FUKAIPRODUCE羽衣「Still on a Roll」

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木皮さんが振付で参加したFUKAIPRODUCE羽衣の「Still on a Roll」。大変面白かったです。そして、昨日芸劇eyes番外編「God save the Queen」で拝見したうさぎストライプの作品も面白かったです。ええと、木皮さんが振付をされる時、どのようなポリシーがあるのでしょうか?
木皮 
劇団によって僕の振付は違いますね。僕が特にこだわっているのは演劇中のダンスなんですが、やっぱり踊る人のクセや個性を生かした振付がしたいと思っています。「格好良さ」を見せるだけには作らない、その劇団に見合ったダンスはコンセプトになっています。
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確かに、劇団毎に振付のイメージが全然違いますね。
木皮 
うさぎストライプではダンストゥルグという役職を持っています。うさぎストライプの主宰の大池さんが、可愛い動きがほしいと言っていて。それが思いつける人として僕を横に置いているという感じですね。
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そういうポジションなんですね。
木皮 
だから、気に入った動きでなければあっさりボツにされます(笑)。でも、気に入られれば「これだ!」となるので。
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FUKAIPRODUCE羽衣では。
木皮 
10代の時にお手伝いをしていまして、踊るようになってから糸井さん(作・演出・音楽)に声を掛けてもらいました。もともとの羽衣のダンスの振付って糸井さんが振付を考えてらしたんですが、踊る人の発想じゃないというのが気持ち悪くていいなと思っていたんです。如何にダンサーが思いつかないアイデアを入れられるかが勝負ですね。まさかこんなところでこれはしないだろう、みたいな。最近の羽衣のコンセプトとしては、「うまく踊れすぎずかつ下手になり過ぎず」というところを狙っています。10何人かの出演者が全員踊れて、人間賛歌をテーマにしている羽衣の雰囲気が発揮出来るように構成していますね。
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人間のクセと個性を生かす。
木皮 
個性とクセを、嫌わないで愛するという事ですね。クセが魅力になるように。おかしくなっていれば直しますけど、基本的なベースはそういうスタンスです。
FUKAIPRODUCE羽衣
2004年女優の深井順子により設立。作・演出・音楽の糸井幸之介が生み出す唯一無二の「妙―ジカル」を上演するための団体。妖艶かつ混沌とした詩的作品世界、韻を踏んだ歌詩と耳に残るメロディで高い評価を得るオリジナル楽曲、圧倒的熱量を持って放射される演者のパフォーマンスが特徴。(公式サイトより)
FUKAIPRODUCE羽衣「Still on a Roll」
公演時期:2013/7/11~28。会場:東京、香川、大阪の全国ツアー。

タグ: 人を引き出す振付 コンセプチュアルな作品 ユニークな作品あります メロディ


vol.320 木皮 成

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2013/春
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木皮

