kamehou7uohemak / 存在

__ 
もし300億円あったら、どんな作品が作りたいですか?
亀井 
一度やりたいと思っているのは、僕が生まれたぐらい頃の、日本がまだまだガーって発展している最中の時代が好きで。そういうものというか街を作ってみたいですね。好きに破壊してもいいし、好きに作って良い。舞台セットが街、みたいな。お客さんはその中を歩きまわって、ところどころに起こっている事件を見てもらう、みたいな。
__ 
ああ、それは面白そう。それはもう劇場じゃないかもしれないですけどね。
亀井 
劇場も好きなんですけど、早く劇場を出たいなと思うんですよね。
__ 
劇場を出たい?
亀井 
劇場の、何もないフラットな状態は凄く魅力的なんですけど、フラットではない土地が発するもので作れるものもあると思うんですよね。本当に、色んな土地で色んな作品をやってみたいです。それをするといかんせんお金が掛かるので出来ないですけど。
__ 
街頭劇、野外劇。そんな感じですか?
亀井 
そうですね、それもありますけど、人がまったく寄り付かない所でやりたい欲もあります。誰が来るんだ、って話ですけど。
__ 
いいですね。誰もいない地下鉄の駅とか、沢とかでやってるのを見たいですね。

タグ: 300億あったら 土地の力


ク・ビレ邸”で「青蛾の夜會」

__ 
わたしがせんのさんに初めてお会いしたのは、「青蛾の夜會」でした。毎月、ここク・ビレ邸で開催されるダンス・演劇・演奏等々のLIVEで、アバンギャルドな顔ぶれが印象的です。ク・ビレ邸の雰囲気もあってか、とても成熟したイベントというイメージがあるんです。
せん 
ク・ビレ邸は築40~50年の長屋をリフォームした空間なんですよね。ここ、北加賀屋は50年代から70年代あたりまで、造船業が盛んで栄えていたんです。でも時代が流れて、段々と廃れて行って。ご老人が多く、空家も多くなる。景気も悪くなってしまって、だから誰も使っていない建物が増えていったんです。
__ 
そうですね。
せん 
町を再生するのだったら、普通は古いものを壊して新しいものを作るのかもしれません。でも、それでいいのか。もっと面白い有効活用はないのか。そこで、北加賀屋の土地をもっている千島土地という不動産会社が、アートのチカラで町を再生しようというプロジェクト「北加賀屋クリエイティブ・ビレッジ(KCV)構想」を立ち上げたんです。空家や廃工場なんかをリノベーションして、アーティストの活動拠点に変えて行く、たとえばギャラリーとかアートスペース、カフェやアトリエなどです。その中でク・ビレ邸は、LIVEバーという形を取りながらも、KCV構想の中でのインフォメーションセンターを担う場所でも実はあって。
__ 
なるほど。
せん 
色んな事をしている人がそこらにいるので、ここに来れば誰が何をしているのかが分かる、という場所なんですね。まあ、このあたりに住んでいる人たちはみんな、千島土地から土地を借りてますので、貸し手と借り手の関係にありますから、そういい関係とは言えませんよね。極端に言えば、「アートなんかに金を使うんだったら、土地代を安くしろ」みたいな感じ。そういった声に対して、ク・ビレ邸では、「若いアーティストが北加賀屋で作品を創ったり、発表したりすることで、町が生まれ変わるかもしれませんよ。一緒にやりませんか」って話したりしてるんです。だから近所の方々とアーティストとの架け橋と言うべき場所になっています。もちろん、ここでって、表現活動も行うので直接の交流もありますし。
__ 
ここでのイベントに何回か来た事がありますが、観客の年齢層が高いのって、もしかして近所の方が。
せん 
はい、近所のおじいちゃんも見えていますね。もちろん出演者のファンもいますけども。この間のイベントで大衆演劇の役者さん、青山郁彦さんが参加されたんですけど、やっぱりウケてましたね。大衆演劇が大好きみたいで。
ク・ビレ邸
「ク・ビレ邸」は、北加賀屋クリエイティブ・ビレッジ構想のインフォメーション・センターとして、2010年10月、アートプロジェクト集団「鞦韆舘」のプロデュースのもとオープン。北加賀屋エリア(大阪市住之江区)の空き家や廃工場をセルフ・リノベーションするアーティストやクリエイターが増える中、同構想の詳細を紹介し、最新情報を発信していく拠点として注目を集めています。(公式サイトより)
「青蛾の夜會」
第一回の公演時期:2014/1。会場:ク・ビレ邸。

