謎に、引き寄せられて

__ 
これまでに、自分を変えた舞台はありますか。
真壁 
自分を変えたというなら、ミジンコターボの作品は、確実に自分を変えたと思います。今、フリーで活動してる自分がいるのはミジンコターボの作品に出たからだと思います。それと、一人芝居ですね。あれは本当に、やって良かったと思います。
__ 
どんな作品だったんでしたっけ。
真壁 
桂枝雀さんの「動物園」という落語を元にした、ニート男役の芝居でした。ライオンの着ぐるみを被り、動物園でライオンのフリをするみたいな作品ですね。演出をして下さった片岡さんには感謝です。一人芝居、もっとやりたいですね!
__ 
演劇を続ける上で、どんな事が謎?
真壁 
謎・・・?演劇自体が私にとっては謎ですけどね!何だろなあ。演劇をしていると、普段絶対こんなところに目をむけへんやろうみたいな着眼点ってあるじゃないですか。そういう作品を見たり、自分がやったりとかして。改めてその着眼点が新鮮に見えたら面白いって思いますね。
__ 
なるほど。
真壁 
知らなかった目線を体験すると、日常でも違う目線に気付けたりするんですよ。それって面白いですよね。ヒネくれているように取られる事もあるんですけど、自分でその着眼点が見つけられるようになったら面白いですよね。

タグ: 一人芝居 落語 ライオンの話題


vol.376 真壁 愛

フリー・その他。

2014/春
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真壁

二つの意味で透明なモノローグ

__ 
異彩を放っていたシーンがありましたね。渡辺さんの、最後に落語という形のモノローグ。そこだけが具体的にはシチュエーションという訳じゃなかったなと。
大崎 
クールキャッツ高杉が演じた落語家も、劇中、ラジオで落語を口演するんですよ。そのシーンは舞台上で演じられるんですが、だんだんとモノローグへと変わっていく。ラジオはラジオで演じられているんですが二重になっているんですね。そんな彼と一晩一緒にいたインタビュアーの女の子にも、その演じ方が移ってしまう。マイケルジャクソンの隠し子で、本当はキャビンアテンダントの彼女は、普段本音はあまり口に出していなくて。それが落語っていうカタチで、飛行機の客席に向かって自分の事を喋ってしまう。その客席から見ていた一人が近づいてくる。彼は初恋の女の人をようやく見付けたんですね。彼女は彼女で、ようやく自分の事をずっと見てくれていた人に会えたって感じで。
__ 
なるほど。
大崎 
発見してもらう事で面白い物に出会えた。ちゃんと物事を見てる人間はちゃんと他の物からも見てもらえると思います。

タグ: 落語 本音の価値


ナントカ世代「その十字路の先を右に曲がった。」

__ 
今年の延命さんで印象深かったのは、やっぱりナントカ世代だったんですよ。屋敷の女主人でしたね。悪役という役回りをきっちりとこなし、その役自体が作品の魅力となっていたように思うんです。「役割をこなす」以上に。今までの延命さんだったら、最後まで延命さんの枠からは出ずにいたんじゃないかなと思っていました。
延命 
・・・。
__ 
私の中での延命さんのイメージは、美人だけどとても気持ち悪い演技が出来る人で、それが段々と小さい工夫をこらしたネタをされるようになって。落語とかも。ご自身では、延命さんの演技はどのように変遷していったと思われますか?
延命 
前回のインタビューで、いろんな表情をコントロールしてやらないといけないんだろうなと気づいたと話したと思うんですが。劇研アクターズラボのWSを受けた頃ぐらいから、よく分からないものをそのまま出す、出してみよう、みたいなそういう事を考え始めました。
__ 
整理の付いていないものを出す、みたいな。
延命 
それに近いですね。私が「こういう表情です」にしてたら、それ以上の表情にならないというか。出てくるものに任せる。前のインタビューで、「雑になりました」と言ってましたが、その延長に、この考え方があるのかなと。それと・・・以前アクターズラボに出た時、田中遊さんから「出来ているように見える演技」と言われた事があって。それがずっと残っているんです。中身がなにも詰まっていないのに、やってしまっている演技というか。
__ 
俳優になるのに資格はないと思う。でも、素晴らしい演技を行う人は、本人も選べないような使命を持っているのかもしれない。強烈な理由を持っている奴も中にはいて。でも、ただのイントネーションがそう感じさせるのかもしれないけどね。
延命 
あ、こんな感じでしょ?みたいな。
__ 
いや、延命さんは会話でコンタクトする演技の時に語尾が半音下がる癖があって、それじゃないかな?と思う。いっこいっこの演技を置いていく感じ。
延命 
そうそう、ここで喋り終わりますよ、みたいな。私がやってたのはただの演技、みたいな。
__ 
それが、この間のナントカ世代の時は全然そんな事が無かったけどね。
ナントカ世代14「その十字路の先を右に曲がった。」
公演時期:2013/6/21~23。会場:アトリエ劇研。(公式サイトより)

タグ: 役をつかむ 劇研アクターズラボ 落語


一人芝居の脚本執筆中!!