「しちゃう」

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実は私、dracomの祭典・公演はもれうた、事件母、弱法師、この間のたんじょうかいしか拝見出来ていなくて。どれもとても面白かったんですが、やっぱりもれうたの衝撃は凄かったんですよ。
筒井 
ありがとうございます。
__ 
dracomの特徴といえば俳優の身体と台詞のズレだと多くの人が思い浮かべると思うんです。つまり、俳優の台詞を前に録音しておいて、本番時にはスピーカーでそれを流し、意図的にズレを作りだす事で、観客の受容器官は別々に俳優の演技を受け止める事になる。私はあれがとても好きでして。そうした演出を発想されたのはどのような経緯があったのでしょうか。
筒井 
2007年に作品を作るという事で、企画書を書く事になって。その当時、ミュージカルに興味があったんです。好きとは言えないんですが、興味があって。
__ 
興味。
筒井 
もれうたの前の2年間に2本、ミュージカル作品の祭典を作っていたんです。歌って踊って、でも歌はとてもへんてこりんなメロディで、アレンジもスカスカで。でも、いずれは静かなミュージカルを作れるようになりたいと思っていました。演劇計画2007参加に向けて企画書に書いたタイトルは「もれうた」で、公園で鼻歌を歌っている人、それだけで作品を作れないだろうかと思っていました。
__ 
わかります。面白そうですね。
筒井 
でも、格式高い作品にしちゃおうと。(この「しちゃう」という言い方をよくするんです)その格式高さがおかしみになるんじゃないかと思うんです。鼻歌で歌われているのはオペラの歌曲で、歌詞が映像で出てきて、鼻歌を歌っている人がいて、それだけの作品。でもそれだけの作品だったら多くのお客さんは寝てしまうだろうと思って。だからセリフのテキストを書きました。が、すると客の意識はそちらの方にばかり向いてしまう。僕は鼻歌の方にフューチャーしたかったから、どうしようと思って。だから、会話のセリフを録音して、それをちっちゃいボリュームで流せば鼻歌の方が勝つ。そのコンセプトまでは稽古場に持っていくまでに出来たんです。練習して、俳優が身体だけで演じられるようになった。
__ 
なるほど。
筒井 
しかし、それだと俳優がセリフを覚えない手抜きという事になってないか。努力の跡が見えないといけないという言い方をする人もいるんですよ。僕はそういう評価の仕方は好きじゃないんですけど、でもまぁ、努力の跡を示すために、俳優たちがセリフを覚えている事を示すために思いついたのが、事前に録音しておいて、俳優が身体だけで演技した後に遅れてセリフが聞こえてくるという演出をしたんです。これなら、俳優はちゃんとセリフを覚えていると示せる・・・そういうつまらない発想からだったんです。まあ、それを実際試してみたら、過去に体験した事のない感覚があったんです。これは面白いなと。
dracom 祭典2007 『 もれうた 』
公演時期:2007/9/8~9(京都)、2007/9/29~30(伊丹)。会場:京都芸術センター(京都)、AI・HALL(伊丹)。
dracom 祭典2010 『事件母(JIKEN ? BO)』
公演時期:2010/10/14~17(京都)、2010/11/18~21(東京)。会場:京都芸術センター(京都)、THEATER GREEN BOX in BOX THEATER(東京)。
dracom 祭典2012 『弱法師』
公演時期:2012/9/7~9。会場:京都芸術センター。

タグ: ミュージカルの話題 コンセプチュアルな作品 ハミング・鼻歌 意図されたズレ メロディ


質問 黒川 猛さんから 西原 希蓉美さんへ

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THE GO AND MO'sの黒川さんからも質問です。「ジャズの魅力を教えて下さい」。ジャズシンガーだとご紹介したので、この質問になりました。
西原 
ジャズの魅力。楽譜がない事ですね。流れは決まってるけど、アドリブなんですよ。私はまだまだ詳しくないので、私が語ると怒られそうなんですけど。曲のワンコーラスを各パートで回していくんですよ。それがアドリブ色んな事をやって、凄いなあと。面白いなあと。落語にも似ていて、同じ演目(曲)があって、演奏する人それぞれで曲が全く違うものになるんです。
__ 
歌っている時に感じる事はありますか?
西原 
英語なんですけど、音楽と歌詞が混じりやすくて。私はまだ下手くそですけど、メロディと発音がキレイにハマるのが凄いんです。言葉は分からへんけど、発音から想像出来て。面白いなあと思います。

タグ: アドリブについて メロディ 落語


vol.290 西原 希蓉美

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2013/春
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西原

「ジャァーッッン」

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いつか、どんな歌が歌ってみたいですか?
西原 
まだ全然遠いんですけど・・・。私の曲は、他の人が作ってくれたメロディに私が歌詞をのせて作っているんです。shunshun'sの時は私もハナ歌を作ってセッションから作っていましたが、いつかは、私も作曲をして作りたいです。
__ 
つまり、西原さんそのものが聞けるという訳ですね。
西原 
そうですね、自分から出てきた、そのものを聞いた事はないので、自分でも楽しみなんですけど。
__ 
西原さんの歌は、恋心を掻き立てられますよね。悔しさにも似た情念というか。
西原 
それはいい事なんですか?
__ 
もちろん。
西原 
嬉しいです。歌っている時は無心なんです。お芝居の時も無心じゃないといけないんですが、一方で冷静な面もあって。キャッチボールだから。歌もキャッチボールなんですけど、もっと無心です。私の歌って、「ジャァーッッン」って息継ぎの無い感じで。お芝居は息継ぎがあるんですけど。
__ 
ジャーンとはなんの音ですか?
西原 
水道かな。
__ 
何を出しているんですか?
西原 
何だろう。魂?
__ 
お客さんの想像を満たすような?
西原 
そうですね。
__ 
感覚として、ジャーっと捉えられるくらい具体的に感じるという事ですね。それは昔からそうでしたか?
西原 
全然。ライブハウスでバイトしてる時にめっちゃ好きなバンドさんが来ていて、「この人蛇口をひねりっ放しみたいな歌い方してるカッコいいーっ」と、人のを見てて感じたから、今はそこに近づけているのかな。歌っているその時は冷静な状態じゃないんです。