タグ: 観客への思い 「おじさん」について イベントの立ち上げ 町とアートと私の企画 土地の力 観客との関係性


次の土地の子供鉅人

__ 
苦労したシーンはありますか。
山西 
全体的な話になっちゃうんですけど、環境の変化がすごくて。暑かったり寒かったり、雨が降りそうだったり色んな部分が。緊張感が無くなってしまわないようにと思ってました。
__ 
緊張感という点なら、シーンごとの差はすごいですよね。役を演じる演技と、ツアー演劇のコンダクターの演技。
山西 
僕は劇団員になって初めての公演だったので、単純に演技する上で勉強になった部分が大きくて。でも、またそれとは違う、アドリブのツアーをしているときの演技は別の意味で面白くて。
__ 
子供鉅人の役者って、ふつうは出来ないような、特殊な経験をしているんだなあと思うんですよ。劇場はもちろん、町家で芝居をするし、ツアー演劇もテント演劇もコントも音楽もイベントもする。演技のスタイルも回によって大幅に違う(それはもちろん、舞台に合わせているという部分は強いけれども)。
山西 
そうですね。大事にしている部分は毎回同じで、お客さんを楽しませるというところに尽きていると思います。退屈な時間がないようにというか。
__ 
クルージング・アドベンチャー3。私は一瞬たりとも退屈しませんでしたね。たとえ船着き場が渋滞していても。お客さんを退屈させない為に次々と新しい展開をし続けているということがあるのかな。その彼らが東京に行く。これまで、大阪という土地と強い結びつきを持っていた彼らが東京に行く。それも新しい展開の始まりでしょうね。
山西 
すごく楽しみです。僕は入って間もないけれど、すぐに東京に引っ越しで。そこから時間をあけずに劇場での公演で。
__ 
激流に次ぐ激流ですね。環境が変わっても、子供鉅人と言う船をメンバーが強く心に持っている以上大丈夫だと思うんですよ。
山西 
ありがとうございます。

タグ: 『東京』 出立前夜 ちゃんと楽しませる 子供鉅人の街頭演劇アドベンチャー 引っ越し 土地の力 半野外劇 ツアー演劇の可能性


個性がめまぐるしく飛び交う、そんな日

__ 
学生演劇祭を通して、ご自身が一番好きな時間はいつですか?
沢  
それはやっぱり、学生の作品を一番最初に見れる時ですね。なんじゃこりゃ、というものもありますけど、でも、お客さんより大分感動しているとは思います。
__ 
なんじゃこりゃ、という作品もありますよね。
沢  
そうですね、面白いものもつまらないものも個性があって、自分の個性を好きなようにつぎ込める。それが許される。それは京都という土地柄の大きな魅力、懐の深さかなと。雑多な感じですね。小屋入りしてからはそういう個性がめまぐるしく飛び交っていて、面白いです。
__ 
楽しみですね。どんなお客さんに見てもらいたいですか?
沢  
やっぱり、同世代の学生には見てもらいたいです。演劇に近い文化系のサークルの人と、ジャンルを越えた交流が生まれたらいいなと。お互いに刺激しあって化学変化が起きたら。
__ 
反対に、演劇祭に来ないであろう方々に一言。
沢  
演劇というジャンルの、それも学生の作品。演劇というジャンルで声を上げようとしている(社会に対してか、同世代に対してか、それとも自分自身に対してかは分からないですけど)。それが最も凝縮して集まっている企画だと思います。是非、複数団体見て頂けたらと思います。
__ 
当日の現場の空気を感じてもらいたいです。きっと、普通の演劇とは違うし、もしかしたら他のどんな演劇祭よりも濃い熱量があるかもしれない。さらに、学生演劇を始めようと思っている方に一言頂けますか。
沢  
中高校招待枠を去年から用意しています。今年も早速申し込みがあったんです。是非、利用してもらいたいです。
__ 
学生演劇を辞めた方々に一言。
沢  
そうですね。学生時代の思い出って沢山あると思うんですけど、僕の場合は一つ上の先輩がいわゆる黄金世代。今でも忘年会を開いてくれるんです。後に続いている後輩が、今も母校で演劇をやっているんですよね。演劇をですね、是非趣味の一つとして。今住んでいる土地の演劇を見ていただきたいですね。