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願い致します。片岡さんは最近、どんな感じでしょうか?
片岡 
最近はおかげ様で忙しくさせて頂いていますね。いまはウチの劇団員の真壁愛がindependentの一人芝居フェスに出るんですが、今その台本を書いています。
__ 
どのような作品になるのでしょうか。
片岡 
前回は恋愛の話だったし、今回はせっかくの一人芝居なので、少し変わった事をやってもらいたいなと思って。女性役ではないものを書こうとしています。
__ 
人間以外ですか?
片岡 
人間ではあります。やっぱり、振り幅の多い役をやった方が貴重な経験になるなと思っていまして。僕も他の所に出させて頂いて、そういう恩恵も感じているんです。ウチの劇団員には色んな役をやらせて、引き出しを広げてもらえたらと。
__ 
作品が上演されるのは一人芝居トライアル二次審査、ですね。
片岡 
審査会という事で、14組中6組なのでどうしても周りを意識してしまうんですけどね。でも見せるのはお客さんだし、一人芝居やねんからその関係性を崩さないようにしてほしいですね。そうした意識を内に秘めて望んで欲しいです。
__ 
そういう意味では、落語に似ていますよね。
片岡 
そうですね。一人芝居の作り方って、一人で喋っててもおかしくないシチュエーションを設けるか・独り言をただただ吐露させる説得力を成立させるために人物設定を練り上げるか、なんじゃないかと。脚本家としての腕の見せ所ですね。裁判での証言とか、留守電に言葉を吹き込み続けるとか。僕が一人芝居フェスに出た時は浮遊許可証の坂本見花さんに脚本をお願いしたんですが、坂本さん「これ、終わっても拍手一つも貰えないかもしれませんよ」って。最高じゃないですかそれ、って。
__ 
脚本と役者の掛け合いの究極が一人芝居なのかもしれませんね。どんなものになるのか、楽しみです。
ミジンコターボ
大阪芸術大学文芸学科卒業の竜崎だいちの書き下ろしたオリジナル戯曲作を、関西で数多くの外部出演をこなす片岡百萬両が演出するというスタイルで、現在もマイペースに活動中の集団、それがミジンコターボです。最終目標は月面公演。(公式サイトより)
INDEPENDENT:13 トライアル
審査:2013/7/9~10。会場:in→dependent theatre 1st。

タグ: 役者の積み上げ 目を引く役者とは 拍手についてのイシュー 引き出し合う 浮遊許可証 一人芝居 落語 実験と作品の価値


「業」

__ 
松田さんは定職をもちながら演劇をしているという事で、しかも役職についていながらかなり様々な公演に出演されていますよね。それはきっと大変な事だと思うんですが、どういうバランスでやっているんですか?
松田 
少なくとも楽ではないですよね。自分にとって「芝居って何なんだろう」と考えた場合、ここまで来るともう趣味とは言えないんですよ。趣味って、余暇を利用して、自分の中に何か活力が再生産する役割があるでしょう。ところが、逆にヘトヘトに擦り切れることも多いですから(笑)。
__ 
それはまあ、演劇は作って上演するのにとんでもない労力を費やしますからね。
松田 
もう、「業」なんじゃないか。「それをやらないと生きていけない」という・・・。
__ 
芝居を辞めたらどうなりますか?
松田 
目に力がなくなって、死んだ魚みたいな目になるのではないかと。実際には死ななくても「死んだも同然」だと思います。しかし、その対象は「現代演劇でないといけないのか?」と考えてみると別にそうでもなさそうで、昔から落語や狂言もやってきましたしね。後、文章を書くのも面白いと思います。私、東北に4回ほど震災のボランティアに行ったんですが、その事を勤務先の広報誌に書かせてもらったりして。おかげさまで好評でした。結局、表現する事が自分にとっては大事なんじゃないかと思います。

タグ: ドキュメンタリー 一瞬を切り取る 書いてみたいと思った 落語 生きている実感


vol.293 松田 裕一郎

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2013/春
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松田

