満月動物園=アングラ?

__ 
満月動物園の、開園の経緯を教えてください。
戒田 
開園、初めて言われました(笑う)。元々は大学でやっていて、ぼちぼち外部でのプロデュース公演にも参加するようになっていって。けれどもその内、先輩を含め周りが卒業して会社員になっていく訳ですよ。芝居を続けたいけれど続けられるかしら、と不安になる。なら、一つ形にしてみようと。
__ 
ありがとうございます。いつも思うんですが、公演のタイトルが非常に魅力的な付け方ですよね。あんまり、お褒めの言葉としては違和感があるかもしれませんけど。
戒田 
いえいえ、ありがとうございます。
__ 
そして、今の満月動物園。サイトにあるコンセプトの文章には「ファンタジー」「メルヘン」とありますが、それよりもとても、人間の心にどこまでも迫った作り方をしているように思うんです。これは本当にほめ言葉にはならないんですけど、「演歌」に近いんじゃないかなと。
戒田 
ええ。
__ 
最近の二作は主人公が冒頭で自分の死に直面しますよね。そこから、観客が自分自身の世界に入っていってる気がするんですよ。死ぬなんて超個人的なテーマですからね。本編も家族と配偶者についてのお話が中心だし、最後には泣いてしまうぐらい感情移入しているお客さんがいるのは当然だと思うんです。自分の人生もいつか終わっていってしまう、というのを強く感じました。生きていて死んでいく、自分の物語だから。
戒田 
ありがとうございます。的確だと思います。まあ、死ぬというのも含めて、僕自身が無くすという事を恐れていると思うんです。例えば川を欄干から見下ろしている時とか、この眼鏡をもし落としたらもうずっとお別れだなとか思っちゃうんですよね。常日頃からそれを敏感に怖がっている。メガネに対してさえ、そういう意識がふと行ってしまうと怖くなってしまうんですよ。死神シリーズではそういうのがよく出ていると思うんです。劇団の紹介に関して言えば・・・最近の満月動物園は、もはやアングラとは名乗れないかも(笑う)。
__ 
いえ、私にとっては現役というか、最前線のアングラですけどね。
戒田 
あ、そうですか。嬉しいです。それを聞いて、嬉しいと思う自分が新鮮です。

タグ: 愛される劇団づくり ファンタジー 観客との関係性 タイトルの秘密 旗揚げ 意外にも・・・


ka2ak / 「罪ツツミツツ蜜」

__ 
さて、カメハウスの次回公演は「罪ツツミツツ蜜」、五月一日から上演ですね。
亀井 
言いにくいですよね。
__ 
いえ、好きなタイトルです。回文になっていて、日本語としても通っているじゃないですか。今の時点で、どんな作品になりそうでしょうか。
亀井 
いつもはパフォーマンスが多いんですけど、今回は比較的しっかりストーリーを組み立てているんじゃないかと思います。構造は凄くシンプルなんですけどね。章それぞれにテーマがあって、それらを全体で見ると回文形式になっているんです。それを初めに思いついて書き始めました。いつもは章立てすらしないんですけど。
__ 
チラシからすると怪奇ゴシックロリータ的なイメージを感じますが、それがカメハウスのカラーなのでしょうか?
亀井 
基本的に、カラーは無いんですよ。短編と本公演で作風がガラッと変わりますし。そのとき僕が書きたいものを書くというのを信条にしているんです。最近はちょっと柔らかくなってるのかな。このごろ小説をよく読んでいる事もあって、文字にこだわった脚本を書いたりもしています。
__ 
文字にこだわる?
亀井 
脚本家として、例えば「言えちゃう台詞」ってあるんですよね。それを、どこまで言わずにいけるか、にこだわったりしています。例えば普通に「元気ですか?」「元気です」という受け答えがあるとして、「元気です」という台詞を絶対に言わずに「はい元気です」と答えるには?みたいなまわりくどい事を結構やっています。そういう実験ばかりしていると言葉遊びとかリズムにこだわってきてしまって。
__ 
最終的には、台詞を文字に近いように使うようになるとか?
亀井 
それに近いかもしれません。今回、作中にも言葉と認識というのがテーマとして出てくるんです。今ここにカップに入った水があるんですが、これを水と認識するには言葉が必要で、「水」という言葉があるから認識が出来るんじゃないか。今回は怪奇探偵もので、妖怪が絡んでくるんですよ。認識のズレがキーになる。お客さんに認識させる言葉とそのズレを意識しながら書こうとしています。
__ 
舞台上での会話とは、とても複雑な現象ですね。通常の会話とはどこまでも異なっている。俳優によって演じられている、すでに用意された言葉を観客が解釈している、という状況。どうやっても誤解の生まれる状況ですよね。
亀井 
そうですね。誤解は発生するし、むしろ疑ってほしいです。僕の周りでは王道のエンターテイメント=シンプルな伝わり易さがその醍醐味だと考えられていますが、お客さんにはそこを疑ってほしいです。全部嘘なのかもしれない、って。で、今回は回文がテーマなんで、そこを手掛かりにしてほしいですね。意味が分からない言葉が出てきたら逆さまにしてみたり、とか。しかも今回は探偵モノなので、脚本の中にも謎を埋め込んでいます。話自体は簡単なんですけどね。
カメハウス第捌回本公演「罪ツツミツツ蜜」
tsumitsumimi
カメハウスが1年半振りにお送りする怪奇探偵物語!妖怪、怪異、愛、恋、オカルト、宗教、脳髄、記憶― 圧倒的なスケールと、カメハウスコラージュ演出の真骨頂を是非体感しに来てください!

