限界

__ 
今回のインタビューで、こんな聞き方をされたかった等はありますか?
福谷 
僕はもう消費されたい願望が凄いので。踏み込まれたいし、分析されたいし、そういう質問をされるのが嬉しいので。そう、「実際、劇団員とは恋愛関係に陥ってるんですか?」と聞かれて「いいえ」と答えたいですね。
__ 
実際、劇団員の誰かと恋愛関係に陥ってるんですか?
福谷 
これはね、いいえ、なんですよ。
__ 
それを聞いて、私はほんの少しだけほっとするのと同時に時代は変わったなと思います。なぜ、恋愛関係にならない?
福谷 
それはやっぱり、恋愛に陥るのはアカン事やと思うんですよ。それは高校の先生が教え子に手を出すのと同じ事で。僕らは作品を作る仲間なんですよ。そこに余計な情報が乗っかって、良くなるみたいなイメージが全く湧かないです。付き合ってる、結婚している、というのって舞台上には基本的には良くない影響を与えるんじゃないか。何かの限界を設定してしまう、気がします。僕にとっては、仲間という関係が恋愛関係の上位だと僕は思っているかもしれません。僕らはそこを目指してるので。その手前で止まる人達は駄目でしょう。
__ 
仲間の条件は?
福谷 
うーん、・・・自らの不利益を省みず、共通の目的に向かって尽力出来る事。これは、恋愛関係に陥ると出来なくなると思うんですよ。いや分からないから想像ですけど。芝居を作る人と恋しちゃったら目的もなくなるでしょう。
__ 
この間インタビューさせていただいた方がですね。自分が衣装をやっている劇団の仲間が息子や娘のように思えて可愛くてしょうがないっていってましたね。そういう関係性の有無が人生の幸せを決めると正直思ってます。闇金ウシジマくんでも度々、そういう仲間関係の重要さが出てくると思うんですよ。
福谷 
あっはっは。僕もめっちゃ好きです。僕はフリーターくんが好きですね。宇津井。

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TOKYO PLAYERS COLLECTION「IN HER THIRTIES」

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。永津さんは最近、いかがお過ごしでしょうか。
永津 
最近は「IN HER THIRTIES」の稽古です。一人の女性の30歳から39歳を10人で演じるんです。2チームに分かれるんですが、それぞれ別の俳優が演じるので、年毎に全然違う人なんですよ。でも、同じ一人の女性。しかも今回は俳優ばかりという訳じゃなくてダンサーさんや音楽関係の人、演劇が初めての人もいるんです。
__ 
面白いですよね。実はわたし、去年の「IN HER TWENTIES」を見ておりまして。もしかして、あの続きなのかな。
永津 
私も見ました。面白かったですよね。あの作品は恋愛が中心にあったと思うんですけど、今回は仕事や自分の人生を考える、そんな作品になると思います。実は「麗らか」と「華やか」でストーリーが違うんです。
__ 
えっ、そうなんですか。
永津 
大きな分岐点があって、別の道を選んでいたらどうなっていたのか。そういう面白さもあるので、是非2チームとも見てもらいたいですね。
__ 
意気込みを教えてください。
永津 
この所女性が多い稽古場が続いていたんですが、一人の女性を十人でやるのは初めてで。その中のエピソードも、どこか出演者の人生が反映されているんですね。
__ 
もしかしたら、永津さんの人生も?
永津 
結構、出ているんじゃないかと思います(笑う)。間違いなく、誰かの人生が上演時間にはあって、そのどれかが心には残ると思います。大事に受け止められるような、そんな作品が作れたら嬉しいです。
__ 
とても楽しみです。
Aripe
女性だけの演劇ユニットAripe。当時としては珍しい、食事もできるカフェ公演を積極的に行う。
ブルーシャトル
劇団ひまわりのプロダクション部門「ブルーシャトル」です。俳優・タレントのマネージメントや育成と、舞台のプロデュース公演を手がける会社です。(公式twitterより)
TOKYO PLAYERS COLLECTION「IN HER TWENTIES」
公演時期:2014/3/27~31。会場:in→dependent theatre 2nd。
TOKYO PLAYERS COLLECTION「IN HER THIRTIES」
公演時期:2013/1/31~2/3(大阪)、2013/2/7~2/11(東京)。会場:芸術創造館(大阪)、王子小劇場(東京)。

