと思うんですよね。誰でも、何かに対して偏見とか差別心を持っているんだよなあ、って。無菌状態なんてありえないんだと思うんです。
__ 
確かにそうですね。
西尾 
一体、自分はどういう色眼鏡を掛けているのか?いや、自分の目自体にそういうものが備わっているのかもしれない。そういう事込みで考えていかないといけない。難しいですよね、話すって。
__ 
色眼鏡というより、私の眼球にそれが入っている。
西尾 
じゃあ目をえぐり出せるかというと、それが良いとは全く言えない。
__ 
と言って我々は被差別者にはなれないから、彼らの気持ちを想像も代弁も出来ない。そんな絶望がありますね。
西尾 
実は「我々」の中でも差別をし合っているんじゃないかと。種類は違うけれども、さらに差別し合っているのかもしれない。
__ 
というと?同じカテゴリー内の差別?
西尾 
今、次に演出をする作品の関係でセクシュアルマイノリティの問題を日々考えているんですけど、LGBTの中でもゲイの人たちの発言が強かったり、トランスの人同士でも、性別適合手術をしている人が手術までは望まない人に「そんなのは本当に苦しんでない」と言ったりすることがあると聞いて。でも、きっとそうだろうなと思うんです。関係ない立場の人はもっと無関心で、素朴に「それは大変だろうねぇ」ぐらいに処理することしか出来ないことが多いと思うから。
__ 
なるほど。
西尾 
「当事者」としての切実さがあるからこそ、同じカテゴリーに入れられている人同士の間で、差異にたいする意識がより強く働いてしまうこともあるんだろうかと、思った事があります。
鳥公園
2007年7月結成。作・演出の西尾佳織と俳優・デザインの森すみれによる演劇ユニット。「正しさ」から外れながらも確かに存在するものたちに、少しトボケた角度から、柔らかな光を当てようと試みている。モノの質感をそのままに手渡す言葉と美術、「存在してしまっていること」にどこまでも付き合おうとする演出が特徴。11年10月、「おねしょ沼の終わらない温かさについて」でフェスティバル/トーキョー11公募プログラム参加。12年2月、大阪市立芸術創造館主催・芸創CONNECT vol.5にて「すがれる」が優秀賞受賞。12年7月、広島市立美術館主催・ゲンビどこでも企画公募にて、「待つこと、こらえること」が粟田大輔賞受賞。同年9月、同作品が3331EXPO「おどりのば」スカラシップ受賞。鳥取、北九州、広島、大阪など、東京以外の様々な土地での滞在制作も積極的に行っている。(公式サイトより)
鳥公園「緑子の部屋」
公演時期:2014/3/21~23(大阪)、2014/3/26~31(東京)。会場:芸術創造館(大阪)、3331 Arts Chiyoda B104(東京)。

タグ: カテゴライズされる俳優 「異なる角度から」 ヘイトスピーチ ユニークな作品あります 鳥公園という場所


チーク

silsil 
この作品、角度によって表情が変わるんですよ。
___ 
輪郭も無いですしね。
silsil 
不思議なもので、離れるとエッジが見えるという人もいますね。
___ 
チークが年々濃くなっていく気がしますが、いかがでしょうか。
silsil 
そうですね、気持ちがここに集中してるからかもしれないですね。目のあたりに。