【公演日程】
日時 2015/5/1~4
5/1(金) 19:30
5/2(土) 14:00 19:00
5/3(日) 14:00 19:00
5/4(月) 13:00 17:00
【会場】シアトリカル應典院
【料金】一般前売¥3,300 一般当日¥3,500 学生¥2,000(※要学生証)

タグ: 意図されたズレ 新しいエンターテイメント タイトルの秘密


パーティーテーブルの向こう側

__ 
そういえば、ここ最近、THE ROB CARLTONの公演情報には具体的なあらすじが書かれなくなりましたが・・・今回は、どのようなお話になりそうでしょうか?
ボブ 
そうですね。今回のタイトルは直訳すると「元老の庭」という事で、時代設定としては明治時代の架空の日本です。時の総理大臣や各国の方々と、政治家たちが庭で語り合うお話になりそうです。
__ 
政治家達と庭、相性が良さそうですね。
ボブ 
調べたら、当時の元老の方々はガーデンパーティーをしたがっていたみたいで。庭をしっかり作って、園遊会を開催したい。つまり海外でいう政治サロンに恥じる事のない催しをしたいという。そうした価値観は、現代ではそこまで求められてはいないんじゃないかと思うんです。
__ 
政治家だからこそ、庭で語り合う、という事が重要だった?
ボブ 
もちろん彼らにはその先の話が何かあったんだろうと思うんですけどね。
__ 
なるほど。パーティーテーブルの向こう側に政局がある。
ボブ 
まあ、もちろん僕らのやる事ですので、お気軽にいらしていただければと思います。

タグ: 空気感を大切にした 見えないぐらい濃い交流 タイトルの秘密


ドラキュラに狙われちまったあの子を救うために白井宏幸が出来る唯一の方法

__ 
さて、エリーの晩餐会という集まりがあるそうですが、これは。
Arry 
簡単に言うと宴会なんです。「出会わなければ演劇人は始まらない」というコンセプトの元、とりあえず飲もう!と。
__ 
あ、そのままなんですね。
Arry 
数年前は東京で不定期に開催していたんですが、昨年は大阪を中心に開催しました。LINX'S TOKYOに参加したこともあって、ステージタイガーさんとか劇団ZTONさんとかとも仲良くしていただけて…。関西の演劇関係者ともそれなりに飲み会を重ねることが出来ました。結果、そんな大阪のエリーの晩餐会から派生して生まれたのが、先日のindependentの一人芝居フェスの白井さんの作品です。
__ 
あれについても伺いたいです。
Arry 
自分の本拠地、つまり劇団エリザベスですね、そこでは絶対にやらないものをやりましょうというコンセプトで創りました。とても楽しかったです。
__ 
相手の女の子の事など一切考えず、恋と性欲のままに突っ走る作品でしたね。プロレスして出血もするし、久しぶりに勢いのあるお祭り騒ぎ芝居を拝見しました。
Arry 
(笑う)
__ 
私が拝見した回は他にコロさん・隈本さんの、自分の道に殉じる男がテーマの作品でした。3連続で見ると壮観でしたね。
Arry 
エリザベスの作品は基本的にはラブストーリーだったり、女の子のお芝居だったりするので、あんな下ネタまじりの作品は書いたことがありませんでした。なので、そういった自分の道に殉じる男が描けていたと思って下さるのはありがたいです。
__ 
劇団エリザベスでは、これまでやってこなかったし、今後も絶対にやらない、そんな作品。
Arry 
そうですね、絶対にやらない、やれない作品です。脚本を劇団員に見せたときに、面白いですけどエリザベスではやらないでください、と言われてしまいましたしね。…あの脚本についてですが、開き直って言うと、何も考えてないです。あのイベントは俳優のフェスティバルだと思うんですよね。白井さんにしかなりえない、白井さんがやってこそ輝くもの。あの作品が観客投票で一位になったのは、白井さんの事をみんな好きになったからだと思うんです。あんだけ変態な事をやっておいて人気が出るのは白井さんだからなんじゃないかな。あと、タイトルが長いのも、見ている側が入り込みやすいものは何か考えた結果ですね。タイトルに意味深なこと書いちゃって、お客さんに余計なこと考えて欲しくない。
__ 
なるほど。最初に手の内を晒されたという感覚は確かにありましたね。しかも開始6分あたりで、女の子に謝罪し始めるじゃないですか。あれが素晴らしかったです。観客の機先を征するかのように「警察は勘弁してください」「もうストーカーはやめます」とか言い始めて。これは一筋縄ではいかない脚本だなと思いましたね。
最強の一人芝居フェスティバル“INDEPENDENT:14”
公演時期:2014/11/27~30。会場:in→dependent theatre 2nd。