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突然さ

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恋愛についてもうちょっと。去年拝見した「~飛来・着陸・オードブル~」で、ダンスホールで社交ダンスを踊るシークエンスがありました。ダンスが終わってから、全員で集合写真を撮るまでちょっとフリーになる時間があって、あるダンサーの方がすごくナチュラルな流れで別のダンサーとキスしてたんですよ。それはもう自然に。あれは確かに、恋愛の持つ飛翔力を象徴するかのうような・・・
北尾 
(笑う)
__ 
びっくりしたんです。盛り上がって、演出の上で演技としてキスするならともかく、あんまり作品そのものとは関係のない場面でキスが行われる。
北尾 
あの作品は、ざっくばらんに色々なダンスをオードブルの盛り合わせみたいに提示するのを目的にしていたんです。あのシーンに関してはギャグ色を強めたいと、ここでチークを踊り始めたら面白いなあと、さらに歌い出したらいいんじゃないかと。そういうムードを作って、その後にクールな群舞に移行しようと思っていました。キスをしだしたのは福原冠さんです。「練習の時にキスをしたらしい」という噂がスタッフから流れ、確認したところ「いやあ、ちょっと真剣にやらないといけないと思って・・・東京版を超えられないと思って。した」みんな触発されて、瞬間瞬間の積み重ねを大事にする作品だったのに、ちょっと意識がそれたのか。そこからみんなし始めたという事です。僕は黙認しました。
__ 
あのキスは、本筋から離れているからこそ、価値があるのかもしれない。正直に言うと、悔しさを感じました。あの場所にいれたらなあ、と久々に思いましたね。あっさりともの凄い事が実現する場所。そこに着地したダンサーたちがはっきりと存在している。

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質問 川面 千晶さんから 坂本アンディさんへ

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前回インタビューさせて頂きました川面千晶さんから、質問を頂いてきております。「今までで一番印象に残っている恋愛エピソードを教えてください」。
坂本 
僕寝取られフェチなんですけど、それでも彼女とは頻繁に連絡するんですよ。いつだったか、話がこじれて「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね」・・・って何行も続いたメールが届いた事があります。それくらいかな、言えるのは。

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傷心ガールの朝

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。最近、川面さんはどんな感じでしょうか?
川面 
明日からナカゴーの本番です。あと、年末に出演するMODEの稽古もしています。フランツ・カフカの原作のお芝居。それと、ちょこちょこ映像にも出ています。
__ 
ありがとうございます。では、演劇を抜いたらどんな感じですか?
川面 
うーん、ホントに演劇しかしてなくて。何も起きてない?かな。あ、すごい好きだった人と最近別れました。普段の生活と言えば芝居か恋愛か、ですね。恋愛至上主義なんです。それでちょっと傷心ガールになってたんですけど、ポジティブを目指していきたいです。
__ 
私は恋愛至上主義者と話すのは初めてですね。
川面 
演劇やっている人は、一人でも行きていける人多いですよね。私、芝居と恋愛と買い物の三本柱で生きています。
__ 
四本目の柱はありますか?
川面 
何だろう。何より家族が大事だけど。
ハイバイ
2003年に武蔵小金井(東京)で作・演出の岩井秀人を中心に結成。岩井自身の、16歳から20歳まで引きこもりだったシリアスで個人的な体験を、演劇という装置で濾過して“生々しいけれど笑えるコメディ”に変換。自己と他者との距離感に敏感過ぎる「自意識のアンテナ」が、あらゆる距離感を等価にする「現代口語演劇のメソッド」を介すと、独自の切実さとおかしさを発揮すること、それが意外と多くの人のシンパシーを得ることを発見しつ、近年では岩井の世界も自分、家族、他人と広がりを見せている。代表作は「ヒッキー・カンクーントルネード」「おねがい放課後」「て」。(公式サイトより)

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そういう女優になりたい

__ 
川面さんは、お客さんを楽しませたい?
川面 
大きな意味では、そう思っています。
__ 
そのためには何が必要?
川面 
日々の努力ですね。お客さんを楽しませるには、その時持ってるポテンシャルや集中力でどうにかしようとしても無理で。日々の努力や稽古で磨いたものが出るんです。だから毎日きちんと生活していないと。普段怠けて生きているのに、一ヶ月後の本番に向けて努力しても・・・。長い目でお客さんを楽しませる為に自分を磨くという生き方をしないと、面白さや魅力は生まれないし、お客さんはまた見に来てくれない。自分が全部出来ているとは言いませんが、そういう女優になりたいと思います。
__ 
精神的にも、高いレベルで保ち続ける必要がありますね。
川面 
そうですね。でもそれって結構難しくて、そのためには、私には男性が必要なんです。この人の為にキレイでい続けなくちゃならない、そうしていればお仕事もあるし。結局それは恋愛至上主義という訳じゃないのかな、でも繋がっているんです。

