質問 由良 真介さんから 髭だるマンさんへ

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前回インタビューさせて頂いた、由良さんから質問を頂いてきております。「あなたが体力的・精神的に限界を感じたのはいつですか?」
髭だ 
一年前ですかね。あの時期はたくさん出てました。「65歳からの風営法」のツアーの合間に結婚式プロレスに出て。あの時期はフラフラでした。和田謙二の公演がその2ヶ月後にあったりして。
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なるほど。
髭だ 
本当に、体力と気力の限界が見えるまで芝居してたんです。本当に、辞めた方がいいのかもしれないというぐらいやっていました。でも、いま辞めてどうすんの俺と思って。なら続けるしかないでしょう、となって。でもそこから、ガラッと変わったんですよ。今は出ないといけないなと思って。そこで今年大阪ゲキバカのオーディションを受けて、合格して新しい関係を得る事が出来て。そういう一歩を踏み出せたんですよね。一歩、飛び出してみたら辛くないんですよ。やってから後悔したらいいと思うようになりました。
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髭だるマンの名前をみんなが知るようになればいいですね。
髭だ 
いやあ、もっと自信が付いたらいいなと思っています。ただ、舞台の上では「自分が誰よりも上手い」と思うようにしています。で、舞台を降りたら人一倍反省してます。これエリック・クラプトンっていうギターの上手いおっさんが言ってました(笑)
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いつか、どんな演技が出来るようになりたいですか?
髭だ 
役を演じていても、髭だるマンとして見られているような気がするんです。その役の演技だと見られているんじゃなくて、「髭だるマンがまた気持ち悪い事やってる」って。そういう事がないようにしたいですね。
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現状を打破したいと。髪型を変えたらいいんじゃないですか?
髭だ 
ああ、そういうところですかね。まあ、今までの髭だるマンとはかけ離れた役どころを経験したいと思いますね。

タグ: 追い詰められた時期 反省Lv.3


質問 有北 雅彦さんから 大熊 隆太郎さんへ

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前回インタビューさせて頂きました方から質問を頂いてきております。かのうとおっさんの有北雅彦さんからです。「今まで一番、やらかした失敗を教えて下さい」
大熊 
あ、有北さん!今まで一番・・・。ぱっと思い付いたのは言えないですね、年老いるまでは。岡本拓郎さんのプロデュース公演に出させてもらった時、仕込みの日の入り時間に起きた事ですね、もう大先輩の公演に初めての客演で、しかも主役を頂いて、周りも大先輩の方々ばっかりで。迷惑を掛けてしまいました。そういう遅刻を、現場で一回やるかやらないかの確率でしそうなんですよ。
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キツいですね。
大熊 
去年の2月の公演、台本がめっちゃ遅くなって。本番の日の朝5時くらいから通した事があります。泊まれる楽屋だったんですが、前日の24時ぐらいから4時まで返し稽古して1時間みんなを寝かせて5時にまたリハとゲネをやって本番して、という。早朝の5時の楽屋でみんなを起こして「今から通し稽古をやりますよ」「え、今から通しをやるの??」という空気が流れました。朝7時に駄目出しして、振り返ったらみんな寝てるんですよ。さすがに寝ることにしました。みんな、泥のように眠ってました。あれはかなりやらかしましたね。ちょっと反省すべきですね。

