毎回違うものを提示するのが・・・

__ 
男肉の魅力を教えて下さい。
高阪 
やってる側の魅力なんですが、すごくスリルがあるんですね。僕らは台本を使わずに全て口立てで行うんです。だから、本番直前どころか本番中にもセリフが変わるんですよ。
__ 
というと。
高阪 
袖で団長が、「この回で○○○○って言え」って来るんですよ。団長はかっちり固まったものを作りたくはないみたいで。生でやっている以上、毎回違うものを提示するのが醍醐味だと考えているようです。それを味わえるのが役者としては楽しいですよね。観る側としてはどうか分かりませんけれども。
__ 
個人的な話ですが・・・何故こうまで私は男肉に執着するのか。それは多分、その一過性なんじゃないかなと思うんですよ。当時就活していて、演劇を辞めようと思っていたんですが、ピリオドを見た時に、そういう一瞬の熱狂だけを追い求める男肉パフォーマンスに立ち会う事が出来て。
高阪 
はい。
__ 
一時いっときのパフォーマンスが、とにかくその時だけのものだと気持よく割り切ったスタイルに元気づけられました。悪趣味なまでに自分達の好きなものを詰め込んで、100%のオナニーの強度を信じる男肉。可能性を実感したんですね。人間の出来る事には限界があって、でもベストを尽くせばそれで良いんだと。男肉の魅力は、そうした、一瞬にして生まれるアイデアの冴えにある。
高阪 
僕もそこは魅力だと思います。作り方が独特なんですね。自分たちの好きなものをどんどん放り込んでいく。面白いと思っているものについての雑談で稽古が終わった事があるぐらいです。

タグ: 表現=「自己満足、オナニー」? 悪意・悪趣味 もう、辞めたい


踏み入った表現、求められている音楽

__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
岡田 
バンドマンとしては―Jamokashiはオリコンに入ったりするようなメジャーなバンドを目指している訳ではないので。かと言って、知る人ぞ知るバンドでもない、色んな人に影響を与えるようなバンドとしてやっていきたいです。僕が影響を受けた音楽のルーツを、誰かに知ってもらえるような。
__ 
なるほど。
岡田 
もちろんそれだけじゃなくて、劇伴音楽でも何でも、楽曲制作を中心にした仕事をどんどん引き受けられたらなと思います。金色の家屋公演2011「団欒シューハーリー」から劇団の音は僕が作っているのですが、悪い芝居の曲を聞いて、それで依頼が来たら嬉しいですね。今のところ、僕が全部作っているので。
__ 
そうなんですね。どのように作るのですか?
岡田 
台本をもらった最初から、頭の中で鳴ってますね。それをスタジオで実際に音にして作曲していくんですが、そこは一人だからこそやりやすいんです。
__ 
なるほど。
岡田 
実は前回の「駄々の塊です」の時も、全部一人で作っていたからこそ、本番に入ってからの調整もかなり自由に対応出来たんです。ほぼ毎日、音源をいじりまわしていました。だからもう、既存の曲を使えなくなってしまいましたね。
__ 
今回の『カナヅチ女、夜泳ぐ』も、音楽でクレジットされていますね。
岡田 
そうなんです。大事に思っているのは、さっきも言ったんですが、やっぱりお客さんを感動させたり、面白がらせる事なんですよね。もし僕らがまずそれをせずに、僕らのやりたい事だけをやっていたら、お客さんは置いてけぼりになってしまう。
__ 
置いてけぼり感。
岡田 
大きく言うと、全てはお客さんの為なんで。そこはわかっています。お客さんを掴まないオナニー演劇やオナニーライブは嫌いなんです。お客さんが求めているものを、そのタイミングで、僕らの感覚を信じたやり方で作り上げる事が僕らの仕事だと思うんです。話はそれますけど、こう見えて、J-POP大好きなんですよ(笑う)。踏み入った表現をしているけれど、求められている音楽も好きです。その辺りの感覚はずっと持ち続けていきたいですね。
__ 
なるほど。しかし、そうした感覚はどんどん更新されていきますね。
岡田 
そうですね。ずっと未来に、唯一無二の表現が生まれたらそれを大事にするとは思います。もちろん、お客さんも大切にします。後悔しないように。
悪い芝居vol.13『カナヅチ女、夜泳ぐ』
公演時期:2012/06/13~20(大阪)、2012/07/10~16(東京)。会場:in→dependent theatre 2nd(大阪)、王子小劇場(東京)。