タグ: 「異なる角度から」


vol.311 silsil

フリー・その他。

2013/春
この人のインタビューページへ
silsil

四角い傷跡


(撮影:末山孝如)
__ 
末山さんは小売店の店長でもあると同時に、写真家であり劇作家・演出家でもあるんですよね。お店としては大丈夫なんですか?
末山 
ありがたいことに、意外と大丈夫です。写真は大体、休みの日とかに撮っています。仕事に差し支えない範囲でやっています。忙しいと、中々稽古場には行けないんですが。
__ 
写真はいつから撮り始めたのでしょうか。
末山 
学生劇団時代にチラシを作ったりしていて。何かを作るのっていいなあと思って。それから、結婚式場の撮影を担当する部署に就いたんです。ただ、一眼も触った事がない状態だったうえに激務で、すぐ辞めてしまって。でも、何だか悔しいというか情けない気がして。その延長で、写真を趣味で撮り始めました。
__ 
なるほど。
末山 
今は、演劇のチラシ写真の撮影とデザインも手がけています。資料を持って来ました。
__ 
ありがとうございます!(受け取る)あ、何色何番のプラスチック・ガールや、宗岡さんのチラシがありますね。
末山 
出ましたね。
__ 
宗岡さんのこのチラシ、撮影の時のUstream見ました。年末に。面白かったです。末山さんは、人物を撮る時にどういう事に気を配っていますか?
末山 
まずは明かりと、なるべく作りすぎない感じの表情が撮れたらいいなと思います。ポーズは細かく指定するんですけど。
__ 
細かい指定・・・例えばこの十中連合の「濡れると、乾く」は。
末山 
水浸しの世界で、身を寄せてこじんまりと生きていこうという雰囲気が出たらいいなあと。人物を撮る時は、この人のこの表情はあんまり見いひんやろう、とか、実はこの角度いいよね、みたいな。意外な感じが見えてそれがいい表情だと、いいなあと思っています。
__ 
意外な面。
末山 
ピンク地底人2号さんとか、四方香菜さんとか。
__ 
あ、分かると思います。全然知らない人に見えますよね。寂しそうな表情が見事でした。写真を見た人に、どう思ってもらいたいですか?
末山 
場合によりますけど、女の子の写真を撮る時は「意外と可愛いやん」と思ってもらいたいですね。
何色何番
京都の片隅にてお芝居の活動をしています。(主に京都市内の北側にて)たかつかな と 村井春也。(むらいはるな)の二人で構成されています。よく「女の子らしい芝居だ」と評されるのですが、二人とも女の子なのでそりゃあそうだろうなと思います。等身大の生活(外世界)と自分(内世界)を、基本的に地味に、時々派手に創り上げます。毎公演ごとに色(テーマ)を決めて企画を練り、御馴染さんやその色に合った方を招いて、ユニット形式で公演を打っています。年に2回程の公演を心がけています。(公式サイトより)
十中連合
2009年大谷大学演劇部劇団蒲団座を母体に旗揚げ。京都を中心に現在5名で活動中。渡邉のSF(少し不思議)な脚本を元に、悲しいことも楽しいことも全て「茶番劇」に作り変えてしまう。(公式サイトより)

タグ: 「異なる角度から」 何色何番 舞台撮影について Ustreamの話題 意外にも・・・


剥いでも剥いでも

__ 
これまで、かのうとおっさんを変えた作品はありますか。
有北 
「青春再来~」は大きい影響がありましたね。
__ 
あの作品も、どうしようもない穀潰しばっかりでしたね。
有北 
そういう人々を主に描くのがとても楽しかったんです。それを再認識しました。「セクシー先生」という作品でもそう思ったんですが、僕が演じた男子中学生役はロクでもない事ばかり考える奴なんですけどちゃんと全部バチがあたるんです。罰が当たるべきだと思っているんでしょうね。
__ 
それが、かのうとおっさん学におけるモラル?
有北 
そうですね、悪い主人公は、最後には救われるべきじゃないんです。打算でしか動いていなかった女は輪廻の末に下級妖怪に生まれ変わったりするし。現実は、そんなものだと思うんですよ。棚ボタ的に恵まれている人はいますけど、悪い事をした人にはそれなりの罰が当たるんです。物語は描きようでなんとでも前向きになるんですが。
__ 
禊ぎ、ですね。露悪的な彼らは天罰を受ける、が、結局クズのまま生き続ける。人間を性悪説的に捉えながらも根底では愛しているのではないかと「青春再来~」を見た時に思いました。
有北 
人間への愛はありますよ。ああ、この人ホンマはこういう人なんやなと思った時に喜びを感じやすいです。表面的な嘘とか取り繕いはすぐ分かってしまうんです。何かね、僕は非常にナイーブなので。そこをね、剥いで行きたいです。
__ 
いま剥ぎたいのは?
有北 
最近は女性に関して興味がありますね。巷にある物語では女性を理想化して描かれる事が多いですが、ちょっとやっぱり、そういうのは違うなと。女性は年代に関わらず、かなり打算で行動していると思うんです。僕もフェミニンだとよく言われるので、分かるつもりです。