タグ: イベントの立ち上げ 孤独と演劇 ラブストーリー 一人芝居 タイトルの秘密 飲み会結成 自分は何で演劇を 女性と下ネタ


LAUGH DRAFT、どんなお話?

__ 
次回公演「LAUGH DRAFT」。兵役モノだそうですね。あらすじに主な内容が書いてあって、5人の男性が5枚のパンツを履き変えていく物語だとありましたが。
早川 
それがですね、脚本が完成した今、あらすじのパンツが全然出てこなくなってしまっていて。
__ 
あ、そうなんですか。
早川 
ある国の兵役を調べたところ、一人の兵士につき5枚のパンツが最初に支給されるそうなんです。それを2年間使い回していくそうなんですね。これは面白いなと思って使おうと思ってたんですが、執筆中にどこかへ飛んで行ってしまいました。
__ 
そうですか。
早川 
どんなお話かと言うと、兵役というのは禁欲生活なので、エロい記事のある雑誌も見ちゃ駄目だよと。エロ本なんてもってのほかだと。でもそうじゃない雑誌は見ても良いらしいんです(検閲はされますけど)。通販雑誌も大丈夫なんですけど、通販雑誌ってよく下着とかそういうのがあるじゃないですか。それを見つけた男たちが「これは凄いぞ」となって、その中で、「これは無いだろう」というおばちゃんモデルに恋していくという話です。
__ 
素晴らしい!私、めっちゃそういう話が好きです。ニッセンの下着コーナーに欲情する禁欲劇・・・最高ですね。
早川 
そうですよね、海外のモデルの女性の下着の写真とか。
__ 
後半のページには、かなり過激な商品の紹介もありますもんね。
早川 
禁欲生活でそういうのを見たらそりゃ興奮するよな、と。そうした導入から始まるお話です。
__ 
とてもロマンチックです。「ショーシャンクの空に」の兵役版みたいですね。タイトルの「LAUGH DRAFT」、これはどういう意味があるんでしょうか。
早川 
DRAFTはそのまま兵役という意味があるんですよ。LAUGH DRAFTは荒い下書き、笑う方のLAUGHを掛けて。兵役まっただ中の下書きのような男たちを描きたいですね。
__ 
意気込みを教えてください。
早川 
やっぱり、最新作が最高傑作だと誰かが言っているように、そうじゃなきゃ意味がないと思うんですよ。脚本の手応えと、稽古の調子から、多分今回がこれまでの公演で一番面白いと思います。ちょっと今までとタイプが違うお話ではあるんですが、これまでガバメンツを見た事がない方も、足が遠のいていた方も、見て下さったらうれしいです。今回日替わりゲストもお呼びしているんですが、全てのゲスト用に違う台本を書き下ろしたので、1ステージたりとも同じステージはないので、そこも見どころです。

タグ: ロマンについて 下着の色 最新作が最高傑作 タイトルの秘密


パブリック(public)

