kame4emak / 歪

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カメハウスに出演される役者に、どんな姿勢を期待しますか?
亀井 
こんな言い方をすると失礼かもしれないんですけど、プロフェッショナルであってほしくないんですよね。カメハウスはそういう場ではなくて、実験したいんです。素人性というか処女性というか、そういう成熟していないもので作品を作り上げたいんです。重要な見せ場では安定した人を置いてるんですけど。でも僕は、方法論が確立した・自分一人で立てる人ばかりでやりたいとは思わないです。僕も仲間も、一人で作り上げる訳じゃないし。そういう不安定なところでできあがっていく、歪なんだけど崩れずに積みあがっている。一瞬だけ凄く綺麗なものが出来上がったらと思うんです。その後は崩れてもいいんです。そういう座組で出来たらいいなと思っていますね。

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脚本家としての変化

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今回の東京公演、企画のきっかけは。
野村 
オパンポン創造社が10年になりまして。一度、5年を迎えた日に東京に行ったんです。その時は公演する事自体が目標だったんです。
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10年!
野村 
というか、元々の始まりは16歳の頃から芸能事務所に入ってて。25ぐらいの時に辞めて、何も仕事がなくて。でも芝居がしたいと思った時にどうするべきかと思って、まずは一人芝居から初めたんです。10年経ってがむしゃらに走ってきたんですが、それが東京ではどう評価されるんだろうか、試したいんです。記念という意味もありますが。
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では、去年の「曖昧模糊」はどんな手応えがありましたか。
野村 
何よりも、自分が面白いと思って書いているところでちゃんと反応が返ってきたんですよね。昔は自分のやりたい事しかやってこなくて、それがズレているという事もあったんですけど。(良いか悪いかはともかく)お客さんとの感覚が一致してきている感触があります。これは別に妥協している訳じゃないですけど。
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はい。
野村 
しょうがなしに始めた脚本が、やっと楽しくなってきた気がします。
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身について来た?
野村 
いや、身に付いたと言ったら勘違いした人みたいな感じですけど(笑う)なんだか、自分なりに形というか方程式が出来上がってきた気がします。
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なるほど・・・去年、BLACK★TIGHTSの桜×心中ですごいカッコ良く主演されてたじゃないですか。
野村 
あ、ありがとうございます。
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何かその時も感じて、今も改めて感じたんですけど、野村さんの作るものって気合を入れて“パッケージング”された手作り品って感じで好きです。
野村 
いやでも、まだまだ全然分かってない事は多くて勉強中なんです。今までは見ていただく時は不安だけだったんです。でも、今は見ていただきたいという欲が出てきましたね。楽しくはなってきたんですかね。
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素晴らしい。
~BLACK★TIGHTSpecialnights vol.6~「桜×心中」
公演時期:2014/2/20~24。会場:世界館。

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ドラマへ

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今後、どんな感じで攻めていかれますか?
藤本 
自分の中で大切な事を言いますが、時間が掛かってもいいから劇作をしたいです。これまで演劇をしてきて、結局自分がドラマが好きなんだなと強く思うようになりました。一作くらいは本公演で、自分が書いたものを舞台に載せたいなと思います。これが自分にとっての、これからの展望になると思います。
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どんな物語になるのでしょうか。
藤本 
家族の話になるでしょうね。出来ればしっかりセットを組んで。永井愛さんのような、もしくはいままで上演してきた作品のような、魅力的な作品にしたいと思います。

タグ: どんな手段でもいいから続ける 作家として不安はない 今後の攻め方


笑える芸術

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いつか本公演を見たいと思っていました、世田谷シルク。京都でも来年、公演されるんですよね。とても楽しみにしております。さて、これまで転機になった公演とは。
堀川 
あ、第一回から今までの全ての公演が転機です。
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そういえば、HPに掲載されているチラシの変遷を見ると、毎回方向性が変わっているような印象を受けました。
堀川 
あえて言うなら4回目の公演で、毎回出て下さる役者さんたちがいなかったので不安もあったんです。だけど意外と、やったらできちゃって。
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ええ。
堀川 
しかもすごく運のいい事に、世田谷区芸術アワード”飛翔”舞台芸術部門賞というのも頂けて。結局、ある意味凄く孤独な状態で作っていたのが逆に良かったのかもしれません。
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ずっと転機だったという事は、方向性を固定せずに、公演を作る時にはその時の面白さを大切にしているという事ですか?
堀川 
私はまだ、自分の方向性を分かってないんですよね。毎回違うよね、と言われています。色んな事を試したいと思っているんです。それと、原作がある場合が多いので、毎回変わるのは自然なことかもしれません。
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では、今後舞台を作っていく上で、どういうものが拠り所になるのでしょうか?
堀川 
本当は、エンターテイメントが好きなんです。笑える芸術を目指して活動中という事にしているんです。わははって。
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なるほど。
堀川 
前衛的な演劇作りは自体は自由に出来るんです。山の手事情社でもやってきたし。でも、それだけではエンターテイメントにはいけないんですよね。ちょっといびつかもしれませんが、自分が今まで培ってきた技術を生かして、お客さんが心から笑えるような作品を作りたいと思います。

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得たり得たり

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「0100」で、すごくよく出来ていたセリフがあって印象に残っています。リールイさん演じる少年が、自らの妄想の中で国王の嫡男となり、そこで王宮の関係者の関心を買う行動をするたびに言うセリフが「得たり得たり」と。あれは良かったです。
蟻  
あ、それはよかった。
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誰からも相手にされない少年が現実の不安から逃れようと、精神のバランスを取ろうとして生み出した妄想の世界。そこで取る行動が他人の歓心を買う事で、その信用が一つづつ積み重なっていくごとに「得たり得たり」。まさに悪役のセリフでカッコ良く、同時に共感を呼ぶ。情感があって、憎めないんですよね。
蟻  
いじめられっ子をヒールとして描いて見ようと思ったんですよ。演劇的に書こうと思ったら、あの少年を徹底的に悪役にするか、もっと可哀想にするべきだったんでしょうけど、わかりやすい型にはめたり役割を与えると、そこで終わってしまう。逆に言うと、台本で人を型にはめずに、かつ共感できるものとして描けたら脚本としては成功なのかなと。
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既存の仕組みによらない。
蟻  
物語の構造に綺麗にあてはめるのが目的じゃないんです。そこで生きている人たちに近づいて行ければ。
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それは、アナログの手法にこだわるという事とどこかで通じているのでしょうか。
蟻  
そうですね。

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