法人になるということ

__ 
さて。作道さんはこの度、会社を立ち上げられたそうですね。どんな経緯があったか伺えますでしょうか。
作道 
2年ぐらい前から映像の仕事をするようになりまして。例えばKBS京都さんで30分枠のドラマを放映させていただいたりとか。少しずつですけど経済的な面で回りはじめてきていて。創作的にも経済的にも良い環境を作っていきたいと。これは、劇団の旗揚げから考え続けてきていました。
__ 
なるほど。
作道 
もっと精力的に活動していきたいと強く思った時に、一つ落ち着ける場所を作ろうと思ったんです。という事で、会社を作ろうと思いました。
__ 
ざっくりとした聞き方ですが、どんな会社にしたいですか?
作道 
すごく大きくしたいとかは全く思っていないです。僕と他のメンバーがやりたい事を単純に叶える場所でありたいです。会社の人数を増やすとか、利益を増やすとかという事ではなくて、今の構成メンバーが、例えばもっと大きい舞台に立ちたいであるとか、広く名前が知られるようなクリエイターになりたいであるとか。
__ 
自分達のやりたい事が出来るようになる場所。

タグ: 映像の現場 劇団=場所論


舞台と私

__ 
今後、坂根さんはどういう風に演劇と関わっていきたいですか?
坂根 
まだ考えている段階で、難しいんですけど。役者としては、色んな公演を見て吸収して、沢山の作品に出られるようにしたいです。そこでの経験を自分の劇団に持ち帰って。色んな事が出来る役者になりたいですね。ちょっとでも多くの人に見てもらう環境作りも必要ですね。
__ 
素晴らしい。
坂根 
映像スタッフとしても、自分の技術を充実させたいです。舞台の表現とは違う表現ですよね。舞台記録映像のスタッフとして参加させてもらったり、舞台用の効果映像にも手を出そうとしています。この4年、色んな事をやってきたんですが、これからは役者と映像に絞って活動していきたいです。

タグ: 色んなものを吸収 映像の現場 外部活動を持ち帰る


機会そのものを作るための、いくつかの行動

__ 
今後、どんな感じで攻めて行かれますか?
武信 
SP水曜劇場に関して言えば、あれは継続してなんぼのものだと思っているので、今後10年は続けます。番組を観て、面白いと思ってもらって、劇場に来てもらう為のものですので。まだ3年目、あと7年は続けます。舞台の撮影に関しては、そうですね。ある中堅以上の人たちの、そこそこ物販が見込める場合でないと頼まれない。撮影側も、機材にお金を掛けたい。バジェットの同じぐらいの人たちが段々と固まっていく現象がある。すると若手なんかは機会に恵まれないんです。若い劇団さん達のいい舞台をやっぱり放映したいんですよ。まあ、2000円の若手の舞台って、なかなか行きにくいですから。
__ 
たしかに、それはそうですね。他に予定を入れたかったりしますよね。
武信 
そこをUstだったら解決出来るんですよね。ひたすらクオリティを追求したいというのも分かりますけど。それから、自主制作映画を撮りたいです。映像の人が演劇に興味を持ってもらえるような、その逆に、演劇の人が映像に興味を持ってもらえるような。

タグ: 映画の話題 演劇の入り口を作る 映像の現場 若さの価値 若者支援


部品の一個

__ 
映像作品への出演もありましたね。ご自身にとってはどのような体験でしたか。
小林 
すごく面白い体験でした。藤井組という方たち制作のびわ湖放送でのお仕事で、私はちょっとしか出ないんですが、そこの方々と何回かお仕事させてもらいました。現場は演劇とちょっと違っていて、音響さん・照明さん・監督さんと同じレベルで役者がいるんです。そこが面白いんですよ。私の価値観だからそうじゃない現場もあると思うんですが。私のやってきた小劇場だと、役者が中心なんですが、映像を撮る現場だと役者が部品の一個でしかないという感覚。
__ 
へえー。歯車の一つ、みたいな?
小林 
そう、それが凄く好きなんです。素材の一個でしかないんですが、自分がどう使われるのか想像が膨らんでいくみたいな。で、結構長編の映像に出させてもらいました。それも割とハードで、初日からダイビングプールに一日中潜ったり、2月の和歌山の海に、夜9時に潜ったり。
__ 
ハードですね。
小林 
大変なんですよ。セットは全て本物を用意しないといけないし。反面、すごく嘘も付ける。

タグ: 映像の現場


vol.310 小林 由実

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2013/春
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小林