タグ: 後輩たちへ 京都の学生演劇 土地の力 俳優を通して何かを見る


北から南へ・・・

__ 
どいのさんと五月さんがこれまで印象深かったのは。今回のツアーに限らず、これまでの旅公演でも結構です。
どいの 
今までで言えば、僕は釧路なんだよね。最北でもないけれど、寒い時期には寒い。まあ、毎年寂れていくわけさ、街としては。
__ 
ああ・・・
どいの 
デパートが無くなって飲み屋ばかりになっちゃったねと思えば、今度は飲み屋までだんだんと少なくなっていく。元々は炭鉱で栄えた街だからしょうが無いかもしれないけど。郊外型の店舗がある地域は栄えてるんだけど、街の本体は寂れていて。夏に行ってもすごく寒いところだから、道の角を曲がったらもう死にたくなるわけ。
根本 
八月なのにそういう風情なんだよ。
どいの 
そうなのさ、でもそこに、物凄いエネルギーを持つ一群があって、そのエネルギーにやられちゃう訳さ。すっげえな、生きる力だと。
__ 
釧路でのどくんご公演、行ってみたいです。五月さんは。
五月 
私釧路出身なので(笑う)どくんごで行くようになって、改めて釧路と出会う。そんな感触があります。ハタチまで居たけど大した知り合いもなく。芝居を通して、改めて関係を再発見していく感じでしたね。札幌も面白いです。最初にツアーから公演している土地ですが、長いことホンットにお客さんが入らない(笑う)演劇関係の公演に宣伝してもお客さんがさっぱり入らない。それで受け入れの方が色々悩んで、音楽関係だったり、映像だったり、人形劇だったりとか、面白い変わったイベントをやっている方に当たって、この3年くらいで客層が大きく広がりました。演劇関係にも宣伝はしてますけど、他にも色んな面白がりの方に根気よく宣伝してくださっています。去年で動員、270かな。
どいの 
札幌は最前線ですね。走ってます。
2B 
東京でさえ500人ぐらいなのに、割合的に物凄い事になってるね。

タグ: 北海道出身 土地の力 人形劇にまつわる話題 その題材を通して描きたい


katacotts『不動産を相続する姉妹』

__ 
katacottsの前回公演『不動産を相続する姉妹』面白かったです。表象的な、うすっぺらい小道具を使って表層に振り回される人々を皮肉った演出だったかもしれないなと。戸谷さんとしてはどのようなつもりで演出されていたのでしょうか?
戸谷 
ひとえに出演者の方にご協力頂いて、色々ご意見も頂いてそれに助けて頂いたんです。田辺剛さんの作品は、その作品世界や登場人物たち個々のさじ加減(演じる上での)とその調和を難しく思いました。私は戯曲の中で、物語自体の儚さや登場人物たちの脆さを感じたんです。それで小道具も薄いもの(アクリル板やガラスなど)にしたんですけど。もとから透明なものを使うというプランはもっていました。
__ 
脆さ。
戸谷 
登場人物達が立っている場所が一本の柱の上のような気がしていて。だから、ミステリーの部分についてはあまり掘り下げずにしていました。そこに脚本の焦点があるという訳じゃないのかなと。そこを探ると物語が崩壊してしまいそうな気がして。だからそこは色々想像が出来るようにして。
__ 
なるほど。
戸谷 
上演する時にある程度イメージはあったんです。定点としての土地は共時的にあり続けるけど、幾千年をかけて風化し、色々な人々が移り住む。時には雨風にさらされるだけのときだってある。その通時的断片である、ある家族と土地を巡る物語を見せたかったんです。私は姉役を演じたんですけど、家族への執着を演じながら、最後には前提として「通時的土地(共時的家族)」からその「概念」のみを受け継ぎ「その土地に決別する行動を見せたかった。土地を離れられる精神状態まで演じきれればなと思いました。土地や国や場所って、壊れやすいものだと思うんです。家族だってまんざらではない。でも、概念や思いは漂っていて、如何様にも変えられる。思いを持っていればループされていくんじゃないかと思っています。
katacotts『不動産を相続する姉妹』
脚本:田辺 剛。公演時期:2013/2/22~24。会場:壱坪シアター スワン。

