これから
- __
- 今後、一緒に作品を作りたい人や劇団はありますか?
- 山野
- 予定として既に決まっているんですが、自分の所属する背泳ぎの亀の公演が8月にあって、それ以降は10月にドキドキぼーいずに出演致します。12月にはkatacottsというユニットの戸谷彩さんの演出で菅原陽樹さんという方と2人芝居を造ります。それからこれは完全に僕の願望で大変僭越なお話なんですが、許されるなら悪い芝居の山崎彬さんと御一緒してみたいです。すれ違った瞬間になぜか身震いして、「なんて恐ろしい人なんだ」と思ってしまって。WS行った時も、どこか別の世界に行っているような気がしてしまって。
- __
- 凄いですよね、あの人。さて、山野さんは今後、どんな感じで攻めていかれますか?
- 山野
- 絶対に辞めないでおきたいです。演劇で食べるってもの凄い難しいと思うんですけどね、このまま定職に就かず、演劇を続けたら後戻りできないぞとたくさんの人から言われるし。でも、辞めてしまうと何も残らないんです。とにかく辞めない事。
- __
- どんな形でもいいから続けていってほしいですね。
- 山野
- ありがとうございます。それと、俳優以外の分野として劇作・演出・コンテンポラリーダンスと、今年から来年に掛けては手あたり次第、やれる事を思いつく限りやりたいです。勉強する欲が高まっている感じですね。
わたしの舞台暦
- __
- 宗岡さんが演劇を始めたのは大学から?
- 宗岡
- 西一風※からです。高校の頃は演劇部が無くて、美術部と科学部と数学研究会に入ってたんですけど、演劇にはずっと興味があって。大学に入って、新入生歓迎の立て看板が素敵で、ビアズリーのサロメの絵をパロディにしたものだったんですよ。サロメや三島由紀夫の作品みたいなものがやりたかったので、あ、ここだと思ったんです。
- __
- 西一風の何年かはいかがでしたか?
- 宗岡
- 本当に楽しかったです。2回生の春に辞めちゃったんですけど、その時3回生だった市川さん※の作品が凄く好きで。
- __
- それから悪い芝居※やサワガレ※やZTON※や努力クラブ※に出演されましたね。参加していて思い出深い作品は。
- 宗岡
- やっぱり悪い芝居さんの「キョム!」※だったかもしれません。唯一、最後まで不貞腐れずにやった作品で、いやいつも真面目なんですけど。元々、京都に来て初めてみた芝居が「嘘ツキ、号泣。」※だったし、山崎さんは西一風の先輩なので。有難かったです。
- ※劇団西一風
- 劇団西一風は立命館大学を拠点に活動を行う演劇サークルです。1985年、越あゆみ氏を筆頭に創立されて以来、「内的爆発」、「身体的速度」、「独創性」をモットーに、京都で独自の表現方法を模索し続けてきました。オリジナルの脚本を使用した様々な表現活動は、大きな反動を呼ぶこともあります。劇団名の由来は『関西を吹き抜ける一陣の風』。本公演は年に三回、春季・夏季・秋季に行われ、その他有志によるプロデュース公演などの活動も精力的に行っています。(公式サイトより)
- ※サワガレ
- 「オルタナティブスタンダード」な作品に“非日常の中に片足を突っ込んだ曖昧な感情”を紛れ込ませ、京都の片隅から宇宙に向けて発信している集団。客観的に世の中をとらえたシニカルな作風でありつつも「フィクション性」「エンターテイメント性」を意識しながら独自の世界観を描き出す。スローガンは「謙虚に且つ虎視眈々と。」2012は原点に立ち返り、ちゃんとサワガレますので、どうぞお騒ぎください。(公式サイトより)
- ※劇団ZTON
- 2006年11月立命館大学在学中の河瀬仁誌を中心に結成。和を主軸としたエンターテイメント性の高い作品を展開し、殺陣・ダンスなどのエネルギッシュな身体表現、歴史と現代を折衷させる斬新な発想と構成により独自の世界観を劇場に作りあげ、新たなスタイルの「活劇」を提供している。(公式サイトより)
- ※努力クラブ
- 元劇団紫の合田団地と元劇団西一風の佐々木峻一を中心に結成。上の人たちに加えて、斉藤千尋という女の人が制作担当として加入したので、今現在、構成メンバーは3人。今後、増えていったり減っていったりするかどうかはわからない。未来のことは全くわからない。未来のことをわかったようなふりするのは格好悪いとも思うしつまらないとも思う。だから、僕らは未来のことをわかったようなふりをするのはしない。できるだけしない。できるだけしないように努力している。未来のことをわかったふりをしている人がいたら、「それは格好悪いしつまらないことなのですよ」と言ってあげるように努力している。(公式サイトより)
- ※悪い芝居vol.11「キョム!」
- 公演時期:2010/12/18~26(大阪)2011/1/14~16(東京)。会場:精華小劇場(大阪)駅前劇場(東京)。
- ※悪い芝居vol.11「キョム!」
- 公演時期:2009/4/16~20(京都)、2009/5/5~6(東京)。会場:ART COMPLEX 1928(京都)、サンモールスタジオ(東京)。
彼女の情熱
- __
- 今回、この客演が決まったのはどういう経緯があったのでしょうか?