質問 黒川 猛さんから 西原 希蓉美さんへ

__ 
THE GO AND MO'sの黒川さんからも質問です。「ジャズの魅力を教えて下さい」。ジャズシンガーだとご紹介したので、この質問になりました。
西原 
ジャズの魅力。楽譜がない事ですね。流れは決まってるけど、アドリブなんですよ。私はまだまだ詳しくないので、私が語ると怒られそうなんですけど。曲のワンコーラスを各パートで回していくんですよ。それがアドリブ色んな事をやって、凄いなあと。面白いなあと。落語にも似ていて、同じ演目(曲)があって、演奏する人それぞれで曲が全く違うものになるんです。
__ 
歌っている時に感じる事はありますか?
西原 
英語なんですけど、音楽と歌詞が混じりやすくて。私はまだ下手くそですけど、メロディと発音がキレイにハマるのが凄いんです。言葉は分からへんけど、発音から想像出来て。面白いなあと思います。

タグ: アドリブについて メロディ 落語


vol.290 西原 希蓉美

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2013/春
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西原

安定志向の鉄板ネタ

__ 
福田さんは、よく知られているように安定志向という大阪府市公務員のお笑いコンビの一人という事で。安定志向結成のキッカケを教えて頂けますでしょうか?
福田 
以前、Mー1のチラシを見て「めっちゃ出たい」と思った時、身近に藤さんがいたので声を掛けました。元から公務員コンビでやろうと思った訳ではないです。でもあまりキャラとかなかったのと、たまたま二人共公務員だったので。
__ 
安定志向。設定と芸が結びついているのがいいですよね。公務員の二人が府政に関するネタでボケたりするのはかなりヒヤヒヤしますが、本物の公務員がやっているという緊張感があって。スリリングですよね。
福田 
ありがとうございます。そこしか狙ってないです。
__ 
そんな安定志向。鉄板ネタを教えて下さい。
福田 
鉄板でもないけど、最近は「大阪都職員です」って先取り気味に名乗って謝る、ていう自己紹介をよくやってます。タイムリーだから。あとは、JJ課長と言って、合コンテクを教えてくれる課長のキャラがあるんですけど、鉄板というより私が楽しいので、よくやってます。
__ 
JJ課長、あのヤバイ奴ですね。そうだ、先日のナントカ世代の落語まつりでもJJ課長らしき人が出ましたね。その時は福田さんソロでしたが、とても面白かったです。一人芝居でしたね。
福田 
いわゆるピンネタというのは全然思いつかないんですけど、演劇っぽい構成だったら、やりたいように出来ましたね。
__ 
選挙への呼びかけがテーマでしたね。
福田 
タイムリーだったから。でも私、一人だったら、台本の締め切りがたてれないんですよ。二人でやってるときは、稽古までに書かなきゃとか思えるんですけど。一人ネタ、台本を書けたのがゲネの前日だったんですよ。その日に、本番で流すナレーションの録音もして。間に合って良かったですけど、自分内の締め切りを守れるかが課題ですね。
__ 
前回インタビューさせて頂いた横山さんは、大橋敦史さんの「締め切りを過ぎてしまった作家に本を書かせる、効果的な方法は何かありませんか?」という質問に、毎日決まった時間に作家に原稿を送らせるようなルールが一番ありがたい、と仰っていましたね。
福田 
タイムリーだ。でも一人だったら、催促するのもされるのも私だからなぁ。最終、私一人が頑張ればいいや、になってしまって。
__ 
確かに、福田さんは一人でもなんとか出来る人だしね。
福田 
いやっ。出来てない出来てない。

タグ: 落語


変わりながら・続けていく

__ 
今後、ナントカ世代でどんな世界を描いていきたいですか?
北島 
昔は、誰も見たことがない世界を描きたいとか思ってたんですけどね。いまはそうでもないかな。あんまり、これというのがない形になりつつあるのかな。積み重ねもあるし。でももうちょっと、色々挑戦しようと思います。セリフの盗み方なんかももうちょっと発展できるんじゃないかと画策しています。
__ 
ナントカ世代、ずっと高い品質を見せてきてくれて。コンスタントに作品を作っているというのが凄いですよね。結構長く。
北島 
1年に2回くらい、やれる範囲で無茶をせずにやってるから。落語まつりは体力的に無茶でしたけど。
__ 
今後もやりたい事を追求して続けていく?
北島 
そうですね。社会人がほとんどですが、まあ時代も政権も変わっていくので、その分の空気の変化くらいはしながら。
__ 
時代の変化を覚悟しつつ、今後、どんな感じで攻めていかれますか?
北島 
6月に劇研でやるのと、5月にもしかしたらどこかでやるかもしれません。新しいメンバーが入ってくれないかなと思ってます。
__ 
アトリエ劇研以外の劇場で公演したりとか、そういう展開はありますか?別の地方に遠征したり。
北島 
機会があれば、くらいなもので。うちは完全にアマチュアですけれど、京都に多数あるカンパニーのうちの一つであればいいかなと思っています。一時期、すごくカンパニーの数が少ない時期とかありましたけど。
__ 
そうですね。
北島 
週末、どこかの劇場では必ず演劇がやっていて、そういう文化の端くれでも担えればと思っています。そのぐらいのスタンスが、続けていく分には楽かな。もちろん、勝負をしなきゃいけないカンパニーというのがあるのも音響卓から見ていますけれど、そういう感じではなく。

