ク・ビレ邸”で「青蛾の夜會」

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わたしがせんのさんに初めてお会いしたのは、「青蛾の夜會」でした。毎月、ここク・ビレ邸で開催されるダンス・演劇・演奏等々のLIVEで、アバンギャルドな顔ぶれが印象的です。ク・ビレ邸の雰囲気もあってか、とても成熟したイベントというイメージがあるんです。
せん 
ク・ビレ邸は築40~50年の長屋をリフォームした空間なんですよね。ここ、北加賀屋は50年代から70年代あたりまで、造船業が盛んで栄えていたんです。でも時代が流れて、段々と廃れて行って。ご老人が多く、空家も多くなる。景気も悪くなってしまって、だから誰も使っていない建物が増えていったんです。
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そうですね。
せん 
町を再生するのだったら、普通は古いものを壊して新しいものを作るのかもしれません。でも、それでいいのか。もっと面白い有効活用はないのか。そこで、北加賀屋の土地をもっている千島土地という不動産会社が、アートのチカラで町を再生しようというプロジェクト「北加賀屋クリエイティブ・ビレッジ(KCV)構想」を立ち上げたんです。空家や廃工場なんかをリノベーションして、アーティストの活動拠点に変えて行く、たとえばギャラリーとかアートスペース、カフェやアトリエなどです。その中でク・ビレ邸は、LIVEバーという形を取りながらも、KCV構想の中でのインフォメーションセンターを担う場所でも実はあって。
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なるほど。
せん 
色んな事をしている人がそこらにいるので、ここに来れば誰が何をしているのかが分かる、という場所なんですね。まあ、このあたりに住んでいる人たちはみんな、千島土地から土地を借りてますので、貸し手と借り手の関係にありますから、そういい関係とは言えませんよね。極端に言えば、「アートなんかに金を使うんだったら、土地代を安くしろ」みたいな感じ。そういった声に対して、ク・ビレ邸では、「若いアーティストが北加賀屋で作品を創ったり、発表したりすることで、町が生まれ変わるかもしれませんよ。一緒にやりませんか」って話したりしてるんです。だから近所の方々とアーティストとの架け橋と言うべき場所になっています。もちろん、ここでって、表現活動も行うので直接の交流もありますし。
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ここでのイベントに何回か来た事がありますが、観客の年齢層が高いのって、もしかして近所の方が。
せん 
はい、近所のおじいちゃんも見えていますね。もちろん出演者のファンもいますけども。この間のイベントで大衆演劇の役者さん、青山郁彦さんが参加されたんですけど、やっぱりウケてましたね。大衆演劇が大好きみたいで。
ク・ビレ邸
「ク・ビレ邸」は、北加賀屋クリエイティブ・ビレッジ構想のインフォメーション・センターとして、2010年10月、アートプロジェクト集団「鞦韆舘」のプロデュースのもとオープン。北加賀屋エリア(大阪市住之江区)の空き家や廃工場をセルフ・リノベーションするアーティストやクリエイターが増える中、同構想の詳細を紹介し、最新情報を発信していく拠点として注目を集めています。(公式サイトより)
「青蛾の夜會」
第一回の公演時期:2014/1。会場:ク・ビレ邸。