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質問 村本 すみれさんから 川面 千晶さんへ

__ 
前回インタビューさせて頂いた村本すみれさんから質問を頂いてきております。「自分が持っている一番辛い・強い欲求は何ですか?」
川面 
恋愛という事になりますね。20歳の時に生まれて初めて告白して振られたんです。家の玄関で座ってたらいつの間にか朝になってた時、恋愛ってスゲーなと思いました。もう朝だ、みたいな。何がダメだったんだろうとバーっと考えてたら、いつの間にか6時間経ってて。
__ 
それは凄いですね。
川面 
それはハイバイの新年工場見学会でみんなで再現してもらって、それは超楽しかったです。沢山お客さんに笑ってもらって、成仏出来ましたね。
__ 
6時間も座って考えられるかな。
川面 
普通に大学の先輩だったんですけど、色んなタイミングが合って恋愛について考える集中力が物凄く高まってたからかな。もう二度と、そんな事は起こらないんじゃないかなと思います。
__ 
それ以降、何か変わった事はありますか?
川面 
男性の好みにすり合わせて努力しないと振られるんだな、という事です。当たり前なんですけど。意外とみんな、このままの自分を好きになってくれると思いがちなんですけど、ある程度歩み寄っていって、努力を見せないと、そうそう関係は持てないんですよ。私は合わせますね。
__ 
それが男性にとっては重みに感じられるのでは。
川面 
そこは、ちょっとずつちょっとずつ好みに変えていくんですよ。やっぱりいい男と付き合いたいという願望が強いので。
__ 
今の、振られた川面さんがしているのはどんな格好?
川面 
結構ラクな格好が好きですね。ホントはオールインワンの服とサンダルでウロウロしたいですね。
__ 
もし、そのラクな格好の川面さんを好きになった男性がいたら?
川面 
うーん、好きになられても、こっちが努力出来ない意識になって、面白く思えないかもしれない。
__ 
川面さんにとって、相手の男性と一緒になる努力に価値があるのですか?
川面 
いい女と思われたいという意識が強いんです。でも、いい女って色んな種類があるんですよね。彼にとっていい女とは何かを探るのが楽しいですね。

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質問 為房大輔さんから 小林 由実さんへ

__ 
前回インタビューさせて頂いた、劇団ZTONの為房さんから質問です。
小林 
私、前回ZTON見ましたよ。
__ 
面白かったですよね「天狼ノ星」。小林さん宛の質問です。「おすすめの少女漫画と、おすすめのシーンを教えて下さい」。
小林 
おすすめの少女漫画は、私の恋愛観を構築した「彼氏彼女の事情」です。
__ 
うわっ・・・為房さんも同じく「彼氏彼女の事情」だそうです。
小林 
ええっ・・・!?今度語りましょうと伝えておいてください。魅力的なシーンは、主人公の妹が恋愛について説くんですが、そこがとてもなるほどな、と。この作品、登場人物一人ひとりに人生があるんですよ。それらが独立してイキイキしてるのがいいんですよ。それぞれの生き方みたいのが。女性として生きるための参考文献としてます。

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vol.310 小林 由実

フリー・その他。

2013/春
この人のインタビューページへ
小林

「我ら役者は影法師」

__ 
色んな人がいて、それで良いと。
藤本 
シェイクスピア作品には様々な解釈を許す多面性があるというか。どういう風な切り口をしても、結構通るんですよね。無理矢理でも。現代の役者に役を振った時に出てくるものには、現代人の彼が反映されている訳ですよ。そこを活かしたいですね。その人ならではの読み方を。
__ 
なるほど。
藤本 
もちろん演出もやっているので、こうしたいというコンセプトはあるんですけども、役者さんに委ねて出てきたものをどう活かせるか。それがどうしたら面白くなっていくのか、役者さんたち全員と共同で作っていくのが理想です。僕が一方的に指示したりする関係性は、なかなか良い秩序を産まないので。お互いに掛け合う。「こんなのはどうだろう」、「うん駄目や」と言いながら、この座組でしかできない、交換不可能なものを作って行きたいですよね。
__ 
ありがとうございます。この「真、夏の夜の夢」、作品としてはどのようなコンセプトがあるのでしょうか。
藤本 
戯曲の最後のセリフが印象的で、「我ら役者は影法師」、私達の芝居は大したことはありませんけれども、夢だと思って下さいというメッセージで締めくくる。まず夢である事が大切で、その世界を描こうというのが一つ目の指針でした。もう一つはやっぱり恋愛モノですので、「夢」と「愛」がコンセプトとして作っています。夢にしても、寝ている時の夢でありながら、実現出来る夢として描きたいですね。愛も、間違っていても構わない、色んな愛の形があっていいという事を舞台上で描けたらと思います。欲張りですけど、そういう風に膨らんでいけばいいなあと思います。
__ 
このお芝居を見たお客さんに、どう思ってもらいたいですか?
藤本 
人が人を好きになるって、いい事だと思ってもらいたいですね。そう思ってもらえなければ駄目だなあと。それは男女間の恋愛だけではなく、男が男に惚れる場合もある訳ですよね。年齢差も関係ない。それが素晴らしいという事を伝えたいですね。ニコニコとした気持ちで見て貰えたらと。