タグ: どんな手段でもいいから続ける 落語 今後の攻め方 演劇は勝ち負け?


「ナントカ世代の落語まつり」を終えて

__ 
今日はどうぞ、宜しくお願い致します。久しぶりですね。最近どうですか?
北島 
「ナントカ世代の落語まつり」が終わりました。
__ 
面白かったです。ゲスト多数で見応えのある公演でしたね。お疲れ様でした。いかがでしたか。
北島 
有り難いことに、先輩方にたくさん出ていただきました。千秋楽なんかゲスト3組で上演時間が3時間を越えてしまって、第3部のナントカ世代が始まる頃にはお客さんも疲れ果てて、俳優も待ちくたびれて・・・打ち上げで謝ってました。
__ 
豪華ゲストでしたね。サプライズゲストもあって。THE GO AND MO'sの黒川さん
北島 
黒川さんは1週間前に決まったんですよ。演出するナントカ世代は第3部だけだし、しかも再演で、楽が出来るかなと思ってたんですけどちょっと甘かったです。
__ 
それにしても、なぜ「落語まつり」をやろうと思ったのでしょうか?
北島 
立川談志が亡くなったから・・・公演の時点で1年と少し経った頃ですね。「粗忽長屋」を原作とした『粗忽長屋』は、立川一門が言う「主観長屋」から得たヒントは大きいですね。『シ・バハマ』の原作である「芝浜」も談志の十八番ですし。
__ 
落語にインスパイアされた作品という事ですね。談志への追悼公演なのでしょうか。
北島 
追悼と銘打ってるわけでもないし、そもそもそんな事を言うと家元に怒られそうですが。ま、京都の片隅で故人を思いながら公演でも打とうかと。
ナントカ世代
当初は、すべての公演タイトルを『~世代』とすることを約束事として北島淳の脚本を上演する企画であった。が、そもそもは「タイトルを考えるのが面倒」という安易な理由から導入したタイトルシステムにより、徐々に狭まる選択肢に逆に苦しむハメになり約束を破る。つまり、今ではただの不条理劇とコメディが好きなだけの、京都の演劇企画である。(公式サイトより)
ナントカ世代13「ナントカ世代の落語まつり」
公演時期:2012年12月7日~9日。会場:アトリエ劇研。
THE GO AND MO's 黒川猛氏
2012年1月より本格始動したTHE GO AND MO's。黒川猛氏のパフォーマンス企画ユニット。

タグ: 追い詰められた時期 死んだオプションへの追悼 落語 サプライズ・ドッキリ


頑張ります

___ 
最近、石原正一ショーやsundayに出演されている大川原さんが新鮮でいいですね。
大川原 
新しいねと言われます。嬉しいです。でも、何で新しいのかな。
___ 
悪い芝居の外に出て、大川原さんのポテンシャルを開放しているのが面白いのかもね。コメディエンヌだったりとか。そういう風に知らなかった側面を見られるというのはすごく面白いと思うんですよ。大川原さんは、自分の作品を作ったりしますか?
大川原 
先日、自分のパフォーマンスを作って劇団内で公開するという稽古がありました。私はどうしようかなと悩んだ結果、落語をやる事にしたんですけど・・・既成の本を演ることに若干プライドが・・・(笑)。
___ 
ええ。
大川原 
自分らしさってなんやろうな、うーん、と考えて。で、語りの最後に、自分が着ていた衣服を脱いだんです。みんな笑ってましたよ(笑)稽古場で久しぶりに下着になりました。お見苦しいものを見せたと思ってますが。
___ 
大川原さんは、スライマーかもしれませんね。
大川原 
スライマー?
___ 
よこえともこさんにインタビューさせていただいた時に出た話なんですけど、内側にあるものを外に出すと、薄い被膜が光とともに現れるのをスライマーだと。それを、一人でプロデュース出来るのをピンスライマーと呼ぶんだそうですよ。
大川原 
近いと思います。遠慮してる癖に、自己主張は激しいみたいな。へー。
___ 
いいと思います。
大川原 
頑張ります(笑う)。