矢野 
[deprived]のテキストには日本国憲法前文があるんですが、この作品を作り始めてから時局になんだか追いつかれて来てしまっている感があるんです。憲法を閣議決定だけで強行採決してしまったりとか・・・。そもそも、これは今回の作品のタイトルの所以なのですが、「プライベート(private)」の語源には「奪われている(deprived)状態」というのがあるらしいんですね。人間は元々「パブリック(public)」な存在として、社会において「役割(role)」や「地位(status/office)」を持っているのが大前提で、それが奪われているのが「private」。それが僕にはなんだかとても興味深かったんです。「プライベート(private)」より先に「パブリック(public)」が来るなんて。僕らの感覚ではまず「プライベート(private)」な私があって、それから社会に参加するという感覚がある。
__ 
確かにそうですね。
矢野 
ここ20~30年、公共とは何か? ということを問いなおす議論が日本でもたくさんなされて来ているように思います。だけど公共、つまり「パブリック(public)」を、本当のところは実は何も分かっていないんじゃないか? 明治時代に、外来語の概念に日本語を当てはめるために苦労した(「nature→自然」とか「love→愛」)のと同じような感覚で、ちゃんと「パブリック(public)」を理解して使わないといけないんじゃないかと。新しい公共とは何か。それは税金を集めて政府が管理・運営する、そのやり方を変えるというだけのことじゃなくて、例えばみんなのモノを、先ずは民間で作る。組織や施設を民間で立ち上げていって、それを行政がサポートするということでもいいんじゃないか思うんです。
__ 
[deprived]は、私と私を取り囲むそれらを考える時間なのですね。
矢野 
「私」とは何ぞや、という事を考えるときに、「私」を規定しているのは「私」ではなくて、「家族」とか「社会」、「集団」とか「国家」とか、様々な位相での「他者」との関わりの中で規定されているのではないか? ということをやりたいですね。

タグ: タイトルの秘密 社会、その大きなからくり


静けさ

__ 
「愛はないと僕は思う」。次回公演のタイトルですが。4月4日からですね。とても楽しみです。
FJ 
ありがとうございます。
__ 
私はこの作品の前進となる「お母さんとファック」という作品をgate#9で拝見しました。会場は、同じKAIKAですね。あの作品は、一人語りそのものを高度に洗練したらどうなるかという文学的な実証であったかもしれないと考えています。
FJ 
洗練。
__ 
語る時のファックさんの身体がとても純粋だったと思うんです。ご自身の半生を素直に語っているからなのかもしれませんが、同時に虚構でもあるという前提が役者と観客の間に明らかに対流を生んでいるんです。それは一人芝居という形式の性質ではありますが、ファックジャパンという嘘モノなのか真実なのか分からない存在の語る、夢と性欲と静けさが一緒くたになった世界がとても美しかったんですよ。
FJ 
なんかその、「お母さんとファック」は、分をわきまえたいというか。そんなに効果的に、お話に乗りたくないというか。
__ 
ええ。
FJ 
自分は一体、何をしている時が一番興奮しているか、それは雑談している時なんですよ。思い出話を公の場でするための演劇だったと思います。面白い面白くないは優先順位は下げて。20分の思い出話をしてみた、という。
__ 
それにしてはとても幻想的でした。一つ、印象に残った手法があって。京都でのデートのシーンで、一人称がファックさんなのかお母さんなのかお母さんの相手の男性だったのか、ないまぜになっているシーンがありましたね。
FJ 
実際にその、母がデートした場所に行ったんですよ。それを思い出した順に書いていっていたら、そうなったというのはあります。
__ 
ファックさんの記憶や主体がスライドしていって、観客の思惟も同時にスライドしていって。集中して聞いていればいるほど、垣間見える景色が清冽に視界に飛び込んでくる。ただ単に美しいと思ったんです。

タグ: インクの一滴 性欲 愛はないとぼくは思う 一人芝居 タイトルの秘密 作家の手つき


THE GO AMD MO'S 第7回公演『春子の夢』

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。黒川さんは、最近はいかがでしょうか。
黒川 
最近はまあ、普通ですね。今日は19時からWBCの日本対オランダ戦があるので、ソワソワしています。
__ 
あ、そうでしたね。そして今月末、THE GO AND MO's次回公演「春子の夢」が。
黒川 
はい。いま、稽古中です。
__ 
毎回、タイトルが面白いですよね。具体的な人名が出てきていますが。「高木の舞」「小野の陣」「新海の虎」「後藤の銀」「岡山の槍」「松尾の凛」。そして今回は、「春子の夢」。
黒川 
毎回、タイトルを決めるのが邪魔くさいんですよ。「○○の○」というのを付けていったらいいんじゃないかと、勘で付けています。最初の人名は、僕の知り合いです。暴露すると奇数月が大学以降、偶数月が高校以前の友人です。
__ 
意気込みを教えて頂けますでしょうか。
黒川 
笑わせる。ただそれだけです。
THE GO AMD MO'S
2012年1月より本格始動した黒川猛のパフォーマンス企画ユニット。(公式ブログより)
THE GO AMD MO'S 第7回公演『春子の夢』
公演時期:2013/3/30~31(開場後すぐ、場内にて「ドキュメンタリー 「当たり屋・田島太朗」「当たり屋Gメン・北銀馬早苗」(各約15分)」を連続上映)。会場:ウイングフィールド。