タグ: 「異なる角度から」 ユニークな作品あります


__ 
今回の悪い芝居「カナヅチ女、夜泳ぐ」。どんな経緯で出演が決まったのでしょうか。
村上 
柿喰う客の「恋人としては無理」ツアーで大阪公演に山崎さんにゲストで出てもらったのが最初です。それから山崎さんが東京で公演をするたびに何回か誘って頂いたんですけど、日程が被っていて中々行けなかったんですね。それで初めて見たのが前作の「駄々の塊です」で、それがすごく面白かったんです。終演後に詳しい出演依頼を聞いてすぐに出ますと返事しました。
__ 
いま、悪い芝居の稽古はどんな感じでしょうか。
村上 
今は進行を急いでいるという訳ではなく(5月19日時点)、関係性であるとか、モヤモヤしたものを整理せずそのまま表現するという作り方なんです。普通はもっと分解して整理していくと思うんですけど、むしろ整理を付けないという事を今山崎さんは言ってますね。僕はそういう作り方は想像していなかったんです。台本をもらって、稽古の期間内、期日までに最短距離で仕上げるスケジュールを考えるのが僕の癖なんですけど、今回はまだじっくりやってますね。モヤモヤしたものはそのまま置いといていいよ、と。
__ 
そこを見せたいからですね。面白そうですね。手応えとしては。
村上 
難しいですけど、考えるのが面白いです。だから大丈夫なのかなと(笑う)何とかなるんじゃないかなと。
__ 
稽古の仕方については。
村上 
ダメ出しするときに、「ここはこうだ」とか、役者に100%の答えを求めるようなやり方じゃないんですよ。今回「う~ん、分からない」というのを出す演出だからかもしれませんが。ダメ出し、色んな角度から考えるんですよ。さっきの稽古でやったシーンは作品として成立しているけど、別の角度から見たらこうだよ、みたいな。一つ一つの事を聞いて行ったら翻弄されるんですけど、山崎さんから見たらバランスが取れているんじゃないかなと思います。
__ 
役者の方向性は決めないという事なんですね。
村上 
でも、「今どう思ってやったの?」と聞かれて、それに対する否定とかはないんですけど。
__ 
役者にとったらある意味辛いかもしれませんね。
村上 
そうですね。器用な人なら楽しんで出来るのかもしれませんけど。でもそれって、まさしくこれからの自分に必要な能力なんですね。自分で決めるって。その役者だけに演出がつきっきりになる訳ではないし。よく回る独楽より、自分で考える駒になりたいですね。
__ 
フリーになる事を決めた村上さんなら、きっと楽だと思います。
村上 
いえいえ、苦戦していますよ。
悪い芝居vol.13『カナヅチ女、夜泳ぐ』
公演時期:2012/06/13~20(大阪)、2012/07/10~16(東京)。会場:in→dependent theatre 2nd(大阪)、王子小劇場(東京)。
「恋人としては無理」全国ツアー
柿喰う客作品「恋人としては無理」の全国ツアー。横浜、福岡、大阪、札幌、愛知などで公演。
悪い芝居vol.12「駄々の塊です」
公演時期:2011/11/2~2011/11/9(京都)、2011/11/17~2011/11/21(東京)。会場:ART COMPLEX 1928(京都)、王子小劇場(東京)。

タグ: 「異なる角度から」 王子小劇場


vol.239 村上 誠基

フリー・その他。

2012/春
この人のインタビューページへ
村上

[model:unkei]