タグ: 泡のように消えない記憶 土地の力 さじ加減


劇団飛び道具「四人のショショ」

__ 
今日はどうぞ、宜しくお願い致します。最近は渡辺さんは、どういう感じでしょうか。
渡辺 
飛び道具の公演「四人のショショ」が終わって、5月に愛知に行く準備をしています。
__ 
なるほど。
渡辺 
愛知に行くって言ったらみんな「名古屋に行くの?」って聞いてくるんですけどね。みんな、その地名を言ったら「どこ?」って。私の方が叫びたいぐらい知らない土地なんですよ。工業地域で、農業してて、でも海もある不思議な土地です。京都とあまりにもかけ離れていて、やんややんや文句を言ってました。
__ 
今でもまだ、喧嘩している?
渡辺 
いや、今はそんな土地があっても良かろうと。本拠地は京都で、長期出張に行くみたいな気持ちです。
劇団飛び道具
京都を拠点に活動する劇団。
四人のショショ
公演時期:2013/3/21~24。会場:スペース・イサン。

タグ: 出立前夜 引っ越し 土地の力


全国区をここに作る試み・カラフル3

__ 
イベントプロデューサーとして一番最初の仕事は何でしたか。
大橋 
高校の演劇大会の実行委員会でしたね。合コンじゃないですけど、他校との合同カラオケ大会はいつも盛況でした。
__ 
カラフルという演劇イベントが私と大橋さんの最初のキッカケだったと思います。名古屋の長久手でのカラフル3でしたね。どのような経緯があったのでしょうか。
大橋 
僕が関わり始めたのは第二回からです。第一回の時は、裏で学生演劇合同プロデュースのスタッフをしていました。その翌年、企画者の一人として呼ばれて。3回目のカラフル3は僕の仕切りです。
__ 
なるほど。カラフル3は、東京大阪を主に全国から劇団が集められていましたね。
大橋 
僕個人の思いとしては、名古屋の演劇はこのままじゃ死ぬなと。
__ 
死?
大橋 
名古屋では若手の劇団が中々育っていなかったんですね。その頃はまたお客さんも減っていて。小劇場の折込も数年前に比べて4割くらい減っていたんです。どこかで食い止めないと、と思ったんです。地理的に愛知は東京からも関西からも寄りやすいハブ的な土地なんですが、それなら、全国区をここに作ればいいんじゃないかと。
__ 
というと。
大橋 
東京イコール中心という考え方って、どうしてもあるじゃないですか。東京イコール全国区というイメージにも繋がるんですけど。東京一極集中に対応して「地方」を「地域」と呼ぶ人もいますが、それでもやっぱり閉塞していくんじゃないかと思うんです。地域じゃない、全国区を、日本の中心である名古屋にこそ実現出来るんじゃないか。
__ 
なるほど。
大橋 
だからショーケースという形式が相応しかったんですね。アウェイで来る人の方が本気になるのが理想でした。会場は長久手でしたが、そこで高い評価を受ければ、ホームでも高い評価を受けられると。
__ 
挑発と言えるかもしれませんね。
大橋 
来てくれたらお客さんが1000人入ります、さらに、賞もありますと言って口説きました。その賞についても、誰がどう選んだかを明確にして発表しました。名古屋の人に対しては危機感を煽りたかったんです。実際、呼んできた劇団で賞が総ナメにされてしまったんですけどね。
演劇博覧会 カラフル3
全国の劇団が一堂に会する、まさに博覧会イベント。時期を置いて1stステージ、2ndステージと開催。公演時期:「1st.stage」2009/3/14~15。「2nd.stage」2009/5/2~4。会場:「1st.stage」ゆめたろうプラザ(武豊町民会館)。「2nd.Stage」長久手町文化の家。

