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景色を見ると美しいと感じる?
ツォウ 
スペインのサグラダ・ファミリアの、今出来ている天辺に上った時は、本当に凄いなと。
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景色を美しいと感じさせる、共通の美意識にちょっと興味があって。たぶん、私もサグラダ・ファミリアに行ったら同じような美を感じるんじゃないかと思うんです。ある程度までは。でも、その人にしか感じ得ない部分が出てくるんだろうと。演劇において照明家って、一枚一枚の絵に対しての美意識を最も求められるポジションなんじゃないかと思うんですよ。
ツォウ 
そうなんですよね。オリジナリティに関してはもっと見出していきたいと思っています。プランする時にも、必要性から始めているところがありますし。
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必要な明かり。
ツォウ 
これは先輩から伺ったんですけど、「役者の顔を見せるのにはシーリングを使えばいいけど、本当にそこで役者の顔を見せるべきなのか?そこまで考えてからシーリングを作ればいいじゃないか」。
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なるほど。
ツォウ 
前回の「浮いちゃった☆」という公演、ちゃんとした地明かりを作らなかったんですよ。夜の町という指定を受けていたので。まあ、舞台写真と映像の方には暗いと言われてしまったんですけど。でも、人間の目って凄いですよね。暗くても見えて、記憶には残る。そんな仕事にはなったと思います。次の作品のタイトルが「闇」で、果たして僕の仕事がどれだけあるかというところなんですけど、闇だからこそ照明の仕事になるんじゃないかと思ってるんですよ。暗い、見えていない部分を意識したいですね。明るい部分だけじゃないんですね、照明って。そこは最近、プランをする中で考えている事ですね。

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