タグ: この座組は凄い どう思ってもらいたいか? ラブストーリー 恋愛至上主義 相互承認 関係性が作品に結実する


『がーっ』

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「弱男ユニットがDAWとわっしょいしょい!」の時、能の演技をしていたと思うんですが・・・
御厨 
実は、あれは全く学んだ事がなくて。小学生の時に和泉元彌さんの狂言を見たぐらいなんです。稽古で村上さんに「何か最近、出来るネタはある?」って無茶ぶりされるので。それをやってみたんですが、意外とウケがよくて。何故あれが出来たかと言うと、子供の頃の記憶が刷り込まれていたからというのと、やはり腰の落とし方ですね。
__ 
腰の落とし方?
御厨 
いわゆる中腰でぐっと落として、すり足でばっと歩いて行くという動作が頭に染み付いているから見せられていたんだと思います。その頃KIKIKIKIKIKIの稽古が功を奏していて、それはやっぱり流れになっていたんですね。きっと。
__ 
腰を落とすスタイルでの表現をする資格。
御厨 
そうですね。でも、能のコピーをもっとしっかりやるべきだったのか、それともあのままで良かったのかという結論は出ていなくて。能なのか、能のものまねなのか、の境目で成り立っているのがあのシーンだったと思うんです。能ではない事をやり過ぎると、別のものになってしまうので。
__ 
先月の「夕凪アナキズム」も面白かったです。恋愛の話でしたね。彼も彼女も、自分の考えが表向き異なっている事を非常に面白い演出方法で、若干強引に表現されていました。だって、今リアルタイムに考えている事を、背中にコロスが付いて全て代弁する訳ですから。しかも、何人も連なっていくし。
御厨 
稽古場では、あれは本当は沈黙劇で、ものすごく繊細なお芝居だなと。コロスたちの言葉は妄言なんです。それが表に出た時、いかに思っている事とやっている事が違うかが見えて、でもそれがイコールになったりする瞬間も、いつか待ち受けている。それを恋愛劇に持っていくというのは、これは面白いなと思っていました。
__ 
お気に入りのシーンはありますか?
御厨 
小林欣也さん演じる痛風の入院患者が、結局告白が出来ずに悶々としいて、「世界の終わり」が流れて叫んで。そこから他の全ての恋愛模様がどんどん加速して、カップル達が結ばれたり別れたりヨリを戻したり・・・と入り乱れる。その時のぎゅっと思いが振り絞られるような、そんな大声を叫びたいような気分。それがあのシーンだったと思うんです。僕はあの欣也さんの演技をすごくやりたかったです。単純に気持ちいいだろうなと。
__ 
なるほど。
御厨 
カップル達の全ての物語をかき消すばかりに、欣也さんが音ではなく声を『がーっ』と叫ぶんですよ。何か、かっこいいなと思ってしまいます。弱男の良さだなあと、個人的には思います。