タグ: ホーム/アウェイ 土地の力 地方における演劇の厳しさ


vol.280 大橋 敦史

フリー・その他。

2013/春
この人のインタビューページへ
大橋

時間感覚と『演劇最強論』の出版

__ 
今日はどうぞ、宜しくお願いします。最近、藤原さんはいかがでしょうか。
藤原 
えっと、毎日、刺激的です。
__ 
毎日刺激を感じている生活というのは、ご自身にとっては良い状態でしょうか?
藤原 
うーん、たぶん。二十代の頃、本当に何もしてないニート同然の時期があったので、あの頃から比べると全然いいんじゃないかな・・・・・・。
__ 
日々、どんな刺激を受けるのでしょうか。
藤原 
例えばそこの駅前の立ち呑み屋に行って、他のお客さんから昔の話を聴いたりとか。この辺りは土地の力が強いんですよね。人の記憶が積み重なって歴史に連なっている。やっぱり面白いのは、人の話を聴くことかな・・・・・・。最近東京から横浜に引っ越してきたんですけど、東京のあの、膨大な情報を猛スピードでやりとりするモードにうんざりしていたという、厭戦気分もあります。だからここに生きてる人たちの話を聴いてると、少し精神がまともになれる気がしますね。で、今は観劇予定がない日は横浜に引きこもって、昼間は編集や執筆の仕事をして、夜は飲むという。徳永京子さんとの共著で『演劇最強論』(飛鳥新社)という本を出版することもありまして。少し遅れてますけど、もうじき刊行できますので楽しみに待っていてください。
__ 
つまり、情報に触れる機会をご自分でコントロール出来ているという事ですね。
藤原 
あえて切断するということですかね。便利さや流暢さといったものから身を引き剥がしたくなった。僕自身の年齢や志向性がそうさせるのもありますけど、近年の演劇界のスピードもちょっと早すぎたんじゃないかなという思いがあります。もう少し、作り手も観客も落ち着いて観たり、聴いたり、考えたりをしてもいいんじゃないかと。もちろんたくさんの作品を浴びるように観まくるのも大事なんですけど、ひとつの作品を反芻することによって生まれてくる言葉や感覚もあるんじゃないか。そこは僕自身、反省するところも少しあります。例えばtwitterに舞台の感想をすぐさま書く。その瞬発力は自分の強みだとも思うし、それがなければいろんな仕事の依頼が来ることもなかったと思います。だけどそれが、今の演劇界の短期決戦の狂騒的な雰囲気に荷担することにもなってしまったかもしれない。だからあえて、ゆるめる。遅れさせる。僕ひとりがそうしたところで大した意味はないですけど、バタフライ効果的にその「遅延」がゆっくりひろがっていけばいいな、という気持ちはあります。何かをやるにしても、最低でも3年、できれば5年くらいのスパンで考えたい。そのくらいの時間感覚で初めて見えてくるものもある気が、今はしています。
演劇最強論
徳永京子 (著)。藤原ちから (著)。飛鳥新社。

タグ: 引っ越し 土地の力 反省Lv.3


質問 小林まゆみさんから 三名 刺繍さんへ

__ 
前回インタビューさせて頂いた、小林まゆみさんから質問です。「稽古の時のストレッチはどのようにしていますか?」
三名 
基本的には俳優に任せていますが、公演が迫っていない時は例えば・・体の90度・45度を取る練習をしますね。一番キレイと言われる角度で動いたり。あとはリズムに乗って体を動かす、発声のワークがあります。
__ 
ありがとうございます。「大阪と京都で芝居の違いを感じるところはどこですか?」
三名 
京都は悪い意味でも良い意味でもスケール感の小さい芝居が多いんじゃないかなと思いますね。多分、客層もそういうのが好みなお客さんが多くて。
__ 
ああ、多分それはそうですね。
三名 
小さい、ミクロに宇宙を感じるというか。
__ 
そこからの広がりを期待するというか。
三名 
土地柄や家の作りがこじんまりとしている、そういう生活感が関係あったりするのかなって思いますね。大阪はごっちゃりしている。そういう風土と、笑いが求められるのは関係があるんじゃないかなと。そうなんですよ、大阪は笑いが出来る俳優がまず評価されるんですよね。

タグ: 宇宙の話 京都と大阪・大阪と京都 土地の力


ドイツに!

