京都ロマンポップ さかあがりハリケーンvol.7「ニホンノカビ」

__ 
さて、京都ロマンポップ「ニホンノカビ」お疲れさまでした。大変面白かったです。
玉一 
ありがとうございます。
__ 
まずは、とにかく俳優が魅力的でしたね。玉一さんはもちろん、肥後橋さん、高田会計さんと、一言で言うなら大変奇妙な熱演だったと思うんです。目に焼き付いています。
玉一 
いえいえ。今回は本当に、各自が生きる役割を与えられたなあと思います。演出からの要求はすごく難しくて、それでも、みんなが応えていけたんじゃないかなと。
__ 
魅力的でしたね。高田会計さんが良かったですね。オルテガが何度もキャラ変するのが凄かったですね。最初はクズだったのが、結婚すると別人のように落ち着いたりとか。それが戦場に戻るとやっぱり凄絶な戦士になって。
玉一 
そうですね。今回の作品を通して、改めて、いいメンバー達とやってるなあと思ったんですよね。これまではなかなかうまくコミュニケーションを取れなかったりしたんですが、福岡のコメディフェスティバルから京都での公演とずっとやってきて、ここにきて漸くお互いの特性が分かったような気がするんです。
__ 
なるほど、作品全体のまとまりの良さの正体はそれなのですね。俳優がとても良いと先ほど申し上げたんですけど、それはつまり舞台の時間においての生き方で、ここからここまで行ったら良くないとか、そういうタイミングと加減がいちいちセンスが良いんですよね。安心して見ていられる前衛劇というか。肥後橋さんはそれが超良くて、ぞわぞわかき立てられながら見ていました。その根底に、役者同士の雰囲気の良さがあったのかな。ちょっと納得しました。
玉一 
そうですね、そこを見せるためには。
京都ロマンポップさかあがりハリケーンvol.7「ニホンノカビ」
公演時期:2013/9/21~23(福岡)、2013/11/22(京都)。会場:H732シアター(福岡)、UrBANGUILD(京都)。
国際コメディ演劇フェスティバル
公演時期:2013/9/14~10/6。会場:H732シアター。

タグ: 訳の分からないボールの話 分かりやすい面白さと芸術的な面白さの中間 生きている実感 ツアー演劇の可能性 ターニング・ポイント 正体不明のエネルギー 前衛は手法から作る人々を指す


分かりやすい面白さと芸術的な面白さの中間

__ 
今日はどうぞ、宜しくお願い致します。大熊さんは最近、どんな感じでしょうか。
大熊 
焦っていますね。来年でアラサーなんで、生活的な事が気になる年齢になってしまいました。周りの演劇人たちは一体どうやって生活してるんだろうと。
__ 
頑張って下さいとしか言いようが無いんですが、もっと多くの人々が大熊さんに注目したらいいですよね。
大熊 
ありがとうございます。ここ最近、演劇の感想が以前と違うんですよね。昔は何を見ても面白かったんですが、今は自分の作品に結びつけて、純粋に楽しめなくなっているんです。面白いと思っても心の奥底では・・・。
__ 
一人の人でも、色んな感想を持つものですからね。
大熊 
そうですね。Web上に面白くないという感想を書く人もいる。反面、つまらないと思った作品の面白い点をキャッチ出来ている自分もいる訳で。そういう芝居を見た後に自分のとこを省みると、ウチはエンタメだからなあ、楽しませられなかったら終わりやからなあ、楽しめなかったらごめんなさいだなあって思うんです。今年の2月はとくにはっちゃけた作品を作ったり、そうかと思えばコンテンポラリーのパフォーマンス作品もやるし、ウチもやっぱり色々方向性が違う作品を作ってるんですよね。
__ 
「突撃!八百八町!!」は完全にエンタメ系でしたね。
大熊 
そうですね、とにかく、カッコよかったり面白かったりを感じてもらえなかったら終わりやなあと思って作ってます。中間を狙いたいんですよ、こんな言い方をすると怒る人がいるかもしれないんですけど。
__ 
大丈夫だと思います。
大熊 
エンタメ系とアート系の中間、分かりやすい面白さと芸術的な面白さの中間で、いい感じでバランスを取れているような、受け口の広い作品。そういう意味での大衆性がある作品を目指しています。
壱劇屋
2005年、磯島高校の演劇部全国出場メンバーで結成。2008年より大阪と京都の狭間、枚方を拠点に本格的な活動を開始。主な稽古場は淀川河川敷公園で、気候や時間帯をとわず練習する。マイムパフォーマンスを芝居に混ぜ込み、個性的な役者陣による笑いを誘う演技にド派手な照明と大音量の音響と合わせ、独自のパフォーマンス型の演劇を行う。イベントではパントマイムやコントをしたり、FMラジオにてラジオドラマ番組を製作するなど、幅広く活動している。(公式サイトより)
劇団壱劇屋第19回公演「突撃!八百八町!!~人斬りピエロ軍団vsタケミツナリタ~」
公演時期:2013/2/23~24。会場:中津芸術文化村ピエロハーバー。