タグ: 会話のキャッチボール 自分を変えた、あの舞台 メロディ


vol.290 西原 希蓉美

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西原

ぐうたららばい『観光裸(かんこーら)』

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今日はどうぞ、宜しくお願い致します。糸井さんは、最近はどんな感じでしょうか。
糸井 
こちらこそ、よろしくお願いします。私は普段、FUKAIPRODUCE羽衣という東京を中心に活動している劇団の作家・演出・音楽他をやっていまして。この度、京都で作品を上演するにあたって「ぐうたららばい」という個人ユニットを立ち上げまして。
__ 
KYOTO EXPERIMENTのフリンジ企画、「PLAYdom」での参加ですね。タイトルは「観光裸」という。
糸井 
はい。この半年、打ち合わせ等で何回も京都に来ています。作品の製作は終わっていて、実はいま上演期間なんですよ。
__ 
京都、いかがですか。
糸井 
居心地がいいというか、便利な街なのに、ちょっと通りを入ると静かな路地があって風情を感じたりと。素敵ですね。町のみなさんが、迎え入れる事に慣れてるんでしょうね。
FUKAIPRODUCE羽衣
2004年女優の深井順子により設立。作・演出・音楽の糸井幸之介が生み出す唯一無二の「妙―ジカル」を上演するための団体。妖艶かつ混沌とした詩的作品世界、韻を踏んだ歌詩と耳に残るメロディで高い評価を得るオリジナル楽曲、圧倒的熱量を持って放射される演者のパフォーマンスが特徴。(公式サイトより)
FUKAIPRODUCE羽衣
女優の深井順子が主宰するFUKAIPRODUCE羽衣(以下、羽衣)の座付作家・演出家・糸井幸之介。彼がこのたび、個人ユニット「ぐうたららばい」を旗揚げし、初の京都公演に挑みます。(以下略)(公式ブログより)
ぐうたららばい『観光裸(かんこーら)』
公演時期:2012/10/18~21。会場:元・立誠小学校 音楽室。

タグ: カオス・混沌 ユニークな作品あります メロディ


ライブの翌日

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今日はどうぞ、よろしくお願いします。岡田さんは、悪い芝居のメンバーで、音楽をなさっているんですよね。入団は1年程前、役者としてステージに上がられている姿も拝見しました。昨日は劇団とは別で結成しているバンドJamokashiが参加するライブだったそうですね。いかがでしたか?
岡田 
めっちゃ良かったです。その後、朝まで飲んでました。これ、昨日のイベントのチラシです。
__ 
あ、Jamokashiの名前がありますね。
岡田 
その界隈ではそうそうたるメンツの人たちとやれました。刺激的な時間でした。
__ 
ざくっとした聞き方ですけど、Jamokashiではどのような音楽を作られるのでしょうか。
岡田 
レゲエをベースにした、DUBの要素も取り入れた歌ですね。こういう曲です。
__ 
ありがとうございます。
__ 
(ヘッドホンを外す)いい曲ですね!ここでこういう音が来てほしいという気持ちがあって、そしてその期待を裏切らずに乗せてくれる感じがします。それも、予想しないような、ユニークな音で。
岡田 
面白い事はしたいという気持ちはありますね。ギターを使っているんですけど、途中でバイオリンの弓で弾いてアクセントを加えたり。
悪い芝居
2004年12月24日、旗揚げ。メンバー11名。京都を拠点に、東京・大阪と活動の幅を広げつつある若手劇団。ぼんやりとした鬱憤から始まる発想を、刺激的に勢いよく噴出し、それでいてポップに仕立て上げる中毒性の高い作品を発表している。誤解されやすい団体名の由来は、『悪いけど、芝居させてください。の略』と、とても謙遜している。(公式サイトより)
悪い芝居vol.13『カナヅチ女、夜泳ぐ』
ドラム&ベースが絡み作り出すビートの上でリズムを刻むギターとキーボード。フルート、シンセが遊ぶメロディーに浮かぶヴォーカル!ルーツを独自に解釈し再構築された新しい音楽はJamokashiでしか鳴らせない、彼らにしか響かす事のできないアンサンブル!岡田太郎(Gt./Vo.)楠野遼(Key./Cho.)ボーイミーツマドカ(Fl./Synth./Cho.)クロ(Ba.)井下祥平(Dr.)の様々な分野で活動している5人からなる歌モノ、インスト関係なく、チルアウトにも、ダンスにも、メッセージを伝える為にも、素敵な音をルーツから広めて行くためにも日夜オシャレにアートにROCKなVibesをDigし続けるバンド。それがJamokashi。2011年5月、バンド結成初ライブをいきなり初の自主企画イベントとし東京からRiddimates、京都のAYA OTO WORLDをゲストに迎え大成功に収める。その後も主催イベント”Riddim Jam”にてワンダフルボーイズ、AYA OTO WORLDと共演するなども精力的に活動を続けている。(公式サイトより)