何でも言い合うし、喧嘩もするけど・・・

松葉 
縁があって事務所に所属させて貰って、舞台だけじゃなくて映像の仕事もさせていただいて。小さな役でも、演技でお金をもらうっていうのはこういう事なんだなって。お金って一番分かりやすいじゃないですか、仕事の成果として。初めてもらったとき、仕事として演劇を選んだんだなって実感しました。
__ 
今まで俳優をやってきて、思い出深い仕事はありますか?
松葉 
一時期舞台にも呼ばれないしオーディションは落ちるしってのを繰り返していて。友達はそれでも舞台に出てる。自分は才能無いのかな、辞めようかなと迷っていたんですよ。その時、1年ぶりにelePHANTMoonの「ブロークン・セッション」という舞台のオーディションに受かって、サンモールスタジオという劇場の舞台に立ったんです。
__ 
なるほど。
松葉 
それがサンモールスタジオ2009年度の最優秀女優賞を頂いたんですよ。それが、ずっと続けてきた成果なんだろうなと。今回の芝居でも、もう少し続けようって、自分の先をもう少し見たいと思い直しました。
__ 
なるほど。頑張ってください。どんな形でもよいと思います。
松葉 
ありがとうございます。演劇って自分にとって家族のようなもので、何でも言い合うし、喧嘩もするけど時間が経ったら謝りあえるし、とにかく無条件で自分を受け入れてくれるんですよね。
__ 
演劇から遠ざかった経験とは?
松葉 
3年位前に自分で公演をプロデュースしたんですけど、その時に色んな人に迷惑を掛けちゃったんです。
__ 
ああ、ハセガワアユム(MU)さん脚本の。昨晩ネットで検索して知って、びっくりしました。
松葉 
私も昨晩、こちらのサイトを見て、ハセガワさんだって(笑う)。それでもみなさん頑張って下さって、上演出来たんですよ。当たり前のように思ってたんですけど、公演の幕が開くって奇跡なんですよね。それでもさすがに演劇からは遠ざかったんですが。
__ 
ええ。
松葉 
でももう一度受け入れてくれたんですよ、その時に、私にとってこれは家族なんだなと思いました。喧嘩もするけど、上手く行かないときもあるけど、いつの間にか寄り添ってくれている。
サンモールスタジオ
劇場。新宿区。
MU
ハセガワアユムが主宰とプロデューサーを兼ねる、演劇界では珍しく劇団ではない個人ユニット。名前の由来は、魑魅魍魎の劇団名が溢れる小劇場の中で浮くべく「徹底した意味の無さと妖しさ」を元に命名。(公式サイトより)

タグ: 映像の現場 もう、辞めたい


vol.154 松葉 祥子

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2010/春
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松葉

自分らしくきちっと

__ 
さて、澤村さんは今度どんな感じで攻めていかれますか?
澤村 
やり始めた頃は、こういう役がやりたいとかこんな役者になりたいとかばかり思っていて、苦しんでいたんですけど・・・でも最近は割とそういうのは無くなってきたんですよ。自分らしくきちっとやれればと思います。例えばごまのはえや客演に呼んで下さった演出の方が、僕にその役を振ってくれた理由をちゃんと考えて作品作りに当たりたいですね。
__ 
自分に期待されていることを把握すると。
澤村 
演出の望むものと、さらに期待以上のものを持っていけるようになりたいと思います。それが今のところの目標ですね。まあ、そういうことをキチンとしていけばどんどん仕事は繋がっていくだろうと思っているので。
__ 
素晴らしい。
澤村 
まあ・・・売れたいですよね(笑う)。あと、こないだ自主映画のお仕事に行ったんですけど、映像の現場はやっぱり違いますよね。瞬発力が求められるんですよ。当日台本を渡されてはい作って下さいって。ヒリヒリするような緊張感がありました。楽しかったです。また、映像の仕事が貰えればいいなと。だから最終目標は銀幕ですね(笑い)。

タグ: 感性ではなく考えて表現出来る人 映像の現場 今後の攻め方


映画、舞台

__ 
弓井さんは、お芝居を始められたのはどのようなきっかけがあったのでしょうか。
弓井 
高校三年生の時に、映画を撮りたかったんですよ。凄く。でも、映画の現場ってどういうものか全然分からなくて、たまたま映画館で見つけた映画のオーディションのチラシを見て、とりあえず関わりたいと思って受けたんですよ。それが井土紀州さんという方の「ラザロ」っていう作品で、そのオーディションに受かったのがキッカケです。
__ 
それから京都造形大学に入られて、映像を学ばれていたんですよね。
弓井 
そうなんですよ。もともと造形大を選んだのが、映像も舞台も出来るからだったんです。映像の作り方同様、演じる事にも興味があったんです。高校の頃、ちょっとクラブでやっていたりしたので。でも、ウェイト的には映画監督になりたいと思って入りました。その内に、「ラザロ」で共演した人から劇団の旗揚げに誘われたんです、カウボーイダンスっていう。
__ 
あ、知ってますね。
弓井 
あ、凄い。3回しか公演をやっていないので、知っている人に初めて会いました。そこと、大学で舞台の授業を取ったりするうちに、舞台のウェイトが高くなっていきました。
__ 
ちなみに、在学中はどのような映像作品を作られたんでしょうか。
弓井 
ドキュメンタリーしか撮ってないですね。大学に入って一番最初に作った習作も、フェイクドキュメンタリーでした。
__ 
どのような題材でしたか?
弓井 
さっき言った、劇団の旗揚げに誘ってくれた人が主役で、その女性が好きな人について色んな思い出を語っていくんだけど、それは全て妄想だったという・・・。まあ、1回生の頃でしたね。
__ 
面白そうですね。