__ 
私が初めて世田谷シルクに出会ったのは去年の末でしたね。15 minutes madeでした。あの時の作品、面白かったです。
堀川 
ありがとうございます。
__ 
先ほどワークショップの件で仰っていた通り、俳優がモノローグを言う時には客席正面にまっすぐに向かっていましたね。堀川さんにとって、俳優にそういう台詞の出し方を求めるのはどうしてですか?
堀川 
普通に台詞を言うのは面白くないなと思っていて・・・私は元々、山の手事情社という前衛的な作品を作るカンパニーに研修生として入っていたんです。だから演劇の面白さを追求する時に、普通は気付かない角度から考えるようにしているんだと思います。
__ 
なるほど。
堀川 
あの作品では他にも、背景に文字が流れたりとか出演者が懐中電灯で自分を照らしたりとか。会話シーンも、内面の吐露だけではなく、見せ方を色々工夫してた気がします。
__ 
確かに、会話シーンはあくまで構成要素として扱われていましたね。
堀川 
対話は本公演でもやるんですけど、ぱっぱと切り替わるような、身体表現やダンスがめまぐるしく変わる構成にする事が多いです。
__ 
ああ、だからちょっと不思議な感覚だったんですよね。映像アート作品をみている感覚がありました。
15 Minutes Made
東京の劇団・Mrs.fictionsによるショーケース公演。6団体がそれぞれ15分程度の作品を上演する。

タグ: 「異なる角度から」 工夫する俳優 前衛は手法から作る人々を指す


おじさんについて

合田 
上の世代の人の事をばかにしてしまうかもしれませんけど・・・例えば、パパと一緒に下着洗わないでとか、年頃の娘に煙たがられるおじさんの、哀愁を誘うエピソードが一般的にあるわけじゃないですか。
__ 
ありますね。
合田 
そこに立ってるだけで、そういう情報がまといつくんですよね。そういうのとは違うおっさんもいるかもしれないですけど、そこに立ってるだけで悲しい存在、一緒に舞台に立っていただけたらと思いますね。
__ 
私もちょっと角度は違いますけど、面白いと思っています。ストリップ小屋の客席のおっさん。
合田 
あ、行った事ないです。
__ 
面白いですよ。ストリップ小屋ってある意味健全で。舞台上のストリッパーもいいですが、その下の客席で盛り上がってるおっさんや、飽きて寝ているお爺さんとか。マドンナに沸く男性というのが昔から好きなんですが、何だか、生命そのものって感じがするんですよね。
合田 
めっちゃわかります。実はおっさんって、幸薄そうな雰囲気でも、かっこいいんですよね。はげてて、情けなさそうで、小腹が出てても、ほんまはかっこいいんですよね。

タグ: 「異なる角度から」 「おじさん」について


もっと情報を取りに行こうよ!

__ 
そうですか、東京とは作品の仕上がりが違いますか・・・。そう、私先月、東京に行って芝居を沢山観てきたんですよ。本当に不思議なんですが、京都と東京では俳優の身体性がまるっきりと言っていいほど違うように感じます。いや、単なる「感じ」としかいいようがないものですが。
杉原 
違いますよね。僕も東京の方で木ノ下歌舞伎『勧進帳』や、キレなかった14才りたーんず『14歳の国』など演出をさせて頂いたなかで感じたのは、リズム感が違う気がします。
__ 
リズム感。どのような。
杉原 
東京は16ビートのエンドレス、京都は裏打ち4拍みたいな。この半年東京で演出していたので、京都のリズムを取り戻すのに少し時間が掛かりましたね(笑)。
__ 
面白い!そういうのがあるんですね。ちょっとだけですが分かります。東京の俳優の身体は非常によくコントロールされていて、凄く見やすいように感じました。反面、京都は俳優の内面から出る味を重視しているような気がする。1ヶ月、劇研でそういう興味深い体験が出来るでしょうね。
杉原 
そういう面からもHAPPLAYは面白いと思います。というか、この面子が揃うなんて考えられないですよ。2年後とかには絶対伝説になる企画だと思います。よくこの団体が同じ劇場で1ヶ月も!って。
__ 
見逃したらもう、惜しいですよね。わざわざ東京に行かなくてはならない。
杉原 
悲しい事に、僕の周りで東京からのHAPPLAY参加団体を知っている人が本当に少ないんですよ。僕は東京と関西を行ったり来たりしているからかもしれませんけど、芝居をやっていく上で、同世代の評価されている団体を知らないってどうかなと思います。ぜんぜん違う面白い事を考えて実験して、広く評価されていて。
__ 
ロロとかね。
杉原 
もっと情報を取りに行こうよ!って思います。同世代が何をしているか、何で盛り上がっているかを知るともっと面白いアイデアが生まれるって絶対。そういう勉強をしないで「大きくなりたい」と言ってても、ふーんって思っちゃいますね。もったいない。25歳以下限定の通し券も余ってるんです(2010/10/24時点)。本当に、若い人に経験してもらいたいから限定なんですけどね・・・。
木ノ下歌舞伎
歴史的な文脈を踏まえた上で現行の歌舞伎にとらわれず新たな切り口から歌舞伎の演目を上演し、歌舞伎と同時代の舞台芸術を取り巻くムーブメントの惹起を企図する。あらゆる角度から歌舞伎にアプローチするため、主宰・木ノ下裕一が指針を示しながら、さまざまな演出家による作品を上演するという体制で、京都を中心に2006年より活動を展開している。(公式サイトより)
劇団ロロ
2009年結成。主宰・三浦直之氏。脚本・演出をつとめる三浦直之が第一回作品『家族のこと、その他のたくさんのこと』で王子小劇場「筆に覚えあり戯曲募集」“史上初”の受賞を果たし、結成。物語への愛情と敬意を込めつつ、演劇で遊びまくる。(公式サイトより)