- 吉川
- はい、悪い芝居の制作、有田さんからお話をもらいました。その後、山崎さんと電話で話して「出ます。」っていうのが経緯です。もう出ることは無いだろうって思ってたからびっくりしましたー。あ、悪い芝居は佐藤佐吉賞の受賞や、岸田戯曲賞の最終選考に残るっていうのがあった様で、ていうかあって。そしたらその次の公演はね、絶対気合入れようぜ!ってなると思うのに。うーん。そこで、山崎さんがまた一緒にやろうって思ってくれたのが嬉しいかな。植田さん、大川原さんにもそう思うかな。でも、有田さんのおかげです、この機会は。
- __
- 彼女の情熱なんですね。
- 吉川
- 有田さんの情熱か、最高に嬉しい(笑う)。でも劇団に入った時は、退団しても続けてる自分なんかちょっとも想像してなかった。
- __
- なるほど。
- 吉川
- でも、お芝居辞めてないから。辞めたいと思わんという事は、自分は、お芝居好きなんやなって。2年かけてそれだけ分かりました(笑う)
- __
- 好きになったんでしょうね。
- 吉川
- なったんですかね。なりましたね!
- __
- そう思います。東京に行っても続けてるんだし、よく戦われていると私は思います。
- 吉川
- 有難うございます。でもでも、それは全っ然です。私、へたれ。もっとしっかり、こう・・・。
- __
- そんな事世界中の人間がそう思ってますよ。
- 吉川
- そうかな。そっか。じゃあ私もそう思ってる!思ってます。
気合
- __
- ピンク地底人。今回、東京にある王子小劇場※が主催する佐藤佐吉演劇祭※に参加するんですよね。ついに関東進出という事で、意気込みを伺えますか?
- 3号
- 気合が入っています。何でしょうね。
- __
- 経緯を伺っても良いでしょうか?
- 3号
- 王子小劇場のスタッフの方がたまたまウチを見に来てくれて。それで誘って頂いた感じですね。大変嬉しいです。
- __
- この度の王子小劇場の佐藤佐吉演劇祭。京都からは悪い芝居※とピンク地底人が参加ですね。
- 3号
- この間、記者会見で悪い芝居の山崎さんと初めて会ったんですがすごい良い人でした。優しくしてもらえて。負けないように頑張ります。
- __
- やっぱり、京都からこの2団体が出てくれるのが嬉しいですね。
- 3号
- ありがたいことです。頑張ります。
- ※王子小劇場
- 劇場。東京都北区王子。
- ※佐藤佐吉演劇祭2012(劇視力5.0)
- 王子小劇場が自信をもってお薦めする、より多くの観客に観ていただきたい作品が集まる演劇の祭典。王子小劇場では注目すべき作品・才能が集う時にのみ、佐藤佐吉演劇祭を開催する。(公式サイトより)
- ※悪い芝居
- 2004年12月24日、旗揚げ。メンバー11名。京都を拠点に、東京・大阪と活動の幅を広げつつある若手劇団。ぼんやりとした鬱憤から始まる発想を、刺激的に勢いよく噴出し、それでいてポップに仕立て上げる中毒性の高い作品を発表している。誤解されやすい団体名の由来は、『悪いけど、芝居させてください。の略』と、とても謙遜している。(公式サイトより)
板の上
- __
- 芝居を初めて最初の頃に特に影響を受けた作品はありますか?
- 大塚
- 藤原竜也さんのお芝居。学生時代の頃からちょいちょい拝見しています。あの人凄いなあと。勝手にライバル意識がありますね。影響は絶対に受けています。
- __
- こいつ凄いな。それは、どういう時に感じますか?
