明かりと私

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はじめまして。今日はどうぞ、よろしくお願い申し上げます。最近、渡辺さんはどんな感じでしょうか。
渡辺 
よろしくお願いします。最近は、色んな現場で照明の活動をするようになりました。最近経験した公演だと、阪大の人たちと「列島カメレオン」という劇団で、そこで照明チーフをさせて頂きました。
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プランを立てるところから担当されたんですか?
渡辺 
はい、プランとオペを担当しました。話に溶け込むような照明を作ろうと思っていました。
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つまり、自然な地明かり?
渡辺 
そうですね、出来るだけ変化が大きくないように。
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照明で楽しい事は。
渡辺 
全部の行程が好きです。考えるのも、操作も、見るのも。仕込みもバラシも好きです。
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どんなところが好きなんですか?
渡辺 
舞台上での光を担うこと。時間軸を操れるのが魅力的なところだと思っています。朝や夜の時間帯や、シーンのつながりも示す事が出来るんですよね。
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ありがとうございます。ちなみに、いつ頃から面白いと思われるようになったんでしょうか。
渡辺 
照明を始めて1年経っていないんですが、アトリエ劇研のスタッフワークショップで照明講師の方に教えて頂いて作った照明が私の原点なんです。その時に一番、照明の楽しさに気付きました。それから、今は劇団三毛猫座 1さんで照明を作っています。
1劇団三毛猫座「傘下のひとりごと」
公演時期:2016/3/26~27。会場:スペースイサン。

じんわりと

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オペをしている時には、何を思いますか。
渡辺 
一番最初にオペをしたのが、辻企画の「燃え盛る火の車の女」 2でした。パフォーマーさんのげいまきまきさんと息を合わせた光を念頭に置いてオペをしていました。じんわりと変化していく事に気を付けていて。客席からはほとんど分からないように、ゆっくりと動かして。そういうオペをしている内に、ゆっくり変化するような照明プランを作りたいと思いました。
2辻企画公演『燃え盛る火の車の女』
公演時期:2015年6月27日(土)~28日(日)。会場:アトリエ劇研。

描くなら・・・

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京都で演劇を作る事に、どんな思いがありますか?
渡辺 
私の場合は作品というより明かりから演劇に入ってきたので。でも、京都にいるとしっくり来るというか、落ち着くんですよね。制作環境も京都だし。これからも京都で活動していきたいです。京都で絵を描いていると、ここが私の成長してきた場だなあ、って実感があるんです。
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あ、絵の勉強をされているんですね。
渡辺 
大学では日本画を専攻しています。小さい時からずっと絵を描いていて、小学校の頃から美大で絵を学ぶ事は決めていました。中高は油絵を描いていたので、大学では新しい分野の絵に挑戦したいなと思いまして。
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なるほど。最近の作品はいかがですか。
渡辺 
毎年2月に大学の制作展がありまして。京都市美術館で全学年の生徒が集大成の作品を飾るんです。その時に展示をしたのが一番最近です。こういうものを描いておりました。
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あ、綺麗。一つ一つ丁寧で、細かいですね。

質問 南風盛 もえさんから 渡辺 佳奈さんへ

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前回インタビューさせていただきました、南風盛もえさんから質問です。「嫌いだなあと思う人の前で、どんな顔をすれば良いでしょうか。」
渡辺 
うーん・・・私だったら、そうですね、顔には出さないですね。出さないように努めています。
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つまり、出ているんですね。
渡辺 
あは、私、分かりやすく顔に出てしまうから。良く言われます。

色色の明かり

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何か、悩み事はありますか?
渡辺 
やっぱり今後、照明を続けられるかどうかという心配はあります。ほかの、演劇を続けている方と同じように。
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どうにかして続けていきたいですよね。難しいですよね。
渡辺 
やるしかないという感じですけれども。
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どんな風に続けていきたいですか?
渡辺 
私の場合はジャンルにとらわれず、演劇だったりダンスだったりパフォーマンスだったりでやっているので、今後も出来るだけ、多分野の照明が手掛けられるようになりたいです。
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色々な経験を通して、たとえば誰も見た事のないような明かりが作れるようになるといいですね。
渡辺 
はい、これからも明かりをつくっていきたいです。多くの作品に触れて、経験を積み重ねていくうちに、自分の明かりになっていくと思うんですよね。
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どういう作品を見ればいいんだろう。例えば手塚治虫は「一流のものだけを見なさい」とか言ってますよね。
渡辺 
そうですね、でも私は、一流の照明以外でも、学んだり吸収出来るものがあると思います。

栗納豆

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今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントを持って参りました。
渡辺 
え、プレゼント?え、プレゼント。貰っていいんですか。
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もちろんです。どうぞ。
渡辺 
栗納豆。京都のものなんですか。ありがとうございます。やった。頂きます。
(インタビュー終了)