タグ: 「異なる角度から」 伝説的な公演


演劇シーン

__ 
次の『教育』。すごく前衛的な作品になりそうですね。村上さんとしては、それを見たお客さんにどう感じてもらいたいのでしょう。
村上 
『教育』に限らずなんですが、やっぱり、演劇に興奮してほしいんですね。それは作品を見て、だけじゃなくて、演劇シーン全体、僕らだけじゃなくて。
__ 
演劇シーンを楽しむ。
村上 
演劇シーンの中でやっているんだなあと最近感じているんですよね。たとえば(ミニドーナツを机にあける。その内の一つを指して)これだけ見ても面白くないんですよ、たぶん。この全体の中の一つだから面白い、というのがあるんじゃないかと。いろんな味があるんですよ。いちごとか、チョコレートとか。
__ 
色々な人が同じ時期に手の届く範囲で色々やっている感覚。
村上 
そうです。やっぱり、追いかけられる範囲で同時期に幾つかの団体がやってるのっていいですよね。それを感じたのは、大学の時、学内で公演をしようと思ったら劇場を半年前から申請をしなきゃならないんですよ。そういう制度があるのが、まあちょっと、自由度がないな、という感じがしていたんです。あ、あいつやるんや。じゃあ、俺も違う角度からやってやろう。っていう衝動を作品でやりあえたらいいなと思ってます。
__ 
私は最近、いわゆるショーケースを見る事が多いんですよ。いろんな団体が、15~30分くらいの短い時間でそれぞれの作品を上演する。バラエティ感がすごく楽しいんですよね。もしかしたら、私が演劇という村の一員だから味わえるものもあるかもしれないなと。演劇村って批判的に言われてますけど、もし村って悪い意味があったとしても、実は面白いと思える部分もあるんじゃないかと。例えば一人でも知り合いが出ていたら段違いに面白かったり、とか。あ、もちろんそれは作品自体のおもしろさとは別ですけど。
村上 
ネガティブに捉える必要はないですよね。
__ 
劇団員嫌いとか、ショッキングな言葉もありますしね。
村上 
でも、「劇団員」いいですよね。感覚としては、周りも最近その抵抗は薄くなっているように思いますね。プロデュース公演も一時期よりは、やっぱり減った印象があるし。劇団員と一緒にやるというのにこだわっている劇団って僕は応援したくなります。