タグ: タイトルの秘密


無目的ビーム

___ 
最近はどんな感じでしょうか。
佐々木 
月面クロワッサンが終わって、努力クラブの稽古ですね。
___ 
「無目的ビーム」。多目的ホールをもじったんでしょうね。いいタイトルですよね。
佐々木 
合田さんのあのセンスは大好きですね。
___ 
ビームという、指向性そのものが無目的という矛盾が面白いですね。ここで改めて伺いたいのですが、努力クラブとは何なのですか?
佐々木 
僕が三回生の時、西一風の座長をやっていたんです。その時高田ひとしさんが企画した、学生劇団の代表を集めようという会があって。その時に彼に会いました。
___ 
第一印象は。
佐々木 
変なビジュアルで気持ち悪いなあと思いました。その後劇団紫を観に行ったんですよ。出た事もあります。大好きなんですよ。本番の前にアップしないし、セットも作らないし、西一風だったら「ちゃんとせな」って怒られるような感じでした。だからショッキングでしたね。
___ 
それで結成したんですね。
佐々木 
去年C.T.T.に出そうという計画があったんですが、一年くらいぐだぐだしていて。その後ようやく旗揚げしました。
努力クラブ3「無目的ビーム」
公演時期:2011/12/23~26。会場:壱坪シアタースワン。
C.T.T
C.T.T.とはContemporary Theater Trainingの略で「現代演劇の訓練」を意味する。1995年に京都のアトリエ劇研で発足し、70回以上の上演会を行う。現状、3カ月毎の上演会を予定。(公式サイトより)

タグ: 自分を変えた、あの舞台 わたしとわたしの矛盾 タイトルの秘密 悪意・悪趣味 旗揚げ


努力クラブ「牛だけが持つ牛特有の牛らしさ」

__ 
今日はどうぞ、宜しくお願いします。先日の努力クラブ「牛だけが持つ牛特有の牛らしさ」大変面白かったです。お疲れ様でした。
合田 
ありがとうございます。ふざけたタイトルですよね。
努力クラブ
元劇団紫の合田団地と元劇団西一風の佐々木峻一を中心に結成。上の人たちに加えて、斉藤千尋という女の人が制作担当として加入したので、今現在、構成メンバーは3人。今後、増えていったり減っていったりするかどうかはわからない。未来のことは全くわからない。未来のことをわかったようなふりするのは格好悪いとも思うしつまらないとも思う。だから、僕らは未来のことをわかったようなふりをするのはしない。できるだけしない。できるだけしないように努力している。未来のことをわかったふりをしている人がいたら、「それは格好悪いしつまらないことなのですよ」と言ってあげるように努力している。(公式サイトより)
「牛だけが持つ牛特有の牛らしさ」
公演時期:2011/6/3~5。会場:人間座スタジオ。

タグ: おふざけ タイトルの秘密


私たちの家になります!

___ 
このチラシ。表紙が既に面白いですよね。イメージキャラクターのこの男の子。特に目を引きますよね。
大川原 
よく言われます、それ。でも彼は出演しないんですよ。
___ 
そうなんですか。彼がキョムっていうあだ名なのかと思ってました。
大川原 
「キョム!」は虚無の事で。普段はあまり考えないネガティブな部分をどうポップにするか考えてそういうタイトルになりました。
___ 
面白いタイトルですよね。虚無って二つも同じ意味を重ねた熟語で、そういうマイナスな、いやマイナスですらないゼロの概念をカタカナにして「!」まで付けると、強引なのに全く別の表情が宿る気がします。
大川原 
個人的には虚無っていうと、私、結構天邪鬼で・・・思っている事とは全然違う事を言ってしまって、後で惨めな思いをした時にその虚無感を感じることがありまして。そんなことが言いたかったんじゃないのに、ガーン、みじめ・・・って。
___ 
ええ。
大川原 
虚無っていうと、さみしい、虚しいってダークなイメージがありますけど、今回は、その元々のイメージをどう前向きな感じに持っていくのか、なんです。観終わった後に、前向きな何かを帰ってもらいたいですね。
___ 
あはは(笑う)。今回のチラシにはかなり具体的にあらすじが書いてありますね。ホームレスの話らしいですが。
大川原 
そうです。使わなくなった劇場に住みついたホームレスが私たちなんですよ。精華小劇場が、私たちの家になります。そのホームレスがやるお芝居が「キョム!」だと思ってください。
___ 
楽しみしております。
精華小劇場
大阪市難波。元・精華小学校をリノベーションした劇場施設。
悪い芝居vol.11「キョム!」
公演時期:2010/12/18~26(大阪)2011/1/14~16(東京)。会場:精華小劇場(大阪)駅前劇場(東京)。