タグ: メロディ 音楽経験が生きる 楽器の話題・バイオリン


雑音について

___ 
そうそう、イガキさんはおもちゃでも演奏が出来るそうですが。それは、どうした発想なのでしょうか。
イガキ 
別におもちゃじゃなくてもいいんですよ。それって、今ここで聞こえている音が何に聞こえて、どう音楽に転じるかという話ですか?
___ 
はい。
イガキ 
例えば話している声の高低や、食器とか洗い物をしている音がリズムを刻んだり。全てが音楽になりうるんです。身の回りの者がすべて楽器だと考えられるんですよ。おもちゃは扱いやすい楽器になり得ますね。
___ 
原理的な話、今我々が認識出来る限りでは、この宇宙で最も多様性のある音が生まれているのはここ地球だと思うんですよ。人間がいて、個別性から多様性が生まれているから。だからこそ、それらに音楽を見出す事は難しい。作ろうとしても難しいのではないかと。
イガキ 
うん。実は、雑音を音楽にしてみたことがあるんです。
___ 
すごい。
イガキ 
人間の音感覚は、西洋音楽で生まれた音階には当てはまらないんですよね。ヒトの口からでた声も、言葉のせいで認識できなかったメロディがある事もあるんですよ。
___ 
面白いですね。
イガキ 
TVのニュースを楽譜に起こしてみたりしました。人間の耳って、凄くたくさんの音が聞こえているんです。でも全ての音を拾おうとするとすぐにパンクするんですよね。
___ 
そう考えると凄いですよね。実はこのICレコーダーと同じく、人間の声には指向性を備えているらしいです。人間の耳は言葉にかなり集中出来る能力があるんですよ。
イガキ 
あたし、実は聴こえる音を制限できない病気に罹った事があるんです。
___ 
それは、耳の病気ですか?
イガキ 
いや、まだ原因は不明なんですけど。三半規管がおかしくなって、耳鳴りと同時に全ての音が判別しにくくなる状態になるんですよ。例えば今話している声以上に、皆の声がダイレクトにバーッと脳みそに入ってくる。
___ 
キツイですね。想像しにくい。どの位のペースでくるんですか?
イガキ 
まだ2回くらいです。でも二度と来ないで欲しいですね。人間の体も、それぐらい宇宙だって事ですよ。

タグ: 管・チューブ 「多様性と受容」への批判 メロディ


まずは楽しんでほしい

__ 
さて、まずは気になっていた事。サイトに歌の動画をアップする時は、録音を全く加工していないそうですね。
かに 
しないですね。切り張りはするんですけど、音程やピッチは変えません。歌はメロディで作られるので、感情がそこに乗っていれば音程を外していても直したくないんです。もちろん、両方揃っているのが一番いいんですけど。
__ 
なるほど。だからか、素直な感じがするんですよね。気さくというか、素っぽい感じで触れてくる感じがありますよね。何だかいつも、自然に楽しい気分になるんですよ。
かに 
そうなんです、まずは楽しんでほしいんですよ。楽しさを感じて、一緒に、その楽しさの中に入ってきてほしい。私がやっている事を見て、そこに壁を感じないでほしい。どんどん混ざってきてほしいですね。
__ 
ニコニコ動画にはコメント機能というのがあって、動画に字幕のようにコメントを書き込めます。そこで、参加出来るという訳ですね。
かに 
だから、出来ればその動画が楽しくなるような事を書いて欲しいです。コメントを書き込んで完成されますからね。

タグ: メロディ 単純に、楽しませたい


vol.152 かにぱん。

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2010/春
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かにぱん。