__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
中西 
とりあえず、私何故かドイツに行きたいです。ずっと行きたいと思っていて、呼ばれているような気もしていて。夢は大きく、ヨーロッパでツアーしたいなと。
__ 
あー、別の地に呼ばれるような感じってありますよね。
中西 
一度一人で旅行したんですけど、向こうのパフォーミングも好きだし、向こうの空気も好きなんですよね。呼んでるわこれは。HAU(hebel am ufer)で公演やるわ~って。ついにドイツ語まで勉強しはじめました。
__ 
何で、土地に呼ばれるって事があるんですかね?
中西 
何ででしょうね?福井さんはベトナムに呼ばれているみたいですけど、何でか好きなんですよねー。無骨な感じとか、東ドイツ時代の懐かしい感じもいいし。行った時、言葉も分からなくて。英語もドイツ語も喋れない状態。でも不思議と苦にはならなかったですね。でもスリにあったんですよ。
__ 
えっ。何を取られたんですか。
中西 
お金取られました。チケットを買おうとした時に、後から「両替してくれ」みたいに言われて断ったら、その隙に別の奴が持ってったみたいで。
__ 
二人組ですね。
中西 
フランクフルトで、泣きながらATM探してました。
__ 
今度は気を付けて下さいね。また、いけるといいですね。
中西 
そうですね。前は舞台を見るだけの旅行でしたが、今度は向こうから呼ばれての公演旅行が出来たらいいなと思っています。

タグ: 土地の力 今後の攻め方


土地は違っても

__ 
村上さんは、ご出身はどちらなんですか?
村上 
愛媛県です。大学から東京に出てきて。演劇を知る前は特にやりたい事がなくて、でも東京にいる4年間は何かをしていてもいいかなと。最初はサークルを回っていたんですけど、大学生の若いノリについていけなくて。そこで演劇部の人たちの、若干陰気なノリが自分には合っていると思ったんですね。それが楽しくなっちゃって、帰る事もせず現在に至っています。
__ 
なるほど。演劇を始めた頃に見た、衝撃を受けた作品はありますか?
村上 
そうですね、松尾スズキさんの「悪霊」は凄く面白く見せてもらって。4人ぐらいしか出ていない芝居で、とにかく展開がが面白いんです。それに、驚かせようという姿勢があって、2時間ぐらいずっと飽きないんですよ。
__ 
驚かせようとする姿勢。私が初めて拝見した柿喰う客の作品は「恋人としては無理」だったんですけど、あれも驚きましたね。
村上 
大阪公演ですよね。実はあの時が初めての地方公演だったんですけど、終演後にたくさんの方が挨拶や握手しに来て下さって。「面白かったよ」って仰ってくれるんですよね。それが嬉しかったです。東京とはお客さんの反応が全然違っていて。笑うところが違ったりするんですよ。
__ 
笑いどころ。そうそう、確かに笑うシーンに対する姿勢は、特に大阪は違うかもしれない。
村上 
その後も大阪の俳優の方と交流がありますが、おもしろかったのはスベった時のご当地の言い訳みたいなのがあって、大阪の場合だと、お客様は目の前の役者より自分の方が面白い事できると思っているからよほどじゃないと笑わない!とか。逆に自分は、東京のお客さんはストーリーをじっくり見てるから、笑わないんだよ、みたいな言い訳があって。もちろんそれはお互い冗談でいってるんですけどね。
__ 
なるほど。
村上 
そんな冗談も含めて、役者としては考える事は土地は違っても一緒なんですね。同じように結果を出す仕事な訳ですし。場所が違うからといって、根本的な演技を作りなおしたりはしなくていい。そんな事を考えました。

タグ: 衝撃を受けた作品 土地の力


vol.239 村上 誠基

フリー・その他。

2012/春
この人のインタビューページへ
村上