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感情移入

__ 
さて、ロロの「LOVE02」。昨日拝見しましたが、大変面白かったです。お疲れさまでした。
北川 
ありがとうございました。
__ 
北川さんは、コード伸びていてたまに光る女の子の役でしたね。いいキレ芸でした。
北川 
そうでしたね。そのキレ芸、初演の「LOVE」には無かったんです。結構難しくて、思い切りが良くないといけないんです。意識が吹っ飛びそうになりながらやっています。
__ 
キレるのは難しい?
北川 
いえ、それ自体は難しい事じゃないんですけど、アイコという役はアイドルみたいな事をやっていたり、いちゃいちゃし始めたり、そこからキレるにはエネルギーが必要で。最大級にキラキラしていたのが最大級にキレるというのがやりたいんですけど、意識吹っ飛ぶくらい怒鳴り散らしたいです。
__ 
つまり、そこまでにハードルがあると。一歩間違えたら、お笑いの構造になってしまう場合もあるし。
北川 
そうですね。昨日の回はギアを2個くらい強めに入れていったら上手くいきました。演出の三浦さんに言われたのは、「アイコ最強説だっていう気持ちでやってほしい」って。そのために頑張るしかないですね・・・。そうじゃないと、ラストのシーンにつながっていかないんです。
__ 
あの印象深いラストですね。
北川 
それには、なるべくアイコに感情移入してもらわないといけないから。私はこのアイコ役が好きで、でも設定が突拍子もないから、自分がこうなったらどうしよう・・・と置き換えてみたりしています。突然自分の形が壊れて、それで嫌われてしまう不安を想像していったら本当に切ないなって。好きが故に別れなくてはならない気持ち。極端なんですけど、一本通った筋の物語なんです。見てもらいたいですね。
__ 
恋愛がテーマの「LOVE02」。最後はある言葉と共に幕を下ろしますが、それがすごく、人間らしさを感じます。あれ、アイコの魂の姿がはっきりと現れているという事だと思うんですけど、それが言葉の形を取っているんですよね。
北川 
実はあの光の演出も、初演にはありませんでした。照明さんが変わって生まれた演出なんです。
__ 
あ、そうなんですね!
北川 
アイコの光が、板橋さんが演じる彼氏を包み込むシーン。その照明は、ある仕掛けで光ってるんですけど、その時々で照明の機材の接触が悪いと点灯しなかったりするんですよ。役者全員で「点けー!」って念じてました。その念の籠もり方がリアルで。点かなかった回はわたしぼろぼろ泣いちゃって・・・。

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恋愛

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監督作品の「あばうとあがーる」拝見しました。面白かったです。
角田 
ありがとうございます。
__ 
あれを拝見して思ったのですが、男の性欲青春モノなのに、救いがないのが珍しいなと。バッドエンドでも、少し成長するとか恋愛を笑うとか、そういう陽性を帯びるのがセオリーだと思っていたんですが、全然ない。むしろ、恋愛に対する怨嗟が感じられて。望んでも何も手に入れられない、全ての弱い人間のための物語なんじゃないかなと。
角田 
あれ、原作は男肉duSoleilの吉田みるくさんで、脚本は僕なんですね。ラストについては吉田さんと話していて、ハッピーエンドにはしたくないなと。2年後3年後はそれは立ち直ってるかもしれませんけど、高校生にとって恋愛って全てですから。
__ 
まあ、必ず中心には来るでしょうね。
角田 
そういう嘘は、映画の中ではつきたくないんです。もちろんお話なので嘘をついてもいいんですけど、あの作品の恋愛の終わりで無理矢理なハッピーエンドは悪い嘘だと。
__ 
悪い嘘。
角田 
当時流行っていた恋愛映画で、レイプされた女の子がすぐに次に進む決意をして新しい男とセックスする展開があったんです。そんなんは、悪い嘘だと思うんです。観た人に無責任な悪い影響を与えるんじゃないかって。

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「どくはく」

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さて、一人芝居フェスでの「どくはく」。大変面白かったです。
大西 
いやー。がっさがさの声で・・・。すみません。
__ 
いえいえ、あのハスキーボイスが良かったと思います。
大西 
みなさん慰めのようにそう仰ってくれるんですよ。申し訳ないです。
__ 
あれはシチュエーション的に、大西さん演じる袖にされた女が、浮気している彼氏に、既に怒鳴った後だと思っているので。あそこで声が枯れていたというのは正しかったと思います。
大西 
ありがたいです。皆さんそう思っておいて下さい(笑う)。
__ 
浮気されている女でしたね。
大西 
私の中にもある気持ちだったんですよ。でもそういう役はやったことが無くて。脚本を見たとき、これが来たか!と思いました。
__ 
演出の上原さんは大西さんのずば抜けた身体性を生かして、内面からわき出る怒りをそのまま表現したかったと言ってました。
大西 
そうなんですか? ずば抜けた身体性?日呂さんは直接ぜんぜん誉めてくれません(笑う)。男性にしたら、あの役はめんどくさい女だなと思われるんじゃないかって思ってました。
__ 
面白かったですよ。あの「袖にされている」というのは誰の心にも生まれる気持ちだと思うんですよ。大西さんみたいな女性的な人が、恋愛というドロドロした関係性を通して、人間性を突きつけた作品だと思っています。何だろう。暗い失恋ソングを聞いて、癒されるみたいな感じですよね。
大西 
良かったです。もう一度、やりたいですね。
__ 
いいですね。もう一回、じっくり見たいと思います。
「最強の一人芝居フェスティバル」INDEPENDENT:11
公演時期:2011/11/24~27。会場:in→dependent theatre 2nd。
「どくはく」
出演:大西千保×脚本:玉置玲央(柿喰う客)×演出:上原日呂(月曜劇団)。

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