タグ: ドキュメンタリー 映像の現場


vol.94 弓井 茉那

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2008/春
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弓井

コーディネーターの役割

__
Afro13のみならず、兎町十三番地の受付などでも齋藤さんのお姿を拝見する事があるんですけれども、齋藤さんのお仕事とはプロデューサーという。
齋藤
そうですね、世間的にはプロデューサーとして名刺を渡したり挨拶させてもらったりしているんですけども、関わる劇団との関係でそれぞれ違いますね。それこそプロデューサーだったり、コーディネーターだったり制作やマネジメントだったり。というのは、プロデューサーという役割にこだわりがあって。映画においてプロデューサーというのは監督よりも偉い立場なんですよ。何故なら、お金を出しているから、というアメリカ的な考え方があって。それは良い考え方だなと思っていて。最終的には、監督が撮った映像の編集権限はプロデューサーにあるんですね。それで面白くない編集をされたら監督は怒りますね。したら監督が外されるんですよ。そうなると映画の監督のクレジットには外された人の名前は出ず、代わりにある架空の人物の名前が表示されるんですね。その名前でクレジットする事が決まっていて。ハリウッドでは、その架空の人物が一番多く映画を撮った事になっているんですね。
__
なるほど。
齋藤
日本でも、そういう意味でのプロデューサーがちゃんといるべきだと思っています。僕は色んな所で仕事をしてるんですけど、お金の責任を全て持つ場合以外は、プロデューサーという名前は付けません。
__
例えば、コーディネーターですとか。
齋藤
劇団鹿殺しの制作をしていたときは、劇団の方向性とかも結構考えたりしていて。お金の責任以外のプロデューサー的な仕事もしていたので、ぴったり合う名前が無かったからコーディネーターという役職名もにしました。兎町も結構そういう感じですね。
__
コーディネーターとは、基本的にはどういうお仕事なんでしょうか。
齋藤
僕の中ではコーディネータとは、劇団が立ち上がって、その後の道筋を一緒に考えられる仕事まで出来る人をコーディネーターと呼んでいます。道一つ間違うと、5年で行ける所を10年掛かる場合があるから、そういう立場が必要なんですね。でも、そういうノウハウを上の世代の人は持ってる筈なのに下の世代には落としてこないんですよね。
__
確かに、そういうイメージはありますね。
齋藤
映画ではそういうのちゃんと出来てるんですけど、お芝居は上にいっちゃったら下の関わりが、あんまり無いんですね。40代、50代の人たちが、20代の若手に「あなたはこういう風にすればメジャーになれるよ」みたいな話をする機会が減ってて。昔は、そういう人が劇場のプロデューサーになって、若手の劇団と接触する事もあったんですが、それすらも今はなくなって。行き詰まるじゃないですか。才能があっても。
__
それは嫌ですね。
齋藤
もちろん劇団としての方向性とかはあるので色んなパターンを組まなければならないんですけどね。一度道を通っている人達と、右も左も分からない人達とでは、理想への近づき方は全く違いますよね。そこを、もっと手伝えたらいいなと思っています。だから、例えば兎町とかは第四回公演で東京公演するというのはここ十年くらいの関西ではかなり特殊な存在だと思うんですよ。それは、他のみんなが行けないという訳ではなくて、行く道しるべが無かったからなので。ちゃんと、マーキングさえしていれば、四回目で東京というのはそんなに無茶ではないんですね。
__
なるほど。
齋藤
そこで勝負して駄目だったら、演劇でご飯を食べていく事を諦めて、社会に戻るか、細々と演劇を続けていくか、という選択肢を提案できるじゃないですか。
__
そういう、一個の公演の初めから終わりまでではなく、劇団の最初から最後までの舵取りを手伝うのがコーディネーターなんですね。
齋藤
そうですね。それに加えて、さらにお金とかの責任を持って自分がどうこうしていく、という立場をプロデューサーだと思っています。
兎町十三番地
2005年3月13日結成。作・演出・中川昌紀氏。歌とダンスを中心に、幻想的な世界を紡ぐ。
劇団鹿殺し
座長・菜月チョビが関西学院大学在学中にサークルの先輩であった代表・丸尾丸一郎とともに旗揚げ。旗揚げより「老若男女の心をガツンと殴ってギュッと抱きしめる」を合言葉に土臭さと激しさが同居する人間の愛おしさを表現する物語と、役者の身体、パフォーマンスに重点をおいた演出で観客を魅了している。(公式サイトより)

タグ: お金の事 後輩たちへ 映像の現場