タグ: タイトルの秘密 悪い芝居「キョム!」


伝説のユニット美人旗揚げコント「ブルマ人間ブル子」

__ 
これは触れるべきかどうか迷っているんですけど、トレードマークのブルマについてです。これは、どんなきっかけで?
黒木 
一番最初は、劇団衛星の2軍、劇団星衛(ホシマモル)の公演です。「千年王国の避難訓練」男女逆転バージョンの上演でした。紙本さんが初めて衛星に入っての公演で、そこで女子の出演者全員のユニフォームをブルマにしたのが始まりなんですよ。
__ 
その案はどなたが?
黒木 
誰だったんだろう・・・ちょっとはっきりしませんね。ユーコさんかな?その頃、女性は笑いを取れないという考えが主流だったんですよ。女性は裸になれないという理由で。
__ 
確かに。
黒木 
でもやりようによっては何とかなると考えたんです。周りの評価以上に、自分達が面白かったんですよね。滑稽だ、アッハハァ~って。そのあたりで紙本さんがユニット美人をしようと言い出して。
__ 
創設者だそうですね。
黒木 
一番最初にコントを作ったんです。そのタイトルが、「ブルマ人間ブル子」。
__ 
あ、あのライブハウスでやった。どんな話だったんですか?
黒木 
ブル子が武留山にブルマ人間の秘密を探るべく向かう。そこでドウブツの着ぐるみに襲われるんですが、中に入っていたのは姉のブル美だったという。謎が謎を呼ぶストーリーでした。解決はされないんですけど(笑う)。
__ 
それ、凄く見たかったです。

タグ: 伝説的な公演 タイトルの秘密 衣裳・ユニフォーム系


ユニット美人コント公演「黒い紙と3つの箱」

__ 
さて、今日はユニット美人について色々伺えるので、楽しみにしてきました。最近は次回公演の準備期間ですね。
黒木 
そうです。あ、最近チラシが出来たんですよ。
__ 
ありがとうございます(受け取る)。タイトル「黒い紙と3つの箱」。まず、このチラシがすごい出来ですよね。
黒木 
よかった。ありがとう。紙本さんが作ったんです。
__ 
不思議なチラシですね。なんだかまるで、ユニ美の公演が今から始まる時みたいな感じがするんですよ。臨場感というか。「どれを選べば生還出来るの?」とありますが、どんなお話なんでしょうか?
黒木 
「紫式部が言う前に!」と一緒で、コント集ですね。今までイベント出演とかでやるコントは一つのフォーマットがあって。私が遅れて来て、なんやかんやあって私が挫折し、そこで紙本さんに勇気付けられて、ブルマがあるじゃないですかで踊って終わるという。・・・そろそろ新しいフォーマットを作っていったほうがいいんじゃないかと。
__ 
なるほど。タイトル通り、箱が3つ出てくる?
黒木 
それは題材になっている、シェイクスピアの「ヴェニスの商人」の一つのエピソードから来ているんです。
ユニット美人コント公演「黒い紙と3つの箱」
公演時期:2010/9/11~12(札幌)、2010/9/18~19(京都)、2010/9/25(北九州)。会場:生活支援型文化施設コンカリーニョ(札幌)、アートコミュニティスペースKAIKA(京都)、枝光本町商店街アイアンシアター(北九州)。

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「ザ・悲劇」

__ 
この芝居、岡田ケンの半生を八月の会メンバーが演じる劇中劇がありました。そのタイトル案が「漂泊の家」か、「ザ・悲劇」。この「ザ・悲劇」を出すというのが面白かったですね。ふざけたタイトルじゃないですか。
柳沼 
そうですね。
__ 
でも、それは会のメンバーが岡田ケンの物語への客観性を失っていないことの証拠で。完全に岡田ケンの世界に没入している訳ではないというストーリー上の宣言だったと思うんです。
柳沼 
岡田ケンを神格化しないというのはちょこちょこ混ぜてましたね。みすぼらしいって表現したり。ケンの不幸に対しても、みんな感情移入するだけじゃなくて冷静に受け止めているんです。
__ 
岡田ケンは神ではなくあくまで、一人の人間である。
柳沼 
岡田ケンの遭った不幸って、誰にでも起こりうると思うんですよね。でもそれを不幸だ不幸だと評価するのではなく、まずみんなで認識しようと。今回一番大きなキーワードは相互認識だったと思うんですよ。お芝居の中で、良子役の阪本麻紀が「ケン君は私の話を聞いてくれた。だから私も聞かなくちゃって思った」と言うんですが、まず相手を受け止めようと言う姿勢ですね。理解出来ないと決めつけるんじゃなく、まず話を聞こうと。これは劇中だけではなく、稽古場でも行われていたことで。非日常的な、利害を越えた所での相互理解って、貴重な事なんじゃないかと。
__ 
人間同士の相互理解は、まず相手を受け止める事から始まる。
柳沼 
これから演劇活動を行うに当たっても、まずは相手を評価したり総括するのではなく、認識をしなければならない。その認識のあり方を知ってもらうために、舞台を作るというのが僕の使命じゃないかと思っています。
阪本麻紀氏
烏丸ストロークロックメンバー。俳優、音楽、制作を担当。