- 大塚
- 板の上で放っているオーラとかパッションを如実に感じる時ですね。技術はもちろんその要素なんですけど、あのオーラは何をやってもすごく見えてしまうんだろうなと思いますね。
- __
- そうですね。
- 大塚
- そんなものを感じる人はあんまりいないんです。そういう、すげえなと感じる人になりたいと思いますけど。
- __
- エネルギーが空回りしない為の技術を身につけるのがとても大変だと思うんですよ。オーラの凄い人が空回りしてしまった舞台を拝見した事があるのですが・・・。
- 大塚
- その通りです。そういう時は噛み合わないというか、作品としては成功ではないでしょうね。そうならないようにするのは役者の仕事ですよね。
- __
- というと。
- 大塚
- 稽古でいくら想定しても、本番とはまるっきり違うんですよ。3日間の公演だったとしても、初日と千秋楽では演技が全然違う事があるんです。そこは駆け引きなんですよね。もちろん全ての回は100%でやっていますけど、お客さんが入って初めて「ここは稽古でやってきたやり方よりも、お客さんの空気感から、こうした方が作品としてもっと良いんじゃないか」って、絶対にそうなるんです。特に、笑いだったりシチュエーションコメディの場合は。
- __
- そして、そこに引きづられて変えてはならない部分もありますからね。
- 大塚
- 演出の意図と、お客さんの空気と。バランスですね。
- __
- 本番の時間というのは恐ろしいものですよね。ところで、こういう言い方は誤解を受けると思うんですが、上演中は営業時間なんじゃないかと思っているんです。
- 大塚
- そうです。そうですよ。
- __
- それはまさに、対価を払って入場したお客さんをその時間内で納得させなければならない。が、ある程度以上、感動する・面白いポイントを固定しきる事はあまり意味がないのかも。もしかしたら、稽古で意図したのとは違うタイミングで楽しむ事になるかもしれない。ずっと集中していなければならないんですよね。お客さんの目にさらすまで、その演劇作品のどこが面白いのかなんて誰にも分からないから。
- 大塚
- 実際、自分が客席にいるときもそう思いますからね。
- __
- 中止も巻き戻しも原理的に出来ない。考えてみたら怖いですね。
- 大塚
- 楽しいですけどね。
- __
- 楽しい。そう感じるのは、どんな時ですか?
- 大塚
- それこそ、僕は本番が一番楽しいんですね。あの緊張感と、自分がぶっこんでいった時、その時のお客さんの反応ががっちり合った時。あ、ここはそうなんだとか、ここはこういう意味だったんだ、とかいくら稽古しても作品の知らなかった意味に気づく事もあるんです。劇場の空間で、どんどん新しい発見がある。笑いが起きる時も引くときも。
- __
- 今回の悪い芝居、まさに予想できませんね。演技やシーンの意味を限定しないと伺っています。
- 大塚
- お客さんが色んな事を思うと思います。シチュエーションコメディだったら、こういう展開にして、こう思わせる・こうやって笑わせるという線路があるんですが、今回は線路がめちゃくちゃあるんですね。最終的な終着駅は山崎氏の中にあるので僕らもそこに着くとは思いますが、出ている僕らですらどうなっていくのか分かりません。そういう舞台は、僕はとても楽しみです。
直結エンジン
- __
- 今日はどうぞ、宜しくお願いします。悪い芝居※「駄々の塊です」※、お疲れ様でした。盛況だったそうで何よりです。
- 大原
- ありがとうございます。何とか東京も終わりました。いつもは作演出・出演をしているんですが、今回は役者だけなので、いつもとは全然違う頭を使いました。書いた人が何を考えながら作ったかを考えて、そのレールに乗る事が求められるので、難しいなあと。当たり前ですけど、役者って凄いなーと思い直しました。
- __
- 作家がそれで正解だと言っても、本番でそれが正解だとは限らないわけですからね。
- 大原
- 演出助手として山崎さんの書くのを手伝っていたので、相対的にどのような役を自分は演じるべきなのか?という第三者の視点があって。役者としてはまだまだなので反省点も多いですが、その分、もう少し役者としての自分を知りたくなりましたね。
- __
- 役者としての自分。
- 大原
- 高校から脚本を書き始めて、それは当然自分が俳優として演じる、と直結しているんですよね。作・演出・出演というのが。自分が書いたものに自信がないから役者として出ているのかもしれないんですが・・・
- __
- というと。
- ※劇団しようよ
