交錯する視線が生み出す
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- 今回、残念ながら伊藤さんのお芝居は最後。終わった後にもっと残念に思うんだろうなあと思います。さて、豆企画ですね。延命聡子さんが演出という事ですが、これまでにも出演はされていますよね。
- 伊藤
- そうですね、3回ほど。座組も見知った人たちばかりで、ホントに気楽に稽古出来ています。人間関係で悩む事が一切ないですね。
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- あの時代のケッペキメンバーですよね。素晴らしい。寮食とかでやっている人たちの気を使わなくて良さ、これが存分に味わえますよね。敷居が低いというか。
- 伊藤
- テキトーっていう感じですけどね(笑う)悪く言うと。
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- 楽しみですね。「2001人芝居」。
- 伊藤
- 演出の延命さんが、もう知り合って10年ぐらい経つんですけど、僕の良いところも悪いところも分かってくださっていて。どうすれば人に受け容れられるかという演出もしてくれます。
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- 伊藤さんの長所、それがどう受け止められるべきか。それを発見して更新し続ける努力がきっと必要ですね。では、見に来たお客さんにどう感じてもらいたいですか?
- 伊藤
- 最低限、出演者一人で芝居が出来るんだと。そういう事を証明したいんです。今回セットも小道具も少なくして、役者一人だけでこれだけ演劇を成立させられるんだ、と。
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- 頑張って下さい。成立していない瞬間はきっとあると思うんです。その期間はつまり、観客席と舞台の関係がブレた状態だと思う。その時、伊藤さん個人の味がテキストの下から這い出して、観客の価値観に掛けられる筈なんですよ。一人芝居ならなおさらそういうシーンが大事なんだと思う。大丈夫だと思いますよ。
- 伊藤
- 大丈夫ですかね。
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- あとは体調次第じゃないですかね。