タグ: 表現=「自己満足、オナニー」? 今後の攻め方


1/5

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頭おかしいというのは重要ですよね。京都ロマンポップが頭おかしいと思われる部分とは。
井村 
賢そうでオシャレに見えるんですけど、よく考えるとスッカスカな事をやっているんですよね。中身がないんじゃないかと錯覚するんですよ。それは自分の音楽性に通じていて。中身スカスカ。
__ 
なるほど。井村さんは、スカスカなのが趣味なんですか?
井村 
結局、ナンセンスさが大きな趣味の一つなんだと思います。普通の服で出てくれば良いものをオムツを履いて出てきたりとか。その辺が好みなんですよ。演劇にしろ音楽にしろ映画にしろ、見て面白くないと娯楽じゃないんじゃないかなと思うんですよ。
__ 
そこが最低限の要素なんですね。最低条件に見えて結構難しいんですよね。もちろん、全てが全て、観客である私にとって面白くないから無価値という訳でもないと思いますが。
井村 
でも、これが「面白い」という定義が付けられていない芝居はただ「つまんねえなあ~」と思うだけなんですよね。どうしても。僕らもバンドをやっていて、よく言われていたのは「オナニーで終わりたくないよね」、やはりお客さんを交えたセックスにしないとダメなんじゃないかと思うんです。5曲中に1曲くらいはオナニーに走った作品でもいいかもしれませんが。
__ 
「男肉duSoleil」のように、全力でオナニーを行う劇団もありますね。
井村 
そういう方法もあると思います。
__ 
とはいえ、借り物のネタを行うような事はない。と思う・・・。つまり、「これが良い」と信じられるようなものがあるべきだと。
男肉duSoleil
池浦さだ夢を中心にしたパフォーマンスユニット。肉体を派手に使った、一歩間違うと意味不明なまでの過激な表現。

タグ: 表現=「自己満足、オナニー」?


手段としての殺陣

__ 
さて、前述の会話が出来ていない芝居をですね、「仮エンタメ系」と呼ぶことにしましょう。ZTONさんはそれ系と違わせる為にどのような事をしているのでしょうか。
河瀬 
実は、日本刀と殺陣が大好きなんですよね。いつか振るってみたいなあと。でも、殺陣を見せられて楽しいか?というと、僕は楽しくないんですよ。なので、究極的には殺陣は入れたくないんです。話の要所に入れることはありますが。なので、言い方は悪いですがオナニーにならない殺陣の作り方を研究していますね。
__ 
それはどのような。
河瀬 
「ここでこうきたらこう返す」みたいなセオリーには頼らずに、必要なだけの殺陣を作っています。言ったら、目的ではなく、手段としての殺陣なんですよ。ダンスもそうですし。でもそれらを目的としてしまったら、仮エンタメ系となってしまうと思うんです。
__ 
なるほど。では、殺陣などの部分以外の、作品そのものの製作としては。
河瀬 
一番描きたいのは、人間の内面です。一般的に演劇というのは、それを普通の会話劇を通して描いていると思うんですけど、それも見ていて面白くないんですよ。確かに芝居が進むにつれて、キャラクターの心に微妙な変化は表れてくるんですけど、そういった会話劇を見せられても・・・。三谷幸喜の劣化版だと思っちゃうんですよ。例えば初めて演劇を見る人が「どんなんだろう」と思ってちょっと観に行って、そういうものを見せられたとしても絶対に面白くないと思うんです。そこを劇的に、意図的に見せなくてはと思うんです。ダンスや殺陣は、そのための手段として入れていますね。
__ 
例えば、前回の「月黄泉ノ唄」では、主人公の死に別れた筈の妹が鬼として再び現れて、彼女の生への執念と向き合わなければならなかったと。そこで彼の、新しい時代を開きたいという理想とのジレンマが発生していました。結局、妹とはもう一度死に別れなければならなかった訳ですが、実は主人公は芝居が始まった頃よりずっと強くなっていたという、成長を描く物語でもありました。さて、そういった物語を、観客にどのように受け止めて貰いたいのでしょうか。
河瀬 
偉そうなんですけど、「この国はおかしい」と。僕自身は、作品に出てきた蜜さん演じる安陪清明と同じく、世界の矛盾・理不尽を破壊したいなと考えています。この国を疑問に思って貰いたいんですよ。ちょっと政治的かも知れませんけど。
__ 
なるほど。だから、単に激しいだけの仮エンタメとは違うんですね。そういえば、今年の3月の「沙羅双樹のハムレットという作品もそういった面がありました。
蜜さん演じる安陪晴明
陰陽師・安陪晴明を怪演とも言える熱演。
沙羅双樹のハムレット
劇団ZTON vol.3「沙羅双樹のハムレット」公演時期:2008.3.6~9、会場:東山青少年活動センター 創造活動室。