タグ: 「異なる角度から」


歩いていく

__ 
さて、今後、石川さんはどんな感じで攻めていかれますか。
四葉 
そうですね。私自身としては、演劇の世界に残るかどうかは分からないんですけど、一生関わりたいなと思っています。いかにこの面白いものを世の中に広めていけるか、という意識もありますし、演劇自体を他の色んな角度から見ていきたいという思いもあります。
__ 
というと。
四葉 
抽象的な言い方になりますけど、演劇には色々な見方・関わり方があるんじゃないかなと思うんですが、それを作りだしていきたいと思うんです。役者も機会があればやりたいし、書くのも、または企画するのもやってみたいですね。私が人生の中で芝居でどれだけ遊べるか、という。私は多分、一生芝居と一緒に歩いていくと思いますね。
__ 
ご自身で、どうしてそこまで演劇が好きなんだと思われますか?
四葉 
うーん。ハマりこんだら抜けられないタイプなんだと思うんですね。何だかんだいって、好きな事をずっとやっている人をかっこいいと思うんですね。視野が狭くなるのは怖いんですが、でもこれを中心にして色々な人と会っていければ、いろんな人や物事を繋げていければと。で、今までやってきた演劇を選んだんですよ。両親にも、これは譲れないから、と言ってますね。
__ 
なるほど。

タグ: 「異なる角度から」 今後の攻め方


方法

__
演出の方法として、何か注意されている事はありますか。
肥田
方法・・・。稽古場で僕がしょっちゅう言っているのが、「素敵にならないように」ってことなんですけど。
__
ああ(笑う)。
肥田
ホントは素敵なものを見せたいんですけど。観客の心を動かすような作品をもちろん見せたいんです。が、例えば悲しいシーンで悲しい演技をすると、それが逆にあざとくなっちゃって。
__
はい。
肥田
僕がお客さんに感じ取ってもらいたいものがあっても、それをあざとく表現してしまうと、お客さんは引いてしまって、それが通じなくなってしまうんじゃないかっていうのがあって。
__
はい。
肥田
だから、それを避けるために僕が言うのが。
__
「素敵にならないように」。
肥田
そうです。
__
とてもよく分かります。嫌らしくならないように、という事ですよね。
肥田
例えば、ちょっと良い感じのセリフを言うシーンで、こう、パンツを直しながら言ってみてくださいとか。脇の下掻きながら言って見て下さい、とか。
__
ああ・・・。
肥田
なるべく笑わせて、その中でちょっと、心を動かしたいなと思っていて。誰かが言っていたんですけど、「真理は微笑の中で語られる」っていう言葉があって。
__
はい。
肥田
真面目くさってセリフをしゃべられても、鼻に付くっていう場面があると思っていて。だからなるべく、笑える作品にしたいなと思っていて。でも、笑えるだけの作品でもつまらないなと思っていて。
__
それは、元からある芝居の定型、つまり走ったり叫んだり、ある感情を現すセリフをその感情で読んだりとか、それを崩すのではなくて、元からそれを念頭に置かないように、自然な形でテーマを口にさせるというイメージでしょうか。
肥田
うーん。そうですね。
__
崩すのではなく。
肥田
うん、崩すと言うよりは、別の角度から見せるという感じかな。だから発声練習とかもしないし。
__
それは素晴らしい。そりゃいいですね。
肥田
何か、ルーティンワークみたいな稽古をしちゃうと、どんどん何か、自分で考えないでやってしまうようになるみたいな。
__
台本と他人の演技に依存してしまうと。
肥田
こういう時はこういう風に演技すればいいんだ、みたいな型にあてはめてやられると、つまんないと思うし。
__
それは誤解の無いように言うと、アドリブで演技しろとか、そういう事とは違いますよね。
肥田
あ、それは違いますね。
__
但し、芝居の稽古をするときは毎回違う事をやれと、そういう・・・。
肥田
ああ、毎回違う演技をしてくれると、演出もどんどんアイデアが出てきていいと思うんですけど。そうはなってないですね。今のところ。
__
ああ。
肥田
大体僕が、指示を出して俳優がやってみて、で思いもよらない事をして来てくれるという事は現在はあまりないですね。どうしたらいいのかなと思うんですけど。
__
サッカー選手の持つ、アイデアみたいのがまだ稽古場にはないと。
肥田
そうですね。

タグ: 「異なる角度から」 役者の儀式・ルーティン