- 2011年4月、作家・演出家・俳優の大原渉平と、音楽家の吉見拓哉により旗揚げ。以降、大原の作・演出作品を上演する団体として活動。世の中に散らばる様々な事象を、あえて偏った目線からすくい上げ、ひとつに織り上げることで、社会と個人の”ねじれ”そのものを取り扱う作風が特徴。既存のモチーフが新たな物語に〈変形〉する戯曲や、想像力を喚起して時空間を超える演出で、現代/現在に有効な舞台作品を追求する。2012年「えだみつ演劇フェスティバル2012」(北九州)、2014年「王子小劇場新春ニューカマーフェス2014」(東京)に参加するなど、他地域での作品発表にも積極的に取り組む。野外パフォーマンスやイベント出演も多数。2015年「第6回せんがわ劇場演劇コンクール」(東京)にてオーディエンス賞受賞。同年よりアトリエ劇研(京都)創造サポートカンパニー。(公式サイトより)
- ※悪い芝居
- 2004年12月24日、旗揚げ。メンバー11名。京都を拠点に、東京・大阪と活動の幅を広げつつある若手劇団。ぼんやりとした鬱憤から始まる発想を、刺激的に勢いよく噴出し、それでいてポップに仕立て上げる中毒性の高い作品を発表している。誤解されやすい団体名の由来は、『悪いけど、芝居させてください。の略』と、とても謙遜している。(公式サイトより)
- ※悪い芝居vol.12「駄々の塊です」
- 公演時期:2011/11/2~2011/11/9(京都)、2011/11/17~2011/11/21(東京)。会場:ART COMPLEX 1928(京都)、王子小劇場(東京)。
向き合う時間
- __
- 今回の公演に参加されたキッカケとは。
- 北川
- それが、僕も良く分からないんです(笑う)。悪い芝居さんは前から、カラフルなチラシがすごく気になっていたんですよね。それからサイトを見ていたんですよ。ある日、出演者募集という文字をたまたま見て、年末空いてるし、オーディション受けよう、と。
- __
- なるほど。
- 北川
- 大阪・京都でやってみたいというのはもちろんあったんですよ。ビビビときましたと言うしか。
- __
- 稽古は、いかがでしたか。
- 北川
- 何でしょうね、ひたすら自分との戦いでした。キャストも多くて、若い人もたくさんだったので。でも、山崎さんはこの座組じゃないと出来ない作品を作りたいとおっしゃっていて。
- __
- 確かに、ほとんどのキャストが外部からの出演でしたね。
- 北川
- これまで、大した実力もないくせに、ある程度実力がある人たちと組んでやることが多かったんです。だから、慢心する恐れがあるかもって。そういう意味で、京都というのは良かったかもしれません。自分がどこにいるかというのをとらえ直す、ある意味キツい、でも清々しい作業になりました。おれ、こんなんやったで、みたいな。自分とじっくり向き合う時間を頂きました。
- __
- 楽しい稽古場になっていったと、大川原さん※から伺っています。
- 北川
- お芝居の常識ですけど、共演者とお芝居を作っていく中で、たくさん愛を渡したらその分返ってくるんですよね。当たり前の事ですけど、それを心の底から思いました。そういうのってやっぱりどこか、ちょっと年を取ってくると打算だったり見返りを期待したり、ごちゃごちゃしたものが入ってくると思うんですけど。今回は一切そういうのを抜きで、作品に当たる事が出来ました。
- ※大川原 瑞穂
- 悪い芝居。女優。
試されているような
- __
- 現在、丸山さんの関わっているお芝居としては7月の「大炎上企画」※、それから10月の悪い芝居の本公演ですね。
- 丸山
- はい。
- __
- 悪い芝居とのお仕事が続きますが、丸山さんから見て山崎さんはどんな感じですか。
- 丸山
- うーん。とりあえず、要望がシンプルなんですよね。やりたい事がはっきりしている。でも具体的にこうしてくれという訳じゃなく、やりたい作品が山崎さんの中で明確で力強いんですよ。
- __
- なるほど。
- 丸山
- 作品に関わったのは、前回作品の「なんじ」※が最初だったんですけども、とにかくやりたい事がストレートだからこそ、こっちとしてはドキドキするんですよ。悪い言葉で言うと、「上手いことやったった」ていうのをやっちゃいけない気がするんですよね。「なんじ」では、それがちょっとあったかなと少し思います。
- __
- 力強い要求に対して、力強く応答する、みたいな。
- 丸山
- そうですね。彼とやっていると、試されているような気がしますね。
- ※大炎上
- 男肉duSoleil、悪い芝居、尼崎ロマンポルノの3劇団による合同企画。
- ※悪い芝居Vol7.「なんじ」
- 公演時期:2008年4月2~6日。会場:精華小劇場。
悪い芝居vol.11 キョム!※
- __
- 今日はどうぞ、よろしくお願いします。
- 北川
- お願いします。
- __
- もう、年の瀬ですね。
- 北川
- びっくりですね。芝居で始まって芝居に終わる年でした。
- __
- そうなんですね。
- 北川
- 今年(2010年)の最初に、クロムモリブデンさん※の年越し公演に出演して、年末は悪い芝居さんの「キョム!」に。
- __
- 「キョム!」。大変面白かったです。ご自身ではいかがでしたか?