タグ: 観客への思い 「おじさん」について イベントの立ち上げ 町とアートと私の企画 土地の力 観客との関係性


子供鉅人の音楽劇「HELLO HELL!!!」

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今日はどうぞ、宜しくお願いします。最近、小林さんはどんな感じでしょうか。
小林 
最近は子供鉅人の稽古の日々ですね。基礎的な歌や踊りの練習をしています。僕はどちらもあんまり出来ないんで、体力付けないとだめですね。踊りはミスターさんというダンサーの方が振り付けをしてくれています。やっぱり面白いですね。
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どんな話になるでしょうか。
小林 
風刺劇になると思います。たくさんの方が関わっているエンタメ作品ですので、見応えがあると思います。
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小林さんはどんな役回りでしょうか?
小林 
僕は相変わらず、おじさんの役ですね。特にあまり重要じゃない、お話の主軸に絡まない、パッと出てきて、雰囲気を変えて去っていく。
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そう、子供鉅人の「幕末スープレックス」でも小林さんは出演されてましたね。コメディリリーフとして。大ウケでした。小林さんが出てきた時は小林さんの空気になるという現象が起きていたように感じました。
子供鉅人
2005年、代表の益山貴司、寛司兄弟を中心に結成。「子供鉅人」とは、「子供のようで鉅人、鉅人のようで子供」の略。音楽劇や会話劇など、いくつかの方法論を駆使し、世界に埋没している「物語」を発掘するフリースタイル演劇集団。路地奥のふる長屋を根城にし、演劇のダイナミズムに添いながら夢や恐怖をモチーフに、奔放に広がる幻視的イメージを舞台空間へ自由自在に紡ぎ上げる。また、いわゆる演劇畑に根を生やしている劇団とは異なり、劇場のみならずカフェ、ギャラリー、ライブハウスなどで上演、共演したりとボーダーレスな活動を通して、無節操に演劇の可能性を喰い散らかしている。(公式サイトより)
公演時期:2013/10/31~11/4(大阪)、2013/11/28~12/2(東京)、2014/1/18~1/19(北九州)。会場:HEP HALL(大阪)、シアターグリーン(東京)、北九州芸術劇場・小劇場(北九州)。

タグ: コメディリリーフ ダンスと振付 「おじさん」について


vol.324 小林 欣也

フリー・その他。

2013/春
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小林

おじさんについて

合田 
上の世代の人の事をばかにしてしまうかもしれませんけど・・・例えば、パパと一緒に下着洗わないでとか、年頃の娘に煙たがられるおじさんの、哀愁を誘うエピソードが一般的にあるわけじゃないですか。
__ 
ありますね。
合田 
そこに立ってるだけで、そういう情報がまといつくんですよね。そういうのとは違うおっさんもいるかもしれないですけど、そこに立ってるだけで悲しい存在、一緒に舞台に立っていただけたらと思いますね。
__ 
私もちょっと角度は違いますけど、面白いと思っています。ストリップ小屋の客席のおっさん。
合田 
あ、行った事ないです。
__ 
面白いですよ。ストリップ小屋ってある意味健全で。舞台上のストリッパーもいいですが、その下の客席で盛り上がってるおっさんや、飽きて寝ているお爺さんとか。マドンナに沸く男性というのが昔から好きなんですが、何だか、生命そのものって感じがするんですよね。
合田 
めっちゃわかります。実はおっさんって、幸薄そうな雰囲気でも、かっこいいんですよね。はげてて、情けなさそうで、小腹が出てても、ほんまはかっこいいんですよね。

タグ: 「異なる角度から」 「おじさん」について


お客さんの楽しみ方を即座に考えつく(!)

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というのは、ストリップ劇場に来ているお客さんの目線って、性欲目的と鑑賞目的が同時にあるんですよ、多分。それに耐えうるものを持っていかないと、すぐにつまらない時間になってしまうのではないかと。
葵  
お客さんは踊って脱いで、という流れを分かってるから、そういう面では受け身なんですよね。ステージを見るぞ、というよりは消極的なんじゃないかなって。だから、「分かってくれるかな?」だと絶対伝わらないんですよ。
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へえー。
葵  
自分が興味がないと、見なくなるんです。持ってきた新聞を読み始めた人もいたりして。
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ええっ!もったいない。でも、同じ事をし続けていると目線がそれるんだろうなあ。
葵  
うんうん、脱ぐっていう事に飽きる。
__ 
演劇のように、柔軟に別のネタに接続したり、場面を転換できない。ダンスのように、芸術の追求もちょっと制限がある。その上、脱ぐというプライズを過ぎたら、すぐにハイハイってなっちゃうかもしれない。女性の体だって、お客さんによっては見飽きているものだし。貴重である事は代わりはないけど。
葵  
そうですね。10年15年の経験がある先輩の方って舞台上ですごく遊ぶのが上手で、見せ方を知っているんですよ。強い身体を持つ反面、観客の視線にめっちゃ敏感だと思うんです。空気によってはしゃべりだしたり。
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へえー。
葵  
常連さんばっかりの4回目の終わりとか。その場のノリを感じ取るのがすっごいうまいから、その時のお客さんの楽しみ方を即座に考えつくんですよね。
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なるほど。それは凄いですね。

タグ: 観客のクオリア 「おじさん」について 性欲


vol.156 葵 マコ

フリー・その他。

2010/春
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葵