タグ: アラサーになってしまった ウェブ上の感想 感想がトシと共に変化していく 分かりやすい面白さと芸術的な面白さの中間 パントマイムの話題 アンケートについての話題 自分は何で演劇を


もっと愛してもらえるように

__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
大熊 
京都にも公演で行きますし、2014年度までにやる公演が、6月のも含めると6回決まってるんですよ。
__ 
それは凄いですね。
大熊 
ちょっと大丈夫かなと。自主公演もあるし、そんなにやって大丈夫なのかなと。今年度は攻めすぎですね。
__ 
今後、作って行きたい作品としては。
大熊 
エンターテイメントとアートの、中間の娯楽を作って行きたいです。中間というと安いですけど。どんな人でも楽しく面白く見られる大衆性を持ち、アートを意識するお客さんにも訴えられる。あと、劇団をもっと愛してもらえるような運営が出来ればと思います。

タグ: 愛される劇団づくり 分かりやすい面白さと芸術的な面白さの中間 私の劇団について 今後の攻め方


こんな面白さもある、そんな面白さもある

__ 
これまで数多くの舞台に立っているユーコさんですが、これを機に変わったと実感した作品はありますか?
山本 
東京に行く前なんですけど、石原正一ショーですね。
__ 
なるほど。ドカコと野球狂の詩子。
山本 
演出方法というよりも、共演した兄さん姉さんの楽しそうっぷり。それまで私は頭でしか演劇をやってなかったから。武士道でやってたから。そういう価値観だけじゃない、まず自分が楽しくないとお客さんも楽しくないやん、みたいな事を、言われるのではなく実際に目にしてん。凄く考え方が変わったんです。少なくとも心持ちは変わって。で、東京に行ってからはコントやっててん。
__ 
コント。
山本 
「ラ・サプリメント・ビバ」という。言うたらお笑いの人やねんけど。その人がお芝居よりのコントをやりたいという出演者募集のチラシを見て、同時にリリパット・アーミーの舞台にも出演が決まったから、両方同じ時期にやって、その後に平田オリザ・松田正隆の「天の煙」にも出て。違う種類の作品にどんどん出会えて、こんな面白さもある、そんな面白さもある、って。
石原正一
演劇人。石原正一ショー主宰。1989年、演劇活動開始。1995年、"石原正一ショー"旗揚げ。脚本演出を担当、漫画を基にサブカル風ドタバタ演劇を呈示。関西演劇界の年末恒例行事として尽力する。自称”80年代小劇場演劇の継承者”。外部出演も多数。肉声肉体を酷使し漫画の世界を自身で表現する"漫画朗読"の元祖。"振付"もできるし、”イシハラバヤシ”で歌も唄う。(公式BLOG『石原正一ショールーム』より)

タグ: 石原正一ショー その人に出会ってしまった 退団したら・・・ 分かりやすい面白さと芸術的な面白さの中間 垣根の無い世界へ 平田オリザ


質問 森 孝之さんから 古藤 望さんへ

__ 
前回インタビューさせて頂いた、劇団ZTONの森孝之さんから質問です。ドンピシャの質問ですね。「憧れの芸人さんはいますか?」
古藤 
一ファンとして好きなのが「かもめんたる」ですね。お芝居チックで、コントなんですけどボケツッコミだけのじゃないんですよ。話が進むにつれ、普通の人だと思われた人の素性がだんだんと明らかになって、最後には気持ち悪いんですよ。お話も面白いし。観てほしいです。

タグ: 分かりやすい面白さと芸術的な面白さの中間 私の好きなあの劇団


寝入りばなの夢

__ 
子供鉅人の魅力とは。
BAB  
見たことがないもの、ありえんものが見れるところかな。寝入りばなに見る夢のような。
__ 
寝入りばなの夢。あのちょっと微妙にいやな感じですね。分かります。
BAB  
気持ちいいのと深いの中間みたいな、ね。子供鉅人では「悪夢」ってよく例えてるんですけどね。不快かつ、意味不明、でも気持ちいいみたいな。
__ 
分かります。夢って、面白い体験ですよね。最近、どんな夢を見ましたか?
BAB  
最近は見ないかな。子供を産んでからは見ない気がする。ちっちゃい頃はものすごい意味不明な夢をたくさん見ていたんですけどね。
__ 
私個人は、鮮烈で豊かなイメージを、具現化する力を持つのが子供鉅人の魅力だと思います。子供鉅人って、小劇場的な文法を排除しているような気がする。そこが悪夢っぽい気がします。完全にそうするのは難しいかもしれないけど、何だか所帯じみてない。
BAB  
それは完全に排除してますね。所帯じみないようにしています。現実感が少ないんかな。
最近また見始めました(BABさん)との事。

