男肉

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男肉(おにく)と男肉(だんにく)は、全然違う事だそうですが。
池浦
違いですか。そうですね、これにはウチの団体内ですら色々な諸説が出るほどの。何なんですかねえ。
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「何なんですかねえ」? ええ!? 提唱している方がもう分からない。
池浦
(笑う)もはや、一人歩きしすぎなんですよね、男肉というものが。男肉(おにく)とは、初めは僕らの事を指していたんですよ。男肉(だんにく)はもっと、広い何かを指しているんですよ。分かりますかねえ。
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分かりたいんですけどね。
池浦
しかも、意味も色々出てくるんですよね。言っている僕らも、何がどうなっているのか・・・。
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まず、男肉(おにく)とは、一体どのようなものなんでしょうか。そういう、芸術的な価値なんですか?
池浦
男肉(おにく)とはですね、「とびっきりのオナニー」というコンセプトなんですよ。言わば。
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(笑う)
池浦
ダメな公演を、よく自己満足とかマスターベーションとか言うじゃないですか。そこで、僕ふと考えて。ガチャっとドアを開けて、誰かが本気でマスターベーションをしていたらめっちゃおもろいやんけと思ったんですね。中途半端な自己満足ではなく、命がけでオナニーしたらそれは物凄い強度を誇ったパフォーマンスになるだろうと。
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とびっきりのオナニー。
池浦
あとね、ニーズがどうとか良く聞くんですよ。今の社会においてこういう芝居が受けるとか、売れるにはこうすればとか。そんなもん、エスパーでもない限り絶対分からないだろうと。それやったら、自分達が面白いと思う事を命がけでオナニーしたったら、中途半端な人達には勝てるやろうと。で作ったのが男肉 du Soleilなんですよね。実は以前、2年生の時にダンスを作ったんです。女の子も入り混じって15人ぐらいの。そうしたら、ダンサーの女の子達からの物凄い否定がありまして。で、やりたい事をやろうと思ったら男じゃないと出来ないなと。別にね、顔面しばくとか乳出せとか言ったわけじゃないんですけど。
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どんな事をしたんですか?
池浦
何なんですかね、今男肉 du Soleilがやっている事が、ダンスに近づいたぐらいの、ムーブメントよりのモダンダンスになったってだけで女の子達からの評判が悪くなって。で、男根でいこう我々は、女肉(めにく)を排除していこうという事になって。
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女肉(めにく)。
池浦
女肉(めにく)、それはもう、区別というよりも差別的なね。こんな事をいったらフェミニズム団体から殺されるかもしれないんですけどね。でも、女の人の中にも、僕らに賛同している方もいるんですよ。僕らの内部の小さな世界で、男肉(だんにく)と女肉(めにく)を区別する方針となり、男肉(だんにく)が我々の通称となったのですが。
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ええ。
池浦
今やもう、何かよく分からない・・・。
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分からないんですね(笑う)。
池浦
女肉(めにく)とは情けなくてどうしようもない、男でもここで命を掛けれないというか。人前で恥ずかしがったり、チンコ出せとは言わないけれどその覚悟もない。女だったら、キスシーンでキスも出来ない。僕そういうの一番嫌いなんですよ。ダンスとかでもね、男と女で抱き合うようなフリというかシーンがあったりすると、男・男で抱き合う所と男・女で抱き合う所が出てくるんですよね。男と男はしっかりホールドしあってるのに、男と女ではそうしない。
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ああ、腰が引けてたりしますよね。
池浦
そこがおかしいやろ!と思うんですよ。お前らのプライベートが見え隠れするやんけと。そこをしゃんと出来ない奴は舞台にあがんなよ、と思うんですよ。男にしたって、褌なのに下にブリーフみたいなのを履いてたり。
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サポーターですね。
池浦
そこを出来ない奴は女肉(めにく)やと言ってたんですね。若かったから。

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