- 北川
- 大変でしたが、すごく役者冥利につきる公演でした。好き放題させて頂きました。
- __
- 山本さん役ですね。
- 北川
- 物語のコアな部分を担っている役どころというのは実はあんまりないんですよ。野球に例えると7番ライトみたいな、シメるところでシメる役が多かったので。
- __
- そうそう、ぐいぐい引っ張っている感じがありましたね。
- 北川
- いえ、全員で作るというのがあの作品のコアだったんだと思うんですよ。
- __
- ああ、最後のあの状況を舞台にいる全員で作り上げるという。
- 北川
- 山崎さんが、それを作るのがすごく上手だったと思うんですよ。なんて言うんでしょうね。役と役者と、役のもつ物語がダブるというか。役者の持つ物語みたいなのが生かされたんじゃないかと思います。
- __
- 参加している俳優、個人の佇まいということですね。
- 北川
- 今回はそこすらも一緒になっていくというか。表現に、演劇に携わる人間として、とても贅沢な作り方をさせて貰いましたね。
- ※カムヰヤッセン
- 東京大学で活動していた北川大輔が学内劇団を退団後、一年余りの時間を経て結成。ちなみに劇団名は、アイヌ語で「神様」を意味する「カムヰ」と、北川の出身地である鹿児島弁で「なさけない、たよりない、ふがいない」といった意味をもつ「ヤッセン」をくっつけた造語。(Corich 舞台芸術の紹介文より)
- ※悪い芝居
- 2004年12月24日、旗揚げ。メンバー11名。京都を拠点に、東京・大阪と活動の幅を広げつつある若手劇団。ぼんやりとした鬱憤から始まる発想を、刺激的に勢いよく噴出し、それでいてポップに仕立て上げる中毒性の高い作品を発表している。誤解されやすい団体名の由来は、『悪いけど、芝居させてください。の略』と、とても謙遜している。(公式サイトより)
- ※悪い芝居vol.11「キョム!」
- 公演時期:2010/12/18~26(大阪)2011/1/14~16(東京)。会場:精華小劇場(大阪)駅前劇場(東京)。
- ※クロムモリブデン
- 東京の劇団。代表・青木秀樹氏による脚本・演出で乾いた現代を破裂的に描写し風刺する。
質問 河瀬仁誌さん から 吉川莉早さん へ
![]() |
![]() |
![]() |
- __
- 今日はですね、前回インタビューさせて頂きました、劇団ZTONの代表の河瀬さんから吉川さんにご質問を頂いてきております。※
- 吉川
- はい。
- __
- 1.悪い芝居の面白いところを教えて下さい。
- 吉川
- うーん・・・。とにかく、企画・制作に関わる人達が凄くしっかりしているんですよ。制作や広報やサイトや、公演のプロデュースをする人たちがきちんとした計画を立てて準備しているんです。でも、出来た作品の内容が過激で、それまでのイメージが全部壊れたとしても「いいや」って思っているところですね。
- __
- あ、分かります。「なんじ」での山崎さんの暴言とかね。
- 吉川
- 舞台上で凄い事することになって、「お客さん帰っちゃうかなあ」と。「でもそこら辺はいいんじゃない?」って。真面目にしっかり劇団としての活動はするんですよ。ちゃんとしようって。でも芝居はめちゃくちゃやろうって切り替えるんです。そこが面白いところですね。
- __
- ありがとうございます。2.四宮さんの面白いところを教えて下さい。※
- 吉川
- ・・・細いところと、白いところと。あとヒゲが濃いですね。あっ、役によってゴロっと変わることです。
- __
- 舞台上での切り替えですね。
- 吉川
- 「イク直前」の時が特に。私の友達があれを見て、「あの人、・・・えっ本当に?」って言ってて(笑う)。
- ※劇団ZTON
- 2006年旗揚げ。主宰:河瀬仁誌氏。
- ※四宮さん
- 四宮章吾。悪い芝居劇団員、俳優。