タグ: 分かりやすい面白さと芸術的な面白さの中間


根本
まちょっと、最近時間があって。長い意味でどうしていこうかなあみたいなのを考えていたというか。
__
うん。
根本
去年の公演「猿とおどる」を中止にしてしまって。
__
うん。
根本
体と心が付いていかなくなって頓挫してしまったから、もう一度自分の生活を見直していかないと思って。
__
うん。
根本
色々な事を自分の中でもちょっと整理しないとと思っていたから。今日はそういう話になるのかな。
__
そうですね、「猿とおどる」については聞きたいと思っていました。その、具体的に問題もあったと思うんですが、作品の作り手として不十分な点を自覚したって事なのかなと。
根本
そうだね。まずはもう本当に、技術的な部分。あとは時間の少ない中でやってしまったからそれを乗り切る体力の部分が無くなってしまったというのと。でも振り返ってみると、技術的には相当、高度なというか高望みをしようとしていた部分があって。単純に今後回復して「猿とおどる」リベンジをしようとしてもちょっとすぐには出来ないんじゃないかなと今は思っているんだよ。あの時にやりたいと思ってたのは、去年の「茶色い絵本」をやった時から、何となくベビー・ピー的なものというか、自分の作りたい芝居の大きな形みたいな物が見えてきた気がして。
__
うん。
根本
大体、いくつかのストーリーの軸があって、それらの絡み合いを見せていくというような。「猿とおどる」ではそれを、3人という最小限の人数でやりたいなと。MEW'S CAFEというお店でやる予定で、なるべくお店の形を崩さずに、あまり仕込まずにやる予定でした。
__
そういうのでかなり難しいと思うのは、やはり照明とか、セットとかを作ったりすると入りづらさが生まれてしまうと思うんだけど、そういうのを外してやりたかったと。
根本
そうそう。
__
さりげない。
根本
うん。・・・さりげないってのは絶対ないんだけどね(笑う)。色んな形でやらないといけないなと思っている。普通の劇場の形式でもやっていきたいなと思うんだけど。でもそうじゃなくて、例えば知恩寺とかの手づくり市とか。あそこは京大の能学部の人達が勝手に踊ってたりしてて、それを観てる人もいればその横で古本を探してたり品物をみてたりしてる人もいて、ああいうざっくばらんな状況が凄く好きで、喫茶店は、劇場と手作り市の丁度中間ぐらいかなと思ってて。
__
中間。
根本
音楽をやっている人がストリートライブをやってたりするけど、そういう形式への足がかりになったらと思っていた、というのが一つ。
__
うん。
根本
あとは、話の構造。基本的に手法・人物造形的にも軸が2本から3本あり、それが一つに集約していく、というような。
__
こないだの「みんなボブ」は。
根本
あれは一人20役ぐらい(笑う)。
__
うん。あれも軸が大体同じような世界の中で、5本位の話が並列的に語られていくわけだけれども。
根本
あれは役者5人で、二人がハケて、次に別の二人が出てきたら別のシーンになるけど、「猿と踊る」の3人という人数はそうもいかない。でも、落語とか漫才とかって、最初の枕で観客と対話して、だんだん劇世界に入っていくじゃん。それってやっぱり多重構造といえば多重構造で、そういう様式だからかも知れないけど、分かり易いし、違和感なく見れる。照明を焚いたり、走ったりするマイムなどの大仰な事をしなくても、あれだけ一人で分かり易く出来るのに。
__
うん。
根本
大人数でそうしたらより分かり易くなるのに、何故そうできないかというと、基本を踏まえずにいきなりハイレベルな所に行こうとしているからじゃないかと。そういう、古典芸能と、今まで自分が芝居でやってきた、ストーリーの重層性みたいなのを寄せていこうかと思っていた。
__
思っていた。
根本
しかし。結構、難しかったんかな。「茶色い絵本」時みたいにあまり話をまとめずにいければと思ったんだけど、その力も演劇人としての体力も足りなくて、ちょっとふがいないなと思ったんだけど、ここで無理をしても空回りするだけだなと思って。今回は公演を中止にするという判断をしました。
__
うん。
根本
自分の作りたい芝居の形も見えてきているし、これからも芝居を続けていきたいと思っているから、焦らんと気持ちを切り替えて、別のところからアプローチしていこうかなと思ってます。
ベビー・ピー
根本コースケ氏などによる演劇ユニット。ナンセンスコメディ、熱いジョジョ劇、お祭り芝居など、想像力を強く掻き立てられる作品群。
ベビー・ピー「猿とおどる」
公演中止となった。予定されていた公演時期:2006年12月28~29日。予定会場:Mew's Cafe。
ベビー・ピーのコント#1「茶色い絵本」
公演時期:2005年12月。会場:京都大学文学部学生控室。
ベビー・ピー#6「みんなボブ」
公演時期:2006年8月18日・20日。京都会場:shin-bi、大阪会場:BlackChamber(文化祭 =Culture Carnival= 参加作品)。

タグ: 手作りのあたたかみ 分かりやすい面白さと芸術的な面白さの中間 いつかリベンジしたい