タグ: 反省Lv.3


時間感覚と『演劇最強論』の出版

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今日はどうぞ、宜しくお願いします。最近、藤原さんはいかがでしょうか。
藤原 
えっと、毎日、刺激的です。
__ 
毎日刺激を感じている生活というのは、ご自身にとっては良い状態でしょうか?
藤原 
うーん、たぶん。二十代の頃、本当に何もしてないニート同然の時期があったので、あの頃から比べると全然いいんじゃないかな・・・・・・。
__ 
日々、どんな刺激を受けるのでしょうか。
藤原 
例えばそこの駅前の立ち呑み屋に行って、他のお客さんから昔の話を聴いたりとか。この辺りは土地の力が強いんですよね。人の記憶が積み重なって歴史に連なっている。やっぱり面白いのは、人の話を聴くことかな・・・・・・。最近東京から横浜に引っ越してきたんですけど、東京のあの、膨大な情報を猛スピードでやりとりするモードにうんざりしていたという、厭戦気分もあります。だからここに生きてる人たちの話を聴いてると、少し精神がまともになれる気がしますね。で、今は観劇予定がない日は横浜に引きこもって、昼間は編集や執筆の仕事をして、夜は飲むという。徳永京子さんとの共著で『演劇最強論』(飛鳥新社)という本を出版することもありまして。少し遅れてますけど、もうじき刊行できますので楽しみに待っていてください。
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つまり、情報に触れる機会をご自分でコントロール出来ているという事ですね。
藤原 
あえて切断するということですかね。便利さや流暢さといったものから身を引き剥がしたくなった。僕自身の年齢や志向性がそうさせるのもありますけど、近年の演劇界のスピードもちょっと早すぎたんじゃないかなという思いがあります。もう少し、作り手も観客も落ち着いて観たり、聴いたり、考えたりをしてもいいんじゃないかと。もちろんたくさんの作品を浴びるように観まくるのも大事なんですけど、ひとつの作品を反芻することによって生まれてくる言葉や感覚もあるんじゃないか。そこは僕自身、反省するところも少しあります。例えばtwitterに舞台の感想をすぐさま書く。その瞬発力は自分の強みだとも思うし、それがなければいろんな仕事の依頼が来ることもなかったと思います。だけどそれが、今の演劇界の短期決戦の狂騒的な雰囲気に荷担することにもなってしまったかもしれない。だからあえて、ゆるめる。遅れさせる。僕ひとりがそうしたところで大した意味はないですけど、バタフライ効果的にその「遅延」がゆっくりひろがっていけばいいな、という気持ちはあります。何かをやるにしても、最低でも3年、できれば5年くらいのスパンで考えたい。そのくらいの時間感覚で初めて見えてくるものもある気が、今はしています。
演劇最強論
徳永京子 (著)。藤原ちから (著)。飛鳥新社。

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「ファイルナビゲーター」の思い出

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今後、イッパイアンテナはどんな方向で行けば良いのでしょうか。
小嶋 
これまでは、今いるメンバーだけで出来る作品を追求していこうとしていたんですが、振り返ってみると反省点の多い内容だったんです。が、「ファイルナビゲーター」では一つの到達点が見えたんじゃないかなと思っています。
__ 
というのは。
小嶋 
それまでの作品では、シーンを繰り返し練習してもメンバーが演技を追求しきれていなかった事があったんです、が、ファイルナビゲーターの時は集中出来たんですよ。実は、メンバー同士で色々言い合ったんです。
__ 
喧嘩したんですか。
小嶋 
いや、そこまでの事はしないですけど。「その芝居、つまらんわ」って冷静に。何でも言える環境にはなったのかなと思います。
__ 
大事ですよね。言い合う事で、バラバラなメンバー同士でも信頼が出来ますもんね。
小嶋 
お互いに言い合ったから、じゃあ次は相手はやってくれるようになるし、だから自分もやらなきゃいけない。役者同士の掛け合いも、個人プレーも安定してきたと思います。ここは大丈夫、ここを乗り切れば大丈夫、というポイントが明確になっていったと思うんです。失敗した時も次のこの見せ場でみたいな、感覚が出来ました。
__ 
なるほど。
小嶋 
ウチは全員で紡いでいく方針なんですよ。何でも言えるようになったという事と、芝居の全体の流れを(言い方悪いですけど)コントロール出来たという感覚。これが大きな収穫だったと思います。今回の「討ち上げベイベー!」では客演さんもいて、初の東京公演ですし、これまでの成果が試される機会なのかなと思います。まずは、11月の京都公演でもっとイッパイアンテナの名前を知って頂ければと思っています。
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頑張って下さい。とても楽しみにしております。