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僕たちは世界を変えることができない~自衛隊に入ろう

村上 
入学当時、教授の方が教えてくれることとか、やっている事が、全然理解出来なかったんですよ。その時は電視游戲科学館の影響もあってかわからないですけど、カラフルな照明で、音も低音きかしてバンバン流したかった。だから単純にそれができそうになかったんで、あんまり授業通ってなかったんです。今では、教授の方たちがやっている事がすごく理解できるし、身近になってきたんですけど。
__ 
すると、今の村上さんの作風は今と昔でかなり違う?
村上 
結果的にはもともと、とりあえず同級生の子たちとは違った事をしたい、そう思っていたので、今でもその姿勢と作風は変わってないつもりです。変わったという人もいますが、昔から様々な作品をやっていたので。
__ 
ご自身の創作活動で、このとき決定的に変わったというタイミングってありますか?
村上 
造形大の舞台芸術コースの卒業製作のときですね。グループを作って公演を打つんですけど、選考があって、上演できないグループもあるんですよ。で、僕のグループが落ちちゃったんですね。その時、「造形大、俺の事がわかってない、あかんわ」と半分ヤケクソな時期に書いた戯曲が初めて同級生とか教授の方に読んで褒めてもらえたんですよ。その時、それまで絶望してたものとはまたちょっと違う気持ちになりましたね。本当に気持ちが救われましたね。あ、ちゃんと見てくれてるんやって。もっと信用しようって。
__ 
どんな作品だったんですか? 
村上 
「僕たちは世界を変えることができない~自衛隊に入ろう」というタイトルで戦争のお話です。
__ 
あ、もしかしてこの間のpan_officeプロデュースでやってた。
村上 
あれは「単身デストロイ」という30分に改訂したものを伊藤さんが演出したものでした。「僕たちは世界を変えることはできない~自衛隊に入ろう」は、また違う一時間半のものです。
pan_officeプロデュース「京都かよ!」
アトリエ劇研協力公演。京都の4人の劇作家による作品を大阪の劇団france_panを初め大阪出身の俳優で演じたオムニバス公演。公演時期:2009年11月13日(金)~15日(日)。会場:アトリエ劇研。

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黄金

__
何か最近、お考えになっている事はありますか?
中川
うん、ショートショートの事で言えばオープニング映像の事とか。前回だったら、上演の順番を決める時のクジ引きをオープニングに使ったんですけど。そのクジ引きを寝起きで引かせるとか。バイト先に僕が行っちゃうとか。そんなんを考えたり、あとは漫才のネタを考えたり。ですね。
__
SSMFですが。今回の、黄金という縛りが、私はぶっちゃけかなり制限を感じるものではないかと思ってしまうんですけども。
中川
そうかと思います。
__
製作する人は、「ここから入っていかなくちゃなんないんだな」みたいな。
中川
うーん。まあ、4回目になるんですけど。映画祭っていうのは、こういう言い方をするとアレですけど、何となく出来てしまうというか。で、それは僕らがやってもしょうがないと思うんですよ。ヨーロッパ企画という劇団が、普通の映画祭を作ってもしょうがないなと思って。でも前回までのままだと本当に普通の映画祭になってしまう。どこにもない映画祭を作ろうと思っていて、それを考えたときに、一個のタイトルに絞って作ってもらったら変な映画祭になるんあじゃないかと思って。
__
変な映画祭。
中川
こんなの見たことないという。タイトルにしても色々アイデアはあったんですよ。レインボーとか、トキメキとかジャンボとか。色々出た中で、「黄金」というのが言葉としても力があるし、馬鹿っぽいし。キラキラしてるし。
__
「金」だけでいいものを黄とかつけるからしつこいですよね。
中川
色んな意味にも取れるし。ゴールデンウィークだったり。
__
ベストという言葉にもつながりますしね。
中川
だから、みんな「黄金」というタイトルだから黄金を探しに行くみたいなベタな事はしないなと思うんですよ。このタイトルをどうクリアするかという所で、変な映画祭になるんじゃないかなと思ってるんですよね。
__
みんなのある意味での一致した障害があるから、そこを越えようとして変なテンションになる、という事なんですかね。