タグ: 「初めて芝居を見たお客さん」 表現=「自己満足、オナニー」? 手段を選ばない演劇人 俳優を通して何かを見る 大・大・理不尽


男肉

__
男肉(おにく)と男肉(だんにく)は、全然違う事だそうですが。
池浦
違いですか。そうですね、これにはウチの団体内ですら色々な諸説が出るほどの。何なんですかねえ。
__
「何なんですかねえ」? ええ!? 提唱している方がもう分からない。
池浦
(笑う)もはや、一人歩きしすぎなんですよね、男肉というものが。男肉(おにく)とは、初めは僕らの事を指していたんですよ。男肉(だんにく)はもっと、広い何かを指しているんですよ。分かりますかねえ。
__
分かりたいんですけどね。
池浦
しかも、意味も色々出てくるんですよね。言っている僕らも、何がどうなっているのか・・・。
__
まず、男肉(おにく)とは、一体どのようなものなんでしょうか。そういう、芸術的な価値なんですか?
池浦
男肉(おにく)とはですね、「とびっきりのオナニー」というコンセプトなんですよ。言わば。
__
(笑う)
池浦
ダメな公演を、よく自己満足とかマスターベーションとか言うじゃないですか。そこで、僕ふと考えて。ガチャっとドアを開けて、誰かが本気でマスターベーションをしていたらめっちゃおもろいやんけと思ったんですね。中途半端な自己満足ではなく、命がけでオナニーしたらそれは物凄い強度を誇ったパフォーマンスになるだろうと。
__
とびっきりのオナニー。
池浦
あとね、ニーズがどうとか良く聞くんですよ。今の社会においてこういう芝居が受けるとか、売れるにはこうすればとか。そんなもん、エスパーでもない限り絶対分からないだろうと。それやったら、自分達が面白いと思う事を命がけでオナニーしたったら、中途半端な人達には勝てるやろうと。で作ったのが男肉 du Soleilなんですよね。実は以前、2年生の時にダンスを作ったんです。女の子も入り混じって15人ぐらいの。そうしたら、ダンサーの女の子達からの物凄い否定がありまして。で、やりたい事をやろうと思ったら男じゃないと出来ないなと。別にね、顔面しばくとか乳出せとか言ったわけじゃないんですけど。
__
どんな事をしたんですか?
池浦
何なんですかね、今男肉 du Soleilがやっている事が、ダンスに近づいたぐらいの、ムーブメントよりのモダンダンスになったってだけで女の子達からの評判が悪くなって。で、男根でいこう我々は、女肉(めにく)を排除していこうという事になって。
__
女肉(めにく)。
池浦
女肉(めにく)、それはもう、区別というよりも差別的なね。こんな事をいったらフェミニズム団体から殺されるかもしれないんですけどね。でも、女の人の中にも、僕らに賛同している方もいるんですよ。僕らの内部の小さな世界で、男肉(だんにく)と女肉(めにく)を区別する方針となり、男肉(だんにく)が我々の通称となったのですが。
__
ええ。
池浦
今やもう、何かよく分からない・・・。
__
分からないんですね(笑う)。
池浦
女肉(めにく)とは情けなくてどうしようもない、男でもここで命を掛けれないというか。人前で恥ずかしがったり、チンコ出せとは言わないけれどその覚悟もない。女だったら、キスシーンでキスも出来ない。僕そういうの一番嫌いなんですよ。ダンスとかでもね、男と女で抱き合うようなフリというかシーンがあったりすると、男・男で抱き合う所と男・女で抱き合う所が出てくるんですよね。男と男はしっかりホールドしあってるのに、男と女ではそうしない。
__
ああ、腰が引けてたりしますよね。
池浦
そこがおかしいやろ!と思うんですよ。お前らのプライベートが見え隠れするやんけと。そこをしゃんと出来ない奴は舞台にあがんなよ、と思うんですよ。男にしたって、褌なのに下にブリーフみたいなのを履いてたり。
__
サポーターですね。
池浦
そこを出来ない奴は女肉(めにく)やと言ってたんですね。若かったから。

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