タグ: 反省Lv.3


劇団(員)の姿勢について

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「ソニータイマー」。終わってみていかがでしたか。
梶川 
個人的には反省点がいっぱいあるんですよ。ただ、劇団として今の段階ではそれなりに成功であったと思います。でも、最終的に演出の方に作品を引き寄せられなかった点とか、あとは劇団の運営的に後手に回ってしまったり、制作部の仕事が遅れたりとか、スタッフさんの都合が付かなくなって劇団員でカバーして作品作りに影響が出たりとか。作品的には僕はとても好きで、上手く出来たと思うんですけど、運営面での体制を充実していればもっと良くなったと思いますね。
__ 
そういった運営側で出た問題についての原因は、既にご自身ではっきり見えている状態なのでしょうか。
梶川 
いや、まだ明確ではないですね。具体的な公演準備の進め方についてはクリアすればいいだけの話なんですけど、劇団(員)の姿勢については色々あります。
__ 
というのは。
梶川 
「お芝居をやっていると食えない」という、あるじゃないですか。それに僕自身、もしかしたら劇団員も決着を付けていないという。これから何を目標に歩んでいくのかみたいな。やっぱりそこは若干しんどくて。学生劇団をやっていた頃はただ楽しいだけでやれたんですけど、こうして劇団を立ち上げて、社会参加して作品を作るとなると、「果たして僕らの作る作品がどんな価値を持ちえるのか?」という所にまだまだ答えが出ないんですね。それが、劇団を維持・運営していく上で少し弱い所ではあるなと思うんですね。
__ 
それは難しい問題ですよね。ところで、梶川さんは大学からお芝居を始められたんですよね。
梶川 
そうですね。大谷大学の蒲団座からです。卒業する頃になってchickens cafeという劇団を立ち上げて、その頃もまだ学生気分というか、自分達が楽しければ良いみたいな気持ちだったんですね。それは、それで良いと思うんですけど、その劇団の解散前くらいから「これが一体何になるんだろう」という思いが強くなったんですね。それから解散して、現在nono&lili.をやっているんですけど。
__ 
なるほど。
梶川 
nono&lili.でぼんやり見えているのは、お芝居をやる事はお金儲けとは違うだろうという事ですね。いまウチの劇団は、ちょっと商業的な方向になっているという気がするんですよ。分かりやすい作品で人を集めて、という。多分、それは僕らがやりたい演劇ではないと思うんです。人を集めるという事は悪いことではないんですけどね、劇団としては。劇団としてはお客さんに開かれているべきなんですけど、作品に関して言えばもう少しわがままになっていいのかもしれない。それでたとえ少しわかりにくくなっても、そのわかりにくさに対して作り手と受け手が素直に向き合えるのではないかと。お金儲けでなく向き合う事なんではないかと思います。

タグ: 反省Lv.3 社会、その大きなからくり


上海話劇芸術中心

筒井
その劇場さんは、上海では一番有名な、小劇場のホールでは有名なところで。言うたらMOVIXみたいなシネコンのような施設ですね。
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へえ。
筒井
1階にも2階にも3階にも劇場があるみたいな。
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夢のような場所だ。
筒井
凄いですよ、そんなのが京都にあったらたまらないですよ。でも、そこは稼働率もすごくて。年間600本も公演があるらしいんですよ。
__
へええ。そういう場所があるのも凄いんですが、それだけの数の劇団があるのが驚きですね。
筒井
何かもう、凄いですね。ものすごい数で。で、今回「男亡者」で参加した演劇祭は、各国から劇団を結構招いていて、1日目の夜から仕込みだったんですよ。まず僕らの前の劇団さんがまずハケないと何も出来ないんですけどね。
__
はい。
筒井
僕らの前の人達がまた遅いんですよ。ハンガリーの劇団で。
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ハンガリアンが。
筒井
バイキングの子孫が。
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そう言われたら遅そうなイメージありますね。悪いけど。
筒井
ハンガリアンも二日で2ステしたらしいんですけど、初日とくらべて芝居が30分長くなったと。
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そんなに長くなるというのは聞いた事がないですね。
筒井
何か会話劇だったみたいなんですけどね。まあキャストがやたらいるんですね。しかもデカくて。
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しかし世界中にいますね。演劇人が。
筒井
いますね。で、終わったら終わったで、次は仕込みがあるから撤収してくれなきゃならないのに舞台で何十人も集まって反省会を始めてるんです。
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うわ、キツい。
筒井
ずっと帰らないし。
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上海で。
筒井
上海で(笑う)。演出の人が「今回はダメだった」みたいな顔していて。
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色々大変だったんですね。

タグ: 反省Lv.3