タグ: 映画の話題 「ベタ」の価値 タイトルの秘密


ベース

__
最近はいかがですか。
肥田
まあ、元気です。
__
次の公演まで、もう一ヶ月ぐらいでしたっけ。
肥田
一ヶ月と一週間くらいかな。台本を今書いていて、もうちょっとなんですけどね。明日休みなんで、一気に書いちゃおうかなと。
__
どんなお話なのか、聞いても構いませんか?
肥田
はい。ええとですね、「どんぶらこ」というタイトルなんですけど。山奥の村がダムに沈んでしまうことになって。でまあ村人が皆出てっちゃうんですけど。そこに魔法使いの女の子が住んでいて。その人はいろいろ、村の平和を守んなくちゃいけないとかで、なかなか出て行けない。で、ずるずると村に居残り続ける魔女と、村から出ていく村人をあつかった話にしようと思っていて。
__
ありがとうございます。
肥田
何か、こないだの『炬燵電車』は抽象的とかよく分からないとか言われまして、なので、もう少し具体的に、分かり易いものにしてみようかと思って。
__
あー。
肥田
『炬燵電車』は、今舞台で演じられている場面が電車の中の場面なのか、家の中の場面なのかがあいまいで、分かりにくい話だったんですけど、『どんぶらこ』は場所を限定して、時間も前にしか進まないようにして。
__
そうでしたか。ありがとうございます。実は、過去の公演でですね。申し上げにくいんですが、私、「炬燵電車」で寝てしまいまして。
肥田
ええ。
__
何か、すごく緩やかですよね。当日、私が疲れていたのもあると思うんですが。
肥田
うん、でも特にあれは皆寝てましたね。
__
ああ・・・。
肥田
ちょっとね、あれは。
__
安心して見れたので、こう、例えば出来がやばかったら逆にハラハラして寝れませんもの。
肥田
ああ・・・それは、ありがとうございます。
__
つまんない芝居は眠れませんよね。
肥田
でも面白い芝居も眠りませんよね。
__
今回も、これまでのベースからそんなに離れたものではないのでしょうか。
肥田
そうですね、割と緩やかな、まったりとした感じかな。でも、作る側としては寝て欲しいと思って作っているわけではないので。見て欲しいですね。そのためには、見やすいように作らなきゃなと。反省して。
劇団hako
2003年度ビギナーズユニットメンバーにて結成。肥田氏による、穏やかな世界観をふわりとした表現で描きだす。
劇団hako第四回公演「どんぶらこ」
公演時期:2007年3月17~18日。会場:人間座。
劇団hako第三回公演「炬燵電車」
公演時期:2006年4月28~30日。会場:京都市東山青少年活動センター創造活動室。

タグ: タイトルの秘密 世界観の作り込み


パイジ

門脇
次の「お彼岸の魚」。大阪でやる奴なんですけど。
__
「飼い犬キャロル」から改称した。
門脇
タイトルが迷走してね。4つ目のタイトルなんで。
__
4つ目?
門脇
最初は「パイジ」っていうタイトルで。
__
あ!そうだったね。
門脇
次は「恋は二万年」っていうのに変えて。
__
それも見た。仮チラシで。
門脇
で「飼い犬キャロル」にして、「お彼岸の魚」にして。これは芝居の内容に合ってるんだけども。まあそこで落ち着いたので良かったと思います。
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最初「パイジ」って見ておおっと思ったんですよ。これは新しいと。
門脇
「パイジ」面白そうだよね。
__
「パイジ」ありえないなと。
門脇
「パイジ」やりたかった。
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ちょっとやらしいですよね。
門脇
「どん亀」のパンフ用に、とりあえず次回作のタイトルを出すことになって三つくらい考えたんだけど、残り二つはドロドロした感じのだったんだけど、そこに「パイジ」が出てきて。もうこれは「パイジ」でしょうと。キャッチーだし、想像が膨らむし。
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カラフルでチープで。素晴らしいタイトルでした。
門脇
じゃあ、いつか「パイジ」を。
ニットキャップシアター第22回公演「お彼岸の魚」
公演時期:2006年12月22日~2007年5月20日。大阪:in→dependent theatre 2nd、東京:下北沢 駅前劇場、愛知:愛知県芸術劇場小ホール、福岡:ぽんプラザホール。

タグ: タイトルの秘密