タグ: 落語


世に出る曲を作りたいです

__ 
阿部さんは、どういうところからお芝居を始められたのでしょうか。
阿部 
大学3年の時に休学したんですよ。モラトリアム期間のつもりだったんですが、何をしたらいいのか分からなくて。ある晩、玉置宏さんのラジオを聴いていたら、三遊亭金馬さんの落語「居酒屋」を聞いて。こういう世界もあるんだと。
__ 
その時に、表現の世界に興味が出た?
阿部 
いえ、そういう想像はしなかったです。そこから1年休学して、次にイッセー尾形さんの舞台をTVで見たんですよ。すごく面白いなと思って、そこからです。
__ 
なるほど。
阿部 
劇団に入るか、どうしようか。色々な方に相談してみたんですよ。ヨーロッパ企画の永野さんには、「京都でやる価値は、文化の力が昔から根強いから十分にある」と言ってもらえて。ああ、じゃあやってみようかと。そこで決めたんですよね。
__ 
では今後、どんな感じで攻めていかれますか?
阿部 
舞台の上で、自分という存在が自分のままでいられるようであればいいなと思っています。役になりきるという事ではなくて、そのままで。そういう人種に憧れていますね。
__ 
なるほど。
阿部 
音楽に関しては、僕はバンドでギターをやっているんですが、世に出るものを作りたいですね。
__ 
あ、そうそう。バンドをやっておられるんですよね。
阿部 
はい。昨日もライブだったんですよ。
__ 
なるほど。どういう曲を作られるのでしょうか。
阿部 
癒し系か、めちゃくちゃ暗い曲か。どっちかですね。暗い人間なので(笑う)。

タグ: 落語 今後の攻め方


饒舌な落語

__ 
こないだの「All you need is らふ」では、銭湯で落語をされたそうですね。間にコントなども入り、好評だったそうで。何よりです。
阿部 
いえ、ありがとうございます。おかげ様で。
__ 
阿部さんは、落語は誰かに師事されているのですか?
阿部 
いえ、それは独学ですね。
__ 
あ、そうなんですね。落語って、普通に舞台に立っているのとどんな違いがありますか?
阿部 
そうですね、お客さんが目の前にいて、やっぱりやることは決まっているのは同じです。でも、落語は一つ一つの行動にお客さんがどういう反応をするかがリアルタイムで分かるんですよね。普通に舞台で会話劇をしているよりも、それはすごく分かるんです。
__ 
なるほど。
阿部 
だから、こちらもリアルタイムでお客さんの楽しみ方を作っていく必要があるんですよ。もちろん地の芸はあるんですけど、常に生で見せるものなんですよ。
__ 
脚本は決まっているけど、咄嗟に芸を出していく感覚ですか?
阿部 
出さざるを得なくなります。
__ 
では、落語でも静かな舞台というのは、お客さんと会話出来ていないと。
阿部 
そうですね。よく言われるように、ツカミが重要なんですよね。枕が滑ったら一人の世界になってしまうんですよ。
__ 
その、お客さんの楽しみ方を作っていくという言い方。以前ストリッパーの方にインタビューした時にも聞いた事があります。ステージの上手なベテランのお姐さんは、その場その場でお客さんの面白さを考えつく事が出来るって。
阿部 
ああ、やっぱり。芝居だと、どちらかというと役者はお客さんの顔を見ない、見れないですからね。落語はきっと、客席と会話するものなんじゃないかなと思うんです。
__ 
もしかしたら、客席と会話したいから生まれた形態なのかもしれませんね。当てずっぽうですが。今後、どんな落語の演目をやりたいですか?
阿部 
いま志ん朝さんの落語を聞いているんですが、「お色直し」という演目を覚えたいなあと。男女の話で、悲しくもあり、どうしようもないけど笑ってしまう。「井戸の茶碗」みたいなドタバタ人情もいいんですけどね。
__ 
あ、わらしべ長者的に交換しまくる話ですね。私もあれは好きです。
イッパイアンテナ夏企画「All you need is らふ」
公演時期:各作品2011/8/6~2011/9/12。会場:Factory Kyoto、元・立誠小学校、錦湯。

タグ: 落語 銭湯の話題